世界名作劇場

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世界名作劇場(せかいめいさくげきじょう)は、主に日本アニメーション(以下、日アニ社)が制作して『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』といった名称で放送されているテレビアニメシリーズである。

世界名作アニメ世界名作アニメ劇場とも呼ばれる[1]

最広義には、1969年の『ムーミン』以後の作品を指す(日アニ社の公式では1975年の『フランダースの犬』以後)。

目次

[編集] 概要

2012年現在、これまで約26作(数え方によって異なる)が製作・放送され、最も有名な日本のテレビアニメブランドの一つとして知られている[2]

すべての作品はフジテレビ系列[3]で毎週日曜日の夜19時30分より本放送されているため、かつてはフジテレビを代表するアニメ番組と認識されていた時期もあった。

どの作品以後を『世界名作劇場』シリーズに含めるのかは、諸説ある[4]

なお、『世界名作劇場』という名前がついたのは1979年放映の『赤毛のアン』からであり、それまでは『カルピスこども劇場』や『カルピスファミリー劇場』という名前がついていた。『赤毛のアン』以降は提供がカルピスの一社だけで無くなったためシリーズ名を何度か変更している[5]が、本項では日アニ社が公式にシリーズの総称としており一般的にも認知されている『世界名作劇場』を項目名とした。

[編集] 作風

基本的には世界中で古くから親しまれてきた小説・童話などを選び、ファミリー向けアニメとするための脚色を加えてアニメ化している。主な視聴者である子供たちからの共感が得やすいという理由から、原則として主人公が子供の原作が選ばれている。主人公の年齢が改変されることもある。少女が主人公の作品が多いのも特徴で、原作と異って少女が主人公になるように改変されたり、原作に登場しない少女が主人公になっているケースもある。題名には主人公の名前が使われることが多く、原題+主人公の名前という題名も少なくない。ほとんどの作品において動物が主人公のペットとして登場しており、その多くが原作には存在しないペットである(このことに関してはマーチャンダイジングの項を参照のこと)。

[編集] 初期

放映時期の初期である1970年代から人気番組で、日曜日宵の幼い子供のいる家庭の定番番組であった。

[編集] 地上波シリーズの終焉とその後

しかし徐々に訪れた作風のマンネリ化を防ぐことができず、のちに局別視聴率を1994年から9年間に渡り三冠王を獲得した日本テレビが『投稿!特ホウ王国』を1994年5月に放送開始すると視聴率が低下し、さらに1995年以降のスポーツ中継の乱発、追い打ちをかけるようにTBSが1996年4月に『さんまのSUPERからくりTV』を放送開始すると次第に視聴率が低迷。

このため1997年3月に『家なき子レミ』の放送終了をもって『フランダースの犬』から続いた世界名作劇場の地上波シリーズは全23作、22年3か月の歴史に幕を閉じた。後番組は同じく日アニ製作のテレビアニメ『中華一番!』で、その後もアニメ数作品が放送されたが、最終的にフジ日曜19時半と19時台のアニメ枠は消滅してしまった。

[編集] 2007年から2009年までの復活作

[編集] BSフジでの放送

2002年、日アニ社は『少女コゼット(邦題)』の制作を発表した[6]。この報道後数年間の沈黙の後、世界名作劇場として10年ぶりの新作となる第24作『レ・ミゼラブル 少女コゼット[7]、第25作『ポルフィの長い旅』、第26作『こんにちは アン 〜Before Green Gables』の計3作が、2007年から2009年までにBSフジで放送された。

[編集] 地上波での放送

地上波では現時点で『こんにちは アン』のみ、千葉テレビでは2009年11月から翌年8月までに、サンテレビジョンでは2010年1月から同年3月までに放送された(いずれも独立UHF局)。新作が『家なき子レミ』以来、約12年ぶりに地上波での放送となった。

