トバルNo.1
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| ジャンル | キャラ格闘(公称) |
|---|---|
| 対応機種 | プレイステーション |
| 開発元 | ドリームファクトリー |
| 発売元 | |
| 人数 | 1 - 2人(対戦) |
| メディア | CD-ROM2枚 LH版:CD-ROM1枚 |
| 発売日 | |
| 価格 | 6,090円(税込) LH版:1,575円(税込) |
| 対象年齢 | ESRB: T(Teen) LH版:CERO:A(全年齢対象) |
| その他 | CD-ROM2枚の内、1枚はスクウェアプレビュー(『FFVII』の体験版) LH版=レジェンダリーヒッツ版 |
『トバルNo.1』(TOBAL No. 1、トバル ナンバーワン)は、1996年8月2日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたプレイステーション用3D対戦型格闘ゲーム。制作はドリームファクトリー。
目次 |
[編集] 概要
スクウェアのプレイステーション参入第1弾タイトルとして発売された。それまでRPGメーカーとしての定評があった同社が3D格闘ゲームを発売するというだけでも話題性が高かったが、開発に『鉄拳シリーズ』(ナムコ)や『バーチャファイターシリーズ』(セガ)の主要スタッフが集まって設立したドリームファクトリー、キャラクターデザインに鳥山明と、人材面における派手な起用でも業界の注目を集めた。しかし、それら以上に話題になったのが、翌年発売予定だった『ファイナルファンタジーVII』(以下『FFVII』)の体験版が収録されたディスクが付属されるというものであった。約66万本の売り上げを記録したものの、その大半が『FFVII』の体験版が目当てであったと発売当初からゲームメディアやユーザーによって揶揄されていた。
そのように一般には話題性ばかりが取り沙汰されたが、格闘ゲームとしては360度方向への自由な空間移動や、一部の攻撃はガードされると現実のように動作が途中で止まるなど、当時の最新のアーケード格闘ゲームでも採用されていなかった多くの要素が盛り込まれたオリジナリティの高いものになっている。また画面解像度やフレームレートも高水準で、さらにロード時間が極めて短く、技術的にもレベルの高さを見せつけている。しかし、テクスチャの使用を最小限に抑えていたり、ヒットエフェクトがまったくなかったりするなど、ビジュアル的には同時代の他のゲームと比べてもあまりにもストイックで、それも本作が「『FFVII』の体験版のオマケ」と揶揄される理由となっている。そうした評価を受け、続編の『トバル2』ではそれらのビジュアル的な弱点の多くは克服されたが、本作が与えた地味な印象は拭いきれず、結果として本作よりも売り上げを落とすこととなった。
2007年1月25日には廉価版「レジェンダリーヒッツ」としてスクウェア・エニックスから再発売された。こちらはディスク1枚となっており、『FFVII』の体験版は付属していない。
[編集] ゲームシステム
三つのボタンに上段攻撃・中段攻撃・下段攻撃が割り当てられ、それらと方向キーとの組み合わせによって技を出す。攻撃をパンチやキックといった「手段」ではなく上・中・下という「属性」に抽象化したことで、それまでの格闘ゲームにおいて必要悪であった「しゃがみパンチ」などの不自然な現象をなくすことができ、また任意に中段攻撃を出せるため常に緊張感のある駆け引きを楽しむことができるようになっている。
移動は方向キーによって行い、原則として左右キーで前後方向へ、上下キーで奥行き方向へ移動する。ガードはR1によって行う。R1を押しながら攻撃ボタンを押すとそれぞれの強攻撃となるが、中段ボタンの場合は「つかみ」となる。「つかみ」は柔道の「組み手」のようなもので、相手をつかんだあとは、相手を動かす・打撃を加える・投げ飛ばすの三種類から行動を選ぶ。つかまれた側も状況に応じた反応することで相手から主導権を奪い返すことができる。R1を押しながら下キーを押すと下段ガードになり、ジャンプはL1で行う。
