GODZILLA

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GODZILLA
Godzilla
監督 ローランド・エメリッヒ
脚本 ディーン・デヴリン
ローランド・エメリッヒ
原案 テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
ディーン・デヴリン
ローランド・エメリッヒ
製作 ディーン・デヴリン
製作総指揮 ウィリアム・フェイ
ウテ・エメリッヒ
ローランド・エメリッヒ
出演者 マシュー・ブロデリック
ジャン・レノ
マリア・ピティロ
ハンク・アザリア
音楽 デイヴィッド・アーノルド
撮影 ウエリ・スタイガー
編集 ピーター・アマンドソン
デイヴィッド・シーゲル
製作会社 セントロポリス・エンターテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 トライスター・ピクチャーズ
日本の旗 東宝
公開 アメリカ合衆国の旗 1996年12月19日
日本の旗 1997年7月11日
上映時間 138分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
日本の旗 日本
言語 英語
日本語
フランス語
スペイン語
ロシア語
製作費 $130,000,000[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $136,314,294[1]
日本の旗 30億円[2] (配給収入)
世界の旗 $379,014,294[1]
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GODZILLA』(ゴジラ、原題:Godzilla)は、1998年に公開されたアメリカ特撮映画。監督はローランド・エメリッヒ。主題曲をジミー・ペイジが担当。日本でのキャッチコピーは「人類に打つ手は無い」、アメリカでは“Size Does Matter”(巨大さ それが 度肝を抜く[3])。トライスター・ピクチャーズ提供。セントロポリス・エンターテインメント作品。フリード・フィルムズ、インデペンデント・ピクチャーズ共同作品。日本東宝が創造・所有するキャラクター「ゴジラ」に基づいて製作された。

ストーリー[編集]

南太平洋で、日本の漁船が謎の生物に襲われ沈没する事件が起きる。某保険会社から派遣されたと語るフィリップ・ローシェは唯一の生存者となった老船員から何を目撃したか問い出し、朦朧としながらも恐怖に染まった言葉で「ゴジラ…ゴジラ、ゴジラ」という名を紡いだ。

翌日のチェルノブイリにて、放射能が生物に与える影響を調査していた生物学者のニック・タトプロス米国務省の要請でパナマに向かう。半ば強引に被災地の調査チームに編入されたニックは畑違いと訝るが、そこで巨大な生物の足跡を目の当たりにし、驚愕する。続いてジャマイカや大西洋でも貨物船や漁船が襲われた。

ニックは巨大な足型や、座礁したタンカーに開けられていた横穴と残された肉片などから、“フランスがポリネシア近海で長年行なっていた核実験の結果として、新種の生物が誕生した”という仮説を立てる。フィリップもまた、部下のジャン達を引き連れて現場に残る爪痕を確認し、その新種こそ一連の事件を起こした“ゴジラ”だと確信する。

ニックとフィリップがそれぞれ別口で“ゴジラ”の追跡を開始した矢先、ニューヨークに未知の巨大生物が上陸、人類との戦争が始まろうとしていた。

概要[編集]

日本映画のスターであり、世界的な人気を誇る映画キャラクターでもあるゴジラハリウッドが製作するということから、発表当時は世界的に取り上げられた。しかし、「怪獣」という存在に対する概念の違いから、ゴジラは日本映画における通常の生物を超える「怪獣」としてではなく、ハリウッド映画に多く見られる「突然変異による超巨大生物」と解釈されている。本作のゴジラ着ぐるみを主体とする日本版と異なり、CGを多く使用して描かれている[4]

日本では約51億円の興行成績を上げており、これは平成ゴジラシリーズや平成モスラシリーズ(直近作は『モスラ2』)よりも高い数字である。しかし観客動員数は360万人にとどまり、平成ゴジラシリーズ最大のヒット作である『ゴジラvsモスラ』の420万人には及ばなかった。製作費は1億3千万ドル(当時の対ドル円相場平均144円換算で187億円)であり、東宝映画版制作費の10倍以上と著しく巨額となったが、アメリカや他国での健闘が大きなリターンとなった。

南太平洋で操業しているにもかかわらずテレビで相撲中継を観戦する日本漁船の乗組員、金髪で頭の悪いヒロイン、甘党で無能のニューヨーク市長、ヘマばかりする軍曹など、登場人物の多くはステレオタイプに描かれている。主人公のニック以外にヒロイックな活躍をするアメリカ人はほとんど登場せず、ゴジラの駆除に活躍するのは自国の恥辱を消すために奮闘するフィリップ率いるフランスの特殊部隊である[5]

製作の背景[編集]

トライスター・ピクチャーズはシリーズ化できる映画を求め、著名な映画キャラクター「ゴジラ」に注目する。配給業者で以前からゴジラのハリウッドでの映画化を狙っていたヘンリー・サパスタインが、仲介人として東宝からゴジラの使用権を購入したことで、エメリッヒ版ゴジラの製作は1992年頃に決定し、日本でもニュースになった。しかし、トライスター側が「ゴジラの製作権を全てトライスターが買い取り、東宝には今後一切ゴジラを作らせない」という条件を提示したため、交渉は難航した。最終的には“日本のキャラクターとして破格の「ギャラ」(一説に100万ドル以上)を受け取り、ハリウッドに出演した”という形になる。その際、東宝からは「モスララドンキングギドラの3怪獣と、スタッフ、俳優の貸し出しは行わない」という条件が提示された。

監督候補にはティム・バートンなどの有名監督の名が挙がる中、ゴジラ・ファンとして有名なヤン・デ・ボンが決定した。この時に制作されたゴジラのデザインは原典に近く、宇宙からやってきた怪獣グリフィンとゴジラが対決するという脚本も準備されている。デ・ボンは、撮影監督時代に『ブラック・レイン』で一緒に仕事をしたこともある高倉健を日本から呼び、スクリーンテストまで行っている[6]。しかし、最終的に製作費がかかりすぎるとして監督を降板させられた。日本でも本作の公開に合わせる形で『ゴジラvsメカゴジラ』でシリーズを終了させる予定だったが、本作の延期から『ゴジラvsスペースゴジラ』を急遽制作することになった[7][8]

