テラフォーマーズ

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テラフォーマーズ
ジャンル バトルSF青年漫画
漫画
作者 貴家悠(原作)、橘賢一(作画)
出版社 集英社
掲載誌 ミラクルジャンプ(第1巻収録分)
週刊ヤングジャンプ(第2巻収録分以降)
レーベル ヤングジャンプ・コミックス
発表号 (ミラクルジャンプ)2011年1号 - 6号
(ヤングジャンプ)2012年22・23合併号 - 連載中
巻数 既刊4巻(2013年2月現在)
テンプレート - ノート 

テラフォーマーズ』(TERRA FORMARS)は、原作:貴家悠、作画:橘賢一による日本漫画作品。

2013年版『このマンガがすごい!』オトコ編で1位、『全国書店員が選んだおすすめコミック2013』で2位を獲得した。

目次

連載 [編集]

2011年、『ミラクルジャンプ』(集英社)創刊号より連載を開始し、同年6号まで掲載された(第1巻収録)。西暦2599年、人類繁栄のため特殊な手術を施された地球人15名が火星に放ったゴキブリの駆除と清掃に向かう物語である。

同年、『週刊ヤングジャンプ』(同社)27号(2011年6月16日発売)にて、『ミラクルジャンプ』版の22年前のエピソードである西暦2577年が舞台の、『テラフォーマーズ1』(テラフォーマーズ イチ、TERRA FORMARS ONE)が掲載された。『ミラクルジャンプ』3号(3rd MISSION、2011年5月6日発売)と『ミラクルジャンプ』4号(4th MISSION、2011年8月11日発売)の間に公開された読切作品である。

2012年、『週刊ヤングジャンプ』22・23合併号より新たに『ミラクルジャンプ』版の20年後(2619年)を舞台にした後日談、『TERRA FORMARS テラフォーマーズ』の連載を開始した。

タイトル表記 [編集]

『ミラクルジャンプ』掲載時は巻末目次欄、アンケートにおける作品リスト、執筆陣コメント欄すべてにおいてカタカナ表記であり、掲載時の内容が収録されている第1巻の奥付もカタカナ表記のみである。

『週刊ヤングジャンプ』2012年21号418、419頁の次号予告でも新連載『テラフォーマーズ』とカタカナ表記のみであった。第1話の掲載される翌週の2012年22・23合併号第1話の扉[1]では小さなカタカナ表記の下に英語表記がされ、以降雑誌の扉ページでは併記されている。また、巻末目次では『週刊ヤングジャンプ』2012年22・23合併号と24号のみ『TERRA FORMARS』(“O”は惑星の画像)と一時英語表記のみ[2]であったが、25号以降は小さなカタカナ表記も併記されるようになった。本作の雑誌における最終ページ下部にあるタイトル表記は第1話以降すべてカタカナ表記で統一されている。単行本広告や次回予告、アシスタント募集等ではカタカナ表記が優先され、英語表記はほぼ無い。

ストーリー [編集]

本作では約600年後の地球を舞台としているが、科学技術の発達以外、国の力関係や貧富の差などは現代のものと近いものとして描写されている。

BUGS2 2599 [編集]

1st MISSION - 6th MISSION(単行本1巻)。

人口の激増に伴い火星を人間の住める環境にするべく、21世紀の中頃に、最初の手段として特殊なとゴキブリという2種類の生物を火星に大量に放ち、地表を黒く染め上げることで太陽光を吸収させ火星を暖めようとする計画が実行された。緑色の星となった火星のゴキブリを駆除・清掃するため宇宙船バグズ2号は地球を発つ。火星に降りると15人の乗組員達は想定外の進化を遂げた知的生命体テラフォーマーに遭遇し、会話する間もなく乗組員の1人が殺害される。乗組員達は火星環境での任務遂行のため特殊な手術(「バグズ手術」)を受けており、注射器による薬液の注入により常人離れした特技を持つ昆虫人間へと変身が可能であった。これによりバグズ2号の乗組員たちは、大量に生息しているテラフォーマーと殺し合いをしつつ、味方の裏切りによるトラブルを解決しながら地球へと帰還した。

ANNEX1 2620 [編集]

第1話 - (単行本2巻 - )。

バグズ2号の失敗を受け、U-NASAは長らく火星開発を凍結していたが、火星より飛来したと思われる病原体「A・Eウィルス」により徐々に死亡する人間が増えていた。A・Eウイルスは“致死率100%”。流行する前にその治療薬を作るべく新たに火星生物の捕獲とこのウイルスを培養するため、2620年に大型宇宙艦アネックス1号によって補充兵94名、幹部(オフィサー)5名、艦長の計100名の乗組員を送り込んだ。

BUGS1 2577 [編集]

優秀な宇宙飛行士6人を乗せた有人宇宙艦バグズ1号は火星へと向かう。目的は2つあり、生息するゴキブリの調査と捕獲、そして2500年以降に火星へ送られた無人機からの通信が途絶えていることの調査である。着陸し船外へ出ようと開けた入口から1匹のテラフォーマーが侵入し乗組員は全滅する。しかし最期に地球へと送ったサンプルにより人類は新たな技術を得ることができた。

登場人物 [編集]

BUGS2 2599 [編集]

バグズ2号乗組員 [編集]

艦長、副艦長を含む15人の若い男女の乗組員で構成される。世間から見ると素性の知れない人物が多く、全員が「バグズ手術」を受けている。U-NASAから事前に言い渡されていた建前上の任務はゴキブリの駆除と清掃となっている。「緊急時のため」と事前に訓練を受けていた。

