ハウルの動く城

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ハウルの動く城
Howl's Moving Castle
ハウルの動く城
監督 宮崎駿
脚本 宮崎駿
原作 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
魔法使いハウルと火の悪魔
出演者 倍賞千恵子
木村拓哉SMAP
美輪明宏
我修院達也
神木隆之介
大泉洋
大塚明夫
原田大二郎
加藤治子
音楽 久石譲
主題歌 倍賞千恵子「世界の約束
撮影 奥井敦
編集 瀬山武司
製作会社 徳間書店
スタジオジブリ
日本テレビ放送網
電通
ディズニー
三菱商事
東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 2004年11月20日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
英語
フランス語
製作費 24億円
興行収入 196億円
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ハウルの動く城』(ハウルのうごくしろ、英題:Howl's Moving Castle)は、イギリス作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズファンタジー小説シリーズ、主に同シリーズ第1作・『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作とした、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画2004年11月20日に公開された。監督は宮崎駿。スタジオジブリの宮崎駿監督の長編映画としては『魔女の宅急便』以来、15年振りとなる他者原作の作品となった[1]

物語前半は比較的原作に準じているが、後半は原作には無かった戦争が付け加えられるなど全く違った展開になっている。原作者のジョーンズはこれを了承し、かつ本作を絶賛した[2]

興行成績・評価[編集]

公開2日目で観客動員数110万人、興行収入14億8000万円と、日本映画としては歴代最高のオープニングとなり、2005年5月1日までに観客1500万人を動員。興行収入196億円、2004年と2005年の興行成績第1位を記録し、『千と千尋の神隠し』に次ぐジブリ史上第2位の記録を樹立した。日本国内におけるDVDとVHSを合わせたビデオグラム出荷本数は、2007年5月時点で270万本。

その年の第61回ヴェネツィア国際映画祭においてオゼッラ賞、翌年にはニューヨーク映画批評家協会最優秀アニメーション賞を受賞。更にアニメーションのアカデミー賞と言われる第33回アニー賞の長編映画部門作品賞にノミネート(33rd Annual Annie Award Nominees and Winners)されたことに続き、『千と千尋の神隠し』以来となる第78回アカデミー賞にもノミネートされる等、海外においても高く評価された。2008年の英エンパイア誌では、史上最高の映画500本の中に選出されている。また2011年の英誌Total Filmの「史上最高のアニメ映画50本」で46位にランクしている[3]

2006年7月21日の初TV放映時には32.9%(ビデオリサーチ、関東地区調べ)という高い視聴率を記録している[4]

押井守は本作を「男のダークサイドを宮崎駿が初めて描いた。ストーリーは無茶苦茶だが表現は円熟している」と評しジブリ作品で一番好きと述べている[5]

監督交代と公開延期[編集]

当初は、『猫の恩返し』と同時上映予定の中編作品として、監督には東映アニメーション所属(当時)の細田守が決まり、脚本・吉田玲子、作画監督・近藤勝也をはじめとする制作チームが結成された[6]。細田を監督に指名したのは、細田作品を観てその才能に惚れ込んだ宮崎駿だと言われている。

しかし2002年前半、諸事情により制作どころか企画そのものが中止となった。ジブリ側は、制作中止に至った経緯について言葉を濁しているが、細田側からはジブリとの間に制作に関するトラブル(詳細は細田守の項目を参照)があったことが断片的に語られている。半年後の2003年に制作は再開されたものの、監督・脚本は宮崎駿へと変更された。

最終的な公開日は2004年11月20日であるが、元は2004年夏公開を目指して制作が再開。が、2004年1月に制作遅延などを理由として「2004年秋への公開延期」が発表された。徳間書店から発行された絵コンテ集を見ると、終盤のソフィーの髪色が元に戻っていたりヒンの名がベンジャミンになっていたりと、完成直前まで思案に思案を重ねていた痕跡が残されている。制作遅延による公開延期は、宮崎にとってはこれが初であった[2]

キャッチコピー[編集]

  • ふたりが暮らした。」(糸井重里
  • この城が動く。
  • 生きる楽しさ。
  • 愛する歓び。
  • ヒロインは、90歳の少女。
  • 恋人は、弱虫の魔法使い。

あらすじ[編集]

