坂道のアポロン

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坂道のアポロン
ジャンル 音楽
漫画
作者 小玉ユキ
出版社 小学館
掲載誌 月刊フラワーズ
レーベル フラワーコミックスα
発表号 2007年11月号 - 2012年3月号
番外編:2012年5月号 - 9月号
発表期間 2007年9月28日 - 2012年1月28日
番外編:2012年3月28日 - 7月28日
巻数 全9巻 + 番外編1巻
アニメ
原作 小玉ユキ
監督 渡辺信一郎
脚本 加藤綾子、柿原優子
キャラクターデザイン 結城信輝
音楽 菅野よう子
アニメーション制作 MAPPA手塚プロダクション
製作 「坂道のアポロン」製作委員会
放送局 放送局参照
放送期間 2012年4月 - 6月
話数 全12話
その他 字幕放送
テンプレート - ノート
ウィキプロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

坂道のアポロン』(さかみちのアポロン)は、小玉ユキによる日本漫画作品。『月刊フラワーズ』(小学館)にて、2007年11月号から2012年3月号まで連載された。同年5月号から9月号まで番外編「BONUS TRACK」が掲載されていた。単行本は2012年5月現在既刊9巻。作者にとって、1巻を超える長さの連載作品は初めてである。『このマンガがすごい! 2009』オンナ編で1位を獲得。第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。作者の産休のため、2010年5月号から7月号まで休載した。

2011年12月にテレビアニメ化が発表され、2012年4月から6月まで放送された。

あらすじ[編集]

1966年初夏、船乗りの父親の仕事の都合で、横須賀から長崎県佐世保市にある佐世保東高校[注 1]に転校してきた男子高校生・西見薫。

転校初日、バンカラな男・川渕千太郎との出会いをきっかけに、ジャズの魅力にはまり、薫の高校生活は思わぬ方向へ変化していく。

更に、薫は千太郎の幼馴染・迎律子に、律子は千太郎に、千太郎は上級生の深堀百合香にと、それぞれの恋の行方も複雑になっていく。

登場人物[編集]

キャラクター名の下に記載する「声 - (名前)」はアニメ版における声の担当者。

主要人物[編集]

西見 薫(にしみ かおる)
声 - 木村良平古木のぞみ(少年期) / ピアノ演奏 - 松永貴志
本作の主人公。高校1年生。船乗りの父親(声 - てらそままさき)の仕事の都合で、幼い頃から何度も転校を繰り返してきた。秀才で真面目だが、繊細で人付き合いが苦手。ある時からストレスで吐く癖がついてしまう。伯父の家に居候しているが、従妹伯母(声 - 城雅子)に嫌味を言われる日々を送っており、窮屈な思いをしている。
律子の無垢な笑顔に癒され、恋に落ちる。千太郎からは、「ボン」と呼ばれる。
小学生の頃から、ピアノを弾いており、腕前も良い。クラシックしか弾いたことがなかったが、千太郎に挑発され、ジャズに挑むようになる。
川渕 千太郎(かわぶち せんたろう)
声 - 細谷佳正ラヴェルヌ拓海(少年期)
大柄で野蛮な少年。高校1年生。豪快かつ型破りな性格で、腕っ節も強く、学校中から「札付きのワル」と恐れられているが、明朗で面倒見が良く正義感も強い。クリスチャン。首に母親の形見のロザリオを下げている。律子とは幼なじみ。日本とアメリカのハーフだが、日本人の母親は千太郎を残して姿を消し、叔父夫婦に引き取られた。妹と弟(叔父の子)が2人ずつおり、とても慕われている。百合香のことを好きになる。サラ・ボーンという鳩を飼っている。
ジャズのドラム担当。字を書くときは左利きだが、ドラムセットは右利きのものを使用している。
迎 律子(むかえ りつこ)
声 - 南里侑香
千太郎の幼馴染で、薫のクラスの学級委員。そばかす顔の少女。純粋で明るく優しい性格。クリスチャン。実家は、レコード店「ムカエレコード」。千太郎のことが好き。

高校生[編集]

