天空の城ラピュタ

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天空の城ラピュタ
ジャンル アクションファンタジー
映画: 天空の城ラピュタ
LAPUTA: Castle in the Sky
監督 宮崎駿
制作 スタジオジブリ
封切日 1986年8月2日
上映時間 124分
コピーライト表記 ©1986 二馬力G
パズー
シータ
ドーラ
ムスカ
田中真弓
横沢啓子
初井言榮
寺田農
小説: 天空の城ラピュタ
著者 宮崎駿(原作)
亀岡修(文)
イラスト 宮崎駿
出版社 徳間書店
掲載誌 アニメージュ
レーベル アニメージュ文庫
発売日 1986年
テンプレート使用方法 ノート

天空の城ラピュタ』(てんくうのしろ-)は、スタジオジブリ制作の日本の長編アニメーション作品。

アニメーション映画として1986年8月2日から東映系で公開された。

監督は宮崎駿。スタジオジブリ製作映画の一作品目となる。

目次

[編集] 概略

「ラピュタ」という名称はスウィフトの『ガリヴァー旅行記』に出てくるエピソードからとったもの。名前の借用以外は『ガリヴァー旅行記』との関連はない。

19世紀後半、産業革命期のヨーロッパを元にした架空世界における戦争と平和、科学と自然という対立する要素を背景として、少年と少女の友情と冒険を描く。興行的には振るわなかったものの、物語は幅広い年齢層に支持され、ビデオ販売は好調だった。人気は現在でも衰えておらず、「金曜ロードショー日本テレビ系)」でも度々放送されている。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


[編集] あらすじ

時は19世紀末のヨーロッパ。飛行機械の発達が史実よりも進んだ世界観になっている。

鉱山町で働く少年パズーは、飛行石の力で空からゆっくりと落ちてくる少女シータを助け、自宅にかくまう。一夜明けパズーは、シータの行方を追う空賊や政府からシータを守り逃走を図る。そのうちに、シータが、かつて冒険家の父親が見たという空に浮かぶ城「ラピュタ」に住むというラピュタ人の子孫と知り、ラピュタの実在を確信する直後に、2人は政府に捕らわれてしまう。

シータを捕らえたムスカ大佐は、シータに、かつて空から落ちてきたという壊れたロボットを見せ、シータがラピュタ王家の末裔である事を伝えると、パズーの命と引き換えに協力を迫る。解放されたパズーは自宅で待ち受けていた空賊ドーラ一家と共に、シータ奪還に向かう。

シータが祖母から教わった「おまじない」を口にすると、飛行石は光を発し、ラピュタの方角を指し示す。同時に機能停止していたロボットが目覚め、暴れだした。騒ぎの中、パズー達はシータを奪還するが、シータは騒ぎの中で飛行石を落としてしまう。石を手に入れたはムスカは、軍隊とともに空中戦艦ゴリアテでラピュタ捜索に飛び立ち、それを追って、パズーとシータを乗せたドーラ一家の飛行船タイガーモス号もラピュタへ向かう。

道中で遭遇したゴリアテの攻撃を受け、見張り用の凧に乗っていたシータとパズーはドーラ達とはぐれてしまうが、ラピュタを覆う雷雲に呑まれながらも空中庭園にたどり着く。雷雲の消滅を突いて侵入してきた軍に捕らわれたドーラ一家を助けようと試みる。しかし、シータはムスカと遭遇し捕らわれてしまい、ムスカはシータを連れてラピュタ中枢部に向かい、その一方パズーはドーラ一家の縄を解き、シータ救出に向かう。ラピュタの力の根源である巨大な飛行石がある中枢部に到達したムスカは、自らもラピュタ王家の末裔であると明かし、ラピュタの科学力を武器にラピュタ帝国の復活を宣言した。

ラピュタの兵器を操り軍人達を抹殺するムスカから、飛行石を奪い取ったシータはパズーと合流。追ってきたムスカに追い詰められた二人は、シータが祖母から教わっていた「滅びの呪文」を叫び、飛行石のペンダントは激しい光を放ち、ラピュタは崩壊しムスカも瓦礫に飲み込まれていった。ラピュタの力の源である巨大な飛行石は、周囲を囲む巨大な樹に包まれ、天高く昇っていった。

