ドラゴンクエストII 悪霊の神々

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ドラゴンクエストII 悪霊の神々
ジャンル ロールプレイングゲーム
ゲーム: ドラゴンクエストII 悪霊の神々
(FC/NES版)
対応機種 ファミリーコンピュータ/NES
開発元 チュンソフト
発売元 エニックス
メディア 1Mbitロムカセット
プレイ人数 1人
発売日 日本 1987年1月26日
北米 1990年10月
販売価格 日本 5,500円(税抜)
売上本数 日本 約241万本
ゲーム: ドラゴンクエストII 悪霊の神々
(MSX・MSX2版)
対応機種 MSXMSX2
発売元 エニックス
メディア 2Mbitロムカセット
プレイ人数 1人
発売日 MSX:1988年2月
MSX2:1988年5月
販売価格 MSX,MSX2:6,800円(税抜)
ゲーム: ドラゴンクエストII 悪霊の神々
(携帯電話版)
対応機種 DoCoMo FOMAiアプリ
auEZアプリ(BREW)
SoftBankS!アプリ
N901iS,N902iでは
前編プリインストール/後編無料DL
発売元 スクウェア・エニックス
プレイ人数 1人
発売日 i:2005年6月24日
EZ:2006年1月19日
S!:2006年12月
セーブファイル数  
スタッフ
備考
テンプレート使用方法 ノート

ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(ドラゴンクエストツー あくりょうのかみがみ、北米版タイトル: Dragon Warrior II)は、エニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたゲームソフト。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。

日本では、1987年1月26日ファミリーコンピュータ(ファミコン、以下FC)用ソフトとして発売され、翌年にMSX、MSX2にも移植された。その後、リメイク版としてスーパーファミコン(以下SFC)用ソフト『ドラゴンクエストI・II』、ゲームボーイ(以下GB)用ソフト『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』に収録されている。2000年代後半に入ると携帯電話用アプリ(iアプリEZアプリ(BREW)S!アプリ)としての配信も行われるようになった。

北米では、1990年NESにて発売され、後にGB版 "Dragon Warrior I & II" にも収録されている。

目次

[編集] 概要

ドラゴンクエストシリーズの第2作。徐々に高まった前作の人気をうけ、発売直後から方々で品切れとなる人気を博し、最終的に大ヒットとなり、後にドラゴンクエスト現象といわれる基礎を作った。

FC版の発売後には、ゲームブック化や小説化、ドラマCD(CDシアター)化も行われている。これらについてはそれぞれの項目(小説ドラゴンクエストゲームブックドラゴンクエストCDシアター ドラゴンクエスト)も参照。

[編集] ゲーム内容

本作と前作『ドラゴンクエスト』、次作『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』はストーリーの関連があることから、この3作は登場する英雄「ロト」の名を取って「勇者ロトの伝説シリーズ」とされ、また簡単に「ロト三部作」とも呼ばれる。本作のゲーム内の時代設定は前作の100年後とされており、ロト三部作の中で最も後の時代の物語である。

本作の主人公たち3人は勇者ロトの血を引く前作の主人公の子孫たち。主人公のローレシア王子はまず仲間のサマルトリア王子とムーンブルク王女を見つけ、そして3人で力をあわせて悪の大神官ハーゴンに立ち向かう。

[編集] 難易度

FCの時代からドラゴンクエストシリーズをプレイした者たちからは、本作(FC版)がドラゴンクエストシリーズの中で最も高い難易度を誇るとよく言われている。特に終盤の「ロンダルキアへの洞窟」や、その洞窟を抜けた後に出現するモンスターに多くのプレイヤーは苦戦を強いられた[1]

製作者の中村光一テレビ番組ゲームセンターCX 第1シーズン#8』でのクリエイターインタビューにおいて、ロンダルキアへの洞窟について「(迷路を抜ける古典的なテクニックである)壁を右手伝いで辿って行けば、穴に落ちずに抜けられるように作ってあるので、あんなに反響が多いとは思わなかった」とコメントしていた。さらに「終盤のテストプレイに十分な時間をかけられず、洞窟に挑む際は多分これくらいのレベルだろう」との想定で行われたバランスを読み誤り、高い難易度のまま確定してしまったことも明かしている。

