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劇中の登場人物は彼らを「仮面ライダー」と呼称する事はないが、『新たなる変身』では前述のナレーションの他、各ライダー変身時にテロップで仮面ライダー - と表記されている。
劇中の登場人物は彼らを「仮面ライダー」と呼称する事はないが、『新たなる変身』では前述のナレーションの他、各ライダー変身時にテロップで仮面ライダー - と表記されている。


=== 仮面ライダーアギト(AGITΩ) ===
=== 仮面ライダーアギト(ΑGITΩ) ===
津上翔一が変身ベルト'''オルタリング'''(玩具では「'''トリプルフラッシュDX変身ベルト'''」の名称で販売された)によって変身する。モチーフは[[竜|龍]]<ref>「仮面ライダー OFFICIAL DATA FILE」第6号より。</ref>。
津上翔一が変身ベルト'''オルタリング'''(玩具では「'''トリプルフラッシュDX変身ベルト'''」の名称で販売された)によって変身する。モチーフは[[竜|龍]]<ref>「仮面ライダー OFFICIAL DATA FILE」第6号より。</ref>。



2011年2月11日 (金) 08:50時点における版

仮面ライダーアギト
ドラマ
原作 石ノ森章太郎
監督 田﨑竜太長石多可男六車俊治
石田秀範鈴村展弘金田治
佐藤健光、渡辺勝也
制作 テレビ朝日東映ASATSU-DK
放送局 テレビ朝日
放送期間 2001年1月28日 - 2002年1月27日
話数 全51話
テンプレート - ノート

仮面ライダーアギト』(かめんライダーアギト、欧文表記:MASKED RIDER AGITΩ)は、2001年平成13年)1月28日[1]から2002年(平成14年)1月27日までテレビ朝日系列で毎週日曜8:00 - 8:30に放映された特撮テレビドラマ作品、及び作中で主人公が変身するヒーローの名称である。

「平成仮面ライダーシリーズ」第2作である。キャッチコピーは「目覚めろ、その魂」。

本作が放送された2001年はテレビシリーズ1作目『仮面ライダー』の放送開始日である1971年4月3日から30年が経過しており、仮面ライダーシリーズが本作品で生誕30周年を迎えたことを受け、第1話冒頭で「30th Anniversary」と表記された。

関連作品
テレビスペシャル 仮面ライダーアギトスペシャル 新たなる変身 (2001年10月1日放送)
劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4 (2001年9月22日公開)

注意:以降の記述には仮面ライダーアギトに関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

西暦2001年(第2話より)、未確認生命体が滅んでから2年(後述)の月日が流れたある日、沖縄の孤島海岸に人知を超えた謎の遺物・オーパーツが流れ着いた。

同時に各地において、人間には不可能な殺害方法を用いた猟奇的連続殺人事件が発生する。警視庁はこの事件の犯人を、かつての“未確認生命体”を超える新たなる敵として「アンノウン」と命名し、未確認生命体対策班 (SAUL - Squad of Anti Unidentified Lifeforms) に専属捜査を命じた。

SAULに配属された若き特務刑事・氷川誠=仮面ライダーG3。瀕死の重傷後、変容していく自らの肉体に恐怖を抱く大学生・葦原涼=仮面ライダーギルス。記憶喪失でありながらも、本能の赴くままにアンノウンを倒していく家事手伝いの青年・津上翔一=仮面ライダーアギト。この3人の物語を交差させ、やがてひとつの巨大な流れへと昇華していく。

概要

仮面ライダークウガ』に続く、平成仮面ライダーシリーズ第2作目。

これまでの常識を覆し、本作では3人の仮面ライダーが当初から登場する。以前の作品にも、シャドームーンのように複数の仮面ライダーや、それに近い存在が作品中に登場するケースは存在したが、複数が同時に主役級としてストーリーの根幹をなすように企画されたものはなく、この試みは以降のシリーズにも影響を与えている。ただし、本作においても『仮面ライダークウガ』同様、劇中で仮面ライダーという言葉が登場することはなかったが、PS2ゲーム『仮面ライダー 正義の系譜』では仮面ライダー1号が自らを仮面ライダーと名乗っていることを聞き、アギトも自らを仮面ライダーと名乗るようになった、という設定になっている。

「アギト」は、日本語の古語で「顎門」を「あぎと」と読んだことに由来する。また、英字表記であるAGITOがラテン語において「覚醒」や「挑戦」を意味することにもちなんだものである。さらにAGITOは、聖書に存在する「Alpha(アルファ)に始まり、Omega(オメガ)に終わる」のフレーズを思わせる文字構成であることから、「最初で最後の作品」との意味合いが込められている。これにちなみ、同作品の欧文表記は「AGITO」ではなく「ΑGITΩ」(頭文字がアルファ、末尾がオメガ)となっている。

石ノ森章太郎の『サイボーグ009』の「神々との戦い編」が原案とされている。

作品中では「謎」という形で多くの伏線が提示され、それらを紐解く鍵をみつけると同時に、再び新たな謎が現れる形でストーリーが展開するスタイルは、以降のシリーズでも継承されていくことになる。一方で、アクション面においても前作よりもその比重が高く、様式美的な要素を取り入れるなど、エンターテイメント性を重視した作品に仕上がっていた。

昭和仮面ライダーシリーズ第2作目である『仮面ライダーV3』を意識しており、

  • 第1話ではアギトの活躍が少なく、変身プロセスも描かれていない
  • 第1話にヒョウ種怪人、それに続いてカメ種怪人、第13話ではデストロンの幹部・ドクトルGを髣髴させるサソリ種怪人が登場する

など、『仮面ライダーV3』へのオマージュともいえる描写が存在する。

メインキャストである賀集利樹要潤友井雄亮は、本作と同時期に放送された『百獣戦隊ガオレンジャー』の出演者や『ウルトラマンコスモス』で主演した杉浦太陽らとともに、通常では特撮ヒーローを扱わないメディアでの露出の機会を増やすなど、前作の『仮面ライダークウガ』や『未来戦隊タイムレンジャー』に始まったとされる、イケメンヒーローブームの中心的存在とも言われる。また、後半で登場する第4の仮面ライダー=アナザーアギトに変身する木野薫を、当時42歳の菊池隆則が演じ、仮面ライダーで育った同世代男性の共感を呼んだ。また、第12話から登場した沢木哲也役には、『超光戦士シャンゼリオン』暗黒騎士ガウザー=黒岩省吾役を演じた小川敦史を起用。小川はその後も、仮面ライダーシリーズにもゲスト出演している。また、スタッフも『超光戦士シャンゼリオン』のメインスタッフであった人物が多く、白倉プロデューサーによると「本作はシャンゼリオンのリベンジである」と2009年発売の仮面ライダーマガジンのインタビューで語っている。

クリーチャー(アンノウン)デザインに、メカニックデザイナーの出渕裕が、『超新星フラッシュマン』以来、15年ぶりに東映作品に登板した。さらに、出渕を補佐する形でイラストレーター・草彅琢仁が参加。両者はのちに、同じく白倉プロデュースの『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』にもデザイナーとして参加している。

本作より、バイクなどの車両協力が本田技研工業に変更され、同社は本作以降の平成ライダーシリーズの番組スポンサーを務めている。番組中で流れるCMはすべて、平成仮面ライダーシリーズ限定で放映の二輪車のものである。これは、低年齢層への将来のバイク購入の動機付けの目的のほか、20代以降の層へのPRも兼ねているものとされている。

本作以降の作品では、エンディングテーマが省略されている[2]。これにより、出演者やスタッフなどのクレジットはすべてオープニングに集約され、省略によって稼がれた約1分間は、ドラマ部分の放映時間として割り当てられるようになった。なお、戦闘場面など、シーンを盛り上げるためのテーマソングは通常挿入歌として扱われるべきものであるが、スタッフロールなどではエンディングテーマとして表記されている。

初期案の1つに、「主人公とヒロインが九州から出発し、2人で東京を目指すロードムービー」というものがあったが、「ロケ代がかかり過ぎる」という理由で不採用となった。その後、この案は2003年の『仮面ライダー555』で取り入れられた。

2024年現在、日本コロムビアが関与した最後の仮面ライダーシリーズの作品である。次作『仮面ライダー龍騎』以降は、エイベックスが関与している。

白倉伸一郎がチーフプロデューサーとなり、以降、『仮面ライダーディケイド』までシリーズに関わることになった(ただし『仮面ライダー剣』と『仮面ライダーキバ』には参加せず、『仮面ライダー響鬼』には後半から参加)。白倉は公式ホームページで、第46話が実質的な最終回だと語っており、メインライターである井上敏樹も「最終回のつもりで書いた」としている。

玩具などの関連商品の売上では『クウガ』を下回っているが視聴率は凌いでいる。2010年2月まででは平成仮面ライダーシリーズにおいて視聴率・平均視聴率の最高記録を出した。

主要登場人物

津上 翔一については、アギトの津上 翔一を通常表記、本来の津上 翔一は太文字表記にて示す。

3人の仮面ライダー

津上 翔一(つがみ しょういち)/ 仮面ライダーアギト
本作の主人公で、「既に仮面ライダーである男」。年齢21歳、4月1日生まれ。
2001年9月27日(劇場版より)、記憶を失って倒れていたところを保護され、心理学者・美杉義彦の家に居候している青年。
変身ベルト・オルタリングの力によって仮面ライダーアギトに変身し、アンノウンを察知する能力を有している。自身がアギトであることは絶対の秘密にしているつもりはないが、あまりにも浮世離れした言動が多いため、実際に変身する瞬間や変身が解ける瞬間を目撃されない限り、アギトだと信じてもらえない。
穏和で脳天気かつ少々天然ボケ気味な性格であり、しばしば駄洒落を言って周囲を閉口させる。普段は家庭菜園作りや美杉家の家事に勤しんでいる。記憶喪失となる前は調理師学校に通っていたため、料理を特技としているが、周囲の人が食べたがらないような創作料理を作ることも多い。また、魚の口に小指を入れるだけで新鮮なものを選ぶ特技を持つ。
ある海難事故で記憶喪失となったため、海岸で発見された際に本人が所持していた「津上翔一」宛ての封筒からそのように名乗るが、のちに「沢木哲也」が本名であることが判明する。だが、結局は「津上翔一」の名前で生き続けることになった。記憶喪失の時点で「津上翔一」の名で運転免許を取得しており、作品中で氷川に免許証を持っているのか聞かれて免許証を見せている[3]
終盤でかつての恩師に再会し、自分の特技を活かして彼のレストランの手伝いをすることとなる。
氷川 誠(ひかわ まこと)/ 仮面ライダーG3 / 仮面ライダーG3-X
仮面ライダーになろうとする男」。年齢23歳。
香川県警より警視庁に転籍し、未確認生命体対策班SAULに配属された警察官。G3及びG3-Xの装着員として、突如として現れたアンノウンによる猟奇事件の捜査に当たる。
香川県警所属時代、翔一が記憶を失った原因である海難事故で、翔一たちが乗っていたフェリーボート・あかつき号に、嵐の中にもかかわらず乗り移り、乗り合わせた乗客・乗員をたった一人で救出している。
常に生真面目な性格で、ややもすると無骨で不器用ですらあるが(翔一にそれらを指摘されたときだけカッとなっている)、アンノウンを相手に常にひるまず戦い抜く熱血漢としての一面も併せ持つ。また、尊敬する存在を美化しすぎてしまう傾向があり、北條の発言もかなりグレードアップする段階までイヤミであることに気づかず、何度も自分を助けてくれたアギトが翔一であるとは露とも思わず(いち早く正体を知った周囲は「なんとなく言いづらい」という理由で明かさなかった)、それを知った際には大きな混乱にさいなまれた。
物語序盤は敗戦が続き、歴代最弱のライダーと揶揄されたこともあったが、次第にアンノウンにとどめを決める場面も多少ながら出てきた。
終盤近くに何らかの原因で視力を一時的に失う症状を起こしたが、検査の結果、異常は見当たらず、闇の力との最初の対決後は症状も現れなくなり、詳細は不明のままだった。これは演じた要潤が同時期に山田太一のドラマに出演するため、撮影に参加しにくくなったための措置であるという[要出典]
葦原 涼(あしはら りょう)/ 仮面ライダーギルス
仮面ライダーになってしまった男」。年齢20歳、1月21日生まれ(「仮面ライダーアギト超全集・上巻」では7月16日)。
城北大学の学生で、水泳部に所属していた。ぶっきらぼうで粗暴だが(劇中の男性登場人物には彼に殴られた者が多い)、性根は優しい性格である。
バイク事故を機に不完全な状態で変身能力に覚醒、変身ベルト・メタファクターによって不完全なアギト=ギルスに変身する。だが、その能力と変身後の「異形の姿」故に水泳のコーチ・両野耕一や恋人の片平真由美に拒絶され、長らく孤独な日々を過ごす。
覚醒後は翔一=アギトやG3と何度も接触して状況の誤解によって幾度も戦うが、やがて互いの境遇を理解し、共に戦うようになる。
相良克彦に襲われて一度は命を失うが、真魚の能力によって蘇生する。その後、アナザーアギト=木野の攻撃を喰らって瀕死の重傷を負うが、真島浩二の中で覚醒しつつあったアギトの力を授けられて復活、ギルスでありながらアギトに匹敵するエクシードギルスとしてさらなる進化を遂げた。
幾度も関わった人物と悲しい別れを経験し、蘇生後も死線を彷徨う目に遭うが、苦境から決して逃げなかった。