シータとパズーは、先に脱出していたドーラ一家と再会後、彼らに別れを告げる。

[編集] 登場人物

[編集] 主要人物

パズー
スラッグ渓谷の銀鉱山で働く少年。両親とは死別している。ラピュタの発見に関して嘘つきの汚名を着せられたまま死んだ父のため、自作の飛行機でラピュタの実在を証明することを夢見る。シータと出会ったことで、ラピュタを巡る冒険の旅へと出ることになる。正義感と行動力あふれる少年。頑丈な身体の持ち主で、視力も良い。日の出と共にトランペットを吹き、飼っているハトに餌をやるのが日課。
シータ
ゴンドアの谷に住む少女。家の暖炉に隠されていた飛行石のペンダントを首から下げている。ヤクを飼って生活していたが、両親とは死別し、一緒に暮らしていた祖母も既に他界している。ラピュタを狙う政府に拉致され、飛行客船で運ばれているところを、ドーラ一家に襲撃される。逃げ出そうとして転落したが、飛行石の力で助かり、パズーに匿われることになる。ラピュタ王家の末裔であり、本名はリュシータ・トエル・ウル・ラピュタ。「トエル」は真、「ウル」は王を意味する。
ドーラ
空賊(航空海賊)の女頭領で、タイガーモス号の船長。フルネームはマ=ドーラ。3人の息子がいる。頭脳明晰で決断力に富み、息子たちを追い抜くほどの健脚の持ち主でもある。軍に先んじてラピュタの財宝を手に入れることを目論み、その鍵となる飛行石を所持するシータと、彼女を助けたパズーを追い回すが、後に2人をタイガーモス号に迎え入れ、よき理解者となる。亡き夫は天才的な発明家だったらしく、現在空賊内で使われている道具の殆どは彼の遺品。劇中では、暗号帳に日本語でタイトルを付けたり、そろばんで航法計算をする場面がある。
ムスカ
政府から派遣された特務機関の指揮官。階級は大佐。シータの家系と分かれたもう一つのラピュタ王家の末裔であり、本名はロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ。表向きは慇懃な口調で紳士的に振舞うが、目的の為には手段を選ばず、部下や味方も見捨てて行動する。当初ムスカ役の声優は根津甚八に依頼されていたが断られ、同時期にTV放映された『ブレードランナー』において、ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)の吹き替えを演じていた寺田農に依頼された[1]
モウロ将軍
ラピュタ探索の指揮をとる軍人。作戦行動時は自ら先頭に立って突き進み、部下からの信頼は厚い。諜報機関に属するムスカを「特務の青二才」と呼び、快く思っていない。
部下を率いてラピュタ探索に乗り出し、ラピュタ上陸に成功したが、島にある財宝の山に目が眩んだ隙にムスカはラピュタの制御に成功。多くの部下達と共にラピュタから海面へ落とされ落命した。
ポムじいさん
ドーラ一家と軍から逃れるため、廃坑内を歩いていたパズーとシータのもとに現れた老人。パズーとは面識があり、慕われている。「石たちの声」を聴くことができ、廃坑の中をさまよい歩くことを楽しんでいる。飛行石についての情報をパズーとシータに提供し、廃坑から抜け出す道を案内してくれた。
監督の宮崎は、キャラクターのモデルとして森康二近藤喜文を挙げている[2]