深堀 百合香(ふかほり ゆりか)
声 - 遠藤綾
薫達の先輩。高校2年生。ミステリアスな雰囲気を持つ美少女だが、性格は活発で好奇心旺盛。美術部所属。家は裕福。薫・千太郎・律子が3人で遊びに行った時、不良に絡まれているところを千太郎に助けられる。
千太郎に招待されて行った店で出会った淳一を好きになる。
丸尾 重虎(まるお しげとら)
声 - 村瀬歩
薫たちのクラスメイト。メガネをかけた小太りの、人の良さそうな少年。無線部に入っており、趣味はQSLカード集め。薫を無線部に勧誘するがあっさり断られる。兄がベンチャーズのファンで、その影響で実はギターの腕前もなかなか。
松岡 星児(まつおか せいじ)
声 - 岡本信彦
2年に進級し、千太郎と同じクラスになった。歌を歌うのが好きで、将来は上京してスターになり、兄弟や両親を楽させるのが夢で、そのために方言を使わないように心がけている。千太郎をロックバンドに誘う。
山岡 竜之介(やまおか りゅうのすけ)
声 - 山口翔平
転入生の薫を集団でしめようとして千太郎に前歯を折られる。星児のバンド仲間の一人。ビートルズファン。実家は裕福。
時枝(ときえ)
声 - 古木のぞみ
2年生の時の薫と律子のクラスメイト。律子が薫を好きだと思い込み、律子を後押しする。

大学生[編集]

桂木 淳一(かつらぎ じゅんいち)
声 - 諏訪部順一/ 歌唱シーン - 古川昌義
律子の隣人で、家は「しらゆり」というケーキ店。千太郎からは「淳兄」と慕われている。トランペット奏者。
親の反対を押し切って東京の大学へ行くが、学生運動に巻き込まれたことから退学し、勘当される。
室井(むろい)
声 - 鈴村健一
淳一のジャズ仲間。サックス奏者。淳一のアジをきっかけに無関心だった学生運動にのめり込む。機動隊との乱闘で両手の骨が砕ける重症を負う。
有田 勲(ありた いさお)
声 - 櫻井孝宏
学生運動の活動家。警察に捕まり、後を淳一に託す形になる。

その他[編集]

迎 勉(むかえ つとむ)
声 - 北島善紀
律子の父。レコード店を経営している。ジャズ好きで、店の地下に練習用の防音室を持っている。ウッドベース奏者。
小夜子(さよこ)
声 - 本田貴子
薫の母親。農村の出で、読み書きができなかったことを西見家の恥さらしだと罵られ、家を出た。
幸子(さちこ)・康太(こうた)・太一(たいち)・千恵(ちー子)
声 - 宮本侑芽(幸子)、華山梨彩(康太)、岩崎愛(太一)
千太郎の妹・弟達。特に幸子は薫にも懐いている。
まり子
声 - 佐藤亜美菜
薫が同居させてもらっている伯父宅の娘。薫の従姉妹。わがままな性格。
千太郎の両親(声 - 河本邦弘(父)、津田匠子(母))
千太郎の祖母(声 - 真山亜子
百合香の両親 (声 - 浜田賢二(父)、城雅子(母))
謙二(けんじ)
勉がジャズがはじめるキッカケとなった人物。海軍に志願し軍楽隊に入隊する。
神父(声 - 堀内賢雄
島の神父 (声 - 宝亀克寿)※方言指導も担当。

オリジナルサウンドトラック[編集]

漫画版[編集]

作中に登場した楽曲などを収録したオリジナルサウンドトラックが、EMIミュージック・ジャパンより発売された。2009年9月16日発売、TOCJ-66523。

収録曲
  1. モーニンアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)
  2. ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ(ホレス・シルヴァー
  3. いつか王子様がquasimode
  4. チュニジアの夜(アート・ブレイキー)
  5. バット・ノット・フォー・ミー(チェット・ベイカー
  6. アス・スリー(ホレス・パーラン
  7. ラヴ・フォー・セール(キャノンボール・アダレイ
  8. イージー・トゥ・ラヴ(サラ・ヴォーン
  9. マイ・フェイヴァリット・シングス(quasimode)
  10. バグス・グルーヴ(ミルト・ジャクソン
  11. ブルー・トレインジョン・コルトレーン
  12. マイ・ファニー・ヴァレンタインビル・エヴァンス&ジム・ホール