魔法と科学が同時に存在する世界で、隣国と戦争している王国の、とある町。そこで、自分に自信が持てない主人公―ソフィーは、小さな帽子屋―ハッター家の長女としてお針子の仕事をしている少女。しかしある祭りの日、妹―レティーの元へ向かう途中で出逢った噂の魔法使い―ハウルと共に、長年ハウルを追う魔女―荒地の魔女の使い魔から町を逃げ回る。が、その晩、荒地の魔女本人が店に現われ、ソフィーにまるで90歳の老婆のような年寄りへと姿を変えてしまう呪いを掛けていく。翌朝、義母―ファニーに嘘を吐いて家を出たソフィーは、荒野で不思議なカカシ―カブにより、ハウルの“動く城”へと導かれる。

動く城の掃除婦となったソフィーは、実は甘ったれで臆病者のハウルに呆れながら、その弟子の少年―マルクルや、ハウルとの契約で城を動かしている火の悪魔―カルシファーやカブと家族のように時を過ごす内、次第にハウルに惹かれるようになる。しかし戦火は確実にソフィー達へ忍び寄り、ハウルの師匠―サリマンによる戦争への招聘を嫌がっていたハウルも「ようやく守らなければならないものが出来たんだ、君だ」とソフィーに言い残し、異形の姿で戦場へ飛び立ってしまう。

城に避難させられたソフィーだったが、ハウルを救おうとカルシファーを説得して城を動かし、逆に崩壊させてしまう。サリマンの使い犬―ヒンと転落した谷底で、目の前に残されていた扉から過去へ赴いたソフィーが視たのは、星の降る夜に秘密の花園でカルシファーと出会う幼いハウル。そんなハウルに、「必ず行くから未来で待っていて」と叫びながら現在に戻ったソフィーが目にしたのは、戦場からは戻ったものの怪我や悪魔との契約による負荷に蝕まれた、瀕死のハウルだった。涙を拭いたソフィーはハウルの命を救う為、ハウルとカルシファーの契約を解きに掛かる。

登場メカ[編集]

機械の発達レベルは魔法と混合しているだけあり、かなり偏っている。しかし主立って高度に発達しているのは蒸気機関である。

動く城[編集]

魔法使いハウルの住居。高さはその時々で変化する。重量は不明。上部に複数の砲塔、前部に砲塔様の突起がある。しかし発砲の目撃情報はない。鳥に似た4本の足で荒地を歩行して移動する。“城”というよりも、ガラクタの集積のようでもあり、また生き物のようでもある。

普段の居場所はほとんど知られておらず、たまに町の近くまで降りて来るのを目撃される程度。
戸口のドアには回転式のスイッチ(ノブ)があり、スイッチの色(緑・青・赤・黒)を切り替える事で荒地(緑)、港町(青)、キングズベリー(赤)、戦場(黒)の4ヶ所に出口を変更出来る。後に、別色(緑・黄色・桃色・黒)に替わり、黄色はソフィーの生まれた街に、桃色はハウルの秘密の庭に通じるようになる。

歩行から照明、調理、入浴にいたるまで、城が消費するエネルギーの全てをカルシファーが供給している。
また、構造材を結合し、城としての形を維持・変更する事もカルシファーに依存している為、カルシファーが城外に出ただけでも瞬く間に崩壊する。終盤にはソフィーや荒地の魔女によって崩壊するが、エンディングでは空を飛行する動く城として再生され、再登場している。

城のイメージは「動く機織り機」であった為、重そうな音を出すのに苦労したという。金属音を重視すると耳障りになるという意見があった事から、木の軋む音で重さを表現した。この音はスタジオに大工を呼び、建材を組み立て、それを擦ったり動かしたり壊したりした色々な音を練り合わせ取り込んだ。最終的な形になるまで3~4ヵ月かかったとの事である。

「動く城」はオブジェが北海道旭川市に現存し、展示されている。映像は、このオブジェを参考にして作られた。

陸上交通[編集]

陸上交通はほとんどが蒸気機関を利用したものが多い。街では、蒸気自動車や、現実にはあまり発達しなかった蒸気トラクター、蒸気トラム(蒸気機関で動く路面電車のようなもの。蒸気動車を参照のこと)が交通機関として使われている。尚、登場した蒸気トラムは、実在したセルポレー式自動客車に酷似する。