[編集] その他の登場人物

シャルル
ドーラの長男。豊かな髭をたくわえた大男で、ダッフィと力比べを繰広げた。胸の筋肉を膨らませてシャツのボタンを飛ばすほどの筋肉の持ち主。好物はプディング。
ルイ
ドーラの次男。ちょび髭でシータに惚れている。好物はミンス・ミートパイ(ミンスパイ)。
アンリ
ドーラの三男。タイガーモス号のメインパイロット。帽子を被ってると目が隠れる。三兄弟の中で唯一髭が無く、頬にそばかすがある。兄弟三人ともドーラを「ママ」と呼んでいる。それぞれの名前の由来はフランス王から。
ハラ・モトロ
タイガーモス号のベテラン技師。一家のメンバーからはじっちゃんと呼ばれている。ルイはドーラより怖いと評している。小説版では、唯一ドーラの父の代からいる部下とされている。ラピュタへの道中、パズーを助手にする。ラストシーンで一家が全員がシータの名を呼んだ中、パズーの名を呼んでいる。
ダッフィ
鉱山技師で、パズーの親方。シータを追うドーラ一家を足止めし、シャルルと張り合った筋肉の見せ付けあいでは、こちらも全身に力を入れただけでシャツを破ってみせた。
おかみさん
ダッフィの妻。機転を利かせて裏口からシータ達を逃がした。
マッジ
ダッフィ夫妻の幼い娘。
シータの祖母
幼いシータに、おまじないとしてラピュタに関わる様々な呪文を教えた。
軽便鉄道の機関士
高架鉄道を操縦し、ドーラ一家や軍隊に追われるパズーとシータを助ける。
黒眼鏡
ムスカの部下。飛行船では3人、ティディス要塞では4人登場し、ラピュタまで同行したのは2人。最後までムスカに随行した2人は、ラピュタ内部で取り残され、ムスカに見殺しにされてしまう。

[編集] 主要兵器

タイガーモス号
ドーラ一家が根城にしている空中母船。詳しくはタイガーモス号を参照のこと。
フラップター
諸元
全長(m) 2.040
全高(m) 1.220
全幅(m) 7.200 (翼展開時)
時速(km/h) 0-111 (0-60ノット[3]
最高速(km/h) 182 (下部ブースター使用時)
航続距離(km) 218 (無風巡航時)
電流で駆動する人工筋肉を用いて4枚の薄膜状の羽根を高速で動かし、浮上、飛行を行うオーニソプター(はばたき飛行機)。
タイガー・モス号と同様に空賊ドーラの亡き夫の発明品であり、ドーラ一家の海賊活動には欠かせない飛行用具。機体前面は流線型の金属板で被覆されている。機体後部はオープンデッキになっており、そこに1人もしくは2人の乗員がフック付き安全帯で身体を機体につないで搭乗する。
羽根の可変ピッチと体重移動により、上昇、下降、空中停止を自在に行う。また、急旋回時に機体側面からパルス噴射の炎が噴出す。羽根が高速で羽ばたいているため、高度を下げすぎたり、建造物や樹木に接近しすぎると、羽根が接触して墜落する危険がある。機体底部には加速用の引き込み式ブースターが装備されており、緊急時などに急速な加速が可能。ブースター点火の際は、羽ばたきが停止する。煙幕を放出する機能もある。発電用エンジンを止めバッテリーを用いることで、最高速で約6分間の無音飛行が可能。
ドーラ一家の母船タイガー・モスには翼を畳んだ状態で複数を搭載できる。機体を前後に連結した状態でも飛行きる。
天空の城ラピュタの音楽を担当した久石譲は、フラップターの場面の音楽に、久石のデビュー当時の作風であるミニマル・ミュージックの手法に基づいた曲を作曲した。
ロボット
ラピュタ帝国が使う自律式ロボット兵器。頭部には大小2つのビームが搭載されており、装甲も頑丈で小銃や機関砲、要塞砲に耐える強度を持つ。劇中では、材質が金属なのか粘土なのかも人類の科学では分からないと表現されているが、映画パンフレットには「形状記憶弾性セラミック製」と記されている。
胸部には2つの推進装置を持ち、両腕の骨組みの間に翼膜を形成して飛行することもできる。
兵器のほか、庭師として活動する個体もおり、翼膜の骨組みになる腕の突起が無いなど、形状には差がある。
『ルパン三世』(TV第2シリーズ)最終回「さらば愛しきルパンよ」に登場したロボット兵器、ラムダとシグマがモデルになっている。
ゴリアテ
軍隊がラピュタ捜索のために使った飛行戦艦。ムスカとモウロ将軍一行が乗り、飛行石の示す道をたどってラピュタへ向かった。船体全体に主砲や速射砲、対空砲を備え、強大な火力を持つ。途中、ドーラ一家の母船タイガーモス号と交戦し大破させた。ムスカの操るラピュタに挑むも、ロボット兵による反撃により撃墜されている。名前の由来は、旧約聖書に登場するペリシテ人の巨人「ゴリアテ」。
全長312m、全高82m、全幅84m、最高速度98ノット(約181km/h)、巡航速度58ノット(約107km/h)、航続距離16000km(無風巡航時)、乗員数360人。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 声の出演