アニメ版[編集]

テレビアニメ化に伴い、オリジナルサウンドトラックがエピックレコードジャパンより発売された。2012年4月25日発売、ESCL-3874。 プロデュースは菅野よう子、演奏には松永貴志(ピアノ)や石若駿(ドラム)などが参加している。

収録曲
  1. KIDS ON THE SLOPE(菅野よう子
  2. Chick's Diner(菅野よう子)
  3. Moanin'(松永貴志
  4. Bag's Groove(菅野よう子)
  5. Blowin' The Blues Away(菅野よう子)
  6. Satin Doll(菅野よう子)
  7. YURIKA(菅野よう子)
  8. Rosario(菅野よう子)
  9. Curandelo(菅野よう子)
  10. Transparent(菅野よう子)
  11. Run (mabanua)
  12. But not for me(類家心平 & 古川昌義
  13. My Favorite Things(南里侑香
  14. Equinox(菅野よう子)
  15. A Piece Of Blue(菅野よう子)
  16. バードランドの子守唄(手嶌葵
  17. Jazz For Button(菅野よう子)
  18. Four(菅野よう子)
  19. Easy Waltz(松永貴志
  20. float (mabanua)
  21. Milestones(菅野よう子)
  22. Apollon Blue(菅野よう子)
  23. Kaoru & Sentaro Duo in BUNKASAI(松永貴志)
  24. いつか王子様が(菅野よう子)

書誌情報[編集]

単行本併録作品[編集]

種男(タネオ)
凛花』(小学館)第3号掲載、第1巻収録
多忙な日々が続き、正に枯れかけ寸前のOL・志田。ある朝目覚めると、部屋に知らない男がいた。水しか飲まないその男を、種男と名付ける。何も話さない種男だが、志田の生活は次第に潤っていく。
インターチェンジ
『凛花』第4号掲載、第2巻収録
高速道路の出口のループを10周すると、忘れたいことをきれいに忘れることができる。少しの間だけ付き合っていた彼に教えてもらったこのおまじない。その彼の訃報を聞き、溢れ出てくる想い出を止めようと晴子はループするが……。
バグズコンチェルト
『凛花』第5号掲載、第3巻収録
友達との電話中、突然耳の中に小さな虫が入ってしまう。気持ち悪い、早く出したいと思うが、虫は「愛しのオカベ様に告白したい」と言ってきて……。
エレベーター・チャイルド
『凛花』第6号掲載、第4巻収録
エレベーターガールの仕事中、腰の曲がった老人が乗ってくる。上昇していくと同時に男性は若返っていき、どこか見覚えのある少年へと変わっていく。少年の正体は……。
天井娘
『凛花』第7号掲載、第5巻収録
マンションの階下から響く不快な音。下の階には確かこぎれいな女性が住んでいたはず。下のベランダにバスタオルを落としてしまった男は、仕方なく女性を訪ね、ついでに文句を言おうとすると、女性が天井から逆さまにくっついていた……。

テレビアニメ[編集]

2012年4月から6月まで、フジテレビノイタミナ」枠にて放送された。テレビアニメ『COWBOY BEBOP』を手がけた監督・渡辺信一郎と同作品の音楽を作った菅野よう子が久々にタッグを組むことが話題になっている。本作はジャズ漫画のアニメ化であるが菅野よう子は以前よりジャズは好きではないと発言しており、本作についてはあくまで「人間を描いた作品」と答えている[1]。最終話となる第12話では、原作者である小玉ユキ自身が、原画に参加した[2]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「坂道のメロディ
作詞・歌 - YUKI / 作曲・編曲 - 菅野よう子EPICレコードジャパン
エンディングテーマ「アルタイル
作詞 - 秦基博 / 作曲・編曲 - 菅野よう子 / 歌 - 秦基博 meets 坂道のアポロン(Ariora Japan / Augusta Records
挿入歌「バードランドの子守唄」(第5話)
作詞 - B.Y.フォスター[注 2] / 作曲 - ジョージ・シアリング / 歌 - 手嶌葵

