バッテリー (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

バッテリー』は、あさのあつこによる児童文学作品。単行本全6巻が教育画劇から、文庫本全6巻が角川文庫から刊行され、延べ1000万部を超えるベストセラー小説である。1997年には第35回野間児童文芸賞を受賞。児童向けの小説ではあるが、大人の女性の読者も多い。また、本作を原作とした漫画柚庭千景により『月刊あすか』で連載され、単行本(既刊8巻)が角川書店から発行されている。

2000年にはNHK-FMラジオドラマ化されている(全10話)ほか、2007年には林遣都の主演で映画化、さらに2008年4月からは中山優馬の主演でNHKにてテレビドラマ化された。

目次

[編集] 概要

飛びぬけた才能と傲慢なまでの自信を持つピッチャー原田巧と、巧とバッテリーを組むキャッチャー永倉豪の一年間の物語。少年達の真剣な対峙と美しい背景描写が魅力。短いセンテンスのキレがいい文章。語りは三人称だが、感情描写の主体が場面ごとに変わり、それぞれの登場人物の心理を細かく表現している。

[編集] ストーリー


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


[編集] バッテリー I

巧の中学入学を前に、祖父のいる岡山県新田市に引っ越してきた原田一家。 中に道に迷いかけて豪と出会い、後日バッテリーを組むことになる。ピッチャーとして絶対の自信を持ち、誰に対しても強烈な我を通そうとする巧と、その才能に戸惑いながら強く魅かれていく豪。運命に導かれたかのように、最高のバッテリーとしての2人の人生が始まっていく……。

[編集] バッテリー II

新田東中学校に入った巧たちだったが、そこに待ち受けていたのは戸村監督の徹底的な管理野球だった。自分を貫くため戸村監督と衝突する巧。巧の圧倒的才能とその実力を認める戸村監督。それをつまらなく思う展西ら先輩に巧は陰湿なイジメを受け、その事件の関係で部活動も停止になってしまい……。映画とドラマのヒロイン矢島繭も登場。

[編集] バッテリー III

部活動停止になったままで引退を迎える三年生のために、戸村監督が強豪・横手と練習試合をしたいと希望する。新田東中の校長は、とても相手にならないと却下したが、どうしても試合をしたいキャプテン海音寺が、横手の天才スラッガー・門脇と知り合いなのをツテに、巧の球で門脇を圧倒すれば、試合が出来るはずだと提案する。見事、門脇を唸らせた巧だったが、豪は、その巧の球を捕球しきれず……。

[編集] バッテリー IV

強豪校・横手二中との練習試合で打ちのめされ巧たち新田東中は敗れた。豪もキャッチャーとして球を捕り切れなかったと責任を感じて、部活でも巧を避け続けてしまう。一方、海音寺は横手二中の五番打者で門脇と幼馴染みの瑞垣俊二と没収試合となってしまった練習試合をもう一度やり直す計画をたてる。 そして監督の戸村は、豪のキャッチャーを吉貞にさせると言い出す……。 その後は、豪が、反発すると言う・・・ ・・・・ 。

[編集] 登場人物

[編集] 主な登場人物

原田 巧(はらだ たくみ)
中学1年生。ポジションはピッチャー
永倉 豪(ながくら ごう)
中学1年生。ポジションはキャッチャー

[編集] 原田家

原田 青波(はらだ せいは)
巧より3歳下の弟。小学校4年生。
原田 真紀子(はらだ まきこ)
巧の母。36歳。
原田 広(はらだ ひろし)
巧の父。
井岡 洋三(いおか ようぞう)
巧の母方の祖父。原田家とは巧が中学に入る年から一緒に暮らすことになった。
井岡 聖名子(いおか みなこ)
巧の母方の祖母で、洋三の妻。巧が3歳のときに亡くなった。

[編集] 永倉家

永倉 節子(ながくら せつこ)
豪の母。旧姓は石岡。真紀子の幼馴染。
豪の父
豪の父。名前は登場していない。

[編集] 新田東中学校野球部

なかなか実力はあるものの割と普通の野球部だった。投手力が弱く、巧の入部により混乱に陥るが、彼と永倉により投手力が急激に上がり、今では全国大会上位を狙える実力を持つ。

