F (漫画)
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『F』(エフ)は六田登による漫画作品(1986年から1992年までビッグコミックスピリッツで連載)、またそれを原作にしたテレビアニメ。
単行本は小学館より発刊。全28巻(文庫版は全19巻)。
2002年には続編の『F REGENERATION 瑠璃』が登場している。
第36回小学館漫画賞を受賞。
目次 |
[編集] 概要
親友のタモツとともにF1ドライバーを目指す赤木軍馬、その父で赤木財閥の長である赤木総一郎の二人を二つの軸として話は進む。
F3・F3000とステップを挙がりながらも身近な人間の死など次々と不幸が舞い込む軍馬。政界進出を目指し、理想の国づくりを胸に燃やして奮闘しながらも身内の裏切りなどで苦境に追い込まれる総一郎。両者とも苦難に遇いつつも必死の心でそれを克服し、前へと進む。
その中で軍馬の総一郎に対する「憎しみの対象としての父」「尊敬の対象としての父」「愛情の対象としての父」というエディプスコンプレックスの葛藤、そして最後にF1の大舞台で「越えるべき対象としての父」を乗り越える子の姿を描く。
漫画が連載開始された1986年は、翌年からの鈴鹿サーキットでのF1日本GP開催、中嶋悟のレギュラー参戦による空前のF1ブームに先駆けるタイミングであったが、作者のF1マシンやサーキットなどの精緻な描写には、モータースポーツファンの間でも話題となった。
[編集] アニメ版
[編集] 概要
アニメは1988年3月9日から1988年12月23日にかけてフジテレビ・キティフィルムの製作で放送。全31話。毎週水曜日19時30分に放送された。しかし21話(同年9月28日)終了後、全国ネットは終了となり、22話(関東では10月21日)以降はローカルセールス枠としてフジテレビおよび一部のネット局のみで放送時刻を変更して放送された。他のネット局は編成上ネットが組めない為、止むを得ず放送を打ち切った。その21話が22話の前編だった為、視聴者から問い合わせが相次いだ。 なお広島地区(テレビ新広島)では1-21話の再放送の後に未放送だった22-31話が続けて放送されている。また、関西地区(関西テレビ)では、21話放映後、一ヵ月後に放送時刻を月曜夕方16時台後半に移して22話以降が放送された。
水曜19時後半時代の中盤にはプロ野球・ヤクルト戦の中継(主に明治神宮野球場でのホームゲーム)と特番の乱発の影響で飛ばされた事もあった(後続に放送される「ザ・スクールコップ」も同様だった。)。もっともローカルセールス分のストーリーを含めた全31話は約7ヶ月で放送する数量であるが、放送するのに10ヶ月近く掛かっている状況であり、当時のフジテレビ系列が如何にヤクルト戦と特番重視の編成を取っていたかが分かる。
「F-エフ-」というタイトルはついていたものの、新聞やテレビ雑誌等の隣接エリア番組表では「F」としか表示されないことも多く、その意味では日本一短いレギュラー番組のタイトルといえよう。
[編集] スタッフ
- 製作:多賀英典
- 原作:六田登
- 企画:落合茂一
- 監督:真下耕一
- シリーズ構成・脚本:高屋敷英夫
- 音楽:星勝、矢萩渉
- キャラクターデザイン:工藤柾輝
- メカニックデザイン:さとうともひこ
- 美術監督:新井寅雄
- 録音演出:斯波重治
- 撮影監督:吉田光伸
- プロデューサー:中尾嘉伸(フジテレビ)、松下洋子、鈴木聡(キティ・フィルム)久保真(スタジオディーン)
- 絵コンテ:高屋敷英夫、真下耕一、谷田部勝義、澤井幸次、石山貴明、古川順康、杉島邦久、小島多美子
- 演出:石山貴明、谷田部勝義、澤井幸次、杉島邦久、古川順康、高木真司、茂木智里、遠藤徹哉(えんどうてつや)
- 作画監督:工藤柾輝、音無竜之介、中嶋敦子、河南正昭、水村良男
- 原画:スタジオジャイアンツ、スタジオたくらんけ、ダスト、スタジオガイン、虫プロダクション、竜の子アニメ研究所、ラオホ、アイテム、スタジオディーン
- 動画チェック:川嶋明、鮑智行
- 動画:スタジオライオンズ、スタジオたくらんけ、竜の子アニメ研究所
- 仕上:スタジオOZ、ティ・ニシムラ、スタジオディーン、スタジオステップ、京都アニメーション
- 背景:プロダクション・アイ
- 色指定:池さゆり
- 特殊効果:斉藤丈史
- 仕上検査:田高浩一、石井健一
- 撮影:ティ・ニシムラ
- メインタイトル:杉澤英樹
- 編集:坂本雅紀、片山理恵、森田清次
- タイトル:マキ・プロ
