アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル

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アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル
アニメ
原作 アガサ・クリスティー
監督 高橋ナオヒト
キャラクターデザイン 一石小百合
音楽 渡辺俊幸
アニメーション制作 オー・エル・エム
製作 NHK
放送局 NHK
放送期間 2004年7月4日 - 2005年5月15日
話数 全39話
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アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』(アガサ・クリスティーのめいたんていポワロとマープル)は、NHK総合テレビ2004年7月4日から2005年5月15日まで放送されたアニメ。全39回。

概要[編集]

アガサ・クリスティエルキュール・ポアロシリーズ、およびミス・マープルシリーズの2大シリーズが原作。

物語の舞台となる1930年代当時のロンドンの市街や風景などをアニメーションで再現している。時代考証に木村尚三郎を起用している。

主役の里見浩太朗八千草薫をはじめ有名芸能人(特に大河ドラマ利家とまつ〜加賀百万石物語〜』の出演者が多い)が数多く声優として起用されている。

登場人物[編集]

太字は利家とまつ〜出演者。

エルキュール・ポワロ
- 里見浩太朗
ベルギー人の私立探偵。ロンドンで探偵事務所を開いている。
ジェーン・マープル
声 - 八千草薫
セント・メアリ・ミード村に住む人間観察に優れた老婦人。
メイベル・ウエスト
声 - 折笠富美子
原作では共演していないポワロとマープルを結びつける[1]アニメ版のオリジナルキャラクター。ポアロの助手を務める。マープルの甥レイモンドの娘という設定[2]で16歳。全寮制の女学校に通っていたがなじめずに、自分らしく生きていける世界を探していた。とある高級ホテルで起こった窃盗事件でポアロに出会い、探偵を志し学校を辞めてロンドンにあるポアロの探偵事務所を訪ねた。父であるレイモンドに反発しているが、父のことを嫌っているわけではないようである。また、第30話でのレイモンドへの態度を見ると、父に反発して家を出て行ったことに罪悪感は持っているようだ。はじめは、事件について「面白そう」と発言したり、住む場所も決めずにロンドンへ出て行ったりと、軽はずみで無鉄砲な面も見られたが、様々な事件を経験して成長を遂げていった。最終話で17歳になった。
オリバー
声 - 城雅子
メイベルが飼っているアヒル。メイベル以上に好奇心が強く、事件解決にも貢献している。メイベルから与えられる餌しか食べない。
アーサー・ヘイスティングス
声 - 野島裕史
ポワロの助手。20代の青年と原作より若く設定されている。原作ではポワロの友人で大尉となっている。
シャープ警部
声 - 屋良有作
スコットランドヤード(ロンドン警視庁)の警部でポワロの古くからの友人。原作で同名の警部が登場するのは『ヒッコリー・ロードの殺人』の一作のみだが、本作における彼のポジションは原作の「ジャップ警部」に当たる。
ミス・レモン
声 - 田中敦子
ポワロの秘書。メイベルを自宅に泊めている。
レイモンド・ウェスト
声 - 加藤雅也
メイベルの父親[3]で推理作家(原作でも作家だが、「推理ものは書かない」と断言している)。マープルの甥。第1話・第30話・第33話に登場。反抗的なメイベルに手を焼いている。ミス・マープルによると「ああ見えても柔軟な思考を持った」人物。
ジョーン・ウェスト
レイモンドの妻でメイベルの母親。本作では登場せず、第33話にて写真が出てくる。原作では画家ということになっていて[4]、本作の第30話でも「個展でヨーロッパを回っている」とレイモンドから教えられる。娘に関しては放任主義らしい。

ゲスト[編集]

太字は利家とまつ〜出演者。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

  • オープニングテーマ - ラッキーガールに花束を(作詞・作曲・編曲・歌:山下達郎
  • エンディングテーマ - 忘れないで(作詞:竹内まりや、作曲・編曲・歌:山下達郎) ※この曲のみ歌詞テロップあり。

各話リスト[編集]

