マグマ大使

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マグマ大使』(マグマたいし)は、手塚治虫漫画作品、およびこれをベースにした実写の特撮テレビ番組日本初のカラー特撮番組)およびOVA。そして、これらの作品の主人公の名でもある。

マグマ大使や村上マモル少年たち正義の味方と、地球征服を企む宇宙の帝王ゴアとの戦いを描く。


注意以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 概要

マグマ大使とは、地球の創造主アースが、地球侵略を狙う「宇宙の帝王」ゴアとの戦いのために生んだ「ロケット人間」である。アースがマモル少年に与えた特殊な笛によって呼び出され、ゴアの差し向けた敵と戦う。ロケット人間は特殊金属の体を持ち人間型とロケット型に変形する。(人型でも空を飛ぶ場面があった)日本を遠く離れた火山島(無人)を基地としており、創造主アースとマグマ大使の妻・モルの三人で暮らしている。後に村上マモル少年と関わったことからマグマ夫妻も子供が欲しくなり、その願いを聞き入れたアースがマモル少年をモデルに長男・ガムを誕生させた(ガムという名はスポンサーがロッテであったためであると言われている)。主人公のマモルと年恰好が似ていることから、物語の導入部でガムが呼び出されることが多かった。ちなみに、アースが与えた超音波笛を1回吹くとガムが、2回でモルが、3回吹くとマグマ大使がやってくる。作品中でゴアに録音された笛の音があちこちで吹き鳴らされて、マグマ一家がおおわらわになるという話もあった。また、フレニックスによって音波が吸収されて超音波笛が使えなくなった時には信号弾(1回撃つとガムが、2回でモルが、3回でマグマ大使がやってくる)が代わりに与えられた。

[編集] 漫画版

少年月刊誌『少年画報』に1965年5月号から1967年8月号まで連載された。テレビ版と違い、怪獣はほとんど登場せず、どんな人間にも変身できる人間モドキや一つ目の種族サイクロップスなどの等身大の怪人が多く登場しており、また、宇宙の帝王ゴアも積極的な活躍を見せた。 過密スケジュールのため中盤以降手塚以外の筆が多く入っている。後半が単行本化されていないのは横山光輝の『ジャイアントロボ』同様そのためではないかと分析するファンもいる。

[編集] テレビ版

1966年(昭和41年)7月4日から1967年(昭和42年)9月25日まで全64回(52話 + 再放送12話)がフジテレビ系で毎週月曜日19:30 - 20:00(39話まで)、19:00 - 19:30(40話から)に放送された。本作品は、日本で初めて全話カラー放送された特撮ドラマである(日本で二番目のカラー特撮ドラマは『ウルトラマン』)。

漫画版と異なり、放送開始当時の怪獣ブームに乗って、マグマ大使と怪獣の戦いを見せ場とし、視聴者から募集したものも含めて多くの怪獣が登場した。また、虫プロダクションがNHKで放送した「銀河少年隊」で試みた実写(「銀河少年隊」ではマリオネットによる人形劇)とアニメーションの合成がここでも用いられたが、放送開始当時はアニメーションを多用していたものの、後には余り用いられなくなり、実写画面がほとんどを占めるようになった。ちなみにアニメーションの作画担当は戦前のアニメ映画で活躍し、当時ピー・プロダクション所属であった政岡憲三が担当した。

ストーリーは基本的に4話で完結する方式を取っていたが、余りにも長いストーリー展開に当時の視聴者が難色を示したため、終盤は2話完結に変更されている。

[編集] スタッフ

主題歌 「マグマ大使」作詞 長谷川竜生 作曲 山本直純 唄 コール東京 挿入歌 「ガムのうた」作詞 長谷川竜生 作曲 山本直純 唄 前川陽子 ※主に次回予告のナレーションの前半で流された。

[編集] 主な登場人物

マグマ大使
アースに生み出された金色のロケット人間。身長は10mだが、敵怪獣の大きさがバラバラであるため矛盾している。武器は頭部アンテナからの熱線砲と腹部からのミサイル。(これはロケット形態でも使用可能。)そして、中盤から登場したジェット気流。これはアースに封印されていたもので、ロケット形態で回転しながら飛び回ることですさまじい竜巻を起こす技である。また、アースから武器を与えられることもある。
モル
マグマの妻。銀色のロケット人間で人間と同じ大きさ。ロケット人間はロボットのはずであるが、劇中で海中に潜った際に潜水スーツに酸素ボンベと人間と同じ格好をしていた。基地にいるときは髪が出ているが、基地の外では髪が隠れている。(但し最初に外に出た時は髪が出ていた)
ガム
マグマの子供。赤と白のロケット人間で人間の子供と同じ大きさ。マモルをモデルにつくられた。一度アースによって人間になったことがあるが、また元のロケット人間に戻った。なお、モルとガムもマグマと同じく熱線砲とミサイルを使えるが、二人は人間と同じ大きさであるため、マグマのものより威力は数段劣る。

