エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー

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ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR
(エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー)
ジャンル フライトシューティング
対応機種 PlayStation 2
開発元 ナムコ
発売元 ナムコ
シリーズ エースコンバットシリーズ
人数 1人
メディア DVD-ROM 1枚
発売日 日本の旗 2004年10月21日[1]
日本の旗 2005年7月7日(the Best版)
アメリカ合衆国の旗 2004年10月24日
欧州連合の旗 2005年2月18日
対象年齢 日本の旗 CERO: A(全年齢対象)
アメリカ合衆国の旗 ESRB: T(13歳以上)
欧州連合の旗 PEGI: 12+(12歳以上)
デバイス HORI製フライトスティック、フライトスティック2、エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォーフライトスティック2[2]
売上本数 180万2000本
その他 ファミ通 ゴールド殿堂入り
対応音声出力
ドルビープロロジックII 擬似5.1chサラウンド
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エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』 (ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR, 通称エースコンバット5) は、ナムコ(現バンダイナムコゲームス)より発売された、PlayStation 2フライトシューティングゲームエースコンバットシリーズ第5作。

シリーズ初のESRB13歳以上指定作品。

概要[編集]

前作『04』からおよそ3年と言う長い期間を経て発売された。ゲームコンセプトは、Nothing Else Comes Close.(誰一人近付けない、意訳:エースには誰も追いつけない)。サブタイトルの THE UNSUNG WAR は「謳われない戦い」すなわち「歴史の影に埋もれた戦争」といった意味。

前作で好評だったミッション中の無線交信はそのままに、僚機の編隊システムが導入された。味方機が参戦するのはこれまでのシリーズにもあったが、大きな違いは、

  • 僚機に作戦の指示(攻撃・分散・援護+特殊兵装の使用を禁止・許可)を与えることができるようになった。[1]
  • 購入済の機体をそれぞれ僚機の隊員に個別に与えることができるようになり、航空戦要員・対地戦要員・援護要員といった具合にミッションに合わせて選択できるようになったが、特殊兵装の変更はできなくなった。

ことが挙げられる。

他には、ある機体を使い続けてキルレート(機体経験値)が最大になると、その機体の系列機、後継機、改良型などが新たに購入できるようになり(追加機が存在しない機体もある)[1]、やり込み要素が前作より格段に増えた。また、日本語音声と英語音声が用意されている。

2Pとの対戦モードは今作には搭載されていない。代わりにアーケードモードが収録され[1]、前作『ACE COMBAT 04』の続編という設定のアーケードゲーム的なセッションをプレイできるが、『04』が英語音声のみだったからかこのモードは音声が英語オンリーである。

設定については、前作のものを一部共有している。『ACE COMBAT 04』のサイドストーリー脚本を担当した片渕須直が今回はゲーム本編のストーリー・コンセプトと脚本(主要な台詞部分)を受け持っている。

航空機名の使用許可については、前作のロッキード・マーティンに加え、多数の主要な航空機メーカー(BAEシステムズボーイングダッソーノースロップ・グラマンユーロファイターパナビアなど[3])から使用に関するライセンスを多数取得していることもあり、型式名や愛称の実名(F-4 ファントムIIF-16C ファイティングファルコンなど)が多数用いられていることも注目である。ただし、作中の機体解説は必ずしも実機の事実とは一致していない。前作に引き続き、航空自衛隊が製作協力している。

ジャケットイラストは、緑を基調にし、戦闘機はF-14。本作を象徴する機体という意味で、次回作エースコンバット・ゼロでも、F-14Dの特殊カラーリングとして本作の専用機カラー(黒の機体色に、垂直尾翼に悪魔を描いたラーズグリーズ戦闘機部隊カラー)が用意されている。エースコンバット6 解放への戦火では、全機体にダウンロードコンテンツ(F-14D単体、他は3 - 4機セット)として販売された。

ヨーロッパでのタイトルはACE COMBAT SQUADRON LEADER(エースコンバット: スコードロン・リーダー)である。ストーリーをあらわした日米タイトルとは違い、欧州タイトルは編隊(スコードロン)のリーダーとなって戦うというゲーム内容を表したタイトルとなっている。フランスではパッケージのF-14がラファールに差し替えられている(続編も同様である)。

サウンド[編集]

キャンペーンモードでは前作に引き続きオーケストラサウンドを中心とし、アーケードモードではエレクトリックギターを中心とした『ACE COMBAT 2』以来のギターサウンドとなっている。また、メインテーマとして初めて外部のバンドの楽曲(Puddle Of Muddの『BLURRY』)を使用している。最終ステージ後半で流れる挿入歌『The Unsung War』は、前作と同様にラテン語で作詞された合唱曲であり、キングレコードより発売されたサウンドトラックには原文と日本語訳された歌詞が載っている(日本語訳歌詞は、ゲーム中に度々取り上げられたラーズグリーズの伝説と同じである)。また、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団が演奏を担当した本編未使用バージョンも収録されている。この他に作中挿入歌として『The Journey Home』があるが、これは場面によって二人のアーティスト(メアリー・エリザベス・マクグリン<エンディング>、エリザベス・ラディジンスキー<混迷の海>)が歌い分けている。また、アーケードモードエンディングテーマとして、前作のエンディングテーマである『Blue Skies』のリミックスが使用されている。作中使用された曲数は90曲を超えており、他のシリーズ作品と比べてかなり多い。

なお、上記の挿入歌『The Unsung War』はエミネンス交響楽団が毎年開催するゲーム音楽コンサート”A Night In Fantasia 2005”で演奏され、更に2009年にも再演奏されている。

サウンドエフェクトに関しては前作に引き続き航空自衛隊の協力を得ている。音声については前作比で約20倍のデータ量となっており、約30時間、26000ほどの台詞数がある。さらに、前作では一部無線のみで行われていた、無線音声に銃撃や爆発といった背景音を重ねる処理が、全ての無線音声に行われている。

ストーリー[編集]

キャンペーンモード[編集]

ベルカ戦争から15年後の、(ゲーム内)2010年9月23日、セレス海の孤島・サンド島近隣の空域で演習中だったオーシア空軍のジャック・バートレット大尉が指揮する訓練生の編隊が国籍不明機と交戦、バートレット大尉、ケイ・ナガセ少尉を除く教官1名と練習生6名が管制官のミスのために戦死し、教官1名が着陸時にクラッシュ、計8名が死亡する[1]。地上に戻った2人に新兵を加えて臨時編成の小隊を結成。その後も偵察機が2度に渡り侵入した。

同年9月27日、ユークトバニア連邦共和国オーシア連邦に宣戦布告。環太平洋戦争(ベルカ事変)が勃発する。そしてThe Unsung War(歴史の表舞台に現れない戦争)もその戦端を開いた…