後日、プロデューサーのディーン・デヴリンは本作の制作について「当初はレイ・ハリーハウゼンの特撮映画をリメイクしようとしたが資金が出なかったため、ゴジラのネームバリューを借りた」という主旨の発言をしており、劇中でも『原子怪獣現わる』や『水爆と深海の怪物[9]をオマージュしたシーンが見られる。

キャラクター性の設定[編集]

続いて『インデペンデンス・デイ』を製作していたローランド・エメリッヒに新たに監督としてオファーがかかる。エメリッヒは何度か断ったが、全く新しいゴジラのデザインを見せられたことでこれを受諾した[10]。彼は「第1作の製作者たちが現代のSFX技術を持っていたらどのような映画になったか」を考えて作ったという。第1作でのゴジラが電車を咥えるシーンや調査隊が足跡を調査するシーン、1984年版でのビルにあいた穴からスーパーXがゴジラに攻撃するシーンなどをオマージュとして映画に挿入している。

またエメリッヒは、日本のゴジラをアメリカ流に作り替えることも考えており、リサーチの結果、初代ゴジラが爬虫類をベースにしていたことを知り、あらやる爬虫類を研究し、最終的にトカゲイグアナ)をモチーフにしたゴジラを考えたという[11]。また、1954年のゴジラも本作のゴジラも、製作当時の獣脚類型肉食恐竜の最新の知見に適った形態をしている。

エメリッヒ版ゴジラのデザインはパトリック・タトプロスによるものであり、「中途半端にアレンジを加えるとオリジナルに失礼だと考え、全く新しいものにした」という。このゴジラを見た東宝のゴジラ製作者たちは、あまりにも違いすぎるデザインにショックを受けたが、それでもハリウッドの作るゴジラ映画を見てみたいと考えて許可した。その際、東宝側の注文によって、2列だったエメリッヒ版ゴジラの背びれは日本のものと同じ3列に修正された(この他にも、劇中で人を食す描写を避ける等の諸注文がトライスター側に出された)。ちなみに米版ゴジラの顎はディズニー映画『ジャングル・ブック』に登場するトラのキャラクター、シア・カーンをベースにしたという[12]。なお、デザイン担当の「タトプロス」は主人公の名前に引用された。コンセプトアートの段階ではエメリッヒ版もレジェンダリー版も互いに良く似たものが存在した。

本作のゴジラは主に3DCGアニマトロニクスで撮影されているが、一部では日本のゴジラと同様、着ぐるみも使用されている。ただ、エメリッヒ自身は着ぐるみによる撮影手法には否定的であった。2004年にNHK BS2で放送された特番のインタビューでも、「時代遅れの技術を使うことに抵抗を感じる」と発言している。

2014年のレジェンダリー・ピクチャーズによる新作製作時に『エンパイア』誌が行ったインタビュー企画で、エメリッヒは「当初、隕石が地球を襲う映画の企画をしていたが、東宝から突然本作のオファーが来た」「着ぐるみの怪獣映画には全く興味などなかったが、強い押しがあったので仕方なく受けた」「だが今度は『ゴジラが人を食べない』といった細かいルールを提示されたので嫌気がさした」「なので、いい加減な脚本とデザインを提出し『これなら、あちらから断るだろう』と思っていたらゴーサインが出てしまい、仕方なく撮影に入った」「もし、当初の予定通りに隕石の映画を撮っていれば『アルマゲドン』や『ディープインパクト』を上回る作品が撮れたはずだ」等といった旨の相当な本作に対する不満を述べている。

エメリッヒ版ゴジラの特徴[編集]

形態[編集]

  • 鳴き声は日本版をベースとして、新たに録音・制作されたものが使用された。
  • 動き・姿勢なども含め、映画『ジュラシック・パーク』シリーズに登場するティラノサウルスに似ているという指摘がある。日本版第1作と本作のゴジラは共に製作時点における恐竜の復元図を元にしているが、恐竜研究の進歩に伴い復元図も大きく変化しており、両者のデザインが大きく異なった要因の一つとなっている。小説版および『ゴジラ FINAL WARS』のパンフレットでは「ワニに似た怪獣」と明記されている。小説版の説明によれば複数の遺伝子が入り混じった雑種の突然変異体であり、その中でもワニが色濃く反映されているとする(産卵に関してもタトプロスはワニに例えている)。これ以外にもコモドオオトカゲ、さらには鳥類の特徴も備えていると語られている。
  • 変温動物であるため、極端に体温が低い。劇中ではゴジラの体温よりもビルの温度の方が高かったため、赤外線探知ミサイルで狙ったにもかかわらずミサイルが逸れてしまう描写が存在する。
  • 小説版ではサイズについて事細かに明記されている。身長60m(前屈状態54m)、体重約500t、全長90m、尾長60m、関連カードでは、足の裏の長さは16.35m、幅12m。

能力[編集]

