鉄コン筋クリート
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『鉄コン筋クリート』(てっコンきんクリート)は、ビッグコミックスピリッツに掲載されていた松本大洋による漫画作品、またそれを元にした劇場版アニメ(2006年12月23日公開)。
1993年から1994年にかけて連載。全33話。松本大洋の出世作であり、代表作とも言われる。タイトルの由来は作者の松本が幼少期、どうしても「鉄筋コンクリート」を「鉄コン筋クリート」としか言えなかったことによる。アメリカでのタイトルは『BLACK & WHITE』。
目次 |
[編集] あらすじ
義理人情とヤクザが蔓延る町・宝街。そこに住む<ネコ>と呼ばれる少年・クロとシロは、驚異的な身体能力で街の中を飛び回ることが出来た。
そんなある日、開発と言う名の地上げやヤクザ、3人組の殺し屋、蛇という名の男性が現れる。更に、実態不明の“子供の城”建設プロジェクトが立ち上げられる事になり、町は不穏な空気に包まれる。
[編集] 登場人物
- クロ
- シロと共にホームレス同然の暮らしをしており、廃車の中で寝起きしている。
- カツアゲやスリ、強盗などの犯罪を生活手段として暮らしている。
- 驚異的な身体能力を持っており、町中を“とぶ”。ケンカは相当強い。
- 右目に傷痕がある。
- シロが警察に保護された後は心のバランスを崩し、見境も無く暴力を振るった。
- 性格としてはシロとは真逆でひねくれ者。
- 町で調子に乗る人間とシロを傷つける人間は誰であろうと許さない信念を持っている。
- シロを守ることが自分の存在意義と信じ込んでいるせいか、シロの身の回りのことはすべて自分でこなしている。
- シロ
- 時計を好み、襲った相手から時計を奪い両腕に何本もつけている。
- 変わった帽子と腕時計をたくさん持っている(帽子と腕時計はシロの「たからもの」らしい)。
- クロ同様“とぶ”ことができる。ケンカは主にクロの手助けをするサポーターに近い。
- 右目に泣きボクロがある。
- 純粋で無垢な性格と時々クロの言うことを無視しがちで、それが原因で蛇の部下である虎に殺されかけた。
- それがきっかけで警察に保護される。
- 鈴木
- 通称「ネズミ」とその筋者は呼び、恐れられているヤクザ。
- 占いを信じ、毎週必ず占いの本を買っている。
- 以前に藤村に執拗に追い回されたことに嫌気が差し、宝町を出て行った。
- 町の開発を進める組長の考えに嫌気が差し、組を割ることにしたが町の開発の障害になると危惧した蛇の命令を受けた木村に射殺されてしまう。
- 木村
- 鈴木も所属する一味の舎弟頭。
- 高校時代にハンパかましていたところを鈴木に拾われ、シノギを教わる。
- 若干弱いもの相手にはプロ意識が高い。
- チョコラを脅していたところクロの襲撃に遭い、任務に失敗し組長から謹慎処分を受けてしまう。
- 謹慎期間中に蛇に会い、後に部下になる。
- その蛇の命令で蛇の計画の邪魔になる鈴木を射殺してしまう。
- 後に蛇と考え方の食い違いで蛇を射殺するが、宝町を出ようとしたところを蛇の部下に射殺されてしまう。
- 藤村
- 宝署に勤務するベテラン刑事。
- 学生時代に柔道の全国大会で3位に入る経歴の持ち主。
- 鈴木とは昔からの犬猿の仲であり、鈴木が宝町を出るきっかけを作った。
- 左耳に傷がある。
- ちなみに硬派所以なのかストリップ劇場では顔を真っ赤にしてしまうシーンがある。
- 沢田
- 藤村と同様、宝署に勤務している若手刑事。
- 見かけによらず東大卒業という経歴を持ち、かなりの知識を持つ。
- 拳銃使用が目的で警察に就職した。
- ちなみに不感症でもある。
- 保護をしたシロのお守り役をしていくうちに、ストーリー終盤では人間性はかなり成長している。
- 源六
- 「じっちゃ」と呼ばれているホームレス。
- 大の酒好き。
- クロとシロにとっては親代わりの存在。
- 見かけによらず多彩な知識を持つ。
- チョコラ
- 青森県出身のチンピラ。
- 自分は強いつもりでいるが、見た目とは裏腹に筋者に立ち回る根性は全く無い。
- 冷凍ミカンが大好物で、少年時代によく腹をこわしていた。
- 後に母親に連れられ帰郷、宝町を後にする。
- 蛇
- 謎の組織に所属し、「子どもの城」宝町支店を取り仕切る。
- 目的のためには手段を選ばない。
- 顔同様に性格も捻じ曲がっていると自称している。
- カラオケの次に、同じことを何度も繰り返す(あるいは言い直す)のが大嫌いらしい。
- 後に木村を部下に迎えるが、考え方の食い違いなどが原因で木村に射殺されてしまう。
- 朝夜兄弟
- 宝町とは別の豊町で名を張っている餓鬼の兄弟。
- 宝町を手に入れようとクロとシロに勝負を仕掛けるが、あっさり敗れてしまう。
- イタチ
- 伝説の餓鬼。普段は牛の頭蓋骨の仮面を被っている。
- 闇の力を持ち、強大な相手であっても一瞬で片付けてしまう。
- シロのことを「偽りの魂、偽善の代表者」と形容している。
- しかしその正体はクロの闇の姿である。
- クロを闇に引き込もうとするが、クロの強い意志により失敗し、再び闇に消えていった。
[編集] サブタイトル
- 一巻
- 第1話、レッツ・ゴー2匹の巻
- 第2話、良い子への道!!の巻
- 第3話、猫と鼠と犬と街の巻
- 第4話、夜の散歩にゃ気をつけろの巻