アーケードモード[編集]

武装解除を拒否した各地に残るエルジア軍の残存勢力が「自由エルジア軍」を名乗り武装蜂起、国連管理下にある旧エルジア軍事工廠を襲撃し、保管されていた兵器の入手に成功。事態を重く見たISAFは、残存勢力討伐作戦「カティーナ(Katina)」を開始し、伝説のパイロット「メビウス1」が復帰する。

舞台[編集]

キャンペーンモード オーシア大陸・ベルーサ大陸(ゲーム内2010年)。アーケードモード ユージア大陸(ゲーム内2006年)。なお、公式ページの背景世界に関する記述で、ユージア大陸における戦争とエルジアについての言及があり、シリーズで初めて前作と共通の世界設定が使用された作品である(それまでは地形と地名のみ共通であったが、国名、団体名は語られなかった)。

用語集[編集]

国家、組織など[編集]

キャンペーンモード[編集]

オーシア連邦 (Osean Federation)
セレス海(北オーシア大陸とベルーサ大陸を隔てる大洋)の東側、北オーシア大陸西部に位置する大国で、首都はオーレッド (Oured) 。15年前(1995年)のベルカ戦争(『ACE COMBAT ZERO』参照)後、それまでの領土拡張政策を改め、近年では仮想敵国であったユークトバニア連邦共和国との友好推進を始めとして、サミット開催などの世界的な融和政策を推進していた。しかし、2010年9月27日、ユークトバニア連邦共和国の突然の宣戦布告により、同国と戦争状態(環太平洋戦争)に陥ってしまう。
※ 関連性の見られる諸々の描写からアメリカ合衆国がモデルと思われる。また、国名の「オーシア」は「大洋・海洋」を意味するオーシャン (Ocean) をもじったものと考えられている。
サンド島空軍基地 (Sand Island Air Base)
太平洋(オーシア大陸とベルーサ大陸を隔てるサンド島南部の大洋)とセレス海の間に突き出した半島の先に浮かぶ、オーシア領の最西端に位置するサンド島の空軍基地。今作の主人公達の拠点。サンド島は国立野生動物保護区に指定される自然豊かな島であったが、地理的にユークトバニア領土に最も近く、宣戦布告により同島のサンド島基地が最前線の基地となった。開戦後は、その地理的な重要性からユークトバニア軍によって数回に渡って侵攻を受けたが、同基地の駐留部隊によって全て撃退されている。サンド島空軍基地にはオーシア本土より警戒と防衛を目的に分遣隊が派遣されており、この通称「サンド島部隊」が戦争中期のオーシア軍の優勢に大きな影響を与えた。
環太平洋戦争終結後は、再開された軍縮によって基地は閉鎖され、無人の建物のみを残している。
※ アメリカ合衆国領ミッドウェイ岩礁サンド島(通称・ミッドウェー島)と形、飛行場の形状などがほぼ一致するため、これをモデルにしていると考えられている。
ノースオーシア州 (North Osea)
ベルカ戦争の戦闘で各国連合軍が占領し、戦後オーシアが信託統治している元ベルカ公国領。戦後15年が経過したものの、地元住民の間では未だにオーシア連邦ノースオーシア州ではなくベルカ公国南部、通称南ベルカだという意識が根強い。州内にはベルカ領時代からの工業都市スーデントール (Sudentor)があり、かつて同地を拠点にベルカの技術を支えた南ベルカ国営兵器産業廠は、現在「ノースオーシア・グランダー・インダストリーズ」と名を変え、オーシア国防軍向けの兵器を製造している。
ノースオーシア・グランダーI.G. (North Osea Gründer Industries)
ノースオーシア州に拠点を置く企業。この地にあった南ベルカ国営兵器産業廠が前身。旧国営組織時代から技術力があり、強度と性能を維持しつつも、部品と工程を減らし、従来の3分の2の予算で戦闘機を製造できる技術などを持つ。戦後、表向きオーシアの軍需企業としてオーシア軍の装備調達に関わるが、その裏でベルカの事実上の工作機関として暗躍し、ユークトバニア連邦共和国に対する武器・技術供与を始めとする工作活動を行った。
オーシア軍でブリーフィング時に使用されるデータベース「GASA」もグランダー社製であり、GASA起動画面や作戦地図の左上部分にロゴが確認できる。
ユークトバニア連邦共和国 (The Union of Yuktobanian Republics)
セレス海の西側、ベルーサ大陸北東部に位置する大国で、首都はシーニグラード (Cinigrad) 。「ユーク (Yuke)」と略称される。ベルカ戦争ではオーシアと共に連合軍の一員であった。ベルカ戦争以降、オーシア連邦と同様に融和路線に転換、オーシアとの良好な関係を築いていたが、政権内部で極秘のうちにクーデターが発生し、軍事政権化。好戦派で占められた政府によって戦争拡大へと進む。
※ 関連性の見られる諸々の描写から、ソビエト社会主義共和国連邦をモデルにしていると思われる。国名の「ユークトバニア」はユーゴスラビア連邦共和国 (Federal Republic of Yogoslavia、通称ユーゴ = Yugo) をもじったものと考えられている。また、公式HP内にて首都がオクチャブルスク市となっているが、これはナムコ側のミスか、オーシア軍の進撃により首都を移転したためと思われる。
反政府レジスタンス
軍事政権と化したユークトバニア政府に反発する学生や識者などによって結成されたレジスタンス組織。ユークトバニア軍部の融和派から支援を受けており、高度に組織化されている上に、旧式とはいえ潜水艦などの大型兵器も保有する。最終的にユークトバニア国内に持ち込まれた核兵器の奪取と解体、クーデターにより幽閉されていたユークトバニア元首ニカノール首相救出と国外脱出という荒業をやってのけた。
ベルカ公国 (The Principality of Belka)
オーシアの北に位置する国家。領土拡大を続けていたが財政難に瀕し、連邦法改正による領土放棄などで経済の立て直しを図っていた。だが、治まらない経済不安を背景に台頭した極右政党の政権獲得後、電撃的に周辺国へ侵攻。一時は各国のかなりの部分を占領したが、オーシアやサピン王国、ウスティオ共和国を中核とした各国連合軍(のちにユークトバニア、近隣の国もベルカに宣戦布告し連合軍に参加する)の反攻により本土に追い込まれる。進退窮まった末に戦術核の国内使用という暴挙に出るが、大勢は覆らず停戦条約に調印、事実上降伏した。戦後は連邦法改正後の領土から更に南部一帯をオーシアに割譲、名実ともに小国へと転落したものの、残った国土北半部の復興とともに国際社会に復帰しつつある、とみなされている。
※ パイロットのTACネームがドイツ語であることからナチス政権下のドイツをモデルにしていると思われる。また、国土が南北に分断されていたり、ハーリングやニカノールを“拉致”するなど、北朝鮮も含まれていると考えられる。
灰色の男たち (The Gray Men)
15年前のベルカ戦争を引き起こした中心人物たち(政治家や軍人)の総称。詳細は不明であるが、ウォルフガング・ブフナーに自国の上空へ戦術核を落とす命令を下したのも彼らである。自国を敗北に導き、弱小国へと追い落としたオーシア連邦とユークトバニア連邦共和国に復讐するため両国の間に憎しみを生み出し開戦させ、両国を疲弊させるためさまざまな手段を使い戦争を長引かせようとしている。「8492飛行隊」若しくは「アグレッサー飛行隊」と呼ばれ、終戦後秘密裏にオーシア空軍に招かれていたらしく、ハミルトン大尉が派遣将校をつとめていた。
劇中ではピーター・N・ビーグルことウォルフガング・ブフナーによってノースオーシア・グランダー・I.G.の社長が、灰色の男たちの秘密メンバーであると指摘されている。
なお、『ZERO』では戦争推進派「旧ラルド派」の影響力が強いといわれるベルカ空軍第3航空師団内の部隊として「グラオ(ドイツ語で「灰色」の意)」の名が付く複数のエース部隊が登場するが、関連性は不明。
ノースポイント (North Point)
ユージア大陸北東部に位置する海洋国。今作品の戦争では中立を宣言していたため、オーシア連邦大統領ビンセント・ハーリングがベルカに幽閉される原因となった極秘和平交渉の舞台になるはずであった。
アネア共和国 (Anea)
ユークトバニアやエルジアと親密な関係にある国家で、ベルーサ大陸の北に存在する。公式な軍事同盟こそないものの、この三国は武器の輸出入に関して相互援助条約を結んでいる。
なお、同一の世界観の上に成立しているエースコンバット6では、アネア大陸は2010年の段階でエメリア共和国エストバキア連邦、ノルデンナヴィク王国に分かれており、アネア共和国は存在していない。「6」製作時の都合上、設定が前後したと思われ、「6」以降の設定では、2004年にはエメリア、エストバキア、ノルデンナヴィクを統一国家とする構想から「アネア共和国準備機構」が設立されていたが、エストバキアの情勢悪化を受けてその構想が2008年に一時凍結された、としている。