ドナテロ・K・デイヴス
バグズ2号艦長。
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 男性
手術ベースパラポネラ
年齢:30歳
宇宙飛行士を目指していたが、母親から父親が過去にU-NASAに反逆して死刑になった事実を伝えられその道を閉ざされる。その後、「参加すれば宇宙へ行ける」バグズ計画に志願した。乗組員全員の事情と能力を一応把握しており、乗組員の中で唯一、バグズ1号が知的生命体により攻撃を受けた可能性があることを伝えられていた。薬の使用により全身の筋肉が異常な程膨張する。変異後はテラフォーマーの渾身の一撃を顔面に受けても戦闘が続行可能なほど頑強な身体となり、テラフォーマーの身体を素手で簡単に破壊できる程の怪力を発揮できるようになる。その怪力でパワーボムやバックブリーカーといったプロレス技を多用する。バグズ2号がテラフォーマーの大群に襲撃された際に艦長としての責任感から隊員達を逃すための囮となり、多数のテラフォーマーを撃破する。更には機内の酸素を遮断する計略により艦内に侵入したテラフォーマーを全滅させる事に成功するが、自身も酸欠状態となり倒れていた所を裏切ったウッドにより射殺された。
張 明明(チョウ ミンミン)
バグズ2号副艦長。
中華人民共和国の旗 中華人民共和国 女性
手術ベースカマキリの一種
年齢:27歳
変異後は腕がカマキリの鎌を思わせる形態となり、その鎌の切れ味はテラフォーマーの身体を容易に切断できるほど鋭利である。元は「バグズ手術」の情報をアメリカから盗むために潜入していたスパイだったが、任務に失敗し捕縛され、米中国家間交渉の末にバグズ手術を受けることになった。髪型はツインテールで頭の両側上方を丸く大きな髪留めでまとめている。
デイヴス艦長にバグズ2号から車で脱出した後の指揮を任される。事前に知らされていなかった突発的な事態(テラフォーマーとの戦闘)に対応できた数少ないメンバーであり、バグズ1号に待ち伏せしていた10数匹のテラフォーマーとの交戦には生還するものの、新型のテラフォーマーには手も足も出ず、鎌状に変化した右手をもぎ取られその鎌で首を切断され瞬殺された。
小町 小吉(こまち しょうきち)
日本の旗 日本 男性
手術ベースオオスズメバチ
瞳の色:茶、血液型:A型、誕生日:8月20日(獅子座)
第1巻収録分の主人公。血液型はA型。屈強な体格と逆立たてた黒髪といういでたちの大柄な青年。正義感が強く、本来は争い事を好まない性格だが、15歳の時に奈々緒が義父から虐待を受けている現場に遭遇。その際に思わず殴り殺してしまい少年刑務所へ入所させられた。出所後、奈々緒の後を追いバグズ手術を受ける。フレンドリーな所があり、他の隊員達と積極的にコミニケーションをとっていた。
薬を使用するとベースとなった昆虫の習性にならい非常に獰猛になり、両腕が太く発達し、手の甲付近には大きな毒針が生える。その獰猛さとテラフォーマーを背負い投げる程の優れた格闘センスによりティンと共にテラフォーマーの集団を圧倒した。毒針の一刺しは通常のテラフォーマーを瞬時に死に至らしめるほど強力であり、ウッドの毒を意に介さない進化した個体にさえ脅威と認識させた。「ANNEX1 2620」では、毒針を射出したり、肘からスズメバチの大顎状のカッターを出せるようになっており、バグズ型テラフォーマーを圧倒する実力の持ち主。
BUGS2 2599
年齢:22歳
バグズ2号乗組員。ひょうきんな性格で、艦内では幼馴染の奈々緒と夫婦漫才のようなことをしていた。
進化した個体との戦いでは両腕の毒針を折られるなどの劣勢を強いられたが、渾身の一撃で船外へ殴り飛ばした。撃破することは出来なかったが、一郎と共に小型ポッドで地球へ生還した。
ANNEX1 2620
年齢:42歳
U-NASAに残留し、火星探索チーム総隊長及びアネックス1号艦長に出世している。不測の事態にも冷静に対処できる落ち着きを身に着けているが、内に秘めた強い思い・優しさは健在である。空手六段の段位を持つ。
日米合同第一班班長。独身。顎鬚と薄い口髭を生やすようになった。地球への即時帰還を制止されたことなど、指揮系統に対して違和感を持ち、U-NASA幹部の誰かが買収、もしくは脅迫されているのではないかと疑念を抱いている。
蛭間 一郎(ひるま いちろう)
日本の旗 日本 男性
手術ベースネムリユスリカ
肌が荒れ、醜い顔をした、ずんぐりとした体型の男性。一見、肥満体のようだが非常に屈強な肉体で、それに加えて強靭な精神力、優れた頭脳を持つ。11人兄弟の長男であり、年の離れた幼い弟妹(弟6人、妹4人)がいる。父の死後、家族を養うために早く働きに出たかったが、病に臥した母の願いから一流大学を目指し、いじめも意に介さず勉学に励んだ結果、大学に受かるものの、なにかと自分を気にかけてくれた男性教師から女子生徒を妊娠させた事件のスケープゴートにされ、大学合格取り消しと退学処分を受けた。実家を支えるためにバグズ計画に参加した。
ネムリユスリカの能力により仮死状態になると急激な温度変化や放射線、真空状態にも耐えることが可能である。仮死状態を解除する場合は外部から少量の水分を得る必要があるが、解除後は何事も無かったように活動を再開できる。
BUGS2 2599
年齢:18歳
バグズ2号乗組員。前述の経験のせいか、周囲と慣れ合うことをせず、ぶっきらぼうに振舞っていた。ウッドとともに本田博士と内通しておりU-NASAとは別の任務を同時に請け負う。自身の容姿などをしばしば自嘲し、囮作戦の際には「この場で最も価値がないのは自分」と立候補し、既に契約金を実家に届けてあることを明かした。テラフォーマーの卵鞘を持ち帰ることを任務としていたが、卵鞘から孵ったテラフォーマーにより任務は頓挫。その圧倒的な戦闘力に苦戦するも、地球に残した家族への想いから多量の薬を注射して身体能力を増強し奮戦。ティンとの連携プレイにより2体のうち1体を殺すことに成功した。致命傷を負ったティンを火星に残し、小吉と共に地球へ生還した。
ANNEX1 2620
弟の七星にA・Eウィルスの説明をしている場面に姿を見せている。
秋田 奈々緒(あきた ななお)
日本の旗 日本 女性
手術ベースクモイトカイコガ[3]
年齢:22歳
小吉の幼馴染。乱暴な言葉遣いだが、根は心優しい。義父から虐待や暴行を受けていたが、小吉に助けられる。義父の借金を返すためにバグズ計画に参加した。黒髪のロングヘアで前髪は眉の上で切り揃えている。小学生の時のあだ名は「ゴリラ」。作中で変異描写は無いが、奈々緒の手術ベースのクモイトカイコガの特性は1000mの鋼鉄の糸を紡ぐ能力である。
火星に到着後に遭遇したテラフォーマーと会話をしようと不用意に近づいた際、首を圧し折られ死亡した。
ティン
タイの旗 タイ 男性
手術ベースサバクトビバッタ
年齢:21歳
ミャンマー国境沿いにある山岳地帯出身。短髪で右目と鼻と左頬に切り傷がある。戸籍を持たず、乗組員で一番の貧乏人と自負している。縄張り争いに敗れ空腹に耐えられない時にゴキブリを生で食べたことがある。10歳の頃に人身売買に出された幼馴染の少女プロイを探すため、都会へ出てストリートチルドレンとして生きていたが、数年後、プロイは既に感染症により命を落としていたことを知る。小吉たちと共に戦ううちに仲間意識に目覚め、普段は冷めているような態度を取るものの、彼らとの別離の際には思いを吐露し涙を流した。
薬による変身後は異常発達した脚力を生かしたムエタイを扱い、その蹴撃はテラフォーマーの体を切断するほどの威力を持つ。テラフォーマーの大群に囲まれた際に、薬の連続投与により翅を発現させ群生相へと変化し、更に獰猛さと脚力を増した状態となりテラフォーマーの集団を殲滅するも、進化した個体との戦闘時の負傷による内臓の機能障害で変異が解消できず、今際の際にはほぼ全身がサバクトビバッタに変容してしまった。
ヴィクトリア・ウッド
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 女性
手術ベースエメラルドゴキブリバチ
年齢:19歳
13歳の頃に父親を感染症で亡くし、兄弟とともに親戚中をたらい回しにされ、貧しい暮らしをしていた。12歳の時に缶詰の蓋で施された女性器切除(FGM)を気にして売春を行わず、死体などを盗むことにより生活していた。眉尻を細く整え、髪は黒く、左の前髪を染色している。華奢であり肌は褐色。やや男性的な喋り方をする。
裏切りを画策している本多博士側の人間であり、火星でも携帯の通信機で連絡を取っていた。変装している雰囲気が出るとわざわざテラフォーマーの生皮を被って行動し、酸欠状態になって倒れていたデイヴス艦長を射殺した。
薬を使用すると両手の人差し指の爪が毒針となり、テラフォーマーの首側部から指を入れて脳(ヒトでいう小脳付近)を刺し毒液を注入することで自在に操ることができる。本田博士の計画とは別に、自身の能力を用いて権力を獲得し、力ある者に復讐するという野心を持っていた。しかし、卵から生まれたばかりのテラフォーマーには毒の効果が無く、両脚をローキックで切断され、その後の戦闘により死亡した[4]
ゴッド・リー
イスラエルの旗 イスラエル 男性
手術ベースミイデラゴミムシ
年齢:26歳
捨て子だった所を武装勢力に拾われ、以降ずっと戦い続けてきた。戦火の中で育った経験から斜に構えた所があり、又、自信家でもある。負傷をきっかけに組織に捨てられたところを、U-NASAに拾われて、治療と同時にバグズ手術を施された。負傷状態ながらも全被験者[5]の中で一番早く回復した。マントを羽織り、頭にはバンダナを巻き、爪楊枝を咥えている。薄く顎鬚を生やしており、やや長髪で前髪の一部を前に垂らし、後頭部の髪も一本に結んでいる。このバンダナから出ている髪は薬による変身後は触角へと変化する。
過酸化水素ハイドロキノンを体内で合成し両掌にある孔から超高温の爆炎ベンゾキノンを放出するのが特性。体にはカメラが内蔵されており、ニュートンはそれにより火星の情報を得ていた。
自分の命に価値が無いことを自覚しており、テラフォーマーの巣を突き止めるため単独で調査に向かう。「何か」を発見した直後に1匹のテラフォーマーと遭遇。出会い頭にベンゾキノンの爆炎を放つも効果は薄く、白兵戦へと移行したが、その後、死亡した事が判明した[6]
テジャス・ヴィジ
インドの旗 インド 男性
手術ベースメダカハネカクシ
年齢:26歳
親がインドの小さなIT会社を経営していたが、景気が悪化し両親が自殺し、代わりに背負わされた多額の借金を返済するためバグズ計画に参加した。緩くパーマのかかった淡い色の長髪に黒く太い眉毛、厚い唇、浅黒い肌という風貌。薬を使用すると細く尖った口からガスをジェット噴射のごとく発射し長い距離を超高速で移動することが可能。作中では大量のテラフォーマーに囲まれたバグズ2号から車で逃走する際に動力代わりに使用し、超高速で車を移動させ乗組員を無事逃走させたが、噴出する際にテラフォーマーから頭部を掴まれており、自身はその勢いにより首が千切れて死亡した。
マリア・ビレン
ロシアの旗 ロシア 女性
手術ベースニジイロクワガタ
年齢:24歳
ハバロフスクから車で3時間かかる中国国境近くの貧しい村の出身。10代前半の頃は妖精のように美しい風貌を活かし、観光客を相手に売春をして暮らしていた。15歳の頃、台湾の資産家の養女になるが、その男の死後に多額の借金が発覚し、それを返済するためにバグズ計画へ参加した。寒冷地で育ったためゴキブリを知らず苦手ではないと語るが、台湾で初めてゴキブリを見た時はパニックになり、真っ二つにして殺している。薬を使用すると両腕が盾状に変化する「ニジイロクワガタの甲皮」を使用可能だが、テラフォーマーの攻撃を防げるほどの硬度は無く、素手で盾もろとも体を真っ二つにされ即死した。
ジャイナ・エイゼンシュテイン
カザフスタンの旗 カザフスタン 女性
手術ベースクロカタゾウムシ
年齢:19歳
小さな村で育つが、飛び級で国費でアメリカの大学に留学していたが、その費用を親を含む村民に奪われる。大学修了後、借金返済のためにバグズ計画へ参加することになった。髪はボブ風で後ろの髪が少し外にはねている。
銃を持ったテラフォーマーに囲まれ、マリア同様、薬の使用により両腕が盾状に変化する「クロカタゾウムシの鎧」で銃弾を防いで安心するも、数匹のテラフォーマーに四肢を掴まれ身動きが取れなくなり、力任せに首をねじ千切られ死亡した。
トシオ・ブライト[7]、ルドン・ブルグスミューラー、ジョーン・ウェルソーク、陽 虎丸(ヤン フワン)
人為変態をすることもなく、テラフォーマーに殺された。