- 第5話、わんぱくでもいいのか!?たくましく育っていくのか!?の巻
- 第6話、道徳の時間の巻
- 第7話、シロが泣くの巻
- 第8話、血の街+男の子+星の夜の巻
- 第9話、クロガトブの巻
- 第10話、ださださ木村マンの巻
- 第11話、宝町ワルツの巻
- 二巻
- 第12話、ネコふんじゃったの巻
- 第13話、牛乳飲んで骨を鍛えるのだ!の巻
- 第14話、対人関係にやや難有りの巻
- 第15話、ネズミがチューの巻
- 第16話、NO.3の巻
- 第17話、嘆きのボインの巻
- 第18話、シロガトブの巻
- 第19話、シロ隊員待機せずの巻
- 第20話、僕らはみんな生きている?の巻
- 第21話、鼓動・調和・迷走・残像・友情・回帰の巻
- 第22話、クロが泣くの巻
- 三巻
- 第23話、地獄変の巻
- 第24話、しろいろの巻
- 第25話、ネズミオヤジの観察記の巻
- 第26話、クロイロの巻
- 第27話、餓鬼の目に水見えずの巻
- 第28話、人呼んでイタチの巻
- 第29話、正しい死体つくり方の巻
- 第30話、注)良い子は絶対に真似しないでくださいの巻
- 第31話、まっくろけの巻
- 第32話、僕たち男の子だぜベイビーの巻
- 最終話、続・レッツゴー2匹の巻
[編集] アニメ映画
第80回アカデミー賞長編アニメーション映画賞部門エントリー作品に選ばれる。日本の作品としては同部門唯一の選出。アメリカではR指定を受けている。
[編集] キャスト
- クロ・イタチ:二宮和也(嵐)
- シロ:蒼井優
- 木村:伊勢谷友介
- 沢田:宮藤官九郎
- ネズミ(鈴木):田中泯
- じっちゃ:納谷六朗
- 藤村:西村知道
- 組長:麦人
- チョコラ:大森南朋
- バニラ:岡田義徳
- 小僧:森三中(黒沢宗子・村上知子・大島美幸)
- アサ:玉木有紀子
- ヨル:山口眞弓
- 阿久津:浅井晴美
- 安田:今泉厚
- 五島:ブライアン・バートン=ルイス
- チンピラ:奈良徹
- アパッチ3:水谷俊介
- アパッチ4:吹上タツヒロ
- 鈴木の子分1:中島ヒロト
- 鈴木の子分2:柴田博
- 子供の城係員:米岡誠一
- 大田:松丸裕二
- カップル男:古家正亨
- 駅のアナウンス:松下俊也
- 蛇:本木雅弘
- 宝町の皆さん:伊藤麻衣、千葉優輝、金子正之、峰岸由香里、堀江一眞、井上麻里奈、富樫由梨子、阿澄佳奈、山田友理子、山田絵美子、鎌形英一、鳥羽洋典、小川容子、本間久美子、小野幹雄、竹内文恵、関谷奈美、大久保陵平、藤森匠、田中栄子、マイケル・アリアス、阿部音音、阿部恋、片淵秋、川勝真知子、小林治
[編集] スタッフ
- 監督:マイケル・アリアス
- 演出:安藤裕章
- 脚本:Anthony Weintraub
- 総作画監督・キャラクターデザイン:西見祥示郎
- 美術監督:木村真二
- CGI監督:坂本拓馬
- 作画監督:浦谷千恵
- 作画監督・車両デザイン:久保まさひこ
- 色彩設計:伊東美由樹
- 動画監督:梶谷睦子
- 音楽: Plaid
- サウンドデザイン:Mitch Oshias
- 編集:武宮むつみ
- アニメーション制作:STUDIO 4℃
- 製作:「鉄コン筋クリート」製作委員会(アニプレックス、アスミック・エースエンタテインメント、小学館、Beyond C、電通、TOKYO MX)
- 配給:アスミック・エースエンタテインメント
- 上映時間:111分
[編集] 主題歌
- 「或る街の群青」
- 歌/演奏:ASIAN KUNG-FU GENERATION
- レーベル:Ki/oon Records
- 作詞/作曲:後藤正文
- 編曲:ASIAN KUNG-FU GENERATION
[編集] 「鉄コン筋クリート」製作委員会
[編集] 受賞歴
- ARTFORUM誌(MoMA)2006年度最優秀作品「Best Film」選出(日本映画史上初)
- 2006年度毎日映画コンクール大藤信郎賞
- 第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞
- 第80回アカデミー賞アカデミー長編アニメ映画賞(エントリー)
- 第57回ベルリン国際映画祭generation14+部門(ノミネート)
- 第57回ベルリン国際映画祭新人監督賞部門(ノミネート)
- 第26回国際アニメーション映画祭Anima2008 長編アニメーション部門グランプリ
- 第40回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門特別賞
- 2007年モントリオール・ファンタジア映画祭 最優秀アニメーション賞
- 2008年ボローニャフューチャーフィルムフェスティバル ランシアプラチナ大賞 審査員特別賞
- 2007年ドーヴィル・アジア映画祭 Panorama Selection
- 2008年アメリカ音響効果監督組合賞 Best Sound Editing in Feature Film: Animated ノミネート
- 第7回日本映画テレビ技術協会映像技術賞、アニメ・劇映画部門
[編集] 関連項目
- 鉄筋コンクリート
- 工藤直子
- 松本大洋の母親。作中に詩集『のはらうた』が登場する。
- 井上三太
- 松本大洋の従兄。作中に『TOKYO TRIBE』が登場する。
- ギャートルズ
- 作中に鉄コン筋クリートという言葉が登場し、こちらの方が初出は古い。