津上 翔一の関係者

美杉家

風谷 真魚(かざや まな)
メインヒロインである、17歳の女子高校生。
母親は生後まもなく他界し、父・伸幸と2人で暮らしてきたが、2年前にその父を亡くした後、叔父である美杉の家に身を寄せている。
強力なサイコメトリーの持ち主で、のちに沢木の手によって能力を成長させ、一度きりの強い治癒再生能力をも獲得して死亡した涼を蘇生させた。
学業は常にサイコメトリー頼みで、能力にムラがあることから成績は科目によって得意・不得意の差が目立つ。
翔一のことを「翔一君」と呼んでいる。翔一がアギトであることは序盤で知り、翔一がアギトについて相談できる数少ない人物だった。性格は常識人的な位置づけで、天然ボケ気味な性格の翔一に対して呆れながら突っこみを入れるのが日常。太一いわく「抱え込む性格」らしいが、その態度や言動には内心が現れてしまうことが多く、周囲に対しては強い口調になってしまうことや拒絶のような態度を取ることすらあった。しかし、重要な場面では常に翔一を応援し、彼の戦いを影で支えて気遣っていた人物である。
一時期テニス部に所属していたが、人間関係のもつれから退部している。
美杉 義彦(みすぎ よしひこ)
年齢45歳。城北大学心理学教授で、真魚の叔父。
劇中未登場の妻は海外へ出張中であり、現在は息子の太一のほか、2人の居候と暮らしている。
実直な人柄だが、大変酒グセが悪い。翔一がアギトであることはラストまで知らなかったが、実は以前、義理の兄である伸幸[4]からアギトの存在を聞かされており、自らの手で超人を生み出そうとしていた彼の危険な考えに否定的な態度をとっていた。そのため、普段は超能力の存在を知りながら存在を否定していた。
美杉 太一(みすぎ たいち)
年齢10歳。義彦の息子で、真魚とは従姉弟の関係にあるが、本当の姉弟のように仲がいい。母親が家にいないことを寂しがっている様子はない。生活面ではかなり翔一に依存しているにもかかわらず、呼び捨てなど生意気な態度を取っている(父親に怒られる理由の大半はこれである)。

沢木 哲也の関係者

風谷 伸幸(かざや のぶゆき)
真魚の父親で、美杉の義理の兄[4]。真魚の生後まもなく妻が他界したため、男手ひとつで真魚を育てた。
アギトの存在を知り、自らの手で超人を生み出すという野心を抱いていたが、義弟の義彦からは否定的な態度をとられていた。
津上翔一=本物の沢木哲也の姉であり、前述の事故に関わった沢木雪菜を実験体にし、アギトに覚醒したものの、力を制御できずに暴走した彼女によってその身を滅ぼすという結末をたどった。そのことで、雪菜や翔一、沢木にも不幸をもたらすことになる。
沢木 哲也(さわき てつや)
年齢35歳、闇の力と接触する青年。彼から力を与えられ、真魚や榊亜紀らの能力を覚醒させたり、増幅したりしていた。
実は翔一が持っていた封筒の差出人「津上翔一」その人であり、もともとは風谷とともにアギトの研究を行っていた研究員だった。恋仲だった雪菜の死後、あと追って自殺したものの、雪菜を殺した(実態は「救えなかった」に等しい)「功績」を闇の力に認められ、その力を受けて蘇った。その後は永遠の命と引き換えに闇の力とともにアギトを人類側から滅ぼす神の使徒として意を受けたが、人類のアギトの力を覚醒させるために力を使う道を選んだ。
沢木 雪菜(さわき ゆきな)
翔一の夢に出て来た女性。
実は翔一こと、本物の沢木哲也の姉で、彼女もアギトの力に覚醒していた(番組の時間軸上では、一瞬とはいえ最初にアギトの姿へ変身したことになっており、闇の力は彼女を「最初のアギト」と認識している)が、力が暴走して風谷を殺してしまい、助けようとした津上翔一の手を振り解く形で、自分も直後に自殺してしまった。
アギトに変身した彼女および、終盤に登場した岡村可奈は公式には仮面ライダーにはカウントされず、次作『仮面ライダー龍騎』に登場する仮面ライダーファムが初の女性ライダーとされている。

警視庁

小沢 澄子(おざわ すみこ)
年齢25歳、1977年生まれ。ニューヨーク出身。G3の設計者にして、未確認生命体対策班の実働部隊G3運用チームの班長でもある。
12歳でマサチューセッツ工科大学へ入学し、15歳で博士課程をトップで修了。そして日本へ帰国後、城北大学を卒業。
氷川の実力を高く評価し、常に強い信頼を寄せている。
大雑把で唯我独尊、自信家かつ勝気な性格ゆえに、北條透を始めエリートを敵に回してしまうことが多い。彼女の最高傑作といえるG3-XやG4は装着者の負荷を無視した物だったが、装着員の生命を奪うG4は封印した。また、G3-Xの一件で、ライバルでありかつての師でもある高村教授に諭され、次第に他者を思いやる考えを持つようになる。
焼肉とビールが好物で、特に勤務中にも関わらずビールを浴びるように飲み、周囲の声がわからなくなるほど酔うこともあったが、G3-Xをその状態で完成させた。
劇中で焼肉を食べるシーンが多く描かれ、これに対して放送当時、BSE問題で苦しんでいた全国食肉事業協同組合連合会から、本作が表彰を受けた[5]


尾室 隆弘(おむろ たかひろ)
年齢24歳。警視庁未確認生命体対策班の一員で、G3ユニットの開発者。
周囲からは影が薄いと言われ、実際無視されたり凡人扱いされることが多く、小沢からも「究極の凡人」とまで呼ばれているが、諸所で縁の下から活躍している。
G3システムの装着員に憧れており、TVSPでは仮面ライダーG3マイルドの装着員になって氷川と共闘。戦闘ではアンノウンに圧倒されたものの、氷川の窮地を救う根性も見せた。TV版でも直接戦ってはなくとも、警視庁の方針がアンノウンの防衛に転向したことで、修復されたG3の装着員を務めたが、新たな方針には疑問を抱いていた。
気弱な一面もあり、スピード違反した水原リサを追跡中、彼女を匿っていた涼に凄まれ引き下がってしまったこともある。
北條 透(ほうじょう とおる)
年齢25歳。警視庁捜査一課の警部補で、本庁きってのエリートと言われている。
かつてはG3装着員候補だったが、氷川に敗れた過去を持っており、それらのことや自身の功や体裁に拘り過ぎるため、G3ユニット(特に小沢)を敵視し、同時に溢れる行動力と固い意志もあるため、彼らに対抗してアギト捕獲作戦やG3ユニットの強奪、V-1システムの開発などを立案した。彼の言動は普段温厚な氷川も怒り睨みつける程だが、氷川のサポートや(戦闘中に視力喪失した彼の補助なども)身を挺して一般人を守るなど、警察としての義務を果たした(河野曰く「ちょっと思い込みが激しいだけさ」)。アンノウンの事件を別角度から暴こうと行動したり、上司の犯罪を涙を流しながら暴いたりしたこともあった。
氷川が昇進するきっかけとなったあかつき号の事件をダシにG3装着権を奪った際は、無駄のない動きで一度はアンノウンを撃破するが、それが復活して再戦時にまったく攻撃が効かないことに怯え、独断で武装解除し逃走した。
氷川としても彼の才能は認めており、小沢がG3-Xの装着員として津上翔一に目を付けていた際には「北條ならまだわかる」と述べた。
終盤は人類のアギト化を脅威と考え、アンノウンを守るためにG3ユニットの解散や乗っ取りを謀ったが、警察の考えが間違っていることに薄々気付いており、氷川たちがG3ユニットの奪還に来ると、あっさりとシステムを明け渡してその場を去っていった。
河野 浩司(こうの こうじ)
警視庁捜査一課のベテラン刑事。
北條の上司で、彼が「根は良い奴」であることを理解している数少ない一人。飄々としているが勇敢。北條がG3装着員となっている際、およびG3ユニットが活動していない際は、氷川も彼のもとで事件の捜査にあたっている。風谷伸幸殺害事件を追っており、真魚とは面識がある。氷川と北條を除けば、生身でアンノウンと戦った警官の中で、逃げ腰にならなかったのは彼だけである。
警視庁近くのラーメン屋台の常連で、勤務中の食事はほぼその屋台で済ます。たまに妻の弁当を食べる際は「本当はラーメンのほうが良い」と呟いている。
司 龍二(つかさ りゅうじ)
年齢38歳。北條の元上司で、G3ユニットの監査官として警察庁から派遣されてきた。北條を高く評価している。
以前、ある事件で北條を助けた「命の恩人」でもあるが、その際に右手に重傷を負い、左利きへの矯正・転向を余儀なくされた。
殺された妹の復讐のため、容疑者だった花村久志を殺害し、アンノウンの犯行に見せかけようとしたが、北條の推理に見破られて彼の優秀さを改めて認識し、自首した。
高村光介(たかむら こうすけ)
城北大学教授。小沢の師にしてライバル関係にある人物で、北条の依頼でV-1システムの開発を行った科学者でもある。再会した途端に勝利を宣言した小沢に、面と向かって「私は君が嫌いだ」と返したが、彼女の才能やG3-Xについては認めており、G3-Xの暴走事件の直後、自らの意志でV-1システム開発を破棄している。同時に「G3-Xは完璧です」を追求しすぎそれを実現したが故に致命的な欠点を持つ強化服になってしまった事も見抜いており、小沢を諭した後に自らが開発したG3-X用のAI制御チップを渡す。制御チップを搭載した事で、G3-Xは真の意味での完成を迎えた。