U-NASA [編集]

アレクサンドル・グスタフ・ニュートン
U-NASA「バグズ2号計画」最高責任者。男性。白髪で顎鬚を多く蓄えた老人。常に怪しげな笑みを浮かべており、テラフォーミング計画に対しても何らかの明確な目的を持って動いている様子。両目の周りに大きく特殊な傷があり、いつも葉巻を咥えている。バグズ1号乗組員ジョージの祖父でもある。「ラハブ」というものについて詳しいことを知っている。
BUGS1 2577
バグズ1号の乗組員の全滅に対しても全く動揺せず、むしろ彼らの功績を称えた。M・K・デイヴス本人に彼自身の更迭を示唆した。
BUGS2 2599
バグズ手術において強力なボディを持つ昆虫を厳選した。テラフォーマーの卵鞘を破壊するよう小吉らに指示したが、一郎とウッドの裏切りにより失敗する。小吉のオオスズメバチの毒がテラフォーマーに有効であることには驚いていた。
ANNEX1 2620
アシモフの台詞に登場。アシモフによれば、「テラフォーミング計画には先客がいる」と発言したとのこと。
本多 晃(ほんだ こう)
日本の旗 日本
BUGS2 2599
博士。東工大教授。国立城南高校出身。
技術者として「バグズ2号計画」に関わっているが、核兵器が持てず国連で立場の弱い日本のために「抑止力」・「戦力」としてテラフォーマーを活用するため、彼等の卵鞘を秘密裏に持ち帰るという独自の計画を画策していた。バグズ手術の内幕に侵入して、一郎とウッドを自らの計画のために取り込んだ。携帯通信機で連絡を取りウッド達に指示を出していたが、進化した個体の誕生により計画は頓挫した。母校では火星についての講演なども行う。
ANNEX1 2620
U-NASAから追われる身となっており、見つけ次第殺害せよと手配されている。埼玉県字浦(あざら)市で名と姿を変えてバーのマスターをしているが、七星に居場所を突き止められてしまう。燈の存在を知っている一方でミッシェルのことは知らなかった。

ANNEX1 2620 [編集]

アネックス1号 [編集]