[編集] 音楽

すぎやまこういちは本作のBGM用として、前作でベースにしていたバロック音楽に加え、ポップス寄りの曲も作曲していた。エンディング曲『この道わが旅』は、アニメDRAGON QUEST -ダイの大冒険-』でもエンディング曲として採用された。

ゲーム中の名前・パスワード入力時に使用されている楽曲には、牧野アンナが歌う『Love Song 探して』が使用されている。牧野はFC版のゲーム中に「アンナ」の名前でゲスト出演しており、話しかけるとBGMが同曲に変化するというサービスがある。リメイク版ではこの演出は無くなっている。


※本項ではファミコン版とMSX版、MSX2版を総称して「旧作」、SFC版、GB版、携帯電話版を総称して「リメイク版」と呼ぶ。

[編集] ファミコン版

ROM容量が前作の倍の1メガビット(約128キロバイト)となったことで、グラフィック面でも変化があり、マップ画面が前作と比べややリアルになった(フィールドの海岸線や建物の壁など)。しかし戦闘シーンでは、モンスターが複数表示されるようになったため、FCのメモリ容量の都合上、前作で採用されていた背景のグラフィックが削除され、背景が黒一色の戦闘シーンとなった。

フィールドマップの広さは前作(100×100)の6倍以上(256×256)となっている。冒険できる範囲が広がり、徒歩だけでなく、船に乗って冒険することや、「旅の扉」で遠隔地へ瞬時に移動することも可能となった。

本作で取り入れられたシステムの大部分は後の作品にも受け継がれている。

[編集] 基本事項

  • 移動画面でのキャラクターにうしろや横を向いたパターンが追加された。「はなす」コマンド実行時は前作のように方角を指定する必要がなくなり、話したい人の方向を向いて「はなす」を実行すればよい。
  • 「かいだん」と「とる」のコマンドが廃止された。階段は上に乗ると自動的に昇降するようになり、宝箱は上に乗って「しらべる」で開くようになった。
  • 前作と異なり、武器・防具と道具(「やくそう」など)が同様の扱いとなり、すべて「どうぐ」ウィンドウで扱うようになった。武器・防具の威力を有効にするには「そうび」コマンドで使う武器を選択する必要がある。「そうび」の操作を行わないと素手の状態のままとなる。また、武器・防具によっては、一部のキャラクターにしか装備できないものもある。戦闘中に「どうぐ」で使うことにより、特殊な効果を発揮する武器や防具も登場した。
  • 鍵は使い捨てではなくなったが、扉に対応する鍵を使わない扉を開けることができない。「とびら」コマンドが廃止され、扉の前で該当する鍵を使うことによって扉を開けるようになった。
  • 城や町などに新たに教会が登場した。寄付金を払うことにより、死んだキャラクターの蘇生、毒の治療、呪い(前作は1種類の効果しかなかったが、本作はアイテムにより効果が異なった)の解除が可能。
  • ステータス異常として「毒」が初登場。毒を受けると、歩くごとにHPが減っていく。治療するにはアイテム「どくけしそう」や呪文「キアリー」を使うか、教会へ行き「どくのちりょう」を行うかする必要がある。
  • 前作では洞窟は真っ暗で「たいまつ」や「レミーラ」で明るくできたが、本作は洞窟が明るく表示されたため、いずれも廃止された。また前作と異なり、モンスター以外の人が入るようになった。
  • 塔が初めて登場。外縁又は吹き抜けから落ちることで地上に出たり下階に来たりするようになった。あるアイテムを装備していると落ちる際に遠くまで飛ぶようになった。

[編集] パーティ制

前作は主人公1人だけで冒険をするシステムであったが、本作では主人公たちが複数人のキャラクターでまとまって行動するパーティシステムを採用。スタート時は主人公「ローレシアの王子」1人だけだが、ストーリーが進むと味方キャラクター(2人目は「サマルトリアの王子」、3人目は「ムーンブルクの王女」)が増え、最終的には3人パーティとなる。