あかつき号乗員・乗客

木野 薫(きの かおる)/ アナザーアギト
年齢32歳。あかつき号の乗客のなかでは最年長。
天才的な腕前を持つ外科医だったが、数年前に雪山で遭難し、自身の右腕と弟の雅人を失った。死亡した弟の右腕を移植されたが、医学界はもはや手術は不可能と判断し、医師免許を剥奪した(本来は四肢欠損や障害などによって、手術が出来なくなっても医師免許の剥奪理由にはならない)。弟を救えなかったという自責の念から、救いを求める人間を全て救わねばならないと決意。以後は非合法で難手術を請け負い法外な報酬を受け取る闇の名医師となる。ちなみこのとき、前述の海難事故に遭い、当時は面識のなかった氷川に救出されている。
変身能力が覚醒した直後は、弟の呪縛から自分の手で人を救うべく、自分以外のアギトの存在を否定し、翔一や涼および、覚醒しかけた真島を襲った。しかも、涼に瀕死の重傷を負わせたあと、「一人で治療する」と偽って殺害を図るが、何故か右腕に激痛が走って機能しなくなり、その隙に涼は逃走して未遂に終わる。その後、翔一にも攻撃をしかけるが、またしても右腕の激痛により撤退、その激痛を弟の諌めと考えて自分は間違っているのかと悩む。さらに、復活した涼=エクシードギルスに敗北したのを機に、最終的に翔一たちと共闘することになった。
闇の力によってアギトの力を奪われて変身不能となった状態で、ファルコンロードの攻撃を受けて重傷を負うが、同じくヘッジホッグロードの針を食らった翔一に「自分と同じになってはならない」と諭しながら緊急手術で針を摘出して救った。そして、そのダメージによって肉体の限界を迎え、真島にコーヒーを入れるようにと頼んだあと、安らかな寝顔で息を引き取った。
他のライダー達に大きな影響を与えた人物でもある。
三浦 智子(みうら ともこ)
あかつき号の乗客の一人で、年齢29歳。
佐恵子とは会社の同僚であり、彼女と有給休暇を利用して四国へ旅行に行くためにあかつき号に乗船し、事件に巻き込まれた。それから半年後、偶然にも街中で翔一と再会。彼の正体を教えるべく会う約束をしたが、闇の力に殺害された。
篠原 佐恵子(しのはら さえこ)
あかつき号の乗客の一人。
会社の同僚である智子とともに四国へ旅行に行く途中、あかつき号事件に巻き込まれた。そのショックで心を閉ざしていたが、兄がでっち上げた山王湖の伝説の話に夢中になったことから、戦士の像を探して山王湖に潜っていた(これは、あかつき号の事件を忘れるための現実逃避で、兄の計らいだった)。自分の過去を知りたい翔一や父の死の真相を探る涼が接触してきた際にも、真相を語ろうとはせず逃げ回るばかりだった。やがてエクウス・ディエスに致命傷を負わされ、涼の救援も間に合わず湖に沈んでいった。
榊 亜紀(さかき あき)
あかつき号の乗客の一人。年齢24歳。
家政婦と偽って美杉家に訪れ、翔一の記憶喪失を利用して恋人だと嘘を付くなど、かなり悪女的な性格の持ち主だが、母親の面影を見た太一には慕われていた。
涼に自分と同様のものを感じ好意を抱くが、北條が指揮する捕獲メンバーによってギルスが撃たれる瞬間を見て彼は殺されたと誤解。復讐心を持ったためか、超能力が覚醒。さらに、それが沢木の手で拡大したことを受けて超能力に溺れ、アンノウンを撃退するだけでなく捕獲メンバーの一部を殺害したうえに北條をも襲ったが、涼の生存を知って自分の行為にうろたえてしまう。そして、パンテラス・マギストラの襲撃に対処出来ず、翔一の目の前で殺害された。
不幸にも、彼女の死で生じた誤解から一時期、アギトとギルスは激しく衝突してしまう。
関谷 真澄(せきや ますみ)
あかつき号の乗客の一人。
高飛車な性格で、他人の親切に対しても猜疑心むき出しで拒絶するほどだが、真島いわく「誰かに頼らないと生きていけない性格」。
パソコンオタクで、ハッキングを得意としており、亜紀に頼まれて警察のコンピューターからアギト捕獲作戦に関する情報を盗み出している。
実はあかつき号事件以来、水のエルに憑依されていた。その後、水のエルが分離する際に、知らないうちに自分が純や高島を殺していたことをが知り、謝りながら絶命した。
橘 純(たちばな じゅん)
あかつき号の乗客の一人。真澄の友人だが、真澄とは正反対の気さくな性格。水のエルに憑依された真澄によって、真澄本人が気付かないうちに殺害された。
高島 雅英(たかしま まさひで)
あかつき号の船長。船内での一連の騒動の現場に駆け付けた際、乗客とともに一緒にアギトの光を浴びた。純が殺害されたあと、真澄が彼を頼るべく彼の自宅へ訪れるが、既に純と同じ手口で殺害されていた。
相良 克彦(さがら かつひこ)
あかつき号の乗客の一人。
妻がいたが、あかつき号事件の後遺症から、妻には何の説明もせずに転居を繰り返したため、愛想を尽かされて逃げられてしまった。アンノウンの襲われた際、涼に助けられたことから涼を庇っていたが、木野からの命令を受け、沢木の手によって覚醒した力で一度は涼を殺した。その後、偶然その能力を知った真魚を仲間に引き入れようと暴走に近い行動をするが、クルスタータ・パレオから受けた傷が致命傷となり、真魚に謝罪と励ましの言葉を送って息絶えた。
真島 浩二(まじま こうじ)
あかつき号の乗客の一人。
医者の家庭の生まれだが、医者になれと強制する両親に反発してテストを白紙で提出したために勘当され、以降は友人の家を転々としていた。それゆえに最初はチンピラのような性格で、あかつき号では翔一に因縁をつけ、居合わせた涼の父・和雄にあしらわれている。
あかつき号事件がきっかけとなって態度は多少軟化したものの、当初は無気力だったが、あかつき号で自分に「後悔しないよう生きる」木野を父親のように慕っており、自身のアギトの力が覚醒の兆候をあらわしてからは、自らもアギトとなって木野とともに戦う決意を示すようになっていく。その力を、瀕死の重傷を負った涼を復活させるべく使用。彼を回復させてエクシードギルスへと導いたため、自らの力を失った。それ以降は命が狙われることもなく、あかつき号メンバーのなかでは唯一最後まで生き延びている(翔一を除く)。
葦原 和雄(あしはら かずお)
涼の父。あかつき号の乗客の一人。
喧嘩っ早い涼を育てただけあって、前述の通り、チンピラのような少年の扱いには慣れている。あかつき号事件のあとはその恐怖から姿を消していたが、地方の西青柳駅にて精神衰弱で死亡しているところを発見された。
彼の手帳にあった名前と住所を頼りに、涼はあかつき号の乗客らと接触を図ることとなった。