[編集] 1年生

巧と豪以外に1年生が11人いる。
リンチ事件により、退部した1年生もいる。
東谷 啓太(ひがしだに けいた)
豪の友人。呼び名は「ヒガシ」。新田スターズのときはファーストだったが、中学入学後は海音寺に憧れショートを希望している様子。
沢口 文人(さわぐち ふみと)
豪の友人。呼び名は「サワ」。新田スターズ時代はセカンドで入部後はファースト。
吉貞 伸弘(よしさだ のぶひろ)
元美都面ナインズのセンターで、4番バッター。呼び名は「ヨシ」(瑞垣からは「クリノスケ」と呼ばれる)。

[編集] 3年生

海音寺 一希(かいおんじ かずき)
元キャプテン。レギュラーで四番打者。
展西 詠司(のぶにし えいじ)
元副キャプテン。ポジションはキャッチャー。巧にレギュラーを奪われた事に恨みを抱き、緑川、奥平と共に彼に対し集団リンチを行った。その後、学校に知らせようとした沢口にリンチを加えようとした際、戸村に怪我をさせる。野球は好きでも嫌いでもなく、ただ内申書の点数稼ぎにいいという事を聞き、入部しただけであった。その為、野球に対する情熱は薄く、事件を機に退部した。風紀委員に所属している。
磯部 悠哉(いそべ ゆうや)
3年生サード。
緑川(みどりかわ)
3年生ピッチャー。高槻と同じくサイドスロー。映画版では展西、奥平と共にリンチを行った。その後「展西が辞めるなら」と自分も退部した。
小坂部(おさかべ)
ポジションはファースト。長身。
横手戦では高槻が2番ファーストで出場したので、高槻にレギュラーを奪われた模様。
奥平(おくひら)
ポジションはセンター。展西と親しく、緑川と共に巧にリンチを行い、更に沢口にまでリンチを加えようとした。その後、展西と緑川と共に退部した。
大平(おおひら)
ポジションはレフト。映画版には登場せず、巧にリンチを行ったのは展西と緑川、奥平の三人のみ。
逗子(ずし)
ポジションはセカンド。
吉本(よしもと)
ポジションはライト。

[編集] 2年生

野々村 旭良(ののむら あきら)
2年生で、海音寺達が引退してからキャプテンを勤める。
高槻 周平(たかつき しゅうへい)
2年生。ポジションはピッチャー。打順は5番。

[編集] 顧問

戸村 真(とむら まこと)
野球部の監督で、通称・オトムライ。

[編集] 新田東中学校生徒・教師

持ち物や服装についての校則はとても厳しいが、頭髪は3年前から自由。(映画、ドラマ版では頭髪違反も放送される)

矢島 繭(やじま まゆ)
巧のクラスメイト。
杉本 潤一(すぎもと じゅんいち)
巧のクラスメイト。
叶 奈美子(かのう なみこ)
矢島の友達で豪と同じ4組の生徒。
井伊 さつき(いい さつき)
新田東中二年、高槻周平の彼女。
伊藤 春奈(いとう はるな)
巧と同じ(ドラマでは豪と同じ)クラスの女子生徒。
小野 薫子(おの かおるこ)
四組の担任で、国語担当。
草薙(くさなぎ)
巧や沢口の担任。
井手(いで)
地理の担当。
高階(たかしな)
戸村の横の席に座っている。
嶋平(しまひら)
体育専科の先生。

[編集] 横手第二中学校

新田市よりも北に位置する横手市の中学校。野球部が全国四強の成績を残し、知名度は全国区。野球部の試合日程は半年先まで決まっている。ユニフォームを脱ぐと性格の変わる選手が複数居る。

門脇 秀吾(かどわき しゅうご)
野球部の4番打者で、ポジションはレフト。
瑞垣俊二(みずがき しゅんじ)
門脇秀吾とは幼なじみで、強豪・横手の5番打者。 ポジションはショート。
萩 雄途(はぎ ゆうと)
2年ピッチャー。
城野 達矢(じょうの たつや)
2年のキャッチャー。
榎本(えのもと)
3年のエースピッチャー。
唐木 恭介(からき きょうすけ)
俊足が自慢のサード。不動の一番打者。
崎山(さきやま)
3番ファースト。
池辺(いけべ)
セカンドで二番打者。
辻倉(つじくら)
ポジションはライト。
田岡(たおか)
ポジションはセンター。
阿藤 哲也(あとう てつや)
野球部の顧問で、数学教諭。