  • 敏速で、480km/hというスピードで走れる。150km/hの戦闘ヘリから逃れるシーンでその速さが描かれているものの、ハドソン川での戦いで魚雷の直撃を受けたダメージにより衰弱し、終盤ではタクシーに翻弄されるという演出もなされている。小説版では480 - 800km/hに達したとされ、タクシーに追いつかなかった理由に関してタトプロスは「単にすぐ追いついて殺しただけでは子を殺された怒りがおさまらないため、なぶり殺そうとしたのだろう」と推測している。水中での移動速度は魚雷と同等で、米原潜の3倍。
  • 知性が非常に高いようで、人間に対しても積極的な攻撃性を見せない。子供のゴジラが人間を攻撃したのも、侵入者や餌を奪う可能性のある者に対する排除行動ゆえだった。中盤の戦闘ヘリとの戦闘では待ち伏せて相手の背後を突いたり、進路に先回りして撃破している。潜水艦3隻との戦いでも魚雷を巧みに回避・誘導して同士討ちを起こさせ、1隻を沈めている。2度目にニューヨークに出現したときには、1度目と同じく公園に山積みにされた魚を視認しながらも罠と判断し、軍の予想を裏切って立ち去っている。また、子供の死体をなんとか起こそうとするなど、同族に対する感情も見られた。
  • 日本版の最大の特徴である放射熱線を吐かない。炎を吐いているように見えるシーンは、爆発させた車に息(パワーブレス)を吐きつけることで炎を増大させているという設定(資料によってはホットブレスと表記し、区別している)である。小説版では、イグアナが時々行う溜息のような動作に例えられた。
  • 小説版ではカメレオンのように体色を変化させることができるとも説明され、映画でもビル群の中ではダークグレイ気味の体色となっている(“ビルの配色に溶け込むゴジラ”を映像化する予定もあったが、中止された)。
  • 細胞を調べた結果オスと判断されているが、無性生殖単為生殖あるいは雌性発生、作中には具体的な描写はない)による単体繁殖が可能であり、卵を200個以上産む。子供は誕生直後から素早く行動でき、性格は獰猛。さらには、妊娠したまま生まれてくるという繁殖能力を持っている。小説版によると身長1.8m、全長約3m、速力60 - 80km/h。「1体でも残っていれば一度に大量に繁殖し、数年で人類を滅ぼす脅威を秘めている」とタトプロスは語る。
  • 魚食性とされ、小説版では米軍によって集められた魚種はサバ・ヒラメ・カレイ・ホワイトフィッシュ・タラ・ブリ・キンメダイ・クロマグロ等と書かれていた。なお、実のところ魚は成体の食用ではなく、卵から孵った直後の幼体に与える目的で集めていた。
  • フランス領ポリネシアの核実験を原因とする突然変異により誕生した新種の生物と推定されており、日本版のような古代生物ベースの生物ではない。劇中ではチャップマン博士が獣脚類の生き残りであると主張するが、それにしては大きすぎると指摘されている。また、小説版ではゴジラのジャンプ力についてタトプロスは「獣脚類ではありえない」と考えている(足の外側には獣脚類の第1趾(内側にある)のような指が生えている)。

その他[編集]

  • 日本版でもバルカンなど通常兵器で傷を負う、細胞が回収されるといった描写はあったが、この「通常兵器で絶命する」という設定は日米ゴジラにおける大きな相違点となっている。これについて、日本版プロデューサーの富山省吾は「アメリカにおける怪獣とは『乗り越えるべき存在』、日本においては『畏怖すべき存在』であるという価値観の違いが現れた」と述べている。
  • 劇中でのゴジラの命名は、冒頭でゴジラに襲われた日本漁船の生き残りの口から発せられた「ゴジラ」という言葉が由来となっている。劇中設定ではゴジラは日本の古い神話に伝わる巨大な海の怪物であり、小説版ではそれに関する舟歌が記述されている。
  • ゴジラ2000 ミレニアム』に登場したオルガは、本作のゴジラがモチーフになっている[13]

日本版ゴジラ映画での扱い[編集]

  • ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年
    「アメリカにもゴジラに酷似した巨大生物が出現し、『ゴジラ』と名付けられたが、日本の学者は同類とは認めていない」と冒頭の防衛軍の隊員の台詞で言及される。
  • ゴジラ FINAL WARS』(2004年
    ジラ」( Zilla) の名称(Godzilla の語頭 God を抜いたネーミング。富山プロデュサーが命名)でエメリッヒ版ゴジラが出演(あくまでもエメリッヒ版と同種とは明白に認めておらず、実際は別種である[14][出典無効])。別名は「強足怪獣[15]。身長:90m、体重:不明、必殺技:ハイジャンプキック。なお、海外のファンが北村監督に問い合わせをしたところ、ジラは強酸を含む火炎(または通常の炎)を口から吐く事が可能であるとされる(シドニー襲撃シーン前半に、道路上の人々が巨大な炎によって薙ぎ払われる場面がある[16][出典無効])。公式サイトやパンフレットによれば「1997年(DVDのブックレットでは1998年)にニューヨークを襲った怪獣と似ており共通点もあるが真偽は不明」という設定である。
    劇中ではX星人に操られてシドニーを襲撃する。その光景はどことなく『GODZILLA』のニューヨークを襲う場面を彷沸させる。その後、復活したゴジラと戦うため、ガイガンに続くX星人の2番目の刺客として再びシドニーに出現する。一度はゴジラの熱線をジャンプで回避して体当たりしようとしたが、ゴジラの尻尾ではじき飛ばされ、オペラハウスに激突、そのまま熱線を浴び、オペラハウスごと爆発した。その直後に、X星人統制官(役:北村一輝)は「マグロ喰ってるようなのは駄目だな」と、エメリッヒ版ゴジラがマグロを主食としていたことを揶揄するような台詞を吐く[17]。対決時間もわずか数十秒であった[18]。劇中ではX星人も含めて一度も正式名称で呼ばれていない。
    この映画の登場怪獣は公開中にX星人も含めソフビ・ガシャポン・食玩などで商品化されたのに対し、ジラだけは公開中には商品化されず、放映から1年近く経ってから食玩で商品化された。
  • 『ゴジラ FINAL WARS』の公開に合わせて、第1作から『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)までの全作品を収録したDVD-BOX(『FINAL WARS』は、後から収納するためのスペースと統一デザインによる差し替え用ジャケットが用意された)が発売されたが、本作は収録されていない。ただし、2014年発売のゴジラ60周年記念版Blu-ray/DVDでは、本作もシリーズに含める形でラインナップに上がっている。
  • ゲーム『ゴジラトレーディングバトル』『ゴジラジェネレーション』にもエメリッヒ版ゴジラが登場している。
  • ジラは2013年にIDWパブリッシングコミック出版のアメリカンコミックGodzilla:Rulers of Earth (Issue 1 および Issue 2) にも登場し、東宝版のゴジラと対決している[19]
  • 日本映画専門チャンネルにて毎月15日を『ゴジラの日』としてハリウッド版レジェンダリー製のゴジラ公開に合わせた『総力特集ゴジラ』の一環で2014年6月15日に本来洋画の本作吹き替え版が放映されたが、ゴジラが暴れる統一デザインの特性オープニング映像がこの作品のみ使われなかった。オリジナルの特集番組『ゴジラが来る』での扱いも佐野史郎演じる科学者が「『原子怪獣現る』のリドザウルスの同類と見るべき」などと解説されていた。
  • 同じく日本映画専門チャンネルにて行われた『あなたが選ぶベスト・オブ・ゴジラ』と銘打った『ゴジラ総選挙』なる投票イベントでは本作は除外され、全28作扱いとされていた。