- 現像:東京現像所
- 録音演出助手:浅梨なおこ
- 調整:桑原邦男
- 効果:依田安文、庄司雅弘(フィズサウンドクリエイション)
- スタジオスタッフ:山田富二男、大芦茂樹
- 録音スタジオ:ニュージャパンスタジオ
- 録音制作:オムニバスプロモーション
- リレコーディング:東京リレコーディング
- 広報担当:重岡由美子(フジテレビ)
- 協力:ポニーキャニオン
- 制作進行:石田智明、木村直人、千葉大輔、千葉茂夫、野本拓、安藤義之
- 制作担当:半澤正幸
- アニメーション制作:スタジオディーン
- 制作:フジテレビ、キティ・フィルム
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ(1 - 21話)
- エンディングテーマ(1 - 21話)
- オープニングテーマ(22 - 31話)
- エンディングテーマ(22 - 31話)
[編集] 原作との差異
- 原作には性的描写が多数あるため、それらの表現はアニメ版ではすべてカット、もしくは程度の軽い物に変更されている。
- コミックス第1巻に登場する「BMWに乗る男(名前は登場しない)」は聖一人に変更されている。
- 全国ネットが終了した21話以降、軍馬がF3へステップアップするエピソードになるが、ストーリーが原作と大幅に異なる。その21話が22話の前編だった為、視聴者から問い合わせが相次いだ。
- 将馬の台詞で原作では「それに奴は1年前にここを追い出されている。」の部分が「それに赤木家からはとうに勘当されている。」に差し替えられている。
- 聖の絶命の際のセリフ・演出が大きく異なる。
- 原作では「世界へ頼むぜ」であるが、アニメ版では「お前より速い奴はゴマンといるぜ」となっている。後者のセリフは原作では第1巻に登場する「BMWに乗る男」が残した捨て台詞であったが、設定変更によりアニメ版では聖が第1話より何度か使っている。
- 死後、軍馬により聖のヘルメット・マスクを脱がされると、原作では聖の頭髪がすべて抜け落ちた。しかし、アニメ版では頭髪は白髪化する演出になっている。
[編集] 登場人物
- 赤木軍馬(あかぎ ぐんま)(声優:関俊彦)
- 本編の主人公。性格は荒々しく、短気で気まぐれと身勝手でいいかげんであるが、クルマを運転すると誰よりも速く運転することができる。「何人(なんぴと)たりとも俺の前は走らせねぇ。」を口癖にしている事や総一郎・将馬に対して度重なる反抗的な態度や地元で度重なる問題行動を取った事から、勘当同然に赤木家を追い出された後上京し、モータースポーツの世界に足を踏み入れる。そして多くの人々との出会いや別れを経験し次第に一流のレーサーへと成長していく。しかし1992年のモナコグランプリにてポールポジションを取りトップを走っていたがシケインで大クラッシュに巻き込まれマシンもろとも海へ転落し、仮死状態になりつつも一命はとりとめたが、F1ならずレース界そのものから姿を消した。その真の理由は後遺症やレースへの恐怖などではなく、息子・瑠璃の誕生が大きく影響している。
- 名前の由来は群馬県と赤城山から。
- 大石タモツ(おおいし たもつ)(声優:古本新之輔)
- 軍馬の幼馴染。父親が天才的なカーメカニックであったこともあり、若くして天才的な技術を持っている。軍馬がレースをするため上京したことからタモツもまた上京を決意する。その後森岡モータースで働きながらFJ1600Bにて軍馬のメカニックとして活躍する。その後様々な理由から軍馬と決別し、聖のメカニックとなる。しかし聖が死ぬ間際に軍馬とタモツに世界への挑戦を託したことから和解、以後名コンビとして軍馬と共に活躍する。軍馬とともに加入したF1チーム、GOKTで「イルカペイント」なる飛躍的に空気抵抗を小さくする技術を開発しマシンに実装した。
- 小森純子(こもり じゅんこ)(声優:玉川紗己子)
- 軍馬達の下宿である、小森荘の大家の姪。自動車教習所の教官をしている。自分勝手で乱暴な性格の軍馬を「サイテー男」と呼ぶなど嫌っている。出会って間もなく軍馬は純子に好意を持ち始めるが、かつての恋人をレース中の事故で亡くしたこともあり、軍馬の好意を受け入れることを拒否し続ける。しかし様々な出来事・出会い・別れを通して次第にひかれていく。物語終盤では軍馬との息子・瑠璃を出産する。
- 赤木総一郎(あかぎ そういちろう)(声優:糸博)
