重松清

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
重松 清
(しげまつ きよし)
ペンネーム 田村章
岡田幸四郎
誕生 1963年3月6日(51歳)
日本の旗 岡山県津山市
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
活動期間 1991年 -
代表作 エイジ』(1999年)
ビタミンF』(2000年)
『十字架』(2009年)
主な受賞歴 坪田譲治文学賞(1999年)
山本周五郎賞(1999年)
直木三十五賞(2001年)
吉川英治文学賞(2010年)
処女作 『ビフォア・ラン』(1991年)
テンプレートを表示

重松 清(しげまつ きよし、1963年3月6日[1] - )は、日本作家

略歴[編集]

岡山県久米郡久米町(現・津山市)の生まれ[2]。中学、高校時代は山口県で過ごし、1981年山口県立山口高等学校卒業後、18歳で上京[3]早稲田大学教育学部国語国文学科卒業[2]。恩師は東郷克美角川書店の編集者として勤務(みうらじゅんなどの担当をしていた)。後に田村章など多数のペンネームを持つフリーライターとして独立し[1]ドラマ映画ノベライズや雑誌記者、ゴーストライターなど、多くを手がけた。ほかに岡田幸四郎など20以上のペンネームを持ち、その中には女性名・外国人名も含まれるという。岡田有希子が自殺の4日前に出版したフォト&エッセイ集『ヴィーナス誕生』も、文章部分は(聞き書きによって)重松が代筆している。

小説で取り上げられることの少なかった、学校でのいじめ不登校家庭崩壊と子供など、現代の社会問題教育問題・家庭問題の中で、ルポルタージュばりの鋭い切り口で、一躍注目を浴びるようになる。

ファイナルファンタジーシリーズ』で、有名な坂口博信が手がけるXbox 360用のゲームソフト『ロストオデッセイ』において、サブシナリオを担当する。

2007年度の第74回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲(めぐりあい)の作詞を担当した。作曲高嶋みどり

山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員。

受賞歴(候補歴)[編集]

逸話[編集]

  • 2人の娘の父親である。
  • 少年の頃から吃音症であり、カ行発音が上手くなかった。そのため、話すときにはカ行から始まる言葉をできるだけ避けていた。清という自分の名前についても、発音するのに苦労していたようである。なお、吃音は大人になってからは大分改善されたようである。これらは、吃音症の少年を主人公にした『きよしこ』の中で明らかになっている。
  • 矢沢永吉の熱心なファンで、『成りあがり』を真似て夜行列車でわざわざフォークギターを持って上京したが、東京に着いたらラッシュアワーで死ぬかと思ったという。矢沢永吉や吉田拓郎は、「地方に住む僕たちに『上京の物語』を与えてくれた」と感謝している[4]
  • 岡本太郎を尊敬している。
  • けらえいこ『ためしてためしてあたしンち』2008年 メディアファクトリー刊で、解説「タチバナさんちの玄関」を寄稿している。この中で重松は「あたしンち」を全巻持っていると述べており、「あたしンち」のコミックスのコーナーだけがボロボロになっているという。
  • 広島カープのファン[5]

作品[編集]

小説[編集]

一般小説[編集]

