東京マグニチュード8.0

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東京マグニチュード8.0
アニメ
監督 橘正紀
シリーズ構成 高橋ナツコ
キャラクターデザイン 野崎あつこ
音楽 大谷幸
アニメーション制作 ボンズキネマシトラス
製作 東京マグニチュード8.0製作委員会
放送局 フジテレビ
放送期間 2009年7月9日 - 9月17日
話数 全11話
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東京マグニチュード8.0』(とうきょうマグニチュードハチテンゼロ)は、2009年7月9日から9月17日までフジテレビノイタミナ枠で放映された日本のテレビアニメである。

概要[編集]

ノイタミナ枠では前作『東のエデン』に次いで2作目となるオリジナルストーリーアニメであり、共同制作の1社であるキネマシトラスにとって初の30分枠かつ民放で放映された作品でもある。

防災、危機管理の視点も持ち合わせている内容で、巨大地震が発生し大きな被害を受けた東京を舞台に、一人の少女を中心とした被災者の目線で物語が進んでいく。第1話では、ノイタミナ作品の初回平均視聴率としては最高の5.8%を記録した[1]

その後は防災イベントやBSフジなどの一部放送局で総集編が断続的に公開され、CS放送ではシリーズ全話が再放送されている。2010年5月にはTV版を元に脚色を加えた小説が発売された。

平成21年度(第13回)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門において優秀賞を受賞[2]

物語[編集]

2012年7月21日、土曜日。夏休み初日、中学1年生の小野沢未来は、弟の悠貴のお守りとして、一緒に東京のお台場へロボット展を見に来ていた。最近何かとイライラしていた未来は、「こんな世界、こわれちゃえばいいのに。」とインターネットに書き込む。

その時、マグニチュード8.0の海溝型大地震が発生し、地面が揺れた。レインボーブリッジの崩壊、東京タワーが倒壊するなど、東京が大きな被害を受けている中、未来と悠貴はお台場で出会ったバイク便ライダー日下部真理の力を借りて、世田谷の自宅へ帰ろうとする[3]

登場人物[編集]

主人公[編集]

小野沢 未来(おのざわ みらい)
- 花村怜美
本作の主人公。名門私立女子校である、六華女学園に通っている13歳の中学1年生。小学5、6年生のころは中学受験勉強のため、夏休みも遊びに連れて行ってもらえず、受験する予定のない弟、悠貴を密かに羨ましがっていた。人見知りが激しく、携帯電話を片時も放さないことから、悠貴に「ケータイ星人」とからかわれている。反抗期であり、共働きの両親に日ごろから不満を募らせている。しかしこの震災や、弟という大切な家族を亡くしたのをきっかけに成長を遂げる。
小野沢 悠貴(おのざわ ゆうき)
声 - 小林由美子
未来の弟。8歳の小学3年生。明るく思いやりがあり、聡明。ロボットに興味を持つ。
物語中盤で疲労から体調を崩してしまうが、すぐに回復する。しかし第10話にて物語の途中で死亡していたことが判明。死亡診断書によれば、東京タワー倒壊時に瓦礫が頭部に直撃したことによる外傷性の脳出血とそれに伴う心肺停止が死因である。
日下部 真理(くさかべ まり)
声 - 甲斐田裕子
32歳のバイク便ライダー。困っている人を見ると放っておけない性格。5歳(作中では4歳)の子供を持つシングルマザー。夫とは死別。自宅は三軒茶屋にある。未来たちとは地震直前にお台場で出会い、地震後は帰る方向が同じということで彼女たちと行動を共にする。

家族[編集]

小野沢 誠司(おのざわ せいじ)
声 - 中博史
未来と悠貴の父親。病院で未来と再会。
小野沢 雅美(おのざわ まさみ)
声 - 井上喜久子
未来と悠貴の母親。自宅で未来と再会。
日下部 ヒナ(くさかべ ヒナ)
声 - 山口愛
真理の娘。避難所先の幼稚園で保護されているのを未来と悠貴が見つけ、真理と再会。
日下部 和代(くさかべ かずよ)[注 1]
声 - 水落幸子
真理の義母。病院で手当てを受けていた。後に真理と再会。
日下部 隆太(くさかべ りゅうた)
声 - 羽多野渉
真理の夫。震災以前に亡くなっている。真理の困っている人を放っておけない性格は、彼の影響でもあるらしい。

その他[編集]