オーヴァーロード

闇の力
オーパーツによって解読されたDNAから誕生した、アンノウンの総主。「オーヴァーロード」の異名も持っている。本編に登場しない "斗真"(とうま)という名前があり、製作者が関連書籍で言及している。誕生当初は赤ん坊だったが徐々に成長し、少年・中間体の青年を経て女性と見紛うばかりの美貌を持つ青年へと成長する。その正体は「闇」を具現化した力そのものであり、人類の創造主である神とも言うべき存在。
自分の姿に似せて創り出した人類を自分の子供として何よりも愛していたが、自分と対をなす「光の力」が、人類に「知恵」=アギトの力という自分に制御できない能力を与えようとしたことを嫌い、「光の力」と戦い勝利するも、「光の力」が最後の力を振り絞り人類にアギトの力を植え付けたことで、一度世界を滅亡させた。しかし愛する人類を滅ぼすことを躊躇ったため、全人類、全動物種の中からつがいを一組ずつ方舟に乗せて生き残らせる。そして人類が遥か未来に再び繁栄しアギトの力が覚醒した時のため、アギトになるべき人間を抹殺させるべくエルロードを放ち、自分も人間の進化に伴い現世に復活できるよう自らの遺伝子情報をオーパーツに残していた。
現代に蘇った「闇の力」はアギトの根絶を企む(しかし過労で倒れた涼を自ら介抱し、その攻撃を受け止めている)も、自らの手であかつき号事件生存者・三浦智子を殺害したことに大きな精神的ショックを残し、その後悔から警察に逮捕され精神病患者として警察病院の病室に自ら閉じこもり、配下・アンノウンと沢木哲也(本物の津上翔一)に命じてアギトを滅ぼさせることを選択。しかし最終的には人類自体を見限り抹殺しようとした。
光の力
「闇の力」と同じ容姿を持つ存在。「光」を具現化した力そのものであり、もう一人の人類の創造主である神とも言うべき存在。 風谷真魚の夢で闇と戦う少年と青年の姿で登場。
人類に「知恵」=アギトの力を授ける。それが原因でアンノウンによる猟奇事件が起こることとなる。「闇の力」との戦いで時空を超えあかつき号に墜落。そこで出会った津上翔一(沢木哲也)に最後の力でアギトの力を授け、消滅する。他のあかつき号乗員はその時の光の余波で徐々に覚醒することになる。
「闇の力」との関係は不詳だが、伝説や聖書等で神に最も近い高位の天使で明けの明星とも呼ばれ、嘗て人類に「知恵」を授け神に反逆した天使と考えられる為、一部では「光」=「炎」とも解釈することで「炎のエル」とも言われている。