第一班 [編集]
小町 小吉(こまち しょうきち)
シーラ・レヴィット
Flag of Mexico.svg グランメキシコ 女性 第一班
マーズ・ランキング89位
年齢:16歳
瞳の色:うすいグリーン、血液型:O型、誕生日:9月1日(乙女座)
髪はセミロングで耳の前にかかる髪に髪留めを着けている。祖国ではいわゆる小金持ちの娘であり、父がアレックスとマルコスの親をそれぞれ雇用していた。子供の頃は3人で仲良く遊んでいた。長期の給料未払いを理由に従業員から暴動を起こされ、父は自殺。親類を頼ってアメリカへと渡るが、母は国境を横切る砂漠で死亡した。U-NASAに救助された後にM.O.手術を受け、無事成功し、乗組員となる。同時期に手術を受けた幼馴染や燈、エヴァと仲良くなり、小吉には片想いをする。マーズ・ランキングが低いため非戦闘員であったが、震えながらも脱出機に侵入したテラフォーマーを網で捕獲することに成功した。しかし、捕獲個体の両掌から射出されたベンゾキノンにより胸を貫かれ致命傷を受ける。肺を損傷し、声を発することは出来なかったが、最期は小吉の腕に抱かれ、涙を流しながら想いを伝えて死亡した。優しい性格で、マルコスからは異性というより一人の人間として深く尊敬されていた。
マルコス・エリングラッド・ガルシア
Flag of Mexico.svg グランメキシコ 男性 第一班
マーズ・ランキング9位
手術ベースアシダカグモ(節足動物型)
年齢:16歳
瞳の色:グリーン、血液型:O型、誕生日:11月25日(射手座)
シーラ、アレックスと幼馴染で、アレックスと共にアメリカへ不法入国した。地元の富豪であるシーラと違い貧困層であり、サニープールで2週間食事にありつけなかったことから渋々ギャングの仲間入りをする。金持ちの屋敷に強盗に入る際、シーラの家族が同じ悲劇に会ったことを思い出しギャングに反抗。アレックスの助けも借りながら組織と大立ち回りをして逃走。その後、アレックスとと共にU-NASAに志願し、手術後に乗組員となった。金髪で髪を立てている。
手術ベースはゴキブリの天敵・アシダカグモ。人為変態時には、アシダカグモの持つ凄まじい瞬発力と反射神経・筋力、獰猛さによりテラフォーマーをものともせず蹴散らし、断崖絶壁すら一瞬で駆け上がることができる。待ち伏せ主体の狩りを行うアシダカグモがベースになっているためスタミナに難点がある。15位以内のマーズランキング上位者のため、「アラクネバスターMKII」と名付けた長棍を扱う。不良時代の喧嘩で鍛えた鉄パイプ術は巧みであり、人差し指から一本だけ出すことができる糸を活かして多節棍のようにして戦うこともできる。子供っぽい性格だが、その戦闘力と責任感の強さを小吉から高く評価され信頼されている。
三条 加奈子(さんじょう かなこ)
日本の旗 日本 女性 第一班
マーズ・ランキング15位
手術ベースハリオアマツバメ(鳥類型)
手術ベースはハリオアマツバメ。人為変態時には両腕が翼となる。陸上での行動や飛び立つ初速は遅いが、飛行速度においてはテラフォーマーを遥かに上回り、背中のバックパックから現れる巨大なブレードを使い、縦横に空を飛び回りながら高速飛行ですれ違い様にテラフォーマーを両断する。最大速度になるまでに時間がかかるため、格闘戦・地上戦ではその真価を発揮できない弱点もあり、テラフォーマーとの初戦では飛び立つところを狙われて捕捉され、危うい所をマルコスに助けられた。
鬼塚 慶次(おにづか けいじ)
日本の旗 日本 男性 第一班
マーズ・ランキング8位
手術ベースモンハナシャコ(甲殻型)
年齢:24歳
実直な心優しい青年。地道な走りこみ練習を習慣のように続け、躱したら打つの教本のようなアウトボクシングでライト級を制した元世界王者。スーパーフェザー級世界一位となり二階級制覇の夢も目前という時に網膜剥離であることが発覚しボクシングを引退、目の手術は成功したが後遺症で遠くの物にピントが合わなくなってしまった。引退後に病状の母が亡くなったためもう戦う理由が無いと一度はU-NASAからのスカウトを断る。しかしもう一度本土から母の眠る故郷の島を見たいという素朴な願いが芽生え「目の良い生物」を手術ベースにする事を条件にアネックス計画に参加する。
手術ベースはモンハナシャコ。人為変態時には両腕が巨大化し、顔からは計4本の触角が生える。モンハナシャコ特有の目で暗闇でもテラフォーマーの姿をはっきりと識別し、クロカタゾウムシの特性をもつ力士型テラフォーマーの甲皮にひびを入れるほどのパンチ力を備えており、全力で放てばその甲皮に拳をめり込ませ、数メートルにわたり殴り飛ばす程の威力を誇る。
ジャレッド・アンダーソン
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 男性
年齢:25歳
瞳の色:金色、血液型:B型、誕生日:8月16日(獅子座)
大柄な男で仲間思いな性格をしている。地元の高校から空軍に志願し通信科へ。勤務態度は良かったが、浪費癖が悪くギャンブル依存が原因で借金を重ねアネックス計画に参加する。変異すると歯が鋭利な形状に変わり、背と両前腕の皮膚の色が変異し形も隆起する。「テラフォーマー発射式蟲取り網」の扱いに長けており打撃武器として使うだけでなく咄嗟に網を応用して爆撃の余波から仲間を護るなど巧みに扱う。薬が切れた隙を狙われ炎の中から突如現れたニジイロクワガタの能力を持つテラフォーマーの奇襲により左手の指と左足を失った。
開紀(かいき)
男性 第一班
マーズ・ランキング21位
長めの黒髪の男。人為変態時は両腕が変異しそれぞれに二本の刺のような突起物が出現する。詳細は不明だが、クロカタゾウムシ型のテラフォーマーが彼の遺体を引き摺っているシーンがある。
第二班 [編集]
ミッシェル・K・デイヴス
U-NASA火星探索チーム総隊・副長。日米合同第二班班長。
手術ベースバクダンオオアリ[8](昆虫型) / 遺伝M.O. パラポネラ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 女性
年齢:24歳
瞳の色:ブルー、血液型:B型、誕生日:4月19日(牡羊座)
眼鏡をかけたショートボブの美女。男性的な言葉遣いをする。独身。燈と同じく「バグズ手術後に生まれた子供」。
バグズ2号艦長、ドナテロ・K・デイヴスの娘であり、火星で亡くした父の仇討ちの為に生きている。飛び級で大学を卒業、空軍での訓練を経て22歳で火星探索チームの幹部となった(M.O.の判明もあったため)。「火星の全てが父の仇であり、任務が私の人生の全て」という、任務に対する強い意志、そしてテラフォーマーへの激しい怒りと憎しみを抱いている。任務においては、火星到着時のトラブルもあり、他班のことをあまり信用していない。
常人とは違う体を持っているため、周りの人々からは距離を置いて生きてきた。自らと同じ「手術後に生まれた子供」である燈に対しては何かしらの思いがあったのか、燈の発見時には機嫌を良くしていた。探索チームにおいても彼を「いい部下だ」と当初から見込んでおり、後に彼の機転で命を助けられてからは、「いい男だ」とより厚い信頼を寄せている。
手術ベースは希少種・爆弾アリ(Blast Ant)[8]。生来のM.O.は最強のアリ・パラポネラ。親の能力が遺伝しているため、生来より自然に変異しM.O.の力を発揮することが出来た。人間離れした身体能力を持ち、通常時が燈以上に変異状態に近いため筋力は素の状態でテラフォーマーを凌駕し、その強固な外皮や四肢を容易く粉砕する。異常発達した筋肉ゆえに、体重は男性軍人並。生来よりM.O.を受け継いでいたため手術の成功率は他とは段違いに高く、かつてはベースとなる昆虫自体が希少であったために容易に手術に使えなかった強力な能力を持つ昆虫をベースとされている。薬を用いた人為変態時には爆弾アリの揮発性の液体を作り出し、これを攻撃と同時に敵体内に流し込むことで敵を内部から炸裂させる。この能力と怪力による近接戦闘能力は、テラフォーマーの群れを歯牙にもかけない。ただし、手加減の困難な殺傷力の高さゆえに捕獲は苦手としている。また、父と同じくプロレス技をよく使用する。生来のM.O.と手術による後天的M.O.を併せ持つ存在は彼女と燈だけであり、彼女らは探索チームにおいても最大の戦力、人類の希望になると目されている。
膝丸 燈(ひざまる あかり)
日本の旗 日本 男性 第二班
マーズ・ランキング6位
手術ベースオオミノガ(昆虫型) / 遺伝M.O. 不明
年齢:20歳
瞳の色:茶、血液型:O型、誕生日:不明(自分では8月2日ということにしている)
第2巻収録分以降の主人公。人間離れした身体能力と屈強な肉体を持つ古流柔術の達人。見た目は東洋人だが、実の両親の素性や国籍は不明で、孤児院で暮らしていた。ミッシェルと同じく「バグズ手術後に生まれた子供」であり、親の能力が遺伝しており、感情が高ぶると勝手に変異しM.O.の力を発揮してしまう。幼少の頃から度々変異が発現して異形の風貌となっていたため、「化物」「妖怪」と呼ばれ虐められていた。
A・Eウィルスの病に侵された幼馴染の源百合子の手術費用を稼ぐため、高額な優勝賞金の出るタイ王国の地下闘技場の大会に出場し勝ち続け、武術と変異後の怪力を活かして、地下闘技場史上無敗の王者として君臨していた大熊ブライアン・チャオミーを破って優勝したが、その時には百合子は既に治療が間に合わず死亡しており、失意の中、百合子と同じ病気の子供春風桜人を救うため小吉のスカウトを受け、M.O.手術を受けて火星探索チームに参加する。親から受け継いだ体内組織のおかげで手術は楽に成功した。
手術ベースは絶滅危惧種・オオミノガ。薬を使用した人為変態時には、生物界最強の強度を誇る強靭極まりないオオミノガの糸を作り出し、自在に操る。その糸はテラーフォーマーですら傷一つつけることも出来ず、燈の優れた機転と応用力にて多彩な用途・戦術に使用し、元より卓越した自身の身体・格闘能力と合わさって、特に単独での戦闘・捕縛能力に秀でている。経験の浅い新米でありながら既に幹部に匹敵する実力を有している。生来のM.O.と手術による後天的M.O.を併せ持つ彼とミッシェルは、探索チームでも最大の戦力、人類の希望になると目されている。
アレックス・カンドリ・スチュワート
