世界名作劇場
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世界名作劇場(せかいめいさくげきじょう)は、主に日本アニメーション(以下、日アニ社)が制作して『カルピス名作劇場』や『ハウス食品名作劇場』といった名称で放送されたテレビアニメシリーズである。
世界名作アニメ、世界名作アニメ劇場とも呼ばれる[1]。
最広義には、1969年の『ムーミン』以後の作品を指す(日アニ社の公式では1975年の『フランダースの犬』以後)。
目次 |
[編集] 概要
2008年まで約25作(数え方によって異なる)が製作・放送され、最も有名な日本のテレビアニメブランドの一つとして知られている[2]。
2009年4月より『こんにちは アン 〜Before Green Gables』が放映中(2008年の『ポルフィの長い旅』終了後3か月間は、シリーズを一旦休止していた)。
すべての作品はフジテレビ系列で[3]毎週日曜日の夜19時30分より本放送されているため、かつてはフジテレビを代表するアニメ番組と認識されていた時期もあった。
どの作品以後を『世界名作劇場』シリーズに含めるのかは、諸説ある[4]。
- 「原作が日本国外の文学作品」(『七つの海のティコ』のみ例外)という基準で、1969年の『ムーミン』以後の作品を指す。
- 「日常を舞台にした作品」(厳密には例外もあるが)という基準で、1974年の『アルプスの少女ハイジ』以後の作品を指す。
- 「日本アニメーションの制作」という基準で、1975年の『フランダースの犬』以後の作品を指す。
なお、『世界名作劇場』という名前がついたのは1979年放映の『赤毛のアン』からであり、それまでは『カルピスこども劇場』や『カルピスファミリー劇場』という名前がついていた。『赤毛のアン』以降は提供がカルピスの一社だけで無くなったためシリーズ名を何度か変更している[5]が、本項では日アニ社が公式にシリーズの総称としており一般的にも認知されている『世界名作劇場』を項目名とした。
[編集] 作風
基本的には世界中で古くから親しまれてきた小説・童話などを選び、ファミリー向けアニメとするための脚色を加えてアニメ化している。 「フランダースの犬」以降は、動物が主人公のペットで出てくることが半ばパターン化している。「トム・ソーヤーの冒険」「私のあしながおじさん」「トラップ一家物語」以外の作品において登場している。このことに関しては後述。
[編集] 初期
放映時期の初期である1970年代から人気番組で、日曜日宵の幼い子供のいる家庭の定番番組であった。
[編集] 地上波シリーズの終焉
しかし徐々に訪れた作風のマンネリ化を防ぐことができず、日本テレビが『投稿!特ホウ王国』を1994年5月に放送開始すると視聴率が低下し、さらに1995年以降のスポーツ中継の乱発、追い打ちをかけるようにTBSが1996年4月に『さんまのSUPERからくりTV』を放送開始すると次第に視聴率が低迷。
このため1997年3月に『家なき子レミ』の放送終了をもって『フランダースの犬』から続いた世界名作劇場の地上波シリーズは22年3か月の歴史に幕を閉じた。後番組は同じく日本アニメーション製作のテレビアニメ『中華一番!』で、その後もアニメ数作品が放送されたが、最終的にフジ日曜19時半のアニメ枠は消滅した。
[編集] BSフジでの放送
2002年、日アニ社は『少女コゼット(邦題)』の制作を発表した[6]。この報道後数年間の沈黙の後、2007年、世界名作劇場として10年ぶりの新作となる第24作『レ・ミゼラブル 少女コゼット』がBSフジにて放送開始された[7]。
[編集] 再放送
[編集] 初期 - 中断前
まずは本放送を行うフジテレビとその系列局が始めた。名作劇場の人気が全盛だった時期には、系列局において初期 - 中期の作品の再放送が一社提供で行われた例も多い。
[編集] 本放送中断時期以後
約10年間新作が作られなくなった時期からフジテレビ以外の民放系列局・NHKのBS2ほか様々なメディアで再放送されるようになった。
- 再放送を最も多く実施しているのはNHK・BS2(詳細はBS名作アニメ劇場の項を参照)。1990年前後から増え始め、「衛星アニメ劇場」の看板作品となっていた時期もある。
- CS放送局のファミリー劇場やキッズステーション、フジテレビ721で頻繁に再放送されている。「GLC24時間英会話チャンネル」では英語吹き替え版が放送されている。
- 地上波局ではとちぎテレビやチバテレビなど、関東地方の独立UHF局で頻繁に再放送されている。その他には、テレビ北海道とサガテレビで頻繁に再放送されている。