[編集] キャスト

本名は佐藤秀昭。ピープロ作品では、1967年8月に製作されたパイロット版『豹マン』の主人公・銀河系太郎役を演じる
当時の芸名は「三瀬滋子」で應の日本名(本名=近藤滋子、三瀬は旧姓)である。中国名は應仲奇で「應蘭芳」は芸名。特撮ドラマとしては、『マイティジャック』第1話「パリに消えた男」で悪の組織Qのスパイ工作員役を演じる
二宮は出演当時、11歳であったという。1966年4月、大映特撮映画『大魔神』では花房忠文の少年時代の役、同年12月、『大魔神逆襲』では主役の少年鶴吉役をそれぞれ演じる。
吉田は『大魔神逆襲』撮影のために現場を離れた二宮の代役であり、ガレオン、ドロックス戦のみの出演。
特撮ドラマとしては、『ウルトラQ』第10話「甘い蜜の恐怖」で長谷川試験場長役を演じる。『鉄腕アトム』の主役アトムの声の吹き替えを担当した清水マリの父。
遠矢と菊池は大平の代役。

[編集] 放送リスト

話数 サブタイトル 登場怪獣
1 わたしがゴアだ
  • 大恐竜
2 宇宙怪獣モグネス襲来す
  • モグネス
3 ガム! モグネスを倒せ
4 危機一髪 東京!
5 怪獣バドラ誕生す
  • バドラ
6 マグマ大使対バドラ
7 危うしマグマ大使
8 バドラの最後
9 謎の空飛ぶ円盤
  • フレニックス
  • ルゴース2号
10 音波怪獣フレニックス
11 人間モドキを倒せ
12 怪獣フレニックス最後の日
13 最後の遊星人
  • アロン
  • ルゴース3号
14 ドクロ島
15 怪獣アロンを撃て
16 地球最後の日
17 ガレオン地球を攻撃せよ
  • ガレオン
18 生き人形の怪
  • ガレオン
  • ドロックス
19 バランゴ作戦
20 死闘・二大怪獣!
21 細菌を追え!!
  • ストップゴン
  • スペクター
22 あの宇宙ロケットを停めろ!!
23 怒る怪獣ストップゴン
24 地球人反撃せよ
25 悪魔からのクリスマス・プレゼント
  • ダコーダ
  • サルタン
26 冷凍作戦完了す
  • ダコーダ
  • サルタン
  • 巨人人間
27 裏切り者サルタンを殺せ
28 怪獣ダコーダの最期
29 マグマ大使と自由の女神
  • テラバーデン
30 怪獣テラバーデン対スクランブル
31 ゴアの魔手から地球を守れ!!
32 大涌谷の決闘
33 恐怖の怪虫ピドラ
  • ピドラ
34 迫る魔の手・宇宙植物ネスギラス
  • ピドラ
  • ネスギラス
35 危うしマグマ基地
36 地球を救え
37 狂人と水爆・毒ガス海獣サソギラス登場
  • サソギラス
38 さらば! 毒ガス海獣サソギラス 水爆を探せ
39 怪獣グラニアただ今出現
  • サソギラス
  • グラニア
40 いそげ! マグマ大使・くたばれ怪獣グラニア
  • グラニア
41 幻怪獣バルザスの猛襲
  • バルザス
42 マグマ大使とバルザスの激闘
43 マグネット怪獣ジギラ現わる!
  • ジギラ
  • ガベル
44 マグマの使命
45 日光に現れた海坊主の謎
  • 海坊主
46 怨霊怪獣海坊主対マグマ大使
47 電磁波怪獣カニックス新宿に出現
  • カニックス
48 東照宮の危機・電磁波怪獣カニックス大暴れ
49 再生怪獣キンドラ出現
  • キンドラ
50 くたばれ! 宇宙カビ怪獣キンドラ
51 宇宙怪獣ゴアゴンゴン襲来す!
  • ゴアゴンゴン
52 宇宙の帝王ゴア対マグマ大使 最後の戦い