アーケードモード[編集]

ISAF
大陸戦争の果てに軍事大国エルジアに勝利した、FCU(中央ユージア連合)などのユージア諸国からなる軍事同盟機構。大陸戦争後も続く各地の紛争に対処している。
自由エルジア (Free Erusea)
大陸戦争終結後も降伏を拒否し続ける、空軍将校を中心としたエルジア軍の残党。国連管理下の旧エルジア軍事工廠から保管されていた兵器を奪取、武装蜂起した。複数の航空母艦を保有するなど、その規模は非常に大きい。
ユージア大陸北部の、ホワイトバレー湾の軍港島を拠点としている。

部隊名[編集]

キャンペーンモード[編集]

オーシア国防空軍第108戦術戦闘飛行隊サンド島分遣隊ウォードッグ (Osean Air Defense Force 108th Tactical Fighter Squadron Wardog)
オーシア国防空軍の戦闘機部隊で、通称「サンド島部隊」。部隊章は犬の横顔と、その首の根元に稲妻を描いたもの。当初はバートレットが隊長だったが、バートレットが撃墜された後はブレイズ(プレイヤー)が隊長となる。数々の戦いで活躍し、とりわけシンファクシ級ミサイル潜水空母2隻(シンファクシ、リムファクシ)を沈めるという大戦果を挙げたため、オーシア軍・ユークトバニア両軍の将兵からは「サンド島の4機」「ラーズグリーズ海峡の英雄」「ラーズグリーズの悪魔」など呼ばれ、頼られ、あるいは恐れられるようになった。しかし、かつてバートレットがベルカ戦争時にユークトバニア陸軍情報部のナスターシャと恋愛関係にあったことや、8492飛行隊ことグラーバク戦闘機隊の陰謀でユークトバニアの民間人に対する攻撃疑惑を掛けられたこと、そしてバートレットがオーシア軍の捕虜が捕らえられていた捕虜収容所に居なかったことなどからオーシア軍上層部からは疑惑の目で見られ、特にオーシア空軍のとある高級将校からは任務内容を2度に渡ってコイントスで決められるという屈辱的な扱いさえ受けていた。そして、最終的にはグラーバクやベルカと通じていたハミルトンによって、隊員全てがユークトバニアに通じていた敵性スパイの汚名を着せられてしまう。
彼等がスパイであるとの報を受けたオーシア軍将兵の衝撃は大きく、加えて彼等の戦力を失ったオーシア軍はクルイーク要塞を陥落させてユークトバニアの首都シーニグラード目前に迫っていたにもかかわらず、首都攻略に失敗して敗退している。
なお、劇中でダヴェンポートがジュネットに語ったところによると、分遣隊という部隊編成上有事においては本土の本隊を指揮するフォード中佐の指揮下に入ることになっていたが、サンド島空襲時に基地へ向け移動中であったフォード中佐が戦死したために事実上取り消しとなった。
オーシア国防海軍第3艦隊 (Osean Maritime Defense Force 3rd Fleet)
空母ケストレル (Kestrel) を旗艦とするオーシア国防海軍の空母機動艦隊。艦隊司令官はリチャード・グレン海軍中将。艦艇70隻、作戦航空機400機、計6万の水兵と海兵を擁する大艦隊であるが、開戦冒頭のユークトバニアによるセント・ヒューレット軍港への奇襲攻撃と、シンファクシ級潜水空母からの弾道ミサイル攻撃により、艦船及び艦隊の槍ともいえる航空部隊に大きな被害を受け、戦力を損耗。ケストレル艦長アンダーセン大佐の判断により、オーシア北部カーウィン島のフィヨルドに身を隠す。
ケストレル以外の構成艦艇で艦名が明らかなのは、空母ヴァルチャーとバザード、対空艦エクスキャリバー、通信情報艦アンドロメダ。
なお、第3艦隊は16世紀半ばに「オーシア海軍の父」と呼ばれたスタッフォード提督によって設立され、長い歴史を持つ。
※「ケストレル」「ヴァルチャー」「バザード」はいずれもロールスロイス製エンジンの名称で、後者二つはケストレルの派生型である。ケストレル2基を、1基を逆さまにして上下に結合しシリンダー配置をX型としたヴァルチャー、純粋に改良型のバザードである。
海兵航空隊シー・ゴブリン (United States Marine Corps Aviation Sea Goblin )
第3艦隊に所属する海兵航空隊。HH-9B(架空の救難ヘリ)やCH-47で構成されるヘリ部隊で、主に救助作戦を任務とする。隊員たちはニクシーコボルトといった架空の生物のコールサインで呼び合っている。
ユークトバニアにおける捕虜救出作戦を初め、ケイ・ナガセの救助作戦に参加し、見事成功させる。さらには敵性スパイの汚名を着せられ、練習機で逃亡したウォードッグ隊とビーグル、ジュネットらをスノー大尉と共に救出。この際、シー・ゴブリン隊はサンダーヘッドの指示で脱出したブレイズたちを捜索していると見せかけて密かに救助。同時にサンダーヘッドには「機体の浮遊物を発見したが、搭乗者の姿は発見できず、機体と共に海に沈んだ模様」と嘘の報告した為、オーシア、ベルカ共に彼らが死んだと思い込んだ。