Flag of Mexico.svg グランメキシコ 男性 第二班
マーズ・ランキング12位
手術ベースオウギワシ(鳥類型)
年齢:17歳
瞳の色:金色、血液型:A型、誕生日:4月5日(牡羊座)
シーラ、マルコスとは幼馴染で、マルコスと共に祖国を捨てアメリカへ不法入国し、カリフォルニア州東部の町サニープールに住んでいた。やや長い黒髪で垂れ目。速球に自信がありメジャーリーガーを目指していた。貧しさに喘ぎ、マルコスと共にU-NASAに志願兵として訪れた際にシーラと再会、M.O.手術に成功して無事乗組員となった。
手術ベースは鳥類最強の握力を誇るオウギワシで、人為変態時には両腕が翼に変わる。本人の得意技である投球と、強化された視力・腕力・握力を活かし、正確なコントロールと強烈な威力を併せ持った豪速球を放ち攻撃する。その球威はテラフォーマーの肉体を軽々と貫き、球速は並のテラフォマーは反応することさえできない程である。さらに遠投による長距離狙撃や、カーブ等の変化球も可能。飛行も可能だが本人曰くあまり得意ではない。それでも短時間ならば十数人を抱えて飛ぶ事は可能。人為変態にはアンプル型の薬を服用する。
柳瀬川 八恵子(やなせがわ やえこ)
日本の旗 日本 女性 第二班
年齢:20歳
瞳の色:茶、血液型:B型、誕生日:7月18日
黒髪をポニーテールにした女性。高所恐怖症。看護士の母に女手一つで育てられ、貧しさゆえに小中学校ではいじめられるが、母と同じ看護師を目指して勉強は真面目にしてきた。非常に子供っぽい性格で人に騙されやすく、紆余曲折の末にアネックス計画に参加。「男はブサイクと悪いイケメンと悪いオヤジにしか会ったことがない」「今まで生きてて一つも良いこと無かった」と嘆いている。
第三班 [編集]
シルヴェスター・アシモフ
ロシア・北欧第三班班長。
マーズ・ランキング:3位
手術ベースタスマニアン・キング・クラブ(甲殻型)
ロシアの旗 ロシア 男性
年齢:51歳
瞳の色:薄い茶、血液型:O型、誕生日:5月5日(牡羊座)
ロシア支部(旧ロシア連邦宇宙局)隊長。筋骨隆々の巨漢で、眉毛とモミアゲから生える顎鬚が濃く、前髪はオールバック、長い後ろの髪は一本縛りにしている。葉巻を愛飲し、好きな酒はウォッカ。元々は連邦ではない小国の陸軍に所属していたが政権の消滅を機に一線を退く。しかし身重の愛娘がA・Eウィルスに侵されたことを知り、自らアネックス計画に志願した。豪胆ながら冗談を好む茶目っ気のある性格で、班員からは「隊長」と呼ばれ慕われている。
火星に着陸後、ロシア独自の「計画」通りに密集ピラミッドに到着、直後テラフォーマーに襲われ右腕を切断されたが、M.O.の能力によって再生。テラフォーマーの一部隊を相手に圧勝した。
手術ベースは世界最大の蟹・タスマニアン・キング・クラブ。昆虫とは比較にならない強固さと分厚さの甲殻による桁外れの硬度に、手足の防衛自切とその切断した腕すら瞬時に生えなおす再生能力を有する。通常のテラフォーマーの攻撃はおろか、メダカハネカクシの超加速力も加えた棍棒の一撃ですら全くの無傷という圧倒的防御力と怪力でテラフォーマーを圧倒する。人為変態には葉巻型の薬を服用する。
エレナ
ロシアの旗 ロシア 女性 第三班
ロシア支部所属。イワンの姉。短髪で巨乳、左の口元にほくろがある。アシモフには銃火器の使用が北海一と称されていた。火星の密集ピラミッドで遭遇したテラフォーマーに対して発射式蟲取り網で生け捕りを試みたが、網を射出する前にメダカハネカクシの能力で高速移動したテラフォーマーに首を引き千切られて即死した。
イワン
ロシアの旗 ロシア 男性 第三班
手術ベースチョウセンアサガオ(植物型)
ロシア支部所属。エレナの弟。左目周りの頬から額にかけて大きな傷跡がある。明るく人懐っこい性格で、各国の思惑が交錯するアネックス計画を単なるワクチン製作のための作戦と考える純粋無垢な一面がある。地球を離れ20日後、1班と4班の人間の喧嘩を止めに入り殴られ、治療してくれたシーラに一目惚れする。
手術ベースは、毒性が強い幻覚性物質を含む植物であるチョウセンアサガオ。アルカロイドを打ち込むことで幻覚症状をおこし行動不能に陥らせる能力であるが、あまりに毒性が強すぎるため、訓練時代は捕獲対象を分量過多で殺してしまう事が多かった。人為変体にはカプセル型の錠剤を服用する。
アレキサンダー
ロシアの旗 ロシア 男性 第三班
手術ベース:不明
ロシア支部所属。スキンヘッドにサングラスという容貌で、イワンの先輩にあたる。頭髪が無いにも拘らず酸性雨を気にしたり、自身を棚に上げてアシモフの冗談にハゲと悪態で返すなど剽軽な一面も見せている。
第四班 [編集]
劉(りゅう)
中国・アジア第四班班長。
中華人民共和国 男性
血液型:B型
オフィサーで一番の長身大柄で顔には立派な髭を蓄え、眼鏡をかけている。既婚者。火星1日目に五班により、四班のバッチと彼のタグを含めたIDタグを持つ17体の判別不能の焼死体が確認されている。
第五班 [編集]
アドルフ・ラインハルト
ドイツ・南米第五班班長。
マーズ・ランキング:2位
手術ベースデンキウナギ(魚類型)
ドイツの旗 ドイツ 男性
年齢:27歳
瞳の色:うすいグリーン、血液型:O型、誕生日:12月25日(山羊座)
ドイツ支局所属。襟長の服を着て常に口元を隠した青年。一見淡泊で冷酷な態度をとるが、それは情が湧いてしまうことで死別の悲しみを負うことを避けるためで、実際は心優しい性格で、部下である乗組員達の身を深く案じている。乗組員はその性格を理解しており、部下だけでなく、他班を基本的に信頼していないミッシェルからの信頼も厚い。愛妻家。
両親はバグズ手術の失敗で死亡しており、幼少時より軍に買われてM.O.手術の実験体として育った。自分の命に価値を見出だせず、絶望の中で生きていた時に現在の妻に出会う。自分を人間として接し愛してくれた彼女を「自分を人間にしてくれた」と深く尊敬し、愛している。しかし、生まれた子供にM.O.器官がなかったことで妻の浮気を疑い、そんな己の弱い心を深く卑下している。そのため自身の命を軽んじてしまい、隊員達を護る事に固執する一方でどこか死に急いだ所がある。
手術ベースは一属一種の電撃生物・デンキウナギ。全身の筋肉に発電器官を備え、戦闘では避雷針の効果を持つクナイ状の手裏剣を組み合わせて放電し、テラフォーマーを殺傷する。M.O.手術が確立する前の技術で手術されており、それ故ツノゼミによる身体強化はされていない。その戦闘方法から中距離戦を得意とし、ベースの生物ゆえに肉体の耐久性はさほど高くないが、接近戦では粘液で攻撃をそらしたり肉体に直接放電をするなど不得手ではない。また手裏剣や立地状況を利用して落雷を攻撃に利用する事もできる。この強力な電撃は自身も感電を免れず、全身に火傷痕が残っているが、現在は体中に安全装置を埋め込み制御しているため、致命傷にはなり得ていない。薬をさらに吸引することで通常を遥かに超える強力な電撃を放つことができ、その威力は一瞬で数十体のテラフォーマーを行動不能する等別格の制圧力を誇る。しかしそのあまりの出力に安全装置は破損してしまい、自身も無事では済まない諸刃の剣である。人為変態には小型のケースに入れた粉末の薬を鼻から吸引する。
この他にも、磁場を利用してレーダーのように敵の存在を感知したり、電磁力を操って弾丸を逸らすこともできるなど、幅広い応用力を持つ。
テラフォーマーの大軍と死闘を繰り広げた際は、薬の大量吸引により落雷さえも操って多数の敵を打ち滅ぼし、敵の増援からの一斉射撃を電磁力の力場を作り出し防ぐも、スリングによる投石攻撃は防ぐ事ができず、エヴァを庇い重傷を負い絶命した。その直後、アドルフ本人にも知らされていなかった体内内蔵の装置が起動し、第五班メンバーとテラフォーマーの軍勢を爆発を思わせる強大な閃光の中に巻き込んだ。
エヴァ・フロスト
ドイツの旗 ドイツ 女性 第五班
年齢:18歳
瞳の色:グリーン、血液型:B型、誕生日:6月29日(蟹座)
アドルフにより連れてこられた補充兵。ロングヘアでネガティブ思考。IT長者の一人娘で、両親が異常なまでに潔癖かつ過保護であり屋敷を出ることなく育てられる。家が財産を失っても働きに出る事は許されず、U-NASAに売り飛ばされる。同時期に手術を受けることとなったシーラ達と仲良くなる。
イザベラ・R・レオン
マーズ・ランキング:13位
手術ベースリオック(昆虫型)
ブラジルの旗 ブラジル 女性 第五班
年齢:19歳
瞳の色:コバルトブルー、血液型:O型、誕生日:11月21日(蠍座)
褐色の肌の女性。貧しい農業従業員の子供で、農場主の屋敷でメイドとして働いていたが、その家の息子に乱暴されそうになったところを抵抗して、大きな怪我を負わせてしまう。
手術ベースは大型昆虫・リオック。その特徴として人為変態時は、強靭な脚力と獰猛な気性を有する。
テラフォーマーに対し「筋肉は好み」と冗談を言う余裕を見せるも、第五班を襲ったテラフォーマーの集団を指揮していた個体に飛び掛った際に、アッパーの一撃で上半身をばらばらに吹き飛ばされ死亡した。
ワック・エリクソン、サンドラ・ホフマン、エンリケ、フリッツ、アントニオ、レイシェル、ジョハン、ミラピクス
瀕死のアドルフを守るために対テラフォーマー発射式蟲取り網を手に、テラフォーマーに立ち向かうが、対テラフォーマー発射式蟲取り網を奪われて、逆に捕獲された。その後、アドルフに内蔵された装置によって引き起こされた爆発を思わせる強大な閃光に巻き込まれた。
第六班 [編集]
ジョセフ
ヨーロッパアフリカ第六班班長。
ローマ連邦 男性
プレイボーイな言動の美青年。独身。小吉からは「ジョー」と呼ばれている。火星到着直前にアネックス号にテラフォーマーが侵入した際、ミッシェルの部屋の鍵を切断して侵入して彼女に変異用の薬を届けたが、彼女にドン引きされたことには気づいていない(好意を持たれていると勘違いしている)。火星に着陸後、6班に別かれて本艦から離脱後、脱出機がテラフォーマーの網に捕捉され、班員と共に多数のテラフォーマーに囲まれてしまった。その後は何故か単独行動をとっている。
手術ベースは不明だがアネックスからの脱出時、非常に綺麗な切断面が見える状態で真っ二つになったテラフォーマーを掴んでいる描写がある。

