海街diary
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
|---|
『海街diary』(うみまちダイアリー)は、吉田秋生による漫画作品。『月刊flowers』(小学館)に不定期に連載されている。2011年8月現在既刊4巻。1995年から1996年にかけて発表された作品『ラヴァーズ・キス』と作品世界および登場人物の多くを共有している。第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
目次 |
[編集] あらすじ
鎌倉で暮らす三姉妹の元に、幼い頃に離婚して家を出て行った父の訃報が届いた。15年以上会っていない父の死を特に何とも思えない次女・佳乃。三女の千佳も父親との思い出がほとんどなく、佳乃と同じ気持ちだった。しかし、長女・幸に頼まれ、葬式に出ることになり山形へ赴いた佳乃と千佳だが、そこで年齢の割にしっかりしている中学生の異母妹・すずに出会う。
[編集] 登場人物
[編集] 香田家
- 香田 幸(こうだ さち)
- 長女。物語開始時に29歳。容姿は黒髪のショートヘア。鎌倉市民病院の内科病棟に勤務する看護師。佳乃は「シャチ姉」と呼ぶ。父親を失い憔悴していた異母妹のすずを気にかけ、鎌倉に誘った。性格は教師だった母方の祖母譲りで、離婚直後に男と出て行った実の母親とは反りが合わない。3巻で不倫関係だった椎名からボストン行きを誘われるが断り、師長から打診されていた緩和病棟に異動した。
- 香田 佳乃(こうだ よしの)
- 次女。22歳。容姿はパーマをかけたセミロング。短大卒業後に地元の信用金庫で働くOL。藤井朋章と付き合っていたが、彼には外資系企業で働いていると偽り、後に互いの秘密が暴露され関係に終止符を打つ。昔ホストに100万円貢いだことがある。千佳とすずは「よっちゃん」と呼ぶ。長姉の幸とは事あるごとに衝突する。カマドウマが苦手。
- 香田 千佳(こうだ ちか)
- 三女。19歳。冒頭では団子に結わえていたものの、父の葬儀の前日にアフロヘアーにした。スポーツ用品店「スポーツ・マックス」藤沢店勤務。すずと暮らす以前から姉妹で唯一人、湘南オクトパスのメンバーと面識がある。すずと特に仲が良く、年が近い彼女を気遣う。
- 浅野 すず(あさの すず)
- 四女。登場時は13歳。容姿は黒髪のショートヘア。亀ヶ谷中学に通う中学2年生(3巻時点)。香田家の婿養子だった父親と不倫関係だった母親が鎌倉から駆け落ちした後に生まれた。父の葬儀で面識を得た香田姉妹に誘われ、山形から鎌倉へ引っ越してくる。母親が亡くなるまでは仙台におり、全国大会で優勝経験のある名門サッカーのジュニアチームでレギュラーだった。鎌倉に来て地元のサッカークラブ・湘南オクトパスに入団する。
[編集] 湘南オクトパスのメンバー
- 多田 裕也(ただ ゆうや)
- 湘南オクトパス・ジュニアのエースで主将だったが、利き足である右足の脛に悪性腫瘍ができたため、右足の膝から下を切断。義足でチームに復帰した。背番号は10。亀ヶ谷中学では2年次にすずのクラスメイトとなる。父親を早くに亡くしている。
- 緒方 将志(おがた まさし)
- すずのクラスメイトで、湘南オクトパスのフォワード。背番号は7。小学校まで大阪にいた。
- 尾崎 風太(おざき ふうた)
- すずのクラスメイトで、湘南オクトパスのチームメイト。背番号は18。髪型は丸刈り。家は酒店で大家族。多田裕也の発病により主将を引き継いだ。
- 坂下 美帆(さかした みほ)