経験値HPMPなどのステータスは各キャラクターで別々となっている。アイテムも各キャラクターごと個別に管理され、それぞれ装備品を含めて8個まで持つことができる。仲間がいるときは、移動中にアイテムを他のキャラクターに渡したり、回復用のアイテムや呪文を他のメンバーに対して使ったりすることもできる。

戦闘では敵・味方ともパーティを組むようになった。これに伴い、複数のキャラクターを対象とする呪文や特殊攻撃が登場した。

[編集] 戦闘システム

戦闘シーンはターンが取り入れられ、敵味方に複数のキャラクターが存在するようになり、一気に戦略性が向上した。後のドラゴンクエストシリーズ作品の戦闘システムの基礎を築いた。

最初に味方全員の行動をコマンド選択で一度に指示し、そして1ターン内に敵・味方が各キャラクター1回ずつ(複数回連続攻撃する敵もいる)行動する。ただし時々、戦闘の最初のターンでプレイヤー側から一方的に攻撃できる場合や、逆に敵から一方的に攻撃を受ける場合もある(先制攻撃)。

現れた敵を全て倒すと勝利になり、経験値はとどめを刺したキャラクターとは関係なく全員平等に手に入る。ただし死んでいるキャラクターは経験値を得ることはできない。途中で逃げた場合は、一部の敵を倒していても経験値やゴールド(貨幣)は手に入らない。

プレイヤーキャラクター誰かのHPが0になるとそのキャラクターは死に、一切の行動ができなくなるが、パーティ全員が死亡しない限りはそのまま戦闘が続けられる。全員が死ぬと全滅となり、所持金が半減し、主人公のみが生き返り、直前に「復活の呪文」を聞いた場所に戻される。

また、本作から、戦闘に勝利したときに敵モンスターが一定確率で宝箱を落とすようになった。中には敵の宝箱からしか手に入らないレアアイテムもある。

[編集]

シリーズで初めての乗り物として、海や川の上を移動することができるが登場した。

フィールド上から主人公たちが乗り込むことによって、水上(海・川・湖)を自由に移動することができる。ただし浅瀬は通れない。上陸の際は、歩いて通ることのできる地形であればどこにでも上陸できる。地上同様、水上でもモンスターとの戦闘は発生する。

また、瞬間移動の呪文「ルーラ」や道具「キメラのつばさ」を使ったときは、主人公たちと同時に船も移動先の城や町の近くへ移動する。

[編集] 復活の呪文(パスワード)

前作同様、FC版およびMSX/MSX2版にはセーブ用のメモリが搭載されていないため、復活の呪文とよばれるパスワードを記録しておかなければならない。本作では最大52文字と長いが、パーティの人数や所持品の数などによってパスワードの長さが異なる可変長方式となっている。パスワードを1文字でも記録ミスすると、その前の記載時点から(メモを残していなければ最初から)やり直しという事態に陥る。

前作とは違い、本作は世界が広いため、複数の場所でパスワードを聞くことができる。ゲームを再開するときはパスワードを聞いた場所から再開となり、「ルーラ」「キメラのつばさ」の使用時の移動先も、前回パスワードを聞いた場所となる。

前作と同じくパスワードには現在のHPやMPの値が記録されないため、パスワードを入力してゲームを再開した時点でHP・MPは必ず最大値となる。ただし呪文を聞いた時点でパーティに死者がいた場合は、復活に要するゴールドが差し引かれた状態になったうえで全員復活する。不足の場合はゴールドが0になってスタートする。

本作発売後には、語呂合わせによっていきなり高レベルからスタートできるなど、さまざまなパスワードが雑誌などに掲載され、話題となった。中でも、「もょもと」という名前でレベル48の状態からプレイできるものがドラクエファンの間では有名である[2]

