ダ・ヴィンチ・コード (映画)
| ダ・ヴィンチ・コード | |
|---|---|
| The Da Vinci Code | |
| 監督 | ロン・ハワード |
| 脚本 | ダン・ブラウン アキヴァ・ゴールズマン |
| 製作 | ブライアン・グレイザー ジョン・コーリー |
| 製作総指揮 | トッド・ハロウェル ダン・ブラウン |
| 出演者 | トム・ハンクス オドレイ・トトゥ イアン・マッケラン アルフレッド・モリーナ ユルゲン・プロホノフ ポール・ベタニー ジャン・レノ |
| 音楽 | ハンス・ジマー |
| 撮影 | サルヴァトーレ・トチノ |
| 編集 | ダニエル・P・ハンリー マイク・ヒル |
| 製作会社 | イマジン・エンターテインメント |
| 配給 | ソニー・ピクチャーズ |
| 公開 | 他、全世界ほぼ同時期に公開 |
| 上映時間 | 150分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 フランス語 |
| 製作費 | $125,000,000[1] (概算) |
| 興行収入 | $758,239,851[1] $217,536,138[1] 90.5億[2] |
| 次作 | 天使と悪魔 |
『ダ・ヴィンチ・コード』(The Da Vinci Code)は、2006年のアメリカ映画。ジャンルはミステリー映画、サスペンス映画。ダン・ブラウンの小説ダ・ヴィンチ・コードを原作とする。監督はロン・ハワード、主演はトム・ハンクス、他にオドレイ・トトゥやジャン・レノなどフランス人有名俳優も出演する。
2006年5月20日より全世界で同時公開された。日本では日劇1・3系で全国公開。また第59回カンヌ国際映画祭でオープニング作品として上映された。上映時間2時間30分。言語は英語とフランス語。
原作で著者は「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている。」と述べ、映画の製作者は「今世紀最大の話題作」だとしているが、当然フィクションである。イエスの婚姻関係および子供に関しての確たる証拠はなく、現在も研究は続いているものの、そもそも史的イエスの構築すら困難を極めるほどに史料が根本的に不足しているのであり、学術的かつ客観的結論を得るのはまず不可能であるのが現状である。
ローマ教会(カトリック教会)はイエス・キリストを冒涜したものだとして、ボイコットを呼びかけた。
目次 |
ストーリー [編集]
ある夜、ルーヴル美術館の館内で銃弾を受けた男の遺体が見つかった。それは館長のジャック・ソニエールであったのだが、不思議なことにその身体はダ・ヴィンチによる「ウィトルウィウス的人体図」を模した形になって床に転がっていた。さらに奇妙なのは、その附合がソニエール自身の意思によって表されたものだということだった。つまり異様な絵姿は被害者が最後に残したメッセージであると考えられる。
パリで講演を行い、書店でサイン会を行っていたハーバード大学の教授ロバート・ラングドンは、フランス警察のベズ・ファーシュ警部に呼び出され、宗教象徴学の専門家として捜査協力を求められる。ロバートはすぐさま警部と共にルーヴルを訪れ現場の検証を行うが、ソニエールの意図は掴めない。困惑するロバートの前に現れた暗号解読官のソフィー・ヌヴーは、彼に身に危険が迫っていると告げる。警部の目を盗んで彼をトイレへと呼び出した彼女は、ロバートがすでにこの殺人の容疑者と目されており、いまにも警部が逮捕する気であることを説明した。たしかにロバートはその夕方にソニエールと会う約束をしていたし、現場にも彼の名が残されていたという。また、事件が起きた時間のアリバイも無い。しかしロバートにはまったく身に覚えがないことだった。たしかにソニエールは知人ではあったが、特に親しい仲でもなく、今回連絡を受けたときもその意図も分りかねていたほどだった。ソフィーによればソニエールは自分の祖父であり、現場に残っていたのはロバート・ラングトンを探し出して彼に託せという意味であるという。ロバートは今一度ソニエールが床に残したメッセージを見直し、そこからダ・ヴィンチの名と、絵の裏に隠された鍵を発見する。
この鍵こそ、ソニエールが狙われた理由であり、二人に残した遺志であるに違いないが、その正体を見極める前にファーシュの手に落ちれば故人の死は無駄になり、濡れ衣を晴らすことも難しくなる。ロバートとソフィーはなんとか警察の目を逃れてルーヴルを抜け出すことに成功するが、ファーシュの確信はいっそう深くなり、追及の手も厳しさを増してしまう。