キャラクター 日本語版 ディズニー 英語版
パズー 田中真弓 ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク
シータ 横沢啓子 アンナ・パキン
ドーラ 初井言榮 クロリス・リーチマン
ムスカ 寺田農 マーク・ハミル
モウロ将軍 永井一郎 ジム・カミングス
ポムじいさん 常田富士男 リチャード・ダイサート
シャルル 神山卓三 マイケル・マクシェーン
ルイ 安原義人 マンディ・パティンキン
アンリ 亀山助清 アンディ・ディック
老技師 槐柳二
親方 糸博 ジョン・ホステッター
おかみさん 鷲尾真知子
マッジ TARAKO
シータの祖母 鈴木れい子
軽便鉄道の機関士 西村知道 マット・K・ミラー
黒眼鏡 大塚芳忠
菅原正志
子分キ 大滝進矢
子分ク 平井隆博
子分ケ 峰恵研
子分コ 菅原正志
青い服の貴婦人 林原めぐみ
役名表記なし 福士秀樹
古田信幸
田中和実
関俊彦
コーリー・バートン
トレス・マクニール
ジョン・ディマジオ
スコット・メンヴィル
デビ・デリーベリー
エディ・フライアーソン
アンドリュー・フィルポット
スーザン・ヒックマン
マイケル・ソリッチ

[編集] 主題歌・イメージソング

作詞:宮崎駿、作曲:久石譲、編曲:富澤裕、歌:井上杏美徳間ジャパン
現在では合唱曲としても有名であり、卒業式の定番曲の一つとして知られる。
また、2002年のDVD発売時に合わせ、石井竜也がカバーしている。
  • イメージソング:『もしも空を飛べたら』
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、歌:小幡洋子(徳間ジャパン)
本編では未使用。

[編集] スタッフ

[編集] 賞歴

  • 文化庁優秀映画
  • 第41回(1986年)毎日映画コンクール 大藤信郎賞
  • 86年(第15回)ぴあテン 映画部門第1位
  • シティロード 読者選出ベストテン 邦画第1位
  • おおさか映画祭 日本映画ベストテン第1位
  • 日本映画復興特別賞(高畑勲・宮崎駿)
  • 映画芸術 日本映画第1位
  • キネマ旬報 86年度ベスト・テン 日本映画第8位/読者選出日本映画第2位
  • 第9回(86年)月刊アニメージュ アニメグランプリ 作品賞
  • アビック・ビデオアワード'87 アニメーション賞
  • 第4回日本アニメフェスティバル 日本アニメ大賞・アトム賞 美術部門最優秀賞
  • 中央児童福祉審議会特別推薦

ここまでの出典[4]

[編集] 売上記録

(日本国内)

