味いちもんめ

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味いちもんめ』(あじいちもんめ)は、原作:あべ善太、作画:倉田よしみによる日本漫画作品。板前料亭を題材にした料理・グルメ漫画1995年にはテレビ朝日系列でテレビドラマ化もされた。

概要[編集]

初期は『ビッグコミックオリジナル増刊号』(小学館)にて連載していたが、1987年『ビッグコミックスペリオール』(同)の創刊と共に移籍した。1999年には第44回小学館漫画賞青年一般向け部門を受賞している。なお、初回の掲載題名は『アヒル物語』となっており、第2回から『味いちもんめ』に改題されている。

1999年3月14日に原作者のあべ善太が急逝したため、『味いちもんめ』は単行本33巻途中にて終了した。その後、シナリオ協力として福田幸江が参加して連載が再開され、『新・味いちもんめ』として2008年4号まで連載、同年6号から2013年5号までは『味いちもんめ・独立編』として連載された。2013年8号より『味いちもんめ〜にっぽん食紀行〜』の連載が開始した。

なお、原作のあべ善太の本業は、高校の国語の教師である。

登場人物[編集]

藤村の板前[編集]

伊橋 悟
最初は連載当時の藤井フミヤばりに前髪を垂らし、料理学校首席卒業の自分に「何もさせてもらえない」と不満ばかり口にし、仕事を真面目にやらない男だったが、同い年で追い回し3年目の谷沢と得意の剥き物で勝負して完敗、気持ちを入れ替えて自分が『アヒル(追い回し)』である事を自認して修行に励む事になる。性格はお調子者。花板(本作での呼称は基本的に「親父さん」)の熊野をはじめ、横川、坂巻といった立板、その他先輩に時には殴られ、叱咤され時には誉められ、更には鬼怒川、京都等の遠方へ「助」に行かされたりしながら追い回しからどんどん成長していく。熊野の薦めで(というより半ば強制的に)京都の料亭『登美幸』でしばらく修行したことがあり、この経験により自分の目指す味は京料理が基本だと気づく。連載が進むにつれ板前としての技量は確実に身についているようで、料理学校の同期や藤村で板前修業を始めてから知り合った同世代と比較して昇進するのが遅いのは熊野の彼をじっくり育てたいという意向かららしい[1]。料理に対する情熱は本物のようで、自分の部屋には数々の郷土料理の資料、数々の料理のVTRがあるようだ。
連載初期はひったくりを捕まえた縁で香里という女子大生と付き合っていたが、香里がパリへ留学することになったことで遠距離恋愛に発展するかと思われたものの、結局半ば別れたようになってしまった。しかし伊橋が煮方になる頃には三遊亭円鶴の弟子である三遊亭小つるとも付き合いがあった(恋愛関係ではなく、あくまで友人として。伊橋の方はそれなりに想いを寄せているが、小つるの方は「まんざらでもない」という程度)。ちなみに、ソープにもよく行くようだ。
父親(大学教授)とは折り合いが悪く、少なくとも「藤村」入店以降は実家にも全く帰っておらず、両親の近況は基本的に兄を通じて知る。しかし、父親との「雪解け」を匂わせるエピソードを最後に、あべ善太作の『味いちもんめ』は幕を閉じる(偶然とはいえ、最終回でもおかしくないようなエピソードであった)。
『新・味いちもんめ』では西新橋の老舗料亭「桜花楼」を経て「SAKURA」(桜花楼1階フロアで営業)という店で新たなる修行をし、社長を始め変わったキャラクターの多い店を支える。「SAKURA」での修行後、自分の味をつかむために京都の割烹「さんたか」で新たな修行を始める。
連載当初は趣味として、太平洋戦争以前の軍服を収集し、休みの日等はそれを着て街を歩いたりしていたが、戦争を経験した老人達から戦争の悲惨さを聞いてからは、その趣味を止めている。
お調子者だが、反面頭に血が上りやすく、喧嘩の場面で一方に加勢して暴れる事、黒田、渡辺、東といった後輩達を怒鳴りつけたり、手を上げる事もある。
連載の長期化に伴い作中でもそれなりの時間が経過しており、「無印」では若手だった彼も「新」以降になると後輩から影で「オヤジ」扱いされるようになっている。
『新』の終盤で独立話が舞い込み、料亭「楽庵」の店長となった(タイトルは『独立編』でも実際は雇われ店長である)。従業員達からは「大将」と呼ばれる。
ボンさん
第1巻・第2話「ボンさん」から登場しているキャラクター。元僧侶。伊橋の同僚であり、ソープ仲間でもある。当初は伊橋の先輩格であったが、途中から伊橋の成長につれて立場が変わったようで、伊橋はボンさんに対してはタメ口をきくようになっている。(まじめな話をする時には敬語になる時も)。伊橋とお互い冗談や軽口を言い合ってヒジを『ガシガシ』とぶつけ合い、それを周囲が困惑した表情で見つめているシーンは本作の定番(勝敗が描かれる場合は大抵ボンさんが負ける)。気がふれたような互い違いの瞳が特徴的。
