金田伊功
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金田 伊功(かなだ よしのり、1952年2月5日 - )は、日本の男性アニメーター。奈良県出身。最終学歴:東京デザイナー学院(中退)。日本アニメーター・演出協会(JAniCA)会員。
「伊功」は「いこう」と読まれることもある(読みの難しい人名は音読みで統一されて表現されることが多い)。別名義に当初は誤字だったものを使用した「金田伊助」や近年に使用された「戸隠三郎」がある。
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[編集] 概要
ロボットアニメなどにおいて、緩急をつけながら舞うように動くアクロバティックなメカ表現や、これに通称「金田パース」と呼ばれる大胆に誇張された遠近感とポージングを加えた独特な作画スタイルを生み出し、日本のアニメーションにひとつの変革を起こした。一本のレーザー光線にすら、「金田光り」と呼ばれる独特な稲光状の表現が加えられている。
[編集] 金田流の確立と流行
元来、金田のスタイルは、日本のテレビアニメーションに要求されている「枚数を少なくする」という命題から生み出された苦肉の策でもあった。少ない枚数で動きを出すためのひとつの方策として、動きの中割りを極端に省いたり、広角や魚眼のレンズで見たような視点といったアイデアを積み重ねて確立した。そうして生み出された派手なアクションシーンに当時の若手アニメーターやまだ視聴者であり後にアニメーターになっていく層も感化され、言わば「金田フォロワー」とも呼ぶべき一群を形成した。その多くは現在も中堅・ベテランのアニメーターとして活躍している。
「少ない枚数でも動き重視」というのはひとつのエポックであり、それゆえ、アクション、ロボットアニメ等数多くの作品で彼はその力量を発揮した。また、少女を主人公にした宇宙戦争マンガ「バース」を徳間書店の「モーションコミックス」で描き、これは後に金田氏とそのフォロワー陣を中心とした作画スタッフによってOVAアニメ化もされた。この頃が商業的ピークであり、金田ブームと言っても良い現象が業界を席捲した。
しかし一方で、その絵には若干の癖があり、作画用設定資料に似せて描いていても彼ならではの個性がそこかしこに表れてしまい、各作品の作画監督は、キャラクターを似せる修正や登場メカニックの形状的な整合性の維持に苦心する「作監泣かせ」としても有名であった。
[編集] ジブリ作品以後
その後、スタジオジブリで宮崎駿監督作品である『風の谷のナウシカ』、『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』、『魔女の宅急便』、『紅の豚』、『もののけ姫』の原画を手がけていく。ちなみに『ラピュタ』においては原画頭(げんががしら)という特例な称号を与えられていた(エンディングクレジットでも正式に表記されている)。
一時、日本での仕事をしていない期間もある。
劇場作品『ファイナルファンタジー』の制作に参加したのをきっかけにスクウェアに入社し、現在もスクウェア・エニックスの社員(旧第7開発事業部所属)として、ゲームのムービー制作を担当している。
2003年発売の『半熟英雄対3D』では、ささきいさおの歌うテーマソングに合わせて全盛期そのままの金田光り、金田パースが炸裂するオープニングムービーを作成して話題を呼び、2005年発売の『半熟英雄4 7人の半熟英雄』、『武蔵伝II ブレイドマスター』のオープニングも担当した。
なお、ロボットアニメで名を馳せた金田ではあるが、自身は「巨大ロボットアニメは線が多くてそれほど好きでは無かったが、当時は今ほど作画においての制約が無かったので携わっていた」と語っている。事実『ダイターン3』の後番組である『ガンダム』に僅かしか関わらなかったのはキャラクターデザインの安彦良和が精密な作画を要求したからだと語っている。
[編集] 主な作品
- 1970年 魔法のマコちゃん(動画)
- 1971年 さるとびエッちゃん(動画)
- 1971年 ゲゲゲの鬼太郎(動画)
- 1972年 魔法使いチャッピー(動画)
- 1972年 月光仮面(動画)
- 1972年 赤胴鈴之助(動画・原画)
- 1972年 ど根性ガエル(動画・原画)
- 1973年 ドロロンえん魔くん(原画)
- 1973年 キューティーハニー(原画)
- 1974年 ゲッターロボ(原画)
- 1974年 宇宙戦艦ヤマト(原画)タイガープロ回に参加。クレジットは無い
- 1975年 ゲッターロボG(原画)
- 1975年 一休さん(原画)
- 1976年 大空魔竜ガイキング(原画・作画監督)
- 1976年 キャンディ・キャンディ(原画)
- 1976年 ろぼっ子ビートン(原画)
- 1977年 惑星ロボ ダンガードA(オープニング原画・原画)
- 1977年 氷河戦士ガイスラッガー(原画)