[編集] その他

旅の扉
城・町やほこらなどにある青い渦巻状の物体。飛び込むと、遠く離れた場所に一瞬で移動することができる。これを使わないと行くことのできない場所もある。旅の扉の多くは鍵が無いと利用できない。
福引所
「ふくびきけん」1枚につき1回福引(スロットマシン形式)に挑戦でき、絵柄が揃えばアイテムが手に入る。「ふくびきけん」は主に、道具屋で買い物をしたときにおまけとしてもらうことができる。

[編集] 没要素

FC版では容量の都合で没案になった要素が多くあるということが、FC版発売後の関連書籍や雑誌などの記事にて語られている。ROM内にデータが残っている「しのオルゴール」「みみせん」もその1つである。

[編集] 移植・リメイク

[編集] MSX版・MSX2版

内容はFC版とほぼ同じだが、次の点が異なっている。

  • オリジナルアイテムとして「あぶないみずぎ」が追加されている。MSX版では「あぶないみずぎ」入手時のイベントで、水着を着たムーンブルクの王女のグラフィックが画面全体に表示されるという演出もある。
  • BGMにアレンジが施されている。特にパスワードを入力する際のBGM『Love Song 探して』はFC版とは雰囲気が大きく違い、ポルタメントを多用し、「歌」を強く意識したアレンジとなっている。ほぼ全曲においてFC版より長2度低く、例えばハ長調の王宮のテーマは変ロ長調になる。
  • 「あくましんかん」4匹など、FC版では有り得ない敵パーティが出現する。また、全体的に敵が強く設定されている。
  • ハードウェアの性能がFCよりも劣るため、グラフィックやサウンド面でFC版と異なっている部分がある。
    • タイトル画面がスクロールしない。(MSX版のみ)
    • キャラクターの背景ブロックが黒く表示される。(MSX版のみ)
    • 敵グラフィックの細かい描写が一部再現できずに化ける。(MSX版のみ)
    • 一部の敵の色がFC版と異なる。アークデーモンが青いなど。(MSX版のみ。MSX1はパレットが固定なため)
    • フィールド移動時のスクロールが8ドット単位。
    • 戦闘画面において、ダメージを受けたときなどの画面が揺れるエフェクトが8ドット単位。(MSX版のみ)
    • 効果音が鳴っている間はBGMのパートが一部欠ける。

[編集] 北米版(NES版)

北米で発売されたNES版"Dragon Warrior II"は、内容は日本版とほぼ同じだが、次の点が異なっている。

  • 日本版には無かったプロローグ(ムーンブルク城が襲われるシーン)が追加されている。このシーンは以後、日本でリメイクされる『ドラゴンクエストII』でも取り入れられる。
  • データの保存にバッテリーバックアップ方式が採用されている。保存されるデータは復活の呪文に相当する情報のみ。
  • 日本版での教会の十字架五芒星のマークに、棺桶幽霊のグラフィックに変更されている。

[編集] スーパーファミコン版・ゲームボーイ版

詳細はドラゴンクエストI・IIを参照。

操作性の改良やグラフィック面など、多くの変更点が見られる。町の人の台詞なども一部が変更・追加されたほか、ゲーム中盤でのシナリオの追加も行われた。GB版ではその場でゲームを中断する「中断の書」機能が追加されている。  

[編集] 携帯電話版

iアプリ(メガアプリ非対応機種)版では容量の問題のために前編アプリと後編アプリに分けられている。それ以外の機種では1つのアプリに全編が収録されている。

グラフィックは『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII』を、サウンドは『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』をベースとしたものになっている。ただし、音楽の長さが一部短縮されている(ファミコン版相当)ものもある。