評価[編集]

ゴジラのキャラクター性の違いから、従来のイメージを崩しているとして日米のゴジラ映画ファン[20]の評価は低いものとなった。アメリカのゴジラファンの中にはGINO(ジーノ、"Godzilla In Name Only"="ゴジラとは名ばかりなり"の意味)と呼ぶ人もいた[12]。アメリカの人気テレビドラマ『バフィー 〜恋する十字架〜』の作中では、日本のアニメを愛好する登場人物が「あれはゴジラじゃない。トカゲの化け物だ」と酷評するシーンがある。同じく大人気ドラマ『スーパーナチュラル』でも同様に主人公らが『ゴジラvsキングギドラ』を絶賛し、エメリッヒ版ゴジラを軽く一蹴するシーンがある。

平成ゴジラシリーズのプロデューサー富山省吾は、日本でのゴジラは「人間より強いもの、映画の主役」と考えられているのに対し、本作でのゴジラは「人間に倒されるもの、人間が乗り越える標的」として描かれていると分析している[21]。こうしたゴジラ位置づけの違いや日本のファンの戸惑いを認識した富山は公開直後に日本版ゴジラの再開を企画し、ゴジラミレニアムシリーズの製作に至った[22]

その一方でゴジラ映画としての色眼鏡を捨て、モンスターパニック映画として見た場合においては高く評価する声も少なくない[23]。昭和ゴジラ作品で監督を手掛けた福田純は、「アメリカで作ったんだから日本のゴジラと違って当然だ」と理解を示し、「予告編は面白かった」(予告は劇中にないシーンを撮りおろしたイメージ映像で、本編とは別物)と評価する一方、「ゴジラにしては話がオソマツ」「ゴジラが動き出すにつれて何処かで見たような話になっていく」と脚本を批判している[24]

封切り時、日本版ゴジラのスーツアクターであった中島春雄薩摩剣八郎は本作を一緒に観ており、観終わった後の「これはゴジラじゃない」とする旨の発言が『朝日新聞』紙上で伝えられている。土屋嘉男は、アメリカでのファンイベントの講演でこの映画について質問され、「あれはただのイグアナだ!」とコメントして満場の喝采を浴びたと語っている。また、熱烈なゴジラ・ファンでもある映画監督のジョン・カーペンターも本作に対して「最低だ!」といったコメントを寄せている[25]。さらに、2014年版の監督を務めているギャレス・エドワーズも、講演の際に本作について質問されたところ「本当のゴジラ映画ではない」と断言している[26]

当のエメリッヒ自身も「日本のゴジラファンが、自分の作品を観たら不愉快に感じるだろうと思っていた」と後に語っている。ただし、「自分はゴジラを世界に通用するキャラクターにしたかった。日本のゴジラ作品は一部のマニア向けの物が多かったように思う。」「映画とは巨額の投資を伴うもの。『GODZILLA』を興行的に成功させ、世界で4億ドルを稼いだのだから、成功だったと言えるのでは。」と述べている[27]

その後、ハリウッドが怪獣映画の製作を敬遠する原因ともなり、リメイク版の『キング・コング』や『クローバーフィールド/HAKAISHA』の製作にも支障をきたした。

しかし、ゴジラシリーズ60周年となる2014年には同年に発売された雑誌や書籍などに、日本版ゴジラと共に再評価の的になり「あれはゴジラではない」「あれもまたゴジラ映画だ」の賛否両論が挙げられて、日本ライターのガイガン山崎[28]高橋ヨシオ[29]も、本作もゴジラ映画の一つの形として肯定する評価のコメントを掲載している。

受賞記録[編集]

第19回ゴールデンラズベリー賞では最低リメイク賞、および女優のマリア・ピティロが最低助演女優賞を受賞した。その一方、本作はその年のサターン特殊効果賞を受賞しており、映像面では高い評価を受けた。

登場人物[編集]

※括弧内は(劇場公開・VHS・DVD版 / TV版)の日本語吹き替えキャスト

ニック・タトプロス博士
マシュー・ブロデリック森川智之 / 高木渉
生物学者、あだ名は「ミミズ男」。チェルノブイリ原子力発電所周辺で放射能が生物に与える影響を調査していた。軍からの要請で、ゴジラに関する捜査をすることになる。生態を調査しているうちに、ゴジラの繁殖力の危険性を発見する。タトプロスという名前を劇中幾度も間違えられている。
オードリー・ティモンズ
マリア・ピティロ勝生真沙子 / 深見梨加
駆け出しのジャーナリスト。かつてニックの恋人だったが、レポーターになる夢を叶えるためニックの元を去る。同僚であるパロッティ夫妻と行動を共にし、ゴジラ襲撃をきっかけにニックと再会する。
ビクター・パロッティ
ハンク・アザリア堀内賢雄/同)
通称「アニマル」。オードリーやルーシーの同僚でカメラマン。ルーシーの夫だが恐妻家。怖いもの知らずでゴジラの姿を最初に撮影する。
フィリップ・ローシェ
ジャン・レノ菅生隆之 / 銀河万丈
保険会社調査員を装うフランス対外治安総局の諜報員。ニックを信じ、仲間を率いてゴジラとの戦いに挑む。ニックが発見したマジソン・スクエア・ガーデンのベビーゴジラの卵を駆除するよう協力する。
アレキサンダー・ヒックス大佐
ケヴィン・ダン小山武宏 / 谷口節
アメリカ軍の対ゴジラ部隊総合指揮官。ゴジラを確実に倒そうとするあまり、言うことを聞かない市長にも強気な言葉を浴びせる。
オリバー・オニール軍曹
ダグ・サヴァント梅津秀行 / 内田直哉
ヒックスの部下の1人。対ゴジラ部隊前線指揮を担当するが、まだ経験が浅く、少々頼りない性格。ニックとは気が合い、ゴジラとの戦いの中で親交を深め、終盤では無線越しにニックに指示を送る。
エルシー・チャップマン博士
ヴィッキー・ルイス野沢由香里 / 小山茉美
ゴジラの研究のために呼ばれた古生物学者で、ゴジラの正体を恐竜の生き残りであると主張する。ニックに気があり、「可愛い」と評している。
ルーシー・パロッティ
アラベラ・フィールド松本梨香 / 雨蘭咲木子
アニマルの妻でオードリーの同僚。夫に対してかなり強権的な態度をとるが、愛情は深い。
チャールズ・ケイマン
ハリー・シアラー牛山茂 / 野島昭生
TVリポーターでテレビ局のメインキャスター。部下のオードリーをこき使う嫌味な上司。妻がいるが、オードリーを自宅に呼ぼうとする。オードリーが掴んだゴジラのネタを横取りした上に、「ゴッド・ジラ」と誤読、さらにニックの姓を「パパドプラス」と呼び間違える醜態を演じている。
エバート市長
マイケル・ラーナー青野武 / 石田太郎
ニューヨーク市長。ゴジラ退治より自身の市長選のことを心配している。甘い物が好きだが、医者に止められている。側近のジーンを何かとぞんざいに扱うが、クライマックスで彼がいないと何も出来ないという本音を漏らした。モデルはエメリッヒ監督の映画を酷評することが多い映画評論家のロジャー・エバート
メンデル・クレイブン博士
マルコム・ダネア福田信昭 / 塩屋浩三
ゴジラ研究のために呼ばれた科学者。エルシーに惚れこんでいる。夏風邪をこじらせており、すぐくしゃみをする。
ジーン
ロリー・ゴールドマン
エバート市長の側近。モデルは映画評論家のジーン・シスケル
常にエバートに対してゴマを擦って、機嫌を取る態度で接していたが、クライマックスでゴジラを倒した手柄すら独り占めして市長選に利用しようとしたエバートの自己中さに愛想を尽かして彼の下を去る。
ジャン=リュック
クリスチャン・オバート
ジャン=クロード
フィリップ・バーロゲン
ジャン=ピエール
フランク・ブリュンブロック
ジャン=フィリペ
フランソワ・ジロディ
フィリップの部下達。フィリップ、ニックと共にマジソン・スクエア・ガーデンへベビーゴジラの卵を駆除しに向かう。ピエールとフィリペは爆破作業中に卵から孵ったベビーゴジラから逃げ遅れて襲われ、その場から脱出したリュックとクロードも、群れを閉じ込めるための館内封鎖で別行動中に食い殺されてしまう。
コック
ロイド・キノ
船長
トシ・トダ
漁労長
クライド・クサツ
船員
加藤雅也(マサヤ・カトーとして)
漁船「小林丸」の乗組員達。冒頭、ゴジラに襲撃され老船員以外の他の船員は全員死亡する。

続編の企画[編集]

本作品は興行的な成功は達成したと言えるものの、特に旧来のゴジラファン層からの評価は芳しくなく、また関連商品の販売業績も苦しい結果に終わった。その影響で、本来なら予定されていた本作の第2作・第3作となる続編の企画は延期になった。続編の企画にはディーン・デヴリンもプロデューサーに加わり、第1作の製作陣の多くが携わる予定となっていた。その後、2003年にゴジラの版権が東宝に帰結したのを境に、続編作成の計画は無に帰した[30]。一方、これらの続編のプロットにおける設定を利用して後のアニメシリーズ作品が製作される運びとなった。 ディズニー映画作品[31](『ターザン』、『ブラザー・ベア』、『アトランティス 失われた帝国』、『ノートルダムの鐘』など)や『バットマン』シリーズ等で知られるタブ・マーフィー (Tab Murphy)による第2作のプロットは、現在簡易版が完成・公開されている[32]

第2作の概要[編集]

当時の自然保護運動の拡大を取り入れ、自然との共存、相互理解と和解の重要性、東宝版のゴジラシリーズとは異なった視点での核兵器の脅威、生命の尊厳の美しさと儚さ、ヒトの罪と近代社会の暴力性、自己の目的を第三者的な立ち位置から省みる試みの難解さ、異質なものへの理解を示す努力の必要性をフィーチャーしたストーリーコンセプトとなっている[32]。トライスター版を嫌う海外のゴジラファンも当プロットには評価をした。

ゴジラの生態[編集]

  • ゴジラは常に進化し続ける生物であり、第1作の時点では新種で進化の途上であった。物語が進行するに従って怪獣として強化されていく。
  • 第2作の時点で放射火炎に値する能力を獲得している。武器としてだけではなく、生存のための様々な用途がある(子供の餌の魚を追い集める際に海中で威力を弱めて使用するなど)。
  • ゴジラは高い知性と豊かな感情を持ち合わせており、自らや家族が危機に晒されない限りは攻撃行動をとらない。
  • 産卵回数は生涯で1度のみ。人間を含める実在の生物同様に、その際の環境収容力に合わせて産卵数や成長できる大きさを変容させるため、生態系に順応していくことが可能である。2代目ゴジラの子供は4-5頭で、数十m程度の未成熟個体が数頭と、発育不全児の「Runt」とよばれる、東宝のベビーゴジラに該当する小さな子ゴジラがいる。
  • アニメ版同様、ニック・タトプロス博士や味方と判断した人間を慕い、2代目ゴジラとその子孫は人間を襲うことはない。
  • ゴジラ達は人間にだまし討ちされ(後述)、2代目ゴジラと Runt のみを遺して全滅する。

敵怪獣[編集]

  • ゴジラ以外にも数々の生物が核実験の影響で怪獣化していたことが判明する。
  • 例えば体長100mのシロナガスクジラなど無害な種類もいるが、怪獣化した生物たちの種類と数が増えたことにより新たな生態系が誕生、人類を脅かし始める。
  • 第2作で敵となるのは主に昆虫系の怪獣たちで、蜂や蜘蛛など様々な種類の怪獣が人間社会へと侵攻する。
  • メインとなる敵怪獣はモスラへのオマージュ。
  • 最終決戦の地はシドニー[33]

舞台と登場人物[編集]

  • 舞台はニューヨークから始まり、大西洋や南太平洋各地に拡大するが、中心となるのはオーストラリア大陸である。
  • 主人公は第1作と同様にニック・タトプロス。また、フィリップ・ローシェも第2の主人公的な立ち位置である。彼らそれぞれの異なった視点からの苦悩と後悔も、プロットの焦点の一つとなっている。その他、新たなヒロインとしてオーストラリアで動物保護に勤しむ生物学者アンナ・チャールトン(Anna Charlton)が登場する。

ストーリー[編集]

プロローグ

ゴジラの事件後、ニューヨーク市は荒廃するも復興への歩みを始めようとしていた。調査チームや軍隊は、ゴジラの残した卵や子供の根絶をするべく地下を捜索する毎日であった。ニック・タトプロスは事件後、自分とゴジラの交流の記憶に憂い、ゴジラの死の間際の視線を思い出しては苛まれていた。そして、あのような希有で巨大な知的生命体と共存し得なかった結果に終わったことを悔み(苦悩は日に日に増していく)、共に活躍した科学者たちが興奮する一方で、彼一人は悶々とした日々を送っていた。また、科学者たちがゴジラの遺骸を弄ぶなど、死者の尊厳を冒涜するような行為を見て激昂し、速やかにプロジェクトを一人去った。ひどい罪悪感に苛まれながらも、生存個体の発見という残された可能性に賭け、ニックは地元警察のバリケードを突破してマンハッタンの地下へと侵入した。その努力が報われ、瓦礫に挟まり死にかけた1頭を発見し救出する。衰弱して飢餓に陥っているゴジラのため、周辺の魚屋から可能な限り全ての食糧を調達(魚肉の一片までも購入していくので店員らは訝しがる)、餌付けをしていく。保護の間、ニックと赤ん坊のゴジラは関係性を築き、後々の長きにわたる信頼と相互尊重の基盤を獲得していく。しかし軍の討伐隊が接近し、苦渋の選択を迫られたニックはゴジラを逃がすことを決意する。魚でゴジラをおびき寄せ、無事に人々の目をかい潜って地上へと脱出することに成功する。この頃になると、ゴジラは刷り込み現象によってニックを親と完全に見なして信頼していた。育ての親を慕い、どこにでもついて来る子ゴジラ。ニックは自分とゴジラをオーバーコート等で包みながら誘導し、兵士らの監視網を抜けてウォーターフロントに到達しようとする。しかしここで、一人の物乞いに金銭をせがまれる。物乞いは後ろから手を伸ばしてくるが、その手にゴジラが噛みつく。仰天し絶叫する物乞いと、その喧騒に気づいた兵士らが急接近してくる。兵士らの動向を察知したニックはゴジラを逃がそうとする。水中へ入ろうとしないゴジラを拳を振りあげてでも追いやろうとするが、ゴジラは育ての親を慕い留まろうとする。選択の余地を奪われたニックは、ゴジラを怒鳴りつけ、石を投げつけて強制的に逃走させる。親の突然の変容に驚愕し、悲嘆したゴジラは混乱しながらも海中へと潜っていく。

2年後、オーストラリア沖で無人の客船が漂流しているのを発見される、フィジーの一村の住民が跡形もなく全員消え去る、インドネシアジャンボジェット機が上空を飛行中に真っ二つになるも、墜落現場では乗員・乗客の痕跡は一人として見つからないなど、オセアニア圏の周辺地域で各地で、海流や気候などの自然現象では説明のつかない奇妙な事件が頻発し始める。これを受け、2年前のゴジラ事件を担当し、今や将位を得たアレキサンダー・ヒックス指揮の下、専用の国際部隊が結成されることになった。また、巨大で奇妙な卵がニューイングランド地方の中規模都市の繁華街で突如発見される。一報がヒックスの耳に入るとすぐに部隊が派遣されるが、部隊が現場に駆け付けた時には既に卵は孵化した後であり、またもや地元住民らは跡形もなく行方不明となっていた。研究者たちは、信じがたいことだが何らかの形でゴジラが関与していると結論付け、ヒックスは今やゴジラ研究の第一人者と認識されているニック・タトプロス博士に緊急連絡をする。その頃、ニックはバーモント州の教会でオードリーと結婚式を挙げていた。ニックは己の運命を半ば諦め、受け入れようとする最中であった。2人はライスシャワーの中を歩き、待機していたリムジンに乗車した。しかし、オードリーが来賓に今一度手を振り終わると突然車両のドアが自動で閉まり、全てのドアにオートロックがかかる。軟禁状態になったニックらを乗せたリムジンは猛スピードで発進し、問い詰めるニックが運転手を見ると、それはあのフランスの諜報員だった(これ以降、プロットでのオードリーの登場は確認されていない)。フィリップは状況を謝罪し、一連の怪事件に関する資料を手渡すと、彼は現在ヒックスとそのチームに協力していることを明かす。ニックはゴジラの関与を否定、矛盾が多すぎると指摘をする(仮に生存していたとしても同時的に世界中での事件に関与したり、航空機の襲撃や構造物を損傷することなく人間のみを略奪するなど不可能)。しかしフィリップは何としてでも事態の究明をすると決心しており、ゴジラの生存を証明することの必要性を重んじていた。ゴジラの完全な撲滅を主張し、車を停止させたフィリップはニックに協力を要請する。結局ニック・タトプロスは了承を表明するが、その意図はフランス人の目的とは全く異なるところにあった。

以降の顛末

以降、オセアニア周辺で巨大生物が発見されることなく潜伏できるのはオーストラリア大陸であると結論付けた2人は、オーストラリアに渡航し調査を続行する。その後、内陸の奥深くで動物学者のアンナ・チャールトンと偶然に遭遇する。ディンゴ犬の調査中であるという彼女は、ニックらがこのような荒野にいる目的を訊ねる(ニックは「ハネムーンの最中」と返答)。アンナは即座に2人を訝しく思い、嫌悪感すら抱く。特にニック・タトプロスに。奇妙な現象の調査をしている彼らの質問に対し、何も異常はないと不愛想に返答し、2人に研究の邪魔をしないように即刻退去することを要求する。彼女の言動に怪しさを覚える2人。フィリップはアンナの運転するジープに追跡装置を忍ばせ、後を付けることにする。その後、自動車が故障し徒歩に移行しながらも、2人はアンナをさらに奥地へと追跡し、そこでディンゴの群れに襲われる Runt と救出にきた兄弟および親ゴジラを発見する。驚愕する一行だが、2代目ゴジラはニックを覚えており、すぐさま甘え始める。不信を募らせていたアンナは溜飲を下げ、2人に情報を公開する。アンナはこの地でゴジラを発見した唯一の人間であり、またアンナもニック同様にゴジラという生物の魅力に取りつかれた一人であることが明かされる。一生物としてのゴジラ族の存在を尊重し、人間社会から隠蔽するために秘密を頑なに守秘してきたのだ。また、彼女がニックを強く憎んでいた理由は、ニックが初代ゴジラとその子供たちを(直接的でないにしろ)滅ぼし、アメリカ軍に協力するなど意図的にそれを助長してきたのだと勘違いしてきたからであった。和解する一行。だが、目標を目の前にしたフィリップは、一度は取り逃した標的の残党を殲滅することのみを考えていた。フランス人の動向に危惧を覚えたニックとアンナは、ゴジラの生物的特徴をフィリップに解説し(現在の地球環境と生態系を圧迫していくことなくゴジラ達は棲息していけること)、また一連の怪事件にゴジラが関与し得る可能性はありえないことを訴え続ける。その後、ゴジラと共に過ごし、彼らの愛情と知性に溢れた穏やかな生態を観察していく中で、フィリップの考えも変わりつつあるかに思えた。が、彼は極秘にヒックス少佐に連絡を取っていたのだ。突如として一行とゴジラ達に迫る軍隊。ニックとアンナの抵抗も空しく、すぐさま殲滅作戦が開始される。

エメリッヒ版以前の北米版ゴジラ[編集]

  • Godzilla: King of the Monsters 3-D (1994年)[34]
  • Godzilla (1994年)[35][36]

設定(一部)[編集]

ゴジラ同様の生物兵器でもある(こちらは宇宙人に帰属する)。

スタッフ[編集]

映像ソフト[編集]

  • ゴジラシリーズ60周年を記念してDVDが2014年5月14日発売。
  • Blu-rayディスクは同年7月16日発売。

サウンドトラック[編集]

サウンドトラックは日本のオリコン、アメリカのビルボードで共にTop 5にランクインする大ヒットとなった。

日本ではサウンドトラック収録曲の中でもジャミロクワイの曲がプロモーションに使用されたが、アメリカではザ・ウォールフラワーズの曲が使用された。また、エンディングに使われたパフ・ダディジミー・ペイジによるレッド・ツェッペリンの「カシミール」のカバー曲の録音は、インターネットを利用して、ニューヨークで歌うパフ・ダディにロンドンからジミー・ペイジがギターを被せるという、当時では珍しい方法をとり話題となった。

日本のアーティストからはL'Arc〜en〜Cielの「浸食 〜lose control〜」が提供されたが[48]、劇中での使用箇所をクローズアップしてもなお聴き取りにくいほどのボリュームであり、L'Arc〜en〜Cielのメンバー4人ですら初見で聴き取ることはできなかった。このエピソードは『うたばん』にL'Arc〜en〜Cielがゲストとして登場した際に取り上げられている。

備考[編集]

  • 冒頭の核実験シーンは演出上はムルロア環礁となっているが、資料映像自体はビキニ環礁で行われた1946年クロスロード作戦(ベーカー実験)や、1954年キャッスル作戦(ブラボー実験)のものが使用されている。
  • 試写会はクライマックスの舞台であるマディソン・スクエア・ガーデンで行われた。観客にとっては『自分達のいるところが映画の舞台』という一種のサプライズを狙ったものであった。
  • 劇中、チャップマン博士がゴジラの正体について恐竜『サウロポダアロサウルス』の生き残りである可能性を示唆するシーンがあるが、サウロポダアロサウルスという学名の恐竜は存在しない。ただし、サウロポダは恐竜の1分類である竜脚類のことであり、またアロサウルスという恐竜も実在する(アロサウルスは竜脚類ではない)。
  • 劇中冒頭にイグアナ類をアップで捉えたカットがあったため、当初から「イグアナに似た怪獣が登場する」という情報がメディアを通して広まっていた(本作の日本版パンフレットにもそう記されている)。
  • 製作のディーン・デブリンが来日した際、体の大きさをマスコミが尋ねると、「日本人はどうしてそんな細かい事を気にするんだ?」と逆に尋ねられたという。これに象徴されるように、関連グッズ等のイラストから、劇中でのゴジラの大きさまで統一されていない。公開時ニューヨークには「自由の女神より大きく、20階建てのビルに匹敵する」と描かれた看板が立てられた。
  • 日本漁船の名前「小林丸」は『スタートレック』シリーズに登場するコバヤシマルシナリオに由来する。
  • 小林丸の船員たちはクライド・クサツ加藤雅也などの日系人・日本人が演じている。
  • 日本ではミスタードーナツとのタイアップが図られ、ピンバッジプレゼントなどが行われた。
  • 公開当時『少年ジャンプ』に連載された『地獄先生ぬーべー』の「ぬ〜べ〜ニューヨークへ行く」ではハリウッドのゴジラ・ワールド・プレミアの招待券を貰ったぬ〜べ〜が郷子、美樹と共に本作のゴジラに会いに行くという内容になっている。この話は版権の関係で単行本未収録である。理由はパロディではなく正式に映画『GODZILLA』のゴジラが登場し、さらに「ゴジラ」という名称が登場しているため版権の関係で未収録となったことが、ジャンプコミックス第30巻に掲載されている。

