in situ

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in situ(イン・サイチュ)はラテン語で「本来の場所にて」という意味であり、現在は種々の学問で「その場」という意味で用いられる。

英語での発音には主に以下の四つがある。

  • イン・サイトゥ /ɪnˈsaɪtu/
  • イン・サイテュ /ɪnˈsaɪtju/
  • イン・サイチュ /ɪnˈsaɪʧu/
  • イン・スィトゥ /ɪnˈsitu/

また、ラテン語での発音は「イン・スィトゥ」だが、日本語では英語読みに近い「イン・サイチュ」と読むことが多い。

学問分野ごとの使い方[編集]

分子生物学などでは、実験において「生体内の本来の場所での」という意味で用いられる。in vivo も生体内であるが、in vivo が「試験管などで培養された細胞内」での実験を指すことがあるのに対し、in situ は「その細胞が由来する生物個体内の本来あるべき場所」での実験を意味する。その細胞の位置が重要であったり、細胞がその周囲からの影響を受けているような場合に、このような条件での実験が必要となる。

医学では、その臓器内に留まる、周辺組織に浸潤していない病変を指す。「carcinoma in situ」(英語版en:carcinoma in situ)(早期の非浸潤癌)などといった表現に用いられる。

半導体プロセスなどの分野では、実際のプロセスが起こっている場所・時間を意味し、in situ 計測を 「その場計測」と言う場合もある。これに似た用例として、固体触媒研究の分野では、反応が触媒表面で起こるため、反応中の触媒表面を観測する手法に対して、例えばin situ 測定(in situ measurement)を「その場測定」、in situ 研究(in situ investigation、in situ research)を「その場研究」などと訳す場合がある。

地質学では、サンプルを採集するのではなく、野外にある状態を in situ と呼ぶ。

言語学では、日本語のように疑問詞を移動しない疑問文を in situ 疑問文または wh-in-situ と呼ぶ。

関連項目[編集]