マユ
声 - 喜多村英梨
未来の友達。第10話で未来と再会。
ユカ
声 - 豊崎愛生
未来の友達。未来、マユと幼馴染。地震発生時は静岡にいたため無事であった。
リサ
声 - 遠藤綾
未来のクラスメート。
メグ
声 - 高平成美
未来のクラスメート。震災で母が亡くなる。
ニュースキャスター
声 - 滝川クリステル
地震発生やその後の被害、救援などの様子を伝える。予告では次回の展開を簡潔に伝える。本作品のナビゲーター役でもある。
古市 匡司(ふるいち せいじ)
声 - 青野武
震災後に六華女学院でボランティア活動をしている。震災で孫2人を亡くしながらも、被災者をいたわる老人。
古市 美佐子(ふるいち みさこ)
声 - 望木祐子
匡司の妻。岡山から遊びに来ていた孫2人を震災で亡くしたために心を病み、未来と悠貴を自分の孫と思い込む。
川崎 彩(かわさき あや)
声 - 野中藍
真理の後輩。バイク便の会社で真理と再会。
野々宮 健斗(ののみや けんと)
声 - 浜添伸也
避難中に出会ったロボット好きの少年。中学1年生。小学生の頃に自宅で豪雨による土石流災害に遭っており、その際レスキューロボに家族を救出されている。その経験から、将来はレスキューロボの開発に携わりたいと考えており、ロボの観察をしていた。
川島 樹(かわしま いつき)
声 - 沢城みゆき
悠貴の友達。2人で校庭に植えたマロニエ(元々は未来が父親からもらったものだが、大きくなりすぎたため、悠貴が担任の先生に頼んで植えさせてもらった)の観察日記をつけていた。
コンビニ店員
声 - 中原麻衣
飲み物を買いに来た悠貴と一緒に陳列棚に埋もれていたが、未来と日下部に救助される。

作品における被害設定[編集]

フィルムコミック最終頁に詳しい解説がある。

  • 発生日時 - 2012年7月21日、15時46分頃
  • 震源地 - 東京湾北部
  • 地震の形態 - 海溝型[注 2]
  • 震源の深さ - 約25km
  • 地震の規模 - M8.0
  • 死亡者数 - 推定18万人(2012年7月23日時点)
  • 行方不明者 - 15万人(同上)
  • 重軽傷者 - 20万人以上(同上)
  • 帰宅困難者 - 推定約650万人

被害経過[編集]

震災1日目
各地で液状化現象や、火災などの二次災害が発生。三軒茶屋駅周辺は地震後から大規模な火災。
高速道路や鉄道などの高架の落下や倒壊が多数発生。すべての交通機関が運転を見合わせており、復旧のめどは立っていない。第一次交通規制が実施され、国道16号の西側から都心方向へは車両進入禁止。多摩川国道246号および環状七号線を結ぶ内側の範囲は全面車両通行禁止となっている。また国道16号以東の都県境では、都内への車両の出入が禁止されている。
携帯電話も通信規制により個別の通話はできないが、公衆電話の災害用伝言板サービスが利用でき、ワンセグも視聴可能である。
荒川は台風の影響もあって堤防が各所で決壊、浸水は地下鉄にも及んでいる。
震災2日目
レインボーブリッジ東京タワーが倒壊し、周辺で被害が拡大する。なお、すでに地上デジタル放送に完全移行し、放送設備は東京スカイツリーに移っているため、テレビ、ラジオなどの視聴には支障はない。
震災3日目
米海軍第7艦隊のドック型揚陸艦による各地への被災者の輸送が開始された。
12時5分頃には「非常に強い揺れ」を観測する余震が発生している。
震災4日目
三軒茶屋駅周辺の大規模火災が鎮火する。40名以上の遺体が収容された。
この日までにクラッシュ症候群の発症者が多発している。
震災1ヶ月後
各地で復旧工事が進む。
仮設住宅が設けられる。

各地の被害状況[編集]