# 放送日 サブタイトル 原作 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 2004年
7月4日
グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 短編集『ポアロ登場』より同題作 下川博 高橋ナオヒト 鎌倉由実 中村和久
2 7月18日 安マンションの謎 短編集『ポアロ登場』
より「安アパート事件」
十川誠志 深沢幸司 渡辺正彦 志村隆行
3 7月25日 風変わりな遺言 短編集『愛の探偵たち』
より「奇妙な冗談」
米村正二 吉川博明 阿宮正和 柳瀬譲二
4 8月1日 申し分のないメイド 短編集『愛の探偵たち』より同題作 富田祐弘 深沢幸司 鎌倉由実 中村和久
5 8月8日 ABC殺人事件 〜その1 ポワロへの挑戦状〜 長編『ABC殺人事件 大橋志吉 矢野博之 渡邊慎一 佐藤道雄
東海林康和
6 8月15日 ABC殺人事件 〜その2 Bの街で、Bの名の人が〜 サトウシンジ 西村大樹 志村隆行
7 8月22日 ABC殺人事件 〜その3 犯人あらわる〜 難波日登志 阿宮正和 青井清年
東海林康和
8 8月29日 ABC殺人事件 〜その4 ポワロ、謎を解く〜 矢野博之 鎌倉由実 望月謙
9 9月5日 総理大臣の失踪 〜前編 ドーバー海峡の追跡〜 短編集『ポアロ登場』
より「首相誘拐事件」
下川博 井硲清高 佐々木勝利 宇田川一彦
10 9月12日 総理大臣の失踪 〜後編 真実はイギリスに〜 西村大樹 中田正彦
11 9月19日 エジプト墳墓の謎 〜前編 古代からの挑戦状〜 短編集『ポアロ登場』より同題作 十川誠志 サトウシンジ 大関雅幸 村上勉
東海林康和
12 9月26日 エジプト墳墓の謎 〜後編 メンハーラ王の呪い〜 鎌倉由実 志村隆行
13 10月3日 巻尺殺人事件 短編集『愛の探偵たち』
より「昔ながらの殺人事件」
藤田伸三 深沢幸司 阿宮正和 青井清年
東海林康和
14 10月10日 金塊事件 短編集『火曜クラブ』より同題作 富田祐弘 志村錠児 佐々木勝利 宇田川一彦
15 10月17日 青いゼラニウム 短編集『火曜クラブ』より同題作 十川誠志 井硲清高 マキノ吉高 金子匡邦
東海林康和
16 11月14日 エンドハウス怪事件 〜その1 パーティーの夜に〜 長編『邪悪の家 下川博 矢野博之 西村大樹 中村和久
17 11月21日 エンドハウス怪事件 〜その2 秘められた恋〜 難波日登志 鎌倉由実 望月謙
18 11月28日 エンドハウス怪事件 〜その3 完璧な証拠〜 志村錠児 志村隆行
19 12月5日 クリスマスプディングの冒険
〜前編 プリンスからの依頼〜[5]
短編集『クリスマス・プディングの冒険
より同題作
大橋志吉 佐藤和巳
20 12月12日 クリスマスプディングの冒険
〜後編 王家に伝わるルビー〜
サトウシンジ 西村大樹 井ノ上ユウ子
21 2005年
1月9日
パディントン発4時50分 〜その1 殺人者の乗る列車〜 長編『パディントン発4時50分』 米村正二 阿宮正和 山崎正和
22 1月16日 パディントン発4時50分 〜その2 忍び寄る影〜 矢野博之 篠崎康行 東海林康和
23 1月23日 パディントン発4時50分 〜その3 シンプルな動機〜 難波日登志 佐々木勝利 宇田川一彦
24 1月30日 パディントン発4時50分 〜その4 マープル対犯人〜 深沢幸司 牧野吉高 金子匡邦
25 2月6日 プリマス行き急行列車 〜前編 客室内の死体〜 短編集『教会で死んだ男』より同題作 大橋志吉 矢野博之 渡辺正彦 志村隆行
26 2月13日 プリマス行き急行列車 〜後編 ブルーのワンピース〜 深沢幸司 佐々木勝利 宇田川一彦
27 2月20日 動機と機会 短編集『火曜クラブ』より「動機対機会」 富田祐弘 鎌倉由実 望月謙
28 2月27日 消えた料理人 〜前編 強引な依頼〜 短編集『教会で死んだ男』
より「料理人の失踪」
藤田伸三 矢野博之 阿宮正和 東海林康和
29 3月6日 消えた料理人 〜後編 トランクの秘密〜 難波日登志 渡辺正彦 中田正彦
30 3月13日 スリーピングマーダー 〜その1 眠れる殺人事件〜 長編『スリーピング・マーダー』 米村正二 サトウシンジ 牧野吉高 金子匡邦
31 3月20日 スリーピングマーダー 〜その2 記憶の扉〜 志村錠児 志村隆行
32 3月27日 スリーピングマーダー 〜その3 ヘレンの恋〜 深沢幸司 佐々木勝利 宇田川一彦
33 4月3日 スリーピングマーダー 〜その4 迫り来る魔の手〜 矢野博之 渡辺正彦 望月謙
34 4月10日 二十四羽の黒つぐみ 短編集『クリスマス・プディングの冒険』
より同題作
十川誠志 難波日登志 牧野吉高 金子匡邦
35 4月17日 ダブンハイム失踪事件 短編集『ポアロ登場』
より「ミスタ・ダヴンハイムの失踪」
富田祐弘 鎌倉由実 中村和久
36 4月24日 雲の中の死 〜その1 空飛ぶ密室〜 長編『雲をつかむ死 大橋志吉 志村錠児 志村隆行
37 5月1日 雲の中の死 〜その2 パリのマダムジゼル〜 矢野博之 佐々木勝利 宇田川一彦
38 5月8日 雲の中の死 〜その3 ホーバリ夫人への脅迫〜 難波日登志 渡辺正彦 望月謙
39 5月15日 雲の中の死 〜その4 莫大な遺産の相続人〜 深沢幸司 一石小百合