[編集] 再放送

[編集] 初期 - 中断前

まずは本放送を行うフジテレビとその系列局が始めた。名作劇場の人気が全盛だった時期には、系列局において初期 - 中期の作品の再放送が一社提供で行われた例も多い。

[編集] 本放送中断時期以後

約10年間新作が作られなくなった時期からフジテレビ以外の民放系列局・NHKBS2ほか様々なメディアで再放送されるようになった。

日本アニメーション関係会社のJanime.comの配給により、2004年からインターネットテレビGyaO!(旧:Yahoo!動画)で世界名作劇場全作品(日本アニメーション一部作品も含む)の全話が有料動画配信されている。また、YouTubeの公式チャンネル「日本アニメーションチャンネル」上で、各作品(『こんにちは アン 〜Before Green Gables』を除く)の第一話が無料視聴できる。

[編集] DVDビデオソフト

本シリーズの初DVDビデオ化作品は松竹映画版の「THE DOG OF FLANDERS(劇場版 フランダースの犬)」であり、1998年に東芝デジタルフロンティアコンテンツ事業部(現:ショウゲート)から発売された(2007年以降、バンダイビジュアルが再発売している)。

テレビアニメの『フランダースの犬』〜『家なき子レミ』については全作品全話をバンダイビジュアルが順送りでセルDVD(DVDビデオ)化し、1999年から2002年11月にかけてほぼ毎月のペースで発売された(各巻4-6話収録で3980円)。2001年頃発売タイトルからレーベルがBANDAIからEMOTIONへ変更された。2009年4月に初期作品を1890円の廉価版として再発売したり、一部作品で描き下ろしジャケットイラストによる廉価版DVD-BOXを新たに発売している。

『コゼット』以降の再開後3作品は、初回放送月から約6-8ヶ月遅れで同じくEMOTIONからリリースされたが、『こんにちは アン』のみ当初から1890円の価格で発売された。

[編集] 世界名作劇場 完結版

BSフジ開局記念の一環で2000年12月から2001年8月にかけ、「家なき子レミ」までの23作品について45分の前後編2部構成の総集編とした「世界名作劇場 完結版」が、番組としてBSフジと日本アニメーションの制作により放送された。新たに収録したナレーション解説が追加されており、冒頭部の概要説明は藤田淑子、本編中は登場キャラクターを演じた実際の声優もしくはその声質に近い声優(母をたずねて三千里での高乃麗など)が担当している。

本放送終了、後順次バンダイビジュアルからDVDソフト化(描き下ろしのカラーイラストをジャケットに使用)されている他、CS放送局のキッズステーション(番組名は改題)、アニマックスでも再放送された。2006年末には『レ・ミゼラブル 少女コゼット』放送決定記念企画として、BIGLOBEで23作品が期間限定で動画配信された。

また、完全版の構成を基に、2001年から2003年にかけて23作品がぎょうせいの「絵本アニメ 世界名作劇場」というアニメ絵本で出版されており、DVDのジャケットイラストを表紙として使用している。

「―コゼット」以降の再開後3作については、2011年にOVAとして先の23作と同じスタイルで日本アニメーション単独で制作され、同年7月22日に単巻のDVDソフトと、先の23作を合わせた「―完結編」DVD-BOXがバンダイビジュアルから発売されている。また、2011年8月にコゼットの完結版がアニマックスでテレビ初放送された。

[編集] マーチャンダイジング

前述のように名作劇場には小動物が多いが、原作に存在しなくてもアニメオリジナルで登場させることが多い。これは小動物を商品化したものが売れるからである。嚆矢は『母をたずねて三千里』のアメデオである。日本アニメーション松土隆二は「うちもやっぱりマーチャン必要で、制作費の補填をしたい」と述べている[8]

松土によると『トム・ソーヤの冒険』ではミシシッピ川にいるワニを出そうとしたが没になったそうである。『私のあしながおじさん』と『トラップ一家物語』では会社から小動物を出すよう指示を受けたが、既に会社を辞めるつもりだった松土は拒否したそうである[8]