U-NASA [編集]

蛭間 七星(ひるま しちせい)
蛭間一郎の弟。14人いる「アネックス1号計画」副司令官の一人で日本航空自衛隊三等空佐。オフィサーを集め火星への任務とA・Eウィルスについて説明した。アネックス1号が地球を発った39日後に本多博士の居場所を突き止めた。日本の自衛を第一に考えており、本多の持つ情報を欲している。

その他の人物 [編集]

本多 晃(ほんだ こう)
源 百合子(みなもと ゆりこ)
日本の旗 日本 女性
年齢:20歳
瞳の色:黒、血液型:A型、誕生日:8月2日(獅子座)
燈とともに児童養護施設で一緒に育った同い年の女の子。17歳の時に原因不明の病に倒れ入院。一時は痩せ細っていく自身の身体に耐えられず、毎日見舞いに来る燈にきつく当たることもあった。燈が外国での移植のツテを見つけ、生きる希望を持つ。しかし、燈に大会に出るよう唆した連中は最初からドナーを探す気など無く、身内がいない2人を殺し、金を巻き上げようと画策していた。小吉らが身柄を確保した頃にはすでに手遅れの状態となっており、燈が地下闘技場で優勝する2日前に息を引き取った。死因は地球外から飛来したA・Eウィルスによるものだった。
春風 桜人(はるかぜ さくらと)
日本の旗 日本 男性
年齢:10歳
瞳の色:黒、血液型:O型、誕生日:9月30日(天秤座)
燈がU-NASAの病棟で出会った少年。A・Eウィルス患者。百合子が作った人形のお守りを縫い直して修復し燈へ渡す。燈は病気の治し方を探して火星から戻る約束をし、その人形を桜人へ渡して別れる。

BUGS1 2577 [編集]

バグズ1号乗組員 [編集]

任務の1つは火星のゴキブリを調査し、オス・メス各10匹以上を生け捕りして持ち帰ること、もう1つは火星へ送られた無人探査機からの通信が2500年代に入り悉く途絶えている原因の調査である。 乗組員は、ジョナサン・レッド、ジョージ・スマイルズ、リサ・オイカワ、ケント・ホーランド、トーマス・ベルウッド、カルロス・ミネリーの6人である

ジョージ・スマイルズ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 男性
年齢:25歳
『テラフォーマーズ1』の主人公。幼い頃から身体が弱かったが、U-NASAに勤める祖父・ニュートンの影響で宇宙に強く憧れ、人一倍の努力の末乗組員となった。いつもニコニコと笑顔を絶やさない。火星へ向かう艦内でリサに結婚を申し込み、条件付で受理された。リサを守るためテラフォーマーから腹を突き破られながらも、剣で首を切断することに成功したが、中枢神経を破壊されていなかったテラフォーマーはまだ動いており、結果としてリサが犠牲になった。その後、そのテラフォーマーを仕留めることに成功し、艦内のパネルを操作し、地球へ向けてテラフォーマーの頭部を送ったが、既に大量のテラフォーマーに囲まれており、リサの亡骸を抱きながら力尽きた。
ジョナサン・レッド、リサ・オイカワ、ケント・ホーランド、トーマス・ベルウッド、カルロス・ミネリー
火星に着陸したバグズ1号のハッチを開けた時に遭遇した一匹のテラフォーマーによって、全員殺害された。

U-NASA [編集]

M・K・デイヴス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 男性
バグズ1号計画責任者。司令官。42歳。バグズ1号と通信し指示を出していた。オールバックの髪に口髭と顎鬚を蓄えている。バグズ1号の調査結果を公表しないことを糾弾するが、事実を隠蔽するために更迭された。
アレクサンドル・グスタフ・ニュートン

テラフォーマー [編集]

バグズ1号の調査により発見された火星に住むゴキブリが進化した宇宙人の総称。頭部に触角、臀部に尾葉がある、体長は約2メートル以上で筋骨隆々な褐色の原人のような姿をしている。鼻の下の溝が長く、ゴリラのような顔をしている。体に痛覚がない。地球人は主に「ゴキブリ」と呼ぶ。頭髪がある者と、卵鞘(たまご)より新しく生まれ頭髪がなく額に印がある者が存在する。普段は「じょう」「じじょう」「じょうじ」「じょうじょう」といった音声でコミュニケーションを取り、瀕死の際は「ギィ、ギィ」と鳴く。ゴキブリ同様に夜行性である。

体内構造は人間に近いものの、その生命力は極めて強い。多糖類アミロースでできた甲皮を、全身の気門から入る酸素で直に燃焼させることで爆発的な運動量を得ている。生命活動に必要な酸素は肺呼吸で得ている。身体のコントロールは胸部の食道下神経節に委ねられているため、呼吸及び食道下神経節が無事ならば、首が破壊されても活動することがある。逆に言えば喉を潰すか食道下神経節を破壊することで活動を止められる。

「ANNEX1 2620」では更なる組織化が進んでおり、階級や役割のようなものを与えられた個体が存在。また養殖したカイコガを食して大型化した個体も存在する。網や旗などを使用する他、人間の機械の扱い方を理解しており、初めて見るはずの高速脱出機を操縦することも可能。膝丸燈は「リーダーにはなんらかの明確な目標がある」と推測している。

頭部から首の後ろにかけてパンチパーマ状の頭髪が生えている。腕力が高く、薬で変身した乗組員も無防備ならば素手で簡単に破壊される。体も強靭で熱に強く、銃もあまり効果が無い。体当たりで宇宙船の外壁をも破壊する。石製の棍棒を所持している者もおり、主に武器として使用する。基本的に無表情である。幼虫の描写[9]もされており、体長は成虫の腰の高さほどとなっている。駆除される前にDNA情報の詰まった卵を隠す場合がある。

「ANNEX1 2620」では、アネックス1号が火星大気圏に突入する直前に6体(うち1体の腕には縄が巻かれている)が艦内へ侵入し、5人の乗組員を殺害、倉庫にある注射器の大半も破壊したが、オフィサーにより殲滅された。

火星では、原始的な移植手術によりバグズ2号で死亡した乗組員の能力を持った個体「バグズ型テラフォーマー」[10]、カイコガを捕食して動物性タンパク質を摂取し巨大かつ筋肉質な肉体を手に入れたテラフォーマーも登場。腕に縄を巻いた個体がテラフォーマーの部隊を統率する。さらに階級が上と思われる褌を穿いた個体も存在する。

手術ベース 特徴 エピソード
ミイデラゴミムシ 左腕に縄を一本巻いている。
掌から超高温のガスを放出する。
第一班の高速脱出機にしがみ付き、火星到着直後の第一班を襲撃した。
サバクトビバッタ 両腕に一本ずつ縄を巻いている。
脚部が変異時のティンと同一のものとなっており、強靭な脚力で長距離をジャンプすることを可能としている。
火星到着直後でテラフォーマーと戦闘を終えた第二班を襲撃し、高速脱出機を奪った。
ゲンゴロウ 右腕に縄を一本巻いている。
両手が吸盤のようになっており、つかんだものを離さず、両脚もブラシ状になっていて水中を自在に泳げる。通常のテラフォーマーと異なり、鋭い牙状の歯を持つ。
羽と背中の間に空気をため、水中の酸素と二酸化炭素の交換により10分以上水中での行動を可能にしている。
火星到着直後でテラフォーマーと戦闘を終えた第二班を襲撃し、ミッシェルを湖の中に引き込んだ。
メダカハネカクシ 左腕に縄を二本巻いている。
背中にガス噴射口があり、高速移動を可能にしている。
火星到着直後の第三班を急襲した。
なし 両腕に三本ずつ縄を巻いている。
カイコガを捕食して動物性タンパク質を摂取したことで、通常のテラフォーマーと比べて巨大かつ筋肉質な肉体をしている。複数の個体が登場。
第四班の高速脱出機に乗って、走行している第五班の高速脱出機を襲撃した。
腰布を纏うテラフォーマーと共にバグズ2号の車に乗り、交戦中の第五班を襲撃した。
クロカタゾウムシ 力士型テラフォーマー。褌をしている。
カイコガを捕食して動物性タンパク質を摂取したことで、通常のテラフォーマーと比べて巨大かつ筋肉質な肉体をしている。その巨体に加え、並大抵の攻撃は意にも介さない強度の高い甲皮も有しており、見た目通りの圧倒的な腕力と防御力と同時に、鍛え抜かれた筋肉に裏付けされたスピードを併せ持つ。
テラフォーマーの集団と交戦していた第一班をクモイトカイコガ型と共に襲撃した。
クモイトカイコガ 褌をしている。
全身が毛に覆われている。1000メートルもの鋼鉄に匹敵する強度を持つ糸を紡ぎだす能力を持つ。
テラフォーマーの集団と交戦していた第一班をクロカタゾウムシ型と共に襲撃した。
ニジイロクワガタ 全身の甲皮が玉虫色に輝き、条件が揃えば高い迷彩能力を発揮する。また甲皮の強度もミッシェルの蹴りに耐えられるほど硬い。両腕にいくつもの刃がついてる。 炎に囲まれた主力と分断された第一班を奇襲した。

進化したテラフォーマー [編集]