1990年代
2000年代
  • カカシの夏休み(2000年5月 文藝春秋 / 2003年5月 文春文庫
  • ビタミンF(2000年8月 新潮社 / 2003年7月 新潮文庫)
  • さつき断景(2000年11月 祥伝社 / 2004年2月 祥伝社文庫
    • 【改題】星に願いを さつき断景(2008年12月 新潮文庫)
  • リビング(2000年12月 中央公論新社 / 2003年10月 中公文庫
  • 隣人(2001年2月 講談社)
    • 【改題】世紀末の隣人(2003年12月 講談社文庫)
  • 口笛吹いて(2001年4月 文藝春秋 / 2004年3月 文春文庫)
  • かっぽん屋(2002年6月 角川文庫
  • 流星ワゴン(2002年2月 講談社 / 2005年2月 講談社文庫)
  • 熱球(2002年3月 徳間書店 / 2004年12月 徳間文庫 / 2007年12月 新潮文庫)
  • 小さき者へ(2002年10月 毎日新聞社 / 2006年7月 新潮文庫)
  • きよしこ(2002年11月 新潮社 / 2005年7月 新潮文庫)
  • トワイライト(2002年12月 文藝春秋 / 2005年12月 文春文庫)
  • 疾走(2003年8月 角川書店 / 2005年5月 角川文庫)
  • 哀愁的東京(2003年8月 光文社 / 2006年12月 角川文庫)
  • お父さんエラい!単身赴任二十人の仲間たち(2003年9月 講談社)
    • 【改題】ニッポンの単身赴任(2005年10月 講談社文庫)
  • 送り火(2003年11月 文藝春秋 / 2007年1月 文春文庫)
  • ニッポンの課長(2004年1月 日経BP社 / 2006年1月 講談社文庫)
  • 卒業(2004年2月 新潮社 / 2006年12月 新潮文庫)
  • いとしのヒナゴン(2004年10月 文藝春秋 / 2007年9月 文春文庫)
  • その日のまえに(2005年8月 文藝春秋 / 2008年9月 文春文庫)
  • きみの友だち(2005年10月 新潮社 / 2008年7月 新潮文庫)
  • 娘に語るお父さんの歴史(2006年2月 ちくまプリマー新書)
  • 小学五年生(2007年3月 文藝春秋 / 2009年12月 文春文庫)
  • カシオペアの丘で(2007年5月 講談社【上・下】 / 2010年4月 講談社文庫【上・下】)
  • くちぶえ番長(2007年7月 新潮文庫)
  • 青い鳥(2007年7月 新潮社 / 2010年6月 新潮文庫)
  • 永遠を旅する者(2007年11月 講談社 / 2010年10月 講談社文庫) - Xbox 360のゲーム「ロストオデッセイ」の中のサブシナリオをまとめた作品
  • ブランケット・キャッツ(2008年2月 朝日新聞出版社 / 2011年2月 朝日文庫)
  • 季節風シリーズ
    1. ツバメ記念日 季節風・春(2008年3月 文藝春秋 / 2010年12月 文春文庫)
    2. 僕たちのミシシッピ・リバー 季節風・夏(2008年6月 文藝春秋 / 2011年7月 文春文庫)
    3. 少しだけ欠けた月 季節風・秋(2008年9月 文藝春秋 / 2011年8月 文春文庫)
    4. サンタ・エクスプレス 季節風・冬(2008年12月 文藝春秋 / 2010年11月 文春文庫)
  • ブルーベリー(2008年4月 光文社)
  • 気をつけ、礼。(2008年8月 新潮社)
    • 【改題】せんせい。(2011年7月 新潮文庫)
  • みぞれ(2008年7月 角川文庫)
  • とんび(2008年10月 角川書店 / 2011年10月 角川文庫)
  • 希望ヶ丘の人びと(2009年1月 小学館 / 2011年5月 小学館文庫
  • ステップ(2009年3月 中央公論新社 / 2012年3月 中公文庫)
  • かあちゃん(2009年5月 講談社 / 2012年4月 講談社文庫)
  • あの歌がきこえる(2009年7月 新潮文庫)
  • 青春夜明け前(2009年8月 講談社文庫)
  • 再会(2009年10月 新潮社)
    • 【改題】ロング・ロング・アゴー(2012年7月 新潮文庫)
  • 十字架(2009年12月 講談社 / 2012年12月 講談社文庫)
2010年代
  • きみ去りしのち(2010年2月 文藝春秋 / 2013年3月 文春文庫)
  • あすなろ三三七拍子(2010年3月 毎日新聞社 / 2014年1月 講談社文庫【上・下】)
  • ポニーテール(2011年7月 新潮社)
  • 峠うどん物語(2011年8-9月 講談社【上・下】)
  • 希望の地図 3.11から始まる物語(2012年3月 幻冬舎)
  • 空より高く(2012年9月 中央公論新社)
  • また次の春へ(2013年3月 扶桑社)
  • きみの町で(2013年5月 朝日出版社)
  • 星のかけら(2013年6月 新潮文庫)
  • ファミレス(2013年7月 日本経済新聞出版社)
  • みんなのうた(2013年8月 角川文庫)
  • ゼツメツ少年(2013年9月 新潮社)
  • 赤ヘル1975(2013年11月 講談社)

R-18小説[編集]

  • 愛妻日記(2003年12月 講談社 / 2007年4月 講談社文庫)
  • なぎさの媚薬シリーズ
    1. 敦夫の青春・研介の青春(2004年7月 小学館)
      • 海の見えるホテル(2007年12月 小学館文庫)、追憶の課外授業(2008年2月 小学館文庫)
    2. 哲也の青春・圭の青春(2005年7月 小学館)
      • 彼女を憐れむ歌(2008年4月 小学館文庫)、ねえさんの浴衣(2008年6月 小学館文庫)
    3. 霧の中のエリカ(2006年12月 小学館)
      • 霧の中のエリカ(2008年8月 小学館文庫)、天使の階段(2008年10月 小学館文庫)
    4. きみが最後に出会ったひとは(2007年6月 小学館)
      • ラスト・スマイル(2008年12月 小学館文庫)、なぎさ昇天(2009年2月 小学館文庫)

児童小説[編集]

  • さすらい猫ノアの伝説シリーズ - 絵・杉田比呂美
    1. さすらい猫 ノアの伝説(2010年8月 講談社)
      • 【改題】勇気リンリン!の巻(2011年10月 講談社青い鳥文庫
    2. 転校生は黒猫がお好きの巻(2012年7月 講談社青い鳥文庫)
  • カレーライス(光村図書平成17年度版小学校6年生用国語科教科書のための書き下ろし)

アンソロジー[編集]