現在ではこうした操作系統は珍しくないが、発売当時は実験的と言えるほど新しいものだった。特にトリガーボタンを活用した操作方法はコンシューマーゲームのコントローラパッドで三次元空間を自由に移動するのに適したもので、のちに3Dアクションゲームなどでこの操作系統が引き継がれることとなる。
ステージは正方形のリングで、リングの外に出るとリングアウトとなり、負けとなる。全体的に一撃が重く、また重力が大きめに設定されているため、従来の格闘ゲームのような軽快なコンボを決める爽快感は低い。駆け引きの要素は強いものの、その楽しさが感じられる前に決着がついてしまうことが多く、それがこのゲームが未評価に終わった原因になったとも言える。
本作のシステムは続編の『トバル2』で大幅に改良を加えられ、その後も『エアガイツ』、『バウンサー』とそれぞれのゲームデザインに見合った変更を施されながら踏襲されていくこととなった。
[編集] キャラクター
- チュージ・ウー(声:緑川光)
- 地球出身で、幼いころに惑星トバルに移り住んだ。学校に通いながら炭鉱で働いている。派手な技が多い。
- オライムス(声:青野武)
- キエンタック星出身。その風貌から、「ニワトリさん」と呼ばれている。心優しい性格で、2人の子供と1個の卵の父親である。発達した筋肉を生かし、強力な打撃を得意とする。
- エポン(声:永島由子)
- 惑星トバルの衛星であるキッタイク星出身。強気な女性である。パワーはないがスピードが速く、手数の多さで勝負する。
- ホム(声:龍田直樹)
- 炭鉱で働くロボットとして生まれたが、フェイ・プウ・スーの弟子となり、格闘術を身につけた。トリッキーな技を使いこなす。あるコマンドを入力すると機能停止してしまう。
- 胸には「餛飩」(ワンタン)という文字が書いてある。鳥山明の設定によると、これはホムが師匠であるフェイに「大好きな文字」を書いてほしいと頼んだところ、フェイの好物であるワンタンを書かれてしまったもの。
- フェイ・プウ・スー(声:八奈見乗児)
- 第66回大会で優勝し、見事ナンバーワンの座についた地球出身の格闘家。再び大会に出場することになった。老いているが技の切れは健在で、スピードの速い技を繰り出す。
- マリー・イボンスカヤ(声:中友子)
- 地球人でロシア系フランス人。スーパープロレスのチャンピオン。優勝賞金を目当てに参加した。プロレス仕込みの破壊力ある打撃・投げを得意とする。
- イール・ゴガ(声:郷里大輔)
- 惑星トバルの衛星であるワコイバヤイ星の出身で、竜人のような姿をしている。恋愛を成就させるために大会に参加した。見た目どおりのパワーが魅力。シッポ攻撃も強烈。
- グリン・カッツ(声:神谷明)
- 地球人。イギリスの大富豪カッツ家の次男。頭脳明晰で格闘技の天才。切れ味鋭い技と多彩なコンビネーションが武器。
- ムーフー(声:龍田直樹)
- 惑星トバルから遠く離れたジャルング星の出身。ウダン皇帝にスカウトされて参加した。リーチの長いパンチ・キックで相手を寄せ付けない。
- ノーク(声:佐藤正治)
- イルドアーボ星の出身。ムーフーと同様にウダン皇帝にスカウトされて参加した。頭は悪いがパワーは抜きん出ている。その巨体から繰り出される技の破壊力はすさまじく、短時間で相手をねじ伏せる。
- プレイヤーキャラクターとしては、ミニバージョンであるSノークが使用可能になる。
- ウダン皇帝(声:古川登志夫)
- 惑星トバルの支配者にして最強の格闘家。この大会の主催者。小柄な体格で切れ味鋭い技を次々と繰り出す。
- TORI(鳥山ロボ)
- キャラクターデザインを担当した鳥山明が自ら隠れキャラクターとなり登場。漫画のような挙動の技を多く持つ。
[編集] ゲームモード
- トーナメントモード - 対戦を重ねていき、最終戦でウダン皇帝に勝利することが目的。
- 対戦モード - 対人戦ができるモード。