「BUGS2 2599」で卵鞘より新たに生まれた種。それまでのテラフォーマーと違い頭髪がない。知能も高く不気味な笑顔を浮かべることもできる。より動作も素早く洗練されており格闘技のような技も繰り出し、より人間に近いとされる。1日と経たず孵化し、孵化直後でも体長は旧型の成虫と変わらず、すぐに人間へと敵意をもって戦うことが可能。毒への耐性も高い。

テラフォーマーの支配者的な立場にあり、「BUGS2 2599」で火星に残されたバグズ二号の乗組員達の遺体を使ってバグズ型テラフォーマー達を誕生させた。

頭髪のない代わりに額に模様を持ち、それぞれの個体によって異なる。

模様 初登場 エピソード
・|・ BUGS2 2599 蛭間一郎とウッドが地球に持ち帰ろうとした卵鞘から誕生。ウッドの両脚をローキックで切断。戦闘を後者に任せ、奈々緒の遺体を何処かへ運ぼうとした。その際、小吉と交戦。相手の攻撃に合わせたカウンターも行い、いち早く小吉の両手の毒針を引き千切るなど知能が高い。最終的には小吉の渾身の一撃により窓を突き破り船外へ放り出されるが、小吉と一郎が地球へ逃走するに際はまだ生存していた。
「ANNEX1 2620」で小吉から殴られた傷を残した同一個体が登場、腰布を巻いて銃を解体している様子が描かれた。
\・/ BUGS2 2599 蛭間一郎とウッドが地球に持ち帰ろうとした卵鞘から誕生。ミンミン、一郎、ティンと交戦。ミンミンの腕の鎌をもぎ取り、首を切断して殺害。首が折れても戦い、一郎を苦しめたが、ティンにより左腕をミンミンの鎌で切断され、落ちていたウッドの銃により一郎から止めを刺された。
\・|・/ ANNEX1 2620 右目が斜視となっており、腰布を巻いている。火星一日目の夜、大軍勢を前に満身創痍の第五班のもとに現れた。より複雑な鳴き声で会話のように喋る。

用語解説 [編集]

テラフォーミング計画
地球の人口激増によって起こりうる環境破壊やエネルギー問題を懸念し、火星を人の住める環境にする計画。火星の地中に大量の二酸化炭素が内在していることが判明したため、火星を暖めることで二酸化炭素を流出させ、それによる温室効果により次第に気温を上昇させることが目的。20世紀の科学者達はその最初の手段として、ストロマトライトを改良して生まれた特殊な苔(藻類)[11]とそれを食料とする改良したゴキブリを火星に大量に放ち、地表を黒く染めることで太陽光を吸収し暖めることが可能ではないかと考えた。2077年(バグズ2号が火星に向かう500年前)にゴキブリが放たれており、バグズ2号が火星に到着した時には乗組員が寒さを感じない気温になっていた。
U-NASA
アメリカワシントンD.C.にある国連宇宙局。バグズ計画を主導しており、バグズ手術の技術を独占している。バグズ1号から送られたテラフォーマーの首をサンプルとし、研究を重ねている。2619年にはクローン技術によりテラフォーマーの復元に成功しており、戦闘訓練や研究に使用されている。敷地内には手術用の病棟もある。2604年にアメリカ以外の加盟国からの圧力に負ける形で火星開発の計画を公表したが、バグズ1号、バグズ2号に関する詳細はいまだ隠蔽されている。
バグズ1号
2577年に火星へと向かった有人宇宙艦。乗組員は優秀な宇宙飛行士で構成されている。同年8月21日、火星到着後間もなく全滅し、地球との連絡が途絶える。その惨事は当時、何一つ公開されなかった。22年後も電力は残っており、バグズ2号の乗組員が中に入ることができた。地球に向かって飛ばせる小型ポッドが備えてあり、テラフォーマーのサンプルを送った。
バグズ2号
2599年にバグズ計画により火星へ向かった宇宙船。火星の大気圏に到着するまで39日要した。裏口には車庫があり10人ほど乗れる6輪の自動車が格納されている。U-NASAは車とも通信が可能。一郎とウッドが火星を離れようと出発した際、高度が上がる前に飛来した大量のテラフォーマーによって墜落させられた。小型ポッドにより小吉と一郎は地球へ戻った。
マーズレッドPRO
屋外の広範囲に散布し害虫を駆除する薬品。バグズ2号の任務のために農業薬品メーカーにより製造された。テラフォーマーには全く効果がない。
カイコガ
絹糸や貴重な動物性タンパク質を得られる食料として、バグズ2号に積み込まれていた。2620年の火星では繁殖しており、一部のテラフォーマーの食料にもなっている。
アネックス計画
A・Eウィルスのワクチンを作り出すことを目的とする計画。1人の司令官と14人の副司令官がいる。小吉が燈と出会った2619年時点では2年後の2621年に火星へ出発を予定していたが、2620年3月4日に前倒しとなった。
アネックス1号
2620年3月4日にアメリカ合衆国ネバダ州南部からM.O.手術を受けた100名の乗組員を乗せ火星へと打ち上げられた大型有人宇宙艦。バグズ2号と同じく到着までには39日を要する。艦内の居住エリアは人工的に低重力を作り出してある。幹部エリアは原則的に立ち入りが禁止されている。薬は倉庫、高速脱出機、幹部の個室に収納されている。ウィルス研究の設備が搭載されている。火星熱圏上部でテラフォーマーの襲撃を受け、メインエンジンに支障をきたし火星へ下降、艦内のテラフォーマーは殲滅したが大量のテラフォーマーに外壁を囲まれていたため、生存していた95人の乗組員は本艦を捨て6機の高速脱出機で脱出し、2620年4月12日に火星地表に不時着した。脱出機には薬の他に、40日分の飲み水、「虫籠」も装備されている。
幹部はオフィサーと呼ばれ、艦長である小吉を含む6人で構成される。人間側の“兵器”とまで称される主力陣であり、各国より選り抜かれた対テラフォーマー戦のプロフェッショナル。通常のテラフォーマーを全くよせつけない実力を有する。当初はこの幹部とランキング上位者で火星に防衛線を張り、その内側で調査を行う予定だった。主に軍隊出身者であり、クルーたちを指揮する。
幹部を除く班員94名は前回のバグズ二号の面々同様、金も仕事もない者たちが流れ着いたケースが多いが、A・Eウィルスに侵された身内や親しい人を救うために計画に参加している者もいる。
日米合同第一班
班長小町小吉。脱出機で脱出した後、テラフォーマーの軍団との交戦を開始。その後「SOS」を発しているが詳細は不明。
日米合同第二班
班長ミッシェル・K・デイヴス。主力戦闘員はミッシェル・燈・アレックスの3名。
ロシア・北欧第三班
班長シルヴェスター・アシモフ。班員全員が戦闘員という異色の班。「ラハブの遺産」の停止を目的として独自に活動している。班員全員が精鋭であるため任務への意欲は極めて高い。
中国・アジア第四班
班長劉。一日目の夜、五班により、四班のバッチと劉のタグを含めたIDタグを持つ17体の焼死体が確認された。アドルフは裏切った人間の仕業か火器を得たゴキブリによるものと推測しているが詳細不明。高速脱出機はテラフォーマーに奪われ、第五班襲撃に利用された。
ドイツ・南米第五班
班長アドルフ・ラインハルト。火星到着時点で、班員は班長を含めて全員で11名。主力戦闘員はアドルフとイザベラ。出発の1年程前、第三班のエレナによればM.O.手術リストに非常に難度の高いベースが上がっていたとのことだが詳細は不明。
ヨーロッパ・アフリカ第六班
班長ジョセフ。脱出機が網に囚われ、テラフォーマーの集団に囲まれてしまった。その後「SOS」を発しているが詳細は不明。
マーズ・ランキング
火星環境下におけるテラフォーマー制圧能力を各乗組員に対して格付けしたもの。略して「M.A.R.Sランキング」。上位には小吉を初めとしたオフィサーが名を連ねる。U-NASAはランキング上位の者がいれば下位の者を守りながら任務が遂行可能としている。下位の者の戦闘力はベースとなった生物の関係もあって低く、通常のテラフォーマーにも全く敵わない。
マーズランキングが15位以内の者は自分の持つ能力を最大限活用して戦闘を有利にする事を条件に武器の携帯が許されている。しかし、武器はそれ自体が奪われた際に、人類に対して脅威とならない物に限定される。
プランα(プラン アルファ)
火星到着後、アネックス1号を中心とし、小吉の指揮により全員で行うウィルス調査。オフィサーとマーズ・ランキング上位の者が前線に出て防衛線を張り、下位の者はその内側でサンプル採取や艦内での研究を行い、目標数のウィルスを確保後に地球へと帰還するという計画であった。しかし、テラフォーマーの予想外の襲撃から実行は困難となり、プランδに移行することとなった。
プランδ(プラン デルタ)
アネックス1号で帰還が不可能な際の予備プラン。最悪の状況でのみ行われる。100人を6つの班に分けて高速脱出機に乗り、全滅を避けるため別々の方向へ飛び火星へ着陸。着陸次第、アネックス1号本艦へ集合し、ウィルス研究を続けながら、40日後に来たる地球からの救助船により帰還する。本艦の研究設備が大破していた場合は、A・Eウィルスの保有にかかわらず相当数のサンプルを確保しておく必要がある。また、その間の独立した班の指揮は6人のオフィサーが行う。実際に別れた方向は北から時計回りに第五班、第四班、第三班、第二班、第一班、第六班。
対テラフォーマー発射式蟲取り網
ドイツが開発。大型の銃のような形状で照準器を使用後に引金を引くことで大型の網を射出する。網は、テラフォーマーの筋力の3倍でも千切れないよう設計されている。銃口部分は太く大きく硬いため、ハンマーのようにテラフォーマーの頭部を破壊することも可能である。小吉は「網」、アシモフは「筒(つつ)」と呼んでいる。しかしテラフォーマーに奪われた場合は考慮されていない。
バグズ手術
「テラフォーマーの免疫寛容臓移植術」および「骨肉細胞における昆虫のDNA配列とのハイブリッド手術」の総称。火星環境での長時間任務を可能とするための手術で、昆虫のDNA配列を後天的に組み込み、軟弱な人間の骨肉細胞を昆虫のものに変化させることを可能にした。実験段階では人と相性のいいショウジョウバエを使用すると他国の技術者には告げられていたが、強度が上がらず別の昆虫へ変更された。共存できない筈の昆虫の組織を人体が拒絶するのを防ぐための手術の成功生存率は30%。さらに注射器によって液体の薬剤を注入することで組織のバランスを崩し、昆虫人間に変身することでより昆虫の特性を引き出すことが可能となる。しかし、効果が長く続きすぎた場合、人間の体が持つ免疫によりショックを起こし死に至る。成分は肝臓と腎臓で分解されるため、臓器を損傷している場合は徐々に昆虫へと変化していく。テラフォーマーの免疫寛容能力が手術の基礎となっており、“開放血管系の併用”と“強化アミロースの甲皮[12]”が目玉である。
M.O.手術(モザイク オーガン オペレーション)
アネックス1号の乗組員に施された“人為変態”手術。原理自体はバグズ手術と同様だが、技術の進歩により、地球に現存する生物全種類がベースに使用できるようになった。さらに多様性に富んだツノゼミ類の甲皮・開放血管・筋力をベースの形状に合わせて「上乗せ」することも可能となっている。この技術はアドルフが実験体となってドイツ軍が開発した結果である。これにより昆虫型はより堅く強力に、昆虫型以外でもバグズ手術の強みである昆虫型の素体能力を有した状態で様々な生物の特長・能力を使用できる。
手術の成功生存率は36パーセント。女性の方が手術への適合性が高い。遺伝により手術の成功率が高いミッシェル、燈のベースには、現存数の少ない希少種・絶滅危惧種が用いられた。また、人為変態に使用する薬の形態や服薬方法は、注射器による注入・鼻から吸引する粉末・カプセル型の錠剤・葉巻風の筒から吸引など、ベースとなった生物の種類によって異なっている。マニュアルには、交戦するテラフォーマーが1匹の際は薬を節約するよう書かれている。
免疫寛容臓(モザイクオーガン)
テラフォーマーの持つ“選択的免疫寛容”能力を司る臓器。バグズ手術にも使用されていた。
ラハブ
彗星の衝突により失われた旧第5惑星。ニュートンによると火星にあるピラミッドに酷似した建造物「密集ピラミッド」はラハブの神々が建てたとされる。
A・Eウィルス(エイリアン エンジン ウィルス)
2619年の地球で流行が危惧されている新種のDNAウィルス。42年前に突然現れ、20年前に急激に増えたことから火星由来のものとされている。致死率は100%であり、作中の2620年の時点ではA・Eウィルスで死亡した遺体からのウィルスを培養することは不可能である。研究にはサンプルがなく、それを得るためにアネックス計画が実施される事となり、アネックス1号が火星へ出発した。ワクチンを作るには大量の同種もしくは毒性の弱い近縁種が必要とされる。
グランメキシコ
麻薬カルテルの支配する27世紀のアメリカの隣国。警察官の殉職率69パーセント、13歳以上の女性1人あたりの強姦件数0.4件。毎年何百万人もの国民がアメリカへ不法入国を試み、その多数が命を落とすか、国境警備隊や強盗に捕まるかする。不法入国斡旋業者(コヨーテ)も存在する。