- 軍馬の父で巨大企業である赤木グループの会長。戦後、群馬県に持つ膨大な山林を資本に、一代で赤木グループを巨大企業に育て上げる。その後政界入りを目指し、衆議院議員に立候補する。正妻との間に2人の息子(将馬・雄馬)、妾である静江との間に1人(軍馬)の計3人の子を持つ。静江の死後、軍馬を引き取るも、軍馬が総一郎に対し恨みを持っていたため、2人は激しく対立する。
- のちに田川の策略により失脚しボケ状態になり、赤木家から失踪してしまう。
- 赤木将馬(あかぎ しょうま)(声優:梁田清之)
- 軍馬の腹違いの兄。プライドが高く軍馬とよく衝突する。海外で留学中にボクシングをしていた。
- 総一郎の妻、おかみ(声優:沢田敏子)
- 総一郎の正妻で将馬と雄馬の実母。総一郎と静江との間に生まれた軍馬の事を嫌っており、完全に軽蔑している。
- 聖 一人(ひじり かずと)(声優:鈴置洋孝)
- 軍馬のライバルとなるレーサーで、FJ1600Bの2年連続チャンピオン。しかし不治の病に侵されていたため、残りの人生をレースに費やす。F3での軍馬とのデッドヒートに敗れた後、世界への挑戦を軍馬とタモツに託し、絶命する。
- ユキ(声優:水谷優子)
- 赤木家の使用人で軍馬の恋人だったが将馬にも溺愛されていた。赤木グループのビルから飛び降り絶命。自殺と思われたがのちに田川による他殺と判明する。
- 黒井和夫(くろい かずお)
- 黒井レーシングチーム代表。軍馬をスカウトしに来た。
- 岸田ひでお(きしだ ひでお)(声優:古谷徹)
- 軍馬とともにFJに参戦したレーサー。しかし才能はまったく無く、レーサーからすぐ足を洗い、軍馬の支持者となる。
- 山口音也(やまぐち おとや)
- 雄馬が代表であるチーム、メタモルフォーゼのレーサー。聖亡き後に軍馬のライバルとなる。が、強引な手段でライセンスも無くF1に乗り込みレースに挑んで事故死してしまう。
- 田川辰次郎(たがわ たつじろう)
- 通称、辰叔父。過去に総一郎に会社を取られた恨みから赤木グループ乗っ取りのためにあれこれ汚い手を使う。工作が進み乗っ取り目前まで行くが、結局逮捕されてしまう。
- 笠井(かさい)
- 総一郎の腹心。赤木グループの化学会社社長から赤木商事の取締役になった。しかし田川の罠にはまってしまい記憶喪失になるが、記憶を取り戻し総一郎の元に戻ってきた。
- サコ
- 軍馬がロンドンで知り合った女。ロンドンのパブで歌手をやっていた。本名は原久子。元恋人のジョージによりメジャーデビューを果たしブレイクをするがピーボーを勝手に施設に預けたジョージを刺殺してしまい日本へ強制送還された。故郷の博多で軍馬と再会したが事件のショックで記憶障害になり軍馬やロンドンでの事は完全に忘れられていた。
- ピーボー
- ロンドンでサコと一緒に暮らしていた孤児の少年。名前の由来は死んだ母親を救急車がピーボーピーボーと鳴らして運んだ事から来ている。ジョージの勝手により施設に預けられるが脱走し不良になる。誤解から軍馬を逆恨みするがのちに和解し、軍馬と同じレーサーの道を進むが事故に遭い軍馬の腕の中で絶命してしまう。
- グレッグ・オールマン
- 元F1レーサーでイギリスのレーシングスクールの校長。F1界で権威があり軍馬をレーサーにする。
- ジーザス・クライスト
- フェラーリのドライバー。F3000からF1にかけて軍馬のライバル。身に降りかかる災厄を超能力のような予感で感じ取り、不吉な予言を軍馬はじめとするレーサーたちに投げかける。だが、彼自身の思い込みによるところが大きく、予測外の「鳥の糞」が降ってきただけでレースへ対応できなくなるなど自分の予感を過信しすぎるもろさがある。
[編集] 作品遍歴
| フジテレビ系 水曜19:30枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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めぞん一刻
(1986年3月26日 - 1988年3月2日) |
F(1-21話)
(1988年3月9日 - 9月) |
|
| フジテレビ 金曜17:30枠 | ||
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不明
|
F(22-31話)
(1988年10月 - 12月) |
(再放送枠)
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| 小学館漫画賞青年一般部門 |
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