フジテレビ(FCGビル)
日本科学未来館
  • 連絡橋 - 地震発生時にタンクローリーから火災が発生し、一昼夜燃え続けた影響で陸側の土台から連鎖的に破壊が始まり、お台場側の主柱を含む半分が崩壊する。その後、復旧工事が行なわれている(劇中の連絡橋はレインボーブリッジに酷似しており、第3話でも水上バスで避難中の被災者のセリフに「〜ブリッジが」とぼかした形で登場する)。
  • 東京タワー - 本震で損傷をうけて傾斜し、土台がむき出しになっていたが後の余震で根元から倒壊する。その後、残骸の撤去が始まっている。
  • フジテレビFCGビル) - お台場の他の建造物に比べ被害は軽微で、多くの人々の一時避難所になっている。階段で大勢の被災者が雨宿りしているが、実際は雨風にさらされる場所である。
  • 芝公園 - 避難所として登場する。
  • 日の出桟橋 - 未来たちの乗った水上バスが接岸した。実際にも震災時水上輸送基地に指定されている。
  • 日本科学未来館 - 未来たちはここで開催されているロボット展を見に行った帰りに被災する。
  • 東京スカイツリー - 墨田区の火災の模様を伝えるニュース映像や学習帳の表紙で登場。目立った被害はない。周辺地域は水没している設定。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「キミノウタ
作詞 - 西川貴教 / 作曲 - 柴崎浩 / 編曲・歌 - abingdon boys school
エンディングテーマ「M/elody
作詞・作曲・歌 - 辻詩音 / 編曲 - mw

関連CD[編集]

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 お台場、沈む 高橋ナツコ 橘正紀 北條史也 野崎あつこ
2 壊れる、世界 高橋ナツコ
加藤陽一
山本秀世 徳土大介 肥塚正史
3 燃える、橋 高橋ナツコ 伊藤秀樹 長谷部敦志、服部聰志
荒川眞嗣(モブ)
4 三人の、約束 高橋ナツコ
数井浩子
笹木信作 下司泰弘 秋谷有紀恵
荒川眞嗣(モブ)
5 慟哭の、学び舎 高橋ナツコ 徳土大介 南伸一郎、新垣一成
萩原弘光
岡戸智凱(プロップ)
6 見捨てる、選択 加藤陽一 木村延景 相馬満、武内啓
7 夏の夕暮れ 数井浩子 橘正紀 北條史也 野崎あつこ、肥塚正史
徳田夢之助(メカ)
荒川眞嗣(モブ・レイアウト)
8 まっしろな朝 高橋ナツコ 山本英世 佐々木忍
矢花肇
佐久間信一、高橋晃
秋谷有紀恵、加藤園
成田ミミ太
9 今日、さよなら 柳沼和良
西村純二
伊藤秀樹 伊藤秀樹、服部聰志
10 おねえちゃん、あのね 数井浩子 渡辺正彦 門智昭、星野尾高広
清水明日香、胡陽樹
岡戸智凱(メカ)
11 悠貴へ… 野村和也 野崎あつこ、秋谷有紀恵
長谷部敦志
  • 2009年12月11日の27時35分より、フジテレビにて60分構成の『文化庁メディア芸術祭受賞記念『東京マグニチュード8.0』特別総集編』が放送された。
  • 2010年1月16日放送の「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間〜被災地に生きた記者達の闘い〜」の関連番組として同月14日2時38分より、再度放送された。
  • 2010年1月17日、「阪神/淡路大震災15周年記念事業」として、上映時間95分に編集された総集編が神戸及び東京の3会場にて上映された。
  • 2010年2月14日の13時00分 - 14時50分に、BSフジにて本作品の本編11話分の総集編を放送。
  • その他、防災シンポジウムin早稲田地球感謝祭(2010/9/23)や、すみだ耐震補強フォーラム(2010/9/1)などのイベントで総集編の上映が行われた。

放送局[編集]

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
関東広域圏 フジテレビ 2009年7月9日 - 9月17日 木曜 24:45 - 25:15 フジテレビ系列 制作局
近畿広域圏 関西テレビ 2009年7月14日 - 9月29日 火曜 25:35 - 26:05
中京広域圏 東海テレビ 2009年7月16日 - 9月24日 木曜 26:05 - 26:35
熊本県 テレビ熊本 2009年7月21日 - 9月29日 火曜 26:05 - 26:35
佐賀県 サガテレビ 2009年7月22日 - 10月21日[注 3] 水曜 24:35 - 25:05
福岡県 テレビ西日本 2009年7月22日 - 9月30日 水曜 26:15 - 26:45
新潟県 新潟総合テレビ 2009年7月23日 - 10月1日 木曜 25:55 - 26:25
山形県 さくらんぼテレビ 2009年8月8日 - 10月24日 土曜 25:05 - 25:35
長崎県 テレビ長崎 2009年8月21日 - 11月13日 金曜 26:20 - 26:50
北海道 北海道文化放送 2009年10月4日 - 12月20日 日曜 25:40 - 26:10
日本全域 フジテレビTWO 2010年4月18日 - 5月23日 日曜 24:30 - 25:20[注 4] CS放送 2話連続放送
アニマックス 2011年2月1日 - 3月8日[注 5] 火曜 22:00 - 22:30 LEVEL22枠
リピート放送あり