コミック版[編集]

「まんが」(作画)は石川森彦NHK出版から発行されている。

  1. 『ABC殺人事件』ISBN 4-14-454084-7
    • 脚本:大橋志吉
  2. 『パディントン発4時50分』ISBN 4-14-454085-5
    • 脚本:米村正二
  3. 『雲の中の死』ISBN 4-14-454086-3
    • 脚本:大橋志吉

DVD[編集]

  1. 『名探偵ポワロとマープル』(1)
    • 2005年4月22日発売 (第1話,第2話,第5話 - 第8話収録)
  2. 『名探偵ポワロとマープル』(2)
    • 2005年4月22日発売 (第3話,第4話,第19話 - 第22話収録)[6]
  3. 『名探偵ポワロとマープル』(3)
    • 2005年4月22日発売 (第9話 - 第12話,第23話,第24話収録)
  4. 『名探偵ポワロとマープル』(4)
    • 2005年4月22日発売 (第13話 - 第18話収録)
  5. 『名探偵ポワロとマープル』(5)
    • 2005年5月27日発売 (第25話,第26話,第28話,第29話,第34話収録)
  6. 『名探偵ポワロとマープル』(6)
    • 2005年5月27日発売 (第27話,第30話 - 第33話収録)
  7. 『名探偵ポワロとマープル』(7)
    • 2005年5月27日発売 (第35話 - 第39話収録)

アガサ・クリスティー紀行[編集]

毎回、アニメ本編の終了直後に、「アガサ・クリスティー紀行」という3分間の実写ミニ番組が放送されていた。クリスティーの人生や作品にゆかりのある土地・文化を、イギリス・ロケによる映像で紹介。書籍化もされ、2004年12月にNHK出版から発売された。『ミステリーの生まれたところ―NHKアガサ・クリスティー紀行』 坂本康子編 ISBN 978-4-14-081008-8 。巻末には番組制作スタッフのリストも載っている。

  • 語り:鹿島綾乃
  • 撮影:長澤祐子、前田智
  • 音声・照明:西本秀二、遠山聡
  • 音響効果:せきやこうぞう
  • 編集:佐藤節夫
  • コーディネーター:山本貴志子
  • 構成:坂本康子
  • プロデューサー:植原智幸
  • 制作統括:沢田昇

脚注[編集]

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  1. ^ 原作では2人の共演こそ見られないが、『ひらいたトランプ』や『マギンティ夫人は死んだ』等、ポアロものに多数登場するオリヴァ夫人とマープルものの『動く指』に登場するデイン・カルスロップ牧師夫妻が『蒼ざめた馬』で共演したり(『蒼ざめた馬』では「カルスロップ」が「キャルスロップ」と表記されている)、別人の可能性はあるがマープルものの『ポケットにライ麦を』とポアロものの『第三の女』に登場するニール(主任)警部など、共通の登場人物が存在する。
  2. ^ 原作では短編集『火曜クラブ』所収の「聖ペテロの指のあと」に、「メイベル」というマープルの姪が登場する(レイモンドの娘ではなく、姉妹か従姉妹にあたる)。
  3. ^ 原作では息子が二人いるが、娘はいない。
  4. ^ 原作では『火曜クラブ』所収の「聖ペテロの指のあと」の中でレイモンドは女流画家のジョイス・ランプリエールとの婚約を発表しているが、『バートラム・ホテルにて』や『スリーピング・マーダー』などでレイモンドの妻として紹介されている女流画家の名はジョーンなので、ジョイスと婚約解消または離婚、あるいは死別等の理由で別れた後、ジョーンと結婚したことになるか、もしくは名前の違いは作者のミスまたは意図的な変更によるもので二人は同一人物という可能性もある。
  5. ^ 放送時、公式サイトでは19 - 22話扱いの「パディントン発4時50分」が2005年の1月9日から1月30日にかけて、対して23,24話扱いの「クリスマスプディングの冒険」が季節に合わせて2004年の12月5日と12月12日に放送されている
  6. ^ 公式サイトの話数準拠、2巻には「風変わりな遺言」「申し分のないメイド」「パディントン発4時50分」を収録、3巻には「総理大臣の失踪」「エジプト墳墓の謎」「クリスマスプディングの冒険」を収録。

外部リンク[編集]

NHK総合 NHKアニメ劇場
前番組 番組名 次番組
アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル