天外魔境
天外魔境(てんがいまきょう)は、1989年(平成元年)にハドソンから発売された、PCエンジン CD-ROM²用のコンピューターRPGから始まったゲームシリーズ。通称は「天外」。
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[編集] 概要
企画、原案は当時レッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント。以下“ レッドE ”)を主催していた広井王子。原作はスミソニアン博物館東洋研究第3主事の東洋研究家、P.H.チャダ著『FAR EAST OF EDEN』とされているが、これは広井らが作り上げた架空の書籍である(「P.H.チャダ」は原作者あだちひろしの別ペンネームであり、あだちの個人サイト「あ氏の部屋」[1]のトップにはチャダの肖像画が掲載されている)。
舞台は「西洋から観た誤った日本観」をコンセプトとする16世紀頃を時代設定とした架空の国「ジパング」。古来からジパングの危機になると現れて国を救った「火の一族」の血を受け継ぐ勇者の活躍を中心に描く。当初は実写映画やアニメ作品として企画されたもので、およそ当時のゲームに収まる内容ではなかったが、開発中であったCD-ROM²の大容量を使用することでゲーム化が実現した(詳細は『天外魔境 ZIRIA』の記事を参照)。
1作目『天外魔境 ZIRIA』では、音楽に坂本龍一を起用(メインテーマを含む計3曲の生楽曲を提供)、声優陣による音声台詞やアニメーション処理による映像表現など、当時としては画期的な表現手法と前例のないボリュームで、世界初のCD-ROM媒体によるRPGとしてCD-ROM²の可能性を示した。
1作目のヒットを受けて作られた続編の『天外魔境II 卍MARU』では、CD-ROM²の上位規格として登場したSUPER CD-ROM²へと媒体を移し、音楽に久石譲、監督・脚本には前作の製作に尽力した桝田省治、メインプログラマーに『イースI・II』で辣腕をふるった岩崎啓眞を中心として、当時としては異例の150人の製作スタッフによる巨大プロジェクトとして製作された。
その後、外伝的作品や新シリーズ、スーパーファミコン、ネオジオ、セガサターンといった他のゲーム機への展開を見せるが、2作目を超える作品が登場せず、本命であったメインシリーズの三部作完結編『天外魔境III NAMIDA』が、発売を予定していたPCエンジンの後継機PC-FXの不振により発売中止となったことで、シリーズは長い間中断されていた。
長い沈黙期間を経て、2003年(平成15年)にプレイステーション2とゲームキューブで『天外魔境II 卍MARU』のリメイク版と『天外魔境III NAMIDA』の発売が発表され(のちに『〜III』はPS2に一本化)、その他にもゲームボーイアドバンスや携帯電話用アプリ、Xbox 360等で新作やリメイク作品が発売されたが、ハドソンにはかつての資金力・開発力がなく、作品にも当時ほどの先進性がないこと、また『天外魔境III』に関しては桝田省治によるシナリオが使われていない等の理由により、最盛期の勢いを取り戻すには至っていない。
『青の天外』発表時の広井へのインタビューによると、天外魔境は「3部作3シリーズ」という初期の『スター・ウォーズ』と同様の構想があったとの事。その場合のタイトルはシリーズ毎のまとまりが理解しやすい「第五の黙示録」「第六の黙示録」や「赤の天外」等が考えられていた。
- 近年の動向
2007年(平成19年)、レッドEはPC向けオンラインゲーム『天外魔境オンライン(仮)』をLieVoにて2008年(平成20年)にサービス開始すると発表したが、仮のタイトルロゴを公表しただけ[1]である。
2010年(平成22年)9月、アルケミアのゲームポータルサイトGameComplexにて、オンラインゲーム『天外魔境 JIPANG7』をリリースすると発表し、2011年(平成23年)2月7日からクローズドβテストを開始。2011年(平成23年)7月26日、サービス終了。
[編集] シリーズ
天外魔境 ZIRIA (PCエンジン CD-ROM²、1989年(平成元年)6月30日発売)
- RPG。ジパング坂東編(関東〜中部)
天外魔境II 卍MARU (PCエンジン SUPER CD-ROM²、1992年(平成4年)3月26日発売)
- RPG。ジパング大和編(近畿〜中国)
天外魔境 風雲カブキ伝 (PCエンジン SUPER CD-ROM²、1993年(平成5年)7月10日発売)
カブキ一刀涼談 (PCエンジン アーケードカードCD-ROM²、1995年(平成7年)2月24日発売)
- 『風雲カブキ伝』のキャラクターを中心とした対戦型格闘ゲーム。
天外魔境 真伝 (ネオジオ、1995年(平成7年)7月28日発売 / ネオジオCD、1995年(平成7年)12月8日発売)
- 天外魔境シリーズのキャラクターによる対戦型格闘ゲーム。
天外魔境 電脳絡繰格闘伝 (PC-FX、1995年(平成7年)7月28日)
- 天外魔境シリーズのキャラクターによる、ムービーを使用した対戦型格闘ゲーム。
天外魔境ZERO (スーパーファミコン、1995年(平成7年)12月22日発売)
- RPG。ロムカセットの中にカレンダー機能が内蔵され、プレイする日付に連動してイベントが発生するPLGシステムを採用。
天外魔境 第四の黙示録 (セガサターン、1997年(平成9年)1月14日発売)
- RPG。アメリカ編。これまでとは反対に「日本から観た誤った西洋観」を世界観としている。「第四」というタイトルは、当時発売が予定されていた『〜III』を踏まえたシリーズ4作目と位置づけられているため。
オリエンタルブルー 青の天外 (ゲームボーイアドバンス、2003年(平成15年)10月24日発売)
- RPG。「ジパング」とはまた違った東洋世界をブレンドした世界観を持つ。魔石の合成システムが特徴。当時はシリーズ第7作目(第3部1作目)という扱いが与えられていたようである。元々は64DDのソフトとして企画されていた[2]。
モバイル天外魔境 (iアプリ、2004年(平成16年)4月5日配信開始)
- 携帯電話端末を使用した多人数参加型ネットワークRPG。
天外魔境III NAMIDA (プレイステーション2、2005年(平成17年)4月14日発売)
天外魔境 JIPANG7 (ブラウザゲーム、XP・Vista・Win7、2011年(平成23年)2月7日クローズドβテスト開始)
- 戦乱ソーシャルオンライン活劇。『天外魔境II 卍MARU』の千年前が舞台。4月12日に正式サービスを開始したが、7月26日をもってサービスを終了した。開発・運営元はアルケミア。
[編集] リメイク・移植作品
天外魔境II MANJI MARU (ゲームキューブ/プレイステーション2、2003年(平成15年)9月25日/10月2日発売)
- PCE版『天外魔境II 卍MARU』のリメイク。3Dポリゴン化やビジュアルシーンのムービー化がなされた。残虐表現のソフト化、戦闘バランスの変更やPS2版におけるロード時間の問題など改悪作とされることも。
天外魔境 ZIRIA (iアプリ/EZアプリ/S!アプリ、2004年(平成16年)〜2006年(平成18年)配信開始)
- PCE版『天外魔境 ZIRIA』をベースとして、携帯電話用アプリとして開発された移植作品。
天外魔境 ZIRIA PremiumEdition (iモード、2010年(平成22年)6月16日配信)
- Xbox 360版『天外魔境 ZIRIA ~遥かなるジパング~』をベースとして、携帯電話用アプリとして開発された移植作品。3Dから2Dに変更されており、村人用ボイスも追加され完全フルボイス化している。ストーリーは12章に分けて配信され、追加ダンジョンや機能拡張なども実施予定。
天外魔境II MANJI MARU (ニンテンドーDS、2006年(平成18年)3月9日発売)
- PCE版『天外魔境II 卍MARU』の移植作品。他機種移植版と比較して高いレベルでPCE版を忠実に再現している。
天外魔境 ZIRIA〜遥かなるジパング〜 (Xbox 360、2006年(平成18年)3月23日発売)
- PCE版『天外魔境 ZIRIA』をベースに、原案要素などを交えて再構築されたリメイク作品。