ロバートは旧友であるリー・ティービングの屋敷を訪れて意見を仰ぐが、そこで事件の背後に潜む恐るべき物語の示唆を受ける。それは聖書にも記される失われた聖遺物、聖杯を巡る確執である。長い歴史の中で何度も繰り返され、しかし明るみに出ることなく隠された戦い。それこそがこの事件を動かす者たちが持つ動機であるというのだ。 ダ・ヴィンチもまたそうした物語の中に身を置いた一人であり、作品を通じて残した暗号(コード)にもキリスト教の歴史を根底から覆す意味が隠されているとリーは言う。たとえばそれは著名な壁画「最後の晩餐」の画面にもあり、ダ・ヴィンチはそこに聖書では生涯を独身で終えたはずのイエス・キリストが、じつは俗にマグダラのマリアと呼ばれる女性と結婚をしており、磔にされたとき、彼女はキリストの子供を身ごもっていた、という意味を込めているという。
はたしてソニエールがロバートに託そうとしていたのは何だったのだろうか。そして何者が、どんな意図でそれを防ごうとし殺したのか。ロバートとソフィーは警察に追われながらダ・ヴィンチの暗号とそれを巡る事件の謎に挑んでいく。
キャスト [編集]
| 役名 | 俳優 | 劇場公開版吹替 | テレビ版吹替 |
|---|---|---|---|
| ロバート・ラングドン | トム・ハンクス | 江原正士 | |
| ソフィー・ヌヴー | オドレイ・トトゥ | 安藤麻吹 | 甲斐田裕子 |
| リー・ティービング | イアン・マッケラン | 坂口芳貞 | 青野武 |
| シラス | ポール・ベタニー | 加瀬康之 | 藤原啓治 |
| アリンガローサ | アルフレッド・モリーナ | 原康義 | 石住昭彦 |
| ファーシュ | ジャン・レノ | 菅生隆之 | 石塚運昇 |
| ジャック・ソニエール | ジャン=ピエール・マリエール | 藤本譲 | 北川勝博 |
| アンドレ・ヴェルネ | ユルゲン・プロホノフ | 西村知道 | 金尾哲夫 |
| レミー・リュガルテ | ジャン=イヴ・ベルトロット | てらそままさき | 大塚芳忠 |
| ジェローム・コレ | エチエンヌ・シコ | 郷里大輔 | |
| シスター・サンドリーヌ | マリー=フランソワーズ・オードラン | 玉井碧 | |
| バチカン長官 | フランチェスコ・カーネルッチ | 城山堅 | 塚田正昭 |
| サンクレール夫人 | リタ・デイヴィス | 京田尚子 | 谷育子 |
| 記者マイケル | セス・ガベル | 今井朋彦 | |
スタッフ [編集]
- 監督:ロン・ハワード
- 原作:ダン・ブラウン
- 製作:ブライアン・グレイザー、ジョン・コーリー
- 製作総指揮:トッド・ハロウェル、ダン・ブラウン
- 脚本:アキヴァ・ゴールズマン
- 撮影:サルヴァトーレ・トチノ
- 編集:ダニエル・P・ハンリー、マイク・ヒル
- 美術:アラン・キャメロン
- 衣装デザイン:ダニエル・オーランディ
- 作曲:ハンス・ジマー
- 視覚効果:ムービング・ピクチャー・カンパニー、ダブル・ネガティブ
原作との相違点 [編集]
- 原作ではラングドンの初登場シーンはホテルの一室でジュベーヌに呼び出されるが、映画では監督がラングドンが象徴学の権威であることに説得力を持たせるため、あえて冒頭で象徴学のプレゼンシーンを組み込んだ後に自身の著作のサイン会の最中に呼び出される構成へと変更された。
- アンドレ・ヴェルネは原作ではシオン修道会の一員でソニエールの遺品を管理していたが、映画では遺品を狙っていた悪党となった。
- クリプテックスは映画では二重になっていない。
- 劇中使用される車の車種が原作の表記と変更されている。
- 原作では図書館司書によってアレクサンダー・ポープの暗号が解読されるが、映画では携帯からのインターネットの検索で解読される。
- 原作では最後にソフィーの弟が登場するが、映画では事故ですでに死亡している。
- 原作では最後にラングドンとソフィーの間に愛が芽生えるが 映画ではあくまでも友人という関係で終わる。
付記事項 [編集]
シラス役のポール・ベタニーは企画の当初はスケジュールが合わずに出演を断念せざるを得なかったが、他の役者をオーディションしてもなかなか納得できる配役が決まらず、監督のロン・ハワードが「ベタニーじゃないとこの難役は無理だ」と考え、無理を押してベタニーにシラス役を頼んだ。ベタニーはシラス役を演じるにあたり色素欠乏症を特殊メイクで施すため全身の体毛を剃っている。
トム・ハンクスはこの映画の撮影中、服に下着の線が出るのを嫌い、服の下には何も付けずに撮影を行った。
ジャック・ソニエールの死体は当初は全体像は人形で顔のアップだけマリエールを使う予定であったが、マリエールの型を取って製作された人形があまりにもリアルで出来が良かったため、死体の映像は人形ですべて撮影された。
映画のロケは2005年7月のホテルリッツの場面から開始された。原作でラングドンが宿泊したのは512号室である。映画も一部のシーンが実際の客室で撮影された。ラングドンがヴァンドーム広場に出てくるシーンの撮影時には一般の通行を遮断した。その撮影時には広場に100人ものスタッフで埋め尽くされた[3]。
ルーヴル美術館で撮影が行われたが、同美術館で映画の撮影が許可されたのは本作が初である[4]。同美術館に所蔵されている『モナ・リザ』も登場しているが、直接照明を当てることは許可されなかったので、撮影には複製を使っている[4]。ウェストミンスター寺院での撮影は拒否されたため[5]、そのシーンはウィンチェスター大聖堂とリンカーン大聖堂で撮影された。
