勝利への脱出

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
勝利への脱出
Escape to Victory
監督 ジョン・ヒューストン
脚本 ジェフ・マグワイヤ
エヴァン・ジョーンズ
ヤボ・ブロンスキー
製作 マリオ・カサール
ゴードン・マクレンドン
アンドリュー・G・ヴァイナ
出演者 シルヴェスター・スタローン
マイケル・ケイン
ペレ
音楽 ビル・コンティ
撮影 ゲリー・フィッシャー
編集 ロベルト・シルヴィ
配給 パラマウント映画
公開 1981年7月30日 アメリカ合衆国の旗
1981年12月19日 日本の旗
上映時間 110分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
allcinema
キネマ旬報
AllRovi
IMDb
テンプレートを表示

勝利への脱出』(Escape to Victory)は、1981年製作のアメリカ映画のタイトルである。

目次

[編集] 概要

1942年8月、第二次世界大戦下のウクライナで行われたドイツ空軍ディナモ・キエフの親善試合をモデルとしている[1]。史実では2試合を戦い5-1、5-3とディナモの圧勝に終わるが、面目を潰されたドイツ軍は報復としてディナモの選手達をバビ・ヤールなどの強制収容所へ送り、多くの選手達が処刑されている[1][2]

この試合をモデルとした映画にはハンガリー1962年に公開された『Két félidő a pokolban』(ケート・フェーリデ・ア・ポコルバン、地獄のハーフタイム[3]の意)があり、こちらの作品は史実の結末に近い内容となっている[1]

サッカーの王様ことペレ1966 FIFAワールドカップ優勝メンバーのボビー・ムーアといった往年のスター選手や、1978 FIFAワールドカップ優勝メンバーのオズワルド・アルディレスといった現役スター選手達が多数出演。ペレは作品内のサッカーシーンにおいてテクニカル・アドバイザーを担当した[4]。これらのスター選手の他に連合国軍チームにはイプスウィッチ・タウンFCの選手[4]、ドイツ代表チームにはニューヨーク・コスモスの2軍選手達[5]がエキストラとして出演した。

俳優陣ではシルベスター・スタローンマイケル・ケインの2名が実際の試合に選手として出場し、スタローンはアメリカンフットボール経験者という設定[6]ゴールキーパー、ケインはイングランド代表ウェストハム・ユナイテッドFCの名選手だったとの設定[5]でセンターバックを務めた。当初の構想では試合のクライマックスとなるシーンで主役の一人であるスタローンが決勝ゴールを決めることになっていたが、この案はゴールキーパーというポジションの性質上、非現実的であるということで見送られた[4]

試合会場は1938 FIFAワールドカップ決勝会場のスタッド・オランピック・ドゥ・コロンブという設定[5]だが、撮影はハンガリーで行われ、時代背景を考慮して、照明設備などの近代的な設備の整っていないブダペスト市内のスタジアムが使用された[4]


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


[編集] ストーリー

1943年、第二次世界大戦最中のドイツ南部のゲンズドルフ捕虜収容所。暇を持余し空地でサッカーに興ずる連合国軍捕虜達の姿を見て、ドイツ軍情報将校フォン・シュタイナーはドイツ代表対連合国軍捕虜チームとの親善試合を思いつく。

捕虜のリーダーの一人、コルビー大尉はこの提案を受け入れメンバーの人選に入るが、上官達は裏では試合を利用した大規模な脱走を計画し、コルビーに対しこの計画に加わるよう強く勧めていた。その後、ドイツ軍上層部はこの試合を利用したプロパガンダを企画し、会場はヴィシー政権下でドイツ軍による事実上の占領下であったフランスパリと決定。

選手の中にはトリニダード・トバゴ出身のテクニシャンのルイス・フェルナンデスも加わり猛特訓を開始するが、米軍捕虜のハッチは外部のレジスタンス組織と連絡を取る為にいち早く収容所を脱走する。