もともとは京都の寺にいた僧侶であったが、戦争中はビルマ戦線に出征していた。終戦後は芸者遊び等をしてばっかりであったので、京都の寺を追放され、丹波の二本松(JR園部駅からJRバスに乗って篠山方面に向かった所のようである)ある寺に追いやられるも、そこでは仏像を売り払ってしまい逃げ出してしまう。その後の経歴については謎であるが、ひょんなことから料亭「藤村」にやってくる。そして揚げ物担当の「油場」となる。彼の経歴については非常に謎が多く、京大出と自称していたこともある。真偽のほどは不明ではある(自ら「ウソや」「(勉強は)出来んかった…戦争やったから…」と伊橋に言っていたこともある)が、作品中でみせる博識ぶりからは、まんざら嘘でもないように思える。
大のギャンブル好きであり、特に競馬は戦前の日本ダービーからやっており、主人公伊橋には「50年損し続けている」と言われている。また、好きだった馬が殺されるのを聞き、100万を出して助けたことも。
また落語にも造詣が深い。なおボンさんの本名は吉川広海(よしかわ こうかい、芸者衆には「ひろみ」と名乗っていた)となっている。これは三遊亭圓楽 (5代目)の本名吉河寛海(よしかわ ひろうみ)にちなんでいると思われる。
最初から油場を任されたのではなく、元々「増田」という板前が藤村を辞めたあとに新しく入ってきて、熊野に今までの経験を聞かれて「ボウズしてました」と話す。(ボウズとは、板前の世界では追いまわしの事)しかし、ボンさんの言っていたボウズとは、本当のお坊さんのことで、熊野が油場を任せた理由は、藤村の元立板横川をサラ金の取立てから救ってその横川からの勧めと言う理由と「元坊主なら衣をつけるのは上手そうだ」という熊野のシャレから。しかし、揚げ物に関しては実際にかなりの腕前で、熊野は後に萩原との会話で「ボンさんにそれだけの腕がなければ使いません。」と言い切っている。
熊野 信吉
「藤村」の花板。「親父さん」と呼ばれる。東京の浅草出身で、落語家・三遊亭円鶴とは幼馴染。中学卒業とともに京都の料亭「吉川」の修行に出た。そこで富田、田辺と知り合い、寝食を共にした(京言葉はこの当時自然に身に付いた)。修行時代悔しいことがあると、鴨川の橋の下でよく泣き、鴨川の水につかり自分を戒めていたという(「吉川」の親父さんが亡くなった時も、葬儀の夜に同所で泣いた)。基本的には温厚な性格だが、怒った時には凄い剣幕でみんなを震え上がらせ、鉄拳も容赦なく出る。味についても厳しく、煮方になった伊橋も熊野に味を見てもらい、ダメ出しされた事がよくある。かと思えば、時々オヤジギャグを飛ばし、板場のみんなを固まらせる(それほど寒いギャグでない場合も、板場一同が固まる)手が空いている時や客と談笑している時、首からぶら下げた手拭いの両端をそれぞれの側の手で持って立っているシーンがよくある。「独立編」では、開店直前の「楽庵」を訪れ、伊橋を「大将」と呼び、それがきっかけで伊橋の呼び名が「大将」に決まった。
坂巻 勝男
横川が出た後に来た「立板」。ゴルゴ13のような顔つきで最初は恐れられていた。「藤村」の仲居ゆきとは、元々20歳そこそこで結婚したが、当時の彼は付き合いと称して金を湯水の如く使い、けんかばかりで遂に離婚。しかし「藤村」で再会し、当初は気まずさから辞めようとしたが、熊野に「お互い30を過ぎて、昔とは違っているはず」と薦められた事で復縁、後に息子新太郎をもうける。仕事には厳しく、伊橋や谷沢、更には煮方の栗原さえ包丁の峰で叩かれて教えられたが、仕事を離れれば良き兄貴分で、みんなに慕われていた。子供の頃は父親がいなかったため、よくバカにされたという辛い経験を持っている。田辺の引退に伴い富田が東京に移動したため、京都の「花家」の花板となった。
谷沢 誠
「藤村」の立板。群馬県出身。伊橋とは同い年だが、伊橋より3年「藤村」の先輩のため伊橋は谷沢を「谷沢さん」と呼んでいる(彼の方は当初伊橋を「伊橋さん」と呼んでいたが、上記の理由で伊橋自身が「伊橋でいい」と言って、それからは呼び捨て)。内気で話し下手、極度の緊張症で、脇板、煮方になった際は、包丁が握れなくなったり、味が分からなくなったりとトラブルが生じたが、熊野の励ましによりなんとか回復した。その後、小学校の栄養士と結婚した。内気で温厚な性格だが、怒る時は怒るし、伊橋がふざけてみんなに袋叩きに遭った時は(ギャグ的な誇張表現とはいえ)伊橋の頭に漬物石を落とすなど、意外に怖い人。立板としてカウンターを任されている実力は本物で客あしらいも上手い。なお、同級生が詐欺で捕まったとき年齢が描かれており、伊橋(同い年のため)と共に作中一度だけ具体的な年齢設定が推測できたキャラクターである。