- なお、日アニ社作品(『フランダースの犬』〜『家なき子レミ』)が地上波などで再放送の時は、OP・EDにクレジットされる「制作 フジテレビ 日本アニメーション」の部分が、「制作 日本アニメーション」に差し替える事が多い。その差し替え方は、『フランダースの犬』から『七つの海のティコ』までは、画像はそのままにCG加工で差し替える方式だが、『ロミオの青い空』から『家なき子レミ』までは、提供用の描き下ろし映像の部分に制作名のテロップを合成する方式だった(なお『ティコ』は2種類有るが、前者の物に統一している)。
- Yahoo!動画などでのインターネット配信もされている。
- 厳密には純粋な形での再放送ではないが、2000年〜2001年には過去23作品について前・後編(合わせて約90分)にて再編集された「完結版」が制作され、BSフジで放送された。後にCS放送局のキッズステーション(番組名は改題)、アニマックスでも放送されている。また、『レ・ミゼラブル 少女コゼット』放送決定記念企画として、2006年末にはBIGLOBEで全23作品がウェブ配信されている。
[編集] マーチャンダイジング
前述のように名作劇場には小動物が多いが、原作に存在しなくてもアニメオリジナルで登場させることが多い。これは小動物を商品化したものが売れるからである。嚆矢は『母をたずねて三千里』のアメデオである。日本アニメーションの松土隆二は「うちもやっぱりマーチャン必要で、制作費の補填をしたい」と述べている[8]。
松土によると『トム・ソーヤの冒険』ではミシシッピ川にいるワニを出そうとしたが没になったそうである。『あしながおじさん』と『トラップ一家物語』では会社から小動物を出すよう指示を受けたが、既に会社を辞めるつもりだった松土は拒否したそうである[8]。
[編集] 輸出
世界名作劇場が始まった頃は虫プロの倒産、東映動画の累積赤字などアニメ業界の景気が悪かった。このため各社は作品を海外に輸出することを前提として制作していた。東映動画の『キャンディ・キャンディ』やタツノコプロの『風船少女テンプルちゃん』などがそうである。名作劇場も同様であり、このため同劇場では『キャンディ』『テンプルちゃん』と同じく、日本製アニメでありながら日本人が主人公にならない[8]。
名作劇場は制作費が高くつき、輸出しないと制作費を回収できないので[要出典]、多数の国で放映されている。韓国・台湾・中国・フィリピンなどの東・東南アジアやドイツ・フランス・イタリア・スペイン・等欧州、中東等。東南アジア地域では『名犬ラッシー』を除く全作品が放送されている。[要出典]英語圏では人気が低く、アメリカ合衆国では『トム・ソーヤーの冒険』と『若草物語』の数話分しか紹介されておらず、イギリスでは『ピーターパンの冒険』しか放映されていない。[要出典]
『ペリーヌ物語』はフランスの建物、街並み他の風景がフランス人から見ても明らかに現実とかけ離れていたため、フランスでは放送されなかった。また、『フランダースの犬』は舞台であるベルギーでは、原作が日本ほど評判が全く良くなかったのか、ベルギーでは放送されなかった。ベルギー人では子ども一人で死ぬほど非道ではないと批判されたためだと思われる。しかし、テレビ朝日系バラエティー番組『大胆MAP』2008年6月29日分の放送にてベルギー人に最終回のラストシーンを見せたところ、ベルギー人の皆感動したと言われている。このアニメがきっかけでベルギーに銅像が建てられた。 [要出典]
[編集] シリーズ一覧
[編集] カルピスまんが劇場
- 1969年 どろろと百鬼丸
- ※『世界名作劇場』の該当作品ではないが、『カルピスまんが劇場』の冠が付いていた。
- 1969年 - 1970年 ムーミン
- 1971年 アンデルセン物語
- 1972年 ムーミン(新)
- ※以上、3作品は瑞鷹エンタープライズ及び虫プロダクション及び東京ムービーの作品であるため、日本アニメーションの公式では『世界名作劇場』には含まれていない。
- 1973年 山ねずみロッキーチャック
- 1974年 アルプスの少女ハイジ
- ※以上、2作品はズイヨー映像時代の作品であるため、日本アニメーションの公式では『世界名作劇場』には含まれていない。
- 1975年 フランダースの犬
- 第1話-第26話までは「カルピスまんが劇場」として放送されていた。DVD等現在では、第27話以降の「カルピスこども劇場」日本アニメーション版オープニング映像に差し替えてある(第21話-第26話の一部の話数では、すでに日本アニメーション製作の「カルピスこども劇場」になっていた、これは下請けの撮影所などの関係によるものである)
[編集] カルピスこども劇場
以下が日本アニメーションの公式で『世界名作劇場』と呼ばれる作品。
- 1975年 フランダースの犬
