タイタン (衛星)

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タイタン
Titan
Titan Visible.jpg
惑星探査機カッシーニによって撮影されたタイタン。
大気があるため輪郭がかすんで見えている。
仮符号・別名 別名 Saturn VI
発見
発見年 1655年
発見者 クリスティアーン・ホイヘンス
軌道要素と性質
平均公転半径 1,221,850 km
離心率 (e) 0.0292
公転周期 (P) 15日 22時間 41分
軌道傾斜角 (i) 0.33° (土星赤道に対する)
土星の衛星
物理的性質
半径 2575.5 km(平均)
平均半径 2575.5 km
表面積 83×106km2
質量 1.345×1023 kg
平均密度 1.88 g/cm3
表面重力 1.35 m/s2
自転周期 15日 22時間 41分
(Synchronous)
アルベド(反射能) 0.21
赤道傾斜角 1.942°
表面温度
最低 平均 最高
 ? K 94 K 174 K
大気の性質
大気圧 160 kPa
窒素 97%
メタン 2%
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タイタン(Saturn VI Titan)は、土星の第6衛星1655年3月25日クリスティアーン・ホイヘンスによって発見された。地球木星の4つのガリレオ衛星に次いで、6番目に発見された衛星である。

概説[編集]

名前はギリシャ神話の巨神族ティタン タイタン)に因む。日本では当初、チタンあるいはティタンと呼ばれていたが、近年ではタイタンと英語読みで呼ぶことが多い。

土星最大の衛星で、その直径は約5150km。惑星である水星よりも大きい。かつては太陽系内にある衛星の中で1番大きいと考えられていたが、最近では木星の衛星であるガニメデに次ぐ大きさだと考えられている。その大きさゆえに8等級と比較的明るく、比較的小型の望遠鏡でも土星の傍にあるのが確認できる。

タイタンの特徴は衛星を包む濃い大気と雲であり、表面気圧は地球の1.5倍、大気の主成分は窒素 (97%) とメタン (2%) であることが計測されている。重力が大きく低温(分子の運動エネルギーが小さい)のため重力で大気(窒素分子)を引きとめておくことができていると考えられる。タイタンの表面重力は、1.35 m/s2と地球より小さいため、表面気圧は地球の1.5倍であるが、単位表面積あたりの大気量は地球の10倍に相当する。

太陽系内の衛星で大気を持つものには木星の衛星イオ海王星の衛星トリトンなどが存在するが、タイタンほどに厚い大気を持つものはない。また、タイタンには地球によく似た地形や気象現象があると考えられている。

また、タイタンには液体メタンの雨が降り、メタンおよびエタンの川や湖が存在すると考えられていた。このことは、近年のカッシーニ探査により確認されている。

探査の歴史[編集]

カッシーニにより、紫外線赤外線で撮影されたタイタンの擬似カラー画像。厚い大気の層が見える。中央から下の白っぽい一帯が “ザナドゥ”、左上の黒い一帯が “シャングリラ”

タイタンの詳細な画像は1980年代ボイジャー1号ボイジャー2号が撮影したものが最初であった。しかし濃い大気に覆われていて不明点が多いままであった。1990年代に入ると、ハッブル宇宙望遠鏡などによって表面の様子が少しずつ解析されるようになった。ハッブル宇宙望遠鏡により撮影された大陸のような地帯は、“Xanadu”(ザナドゥ桃源郷)と名づけられている。

2003年1月5日チャンドラX線観測衛星は土星によるかに星雲の食を利用し、タイタンがかに星雲から放出されているX線を遮る現象を観測した。観測結果によると大気の厚さは約880kmで、1980年のボイジャー1号の電波などによる観測結果より10 - 15%厚いため、大気が膨張した可能性が示唆された。

2003年冬、マウナケア山頂で、すばる望遠鏡に NASA の装置が取りつけられ、この衛星の激しいジェット気流が観測された[1]

2004年6月30日に土星軌道に投入されたカッシーニ探査機は、7月1日からタイタンの撮影を開始した。レーダー測定、可視光と赤外線マッピング分光計による擬似カラー画像が撮影され、初めて分厚い大気の下の地形の画像が得られた。その結果、タイタンの地表にはほとんどクレーターが無く、レーダーに黒く映る海らしきものが発見された。しかも、メタンが大気中にあるにもかかわらず、撮影された雲の中にはメタンはほとんど見つかっていない。

2004年12月24日、カッシーニは小型探査機ホイヘンス・プローブをタイタンに投下した。翌2005年1月14日にタイタン上空に到達、パラシュートを使って表面へ着陸。着陸作業中に写真撮影を行い、データを送信した。この画像には液体メタンによるものと思われる海や川、陸地・デルタ状の「河口」が写っていた。また大気成分や温度、気圧、地形など科学データを集め、カッシーニ経由で地球へ送られ、その中にはタイタンの地表を吹き渡る風の音を捉えた音声データも含まれていた。なお、ホイヘンスの着陸点は「ぬかるみ」のような場所であったという。着陸時の衝撃が弱かったことや、カメラに泥のようなものが付着しているのが理由としている。

その後、小型探査機ホイヘンスによる観測で得られたデータ(気温、気圧、大気中のメタン濃度など)を分析した結果、タイタンの上空には目視が困難なほどの薄い雲が二層存在し、その内下層の雲からはメタンの霧雨が降っている事が明らかになった。

ホイヘンスから撮影されたタイタンの地表の映像

なお、2009年8月からタイタンは春分に入り、北半球に光が差し込むようになったため、北半球の本格的な観測が始まっている[2]

内部構造[編集]

タイタンの内部構造は、最近まで木星の衛星であるガニメデのように、地殻マントルコアのような構造であると思われてきた。しかし、探査機カッシーニが計測したタイタンの重力の計測により、非常に異なっていることが判明した[3]

検証チームに参加していないベルリンドイツ航空宇宙センターのウルリッヒケーラーの見解では、十分な熱が得られなかったために、タイタンの内部構造は、地殻、マントル、コアのように明確に分かれていないと述べている。検証チームの見解は、タイタンの薄い氷の地表の下は、溶けかかった氷と岩石との粥状態の海になっていると見ている[3]

地形[編集]

作品[編集]

出典[編集]

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関連項目[編集]