さらにその直後にはラーズグリーズ戦闘機部隊と共にベルカに幽閉されていたハーリング大統領を救出するなど、環太平洋戦争(ベルカ事変)においてなくてはならない重要な役割を果たす。その後の動向は語られていないが、ハーリング大統領と共に首都奪還に赴いたものと思われる。
なお、隊員の一人は「南国の海辺が仕事場だと思って海兵隊に志願した」と語っていたが、任務で赴いた先はことごとく寒風吹き荒む寒冷地帯のため、愚痴をこぼしていた。
ラーズグリーズ戦闘機部隊 (Razgriz Air Command Squadron)
オーシア大統領ビンセント・ハーリング直属の非公式戦闘機部隊。本作品の世界で広く親しまれているおとぎ話『姫君の青い鳩』に登場する悪魔「ラーズグリーズ」が部隊名の由来。この部隊の戦闘機は、全て闇をまとったような漆黒の機体となっており、なおかつラーズグリーズを象ったデザインの部隊章が描かれている。
公式にはその存在は公表されていないものの、その卓越した戦闘能力から、前線の兵士たちの間では「漆黒の戦闘機部隊は全滅したはずのウォードッグ隊ではないか」という噂が広まるようになる。ウォードッグ隊はそれまでオーシア、ユーク両軍から「ラーズグリーズ海峡の英雄」あるいは「ラーズグリーズの悪魔」などの異名で呼ばれていた。本作品におけるラーズグリーズの悪魔の伝承には「歴史が大きくかわるとき、ラーズグリーズはその姿を現す。はじめには漆黒の悪魔として。悪魔はその力をもって大地に死を降り注ぎ、やがて死ぬ。しばしの眠りのあと、ラーズグリーズは英雄として再び現れる」という一文がある。
ウォードッグ隊は、環太平洋戦争においてユークトバニア軍に甚大な被害を与え、後に敵性スパイの汚名を着せられて逃亡中に全員「死亡」。ラーズグリーズ戦闘機部隊がその直後から現れるようになった。ウォードッグ隊の全滅とラーズグリーズ隊の出現は「ラーズグリーズの悪魔」の伝説と奇妙に一致する為、事情を知らない者もウォードッグ隊とラーズグリーズ隊を同一視するようになり、「ラーズグリーズの亡霊」「ウォードッグの幽霊」等と呼ぶようになる。
※ ラーズグリーズの名は北欧神話の主神オーディンに仕えるワルキューレの名前に由来し、「計画を壊す者」を意味する。
8492飛行隊 (8492nd Squadron)
ベルカ側正式名称:ベルカ公国空軍第229戦術戦闘飛行隊グラーバク (229th Tactical Fighter Squadron Grabacr)
オーシア国防空軍の存在しないはずの部隊。本来はオーシアがベルカ戦争の終戦後に空軍を強化するために雇い入れたベルカ人エースパイロットのアグレッサー部隊であったが、実態はベルカの工作機関の一つであった。空戦では4機編成で個々の隊員の実力を最大限に発揮する戦術を取る。
当初ビンセント・ハーリング大統領の護衛という名目で現れたが、実際には拉致が目的であった。その後も、追撃していた撤退する敵のジャミングに紛れて地上の民間施設への攻撃を行い、プレーヤーたちに濡れ衣を被せる、AWACS『サンダーヘッド』へジャミングによる通信妨害を行った上、増援に上がってきた友軍機に虚偽の報告をし、援軍が来ぬまま孤軍で敵大編隊との戦いを強いられたウォードッグ隊にダヴェンポート戦死という損害を負わせる、ベルカによるウォードッグ隊暗殺攻撃を支援する等々、様々な作戦行動の妨害を行ってきた。
偵察のためにベルカの核兵器保管施設へ単身潜入したブレイズの偵察カメラにオヴニル戦闘機部隊の機体とともに駐機しているところを撮影されて存在が明らかとなり、ブレイズ達と雌雄を決することとなる。部隊の使用機はF-15S/MTD、S-32。
オヴニル戦闘機部隊 (Ofnir Squadron)
ベルカ戦争の終戦後、ユークトバニアが空軍を強化するために雇い入れたベルカ人エースパイロットのアグレッサー(仮想敵)部隊であったが、実態は8492飛行隊と同じくベルカの工作機関の一つ。4機編成だが、戦闘ではツーマンセルで1機の敵を追い詰める戦術を行う。無人機と比較されるような機械的な戦闘機動を特徴とする。8492飛行隊と違って公式に存在する部隊であり、ユークトバニア軍人の間では敏腕パイロット揃いの精鋭部隊として有名である。なお、グラーバクとオヴニルの名称は共に部隊長がベルカ戦争時代に使用していたTACネームが元になっている。
偵察のためにベルカの核兵器保管施設へ単身潜入したブレイズの偵察カメラに8492飛行隊の機体とともに駐機しているところを撮影された。グラーバクと共にブレイズ達と雌雄を決することとなる。使用機はSu-35、S-32。

アーケードモード[編集]

第118戦術航空隊メビウス (TFW118 Mobius)
ISAF空軍の戦闘機部隊で、アーケードモードのプレーヤーである「メビウス1」の所属部隊。武装蜂起したエルジア軍残党勢力の掃討作戦「オペレーションカティーナ」の任に当たる。この任務には、軍に復帰した「メビウス1」と専属の早期警戒管制機(AWACS)「スカイアイ」の2機のみが参加するという特殊な編成が採られた。

架空機/架空兵器[編集]

オーシア[編集]