横川
「藤村」の立板だった。博打好きが嵩じ借金が増え、八百善の野菜を細工(わざと火の近くに置いて、痛んだ野菜を持ってきたように見せかける)し、他の八百屋の商品を「藤村」に入れる代わりに金を貰う事を画策するが、熊野には以前から同様の手口を見抜かれており、腕のいい立板の横川を失いたくないから目を瞑ってきた事を吐露され、その場で謝罪して藤村を去った。その後は小田原のドライブインに勤め、更には温泉ホテルで花板を務めたが、藤村を去った後の恩人が過労と栄養の偏りによって亡くなった事で、働く人の体を考えた料理をつくろうと決心し、栄養学を一から学び直し「まるよこ」という定食屋を開店した。一度隣からのもらい火で全焼してしまったが、その後常連客の多い会社の協力で復旧。剥きものが得意で、栗原に言わせれば手先の器用さは熊野以上との事。余談だが、基本的に容姿が変化しない本作の登場人物の中で最も容姿が変化した人物で、連載初期と中期以降の「まるよこ」経営時ではほとんど別人。
栗原
愛称「クリ」。頭は完全に禿げ上がっているが、物語初期の時点ではまだ30前。藤村の煮方だったが、出世。藤村を去り、違う店(白井)の立板となった。大ホテル令嬢と見合い、デートをし、結婚まで秒読みか?という所まで発展したものの、藤村で伊橋や谷沢が坂巻に鍛えられているのを見て、自分の人生は自分の足で歩いていくと決め、板前人生を棒に振る事にはならなかった。
川島 竹一
藤村の「焼き場」担当だった。大きな体とタラコ唇といういかつい容姿だが性格は穏やか。父親が脳溢血で倒れ、左半身が不自由になってしまい、出身地の高知に戻り、小さな居酒屋を経営しながら父親の面倒を見ることになったため、藤村を去った。後に熊野が倒れた際、忘年会の予約客に頭を下げて「藤村」に助っ人に来てくれた。得意料理は「土佐造り」。
長友
「藤村」の追い回しだったが、もう少しで追い回し卒業という所で辞めた。ドライな考え方の持ち主で、趣味は野外観察、コンピュータ。昼食作りにレトルトカレーを作ろうとしたり、市販のダシの素を使ったりと、合理的に考えようとしていた。自然の中に入ると世話好きになるらしい。学生時代、母親の帰宅が遅いため、ゆで卵で空腹を紛らわせることがしばしばあったため、軽いトラウマとなりゆで卵が嫌いになった。追回しの仕事に煮詰まって、求人誌で仕事を探していたこともあるが、ちょっとしたきっかけで立ち直り仕事を続けていた。が、やはり板前の仕事には向いていないと判断したのか、その後前触れもなくいきなり藤村から退職した。(店にはやめる際きちんとしたようだ)
黒田
長友の辞めた直後に入ってきた「藤村」の追い回し。長友がいなくなって自分がまた追い回しに逆戻りする事を恐れた伊橋が必死に新人探しをしている時、あてもなく田舎から出てきて警官に職務質問されている彼が、「板前になりたくて出てきた」と言っているのを聞いた伊橋が「『藤村』に来る予定だった新人だ」と嘘をついて強引に連れてきた。空手と柔道をやっていて、暴漢を追い払う等腕っ節も強いが、大きな体とは裏腹に大人しく優しい性格。渡辺の加入により焼方に進むが、その性格ゆえ、年上の渡辺に注意はしづらいらしく、かなり無理して指導していた。後に人手が足りない「花家」の煮方となった。
渡辺
「藤村」の追い回し。激安ショップで働いていたが店が潰れ、また「物を右から左へ流す」仕事ではなく「自分で物を作り出す」仕事がしたくて「藤村」の面接を受けた。完全な未経験のため、年下の黒田の事も先輩としてきちんと立てる。東が入り、追い回し卒業かと思っていたが、それまでの調理経験の差か焼方試験で負け、追い回しを続行する事になった。自分を面接し、採用を進言してくれた恩義もあってか、伊橋を慕っているような描写がよくある。とはいえ、伊橋が定期的に参加している研鑽会から戻り、物や後輩に八つ当たりした際「いい加減にして下さいよ!」と言い返した事もある。「独立編」では開店直後の「楽庵」にヘルプとしてやってきた。藤村では焼方に昇進しており、伊橋の知らない後輩もいるとの事。
「藤村」の焼方。いろいろな店を歩いてきた。新人だが、渡辺と試験をした結果、焼方をやることとなった。性格は基本的にはおっとりして人懐っこいが、合理的でかつての長友に調理技術や経験をプラスしたようなタイプ。ある程度技術に自信を持っているせいか、伊橋とは事ある毎に対立(というより、伊橋が一方的にカリカリしている)するが、別に嫌っているわけではなく、それなりに認めている描写がある。現在、渡辺が焼方に昇進しているため、東は煮方に昇進していると考えられる。

板前以外の藤村関係者[編集]

女将さん
板場の人達の良き理解者。料亭「藤村」の名前は女将さんの苗字(=女将さんの旦那の苗字)かという説がある。経営を担う。
岩田さん
座敷を取り仕切るベテランの仲居さん。伊橋曰く「オコゼのような顔でグローブのような手」。顔立ちが川島と似ている。
フミさん
藤村の仲居。北海道出身。子供のために仲居を辞める寸前まで行ったが、母親の仕事の大切さを知った子供からやめるなと引き止められた。
京子
新人の仲居で、よく悲鳴を上げるのでボンさんは「キャー子ちゃん」と呼んでいる。
陽子
不良だったが、藤村に入って更生。後に昔の不良仲間と結婚する事になり、伊橋は円鶴師匠の話を参考にたいやきを結婚祝いに送った。

常連客[編集]

三遊亭円鶴師匠
藤村の常連客。有名な落語家で大真打。初めて登場した時は思い上がり、ボンさんいわく「大ネタばかりかけて出来も良くなかった」が、熊野が円鶴に子供の頃食べたような焼き焦げた魚を出し、「この味を忘れてはいけない」ということに気づかせる。その後は落語の出来も良くなり、性格も穏やかになった。村野と共に困った客を怒鳴りつける事も多い。小つるという女の弟子がいる。
村野社長
藤村の常連客。中小企業の経営者で、円鶴師匠同様に困った客を怒鳴る。
萩原
藤村の常連客で、接待でよく利用する。何度も「変な彼女」が出来てすぐ藤村に連れて来るが、「ダイエット女」以外の彼女はほとんど円鶴師匠と村野社長に怒鳴られ、結局すぐ別れる。