[編集] 新田スターズ

江藤 彰(えとう あきら)
ライト二番。バントがうまい。
関谷 (せきや)
新田スターズのエース。小6。

[編集] その他

瑞垣 香夏(みずがき かな)
俊二の妹。
瑞垣 一臣(みずがき かずおみ)
高校生で、俊二と香夏の兄。
河合 歌子(かわい? うたこ)
巧のおじいちゃんの幼馴染。青波の同級生の真晴の祖母。

[編集] 単行本

[編集] ハードカバー

絵:佐藤真紀子(教育画劇刊)

[編集] 文庫

角川書店

[編集] ラジオドラマ

青春アドベンチャーNHK-FMでラジオドラマ化。全10話。)

[編集] キャスト

[編集] 映画

バッテリー
監督 滝田洋二郎
脚本 森下直
製作 角川ヘラルド映画
東京放送
東宝
出演者 林遣都
山田健太
鎗田晟裕
蓮佛美沙子
米谷真一
太賀
渡辺大
関泰章
矢崎広
木林宏朗俊
結城洋平
安田大輝
楠知樹
五十嵐真人
酒井一世
天海祐希
岸谷五朗
萩原聖人
上原美佐
濱田マリ
嶋尾康史
あさのあつこ
山田辰夫
塩見三省
岸部一徳
菅原文太
音楽 吉俣良
撮影 北信康
編集 冨田信子
配給 東宝
公開 2007年
上映時間 119分
製作国 日本
言語 日本語
興行収入 15.3億円
allcinema
キネマ旬報
テンプレートを表示

2007年3月10日、全国東宝系で公開。主題歌は熊木杏里の「春の風」(キングレコード)。(EN)

[編集] キャッチフレーズ

「いまだからこそ、できることがある」

[編集] 監督・製作・脚本

[編集] キャスト

[編集] テレビドラマ

バッテリー
ジャンル テレビドラマ
放送時間 毎週木曜日20:00-20:45(45分)
放送期間 2008年4月3日 - 2008年6月12日
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
企画 あさのあつこ「バッテリー」
製作総指揮 (制作統括)若泉久朗
演出 清水一彦、田中健二、中島由貴
脚本 相良敦子
出演者 中山優馬
高田翔
森本慎太郎
斉藤由貴
堀部圭亮
千原ジュニア
ほか
音声 ステレオ放送
字幕 文字多重放送
データ放送 実施
エンディング Mr.Children少年
外部リンク NHK
テンプレートを表示

NHKの新設連続ドラマ枠『ドラマ8』にて、2008年4月3日から6月12日まで放送していた。2008年1月中旬にクランクイン、千葉岡山でのロケをおこなった。

[編集] キャスト

[編集] 主題歌

・2009年2月25日にDVDボックスを発売。

[編集] サブタイトル

各回 放送日 サブタイトル 視聴率
第1回 2008年4月3日 本気になれよ! 8.1%
第2回 2008年4月10日 俺を信じろ! 9.6%
第3回 2008年4月24日 やつらを許さない! 7.2%
第4回 2008年5月1日 俺は負けない! 8.3%
第5回 2008年5月8日 野球は誰のもの? 5.9%
第6回 2008年5月15日 怪物との勝負 8.7%
第7回 2008年5月22日 キャッチャー失格 7.7%
第8回 2008年5月29日 心は届くのか? 7.7%
第9回 2008年6月5日 勝負をつけろ! 7.8%
第10回 2008年6月12日 俺たちの野球! 8.1%
平均視聴率7.9%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)

[編集] 脚注

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

NHK ドラマ8
前番組 番組名 次番組
枠設立前につき無し
バッテリー
NHK総合 木曜20時台
鞍馬天狗
(→ここまで「木曜時代劇」枠)
バッテリー
乙女のパンチ
個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語