文豪ストレイドッグス

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文豪ストレイドッグス
ジャンル 異能力バトルアクション
漫画
原作・原案など 朝霧カフカ
作画 春河35
出版社 株式会社KADOKAWA
掲載誌 ヤングエース
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 2013年1月号 - 連載中
巻数 既刊4巻(以下続刊)
小説:文豪ストレイドッグス 太宰治の入社試験
著者 朝霧カフカ
イラスト 春河35
出版社 株式会社KADOKAWA
レーベル 角川ビーンズ文庫
発売日 2014年4月1日
巻数 1巻
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文豪ストレイドッグス』(ぶんごうストレイドッグス)は、原作:朝霧カフカ・作画:春河35による日本漫画作品。『ヤングエース』2013年1月号より連載中。

概要[編集]

太宰治芥川龍之介中島敦といった文豪が擬人化(キャラクター化)[1]され、「人間失格」、「羅生門」、「月下獣」といったそれぞれのキャラクターに対応する異能力を用いて戦うアクション漫画である。

この作品が生まれたきっかけについて、原作者の朝霧は「文豪がイケメン化して能力バトルしたら絵になるんじゃないかと、編集と盛り上がったから」と述べている[2]。また、舞台が横浜市になったことについては作画担当の春河が自分が横浜の出身であるからとのこと[3]

全国書店員が選んだおすすめコミック2014で第11位[4]。単行本は2014年3月時点で80万部販売されている[5]

2014年4月1日には漫画の前日譚を描いた小説『文豪ストレイドッグス 太宰治の入社試験』が発売された。

ストーリー[編集]

孤児院を追い出され、横浜市を放浪する少年・中島敦鶴見川に飛び込んで溺れかかっていた太宰治を助ける。それをきっかけに中島は太宰が所属する武装探偵社が追う巨大な虎の捜索を手伝うことになる。太宰と共に虎の出現を倉庫街で待つ中島に対して、太宰は中島こそが虎の正体だと告げる。実は中島は無意識のうちに虎に変身して徘徊しており、それゆえに孤児院を追い出されたのだった。中島は自分の能力を制御出来ず太宰に襲いかかるが、太宰は相手の能力を無効化する人間失格を発動して、中島を鎮静化させ、さらに中島が武装探偵社の社員になれるよう尽力する。

採用試験を経て武装探偵社に就職することになった中島だが、中島の就職後、武装探偵社はポートマフィアの襲撃を度々受けるようになる。実は中島には闇の世界で70億の懸賞金がかけられ、その懸賞金で裏社会を牛耳ろうとするポートマフィアの芥川龍之介が中島を狙っていたのである。

太宰はポートマフィアに潜入し、中島に多額の懸賞金がかけられた理由を知ろうとするが、そのころ、中島には芥川の魔の手が迫っていた。

登場人物[編集]

主要な登場人物はほとんど全員が文豪と同じ名前。各自の能力や人物設定も文豪自身のエピソードや作品にちなんだものが多い。

武装探偵社[編集]