「」内が重松清の作品

  • 闇に香るもの(2004年8月 新潮文庫)「サマーキャンプへようこそ」
  • 空を飛ぶ恋―ケータイがつなぐ28の物語(2006年5月 新潮文庫)「オーヴァー・ザ・レインボウ」
  • Vintage '06(2006年6月 講談社)「ひとしずく」
  • 極上掌篇小説(2006年11月 角川書店)「それでいい」
    • 【改題】ひと粒の宇宙(2009年11月 角川文庫)
  • 重松清 はじめての文学(2007年7月 文藝春秋)- 自選アンソロジー
  • きみが見つける物語 友情編(2008年8月 角川文庫)「交差点」
  • あなたに、大切な香りの記憶はありますか?(2008年10月 文藝春秋 / 2011年10月 文春文庫)「コーヒーもう一杯」
  • 黒い報告書(2008年10月 新潮文庫)「「不器用な男」が夢みた人生が二度あれば」
  • 黒い報告書2(2010年2月 新潮文庫)「誘蛾灯に引き寄せられた公務員の「愛欲の日々」」
  • そういうものだろ、仕事っていうのは(2011年2月 日本経済新聞出版社)「ホームにて、蕎麦。」
  • 卒業ホームラン―自選短編集男子編(2011年9月 新潮文庫)- 自選アンソロジー
  • まゆみのマーチ―自選短編集女子編(2011年9月 新潮文庫)- 自選アンソロジー
  • それでも三月は、また(2012年2月 講談社)「おまじない」

その他[編集]

  • セカンド・ライン【エッセイ】(2001年11月 朝日新聞出版)
    • 【改題】明日があるさ(2005年4月 朝日文庫)
  • 走って、負けて、愛されて。ハルウララ物語【ドキュメント】(2004年1月 平凡社)
  • みんなのなやみ【人生相談】(2004年 理論社 / 2009年11月・12月 新潮文庫 / 2011年7月 イースト・プレス
  • スポーツを「読む」 記憶に残るノンフィクション文章讀本(2004年11月 集英社新書
  • うちのパパが言うことには【エッセイ】(2005年4月 毎日新聞社 / 2008年5月 角川文庫)
  • 娘に語るお父さんの歴史(2006年2月 筑摩書房
  • 夢・続投! マスターズ甲子園【ルポ】(2007年3月 朝日新聞出版)
  • オヤジの細道【エッセイ】(2008年1月 講談社文庫)
  • 加油(ジャアヨウ)…! 五輪の街から(2008年10月 朝日新書
  • 星をつくった男 阿久悠と、その時代【ノンフィクション】(2009年9月 講談社 / 2012年9月 講談社文庫)
  • おじいちゃんの大切な一日【絵本】(2011年5月 幻冬舎)- 絵・はまのゆか
  • みんなのなやみ2【人生相談】(2011年12月 イースト・プレス)

共編著[編集]

  • 女が男にふられる時(田村章名義、Mountain共著、1993年6月 広済堂出版
  • あした命はもっと輝く! ひたむき女性20人の「自分肯定力」 女性自身「シリーズ人間」ベスト選集(1999年3月 光文社)
  • 心に届く日本語 よのなか教科書(藤原和博共著、2003年1月 新潮社)
  • 山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇(2003年6月 新潮社)
  • 教育とはなんだ 学校の見方が変わる18のヒント(2004年4月 筑摩書房 / 2008年3月 ちくま文庫)- 文庫版には2編追加収録
  • 最後の言葉 戦場に遺された二十四万字の届かなかった手紙(渡辺考共著、2004年7月 講談社 / 2007年7月 講談社文庫)
  • 残しておきたい日本のこころ(2007年6月 幻戯書房
  • 人生の教科書「情報編集力をつける国語」(藤原和博橋本治共著、2007年10月 ちくま文庫)
  • ありがとう、ごめんね、そしてさようなら 家族からのラブレター(2008年4月 新潮社) - 出演ラジオ番組「マイ・ストーリー」をまとめたもの
  • 涙の理由 人はなぜ涙を流すのか(茂木健一郎共著、2009年2月 宝島社 / 2014年6月 宝島sugoi文庫)
  • ぼくはこう生きている君はどうか(鶴見俊輔共著、2010年1月 潮出版社
  • 宮澤賢治―雨ニモマケズという祈り(2011年7月 新潮社)- 澤口たまみ小松健一との共著
  • 問いかける風景(2012年2月 産業編集センター)- 写真家・丸田祥三との写真対話集

ノベライズ(田村章名義)[編集]

連載中・未刊行作品[編集]

  • 獅子王(2011年5月 - 、毎日新聞日曜版、連載中)

メディア・ミックス[編集]

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

ラジオドラマ[編集]

舞台[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b 情熱大陸コラム 重松清「ライター紹介」”. MBS. 2013年5月3日閲覧。
  2. ^ a b c 岡山市文学賞受賞者一覧”. 岡山市. 2013年5月3日閲覧。
  3. ^ 書き下ろしエッセー 重松清の「秋」”. 文藝春秋. 2013年5月3日閲覧。
  4. ^ 週刊現代 講談社 2009年10月17日号71頁
  5. ^ 週刊現代(講談社)リレー読書日記 2013年8月17、24日号143頁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]