アークバード (Arkbird)
オーシア連邦が運用する大気機動宇宙機。衛星軌道上のデブリの除去を目的に建造され、その役目を終えた後は世界的な宇宙開発計画の基盤となる予定だったが、ユークトバニア海軍のシンファクシ級潜水空母に対抗するために武装が施され、特殊攻撃衛星として運用された。
ケストレル(Kestrel)
オーシア国防海軍第3艦隊に所属するヒューバート級航空母艦の7番艦。モデルは実在するニミッツ級航空母艦
SOLG (Strategic Orbital Linear Gun)
オーシアが開発していた地上攻撃用のレールガンを搭載する戦闘衛星。「ソーグ」と読む。ベルカ戦争の後一度は建造が放棄されたが、ベルカがオーシアとユークトバニアへの報復を仕掛けるために建造が再開され、バセット国際宇宙基地のマスドライバーより資材が射出されていた。ベルカの手で大量報復兵器「V2」を搭載し、それをレールガンで撃ち出す能力を持つ。また、非核兵器ながら強力な火力を有する通常弾も発射可能で、スーデントールのグランダー社施設に迫るオーシア・ユークトバニア連合軍の地上部隊に出血を強いた。そして、戦闘の末制御システムが破壊されるが、当のSOLGは制御を失った時に作動するようあらかじめ仕込まれていたプログラムに従い地上に向けて落下し始めた。最終的にはオーシアの首都オーレッドへの落下コースをとったが、ラーズグリーズ隊によって破壊された。
実はユークトバニアがオーシアのマスドライバーを破壊しようとしていたのは、アークバードへの補給を妨害するためではなく、SOLGの建造再開を阻止するために「少佐」が立案した作戦であった。
なお、SOLG破壊任務の際なぜラーズグリーズのみしか出撃しなかったのかは不明。
ファルケン (FALKEN)
グランダー社が研究中の新型戦闘機のデータを基に製作された、戦略レーザー搭載型特殊戦闘機。
HH-9B
オーシア国防空軍や海兵隊が使用している救難ヘリコプター。現実世界のUH-60に相当する多用途性を持つ機体であり、機体形状などもUH-60に近い。劇中では主にケストレル所属の海兵航空隊「シー・ゴブリン隊」所属機が登場し、墜落したナガセや、シュティーア城に幽閉されていたハーリング大統領などの救出作戦で活躍した。また、この他にバーナ学園都市警察所属の機体も登場している。
また、『ACE COMBAT 6』にも同系列の機体であるUH-9が登場している。エメリアエストバキア双方によって使用されており、双方共にオーシアから輸出された物と思われる。

ユークトバニア[編集]

シンファクシ級潜水空母
ユークトバニア海軍所属の戦略級ミサイル潜水空母。潜水艦空母ミサイル巡洋艦の特性を併せ持つ巨大潜水艦である。
シンファクシ (Scinfaxi)
シンファクシ級潜水空母の初号艦。散弾ミサイルによる攻撃でオーシア海軍の空母機動部隊を半壊滅状態に至らしめた。
リムファクシ (Hrimfaxi)
シンファクシ級潜水空母の2番艦。ユークトバニア本土に侵攻するオーシア陸軍に対して、弾道ミサイルによる遠距離攻撃を行った。

エルジア[編集]

X-02 ワイバーン (Wyvern)
自由エルジア、ユークトバニア軍などで運用されている、軍事大国エルジアが開発した高性能戦闘機。

ベルカ[編集]

フォーゲル
ベルカによって使用されることとなった大気機動宇宙船アークバードに搭載されていた、UCAVに分類される無人航空機(UAV)である。フォーゲルはドイツ語での意。パイロットに対するG負荷を考慮する必要が無く、有人機には見られない独特の機動を行う。ユークトバニア所属の潜水艦リムファクシにも無人機が搭載されていたが、形状が違うためベルカの技術を使用したものかは不明である。
※ どちらの機体も形状から明らかにステルスを意識しているにもかかわらず、作中ではステルス能力を有していない。アークバードに搭載されている無人機は、現在米軍で実験中のX-47に見える。
V2
ベルカが開発した核兵器搭載の大量報復兵器。この兵器はMIRVであり、オーシアやユークトバニアに投下された場合、領内の大都市の半数を一瞬にして破壊・消滅させるほどの威力を持っている。この兵器はSOLGに搭載され、オーシアの首都オーレッドに落とされる予定だった。なお、V2自体は15年前のベルカ戦争時点では開発中だったが、この時はごく少数の試作品を除いて未完成であり、しかもそれは従来の核弾頭と同じく弾道ミサイルに装着しての使用を前提としていた。また、このV2という名前はドイツ軍の開発した大型弾道ミサイルV2ロケットに由来していると思われる。なおエースコンバットZEROにてこれの試作品段階のV2とみられる物がストーリー後半にて登場する。
※ これ以前に開発されたV1という小型戦術核がある。

登場人物[編集]

オーシア[編集]