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
#1 モーニン
Moanin'
加藤綾子 渡辺信一郎 出合小都美 Cindy H.Yamauchi
#2 サマータイム
summertime
柿原優子 別所誠人 清水久敏 山田勝哉
#3 いつか王子様が
Someday My Prince Will Come
加藤綾子 小寺勝之 菅原静貴 中村路之将
#4 バット・ノット・フォー・ミー
But not for me
柿原優子 篠原俊哉 青井小夜 秋田学
田頭真理恵
#5 バードランドの子守唄
Lullabys of Birdland[注 3]
加藤綾子 宮繁之 山岡実 青木一紀
#6 ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ
You don't know what love is
柿原優子 宍戸淳 安彦英二
#7 ナウズ・ザ・タイム
Now's the time
加藤綾子 松尾衡 出合小都美 Cindy H.Yamauchi
#8 ジーズ・フーリッシュ・シングス
These foolish things
柿原優子 二村秀樹 清水久敏 菊池聡延
大城美幸
#9 ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー
Love me or leave me
加藤綾子 梅本唯 吉田正幸
#10 イン・ア・センチメンタル・ムード
In A Sentimental Mood
柿原優子 山崎みつえ 山岡実 清水空翔
#11 レフト・アローン
Left Alone
加藤綾子 出合小都美 安彦英二
山田歩
#12 オール・ブルース
All Blues
柿原優子 渡辺信一郎 山田勝哉
Cindy H.Yamauchi

放送局[編集]

2012年4月開始の局はテレビ長崎を除き、ノイタミナ枠第1部としての放送作品となる。

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
関東広域圏 フジテレビ 2012年4月12日 - 6月28日 木曜 24:45 - 25:15 フジテレビ系列 製作委員会参加
中京広域圏 東海テレビ 木曜 26:05 - 26:35
佐賀県 サガテレビ 2012年4月13日 - 6月29日 金曜 25:05 - 25:35
福岡県 テレビ西日本 金曜 26:05 - 26:35
山形県 さくらんぼテレビ 2012年4月14日 - 6月30日 土曜 25:05 - 25:35
秋田県 秋田テレビ 土曜 25:35 - 26:05
鹿児島県 鹿児島テレビ
熊本県 テレビ熊本 土曜 26:05 - 26:35
福島県 福島テレビ 2012年4月16日 - 7月2日 月曜 25:10 - 25:40
広島県 テレビ新広島 月曜 25:45 - 26:15
愛媛県 テレビ愛媛 2012年4月17日 - 7月3日 火曜 24:35 - 25:05
新潟県 新潟総合テレビ 火曜 25:30 - 26:00
宮城県 仙台放送 火曜 25:45 - 26:15
近畿広域圏 関西テレビ 火曜 25:58 - 26:28
岩手県 岩手めんこいテレビ 2012年4月18日 - 7月4日 水曜 25:50 - 26:20
静岡県 テレビ静岡 2012年4月19日 - 7月5日 木曜 25:10 - 25:40
長崎県 テレビ長崎 2012年4月22日 - 7月8日 日曜 26:20 - 26:50 作品の舞台
日本全域 BSフジ 2012年4月28日 - 7月21日 土曜 26:00 - 26:30 フジテレビ系列
BS放送
北海道 北海道文化放送 2012年8月19日 - 11月4日 日曜 25:45 - 26:15 フジテレビ系列
日本全域 フジテレビTWO 2013年3月30日 - 5月4日 土曜 25:00 - 26:00 CS放送 2話連続放送
リピート放送あり

WEBラジオ[編集]

道のアポロン〜ムカエレコード・地下スタ通信〜HiBiKi Radio Station 2012年4月10日 - 2012年7月3日

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ロケ地は佐世保北高校だが作中は東高校となっている。現在佐世保市には東高校は存在しない。
  2. ^ ジョージ・デヴィッド・ワイスのペンネーム
  3. ^ Lullabies of Birdland』はエラ・フィッツジェラルドのアルバムである。作中で登場しているのは、クリス・コナーの『 Sings Lullabys of Birdland』のレーコードジャケットである。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

フジテレビ ノイタミナ 第1部
前番組 番組名 次番組
坂道のアポロン

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