鉄道は蒸気機関車が主力と思われるが、映画ではソフィーの住む帽子店裏で貨物列車を牽いているシーンがあるのみで、その他の街では一切出て来ない(因みに、登場した機関車は後半の空襲シーンにおいて炎に飲み込まれてしまう)。また、装甲列車も登場しているが、動力車は描かれておらず、何を動力にしているのかは不明である。荒地の魔女の用いる輿(こし)も、不審に思われない程度には残存している。

海上交通[編集]

軍船として鋼鉄製の前弩級戦艦が複数就役しており、艦隊戦も行われているようである。一般の船も小型の漁船などが就航しており、やはり蒸気機関で動いている。

航空[編集]

航空物としては羽ばたき式の飛行機械が広く普及しており、王国・隣国共に数種類の羽ばたき式の飛行軍艦を運用している。これらは空中での艦隊戦の他に、都市への爆撃などにも使用されている模様。この他、隣国は巨大な固定翼の爆撃艦も運用している。これらの飛行軍艦の推進力は、主に艦体各部の可動する小型の羽で賄われており、プロペラエンジンは余り普及していない。なお、どれも軍用のようで、乗客輸送などは行っていないようである。

また、二人乗りの小型羽ばたき式飛行機械である「フライングカヤック」も登場しているが、こちらも軍用のようで、一般には使用されていない。但し、試乗会のような形で一般の人が乗るシーンはあるが、操縦者は全て軍人である。

このフライングカヤックのデザインは、19世紀フランスの作家アルベール・ロビダの空想した飛行装置がモデルだと思われる。

これらの動力は電動機または内燃機関のように見受けられる。

なお、戦闘機に相当する飛行機械は登場しておらず、劇中では魔法使いが変身した怪物がそれを担っている。

登場人物[編集]