天外魔境 第四の黙示録 (プレイステーション・ポータブル、2006年(平成18年)7月13日発売)
- SS版『天外魔境 第四の黙示録』の移植作品。新規シナリオ追加。随時セーブ可能になったため、真実の書(セーブポイント)が削除されている。また、SS版のコラボーレーション企画であった井村屋と秋山食品による販売及びアイテムも削除された。
PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション (プレイステーション・ポータブル、2008年(平成20年)7月31日発売)
- 『天外魔境 ZIRIA』、『天外魔境II 卍MARU』、『天外魔境 風雲カブキ伝』、『カブキ一刀涼談』+イラスト集を収録。
[編集] 関連商品
[編集] ゲーム
- 天外魔境 電々の伝(PCエンジン SUPER CD-ROM²)
- 鮫亀キャラデータ集 天外魔境編(スーパーファミコン)
- サターンボンバーマン(セガサターン)
- ドリームミックスTV ワールドファイターズ(プレイステーション2、ゲームキューブ)
[編集] 映像作品
- アニメ
- 天外魔境 自来也おぼろ変(OVA)
- 実写ドラマ
- 運命の逆転(TBS系)
- 天外魔境 電々の伝 電脳電撃カブキ伝(VHS)
- その他
- 天外魔境III メイキングDVD
[編集] 小説
- 天外魔境 FAR EAST OF EDEN
- 天外魔境(2)大門招来編 上の巻
- 天外魔境(3)大門招来編 下の巻
- 天外魔境 風雲カブキ伝リプレイ
- 天外魔境ZERO 炎の勇者たち
- 天外魔境 第四の黙示録
[編集] ゲームブック
- 天外魔境 魔城の聖戦
- 天外魔境ZERO ゲームブック(1) FAR EAST OF EDEN
[編集] 攻略本
- 天外魔境II 卍MARU 公式ガイドブック
- 天外魔境 風雲カブキ伝 これぞ天下無敵の究極攻略本!!!
- ゲーメストムック 天外魔境 真伝
- 天外魔境ZERO マル秘公式ガイドブック
- 天外魔境 第四の黙示録 公式ガイドブック
- ORIENTAL BLUE 青の天外 -マルチシナリオRPGを存分に楽しむための1冊
- オリエンタルブルー 青の天外 コンプリートガイド
- 天外魔境II MANJI MARU 炎之奥義書
- 天外魔境II MANJI MARU 公式完全攻略絵巻
- 天外魔境III NAMIDA 公式ガイドブック
- 天外魔境III NAMIDA 公式完全攻略絵巻
[編集] その他の書籍
- 天外魔境 ビデオ&ゲーム大集成
- PCエンジンCD-ROMカプセル特別版 天外魔境 風雲カブキ伝 出撃の書
- 天外魔境 第四の黙示録 公式設定資料集
[編集] CD
- 天外魔境 自来也おぼろ変 映像的電子蓄音盤
- 天外魔境II 卍MARU
- 天外魔境 風雲カブキ伝 オリジナル・サウンドトラック
- 天外魔境ヒストリー・パーフェクト・グラフィティ
- CDドラマ 天外魔境(1) 風雲カブキ伝 アメリケン異聞 凱旋公開!カブキ伝顛末記
- CDドラマ 天外魔境(2) 風雲カブキ伝 アメリケン異聞 大陸横断鉄道騒動記
- 天外魔境 真伝
- CDミュージカル 天外魔境夢まつり
- 天外魔境ZERO デジタルリミックス
- 天外魔境 第四の黙示録 ボーカル・セレクション
- 天外魔境 第四の黙示録 オリジナル・サウンドトラック
- 天外魔境II MANJI MARU オリジナル・サウンドトラック
- 天外魔境III NAMIDA オリジナル・サウンドトラック
- ドラマCD 天外飯店
[編集] 派生作品
[編集] 脚注
- ^ ちなみにこの仮タイトルロゴのフォントはXbox 360ソフト『天外魔境 ZIRIA〜遥かなるジパング〜』同様に1990年代のシリーズ(『オリエンタルブルー 青の天外』より以前)で使われたフォントに戻っている。
- ^ N.O.M 2003年10月号Vol.63 開発者インタビュー
[編集] 外部リンク
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