- プラクティスモード - ダミーを相手に練習することができる。技のダメージ量や投げ抜けのタイミングなども確認できる。
- クエストモード - 次項参照。
[編集] クエストモード
ローグライクを本作のシステムでアレンジしたアクションRPG風のモードで、最深部にある宝物を目指してさまざまなモンスターが待ち受けるダンジョンを攻略する。ダンジョンには以下の五つがあり、最初はプラクティスしか選べないが、クリアしていくことで次のレベルのダンジョンに入れるようになる。なお、マップがランダム生成されるのはウダンズダンジョンのみ。
- プラクティス(レベル1) - 全3層。
- エピソード1(レベル2) - 全4層。クリアするとSノークが使えるようになる。
- エピソード2(レベル3) - 全5層。クリアするとムーフーが使えるようになる。
- エピソード3(レベル4) - 全8層。クリアするとウダンが使えるようになる。
- ウダンズダンジョン(レベル∞) - 全30層。クリアするとTORI(鳥山ロボ)が使えるようになる。
PS版鉄拳ではゲーム起動時にギャラガが遊べるなどのオマケがあったが、本作のようなボリュームのあるアレンジモードが格闘ゲームに収録されるのは当時としては異例だった。RPG要素の強い本モードはスクウェアのゲームのファンに好評で、のちに『トバル2』や『エアガイツ』にも収録されることとなったが、他社の格闘ゲームにも家庭用に移植される際に独自の育成要素が追加されるなどの影響が見られるようになった。
[編集] ダンジョン内の罠
ウダンズダンジョンを除くダンジョン内には様々な罠が仕掛けられている.
- 穴
- 落ちるとダメージを受け、元の場所に戻る。
- 剣
- 床に剣が刺さっているが、近づくとその周りを回っている小剣が飛んできてダメージを与える。大剣にダメージを与えれば消滅する。
- 仕掛け床
- 踏むと前方から弾が飛んできて、これを受けるとダメージ。しかしこれは通路の端にいればよけられる。
- レーザー格子
- 行く手を阻むように床から天井へ数本のレーザー光線が張られており,触れるとダメージを受ける。スイッチを探し出して電源を切れば消滅して通過できるようになる。
- 岩
- 一定の経路を転がっている大岩。触れるとダメージを受ける。モンスターもダメージを受ける。
[編集] その他
- ダブルノックアウトなどで既定ラウンド内に決着がつかなかったときはサドンデスモードになる。サドンデスモードでは技の硬直がすべてキャンセルされる特殊な状態で戦う。
- タイトル画面後のデモは直前に戦った相手が2P側になる。そのためクエストモードで遊んだあとはデモにモンスターが現れることがある。ただしノークなど一部のキャラは反映されない。
[編集] キャラ設定について
- キャラクターデザインを手がけた鳥山明によると、トバルに登場するキャラは『格闘ゲームであること』、『3Dで表現されること』を考えて描き下ろされたものであるとされている。そのため、小さいキャラで大きなキャラを倒す、イールやオライムスなどの人間以外のキャラとの対戦などバラエティあふれる格闘を実現するために、キャラに様々な体格差や身体的特徴をつけたという。また、チュージとグリンはライバル同士という位置づけにあるため、年齢、身長、体重はまったく同じ(18歳、175cm、70kg)に設定されている。[1]
[編集] スタッフ
- ディレクター/ゲームデザイン:石井精一
- メインプログラマー/ゲームデザイン:池淵徹
- キャラクターデザイン:鳥山明
- 音楽 :濱渦正志、伊藤賢治、光田康典、下村陽子、川上泰弘、笹井隆司、松枝賀子、仲野順也
- エグゼクティブプロデューサー:橋本真司
- スーパーバイザー:坂口博信
[編集] 脚注
- ^ Vジャンプブックスゲームシリーズ「TOBAL2プレイングマニュアル」のコラムより。
[編集] 関連項目
- トバル2 - 本作の続編
- エアガイツ
- バウンサー
- ブレイヴフェンサー 武蔵伝 - 本作と同様、初回版に『ファイナルファンタジーVIII』の体験版が付録