SFC版・GB版での変更点に加え、さらに以下の点が変更されている。

  • GB版同様、「中断の書」機能が搭載されている。
  • レベルや必要経験値、呪文習得レベルの設定が異なっている。また、主人公たち3人全員の最大レベルが50になっている。
  • 次の各呪文の効力が変更されている。
    • ギラ、ベギラマ(攻撃呪文) : 従来の『II』ではギラが単体対象、ベギラマが全体対象であったが、携帯版では2つとも『III』以降のようにグループ対象になっている。
    • ルーラ(瞬間移動の呪文) : 従来の『II』では前回パスワードを聞いた(セーブした)場所への移動であったが、携帯版では『III』以降のように行先を選択できるようになっている。
  • 海上に出現するモンスターのうち、「ゆうれい」が上位種である「しにがみ」に変更された。
  • 「命の紋章」の入手場所が他機種版とは異なっている。また、ロンダルキアの洞窟に入るための条件が増えている。
  • iアプリ版に限り、プロローグのムーンブルク城がハーゴン軍に襲撃されるシーンで使用されている楽曲が『王城』と『戦い』に変更されている。この曲編成は北米版(NES)のプロローグシーンと同一である。それ以外の機種では、SFC版・GB版同様『パストラール〜カタストロフ』が使用されている。

注意以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。


[編集] ストーリー

アレフガルドを恐怖に陥れた竜王は勇者ロトの血を引く勇者によって倒され、それ以降、世界は平和な時代が続いた。勇者は、ラダトームの姫であったローラとともに新たな地を訪れ、国を築く。国号は妻の名を採って「ローレシア」とされた。その後、国はローレシア・サマルトリア・ムーンブルクという3つの王国に分割され、勇者とローラがもうけた3人の子供とその子孫が各国を治めていった。

しかし100年が経ち、平和は破られた。ある日、ムーンブルク王国の城が邪教の教祖大神官ハーゴンの手先によって滅ぼされ、ムーンブルクから脱出した1人の兵士がローレシアにたどり着く。兵士はハーゴンのことをローレシア王・王子に伝えるとその場で息絶えた。

このままではサマルトリアやローレシアもハーゴンの手に落ちてしまう。ロトの末裔、ローレシアの王子(主人公)は、ハーゴン討伐のためローレシアを旅立つ。

[編集] 世界

前作の舞台はアレフガルドだけであったが、本作ではそのアレフガルドを含んだ世界すべてが舞台となる。物理的なマップの広さは前作の6倍以上となったが、アレフガルドのみにマップ全域を充てていた前作に比べればアレフガルドそのものは縮小されている。

世界地図の北端と南端、東端と西端はそれぞれ繋がっており、例えば世界地図の北西に位置するルプガナから北方へ向かうと南西のベラヌールに、西方へ向かうと北東のローレシア大陸に着く(物理的には地球のような球形とは異なり、ドーナツ状と考えられる。トーラスも参照)。これは以降のドラゴンクエスト作品すべてについていえることである。