- 初回放送時は第27話から「カルピスこども劇場」に変更されたが、現在では使用している映像の都合で全話「カルピスこども劇場」に統一されている。(第21話からすでに日本アニメーション製作に切り替わったが、ズイヨー映像製作素材も混じっており正確には第27話以降から完全移行している)
- 1976年 母をたずねて三千里
- 1977年 あらいぐまラスカル
[編集] カルピスファミリー劇場
- 1978年 ペリーヌ物語
[編集] 世界名作劇場
以後、従来の一社提供から複数各社提供が中心となる。
- 1979年 赤毛のアン
- 1980年 トム・ソーヤーの冒険
- 1981年 家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ
- 1982年 南の虹のルーシー
- 1983年 アルプス物語 わたしのアンネット
- 1984年 牧場の少女カトリ
[編集] ハウス食品世界名作劇場
ここからしばらくはハウス食品の一社提供。提供クレジットシーンには、主人公が映し出される様になる。提供コメントは「この番組は、楽しい家庭料理の世界を広げる、ハウス食品の提供でお送り致します(致しました)」。
- 1985年 小公女セーラ
- 本作のみ「ハウス食品」の部分はビデオテロップにての後付表示だった。提供部分はブルーバックであった。
- 1986年 愛少女ポリアンナ物語
- 本作の中盤より、提供読み上げは主人公がやる事になる。また提供表示部分はアニメーションではなく静止画であった。
- 1987年 愛の若草物語
- 提供表示部分が動画に変更されるが、初期の四姉妹が映し出されるシーンではエイミーの口部分だけ動画だった。中期以後はエイミーのみが映し出されていた(読み上げは一貫してエイミー)。
- 1988年 小公子セディ
- 提供アニメーション部分は2種類ありニューヨーク編(セディ、お母さん)、イギリス編(セディ、コッキィ)になっている。
- 1989年 ピーターパンの冒険
- 1990年 私のあしながおじさん
- 1991年 トラップ一家物語
- 提供読み上げはマリアだが、提供表示部分のマリアは喋っておらず、ギターを弾いているだけだった。
- 1992年 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー
- 1993年 若草物語 ナンとジョー先生(1987年に放送された、『愛の若草物語』の続編)
- 1994年 七つの海のティコ(1994年3月20日放送の9話まで)
[編集] 世界名作劇場
ハウス食品が1994年4月に『ブロードキャスター(現・情報7days ニュースキャスター)』(TBS系)の番組提供(1分)すると同時にこの枠での一社提供体制が再び終了し、ハウス食品とNTTなどの複数社提供になる。主人公によるクレジットシーンや提供読み上げは廃止され、提供部分のアニメーションは提供用の描き下ろし映像に変わり、提供読みはフジテレビのアナウンサーが行う様になった。提供コメントは、「この番組は、知恵ある暮らしをデザインするハウス食品と、御覧の各社の提供でお送りします(しました)」。
[編集] ハウス食品世界名作劇場(BSフジ)
10年ぶりのシリーズ再開。放送局はフジテレビ系BSデジタル放送局のBSフジに移った。チャンネルは異なるが、放送時間は過去のシリーズ同様日曜19時30分、放送期間も過去と同じ1月から12月までの放送スタイルである。ハイビジョン制作。2007年はハウス食品などの複数社提供(バンダイ、インデックスミュージックなど)だったが、2008年はハウス食品の一社提供となっている。だが実際には他のCMも流れている。再放送枠では、スポンサーなど放送内容は全く同じだが冠から「ハウス食品」の文字が外されている。
- 2007年 レ・ミゼラブル 少女コゼット
- 2008年 ポルフィの長い旅
[編集] 世界名作劇場(BSフジ)
2008年12月で一度中断した後、2009年4月からスタートした世界名作劇場・第26作品目は、ハウス食品の単独スポンサーではなくセコムも参加している。BSフジの再放送枠では、ハウス食品一社提供だが冠にはハウス食品の文字はない。「レ・ミゼラブル 少女コゼット」「ポルフィの長い旅」は、BIGLOBEも協賛していてインターネットで新作2週間分までは無料配信されていたが「こんにちは アン 〜Before Green Gables」では協賛しておらず無料でインターネットで視聴する事ができない。
- 2009年 こんにちは アン 〜Before Green Gables(最新作)
[編集] 視聴率
| # | 作品名 | 平均視聴率 |
|---|---|---|
| 1 | フランダースの犬 | 22.5% |
| 2 | あらいぐまラスカル | 21.6% |
| 3 | 母をたずねて三千里 | 21.3% |