ソフィー・ハッター (Sophie Hatter)
3姉妹の長女で、18歳の本編の主人公。父親が残しファニー(後述)の経営する“ハッター帽子屋”で、お針子として働いている。ハウルにより関わった荒地の魔女の呪いで90歳の老婆[7]に変えられてしまった事から、呪いを解くヒントを求めて家出し、ハウルの城に掃除婦として居座るようになる。ハウルの城での暮らしによって、ハウルに対して恋愛感情を抱くようになり、また自分に素直になった事で、後半ではかなり積極的で大胆な性格へと変わっている。
レティー(後述)と違って地味な容姿の自分に劣等感があり、やや卑屈[8]。老婆になってからは手足はしわくちゃ、歩けば足腰が痛むようにはなったが、唯一歯だけは丈夫なままである。序盤の元の姿や、王宮でサリマンに啖呵を切った一瞬は茶色掛かった黒髪だったが、呪われて以降はエンディングまでハウル曰く「星の光に染まっている」ような銀髪。就寝時にだけ元に戻ったり、感情の起伏によって体の年齢が変わっているが、本人は気付いていない模様。後ろで一纏めに三つ編みした髪をリボンで結んでいるが、元の姿時は腰までと長かった髪は、老婆時には大幅に短くなっている。終盤には三つ編みを魔法の対価として、ソフィーが自らカルシファーに与えてしまった事で[9]、エンディングではセミロングになっている。
担当声優は日本語版のみ、元も老婆時も共に倍賞千恵子(当時63歳)が演じている。他の英語・フランス語・スペイン語の吹き替え版では、声優は別々に配役されている。
原作では3人姉妹の長女である事で、西洋のおとぎ話の伝統である“成功するのは末娘であり、長女は運試しをしてもうまくいかない”という迷信に囚われ、末妹・マーサに拘っている。が、本作ではこの設定は目立って描かれてはいない。また、実は無自覚ながらも言霊の魔法(言葉によって物に魔法を掛け、生命を吹き込む事も出来る)を扱える魔女であるという原作設定は鳴りを潜めている為、何故ソフィーがカルシファーを従え、ハウルを救えたのかについては本作ではあまり明確にされていない。
ハウル (Howl)
「美女の心臓を食べてしまう」と町で噂されている、魔法使いの美青年。サリマン曰く、後継者としての期待も掛けた程に素晴らしい才能を持つ魔法使いだったがその実態は精神的に未熟な、見栄っ張りでずぼらの弱虫。その為、ジェンキンスやペンドラゴン等の様々な偽名を使い分けては、嫌な事から逃げ回る暮らしを送っているが、ソフィーとの生活で変革を余儀なくされる。カルシファーとは、心臓を与える契約で自身の魔力を高めさせ、城に縛り付けて使役すると同時に、生死を共にしてもいる。が、悪魔との契約の力は使い続けると「元に戻れなくなる」ような危険なものであり、サリマンは魔王になる可能性を指摘している。花園の隠れ処を残してくれた、同じく魔法使いの叔父がいたらしいが、既に亡くなっている模様。
序盤では金髪だが、ソフィーの掃除による手違いで魔法が解けて黒髪になって以降は、ずっとそのまま。瞳の色は青。戦場へ飛び立つ際は、人面の黒い巨大なツバメのような魔物へ変じる。
原作では異世界(現実世界における英国)に別に家族を持つが、本作には未登場。また、性格がより一層掴み所が無い者として描かれていた。
荒地の魔女 (Witch of the Waste)
50年前に悪魔と契約した事から、王宮を追放された魔女。黒い毛皮をあしらったドレスに宝石と、身なりこそ裕福な婦人のようだが、輿に体を押し込んでやっと乗れるという程の肥満体型。粘液状の黒い人型の使い魔なしでは、何をするのも一苦労という様子。若さ・美しさに執着して高い魔力を誇るハウルの心臓を狙い、王宮を追放したサリマンを恨んでいる。中盤では全ての魔力を奪われて実年齢の老婆の姿に戻され(しかしその後もソフィーが次第に若返っていくため、魔力を失う以前にも既に魔法が完璧ではなかったと思われる描写が散見される)、精神的にも老化してしまう。その成り行きで動く城に住む事になり、サリマンから送られた葉巻でかつての自分を取り戻した時以外は、ソフィー達には「おばあちゃん」と呼ばれ介護されている。それにより、当初は完全な悪役といった体だったが、終盤ではソフィー達に助言を与える等、人の心が全くないという訳でもない模様。
原作では完全な悪役であり、かなりの美人という設定。
カルシファー (Calcifer)
ハウルと契約を交わした、火の悪魔。それによりハウルの心臓を貰うが、対価としてハウル自身と動く城に魔力を供給しており、常に城のかまどに括られて使役されている。また、その契約からカルシファーの生死はハウルのものと直結している[10]。ハウルとの契約内容が他人に見抜かれるまで、その束縛が解かれる事はない為、会って間もないソフィーにもこっそりと謎解きを依頼する。といってもただ自由になりたかっただけではなく、契約の影響でどんどん危険な状態になりつつあったハウルを心配していたからでもある様子。水に弱く、おだてに弱いお調子者。普段は無機物(卵の殻)でも有機物(目玉焼きやベーコン)でも食べるが、燃やすものが無くなると消えてしまう。が、ファニーが置いていったサリマンの“覗き虫”を荒地の魔女に食べさせられた時には、不調を見せた。悪魔なので、人の体の一部を代償に大きな魔力を生み出す事ができ、終盤ではソフィーのおさげ髪を食べて一気にパワーアップした。
原作では青い炎という風に描かれている点を除き、本作との違いはほぼない。
マルクル (Markl)
外見は8〜10歳程度の、 ハウルの弟子の少年。外出時や魔法関連の客の相手をする時には、マントを羽織りフードを被ることで長い口髭を生やして顔を変え、小柄な老人に変装する。ハウルには「さん」付けで呼び、会話時も敬語。当初は背伸びをして大人ぶった振る舞いをしていたが、やがてソフィーに懐き、年齢相応の子供っぽさを見せるようになる。イモと魚が嫌い。
原作ではマイケルという15歳の少年である。
カブ (Prince Turnip)
頭部にカブを用いたカカシ。自分の意思でホッピングのようにピョンピョンと飛んで動き、荒野で生け垣に引っ掛かっていた所を救ってくれたソフィーに懐いて、何かと助けになる。正体は、強力な魔法で姿を変えられていた隣国の美しい王子。ソフィーを庇って壊れてしまうが、お礼のキスによって呪いが解ける。が、ソフィーへ抱いた淡い想いは、ハウルとの仲を思い、心変わりを待つと言い残して戦争終結に向け、国へ帰って行く。
原作にも登場するが、設定がかなり異なる。
サリマン (Suliman)
マダム・サリマンとハウルが呼ぶ、師匠。魔法学校の校長であり、宮廷に仕える王室付き魔法使いでもある、車椅子の老婦人。豊かな銀髪をタマネギのようなおだんご頭にした穏やかな女性ながら、ハウル以上に強大な魔力を持つ魔女。また、国王の背後ですべてを操る黒幕的人物でもあるようだが、戦争に完全に賛成している訳ではなく、ヒンからの映像で戦争終結を決意する。
原作での王室付き魔法使い―サリマン(ベン・サリヴァン)は全くの別人であり、男性。本作のサリマンの人物像は、原作でいうなら未登場のペンステモン婦人に近い。
ヒン (Heen)
サリマンの使い魔の犬―使い犬。ハウルの様子を探る為に、王宮から動く城へのソフィーの帰還に便乗するが、ソフィー達にすっかり懐いていてしまい、ラストではサリマンから「浮気者」と言われてしまう。階段も自力では昇れない程の老犬だが、耳を羽ばたかせて空を飛ぶ(ジャンプ?)ことが出来る。よく見ると鳥のような足をしている。サリマンの手元にある水晶玉へ、自身の視界やその周辺の映像を送る事ができ、ハウルとソフィーの仲がハッピーエンドになった事も報せた。
名前通りの鳴き声である「ヒン」は、演じた原田大二郎によれば、喘息のように苦しい咳をイメージしたとのこと。
小姓
おかっぱ頭をした金髪の美少年。同じ容姿の小姓が4人以上存在し、いずれもサリマンに仕えている。
国王
鼻の下に髭をたくわえた、ソフィー達の国の国王。豪放磊落な人物であり、隣国との戦争には積極的な姿勢を示している。軍服を着ているが、軍籍の有無は不明。原作では弟―ジャスティン殿下がいるが、本作には未登場。
レティー (Lettie)
街の中心部に位置するカフェ・チェザーリで働く看板娘で、ソフィーの妹。お洒落な美人で、街中の男達のマドンナ。長女という固定観念から、帽子店を継ぐ事に囚われているソフィーを心配している。
原作によれば、勤め先やマドンナという立ち位置は寧ろ三女・マーサであり、原作通りな点は容姿のみ。本作でのマーサは、「ハウルに心臓を食べられた女の子」の名として噂話に登るのみで、ソフィーを荒野に送り届けた農夫が言われたという「中折れ谷に末の妹がいる」というセリフの真偽など、その存在自体が不明。
ファニー (Fanny)
レティーによく似た、ソフィーの義母。帽子店の経営者だが店はソフィーに任せっきりで、いつも出掛けている。ソフィーの家出後、店を畳んで資産家の男性と再婚する。閉店後の帽子店が住居として使われているのに気付いて来訪し、ソフィーと再会。ソフィーの老婆姿にも驚かずに再会を喜ぶが、実は来訪はサリマンの命であり、罪悪感を覚えつつも“覗き虫”入りの巾着袋を置いていく。
原作では、ソフィーを働き漬けにして自分は遊び歩いているとマーサに悪口を言われていたが、決して愛情のない女性ではない。

