第三の選択

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第三の選択』(だいさんのせんたく、英語:Alternative 3)とは、1977年にイギリスのアングリア・テレビが製作し、1977年6月20日に放送されたドキュメンタリー風ドラマ番組である。日本ではフジテレビ1978年に放送し、日本テレビ矢追純一UFOシリーズのひとつとして1982年1月21日放送の木曜スペシャル『UFOと米ソ宇宙開発の陰謀!人類火星移送計画が極秘裡にすすめられている!?』と題して放送された。

目次

経緯 [編集]

アングリア・テレビが毎週制作していた「サイエンス・リポート」が1977年4月1日で最終回を迎えることから、制作陣はエイプリル・フール向けの嘘ドキュメンタリーを最終回とすることにした。その内容は、「冷戦下(しかもキューバ危機の前年)、更にアポロ月着陸の7年も前である1962年5月22日に、テラ・フォーミングさせた火星へ米ソの共同有人探査船が有人着陸を密かに果たしていた」という、荒唐無稽な陰謀論調の作品であった。

ドキュメンタリー調に様々な科学者へのインタビューが行われるが、それらはすべて虚偽であり、いわゆるモキュメンタリー(フェイク・ドキュメンタリー、偽ドキュメンタリー)である。番組の最後には出演者の名前などがキャプションで流れた。翌1978年にはこの番組の脚本を基にした小説版「第三の選択」をレスリー・ワトキンス(Leslie Watkins)が著してSphere Books Ltd,(日本語版:たま出版梶野修平翻訳、1981年)より出版している。またDVD版は2007年10月に発売されている。

番組の最後に科学者を演じた役者の配役や「4月1日」というキャプションが流れることから、フィクションであることが判るようになっていた。しかし放送直後から本気にした視聴者の電話がアングリア・テレビに殺到した。また日本では、矢追純一による演出でさも番組の内容がノンフィクションであるかのように扱われ、放送された経緯を持つ[1]

ストーリー [編集]

番組はまず、優秀な科学者や技術者らが相次いで死亡したり行方不明になったりしているという「事件」に迫り、彼らがある米ソ共同研究に関与していた「事実」を暴く。その中でも、ジョドレルバンク天文台に勤務する「バランタイン博士」は死の直前にあるビデオテープを学者仲間に送付していたという。番組はこのビデオを入手するが再生できない。

番組は共同研究の内容に迫るが、やがて米ソによる秘密宇宙開発により人類が相当前から宇宙に進出していたという事実が浮かび上がる。シェーン・ライマー(Shane Rimmer)演じるアポロ飛行士の「ボブ・グロディン」(Bob Grodin)は、月面歩行中に奇怪な月面基地を見たと証言する。

やがて研究の内容が明らかになる。1957年に開始されたこの研究では、人口急増と人間活動の激化による気候変動により、将来には地球に人が住めなくなることが問題とされていた。この事態を打開するため、科学者たちが多くの案の中から三つの選択肢を選びその可能性を探っていた。第一の選択肢は成層圏核爆弾を爆発させ、汚染を宇宙へと逃がす。第二の選択肢は地下に都市を築いて人類をそこに住まわせる[2]。しかしこれらは却下され、選ばれた人口だけを月を経て火星へ移住させる、という「第三の選択肢」が選ばれた。以後、米ソ両政府の手で実行に移されつつあるという。

番組の最後では、グロディン飛行士の助けによりスタッフがバランタイン博士のビデオの暗号解読と再生に成功する。そこには米ソ共同の宇宙船による火星着陸が映っており、しかもその日付は番組放送時から15年も前の1962年であった。さらに、ラストには、地中から人類の知らない「何者か」が出現するところが映し出されていた。

脚注 [編集]

  1. ^ 後年、フィクションであることが明らかになって以降も、矢追純一は「フィクションという形でしか発表できなかった」などと、ノンフィクションであることを匂わせるような発言を行っている。
  2. ^ 英語版ウィキペディアの履歴によれば、第一の選択肢は「人類の人口を一気に削減する」、第二の選択肢は「消費を一気に減らす」、という表現もある。

参考文献 [編集]

関連書籍 [編集]

  • Barkun, Michael. Culture of Conspiracy: Apocalyptic Visions in Contemporary America. ISBN 0-520-23805-2. 

外部リンク [編集]