[編集] 城・町など

( )内の英語表記は北米版での地名(2つ併記してあるものは、左側がNES版、右側がGB版)。

  • ローレシア (Midenhall, Lorasia) : 世界北東の海岸沿いにある城。前作の主人公が妻(ローラ姫)の名を取り建てた王国の城であり、本作のスタート地点でもある。はるか南の島に通じる旅の扉がある。
  • リリザ (Leftwyne) : ローレシアとサマルトリアの中間地点にある町。教会と福引所が初登場。
  • サマルトリア (Cannock) : 前作の主人公が作った王国の城。ローレシアの北西の森林に囲まれた場所にある。
  • ムーンペタ (Hamlin) : サマルトリアの南の大陸にある町。ムーンブルク城の北に位置する。「人と人が出会う町」と呼ばれている。
  • ムーンブルク城 (Moonbrooke, Moonbrook) : 前作の主人公が作った王国の城。ハーゴンの軍勢に攻め落とされ、廃墟となった。
  • ルプガナ (Lianport) : アレフガルドから海を挟んで西にある港町。しかしここではよそ者には船を貸さないという慣わしがある。ムーンペタからルプガナに至るまではかなりの距離を歩かなくてはならない。
  • ラダトーム (Tantegel) : 前作の舞台であったアレフガルドの中心の城と城下町。本作では城と城下町が1つのマップに統合されており、城と城下町の位置関係が前作とは逆である。ラダトーム王はハーゴンを怖れて身を隠している。なお、前作で登場したマイラ、リムルダール、メルキドといった町村は消滅している。
  • 竜王の城 (Charlock Castle) : ラダトームの対岸の城。かつては竜王が住んでいたが、本作ではその子孫が住む。前作と同じく伝説の剣が眠る。地上部は旧作では存在せず、リメイク版では廃墟となっている。地下迷宮の構造はFC版第1作とほぼ同じ。
  • ベラヌール (Beran) : 世界の南西にある島のほぼ中央にある水の都。ロンダルキアのふもと(ペルポイの西のほこら)に通じる旅の扉があるが、鉄格子によって阻まれている。
  • テパ (Tuhn) : ロンダルキア台地の西に接する森林地帯にある村。水門があるが、鍵を盗賊ラゴスによって奪われた。また、羽衣職人ドン・モハメが住む。
  • デルコンダル (Osterfair) : ローレシアの南の島にある城。玉座のすぐ前に闘技場があり、王は決闘に勝った者に対して褒美を与える。一部の関連書籍では、『III』に登場する大盗賊カンダタが作った国とされている。
  • ザハン (Zahan) : はるか南東の小島の町。漁師の町であったが、漁師たちは魔物に襲われ海の藻屑と化した。したがってこの町で見られるのはほとんどが女性。神殿がある。
  • ペルポイ (Wellgarth) : ロンダルキア台地の南東の町。魔物の攻撃を避けるため地下に作られており、対応する鍵がないと町に入れない。道具屋では人には言えない秘密のものが売られている。FC版では「まちのうたひめアンナ」が登場する。
  • 海底の洞窟 (Sea Cave) : デルコンダルの西の海に浮かぶ、浅瀬に囲まれた島の洞窟。邪神を祭る礼拝堂がある。MPを吸い取る「ふしぎなおどり」を使う敵が多く、歩くたびにHPを減らす溶岩や罠が仕掛けられた宝箱もあり、さらに階段の数も多く非常に複雑な構造となっており、ロンダルキアへの洞窟に次ぐ難所である。
  • 精霊のほこら (Shrine of Rubiss) : デルコンダルとローレシア大陸の間の海に浮かぶ島のほこら。大地の精霊ルビスが降り立つ場所とされる。
  • ロンダルキアへの洞窟 (Cave to Rhone) : ペルポイの西の沼地からロンダルキア台地へ通じる洞窟。入口は岩山によって隠されている。7層にも及ぶ広さと、強力な敵、落とし穴や無限ループなどの仕掛けのために登頂は困難を極め、ドラゴンクエストシリーズ史上最も難易度の高いダンジョンとして知られる。また、呪われていない武器の中では最強の剣が落ちているが、穴に落ちないと入手できない。
  • ロンダルキアのほこら (Shrine of Rhone) : 世界地図のほぼ中心にあるロンダルキア台地で唯一の安らぎの場。回復と、復活の呪文の記録(セーブ)ができる。下界へ戻る一方通行の旅の扉もある。
  • ハーゴンの神殿 (Hargon's Castle) : ロンダルキアにそびえる大神官ハーゴンの本拠地。侵入者に対して幻を見せ、これを打ち破らない限り本物の神殿には入れない。

[編集] 登場キャラクター

この節ではゲーム内で語られる設定を中心に述べる。( )内の英語表記は北米版での名前(2つ併記してあるものは、左側がNES版、右側がGB版)。

[編集] 主要人物

主人公であるローレシアの王子の名前はゲームスタート時にプレイヤー自身が付ける。サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女の名前はローレシアの王子の名前によって自動的に決定されるが(以下参照)、隠しコマンドを使うことによって自分の好きなように名前を付けることも可能。なお、前作から100年後という設定を考慮し、キャラクターのコスチュームアレンジが中近世的なものからスチームパンク作品的なものとなった。