- 藤沢女学園に通う中学2年生(3巻時)で、湘南オクトパスの正ゴールキーパー。通称みぽりん。多田裕也にずっと想いを寄せていた。腰越漁港の漁師の家の4人兄妹の末っ子で、次兄の美波はオクトパス・ジュニアの1期生だった。長兄は都市銀行から地元信用金庫に転職した人間で、現在は香田佳乃の上司である。
[編集] その他
- 藤井 朋章(ふじい ともあき)
- 北鎌倉高校に通う高校生。本作1巻登場時は高校2年生で、2巻収録第1エピソード「花底蛇」まで登場[1]。1巻では佳乃と恋人関係にあったが、佳乃には大学生と偽っていた。この時期は稲村ヶ崎のサーフショップでバイトをしながら、長谷にある古びたマンションで一人暮らしをしていた。『ラヴァーズ・キス』の主人公の一人。小笠原でダイビングショップを経営している叔母の美佐子は香田幸の元同僚。
- 浜田(はまだ)
- 千佳の勤め先・スポーツマックス藤沢店の店長。千佳とおそろいのアフロヘアー。登山が趣味で、過去にマナスル登頂に成功している。また登山中に足の指を三本ずつ失った。
- 井上 泰之(いのうえ やすゆき)
- 市民病院のリハビリ科に勤務する理学療法士。湘南オクトパス・ジュニアの監督で通称ヤス。すずを介して、同市民病院勤務の幸と面識を得る。尾崎光良の大学の後輩[2]。
- 尾崎 光良(おざき てるよし)
- 『ラヴァーズ・キス』にも登場する尾崎酒店の3代目店主。妹は『ラヴァーズ・キス』の主人公の一人、尾崎美樹。弟は尾崎風太。職業柄、藤井家に出入りがある関係で藤井朋章とも個人的に親しい。尾崎酒店のサイトで日本酒愛好会「鎌倉七酔人」を主宰している。中学時代は成績優秀であったが、風邪のために北鎌倉高校の入試で落ちて工業高校に進学。大学進学後[3]に家業を継ぎ、高校時代からの恋人と結婚[4]。
- 椎名 和也(しいな かずや)
- 市民病院の小児科医。小児ガンに詳しい。多田裕也の主治医。精神を病んだ妻とは別居しており、幸と3年間不倫関係にあった。ボストン行きを切っ掛けに離婚を決意。幸との関係にも終止符を打つ。
- 陽子(ようこ)
- すずの義母。前夫とのDVを相談した事が切っ掛けですずの父親と再婚した。
[編集] 作中に登場する名所
[編集] 書誌情報
吉田秋生 『海街diary』 小学館〈flowersコミックス〉 既刊4巻(2011年8月現在)
- 『蝉時雨のやむ頃』 2007年4月26日発売、ISBN 978-4-09-167025-0
- 「蝉時雨のやむ頃」「佐助の狐」「二階堂の鬼」収録
- 『真昼の月』 2008年10月10日発売、ISBN 978-4-09-167037-3
- 「花底蛇」「二人静」「桜の花の満開の下」「真昼の月」収録
- 『陽のあたる坂道』 2010年2月10日発売、ISBN 978-4-09-167040-3
- 「思い出蛍」「誰かと見上げる花火」「陽のあたる坂道」「止まった時計」収録
- 『帰れないふたり』 2011年8月10日発売、ISBN 978-4-09-167048-9
- 「帰れない ふたり」「ヒマラヤの鶴」「聖夜に雪降る」「おいしい ごはん」収録
- 『すずちゃんの鎌倉さんぽ』(2008年10月8日発売、ISBN 978-4-09-179028-6) - 舞台になった鎌倉の紹介本
[編集] 注
- ^ 3巻収録2編目「二人静」では物語開始から1年後の8月11日のエピソードとなっているため(3巻60ページ)、高3の7月13日に小笠原に移住した藤井(吉田秋生『ラヴァーズ・キスI』、小学館、1995年、114ページ)は既に鎌倉を離れている。
- ^ 3巻166ページ
- ^ 井上泰之が大学の先輩として香田幸に紹介している
- ^ 『ラヴァーズ・キス』2巻89ページ
[編集] 外部リンク
|
||||||||