内容 記録 補足
興行収入 約11.6億円[5] 推測
配給収入 5.83億円[5]
全国動員 77万4271人[5]
『イメージアルバム〜空から降ってきた少女〜』 2万枚出荷(1986年発売のLP)[6]
4万本出荷(1986年発売のCA)[6]
6万枚出荷(1986年発売のCD)[6]
3万枚出荷(1993年発売の再発CD)[6]
0.5万枚出荷(2004年発売の再々発CD)[6]
『サウンドトラック〜飛行石の謎〜』 3万枚出荷(1986年発売のLP)[6]
6万本出荷(1986年発売のCA)[6]
15万枚出荷(1986年発売のCD)[6]
13万枚出荷(1993年発売の再発CD)[6]
1万枚出荷(2004年発売の再々発CD)[6]
『ドラマ編〜光よ甦れ!〜』 1万枚出荷(1986年発売のLP)[6]
2万本出荷(1986年発売のCA)[6]
2万枚出荷(1986年発売のCD)[6]
1万枚出荷(1993年発売の再発CD)[6]
『シンフォニー編〜大樹』 1万枚出荷(1986年発売のLP)[6]
2万本出荷(1986年発売のCA)[6]
4万枚出荷(1986年発売のCD)[6]
2万枚出荷(1993年発売の再発CD)[6]
0.5万枚出荷(2004年発売の再々発CD)[6]
『ハイテックシリーズ』 2万本出荷(1989年発売のCA)[6]
6万枚出荷(1989年発売のCD)[6]
0.5万枚出荷(2004年発売の再発CD)[6]
『CASTLE IN THE SKY〜天空の城ラピュタ
USAヴァージョンサウンドトラック〜』
3万枚(2002年発売のCD)[6]
挿入歌
『君をのせて』
7万枚出荷(1988年発売のシングルCD)[6]
0.5万枚出荷(2004年発売の再発シングルCD)[6]
VHS・ベータ(徳間版) 8万本出荷[7] 1989年7月時点
VHS(ブエナビスタ版) 100万本出荷[7] 2003年6月現在
DVD(ブエナビスタ、2枚組・特典付) 53.2万枚出荷[7] 2003年6月現在

[編集] 補足

[編集] 舞台設定

物語の舞台は企画段階では「立憲君主国。ただし国王は登場しない」とされており、後に宮崎駿は舞台をイギリスのつもりで設定したと語っている。宮崎は製作が始まる前の1985年5月にイギリスウェールズをロケハンで訪れており、そこで見た風景が本作に活かされた。後に押井守鈴木敏夫らと同地を再訪している。

年代は劇中で明示されていないが、パズーの父親が撮ったラピュタの写真には「1868.7」と作品世界の暦による年代らしき数字が印字されている。[8]

「廃れてしまった古の機械文明」が作った「空中に浮かぶ島」、「飛行船に乗る海賊」であるドーラ一家という物語のモチーフは、幻の作品である『ラーマヤナ』(インドとの合作)と『リトル・ニモ』(東京ムービー)の企画に参加していた際に宮崎がイメージしていたものが投影されている。空に浮かぶ島の名前「ラピュタ」はスウィフト『ガリヴァー旅行記』から、飛行石のモチーフは福島鉄次の『砂漠の魔王』から、パズーとシータの名前は学生時代に創作していた作品からの転用とされる[9]

[編集] 他作品との関連

  • 本作品に登場するロボット兵のデザインは、アメリカのフライシャー・スタジオが1941年に製作した連作短編アニメ「スーパーマン」の「The Mechanical Monsters」の回に登場するロボットが元とされる[要出典]。照樹務の名義で宮崎が脚本と演出を担当した『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』最終話「さらば愛しきルパンよ」に「ラムダ」という名で「The Mechanical Monsters」に対するオマージュとして登場させたのち、本作品でもデザインを変えて登場をさせている。本作品公開後に宮崎は「何故同じデザインのロボットを2回も使ったのか」という質問に対して「ロボットという記号が伝わればいいので、新規にデザインする必要がなかった」といった発言をしている。
  • ふしぎの海のナディア」の企画元案も宮崎が書いたもので、基本設定は「主人公の少年・少女が謎のペンダントをめぐり潜水艦で世界中を旅する。そしてそれを狙う悪役一派がいる」等、本作品とほとんど同じものであった。「ナディア」の総監督を引き受けた庵野秀明は、諸般の事情から本作品との差別化が困難であると判断し、むしろ本作品を含めた過去のさまざまな作品を積極的に引用、パロディ化することでしか「ナディア」を製作せざるを得なかったと語っている[10]

