テラフォーミング
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テラフォーミング(Terra Forming, 地球化、惑星改造)は、惑星を改造し人類の住める星にする改造のこと。特に人の住めない惑星を地球に似た環境に造り変えることを言う。惑星地球化計画とも言われる。
1942年にアメリカ合衆国のSF作家ジャック・ウィリアムスンが「シーティー」シリーズで初めて用いた造語。原義は「大地創造」。
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[編集] 概要
SFの世界では一般的なアイデアであるが、現実の科学においても、火星や金星を水の惑星にする計画がかなり真剣に検討されている。この二つの惑星は、地球に比較的近く、また地殻を持つ地球型惑星であるため、実現可能性を云々されている。1961年に惑星物理学者カール・セーガン博士が金星の環境改造に関する論文を「サイエンス」へ発表した事をきっかけに、世界中の研究者が研究しだしている。1976年にはテラフォーミングをテーマとした初めてのシンポジウムも開催された。
しかし、現時点の技術で火星を改造するには資材の運搬に困難がある。さらに、結果が出るまでに数世紀の時間を要することから非現実的とする見方が多い。また、金星の地表面は摂氏400度、90気圧という高温高圧な環境であるため、火星ほどに注目はされていない。両者ともテラフォーミングを完成させるまでに途方もないコストがかかる事がネックになっている。
一方で、テラフォーミングの研究はすなわち地球環境の研究でもあり、地球の環境破壊の修復にテラフォーミングの技術を利用する事も考えられている(→地球工学)。
[編集] 火星のテラフォーミング
火星を地球のような惑星に作り変える方法としては、火星が地球よりも寒い惑星であることから、一般的には何らかの方法で火星の温度を上昇させることが第一条件である。火星の大気は希薄であり、熱をすぐに逃がしてしまう。温度を上げるためには、地表の熱を逃さないように大気の層をある程度厚くする必要がある。基本的な原理でいえば、今地球で起きている温暖化をそのまま火星で再現すればよいとされており、その方法としては
- 火星で温室効果のあるガス(二酸化炭素、メタンガス、フロンガス)を頒布する(これにより、温度が上昇し、大気が厚くなり地球と同じ様な温度になる)
- 黒い微生物や藻類を大量に放して太陽光を吸収する(大地を有機化できるメリットがある上、光合成の作用により二酸化炭素を吸収して酸素を発生させる)
- 宇宙に巨大なミラーを建造し、太陽光によって温暖化する
などが提案されている。火星の南極・北極(極冠)は水とドライアイスでできており、これが溶け始める温度まで気温が上昇すれば大気中に二酸化炭素と水蒸気が生まれる。そうすれば気温の上昇も速まり、植物を植えれば光合成によって酸素も形成される。現在、火星には水が埋もれているという説が支持を集めているため、永久凍土が溶けて海ができれば、雲ができ、雨が降り川も流れる。このように、火星が地球のような惑星になりうる(または過去にそうであった)可能性は低くない。
ただし、火星の完全な地球化には1000年前後の長い時間がかかるといわれている(地球でも、どろどろのマグマの海から今のような水が豊かで、緑が豊富な環境になるまで十数億年はかかった)。さらに、火星は起伏も激しく、テラフォーミングが仮に成功すれば地表の何割かは海と化すため、実用にたる地表面積もアフリカ大陸程度かそれ以上の広さの地表面積しか得られないとされている。
[編集] 金星のテラフォーミング
金星のテラフォーミングでは、火星の場合とは逆に、何らかの方法で500℃にも昇る気温を下げる必要がある。金星の気温は濃厚な二酸化炭素による温室効果と、地球より強力な太陽光が主な理由である。そのため、以下のような方法が考えられている。
- 大気圏上層部に微生物や藻類を繁殖させ、光合成により二酸化炭素濃度を下げる(同時に酸素濃度も適度な濃度に上げられる)
- 宇宙に巨大な日傘を建造し、太陽光の一部を遮蔽する
