夜は短し歩けよ乙女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
夜は短し歩けよ乙女
著者 森見登美彦
イラスト 中村佑介
発行日 2006年11月29日
発行元 角川書店
ジャンル 恋愛小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製本
ページ数 304
公式サイト 特集サイト
コード ISBN 4-04-873744-9
テンプレートを表示

夜は短し歩けよ乙女』(よるはみじかしあるけよおとめ)は、2006年11月角川書店より出版された森見登美彦による小説作品。第20回山本周五郎賞受賞、第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位。

京都大学と思われる大学や周辺地域を舞台にして、さえない男子学生と無邪気な後輩女性の恋物語を2人の視点から交互に描いている。諧謔にあふれる作品で、ときに現実を逸脱した不可思議なエピソードを交えている。古い文章からの引用が多い。タイトルは吉井勇作詞の『ゴンドラの唄』冒頭からとられている。

目次

[編集] あらすじ

後輩である少女に恋をしている「私」は、彼女という城の外堀を埋めるべく日々彼女を追い掛け、なるべくその目に留まろうとしている。しかしその彼女はなかなか「私」の想いに気づいてくれない。2人は奇妙な人物に出会い、奇抜な事件に巻き込まれてしまう。恋愛ファンタジー。

[編集] 登場人物

先輩
この作品の語り手。本名不明の腐れ大学生。黒髪の乙女に恋をしていて、彼女を追い求めるうちに不思議な出来事に巻き込まれていく。
黒髪の乙女
この作品のもう1人の語り手。本名不明。「先輩」が恋をしている女子大生。奔放な性格。うわばみである。好奇心の塊で、学園祭では「万国秘宝館」なる非常に怪しげな展示に入り込もうとしたほど。
李白
高利の金貸しや偽電気ブランの卸元などをやっている富豪の老人。「電車」と称する三階建ての巨大な自家用車を所有する。「黒髪の乙女」と同じく酒豪。著者の作品である『有頂天家族』に登場する寿老人と同一人物だと思われる。
樋口 清太郎
常に浴衣を着込んだ奇妙な男。天狗を自称し、空を飛ぶ、鯉のぼりを口から吐き出し空へ飛ばす、耳から悪趣味な金色の招き猫を出すなどのそれこそ天狗のような術を使う。著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。
羽貫 涼子
樋口の友人で、他人の宴会に潜り込んでタダ酒を飲む特技を持つ大酒飲みの美女。歯科衛生士をしている。酔うと他人の顔を舐めようとする。樋口と同じく、著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。
東堂さん
「東堂錦鯉センター」の経営者。厄介事がたび重なったうえ、最愛の鯉たちを竜巻にさらわれて落ち込んでいるところに「乙女」と出会う。春画の蒐集を趣味としていて、かなりの助平
千歳屋
京料理「千歳屋」の若旦那。文化遺産の保護を口実に、春画の蒐集を趣味としている好事家で、「閨房調査団」の一員。
古本市の神様
眉目秀麗な少年の姿。あらゆる本についての知識を持っていて、神をないがしろにした蒐集家の書庫から本をさらうといわれている。かわいい外見に似合わず、少々口と性格が悪い。
学園祭事務局長
本名不明。男にしておくにはもったいないほどの美貌の持ち主で、趣味はバンドや落語や女装など多岐に渡る。女装については男たちを不毛な恋路に引きずり込むほど。学園祭で起こる様々なトラブルへの対応に忙しいが、本人は実の所引っ掻き回すほうが好きらしい。「先輩」の数少ない友人の1人で、彼が秘めた想いにも気づいており、ときにはからかい、ときには励ます。
偏屈王
学園祭でゲリラ演劇「偏屈王」を首謀している人物。大学構内のどこかで脚本を書いているらしいが、その正体は不明。
パンツ総番長
本名不明。ある女性への一目惚れをきっかけに、願いごと(もう一度彼女に会う事)が叶うまでパンツを穿き替えないと願を懸けた大学生。歴代の記録を塗り替えて「パンツ総番長」という称号を手にした。パンツを穿き変えない為か、下半身に病気を患っている。
須田 紀子
学園祭で本物そっくりの「象の尻」を出し物にしている女子学生。学園祭期間中に黒髪の乙女と出会う。好きなものは、小さくて丸いもの。「象の尻」を出し物にしたのはかつてある男性に一目惚れした際彼が象の尻について話してくれたため、それを出し物にすれば彼に再会できると思ったからで、結局彼は出し物には来てくれなかったものの再会は果たされる。

[編集] 章題

  • 第1章:夜は短し歩けよ乙女(野性時代2005年9月号掲載)
  • 第2章:深海魚たち(同誌2006年3月号掲載)
  • 第3章:御都合主義者かく語りき(同誌2006年10月号掲載)
  • 第4章:魔風邪恋風邪(同誌2006年11月号掲載)

[編集] メディアミックス

  • マンガ「夜は短し歩けよ乙女
    • 増刊エース」(角川書店)誌上で連載、作画:琴音らんまる、単行本も同社から。
    • 単行本全5巻、原作にはないオリジナルエピソードが多数収録されている。 各巻の巻末には森見登美彦のコメントが寄せられている。
  • 舞台「夜は短し歩けよ乙女」、(アトリエ・ダンカンプロデュース)
    • 2009年4月東京グローブ座他で公演。専用サイトには森見登美彦のコメントが寄せられている。[1]李白の乗り物が3階建てバスに変更されている。

[編集] 脚注

[ヘルプ]


個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語