[編集] その他

  • タイアップとして1986年6月より味の素から清涼飲料水「ライトフルーツソーダ 天空の城ラピュタ」(2種類)が発売された。CMは、契約上アニメ映像を使用できないためパズーとシータの格好をした外人の少年少女と実寸大のフラップターを使用した実写映像となっており、島本須美松田洋治がナレーションを行い、CMソングとして上記のイメージソングが使用された[4]
  • 2002年三鷹の森ジブリ美術館で「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」が開かれた。ロボット兵に関しては、同美術館にレプリカが常設されている。
  • ラピュタのエンディング映像には続きがあるというがあったが、スタジオジブリは否定するコメントを出しており、小説版の後日談と資料集のイラストなどが混同して噂が広まったのではないかとしている[11]

[編集] 海外版

[編集] 英語版

  • 英語版は2種類存在する。最初の英語版はストリームライン・ピクチャーズ (en:Streamline Pictures) がLaputa: The Flying Islandの名で1989年にイギリスで公開し、日本のDVDにも収録されているもの。2つ目は2003年にディズニーが配給し、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント(ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメント)よりDVDが発売されているCastle in the Sky。最初の版はパズーの声を女性声優が演じたが、ディズニー版Castle in the Skyでは男性声優がパズーを演じた。ムスカを演じているのはスター・ウォーズ旧3部作の主人公ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミル。このDVDには後述のフランス版も収録されている。
  • タイトルが変更されているのは、ラピュタの命名の元となったスウィフトの『ガリヴァー旅行記』第三章の飛行島ラピュータ(Laputa)は、スペイン語のLa puta(売春婦)をもじって命名されたものであり、スペイン語圏およびヒスパニックの多いアメリカ合衆国では不適切なため。
  • 日本のDVDにも収録されている英語版は、配給元のストリームライン・ピクチャーズにより翻訳されたものではない。ストリームライン・ピクチャーズのフレッド・パットンによれば最初は全日空の国際線の機内上映のために製作されたもので、ストリームラインはそれを日本から渡されたとのことで、実際に誰が翻訳、吹き替えを行ったのかは不明とされる[12]
  • Castle in the Skyには久石譲本人による、オリジナル版と異なる音楽が使用されている。基本となるメロディの大部分は同じだが、アメリカ向けに久石が大幅にアレンジを行った。エンディング曲には変更やアレンジは行われていない。CDは徳間ジャパンより発売されている。

[編集] フランス語版

  • フランスでブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントより発売されているDVD(フランス語版タイトルはLe Château dans le Ciel、映画公開は2003年1月15日)はフランス語、日本語のほか「Castle in the Sky」の英語音声も収録されている。同じDVDに収録されている日本語オリジナル版および、そのオリジナル版と同じ音楽を用いたフランス語版の音声は、音楽の音程がオリジナルより約半音高くなっている。これは秒間24コマのフィルムから秒間25コマのPAL方式にテレシネする際、1コマ分の4%早くなる為。英語版の字幕は英語版音声を忠実に書き起こしたものと日本語版からの翻訳重視のものが2種類収録されているが、フランス語版の字幕は1種類のみで、フランス語版の音声と字幕では内容が異なる。フランス語版DVDはリージョン2(日本と共通)、映像方式はNTSC/PALコンパチブルで、日本の家庭用DVDプレーヤーでも再生可能。

[編集] 脚注

  1. ^ 叶精二『宮崎駿全書』98頁。
  2. ^ 『THE ART OF LAPUTA』より
  3. ^ 時速の0km/hはホバリングができることを意味している。
  4. ^ a b 叶精二『宮崎駿全書』フィルムアート社、2006年
  5. ^ a b c 叶精二『宮崎駿全書』104頁。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 叶精二『宮崎駿全書』101頁。
  7. ^ a b c 叶精二『宮崎駿全書』103頁。
  8. ^ ムスカの所持する銃エンフィールドNo.2が実際に開発されたのは西暦1927年。
  9. ^ 『映画天空のラピュタGUIDEBOOK』徳間書店、1986年、p.79~)
  10. ^ 『ふしぎの海のナディア絵コンテ全集』第1巻「ナディア懴悔話~第1回「ナディア誕生秘話」」より
  11. ^ いつものジブリ日誌12月13日(金)(スタジオジブリ)
  12. ^ 天空の城ラピュタ よくある質問(駿宮崎ウェブ)

[編集] 関連項目