| 4 | 家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ | 18.8% |
| 5 | 愛少女ポリアンナ物語 | 17.5% |
| 6 | ペリーヌ物語 | 16.9% |
| 7 | 小公女セーラ | 16.3% |
| 8 | 赤毛のアン | 16.2% |
| 9 | 私のあしながおじさん | 16.2% |
| 10 | トム・ソーヤの冒険 | 15.5% |
| 11 | 若草物語 ナンとジョー先生 | 15.0% |
| 12 | 愛の若草物語 | 14.9% |
| 13 | トラップ一家物語 | 14.8% |
| 14 | 南の虹のルーシー | 14.7% |
| 15 | ピーターパンの冒険 | 13.9% |
| 16 | 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー | 13.5% |
| 17 | アルプス物語 わたしのアンネット | 13.1% |
| 18 | 七つの海のティコ | 13.0% |
| 19 | 小公子セディ | 12.3% |
| 20 | 牧場の少女カトリ | 11.9% |
| 21 | ロミオの青い空 | 10.4% |
| 22 | 名犬ラッシー | *8.9% |
| 23 | 家なき子レミ | *8.5% |
| 24 | レ・ミゼラブル 少女コゼット | |
| 25 | ポルフィの長い旅 |
[編集] 備考・補足
- 原則として作品は1月に始まり同年12月に終わるが、『名犬ラッシー』は1月から同年8月、『家なき子レミ』は9月から翌年3月終了、「こんにちはアン」は4月放送開始予定という変則的な開始もある。
- 放送枠・放映局(毎日放送製作・TBS系)が違う『愛の学校クオレ物語』は名作劇場ではないが、カルピス劇場に分類されている。
[編集] 脚注
- ^ 1999年に『名作アニメ主題歌ベスト20』(『フランダースの犬』から『ロミオの青い空』までの主題歌を収録)、2004年に『フジテレビ 世界名作アニメ主題歌ベスト』(『ムーミン』から『ロミオの青い空』までの主題歌を収録)というコンピレーション・アルバムが発売されている。
- ^ 音楽面でも渡辺岳夫などの著名な作曲家が多数参加しており、主題歌群も家族向けのアニメソングコンサートなどでしばしば歌われている。
- ^ フジテレビ系列局のない県を中心に、他系列局で時差ネットする局もあった。フジテレビ系列局でも、クロスネット等の関係で時差ネットとなる例もあった。
- ^ WEBアニメスタイル 特別企画 第1回「世界名作劇場って何本あるの?」、WEBアニメスタイル、2005年11月14日。
- ^ その後ハウス食品工業が単独スポンサーとなって「ハウス世界名作劇場」と称した時期もあった。後にBSフジで新作を放映される際、冒頭にも「ハウス食品世界名作劇場」と冠された映像が付いている。
- ^ 中国・中国中央電視台とテレビ向け番組の共同制作として提携、日本経済新聞 2002年11月23日 「中国では2003年秋の放送は決定しており、日本でも主要なテレビ局に売り込む」と発表された。
- ^ 報道ではフジテレビと中国中央電視台の共同製作とされているが、日本での放送ではそのことについて特に言及されていない。
- ^ a b c 世界名作劇場大全
[編集] 参考文献
- 『名作アニメもうひとつの物語 ムーミン、ラスカルほか全24作品の素顔』世界名作親子の会著 ワニブックス ISBN 978-4-8470-1195-5 (4-8470-1195-3)
- 松本正司 『20世紀テレビ読本 世界名作劇場大全』 同文書院、1999年。ISBN 978-4-8103-7581-7 (4-8103-7581-1)
[編集] 外部リンク
[編集] 番組の変遷
| フジテレビ系 日曜19:30枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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カルピスまんが劇場 - 世界名作劇場
(どろろと百鬼丸 - 家なき子レミ) |
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| BSフジ 日曜19:30枠 | ||
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アニメ世界名作劇場完結版
※19:00 - 19:55 |
ハウス食品世界名作劇場
(レ・ミゼラブル 少女コゼット - ) |
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