年表 [編集]

21世紀後半
  • エネルギー問題・環境問題・人口増加などに対応するため、テラフォーミングを目的として、火星に特殊な苔とゴキブリが放たれた。
2500年代
  • 調査として火星に無人機が何度か送られるも全て消息を絶つ。
2577年
  • 6名の乗組員を乗せた有人宇宙艦「バグズ1号」が火星のゴキブリの調査を目的として火星に到着するも、テラフォーマーにより瞬く間に全滅。この時地球にテラフォーマーの頭部が送られ、バグズ手術に貢献することとなる。
  • 地球でA・Eウィルスの存在が明らかとなる。
2599年
  • 火星の調査という目的の元、15名の乗組員を乗せたバグズ2号が火星に到着する。激戦の末、13名が死亡、2名が小型ポッドで火星を脱出し、地球に帰還した。
  • 地球でA・Eウィルスを患った患者の数が急激に増加する。
2620年
  • 3月4日、A・Eウィルスのワクチンの開発という目的の元、アネックス1号が乗員100名を乗せてネバダ州南部を出発。
  • 地球出発から39日後、火星到着目前にしてアネックス1号にテラフォーマーが6体侵入。アネックス1号を一時的に破棄し、6班に分かれて別行動となる。
  • 火星一日目、第五班により第四班と思われる17名の焼死体が確認される。

単行本 [編集]

その他 [編集]

  • アネックス1号の高速脱出機および対テラフォーマー発射式蟲取り網のmechanical designとして金世俊の名前がクレジットされている[13]
  • 原作者の貴家悠は当初は不良漫画を持ち込んだが、それを一読した編集者から「次は潜水艦か宇宙船か火星の漫画を描いてきて」と言われ、昔TV番組で見て覚えていた苔とゴキブリを用いた火星のテラフォーミング計画をアイデアとして選んだと言及している[14]
  • 1巻の帯では『バクマン。』に登場する漫画家の新妻エイジから「本当にあった最高に面白い宇宙のゴキブリ漫画」とコメントを寄せられている(『バクマン。』139話において、新妻エイジが新連載用の原稿として「30巻分くらいになるであろう宇宙のゴキブリの長篇」を描いていると言及されている)。

関連項目 [編集]

脚注 [編集]

  1. ^ 『週刊ヤングジャンプ』2012年22・23合併号12、13頁より。
  2. ^ 『週刊ヤングジャンプ』2012年22・23合併号438頁および24号418頁より。
  3. ^ 現実にも、蜘蛛の糸と同程度の強度を持つ絹糸の生成を目指し、遺伝子操作によって人為的に作られたカイコガが存在している。[1]
  4. ^ 死亡シーンは描かれていないが、単行本第1巻収録の5th MISSION及び6th MISSIONで頭から血を流し白目を向いて動かなくなっている描写がある。
  5. ^ 単行本第1巻に基づく表記。公式サイトのプロフィールでは被者となっている。
  6. ^ 死亡シーンは無いが、調査に出発後1時間以上経過した段階でバグズ2号本艦にリーの頭部の上半分を所持したテラフォーマーが姿を見せている(第1巻収録の2nd MISSION)。
  7. ^ 単行本第1巻に基づく表記。公式サイトのプロフィールではブライ“ド”となっている。
  8. ^ a b 一般的な和名・英名が現時点では存在しないため、「バクダンオオアリ」「爆弾アリ」共々ミッシェルの命名。
  9. ^ 単行本第1巻36頁より。
  10. ^ 24話参照
  11. ^ 単行本第1巻および『テラフォーマーズ1』では「苔」で統一され、『週刊ヤングジャンプ』からの新連載以降は「藻類」と書かれる場合もある。
  12. ^ 『週刊ヤングジャンプ』2012年37・38合併号掲載の第15話では“強化マルチトース”とも表記されていた(単行本では修正)。
  13. ^ 『週刊ヤングジャンプ』2012年33号56頁、第11話および同年35号51頁、第13話より。
  14. ^ 宝島社このマンガがすごい! 2013』

外部リンク [編集]