声の出演[編集]

役名 日本語版 英語吹き替え版
ソフィー 倍賞千恵子 エミリー・モーティマー
ジーン・シモンズ(老婆)
ハウル 木村拓哉SMAP クリスチャン・ベール
荒地の魔女 美輪明宏 ローレン・バコール
マルクル 神木隆之介 ジョシュ・ハッチャーソン
カルシファー 我修院達也 ビリー・クリスタル
レティー 香月弥生 ジェナ・マローン
ファニー 八十川真由野 マリ・デヴォン
カブ 大泉洋 クリスピン・フリーマン
サリマン 加藤治子 ブライス・ダナー
ヒン 原田大二郎 不明
国王 大塚明夫 マーク・シルバーマン
小姓 伊崎充則
保村真
不明
マッジ 菅野莉央 リリアナ・マミー
半場友恵 不明
兵士 安田顕
大泉洋
ケーキ屋店員 森崎博之
八百屋 リチャード・ホーヴィッツ
橋の上の男 佐藤重幸 不明
港町の魚屋 佐々木誠二
城の門番 音尾琢真
その他 村治学つかもと景子髙橋広司山田里奈小泉真希大林洋平宮島岳史水落幸子松岡依都美大原康裕櫻井章喜高橋耕次郎片渕忍藤崎あかね大西玲子栗田桃子乾政子目黒未奈田中明生明石鉄平田中宏樹鍛冶直人関輝雄西岡野人尾方佑三子上川路啓志清田智彦金子加於理中島愛子桑原淳小林優太野村悠子福士珠代竹谷敦史中川義文松角洋平柳橋朋典 カルロス・アラズラキ、ローズマリー・アレクサンダー、ジュリア・バーネット、ミッチ・カーター、デヴィッド・コーギル、ホリー・ドーフ、ムーシー・ドライアー、アイク・アイゼンマン、ウィル・フリードル、ブリジット・ホフマン、ダラン・ノリスほか