ブレイズ (Blaze)
キャンペーンモードの主人公であり、プレイヤー自身である。コールサインのブレイズ (Blaze) は『炎』の意。
オーシア国防空軍第108戦術戦闘飛行隊ウォードッグに所属するパイロット。初出撃の際に当時の隊長であったバートレットに最下位を意味するブービー(Booby)というあだ名を付けられている。(海外版ではあだ名が「Kid」になっている)開戦当初はダヴェンポートとのくじ引きで3番機と4番機のポジションを決め、1回ずつ2つのポジションを経験している。バートレットが捕虜となって以降は2番機であったナガセの推薦もあり、ウォードッグ隊隊長に就任。隊長就任以後、仲間とともに数々の戦闘を経て、戦況を覆すほどの力を持ったエースパイロットへと成長する。
仲間であり親友だったダヴェンポートを「灰色の男たち」の謀略で失った上、自身もスパイの汚名を着せられ仲間たちとともにオーシアを追われる身となるが、逆境を乗り越え、ベルカ国内でのハーリング大統領救出作戦に参加後、ナガセとグリム、新たに部隊に加わったマーカス・スノー大尉とともに、ベルカのアグレッサー飛行部隊(8492飛行隊ことグラーバク戦闘機隊、オヴニル戦闘機隊)と死闘を繰り返しながら、強硬派ベルカ人勢力「灰色の男たち」の野望を阻止するため、各地を転戦した。
戦後ブレイズを始めとした隊員の消息は不明であると言われる。
なお、プレイヤーの「ブービー」というあだ名は、実在のドイツ空軍エース・パイロットエーリヒ・ハルトマンにつけられたあだ名「ブービ」をモデルにしていると思われる。
ちなみに、エースコンバットシリーズの主人公は戦闘機に搭乗するという役柄から、性別などの個人情報がほとんど不明であることが多いが、彼だけはウォードッグ隊の面々と共に写真に写っているため(顔は隠されているが)少なくとも男性であることが確認できる。
ジャック・バートレット (Jack Bartlett)(日本語音声:石塚運昇 - 英語音声:Steven Blum
ウォードッグ隊の隊長。42歳。コールサインは「ハートブレイク・ワン (Heartbreak One・HTBRKONE)」。階級は大尉。
パイロットとしての技量は高く、そのため15年前のベルカ戦争時には若くして大尉に昇進したものの、自身や部下の命を守るためとはいえ許可無しに独断で発砲許可を出すことなどから上官から譴責されることも珍しくなく、結果昇進や出世の見込みもないことから「万年大尉」と自称している。国籍不明機による奇襲から生き残ったパイロットの一人。開戦直後にSAMの攻撃を受けていたナガセの身代わりとなって撃墜され、この戦争におけるオーシア国防軍の最初の捕虜となったはずだったが、収容所に到着する前に脱走し、レジスタンスとともに幽閉されていたユークトバニアのニカノール首相を救出する。
ベルカ戦争末期にグラーバク戦闘機隊隊長アシュレイ・ベルニッツによって撃墜され敵地にベイルアウトしており、同じく撃墜されベイルアウトしたベルカ軍逃亡兵のウォルフガング・ブフナー大佐を連れて味方前線へ帰還。当時所属していた部隊本部の全滅とベルカの核攻撃により生じた電磁パルスによる混乱のどさくさに紛れて自分の編隊員と偽り保護した。ベルカ戦争当時のあだ名「ブービー」は秘蔵っ子であるブレイズに受け継がせている。
機体はあくまで消耗品であり、撃墜されても搭乗員が生還すれば大勝利という信念を持っている。その信念は教え子であるウォードッグ隊員にも受け継がれていく。
エースコンバット・ゼロ(ベルカ戦争時)のミッション10に登場、戦闘に参加している。なお、このミッションでは、ピーター・N・ビーグルことウォルフガング・ブフナーもベルカの逃亡兵として登場。
本人曰く人見知りの癖があるらしい。
ケイ・ナガセ (Kei Nagase)(日本語音声:山崎和佳奈 - 英語音声:Jessica Straus
ウォードッグ隊の2番機パイロット。23歳。女性。コールサインは「エッジ (Edge = 刃)」。階級は少尉→中尉→大尉。
国籍不明機による奇襲から生き残った唯一の訓練生パイロット。訓練飛行中の奇襲という非常事態にもかかわらず、ルーキーながら冷静さを失わずに敵機に対して反撃を試みるほどの天才的資質を持つが、バートレットにはその危うさを看破され、時に油断を見せるなどの脆さもある。しかし、極寒の敵地に一人ベイルアウトしながら、味方の負傷兵を救護しつつ敵兵を捕虜にするなど、外見からは想像できない肉体的・精神的強さを持つ。
バートレットが自分を庇って撃墜されてからは、隊の2番機パイロットとして1番機パイロットのブレイズを支え、「決して1番機を落とさせはしない」という決意を胸に抱く。
なお、 「ケイ・ナガセ(またはナガセ・ケイ、永瀬ケイ。タックネーム“EDGE”)」と言う人物は、『ACE COMBAT 2』では主人公(プレイヤー)が隊長を務めるスカーフェイス隊の2番機パイロットとして、『ACE COMBAT 3』ではクーデター集団「ウロボロス」の参加者として、『ACE COMBAT 04』では民間機の副機長として登場するなど、シリーズの伝統となっている(いずれも『5』のナガセとは「別人」である)が、本作を最後にしばらく登場しなかった。『ACE COMBAT ASSAULT HORIZON』のブリーフィングシーンに『5』においてのナガセと瓜二つな女性パイロットが登場するが、本人かどうかは明らかになっていない。なお、シリーズから派生した航空小説『エースコンバット イカロス・イン・ザ・スカイ』にも、容姿は全く異なっているものの、中心人物として同名の人物が登場する。
その後、2014年4月に配信開始された『ACE COMBAT INFINITY』において、久々に「ケイ・ナガセ(EDGE)」が登場した。このナガセは『5』のナガセと似た容姿をしているものの、関係性は不明。
アルヴィン・H・ダヴェンポート (Alvin H. Davenport)(日本語音声:石川英郎 - 英語音声:Eddie Frierson
ウォードッグ隊の3番機パイロットで、部隊のムードメーカー。29歳。コールサインは「チョッパー (Chopper = ヘリコプターオートバイのスラング)」。階級は少尉→中尉→大尉→中佐。
おしゃべりでロック好き、仲間思いの青年。部隊では本名で呼ばれることは少なく、グリムからも「チョッパー中尉」などと呼ばれるなど、ほぼこの通称で通っている。任務中の私語が多いことをAWACSのサンダーヘッドからしばしば注意されていた。ノヴェンバー市上空の防空戦で被弾、機体トラブルによりベイルアウト不能になるも奮戦し、最期は脱出する市民に配慮して無人のスタジアムに機体を落下させ戦死。その後二階級特進し中佐に昇進した。
彼の部屋に貼ってあったポスターの一枚はSKY KIDという架空のバンド(流れている曲は、テーマソングでもあるパドル・オブ・マッドのBlurry) のポスターだった。カークという雄のラブラドール・レトリーバーを飼っており、隊員からは可愛がられている。バートレット以外でブレイズをブービーと呼ぶ唯一の人物。
ハンス・グリム (Hans Grimm)(日本語音声:野島健児 - 英語音声:Johnny Yong Bosch
ウォードッグ隊に所属するパイロット。19歳。コールサインは「アーチャー (Archer = 射手)」。階級は一等空士。
趣味は機械いじり。補習教育が修了していない経験不足の訓練生であったが、サンド島基地が空襲された際、勇敢にも敵の攻撃下で離陸、迎撃戦に参加し、以降ウォードッグ隊の4番機として戦列に加わる。ちなみにバートレットは、行方不明となる前、彼を次の推薦で実戦機に推薦しようと考えていた。陸軍に兄がおり、彼の影響で自らも軍人となった。その兄とは、バストーク半島上陸戦やジラーチ砂漠の戦闘で共闘している。チョッパー亡き後のカークの世話は彼が引き継いだ模様。