アニメ版[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Godzilla (1996)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年3月25日閲覧。
  2. ^ 日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 1998年(1月 - 12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年3月25日閲覧。
  3. ^ 日本で発売された映像ソフトの字幕。映像特典『ケイマンの報告』より。
  4. ^ いわゆる「フルCG」ではなく、全身が見えにくいカットでは着ぐるみやアニマトロニクスも併用され、大小の様々な模型も使われている。
  5. ^ クロワッサン代わりのドーナツアメリカンコーヒーに不満を漏らすフィリップの描写など、彼らもステレオタイプの例外ではない。
  6. ^ 高倉の起用は当時の一部スポーツ新聞等でも報道されている。
  7. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, pp. 244 - 247.
  8. ^ 平成ゴジラパーフェクション 2012, p. 157 「ゴジラVSスペースゴジラのポイント」。
  9. ^ 劇中に登場するの店のテレビで流れるシーンがある
  10. ^ 『てれびくんデラックス愛蔵版 ゴジラ1954-1999超全集』 小学館2000年、62頁。ISBN 4091014704 
  11. ^ 実際には、第1作のスタッフが初代ゴジラをデザインするにあたって参考にしたのは現生の爬虫類ではなく恐竜である
  12. ^ a b 『ゴジラとアメリカの半世紀』ウィリアム・ツツイ著 中央公論新社 P291
  13. ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, p. 275.
  14. ^ http://the-american-godzilla.wikia.com/wiki/Zilla. 2014年5月15日
  15. ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, p. 310.
  16. ^ http://img3.wikia.nocookie.net/__cb20130404190625/the-american-godzilla/images/8/8e/Acid_Breath.png. 2014年5月15日閲覧
  17. ^ オーディオコメンタリーにて、北村龍平監督はローランド・エメリッヒへのメッセージであることを告白している。ただし上記の通り、魚を明確に食べていたのは幼体である。また日本のゴジラもクジラを追いかけたり(地球最大の決戦)ジュニアがクジラを捕食していた(vsデストロイア)。ラドンもイルカを捕ったことがある(総進撃)。
  18. ^ ただしジラのみが特に弱く描写されているというわけではない。その後登場したカマキラスヘドラエビラもゴジラにより画面に現れてから数秒単位で瞬殺されるシーンがある。
  19. ^ http://www.idwpublishing.com/news/article/2580/. 2014年5月15日閲覧
  20. ^ ゴジラ映画はアメリカでも劇場公開されたうえ、現地のテレビで繰り返し放映されていたため、それを見て育ったアメリカ人は多い。
  21. ^ ゴジラ2000 ミレニアム』劇場パンフレットより
  22. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 267.
  23. ^ “ゴジラ映画である必然性がない”ということの裏返しでもある。
  24. ^ 福田純染谷勝樹『東宝映画100発100中!映画監督福田純』ワイズ出版 2001年 ISBN 4-89830-063-4 P.149~150
  25. ^ 九州朝日放送特別番組「ゴジラ×村仲ともみ」(2002年)より
  26. ^ Exklusive Story-Infos zu Godzilla”. moviepilot.de (2014年2月28日). 2014年3月1日閲覧。
  27. ^ NHK BS2 「特集 さらば ゴジラ 〜怪獣王と日本人がたどった半世紀」(2004年)より
  28. ^ ゴジラ完全解読 (別冊宝島 2207) 80~81頁。
  29. ^ 映画秘宝 2014年9月号 19頁。
  30. ^ Monster Legacy. 2013年. Godzilla 2 Script Treatment. 2014年5月15日閲覧
  31. ^ タブ・マーフィ(Tab Murphy)の映画作品. MovieWalker. 2014年5月15日閲覧
  32. ^ a b Monster Zero. 2002年.Godzilla 2 Story Treatment. 2014年5月15日閲覧
  33. ^ ゴジラ FINAL WARS』でジラが同地に出現したのはこの設定を活かしたのか否かは不明:北村が同地を以前から個人的に懇意にしていた。
  34. ^ [http://www.kaijuphile.com/rodansroost/scrapyard/godzilla3d.shtml Godzilla 3D: The unused plot for Godzilla 3D - Script written by Fred Dekker]. Rodan's Roost. 2014年5月15日閲覧
  35. ^ The Film Connoisseur. 2011年. The Four American Godzilla Films. 2014年5月15日閲覧
  36. ^ GODZILLA: Written by Ted Elliott & Terry Rossio. 2014年5月15日閲覧
  37. ^ http://img2.wikia.nocookie.net/__cb20130913064416/the-american-godzilla/images/0/0e/Godzilla_3_D_model_color_by_Gareku.jpg. 2014年5月15日閲覧
  38. ^ http://img1.wikia.nocookie.net/__cb20120917160919/the-american-godzilla/images/5/5d/Concept10.jpg. 2014年5月15日閲覧
  39. ^ http://img2.wikia.nocookie.net/__cb20130908091830/the-american-godzilla/images/f/f8/5504641853_84603a1dbf_o.jpg. 2014年5月15日閲覧
  40. ^ http://img2.wikia.nocookie.net/__cb20131110211355/the-american-godzilla/images/2/26/Godzillastanwinston2.jpg. 2014年5月15日閲覧
  41. ^ http://img3.wikia.nocookie.net/__cb20130908092230/the-american-godzilla/images/6/60/Concept2.jpg. 2014年5月15日閲覧
  42. ^ http://img1.wikia.nocookie.net/__cb20130908092654/the-american-godzilla/images/0/0f/Jeffsg94wc.jpg. 2014年5月15日閲覧
  43. ^ http://img2.wikia.nocookie.net/__cb20130908091823/the-american-godzilla/images/0/0c/3052838799_23fdf55ce6_o.jpg. 2014年5月15日閲覧
  44. ^ http://img1.wikia.nocookie.net/__cb20130908091812/the-american-godzilla/images/c/c0/1185311_220563441432825_1215404853_n.jpg. 2014年5月15日閲覧
  45. ^ http://img1.wikia.nocookie.net/__cb20130908092455/the-american-godzilla/images/4/47/Gryphon.jpg. 2014年5月15日閲覧
  46. ^ http://img3.wikia.nocookie.net/__cb20120917160541/the-american-godzilla/images/c/cd/Concept13.jpg. 2014年5月15日閲覧
  47. ^ http://img1.wikia.nocookie.net/__cb20131121210001/the-american-godzilla/images/f/fc/%283%29_Original_Gozilla_Drawing_By_Ricardo_Delgado_From_Tri_Star_Pictures_1-1_RARE3.JPG. 2014年5月15日閲覧
  48. ^ 日本盤のみ収録。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]