- マンガン等、二酸化炭素と結合しやすい物質を含む隕石・彗星を落下させ、二酸化炭素濃度を下げる(運動エネルギー・位置エネルギーが金星に吸収されるため、逆に気温が大幅に上昇してしまうとの指摘もある)
火星の場合と違って、10倍の1万年程のとてつもなく長い時間が掛かる事が予想されている。
[編集] その他のテラフォーミング
その他のテラフォーミング可能な候補としては、水星、月、木星の衛星イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、土星の衛星タイタン、それにケレスのような巨大な小惑星でさえも考えられている。しかしながら、これらは全て、テラフォーミングを行うのは難しいと想像させるような状態にある。
大半は、大気を保持するには小さすぎる(しかし、大気は数万年は失われないと予想され、人間のタイムスケールで見た場合、十分に可能だともいえる)。さらに、水星や月は別としても、これらの大半は太陽から遠く離れた位置にあるため、十分な熱を供給することは火星の場合よりもはるかに難しい。
[編集] パラテラフォーミング
"ワールドハウス"として知られるコンセプトとして、パラテラフォーミング(パラは擬似的の意味)という惑星上に人間の住める巨大な囲いを建設し、ついには惑星の大部分を取り囲むように成長させるというものがある。囲いは、一定の間隔で建てられたタワーとケーブル、透明な屋根からなり、その表面は高度1km以上に達し、内部は呼吸のできる大気で満たされる。提案者のリチャード・テイラーは、ワールドハウスは1960年代以降に知られている科学技術で建設可能だと主張している。
小さなワールドハウスは、しばしば"ドーム"とも呼ばれる。
[編集] テラフォーミングが登場する作品
- 小説
- オラフ・ステープルドン『最後と最初の人間』
- フランク・ハーバート『デューンシリーズ』
- アーサー・C・クラーク『火星の砂』
- アーサー・C・クラーク『3001年終局への旅』
- レイ・ブラッドベリ『火星年代記』
- キム・スタンリー・ロビンソン『レッド・マーズ』、『グリーン・マーズ』
- ロバート・L・フォワード『火星の虹』
- 森岡浩之『星界の紋章シリーズ』
- 高千穂遙『クラッシャージョウシリーズ』
- 川又千秋『火星人先史』
- 荒巻義雄『ビッグウォーズ』
- 田中芳樹『銀河英雄伝説』
- 谷甲州『パンドラ』
- 漫画
- 映像作品
- 『宇宙戦艦ヤマトIII』
- 『エイリアン2』
- 『ガルフォース』
- 『カウボーイビバップ』
- 『機動戦艦ナデシコ』
- 『ダロス』
- 『蒼き流星SPTレイズナー』
- 『スタートレックII カーンの逆襲』
- 『トータル・リコール』
- 『無人惑星サヴァイヴ』
- 『トップをねらえ2!』
- 『救命戦士ナノセイバー』
- 『レッド・プラネット』
- 『ミッション・トゥ・マーズ』
- 『第三の選択』 ※ モキュメンタリー
- 『ガンダムシリーズ』
- 『ヴァンドレッド』
- ゲーム
- メトロン『JUNKMETAL』
- スクウェア『ゼノギアス』
- ナムコ『ゼノサーガシリーズ』
- ナムコ『アタック・オブ・ザ・ゾルギア』
- スクウェア『ファイナルファンタジーIX』
- 1C『PERIMETER』
- マクシス『シムアース』
- 工画堂スタジオ『火星計画』シリーズ
- ナグザット(開発:コンパイル)『スプリガンマーク2 リ・テラフォームプロジェクト』
- ライトスタッフ『テラフォーミング』(ビジュアルコンセプトをシド・ミードが担当)
- コナミ『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』
- コナミ『ZONE OF THE ENDERS』シリーズ
- フロム・ソフトウェア『アーマード・コア2』
- 『スターオーシャン Till the End of Time』: 実際に登場したのは月だけだが、地球、火星のほかイオ、ティタン(タイタン)、フォボス、ダイモスが「巨大都市のある星」として辞書の「太陽系」の項にあげられている。