[編集] その他

  • パイロットフィルム版ではマグマの顔は、俳優・魚澄鉄也の素顔に直接金粉メイクを施して撮影するというものだったが、本放送では、着ぐるみによるアクションの熱で金粉の下の顔が真っ赤になることから、この演出を断念。被り物のマスクによる撮影に変更された。
  • 体力の必要な役柄を考慮し、うしおは魚澄鉄也に食事をどんどん採らせ、20キロ近く肥らせたが、翌年企画された「豹マン」では素顔での出演のため、逆にダイエットしなければならなかったそうで、結局、太めの体格のまま撮影に至ったという。
  • 本作品のシナリオは4話完結のストーリー(第36話まで、以降は2話完結)ということで、1冊に4話分のエピソードがまとめられている。
  • マグマ大使、ゴアの着ぐるみの手は最初4本指だったが、途中から5本指に改造されている。
  • 宇宙の帝王ゴアの吹き替え(大平透)にはエコー処理が施されているが、ロケット人間マグマ大使の吹き替え(金内吉男)はエコー処理されなかった。
  • ゴアの手下・人間モドキがガムの熱線にやられてドロドロに溶けるシーン、これには和菓子などの材料に用いる寒天を使っている。
  • 第1話に登場した大恐竜は第13~16話に登場した灼熱怪獣アロンと同一の着ぐるみであるが、全く別の怪獣として再登場した。
  • 第2~4話に登場した宇宙怪獣モグネスのソフビ人形が放送終了後発売されたが、何故かそのモグネスには尻尾が付いていない。
  • 火山島セット内の特写スチルに超高速怪獣バドラ(第5~8話登場)と村上マモルのツーショットがあるが、マモルの右手には超音波怪獣フレニックス(第9~12話登場)によって仕えなくなってしまった超音波笛の代わりに使用された信号弾銃を持っている。
  • 1990年代後半、アース製薬が「アース」に引っかけて自社のテレビCM(アースノーマット)にパロディを登場させた。主題歌の替え歌に載せて、笑福亭鶴瓶がマグマを演じた。このマグマはパイロットフィルム同様、素顔が出たものである。
  • プロ野球でも落合博満の中日での応援歌(一作目)で主題歌が使われ、監督になった現在でも時折歌われる。
  • トヨタ自動車が開発した衝突安全ボディの名称は「GOA(Global Outstanding Assessment)」だが、それに対してマツダが開発した高剛性・安全ボディの名称は「MAGMA(Mazda Geometoric Motion Absorption)」である。
  • この作品を特撮ドラマ化する際に当初、原作者の手塚治虫は難色を示していた。その理由は1959年実写版『鉄腕アトム』であった。1年間に及ぶ人気作となったものの、原作のイメージと余りにもかけ離れていたため、自分の漫画を実写にすることに対し不信感を抱いていたからである(詳しくは当該項目を参照)。ピー・プロダクション主催の旧友で漫画家のうしおそうじに再三説得されて、それならばと制作を許可したという。しかし、後年、手塚自身はこの作品に関して、当時の予算と技術力としては最高水準の出来栄えであり、本当に素晴らしい作品だったと語っている。
  • 9話からガムがかぶっているヘルメットが白地から真ん中にラインが入り耳も覆いが出来かくれるようになっている。また、モルも基地を出た後はスーツと同色の銀色のスイムキャプの様な頭になっている。
  • 放送に先立ちうしおそうじは古巣の円谷プロに行き、円谷英二に挨拶をした。その後ウルトラマンの放送準備で円谷プロが大わらわになっているのを見た円谷は、「鷺巣(うしおの本名)くんところのマグマ大使は大丈夫かな」とウルトラマンそっちのけでマグマ大使の心配をしていた(「親父、少しはウルトラマンの心配をしてくれ」と息子が頼んだほど)。
  • 作曲者が同じなため、主題歌はゼロテスターのそれとメロディーラインが似ている。
  • 製作期間がないために第1話は脚本を製作する暇がなかった。そのため原作漫画をほぼそのまま使用したとのこと(「ジェット気流」の説明のくだりなどは未映像化)。
  • マグマ大使のミサイル発射シーンなど、アニメ処理が多いが、うしおそうじによるとアニメを意図的に多くとりいれたとのこと。
フジテレビ 月曜19:30枠
前番組 番組名 次番組
マグマ大使
わんぱくフリッパー
(→枠交換)
フジテレビ系 月曜19:00枠
わんぱくフリッパー
(→枠交換)
マグマ大使

[編集] OVA版

1993年制作。

[編集] スタッフ

  • 原作、オリジナルキャラクター:手塚治虫
  • 企画:清水義裕、鵜之沢伸
  • プロデューサー:久保田稔、岡崎茂、久保聡
  • 監督:うえだひでひと
  • 音楽:渡辺俊幸
  • シリーズ構成:小出克彦
  • キャラクターデザイン、総作画監督:宇田川一彦
  • 美術監督:岡田和夫
  • 撮影監督:野口肇
  • 音楽制作:日本コロムビア株式会社
  • 録音監督:向山忠志
  • 音響監督:東上別符精
  • 主題歌
    • 「愛がある星」 作詞:平出よしかつ 作編曲:河野陽吾 演奏/歌:Maybe
    • 「マグマ大使主題歌」 作詞:長谷川竜生 作曲:山本直純 編曲:松原神次 歌:オリュンポス三十二歌神

[編集] 声の出演

[編集] サブタイトル

  1. 我が名はゴア
  2. 黄金の巨神
  3. 静かなる侵略
  4. 二人のマモル
  5. 国家の思惑
  6. 疑惑の戦士マグマ
  7. 大いなる使命
  8. 狙われた笛
  9. ウドー復活
  10. 母、その愛
  11. 大地の怒り
  12. マグマ死す!
  13. 愛がある星

[編集] 単行本

  • サンデーコミックス『マグマ大使(秋田書店)』全2巻
  • 手塚治虫漫画全集『マグマ大使(講談社)』全3巻
  • 手塚治虫傑作選集『マグマ大使(秋田書店)』全2巻
  • 秋田文庫『マグマ大使(秋田書店)』全2巻
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