最高レベルはFC、MSX/MSX2、SFC、GB版での値。携帯電話版では既述のとおり、3人とも50に統一されている。

ローレシアの王子
この物語の主人公。前作の主人公の子孫であり、勇者ロトの血を引いている。後発シリーズでいう戦士タイプであり、攻撃力が高く、「あぶないみずぎ」(MSX・MSX2版)を除く全ての武器・防具を扱える(杖も装備可能)が、呪文は一切使えない。最高レベルは50。服の色は青を基調としている。シリーズで唯一、呪文を使うことができない主人公。
サマルトリアの王子
2人目のパーティメンバー。前作の主人公の子孫の一人。のんびり屋で寄り道好き。打撃攻撃も呪文攻撃もどちらもそこそこ威力があるが、旧作では威力の大きい武器を装備できない。後のシリーズでいう僧侶系の呪文を中心に覚える。最高レベルは45。服の色は緑を基調としている。
〔名前設定: アーサー/カイン/クッキー/コナン/すけさん/トンヌラ/パウロ/ランド のうちいずれか〕
ムーンブルクの王女
3人目のパーティメンバー。前作の主人公の子孫の一人。ハーゴンの呪いにより犬にされた。HPは低く、扱える武器の種類も少ないが、唱えられる呪文の種類が豊富である。最高レベルは35。服の色は赤を基調としている。
〔名前設定: アイリン/あきな/サマンサ/ナナ/プリン/まいこ/マリア/リンダ のうちいずれか〕
サマルトリアの王女
サマルトリアの王子の妹。サマルトリア城内の一室に居る。パーティには加わらない。
竜王のひ孫
前作のラストボスであった竜王の子孫。本作では敵としての登場ではなく、主人公たちに重要な情報を教える。ハーゴンの暴挙をとても恨んでいる。
ラゴス (Roge Fastfinger, Lagos)
テパの村から重要なアイテムを奪った盗賊。ペルポイの町の某所に隠れている。
ドン・モハメ (don Mahone, don Mohame)
テパに住む羽衣職人。「みずのはごろも」を作ることができる。
ルビス (Rubiss)
かつてアレフガルドを創った精霊。本作では台詞のみ登場。

[編集] 敵キャラクター

大神官ハーゴン (Hargon)
破壊神シドーを崇める大神官。主人公たちの倒すべき敵である。ロンダルキア台地に神殿を構え、多数の魔物を率いてムーンブルクを滅ぼした。リメイク版では遠方の人間に呪いを掛ける能力も持っている。小説では邪教の教主としての描写が強調されている。
シドー (Malroth)
最終ボス。ハーゴンの死の際に召喚される。6本の腕を持った、破壊を司る龍の姿の邪神。雑誌での紹介記事ではハーゴンがラストボスとして紹介されていたが、FC版『II』およびSFC版『I・II』ではパッケージの背景に姿が描かれている。他の作品の魔王のように明確な意思はなく、ただ本能のままに破壊を繰り返す存在。小説では竜王との関係が示唆される記述がある。FC版では、HPが255[3]でありハーゴンなど他のボスキャラクターと比べて目立って高くはないが、完全回復呪文「ベホマ」を使うという特徴を持つ。最終ボスが「ベホマ」を使う例は、『ドラゴンクエストVIII』までのシリーズ全作品を通して唯一のものである。SFC版では、「ベホマ」を使用しなくなった代わりに、HPが1750と大幅に増えている。

[編集] バグ

旧作において、次のようなバグが確認された。 これらは雑誌などでは「裏技」として紹介され、多くのプレイヤーがこれらの現象を試した。時代の大らかさを示すものともいえるが、「裏技」でありながら、原作者堀井雄二自身が編記する『ファミコン神拳あたた大紹介』(集英社週刊少年ジャンプ連載)、『ファミコン神拳奥義大全書』(集英社)でも公然と紹介された。また、これらの一部はゲームブック版(エニックス刊)でも採用された。詳細は、外部のファンサイト等を参照のこと。