中島敦(なかじま あつし)
孤児院を追い出された少年。18歳。ホームレスとして横浜市を徘徊していたところ、鶴見川に飛び込んでいた太宰治を助けたことで、武装探偵社に勤めることになる。孤児院では職員から虐待されており、そのことがトラウマになっている。孤児院で自分の存在を否定され続けたことから、逆に存在意義のない人間はいないと考えており、自分と境遇が似ている泉鏡花には優しく接した。好物は茶漬け。
性格は中島敦の小説『山月記』の主人公、李徴に似ている所が多いキャラクターである。
月下獣(げっかじゅう)
中島の能力。白虎に変身することが出来、その際に身体の一部を切り落とされても自然に復元される。ただし、白虎に変身すると自身で制御できなくなる。名前は『山月記』が元ネタ。
太宰治(だざい おさむ)
元マフィアの幹部。22歳。自殺マニアでことあるごとに自殺しようとする。特に美人の女性と心中したいと思っている。ただし、死ぬまでに苦しむのは嫌。マフィア時代は芥川龍之介の上司で中原中也の相棒であった。
人間失格(にんげんしっかく)
太宰の能力。触れた相手の能力を無効化する。
国木田独歩(くにきだ どっぽ)
元数学教師。22歳。常に手帳を持ちながら予定をたてて行動しており、予定外の事態に遭遇すると激昂する。特にマイペースな太宰に神経をかき乱されることが多い。
独歩吟客(どっぽぎんかく)
手帳のページを破って、そこに書き込んだものを具現化することが出来る。ただし、手帳より大きなものを具現化することが出来ない。
江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
26歳。推理能力に優れるが、一般常識は欠如しており、電車の乗り方も知らない。
超推理(ちょうすいり)
事件の情報を聞くだけで事件の真相がわかってしまう。乱歩の能力とされているが、乱歩自身は異能力者ではなく、単に推理力が人一倍優れているだけである。
与謝野晶子(よさの あきこ)
25歳。武装探偵社では能力を活かして医務を担当しているが、彼女に治療されることを探偵たちは恐れている。女性を蔑視する者や死を軽く考える者を嫌悪し、そういった人間を見ると激昂する。
君死給勿(きみしにたもうことなかれ)[6]
晶子の能力。瀕死の人間を治癒することが出来る。ただし、瀕死の人間にしか使えないため、瀕死に至っていない怪我人を治癒するときはいったん瀕死の状態にしないといけない。
谷崎潤一郎(たにざき じゅんいちろう)
元学生。18歳。常に妹のナオミと共に行動しているが、ナオミの過度な愛に当惑気味。ただし、ナオミが撃たれた時や行方不明になった時は狼狽するなど、妹への思いは人一倍強い。
細雪(ささめゆき)
潤一郎の能力。スクリーンのように空間に幻影を投影することが出来る。
谷崎ナオミ(たにざき ナオミ)
潤一郎の妹。常にセーラー服を着用している。ブラザーコンプレックス丸出しで、潤一郎に抱きついていることが多い。能力はなく、武装探偵社では事務員を務めている。[7]
宮沢賢治(みやざわ けんじ)
14歳。外見は幼く、農作業着を身につけている。二月前まで「イーハトーヴォ村」という電気も電話もない処で牛を飼って生活していたらしい。社長に勧誘されて探偵社に来た。そのため、お金の概念がまだよく理解できておらず、物々交換ではだめなのかと敦に聞いていた。明るい天然の性格なので人気がある。しかし、中にはヤクザらしき知り合いがおり、賢治の異能力を恐れている様子。
雨ニモマケズ(あめニモマケズ)
賢治の能力。怪力の異能力だが、万能ではなく空腹のときにしか発現しない。
泉鏡花(いずみ きょうか)
和服姿の美少女。14歳。実在の泉鏡花は男性だが、本作では女性として登場。孤児だったところをポートマフィアに拾われ、芥川の指示に従って殺人に手を染める。既に35人を殺害しており、警察に逮捕されれば死罪は確実であると言われている。舌が肥えており、武装探偵社で尋問されたときには老舗の名店の湯豆腐を所望した。芥川に襲われている中島を救出した後に、武装探偵社に入社。警察の追跡を逃れるため、対外的には福沢の孫ということになっている。中島の部屋に同居することになる。
夜叉白雪(やしゃしらゆき)
泉の能力。夜叉を出現させ、人間を襲わせる。泉自身は自分で能力を発動させることが出来ず、所持している携帯電話から聞こえる声で発動させる。
福沢諭吉(ふくざわ ゆきち)
武装探偵社社長。社員思いの性格で、中島がマフィアに誘拐されたときは、本業を中止してでも中島を救出するよう命じた。また、やる気が無い乱歩を一言でやる気にさせるなど、人心掌握術にも長けている。
人上人不造(ひとのうえにひとをつくらず)
福沢の能力。詳細は不明。

ポートマフィア[編集]

芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)
ポートマフィア構成員。20歳。樋口と共に首領直轄の遊撃隊に所属し、武闘派組を指揮する権限を持つ。懸賞金目当てに中島を生け捕りにすることを狙っている。冷酷非情な性格。かつては太宰の部下であったが、その際に太宰に認められなかったことにこだわっており、太宰に目をかけられている中島に嫉妬のような感情を抱いている。
羅生門(らしょうもん)
芥川の能力。外套を黒獣に変身させる。黒獣は空間を含め、あらゆる物を切り裂くことが出来る。
樋口一葉(ひぐち いちよう)
芥川の後輩。重傷の芥川が敵対組織に拉致された時に単身で救出に向かうなど芥川への忠誠度は高い。芥川と共に首領直轄の遊撃隊に所属し、武闘派組を指揮する権限を持つ。能力を見せることはなく、拳銃で交戦している。芥川のように部下を畏怖させるだけの能力を持っていないことに内心忸怩たる想いを抱いている。
広津柳浪(ひろつ りゅうろう)
武闘組織「黒蜥蜴」百人長。50歳。ポートマフィアの荷を横流しする組織を壊滅させるなど高い能力を誇るが、武装探偵社襲撃には失敗している。芥川や樋口の指揮に従ってるが、芥川のような能力を持たない樋口には内心、敬意を払っていなかった。しかし、樋口が単身で芥川の身柄奪還に向かった際にはその意気を評価し、樋口を援護した。
落椿(おちつばき)
指先で触れたものを斥力によって弾き飛ばすことが出来る。
梶井基次郎(かじい もとじろう)
ポートマフィア構成員。爆弾魔であり、マフィアの構成員にもかかわらず名が知られている。晶子を追い詰めたが、晶子を挑発し、死を冒涜したため、晶子によって、治療のためと称して瀕死の重傷を負わされた。
檸檬爆弾(レモネード)
梶井の能力。レモンの形をした爆弾を具現化し、爆発させる。
中原中也(なかはら ちゅうや)
ポートマフィア幹部。太宰の元相棒。ポートマフィアに潜入した太宰を追い詰めるも、それは太宰の仕掛けた嫌がらせの一環であり、結果的に太宰を見逃すこととなった。
汚れちまつた悲しみに(よごれちまつたかなしみに)
中原の能力。詳細は不明。
森鷗外(もり おうがい)
ポートマフィア首領。元医師。外見は冴えない中年男性だが、時として相手に恐怖心を抱かせる表情をする時がある。常に冷静沈着で、その時点の状況における最適解を導きだす。エリスという幼女を溺愛しており、側に置いている。
ヰタ・セクスアリス
森の能力。詳細は不明。