京都[編集]

女将さん
料亭「登美幸」を一代で店を築き上げた苦労人。独自の経営哲学「商売は始末と工夫」を持つ。
横山
花板を務める。年齢は「登美幸編」の時点で40歳位(こちらも具体的に年齢が推測できる)。「親父さん」と呼ばれているが、登美幸では女将の権限が強いため、他の花板(言ってみれば「吉川組」)に比べると地味。就職列車で好きだった「厚ちゃん」と一緒だったが、素直になれず…降りた後に渡された温州みかんを握り締めて走るなど純情を見せた。
古瀬
板場のナンバー2だが、伊橋達同様住み込みで働いている。料理については抜群のセンスと技を持つ。夜に遊び歩いて窓に石を投げて部屋に戻るのが日常。仕事に飽きを感じており、クリエイティブな仕事をしたいと言っていたが、ボンさんのアドバイス・女将さんの紹介で訪ねた湯葉作さんの仕事を見て考えを改めた。
小松
煮方を務める。登美幸編初期は横山をはじめ他の板前が伊橋を「伊橋(はし)やん」と呼ぶ中、一人「伊橋」と呼び捨てで、よく怒鳴りつけていたが、後に皆と同様「伊橋やん」と呼ぶようになった。夫婦仲が悪かったが、店に訪れた「古都」を守ろうとする外人客のおかげで考えを改め直した。
石川
焼方を務める。昔はラグビーをやっており、伊橋を「零下12度の北陸へ~」と怖がらせたりもした。
藤田
追い回し。伊橋と歳が近く、遊び仲間でもあり、相談相手でもある。肩書きは同じ追い回しでも、やはり元々焼方までの修行が済んでいる伊橋とは技術面で比べ物にならず、自信を無くした事がある。
徳はん
詳細は不明。
宗重さん
伊橋と銭湯で知り合い交遊を深める。電気もガスも無い庭は野草を伸ばし放題の帰去来庵というあばら屋に住むが、祇園一帯の土地を所有する大金持ち。熊野が京都で修行していたときからの知り合いで、伊橋の修行を見極めるように依頼されていた。ボンさんが京都で芸者遊びをしていたときに会ったことがある。

伊橋が『桜花楼』に行く前の板場の最新メンバー[編集]

  • 花板 - 親父さん(熊野信吉)
  • 立板 - 谷沢 誠
  • 煮方 - 伊橋 悟
  • 焼方 - 東 達也
  • 油場 - ボンさん(吉川広海)
  • 追い回し - ナベ(渡辺)

板場の役目[編集]

花板(はないた)
板場の責任者。献立を決めるのが、一番大きな仕事。カウンターがある店ではカウンターに立つことが多い。“しん”とも。
立板(たていた)
魚をさばき、刺身を引くのが主な仕事。カウンターがある店ではカウンターに立つことが多い。“にばん”とも。
煮方(にかた)
煮物担当。板前は煮方になれば一人前とも言われるらしい。作中のボンさん曰く、「落語家で言えば真打」。
脇鍋(わきなべ)
煮方になるための修行中の人。
向板(むこういた)
立板の補助役。魚をさばくのが仕事。本作では谷沢しか描かれていない。
脇板(わきいた)
向板になるための修行中の人。
焼方(やきかた)
魚を焼いたりするのが仕事。田楽を焼くこともある。焼場(やきば)とも言う。
油場(あぶらば)
天プラを揚げるのが主な仕事。揚場(あげば)とも言い、焼方と大体同じ地位。
八寸場(はっすんば)
盛り付け。本作では登場しない。藤村では下記の「追い回し」が兼任。名前の由来は「八寸」から。
追い回し(おいまわし)
専ら雑用係。盛り付けなども行なう。芋剥きなども追い回しの代名詞であり、「ボウズ」「ボウヤ」「アヒル」とも言う。

エピソード[編集]