特別番組[編集]

テレビシリーズ本編に先駆けて放送された特別番組で、タイトルは『常識にまどわされるな! 大地震生き残れSP 〜東京マグニチュード8.0〜』。ナビゲーターはアナウンサー滝川クリステル

放送地域 放送局 放送日 放送時間
関東広域圏 フジテレビ 2009年7月2日 木曜 24:45 - 25:15
近畿広域圏 関西テレビ 2009年7月7日 火曜 25:50 - 26:20
山形県 さくらんぼテレビ 2009年8月1日 土曜 25:05 - 25:35
長崎県 テレビ長崎 2009年8月14日 金曜 26:20 - 26:50

総集編[編集]

テレビシリーズ終了後、それを再編集した総集編が度々放送されている。

放送地域 放送局 放送日 放送時間 備考
関東広域圏 フジテレビ 2009年12月11日 金曜 27:35 - 28:35 60分版
2010年1月13日 水曜 26:38 - 27:38 上記と同内容
メディア工房NONFIX
日本全域 BSフジ 2010年2月14日 日曜 13:00 - 14:50 110分版
防災イベント上映用に編集されたもの
福岡県 テレビ西日本 2010年2月15日 月曜 26:10 - 27:10 60分版

その他[編集]

  • 取材協力先として東京消防庁海上保安庁陸上自衛隊東京DMAT東京都立墨東病院がある。実際の地震災害の救援関係各機関への取材協力でシミュレーションしているが、演出の都合上実際と異なる場合があることを作品開始前にテロップで告知している。
  • 東京消防庁は本作をデザインした住宅用火災報知器及び家具転倒防止の啓発ポスターを配布[4]している(ポスター画像での未来の服装はセーラー服であるが、劇中では私服である。また、真理が悠貴を抱えているが、劇中ではこのような描写はない)。また、陸上自衛隊[5]、内閣府[6]も本作を起用したポスターを製作した。
  • オープニングの背景で使用されているリトグラフは元田久治の作品[7]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ テレビ放映時のエンディングクレジットでは「和代」と表記されているが、BD/DVDおよび小説版のクレジット、またフィルムコミックでは「礼子」と表記されている。作中でも「礼子」と呼ばれている。
  2. ^ 公式サイトなどの広報では海溝型、第3話では首都直下型、第7話では都市直下型とされている。
  3. ^ 第8話まではテレビ西日本と同日中に先行放送されていたが、9月23・30日の2週分を休止し、第8話以降を10月7日から再開したため。
  4. ^ 第11話は同日の28:30 - 28:55と29日の11:10 - 11:35にの放送。
  5. ^ 東日本大震災の影響により放送自粛(事実上の打ち切り)。

出典[編集]

  1. ^ フジ『東京マグニチュード8.0』が5.8%発進! 深夜アニメひとり勝ちの理由”. 日刊サイゾー (2009年7月10日). 2011年2月12日閲覧。
  2. ^ 2009年 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 優秀賞 東京マグニチュード8.0”. 文化庁メディア芸術プラザ (2009年). 2010年6月28日閲覧。
  3. ^ a b ノイタミナ、7月からは『東京マグニチュード8.0』を放送!”. 電撃オンライン (2009年4月10日). 2011年2月12日閲覧。
  4. ^ 〈東京消防庁〉『東京マグニチュード8.0』の滝川クリステルさんに消防総監感謝状”. 防災情報新聞 (2009年7月13日). 2011年2月12日閲覧。
  5. ^ 陸上自衛隊とのタイアップポスターが完成!”. 東京マグニチュード8.0 公式ブログ (2009年7月29日). 2011年2月12日閲覧。
  6. ^ 「東京マグニチュード8.0」内閣府とタイアップ!リアルな地震に備える”. シネマトゥデイ (2009年8月20日). 2011年2月12日閲覧。
  7. ^ OP映像 元田久治さんの個展開催中!”. 東京マグニチュード8.0 公式ブログ (2009年8月3日). 2011年2月12日閲覧。

外部リンク[編集]

フジテレビ ノイタミナ
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