その他

三雲 咲子(みくも さきこ)
海岸に打ち上げられた謎のオーパーツを調べるために組織されたオーパーツ研究機関の女性主任。オーパーツの調査を行った末に、闇の力(オーヴァーロード)の「受肉」に成功し赤ん坊の状態で誕生させた。後に少年の姿へと急速に成長した「闇の力」に付け狙われた末、錯乱状態に陥ったアングィス・フェミネウスによって殺された。アングィス・フェミネウスもその後すぐに「闇の力」の逆鱗に触れたかのように消され、その遺体は「闇の力」によって何らかの形で弔いが行われたのか、発見されることはなかった。
両野耕一(りょうの こういち)
城北大学の水泳部のコーチ。涼も彼のもとで水泳に励み才能を開花させ、彼も涼の将来を嘱望していた。大会での涼の異変に対しては、親身になって接し「家族だと思って何でも相談しろ」とまで言っていたが、涼の正体を知りそれに恐れをなして態度を一変させ、相談を持ちかけてきた涼と会う約束をしながら、居留守を使い他の部員達に門前払いさせている。しかし、その部員達に問い質されると、「俺は何も知らない」と答えるばかりだった。
片平真由美(かたひら まゆみ)
涼の恋人。父親は超能力を秘めていたが、アンノウンに殺害された。血縁である彼女もアンノウンに狙われ、それがきっかけで涼の正体を知ることになった。それが原因で彼女もまた涼のもとを離れていったが、その理由は両野とは違い、「異質なものへの恐れ」ではなく、「問題が困難過ぎて自分が一緒にいても何もしてやれない」といったものだった。
花村久志(はなむら ひさし)
亜紀が姿を消した後、翔一がアルバイトをしていた、美杉家の近所のパン屋「花村ベーカリー」の店主。
翔一からは「親父さん」と呼ばれているが、本人いわくそんな年齢ではないという。
実は司さおりの婚約者だったが、交際のもつれから婚約解消され、その腹いせとして彼女を殺害したらしく、事件の容疑者と疑われたが、証拠不充分のために立件されなかったという過去がある。そして司と再会した直後、彼に殺害された。
ちなみに彼の死後、花村ベーカリーが閉店するまで翔一はバイトを続けていた。
屋台の親父
警視庁の近くの路上で、ラーメン屋台「天下自慢一味ラーメン」を営んでいる親父。河野の行きつけの屋台で、味は河野のお墨付きである。北條は同行したがらないが、北條がG3装着員となっていて河野の下を離れていた時期に氷川が河野と一緒にここのラーメンを食べている。その後、小沢や尾室、更に翔一も氷川と一緒に食べている。自分が出したラーメンのナルトの渦巻の状態から客の運勢を読む「ナルト占い」が趣味。
バイク屋のおやっさん
涼やリサの行きつけのバイク屋「都洋自動車」の経営者。涼をバイトとして雇う。リウマチの持病があり、よく涼に店を任せていた。
国枝 東(くにえだ あずま)
TVSP版のみ登場。年齢40歳。記憶喪失の翔一を診察した心理学者。美杉教授の友人であり、その縁で翔一は美杉家の居候となった。息子・国枝広樹(くにえだ ひろき)が、自身のアギト化を受け入れられずに飛び降り自殺をしてしまったという過去を持つ。バーニングフォーム暴走で落ち込む翔一の姿に息子の姿を重ね合わせ、息子の二の舞を踏ませぬため、翔一を叱咤激励し送り出した。芋羊羹が好物。愛車はホンダ・CB1300(自らMy Specialと呼んでいるので、何らかの改造を施していると思われる)。
倉本(くらもと)
レストランのオーナーシェフ。かつては調理師学校の講師で、翔一の恩師にあたり、その縁で翔一は彼のレストランで住み込みのアルバイトとして働いていた。一緒に働いていた可奈のミスを厳しく叱責し解雇しようとするが、翔一のフォローで撤回、その後の彼女のミスに対しては叱責した後アドバイスを加えるなど、多少配慮するようになった。
岡村 可奈(おかむら かな)
倉本のレストランでアルバイトとして働く少女。仕事ではミスが多く、一時は倉本に解雇されかけたが、翔一のフォローによって引き続き働き続ける。父親もシェフだったがアンノウンによって殺されており、血縁である彼女もまたアギトの力を秘めている。それが覚醒したことに脅え自殺を図るが、そこにかつての雪菜の姿を見た翔一と沢木によって救われ、彼らの励ましとアギト(=自分がなりかけたのと同じ姿)に変身しアンノウンに立ち向かっていく翔一の姿を見て思い留まる。
水原 リサ(みずはら りさ)
誕生日がさそり座のため「スコーピオン」と名乗りバイクで暴走することを趣味としている少女。運転技術は確かで、スピード違反を取り締まっていた尾室の追跡を振り切っている。その愛車の修理のため、涼がバイトしているバイク屋を訪れたことから涼の知り合いになる。ぶっきらぼうな性格で、涼に言わせれば「まだまだ子供」である。かつては前途有望な陸上競技の選手だったが、怪我を機に周囲からぞんざいに扱われたという、涼が味わったのと同様のいきさつがあり、それを涼に打ち明けたことから二人は徐々に親密になり、涼も影で表情を緩めるほどだった。しかし、涼の誕生日に、闇の力の陰謀により自ら絶命させられてしまった。
白河 尚純(しらかわ なおずみ)
物語終盤、アンノウンがアギト(になるべき人間)を抹殺する習性を利用し、「アンノウン以上に危険な存在となりうるアギト」を排除すべく、G3ユニットを「アンノウン保護」の方向に捻じ曲げた人物。その立ち位置や権限から、政府直属といった存在だと思われるが、詳細が劇中で語られることはなかった。後に発売された仮面ライダーアギトハイブリッドファイルによって本名が明らかになり官僚だと言う事が明かされた。

本作に登場する仮面ライダー

本作の物語の中心となるのは、「既に仮面ライダーである男、アギト」、「仮面ライダーになろうとする男、G3」、「仮面ライダーになってしまった男、ギルス」、彼ら3人の仮面ライダーである(このフレーズは番組コンセプトの発表時及びテレビスペシャル『新たなる変身』冒頭でナレーションされた)。

劇中の登場人物は彼らを「仮面ライダー」と呼称する事はないが、『新たなる変身』では前述のナレーションの他、各ライダー変身時にテロップで仮面ライダー - と表記されている。

仮面ライダーアギト(ΑGITΩ)

津上翔一が変身ベルトオルタリング(玩具では「トリプルフラッシュDX変身ベルト」の名称で販売された)によって変身する。モチーフは[6]

頭部の角クロスホーンは、グランドフォームとトリニティフォームでの必殺技使用時に展開する。また、バーニングフォームやシャイニングフォーム時にはクロスホーンが常時展開している。

あかつき号で「光」の力を多量に浴びたため他の人間より進化が速く、ストーリーの進行と共に、素手や手持ち武器による格闘戦主体の様々なフォームへと変身を行えるようになった。

関連書籍における第1話のストーリー紹介では「謎の戦士」と呼称されていた。

なお担当デザイナーは、アギトのモチーフは仮面ライダークウガだった(アギトはクウガの発展形だった)と語っている。津上翔一を演じた賀集利樹はトーク番組に出演した際に「アギトのモチーフはクワガタ」と発言した(クウガのモチーフはクワガタ)。