  • お座敷でトラブルがあるのは、ほとんどが『萩の間』。
  • 川島の経営する居酒屋(=「島ちゃん」)では、一丁200円の豆腐を半丁250円(冷奴)で売っている。
  • 伊橋の出身校は「明成高校」「東城高校」と2つの高校名が出てきており、矛盾している。どちらの場合にも亀本先生という先生が登場。
  • 伊橋の出身調理師専門学校は、ドラマの中では東京の「武蔵野調理師専門学校」と設定されている。
  • 撮影も数シーンは武蔵野調理師専門学校で行われた。
  • 作中では時々誤植がある(印刷会社のミスなのだが、本作では多い)。例としては、「りけり」を「りけり」というものがある。また、My Fast BIG版での『味いちもんめ』では、「焼き魚」「カツ丼」「初ガツオ」「鮨」など種類別に発売(実際にはそれほど分けられていない)。その場合、背表紙には、20文字ほどの文章が入るが、そこで「藤村」とあるべきところを「藤野」とする誤字もあった。
  • 福田幸江のコラム「タコの種類と料理」の文中に「ダイコンを使うのは、タンパク質を分解するアミラーゼ」との誤った記述がある。アミラーゼはデンプンを分解する酵素であり、タンパク質を分解する事はできない。
  • 谷沢の名前が「矢沢」と間違えられたこともある(深川丼の話し参照)
  • コンビニ向けに発売された物では、様々な訂正がある。
    • 伊橋が銭湯で体重を量っている時にボンさんが「お前が一番心配なのはエイズやろ」というセリフが「お前が一番心配なのは病気やろ」に訂正されている(ちなみに文庫では性病)。その為「お前が…病気…やろ」というセリフの後、銭湯を利用していた客が汗を流しながら真剣な目で伊橋を見る、という不自然なストーリーになっている。
    • 毎日「藤村」に酒を飲みに来る女性の話では、伊橋が「飲みすぎるとアルコール依存症になる」と言ったのに対し女性の「私がアル中になるっていうんですか!?」というセリフが「私がなるっていうんですか!?」に変えられている。
    • 戦時中のすいとんの味を再現するため、熊野が八百屋に普段とは違う品種のイモを発注した際、八百屋が「あんな不味いイモを…?」と言っていたのが、「困ったなぁ」という台詞に変更されている。熊野が「太白」など実在の品種を指定していたための配慮と推測される。

テレビドラマ[編集]

味いちもんめ
ジャンル テレビドラマ
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
出演者 中居正広SMAP
小林稔侍
柳沢慎吾
田中律子
内藤剛志
岡江久美子
第1シリーズ
放送時間 木曜日21:00 - 21:54(54分)
放送期間 1995年1月12日 - 3月16日(10回)
プロデューサー テレビ朝日
五十嵐文郎
東映
手塚治
河瀬光
第2シリーズ
放送時間 木曜日21:00 - 21:54(54分)
放送期間 1996年1月11日 - 3月21日(11回)
プロデューサー テレビ朝日
五十嵐文郎
東映
手塚治
河瀬光
1997年スペシャル
放送時間 木曜日21:00 - 23:54(174分)
放送期間 1997年1月2日(1回)
1998年スペシャル
放送時間 金曜日21:00 - 23:54(174分)
放送期間 1998年1月2日(1回)
2011年スペシャル
放送時間 土曜日21:00 - 23:21(141分)
放送期間 2011年1月8日(1回)
プロデューサー テレビ朝日
船津浩一
東映
手塚治
河瀬光
ROBOT
森井輝
2013年スペシャル
放送時間 土曜日21:00 - 23:21(141分)
放送期間 2013年5月11日(1回)
プロデューサー テレビ朝日
船津浩一
東映
手塚治
河瀬光
ROBOT
森井輝
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テレビ朝日系で放送された。主演は中居正広

第1シリーズは、1995年1月12日より3月16日まで毎週木曜日21:00 - 21:54に、「木曜ドラマ」枠で放送。

第2シリーズは、1996年1月11日より3月21日まで毎週木曜日21:00 - 21:54に、「木曜ドラマ」枠で放送。

好評のため、1997年と1998年には1月に新春スペシャルドラマとして復活、放送された。

この「味いちもんめ」は1990年代後期以降、数多くの連続ドラマで主演を務める中居の初主演ドラマであった。

原作の設定もそれなりに取り入れられているが、基本はドラマオリジナル。

現在のところビデオソフトDVD化といったメディアミックス化は、2011年版以外一切行われていない。

概要(テレビシリーズ)[編集]