スタッフ[編集]

音楽[編集]

主題歌「世界の約束
歌 - 倍賞千恵子 / 作詞 - 谷川俊太郎 / 作曲 - 木村弓 / 編曲 - 久石譲

賞歴[編集]

売上記録[編集]

(日本国内)

内容 記録 補足
興行収入 約196億円[11]
動員 約1500万人[11]
『イメージ交響組曲』 4万枚出荷(2004年発売のCD)[4]
『サウンドトラック』 1.1万枚出荷(2004年発売のCD)[4]
主題歌『世界の約束』 3万枚出荷(2004年発売のシングルCD)[4]
VHS・DVD 270万本出荷[12] 2007年5月時点

ビデオ・DVD・テレビ[編集]

2005年11月16日に発売。発売元はブエナ ビスタ ホーム エンターテインメント

DVDは「通常版」(2枚組)・「特別収録版」(4枚組)・「ハウルの動く城&ジブリがいっぱいSPECIALショートショート ツインBOX」(DVD3枚・CD1枚)が同時発売。VHSは1種類。

なお、ビデオ・DVDのテレビコマーシャルは木村拓哉・美輪明宏・養老孟司の対談形式で11パターンが放送された。発売当日には日本テレビ系列でその11種類に加えて60秒バージョンのCMが一挙放送された。

2006年7月21日、2008年10月3日、2010年7月16日、2013年1月4日、日本テレビ系列金曜ロードショー』でテレビ放送された。

脚注[編集]

  1. ^ 間の『耳をすませば』も 他者による漫画原作の作品だが、こちらの監督は近藤喜文
  2. ^ a b 叶精二『宮崎駿全書』フィルムアート社、2006年
  3. ^ 映画.com英誌選出「史上最高のアニメ映画50本」 2011年11月7日
  4. ^ a b c d 叶精二『宮崎駿全書』300頁。
  5. ^ 「パトレイバー」実写化? ジブリ鈴木Pの暴露に、押井守監督あたふた” (日本語). 映画.com (2012年9月18日). 2013年7月13日閲覧。
  6. ^ TOHO LINE-UP 2002 洋画系公開作品TOHO LINE-UP 2002 「2003年陽春公開」
  7. ^ 90歳という年齢はソフィーの声をファニーがドア越しに聴いた際の印象として評したものであり、「90歳」という年齢自体に根拠はない。
  8. ^ しかし、街中で素行不良の軍人にナンパされたり、ハウルに「ソフィーは綺麗だよ!」と評されているため、寧ろ美人である。
  9. ^ そのシーンの絵コンテには、「ヒロインようやく登場」と書き込みされている。
  10. ^ 本作における“カルシファーに心臓を捧げる”という意味に関しては、作中のハウルの性格や最後に心臓を取り戻したハウルが「体が重い」と言っている点から、いわゆる医学的に生命維持に不可欠な臓器としての心臓というよりも、人の魂・精神を一時的に悪魔に与えたという意味合いで扱われている(実際、ソフィーの三つ編みがどうなったのかはともかく、契約中のハウルは死人ではないし、その生活に異常は見られない)。
  11. ^ a b 叶精二『宮崎駿全書』299頁。
  12. ^ 110万冊無料配布。“ゲドを読む。”の狙いを読む 宮崎吾朗監督作品「ゲド戦記」DVDのユニークなプロモーション、日経ビジネスオンライン、2007年5月21日。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]