[編集] 輸出

世界名作劇場が始まった頃は虫プロの倒産、東映動画の累積赤字などアニメ業界の景気が悪かった。このため各社は制作費回収のため、作品を海外に輸出することを前提として制作していた。名作劇場も同様に海外市場を睨んで制作され[8]韓国台湾中国フィリピンなどの東南アジアヨーロッパ諸国・中東など世界各地で放送された。特に東南アジア地域では『名犬ラッシー』を除く全作品が放送されている。一方、アメリカ合衆国では『トム・ソーヤーの冒険』『ふしぎな島のフローネ』と『若草物語』の数話分しか紹介されておらず、イギリスでは『ピーターパンの冒険』しか放映されていない。

『ペリーヌ物語』はフランスの建物、街並み他の風景がフランス人から見ても明らかに現実とかけ離れていたため、フランスでは放送されなかった。また、『フランダースの犬』は舞台であるベルギーでは放送されなかった。

[編集] パチンコ化

2008年、銀座から「CRフランダースの犬と世界名作劇場」が発売された。表題にもある「フランダースの犬」の他、「母をたずねて三千里」・「ふしぎな島のフローネ」が演出のベースとなっている。

ただしパチンコのイメージとかけ離れた本作がパチンコ化されたことに対し、かなりの批判も見られた。

[編集] シリーズ一覧

[編集] カルピスまんが劇場

[編集] カルピスこども劇場

以下が日本アニメーションの公式で『世界名作劇場』と呼ばれる作品。

[編集] カルピスファミリー劇場

[編集] 世界名作劇場

以後、従来の一社提供から複数各社提供が中心となる。

[編集] ハウス食品世界名作劇場

ここからしばらくはハウス食品の一社提供。

[編集] 世界名作劇場

ハウス食品とNTTなどの複数社提供になる。

[編集] ハウス食品世界名作劇場(BSフジ)

10年ぶりのシリーズ再開。放送局はフジテレビ系BSデジタル放送局のBSフジに移った。チャンネルは異なるが、放送時間は過去のシリーズ同様日曜19時30分、放送期間も過去と同じ1月から12月までの放送スタイルである。ハイビジョン制作。

[編集] 世界名作劇場(BSフジ)

2008年12月で一度中断した後、2009年4月からスタートした。

[編集] 視聴率

以下は地上波フジテレビで、1975年1月から1997年3月まで放送された23作品を記述する。

# 作品名 平均視聴率
1 フランダースの犬 22.5%
2 あらいぐまラスカル 21.6%
3 母をたずねて三千里 21.3%
4 家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ 18.8%
5 愛少女ポリアンナ物語 17.5%
6 ペリーヌ物語 16.9%
7 小公女セーラ 16.3%
8 赤毛のアン 16.2%
9 私のあしながおじさん 16.2%
10 トム・ソーヤの冒険 15.5%
11 若草物語 ナンとジョー先生 15.0%
12 愛の若草物語 14.9%
13 トラップ一家物語 14.8%
14 南の虹のルーシー 14.7%
15 ピーターパンの冒険 13.9%
16 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー 13.5%
17 アルプス物語 わたしのアンネット 13.1%
18 七つの海のティコ 13.0%
19 小公子セディ 12.3%
20 牧場の少女カトリ 11.9%
21 ロミオの青い空 10.4%
22 名犬ラッシー *8.9%
23 家なき子レミ *8.5%