[編集] キャスト

俳優
氏名 配役 備考
イギリスの旗 マイケル・ケイン ジョン・コルビー イギリス軍大尉、連合軍チーム選手
アメリカ合衆国の旗 シルベスター・スタローン ロベルト・ハッチ アメリカ軍軍曹、連合軍チーム選手
スウェーデンの旗 マックス・フォン・シドー カール・フォン・シュタイナー ドイツ軍少佐
ドイツの旗 アントン・ディフリング 実況アナウンサー 同左
イギリスの旗 ジョージ・マイケル 収容所長 同左
ドイツの旗 アーサー・ブラウス ルッツ ドイツ軍将校
ドイツの旗 ミヒャエル・ヴォルフ ラング ドイツ軍将校
イギリスの旗 ゲイリー・ウォルドホーン ミュラー ドイツ代表コーチ
イギリスの旗 ダニエル・マッセイ ウォルドロン イギリス軍大佐、捕虜のリーダー
イギリスの旗 ティム・ピゴット=スミス ローズ イギリス軍大尉、情報収集委員
イギリスの旗 ジュリアン・ カリー シャーロック イギリス軍、脱走作戦委員
イギリスの旗 クライヴ・メリソン 偽造屋 イギリス軍大尉
イギリスの旗 モーリス・ローヴ パイリー イギリス軍
カナダの旗 キャロル・ロール ルネ レジスタンス組織メンバー
モロッコの旗 アミドゥ アンドレ レジスタンス組織メンバー
サッカー選手
氏名 配役 備考
ブラジルの旗 ペレ ルイス・フェルナンデス 連合軍チーム
イングランドの旗 ボビー・ムーア テリー・ブレイディ 連合軍チーム
スコットランドの旗 ジョン・ウォーク アーサー・ヘイズ 連合軍チーム
アルゼンチンの旗 オズワルド・アルディレス カルロス・レイ 連合軍チーム
ポーランドの旗 カジミエシュ・デイナ パウル・ヴォウチェク 連合軍チーム
デンマークの旗 セーレン・リンドステッド エリック・ボルグ 連合軍チーム
ベルギーの旗 ポール・ヴァン・ヒムスト ミシェル・フィルー 連合軍チーム
イングランドの旗 マイク・サマービー シド・ハーマー 連合軍チーム
ノルウェーの旗 ハルヴァル・トーレセン グンナー・ヒルソン 連合軍チーム
イングランドの旗 ラッセル・オスマン ダグ・クルー 連合軍チーム
アイルランドの旗 ケヴィン・オキャラハン トニー・ルイス 連合軍チーム
オランダの旗 コ・プリンス ピーター・ファン・ベック 連合軍チーム
アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ロス バウマン ドイツ代表主将
イングランドの旗 ローリー・シヴェル シュミット ドイツ代表GK

[編集] 日本語吹き替え

役名 日本語吹替
ロベルト・ハッチ大尉 佐々木功
ジョン・コルビー大尉 瑳川哲朗
カール・フォン・シュタイナー 中村正
ウォルドロン大佐 大木民夫
レニー 宗形智子
ルイス・フェルナンデス 麦人

[編集] 脚注

  1. ^ a b c ゲールハルト・フィッシャー、ウルリッヒ・リントナー著、田村光影 他訳『ナチス第三帝国とサッカー--ヒトラーの下でピッチに立った選手達の運命』現代書館、2006年 194-196頁
  2. ^ The Game of Death: playing soccer with the Nazis(英語)
  3. ^ ハンガリー文化センター:所蔵ビデオ目録
  4. ^ a b c d 『ペレ自伝』(伊藤淳翻訳、白水社、2008年)308-309頁
  5. ^ a b c 「サッカーファン待望の正月映画 勝利への脱出」『サッカーマガジン』1982年1月号
  6. ^ 『20世紀アメリカ映画事典』(カタログハウス、2002年)1521頁
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語