第1シリーズ
タイトルは「味いちもんめ」。
第2シリーズ
タイトルは「味いちもんめII・京都編」。
2011年版
1998年のスペシャルドラマ以来12年ぶりにスペシャルドラマとして放映された。[2][3]。撮影は2010年12月21日に終了[3]。2011年版はアーノルド&リヒター(ARRI)のデジタルシネマカメラ「アレクサ」で撮影されている。
この作品のDVDは2011年5月21日発売された。
2013年版
レギュラー放送の「土曜ワイド劇場」を休止して放送[4]、こちらも「アレクサ」を撮影に使用している。
宅間善人が「次週のこの時間」と発言したり、伊橋が横山と再会した際「2の京都編」と発言するなど、メタフィクションな演出もされている。

あらすじ[編集]

味覚の鋭さは天才的だが地道な努力が大嫌いな伊橋悟は、料理学校をトップの成績で卒業して料亭「藤村」に板前見習いとして就職する。だが、そこは封建的な世界、自信過剰の悟は下働きの扱いに反発して他の板前たちとケンカがたえない。しかし、花板である熊野の料理で自分の未熟さを思い知らされ、心を入れ替えて一流の料理人を目指そうと決意する。

キャスト[編集]

特に特記のない限り、基本的に「藤村」の出演者は全ての回にレギュラー出演。その他の出演者はその各シリーズ・放送回のみに出演。

料亭「藤村」
伊橋の家族
  • 伊橋栄蔵(父) - 北村総一朗(第1シリーズ - 第2シリーズ・2013年SP)
  • 伊橋司(兄) - 勝村政信(第1シリーズ・2013年SP)
料亭「登美幸」(第2シリーズ)
温泉旅館「天野屋」(1997年スペシャル)
料亭「魚庵亭」(1998年スペシャル)
料亭「菊華庵」(2011年スペシャル)
ゲスト
第1シリーズ
  • 長尾(専務・司の取引先) - 平泉成[5](第6話・第7話)
  • 長尾弘美(長尾専務の長女) - 鈴木杏樹(第7話・第8話)
第2シリーズ
  • 神田俊夫 - 香取慎吾(第2話)(SMAP、友情出演)
1998年スペシャル
2011年スペシャル
2013年スペシャル
  • 加山奈津子(伊橋悟の料理学校の同級生・フードコンサルタント会社の社長) - 国仲涼子
  • 宅間善人[6] - 草彅剛(SMAP、友情出演)
  • アナウンサー - 清水俊輔(テレビ朝日アナウンサー)

スタッフ[編集]

放送日程[編集]

第1シリーズ(1995年)[編集]

各話 放送日 サブタイトル 演出
第1話 1995年1月12日 幻の名料亭 vs 料理の達人 斎藤郁宏
第2話 1月19日 旬の懐石料理対決
第3話 1月26日 究極の料理にクレーム!?
第4話 2月02日 名料亭 vs ヤクザ! 美味対決 池添博
第5話 2月09日 さすらい料理名人の挑戦!!
第6話 2月16日 グルメも絶賛!? 幻の名料理
第7話 2月23日 京美人と甘鯛対決
第8話 3月02日 名料亭隠し味対決
第9話 3月09日 京料理のドン vs 料理の達人
最終話 3月16日 究極の京都グルメ決戦!
平均視聴率 16.0%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

第2シリーズ(1996年)[編集]

  • 第1話を持って、主題歌である大黒摩季の「ら・ら・ら」の使用がいったん終了。
  • 第2話から担当歌手は前曲同様の大黒摩季のまま、主題歌をいったん「あぁ」へ変更(ただし挿入歌は従来の「ら・ら・ら」も使用)。
各話 放送日 サブタイトル 演出
第1話 1996年1月11日 伊橋悟が帰ってきた!! 幻の名料亭 vs 料理の達人
京都旅情編(前・後編)
斎藤郁宏
第2話 1月18日 京料理グルメ対決
第3話 1月25日 絶賛!? 幻の京懐石
第4話 2月01日 京の板場料理対決 池添博
第5話 2月08日 京都追放!! 悟の涙
第6話 2月15日 女将 vs 伊橋、京の味対決 斎藤郁宏
第7話 2月22日 舞妓板前 京都の恋
第8話 2月29日 板前失格!? 伊橋悟 藤本一彦
第9話 3月07日 京懐石 幻の味対決
第10話 3月14日 グルメ絶賛!? 京料理の神髄 斎藤郁宏
最終話 3月21日 最後の料理決戦
平均視聴率 18.1%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