なぜか他の登場人物からコールサインで呼ばれることがほとんど無く、基本的に姓で呼ばれる。
ピーター・N・ビーグル (Peter N. Beagle)(日本語音声:大塚周夫 - 英語音声:Bob Papenbrook
オーシア国防空軍第307整備中隊の整備兵。56歳。ウォードッグのパイロットたちからは「おやじさん (Pops)」と呼ばれ信頼されている。階級は特務少尉(特務に就いている訳ではなく、士官学校を出ていない叩き上げ将校に対する階級と思われる)。オーシア軍データベース「GASA」ログイン時のIDはOldfox(古狐)。
その正体は、ベルカ公国の貴族ブフナー家の長男、ウォルフガング・ブフナー (Wolfgang Buchner)。「凶鳥フッケバイン (Huckebein)」の異名を持つベルカ空軍きってのトップエースパイロットであったが、ベルカ戦争末期に自国の上空に戦術核を落とす命令を拒否し機体を奪って逃亡、撃墜されるもベイルアウトに成功する。ほどなく同じく撃墜されたバートレットと邂逅し、彼によって身分を偽り保護される。ベルカ戦争時(当時41歳)の階級は大佐。大統領救出作戦からブレイズたちに指示を与える。8492飛行隊(グラーバク隊)の隊長アシュレイ・ベルニッツと面識があるが、ベルカにいた時代から嫌っていた。
なお、エースコンバット・ゼロ(ベルカ戦争時)のミッション10で逃亡中の彼が登場。ガルム隊が交戦中のエリアB7Rに、ベルカ軍のシュヴァルツェ隊に追われ、進入してくる。同ミッションでは、敵同士ではあるがバートレット機も登場している。
アルベール・ジュネット (Albert Genette)(日本語音声:平田広明 - 英語音声:Matthew Mercer
サンド島にバートレットを取材した際に奇襲攻撃に巻き込まれたフリーのカメラマン。32歳。
この物語の語り部。無精髭がトレードマーク。体の線は太くないが、並の民間人なら確実に失神する戦闘機の機動にも気を保つタフガイ。ハミルトンの配慮により、ユークトバニアとの戦争の最前線になったサンド島空軍基地に報道班員として駐留し、ウォードッグ隊の活躍を伝える記事を配信するうちに、戦争の真相に近づいていく。
ACE COMBAT X』で語り部として再登場する。
オーソン・ペロー (Orson Perrault)(日本語音声:郷里大輔 - 英語音声:Peter Lurie
サンド島基地司令。48歳。階級は中佐→大佐。オーシア軍データベース「GASA」ログイン時のIDはIslandking(島の帝王)。
人望は無く、極度の肥満体。ユークトバニアを敵国とする思想の持ち主であり、かつてバートレットがユークトバニア陸軍のナスターシャと恋仲であったことで彼が撃墜された後、ウォードッグの面々に査問を行い、そのことをダヴェンポートはジュネットにモノマネを交えて批判している。また、ユークトバニアとの融和を進めるハーリング大統領のことも嫌っている。
戦後サンド島基地は閉鎖されたらしく、彼の詳細は不明。
アレン・C・ハミルトン (Allen C. Hamilton)(日本語音声:増谷康紀 - 英語音声:Crispin Freeman
サンド島基地副司令で、階級は大尉→少佐。28歳。
軍人であった叔父の影響で自らも軍人になったが、そうでなければジャーナリストになりたかったと語る切れ者で、傲岸なペローとは好対照に周囲への配慮も怠らない優秀な人物。過去に8492飛行隊への派遣将校を務めており、その折にアシュレイによってベルカに感化され、また密かに戦闘機パイロットとしての訓練を受けていた。基地司令のペローを騙しウォードッグ隊にスパイの汚名を着せ、抹殺しようとする。
スーデントールの戦いに際して自ら戦闘機を駆りブレイズ達を抹殺するためにオーシアの主戦派をまとめ上げ、ユークトバニア主戦派の部隊に襲い掛かろうとする友軍に対してブレイズ達のみを攻撃するよう命じて戦いを挑む。スーデントール上空での空戦でベルカ仕込みの空戦技術を発揮、機体に命中弾を受けても屈することなくベルカを南北で繋ぐトンネル内にある施設の破壊のためにトンネルに飛び込んだブレイズ達を追い自身も機体を操り飛び込むが、トンネル内で撃墜された味方機の残骸に激突し死亡。
ニコラス・A・アンダーセン (Nicholas A. Andersen)(日本語音声:青野武 - 英語音声:Simon Prescott
空母ケストレル艦長。61歳。
スノーを含むクルーから慕われる名艦長。彼の指揮の下、空母ケストレルはユーク潜水艦の対艦ミサイル攻撃で沈められるまで、戦争中一度も被弾することはなかった。しかしウォードッグと合流するまでの戦闘で艦載機とパイロットを多数失ったことから自らを「負け戦ばかり続けてきた男」と評していた。そして、ケストレル撃沈前にブレイズ達の機体を発艦させ、「彼らが空中にある限り、私に負けは無い」と救命ボートに同乗していたジュネットやビーグルに語った。
マーカス・スノー (Marcus Snow)(日本語音声:乃村健次 - 英語音声:Beau Billingslea
空母ケストレルに配属されている、第7空母航空団第206戦術戦闘飛行隊の分隊長。34歳。コールサインは「ソーズマン (Swordsman = 剣士)」。階級は大尉。彼の分隊も度重なる戦闘で疲弊しており、ブレイズと合流する時は、分隊員は自分一人だけになってしまっていた。
ウォードッグ隊のメンバーと共に、ベルカ国内でのハーリング大統領救出作戦に参加後、ブレイズ達と共に隊の3番機パイロットとして戦うことになる。
ビンセント・ハーリング (Vincent Harling)(日本語音声:田中秀幸 - 英語音声:Bob Buchholz
オーシア連邦第48代大統領。
平和主義者で軍事関連予算を縮小し、それをアークバード開発などの科学関連に回すといった政策を実施し、高い支持率を得て2期目の任期に入っている。その反面、アップルルース副大統領ら政府や軍部の対ユークトバニア強硬派からは反感を抱かれていた。ユークトバニアとも融和政策による友好的関係を従前から築いており、開戦後も極秘にユージア大陸のノースポイントで独自に休戦の道を探ろうとしたところを、ベルカの陰謀により拉致・幽閉される。
AWACS「サンダーヘッド」 (Thunderhead)(日本語音声:大場真人
本名不明。オーシア国防空軍のAWACS「サンダーヘッド」管制官としてウォードッグ隊の管制を担当する。
融通の利かない指揮ぶりとユーモアを解するセンスのなさから、軽口でおしゃべりのダヴェンポートからは「サンダー石頭ヘッド野郎」などと揶揄されており、サンダーヘッドも任務中の私語が多い彼に対して毎回無駄口を叩かないよう指示を出している。しかしウォードッグに対する感情は冷徹なものではなく、ダヴェンポートの墜落寸前には「頑張れ。あきらめるな」と声を荒らげ、ウォードッグがスパイとされた当初も、それを信じられないとし、ハミルトンに非協力的な態度をとった。
ウォードッグ隊がオーシア軍から離脱して以降は詳細を語られていない。
フォード(Ford)(日本語音声:不明)
バートレットが行方不明となった後、分遣隊という立場だったウォードッグ隊に、隊長として本土から派遣された。階級は中佐。しかし、燃料が少なかったとはいえ、爆撃にさらされるサンド島に強引に着陸しようとしたため、そのまま敵の攻撃をうけ戦死。結局一度もウォードッグの指揮をすることはなかった。
カーク (Kirk)
黒のラブラドール・レトリバー。ダヴェンポートのペット。戦闘機からジュネットと共に射出座席で脱出するという離れ業をやってのけるなどかなりタフ。ブレイズに話しかけてくることもある。最後は閉鎖されたサンド島基地に帰ってきたようで、彼の遠吠えの声で無数のカモメが飛び立つシーンで物語の幕が下りる。