リー・ティービングの邸宅として登場するヴィレット城は、パリ北西約40kmの所に実在する。2006年時点ではカリフォルニアで不動産業を営む女性オリビア・ベッカーが個人所有しており、普段は一般客の宿泊や料理教室、ウェディングパーティなどで利用されている。ベッカーは原作者ダン・ブラウンの妻ブライズと知り合いで、夫婦は城に遊びに来たこともある。城内でも撮影が行われたが、書斎の調度品は撮影用にほぼ入れ替えられた[6]。
カンヌでのプレス向け試写会で鑑賞したジャーナリスト及び批評家達には不評であり、劇中の重要なシーンでは失笑され、拍手の代わりに口笛を吹かれるほどであった。ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)の最悪監督賞にノミネートされたが、受賞は免れている。
記録的な興行収入を達成した一方で宗教的な理由から物議を醸しており、国によっては上映禁止措置や上映反対運動が行なわれている。例えばサモアでは、若者のキリスト教の信仰に悪影響を与えるという理由から、キリスト教の指導者を試写会に招いた上で上映禁止となった。インドや中国、エジプト、イエスをキリストとして認めないイスラム教国パキスタンでも上映禁止となった。また、教会(特にカトリック)指導者も強く反発している。指導者の中には信者に対して鑑賞しないように訴える者がいる一方で、神学的見地からの冷静な論争の必要性を呼びかける者もいる。フィリピンではR-18指定(18歳未満は鑑賞禁止)で公開されている。他の国と違って上映禁止にならずR-18指定になっているのは大人は正しいこと、間違っていることを認識できるから、としている。
Blu-ray/DVD/UMD [編集]
2006年11月3日にソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりDVD/UMDの2フォーマットをリリース。その後2009年4月29日にはBlu-ray Discをリリース。
- Blu-ray
- ダ・ヴィンチ・コード エクステンデッド・エディション ※2枚組/通常版
- ダ・ヴィンチ・コード エクステンデッド・エディション ※2枚組/Amazon.co.jp限定特殊ブック型ケース仕様
- ※約25分の映像を追加した特別版本編のみを収録。総収録時間は約174分。
- DVD
- ダ・ヴィンチ・コード コンプリート・ボックス ※3枚組
- ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション ※2枚組/通常版
- ※コンプリート・ボックスは25分追加の特別版本編を収録。デラックス・コレクターズ・エディションは劇場公開版本編を収録。
- UMD
- ダ・ヴィンチ・コード ※1枚組
- ※本編は劇場公開版を収録。
脚注 [編集]
- ^ a b c “The Da Vinci Code (2006)”. Box Office Mojo. 2010年4月8日閲覧。
- ^ “日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2006年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月8日閲覧。
- ^ 「「ダ・ヴィンチ・コード」解剖学 PART2 10大名所で原作のウソを発見!」、『日経エンタテインメント!』第10巻第8号、日経BP社、2006年6月、 pp.39。
- ^ a b 「「ダ・ヴィンチ・コード」解剖学 PART1 見る前に知っておきたい6つの鍵 ⑤『ダ・ヴィンチ・コードの予備知識』初級編」、『日経エンタテインメント!』第10巻第8号、日経BP社、2006年6月、 pp.36。
- ^ 「「ダ・ヴィンチ・コード」解剖学 PART2 10大名所で原作のウソを発見!」、『日経エンタテインメント!』第10巻第8号、日経BP社、2006年6月、 pp.40。
- ^ 「「ダ・ヴィンチ・コード」解剖学 PART2 10大名所で原作のウソを発見!」、『日経エンタテインメント!』第10巻第8号、日経BP社、2006年6月、 pp.42。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 公式ウェブサイト (日本語)
- 公式ウェブサイト (英語)
- 解説サイト(日本)
- ダ・ヴィンチ・コード - allcinema
- ダ・ヴィンチ・コード - KINENOTE
- The Da Vinci Code - AllMovie(英語)
- The Da Vinci Code - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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