1997年スペシャル[編集]

  • 放送時間は21:00 - 23:54の3時間。
  • 連続ドラマ版終了後、初の新作およびスペシャルである。主題歌はこれ以降、第1シリーズで使用していた大黒摩季「ら・ら・ら」へ再び戻す。
放送日 サブタイトル 演出
1997年1月2日 伊橋悟お正月から元気です!! 幻の名料亭 vs 料理の達人 湯けむり温泉旅情編!
美人若女将を賭けヤクザと料理対決!?
斎藤郁宏

1998年スペシャル[編集]

  • 放送時間は前年と同様、21:00 - 23:54の3時間。
  • 4:3従来画比制作では最後の回となった。
放送日 サブタイトル 演出
1998年1月2日 あの伊橋悟が帰ってきた! 幻の名料亭 vs 料理の達人・雪の函館旅情編!!
豪華おせち料理対決・勝負の行方は…
斎藤郁宏

2011年スペシャル[編集]

放送日 サブタイトル 演出 視聴率
2011年1月8日 新春に中居正広が贈る板前修業ドラマ! 13年ぶりに復活!!
食材偽装幻の名料亭 vs 料理の達人 京都旅情編伊橋悟、まだまだ修行中[7]
羽住英一郎 15.5%[8]

2013年スペシャル[編集]

放送日 サブタイトル 演出 視聴率
2013年5月11日 中居正広主演『味いちもんめ』が2年ぶりに復活!
伊橋悟がついに『藤村』を去って独立!? 伊橋に訪れる人生の転機! 伊橋悟の決断とは…!?
羽住英一郎 13.7%
テレビ朝日 木曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
ママのベッドへいらっしゃい
(1994.10.13 - 1994.12.29)
味いちもんめ(第1シリーズ)
(1995.1.12 - 1995.3.16)
うちの母ですが…
(1995.4.20 - 1995.6.22)
Missダイヤモンド
(1995.10.19 - 1995.12.14)
味いちもんめ(第2シリーズ)
(1996.1.11 - 1996.3.21)
炎の消防隊
(1996.4.11 - 1996.6.20)

脚注[編集]

  1. ^ 中々煮方になれず落ち込んでいた彼に、『花家』の煮方、清が口にした推測、また、後輩の長友が入り、焼方に一度は昇進しながら、長友が辞めたために一時的とはいえ追い回しに逆戻り、登美幸で修行する事になった際に追い回しから1年以上やり直した事もある
  2. ^ “SMAP中居主演『味いちもんめ』、12年ぶり復活「僕も年取った」”. iza(ORICON STYLE. (2010年11月5日). http://www.oricon.co.jp/news/movie/81743/full/ 2010年12月22日閲覧。 
  3. ^ a b “中居、主演ドラマ「10代の人も見て」”. iza(産経新聞社. (2010年12月22日). http://www.sanspo.com/geino/news/101222/gng1012220506001-n1.htm 2010年12月22日閲覧。 (2010年12月26日時点のアーカイブ
  4. ^ 同系列で放送の『中居正広のミになる図書館』同5月7日放送分にて事前企画を放送、番組エンディング時に告知あり。ただし、「土曜ワイド劇場」内でも告知された上、5月17日の「土曜ワイド劇場」の『スペシャリスト』の登場人物も登場している。
  5. ^ 平泉は2011年スペシャルと合わせ、ゲスト出演者では最多の2回出演
  6. ^ 2013年スペシャルが放送された2013年5月11日の次週(5月17日)に放送された『スペシャリスト』の番宣のために出演。
  7. ^ 新聞欄のみの表記、番組開始以来初めて本編冒頭での表記なし
  8. ^ バックナンバー2011年度 | ビデオリサーチ 週刊高世帯視聴率番組10 VOL.2 2011年 1月3日(月) ~ 1月9日(日) ビデオリサーチ

外部リンク[編集]