ユークトバニア[編集]

セリョージャ・ヴィクトロヴィッチ・ニカノール (Seryozha Viktrovich Nikanor)(日本語音声:江原正士 - 英語音声:Paul St. Peter
ユークトバニアの現国家元首(首相)。
ハーリング大統領同様に平和主義や融和政策を行う盟友的な存在である。そのため、ベルカの陰謀の元彼らの支援を受けたユークトバニア好戦派の手で極秘裏にクーデターを起こされ、幽閉される。その後、バートレットやナスターシャ達レジスタンスによって救出され、好戦派とグラーバクの追跡を逃れて空母ケストレルへと移動した。
ナスターシャ・ヴァシーリエヴナ・オベルタス (Nastasya Vasilievna Obertas)(日本語音声:渡辺美佐 - 英語音声:Wendee Lee
ニカノールと彼の平和主義に忠誠を誓うユークトバニア陸軍情報部の女性将校で、階級は少佐。
バートレットのベルカ戦争当時の失恋の相手。ただし、バートレットとのやり取りを聞く限りでは失恋といっても穏やかな形で終わった模様。バートレットの脱走やユークトバニア国内のレジスタンスの支援、何らかの作戦中に入手したと見られるベルカの秘密兵器の情報が入ったディスクの解析などを行った。ゲーム内では「謎の女一号」や「少佐」としか名前を明かさない。無線での会話時にファーストネームのみが、エンディングロールでフルネームがそれぞれ確認できる。
AWACS「オーカ・ニエーバ」 (Oka Nieba)(日本語音声:池水通洋
本名不明。ユークトバニア空軍所属のAWACS「オーカ・ニエーバ」管制官。
オーシア・ユークトバニア停戦後のブレイズの管制を担当した。ユークトバニア語(ロシア語)で「空の目」 (SkyEye)を意味する。同じAWACSのサンダーヘッドに比べて柔軟かつ陽気な性格。
アリョーシャ(Alyosha)(英語音声:Dave Wittenberg
軍事政権化したユーク国内でレジスタンス活動をしている学生。偽名であり本名不明。「核爆弾を解体するので護衛してほしい。」とブレイズに依頼してくる。

ベルカ[編集]

アシュレイ・ベルニッツ (Ashley Bernitz)(日本語音声:有本欽隆
「灰色の男たち」のメンバーと思われる男。元ベルカ空軍第6航空師団第4戦闘飛行隊(通称グラーバク戦闘機隊)の隊長で、オーシア軍がアグレッサー部隊(8492飛行隊)として雇い入れたベルカ人エースパイロット。53歳。
ベルカ戦争末期にバートレットとビーグルを撃墜した人物で、ベルカ戦争時代のTACネームはグラーバク。ゲーム内の登場人物の評価として、ビーグルのように彼の存在すら否定する人間が多い一方で、バートレットやスノーのように人格を否定しつつも戦闘機パイロットとしての腕を評価する人物もいる。本作以降のシリーズ作品においてもS-32やF-15S/MTDのグラーバクカラーが特殊塗装として用意されている。
ハーリング大統領を誘拐する際に戦闘機(F-15 S/MTD)で大統領が乗っているC-5輸送機の不時着現場に駆けつけているが、どのようにして誘拐したかは謎である。
ミヒャエル・ハイメロート (Michael Heimeroth)(日本語音声:阪脩
「灰色の男たち」のメンバーと思われる男。元ベルカ空軍第6航空師団第5戦闘飛行隊所属でベルカ戦争時代のTACネームはオヴニル。
オヴニル戦闘機隊の隊長で、アシュレイと同じようにユークトバニア軍にアグレッサーとして迎えられる。38歳。『ケラーマン教室』の出身で、ベルカ戦争当時もルーキーでありながらB7Rで撃墜スコア25機を数えるなど、天才的パイロットとして頭角を現していた(『ACE COMBAT ZERO』より)。
アドラー
「灰色の男たち」のメンバーと思われる男。本名かどうか不明。数人の部下と共にアークバードを占領、ユークトバニアのオクチャブルスク市に核攻撃をしようとする。ラーズグリーズの奇襲を受け作戦を変更、オーシア領土で核を起爆させようとしたが撃墜されセレス海へ沈没。アークバード及び部下達と運命を共にした。

ISAF[編集]

メビウス1 (Mobius 1)
アーケードモードの主人公。
大陸戦争(『ACE COMBAT 04』参照)時、ISAFの反攻を支え、「英雄」とまで称される戦闘機パイロット。戦後、軍を退役していたが、ISAF戦術情報部の分析により、単機でISAF空軍一個飛行隊に相当する作戦遂行能力を有するとされたこともあり、エルジア軍残党の蜂起に伴って発動された掃討作戦「オペレーションカティーナ」の要として復帰した。エルジア軍残党勢力である「自由エルジア」との戦闘に投入された「メビウス1」は、単機にもかかわらず対象を完全に壊滅させるという驚異的な戦果を上げる。
作戦完了後、軍上層部からは軍への残留を求められているが、その後の進退については不明。
AWACS「スカイアイ」(SkyEye)
大陸戦争中から「メビウス1」の管制を担当していた早期警戒管制機E-767「スカイアイ」管制官。
「メビウス1」の復帰に伴い、再び管制を担当する。

その他[編集]

ミッションブリーフィング音声担当は真地勇志

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 佐伯憲司 「PS2ゲームレビュー「エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー」」、『GAME Watch』 (Impress Watch)、2004年10月20日http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041020/ac5.htm 
  2. ^ フライトスティックの対応は前作とは異なり非公式であり、マニュアルなどナムコの公式情報では一切言及がない。また、ソフト側の調整不足によりスティックのニュートラルの遊びが少なく、機体がわずかに傾くため直進ができないという不具合があるが、非公式対応であるためなのかソフトの修正は Best 版でも行われなかった。
  3. ^ 『エースコンバット5』スタッフロール

外部リンク[編集]