  • 武器「はやぶさのけん」の2回攻撃の効果はそのままに、攻撃力は「はかいのつるぎ」のものが呪われることなしに適用される。
  • 1個しか入手できないはずの防具である「みずのはごろも」を2個入手することができる。
  • デルコンダルでラストボスとの戦闘が発生し、倒した後は普通では起こりえない現象がいろいろと起きる。
  • ラストボス勝利後、エンディングを迎えるためにはベラヌールの町の通路の扉を1ヶ所開ける必要がある。そのため、必要な鍵を捨てていて、かつ扉を開ける呪文を覚えていない、もしくはMPが0である状態であると、通行不可となりリセットを余儀なくされる。リメイク版ではボスを倒すとその扉が消えるためその心配は無い。
  • 「ザラキ」の呪文が“即死”ではなく“大ダメージを与える”という設定になっているため、ごく一部のHPの多いモンスターは「ザラキ」が効いても死なない。
  • 「いかずちのつえ」を何度でも入手する事ができる。複数保持はできない。

以上はリメイク版では解消されているが、SFC版については別のバグがいくつか発覚している。後のGB版以降で修正された。

  • ある状態の敵に即死の呪文「ザラキ」が100%成功する。(SFC版ではザラキに耐性のある敵にかけると254のダメージを与えられるようになっている)
  • キーアイテム「ラーのかがみ」を、本来の対象以外にも使用できるが、使用後は消失するため、ゲームが続行不能になる。

以上で物語に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 発売後の事件

本作のゲーム画面の雑誌への掲載が著作権侵害とされた裁判の判決(地裁)と解説が判例百選に掲載されている[4]

[編集] 関連商品

[編集] ガイドブック

  • ファミリーコンピュータ版
    • ファミコン神拳奥義大全書 ドラゴンクエストII 悪霊の神々
    • ドラゴンクエストII 完全攻略本 (ISBN 4-19-723470-8)
    • ドラゴンクエストII 悪霊の神々 公式ガイドブック (ISBN 4-900527-02-5)
  • スーパーファミコン版
    • Vジャンプブックスゲームシリーズ ドラゴンクエストI・II
    • ドラゴンクエストI・II 公式ガイドブック (ISBN 4-87025-741-6)
  • ゲームボーイ版
    • Vジャンプブックスゲームシリーズ ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II (ISBN 4-0877-9036-3)
    • ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II 公式ガイドブック 上巻 世界編 (ISBN 4-7575-0115-3)
    • ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II 公式ガイドブック 下巻 知識編 (ISBN 4-7575-0116-1)

[編集] その他の書籍

[編集] CD

†は廃盤。

[編集] ラジオドラマ

  • ラジオドラマ『ドラゴンクエストII』(ニッポン放送) - ストーリーの前半をラジオドラマ化。ラジオ特番『オールナイトニッポンスペシャル・徹底追求ドラゴンクエストII』の中で放送された。ローレシアの王子を古谷徹、サマルトリアの王子を中原茂、ムーンブルクの王女を平野文が演じ、ナレーションを永井一郎が担当した。パーソナリティ鴻上尚史とゲスト堀井雄二さくまあきららのドラゴンクエストに関するトークとドラマが交互に織り込まれる構成になっており、サマルトリアの王子がベギラマを唱える際、敵の頭数分必死に呪文を詠唱する表現が番組中でも話題になった。

[編集] 派生作品

ゲーム『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート
本作『ドラゴンクエストII』の世界の未来の話という設定になっている。主人公は『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』のキーファ。

[編集] 脚注

  1. ^ 発売当時は、一般的にコンピュータRPGといえばFCの『ドラゴンクエスト』と本作しかなく、相対的な意味での難易度は話題にはなっていない。「難しかった」という声が聞かれるのは、その後『ドラゴンクエストIV』や次世代ハードの移植版が登場してからである。
  2. ^ 奇妙な「復活の呪文」大辞典 (個人サイト)
  3. ^ 設計上の制約によりHPを256以上に設定できない。符号無し8ビット整数の上限は255(=0xFF) である。
  4. ^ 著作権判例百選 第二版、斎藤博 他編、有斐閣

[編集] 外部リンク

他の言語