組合(ギルド)[編集]

フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド
北米の能力者集団『組合(ギルド)』団長。組合は政財界や軍の要職を努める人物たちによって構成され、その圧倒的な勢力ゆえにかえって存在自身が疑われ、都市伝説とも言われている組織である。彼自身も多数の企業を経営する富豪。武装探偵社が持っている異能開業許可証を狙っている。
華麗なるフィッツジェラルド
フィッツジェラルドの能力。詳細は不明。
ルーシー・モード・モンゴメリ
孤児院出身の少女。組合では一度失敗しただけで組織から放逐されるので、「失敗できない」という重圧に耐えながら任務を遂行している。同じ孤児院出身ながら幸福そうに見える中島に怒りをぶつける。
深淵の赤毛のアン
モンゴメリの能力。ターゲットを異空間に誘い込み、アンと名付けた人形に襲わせる。異世界にはドアが存在し、そこから脱出することが出来るが、ドアから元の世界に戻ると異空間のことを忘れてしまう。

その他[編集]

アガサ・クリスティ
『時計塔の従騎士』近衛騎士長。
そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティの能力。詳細は不明。
フョードル・ドストエフスキー
地下組織『死の家の鼠』頭目。
罪と罰
ドストエフスキーの能力。詳細は不明。

書誌情報[編集]

単行本[編集]

小説[編集]

プロモーション[編集]

ヤングエース』2013年9月号に、本作品の特別企画として小説家綾辻行人をキャラクター化したイラストが掲載された。能力は、相手を偶然不運な死に陥れるというもので、能力名は綾辻の作品にちなんだ「Another」。[13]

単行本3巻発売時には京極夏彦がキャラクター化され、POPなどとなり全国の書店に提出されている。能力は相手に憑物を落とし、落ちた憑物に応じて精神を病ませる「憑物落とし」。キャラクター化された綾辻と対決する漫画も公開された。[14]

コラボレーション企画第3弾として、ダン・ブラウンがキャラクター化された。能力は、無意識に詠まれる三行韻詩の解読により、33分後の未来を予測可能となる「インフェルノ」。[15]

脚注[編集]

  1. ^ コミックナタリー - [Power Push 「文豪ストレイドッグス」イケメン文豪の誕生秘話を語る朝霧カフカ、春河35インタビュー (2/3)]”. コミックナタリー (2013年4月4日). 2014年5月3日閲覧。
  2. ^ 第1巻194頁「後書」
  3. ^ 第1巻表紙カバーの春河の言葉より
  4. ^ オンライン書店 Honya Club.com:発表!全国書店員が選んだおすすめコミック2014”. ホンヤクラブ. 2014年5月3日閲覧。
  5. ^ 朝霧カフカ、衝撃の作家デビュー! シリーズ累計80万部突破の大人気コミックス『文豪ストレイドッグス』 ビーンズ文庫にて堂々小説化!|株式会社KADOKAWAのプレスリリース”. PRTIMES (2014年3月13日). 2014年5月3日閲覧。
  6. ^ 初登場時は「キミシニタウコトナカレ」と歴史的仮名遣い風のルビがふられていたが、その後は「キミシニタウコトナカレ」と現代仮名遣い風のルビがふられている。
  7. ^ 第4巻106 - 107ページの潤一郎のセリフより
  8. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|文豪ストレイドッグス (1)”. KADOKAWA. 2014年5月3日閲覧。
  9. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|文豪ストレイドッグス (2)”. KADOKAWA. 2014年5月3日閲覧。
  10. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|文豪ストレイドッグス (3)”. KADOKAWA. 2014年5月3日閲覧。
  11. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|文豪ストレイドッグス (4)”. KADOKAWA. 2014年5月3日閲覧。
  12. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|文豪ストレイドッグス 太宰治の入社試験”. KADOKAWA. 2014年5月3日閲覧。
  13. ^ コミックナタリー - 「文豪ストレイドッグス」企画で綾辻行人が異能キャラに”. コミックナタリー (2013年8月3日). 2014年5月3日閲覧。
  14. ^ 鈍器のような文庫本が武器? 京極夏彦氏が文豪キャラ化、「文豪ストレイドッグス」3巻発売記念で - ねとらぼ”. ねとらぼ (2013年12月4日). 2014年5月3日閲覧。
  15. ^ コミックナタリー - 文豪SD企画で「ダ・ヴィンチ・コード」作者が異能力者に”. コミックナタリー (2013年12月22日). 2014年5月3日閲覧。

外部リンク[編集]