- 1977年 超電磁マシーン ボルテスV(オープニング原画)
- 1977年 無敵超人ザンボット3(原画)
- 1977年 激走!ルーベンカイザー(オープニング原画)
- 1977年 女王陛下のプティアンジェ(オープニング原画)
- 1978年 無敵鋼人ダイターン3(オープニング・原画)
- 1978年 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(原画)
- 1978年 宇宙戦艦ヤマト2(原画)
- 1979年 サイボーグ009(オープニング原画)
- 1979年 くじらのホセフィーナ(原画・絵コンテ)
- 1979年 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち(原画)
- 1979年 劇場版 銀河鉄道999(原画)
- 1979年 円卓の騎士物語 燃えろアーサー(原画)
- 1980年 地球へ…(原画)
- 1980年 ムーの白鯨(メカ修正)
- 1980年 ずっこけナイトドンデラマンチャ(絵コンテ・作監・原画)
- 1980年 がんばれゴンベ(原画)
- 1980年 ヤマトよ永遠に(原画)
- 1980年 太陽の使者 鉄人28号(原画)
- 1980年 宇宙戦艦ヤマトIII(原画)
- 1981年 サイボーグ009 超銀河伝説(原画手伝い)
- 1981年 タイガーマスク二世(原画手伝い)
- 1981年 劇場版 さよなら銀河鉄道999(原画)
- 1981年 銀河旋風ブライガー(オープニング・エンディング原画)
- 1982年 1000年女王(原画)
- 1982年 魔境伝説アクロバンチ(オープニング・エンディング絵コンテ、原画)
- 1982年 わが青春のアルカディア(原画)
- 1983年 機甲創世記モスピーダ(オープニングアニメーション)
- 1983年 プラレス3四郎(絵コンテ、原画)
- 1983年 幻魔大戦(原画)
- 1982年 宇宙戦艦ヤマト 完結編(作画監督)
- 1984年 バース(アニメーションディレクター、その他)
- 1984年 風の谷のナウシカ(原画)
- 1985年 THE CHOCOLATE PANIC PICTURE SHOW(絵コンテ、アニメーション)
- 1985年 ビデオ戦士レザリオン(最終話原画)
- 1986年 天空の城ラピュタ(原画頭)
- 1986年 火の鳥 鳳凰編(原画)
- 1987年 ミスター味っ子(原画)
- 1988年 鎧伝サムライトルーパー(原画)
- 1988年 となりのトトロ(原画)
- 1989年 魔女の宅急便(原画)
- 1989年 まじかるハット(原画)
- 1990年 レスラー軍団〈銀河編〉 聖戦士ロビンJr.(絵コンテ)
- 1990年 デビルマン 妖鳥死麗濡編(原画)
- 1991年 しあわせのかたち(3話絵コンテ・原画)
- 1991年 コズミックファンタジー2冒険少年バン(原画)
- 1991年 江口寿史の寿五郎ショウ(原画)
- 1992年 紅の豚(原画)
- 1992年 DOWN LOAD 南無阿弥陀仏は愛の詩(キャラクターデザイン、原画))
- 1993年 X2(原画)
- 1994年 とっても!ラッキーマン(キャラクターデザイン、オープニングアニメーション、金田伊助名義)
- 1994年 FINAL FANTASY 星の章(原画)
- 1994年 真・孔雀王(原画)
- 1995年 ふしぎ遊戯(オープニングアニメーション、原画)
- 1996年 機動戦艦ナデシコ(ゲキ・ガンガー3作画)
- 1996年 X(原画)
- 1997年 もののけ姫(原画)
- 1997年 CLAMP学園探偵団(オープニング原画)
- 1997年 VAMPIRE HUNTER The ANIMATION SERIES(原画)
- 1997年 超獣伝説ゲシュタルト(原画)
- 1998年 アレクサンダー戦記(原画)
- 1998年 青の6号(原画)
- 1998年 超特急ヒカリアン(絵コンテ、演出、作画監督)
- 2001年 ファイナルファンタジー(アーティスト・原画・レイアウト)
- 2001年 天使のしっぽ(原画)
- 2001年 メトロポリス(原画)
- 2002年 ファイナルファンタジーXI(モーションキャプチャー・アニメーションディレクター)
- 2003年 半熟英雄対3D(OP 監督)
- 2004年 DESIRE(OP原画)
- 2005年 武蔵伝II ブレイドマスター(絵コンテ)
- 2005年 半熟英雄4 7人の半熟英雄(OP 監督)
- 2006年 ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU(後期オープニング原画、戸隠三郎名義)
- 2007年 ファイナルファンタジーIV(絵コンテ)※ニンテンドーDS版
[編集] 著作
- 『金田伊功スペシャル』(徳間書店、1982年) ISBN 4-19-402547-4