[編集] 備考・補足

  • 原則として作品は1月に始まり同年12月に終わるが、『名犬ラッシー』は1月から同年8月、『家なき子レミ』は9月から翌年3月終了、『こんにちはアン』は4月から同年12月終了という変則的な作品もある。
  • 放送枠・放映局が違う『愛の学校クオレ物語』(毎日放送製作・TBS系列にて放送)は名作劇場ではないが、カルピス劇場に分類されている。ただし、当時TBS系列・フジテレビ系列のクロスネット局だった福島テレビでは両方とも放送されている。
  • 世界名作劇場シリーズの主人公の中でも、ファミリーネームが設定されていないのは、『ロミオと青い空』のロミオと『レ・ミゼラブル 少女コゼット』のコゼットのみである。
  • 2010年、食品メーカー・クラフトフーヅ粉チーズ商品「クラフト パルメザンチーズ」の宣伝用に、世界名作劇場シリーズとのコラボレーション企画『幸せパスタストーリー』が展開中。オリジナルキャラクター・“ パルメザンチーズの妖精・パルメ ”が名作劇場の代表的な七作品(フランダースの犬・あらいぐまラスカル・母をたずねて三千里・赤毛のアン・トムソーヤーの冒険・小公女セーラ・七つの海のティコ)世界を廻るという新作ミニアニメがGyaO!限定で配信されている。本放送版とは若干、声優に変更がある。パルメ、ナナミ:日高里菜トム・ソーヤ:山田栄子

[編集] 脚注

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  1. ^ 1999年に『名作アニメ主題歌ベスト20』(『フランダースの犬』から『ロミオの青い空』までの主題歌を収録)、2004年に『フジテレビ 世界名作アニメ主題歌ベスト』(『ムーミン』から『ロミオの青い空』までの主題歌を収録)というコンピレーション・アルバムが発売されている。
  2. ^ 音楽面でも渡辺岳夫などの著名な作曲家が多数参加しており、主題歌群も家族向けのアニメソングコンサートなどでしばしば歌われている。
  3. ^ フジテレビ系列局のない県を中心に、他系列局で時差ネットする局もあった。また、フジテレビ系列局でも、クロスネット等の関係で時差ネットとなる例もあった。さらに1987年9月まではフジテレビ系列局だったはずのテレビ山口に至っては、TBS系列にも加盟しており、TBSとの番販購入・ニュース放送の取り決めのせいもあってか1作品も放送出来ず(余談ながら件の取り決めが遠因となり後にフジテレビ系列から追放・TBS系列への一本化を余儀なくされた)、一部作品が、フジテレビ系列局ではない山口放送日本テレビ系列局だが、一時期テレビ朝日系列とのクロスネット局だった)で番組販売扱いで放送されたことがあった。
  4. ^ WEBアニメスタイル 特別企画 第1回「世界名作劇場って何本あるの?」WEBアニメスタイル、2005年11月14日。
  5. ^ その後ハウス食品工業が単独スポンサーとなって「ハウス世界名作劇場」と称した時期もあった。後にBSフジで新作を放映される際、冒頭にも「ハウス食品世界名作劇場」と冠された映像が付いている。
  6. ^ 中国中国中央電視台とテレビ向け番組の共同制作として提携、日本経済新聞 2002年11月23日 「中国では2003年秋の放送は決定しており、日本でも主要なテレビ局に売り込む」と発表された。
  7. ^ 報道ではフジテレビと中国中央電視台の共同製作とされているが、日本での放送ではそのことについて特に言及されていない。当初予定されていた2003年の中国での放送は実現せず、2007年にようやく放映された作品では制作に中国中央電視台がクレジットされていなかった。
  8. ^ a b c 世界名作劇場大全

[編集] 参考文献

[編集] 外部リンク

フジテレビ 日曜19:30枠
前番組 番組名 次番組
日曜映画劇場(第2期)
※19:30 - 20:56
カルピスまんが劇場 - 世界名作劇場
(どろろと百鬼丸 - 家なき子レミ)
フジテレビ系 日曜19:58 - 20:00枠
日曜映画劇場(第2期)
※19:30 - 20:56
カルピスまんが劇場 - ハウス食品世界名作劇場
(どろろと百鬼丸 - 愛の若草物語)
【2分縮小して継続】
BSフジ 日曜19:30枠
アニメ世界名作劇場完結版
※19:00 - 19:55
ハウス食品世界名作劇場 - 世界名作劇場
(レ・ミゼラブル 少女コゼット -
こんにちは アン 〜Before Green Gables)
チング 〜愛と友情の絆〜
【これより韓国ドラマ枠】
※19:00 - 19:55
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