グランドフォーム(超越肉体の金)
大地の力を身体に宿した、アギトの基本形態。自らの肉体のみで戦う。基本カラーは
必殺技はクロスホーンを展開し、地面に発生した6本角を模したエネルギーを右足に溜めて飛び蹴りを放つ「ライダーキック」とマシントルネイダースライダーモードからジャンプして高速でライダーキックを放つ「ライダーブレイク」。
ストームフォーム(超越精神の青)
風の力を宿した、アギトの俊敏形態。基本カラーは。左腕が特に強化され、風を操る能力が備わっている。ベルトの左側にあるスイッチを押すことで出現するストームハルバードという薙刀を武器とする。グランドフォームよりやや筋力が弱いものの、優れた敏捷性とストームハルバードの長い射程を持つ。
武器を持つ敵に対抗するためにこの形態を使うことが多い。基本的にはグランドフォームを経由してからストームフォームに変身するが、第28話ではビルの屋上まで飛び上がるためにこのフォームへ直接変身した。
必殺技はストームハルバードの刃を展開した上で超高速で回転させて突風を起こし、すれ違いざまに切りつける「ハルバードスピン」とマシントルネイダースライダーモードからジャンプして超高速で突撃、そのままストームハルバードで敵を貫く「ハルバードブレイク」。
フレイムフォーム(超越感覚の赤)
炎の力を宿した、アギトの剛力形態。基本カラーは。右腕が特に強化され、炎を操る能力を備える。ベルトの右側のスイッチを押すことで出現するフレイムセイバーという剣を武器とする。パワーの上昇と知覚の鋭敏化を遂げた形態。高速で動く敵や姿を隠した敵に対抗するために使用される。走力や跳躍力は低いので派手な動きはできないが、居合に似た剣捌きで的確に敵を斬り伏せる。
バーニングフォーム発現後は、劇場版を除きこのフレイムフォームに変身していない。
必殺技は鍔の角を展開させたフレイムセイバーで敵を一刀両断する「セイバースラッシュ」と「セイバーブレイク(劇中未使用)」。
トリニティフォーム(三位一体の戦士)
翔一が一時的に記憶を取り戻したときに変身可能となったアギトの三位一体形態。グランドフォームをベースとして左にストームフォーム、右にフレイムフォームの力を宿しスピードとパワーを兼ね備えており、ストームハルバードとフレイムセイバーを同時に使用することが可能である。ギルスと同等の戦闘能力を持つ。翔一が再び記憶を喪失した後には封印されてしまった。物語終盤において翔一の記憶は完全に取り戻されたが、既にシャイニングフォームへの変身が可能になっており、以後登場していない。
必殺技は両端の刃を展開させたストームハルバードと鍔の飾りを展開させたフレイムセイバーの2本で敵を切り裂く「ファイヤーストームアタック」とクロスホーンを展開させてエネルギーを充填してから両足で飛び蹴りを放つ「ライダーシュート」。
バーニングフォーム(燃え盛る業炎の戦士)
翔一が水のエルに対する恐怖を克服したのを機に発現したアギトの進化形態。基本カラーは。全身が溶岩のように赤熱し、爆発的なパワーを発揮する。特に上半身が強化され、抜きん出たパンチ力を持つ。全フォーム中最強のパワーを持つが、スピード、瞬発力、跳躍力は全フォーム中最低である。また、TVSP版では翔一の意志に反して暴走している。ベルトの中心から出現するシャイニングカリバーを武器とし、刃を閉じたエマージュモードから薙刀のように展開したシングルモードの状態で扱う。ちなみにアギトの基本形態(グランドフォーム)の初期の案も触覚が赤という考えがあったが、インパクトがありすぎるという理由で却下された。
必殺技は炎の力を込めたシャイニングカリバー(シングルモード)で敵を一刀両断する「バーニングボンバー」と炎を込めた拳で殴り付ける「バーニングライダーパンチ」。
シャイニングフォーム(光輝への目覚め)
バーニングフォームが太陽の光を浴びて発現した、アギトの最強形態。基本カラーは銀色。バーニングフォームの外皮が割れて変身する。胸部と腕部以外はバーニングフォームと同型である。パワーと防御力はバーニングフォームに劣るが、反面スピード、ジャンプ力、キック力は全フォーム中最強。バーニングフォーム同様シャイニングカリバーを武器とし、シングルモードを2刀に分けたツインモードで扱う。通常はバーニングフォームの状態で太陽の光を浴びる必要があるが、最終回のみ特別な変身ポーズによって直接このフォームへと変身している(劇場版では真魚の超能力でこのフォームに変身した)。バーニングフォームからシャイニングフォームへの変身方法はイナズマンの変身描写を意識したとのこと。
必殺技は2本のシャイニングカリバー(ツインモード)で素早く斬りつける「シャイニングクラッシュ[7]」とアギトの目の前に6本角を模したエネルギーを発生させ、それをくぐりながら跳び蹴りを放つ「シャイニングライダーキック」、シャイニングライダーキックの強化型であり、6本角を模したエネルギーを2つ発生させ跳び蹴りを放つ「強化シャイニングライダーキック[8]」。

マシントルネイダー

  • 全長:2250mm
  • 全幅:760mm
  • 全高:1210mm
  • 最高時速:430km

アギトの乗るスーパーマシン。アギトの発する超エネルギー「オルタフォース」を受けて翔一の乗る普通のバイクが変化する。あらゆる性能が強化され、車体は敵に体当たりしても傷ひとつ付かず、アナザーアギトが奪ったGM-01の連射を受けても大破しなかった程の耐久力を持つ。

スライダーモード
  • 全長:3900mm
  • 全幅:1100mm
  • 全高:310mm
  • 最高時速:720km
ボディを伸ばすようにスライド変形し、タイヤを90°回転させた飛行形態。アギトをサンプルと称して彼の死期を伸ばそうと沢木が提案した事で、闇の力が覚醒させた。G3-Xを同乗させることも可能である。
また、劇場版ではアギトを乗せたまま、スライダーモードの車体を横に向けて相手に体当たりする「ドラゴン・ブレス」という技も使用した。

Gシリーズ系ライダー

警視庁が未確認生命体による事件の教訓を活かし、今後新たなる未確認生命体の出現を想定して未確認生命体第4号(仮面ライダークウガ)(後述)を元にして開発した対未確認生命体用強化服パワードスーツ)。小沢澄子が開発。

G1 (GENERATION 1)
本編未登場。HERO SAGAMASKED RIDER AGITΩ EDITION –PROJECT G1-』に登場。未確認生命体第4号(クウガ)の能力が再現されており、形状も以降のGシリーズ以上にクウガに酷似している。ハイドロゾアロードが悪用した。
G2 (GENERATION 2)
本編未登場。2001年9月号増刊てれコロコロコミックに登場。生意気な性格の人工知能を搭載したバイクで、仮面ライダーというより仮面ライダーBLACKに登場したバトルホッパーに近い。エルロードと合体して暴走した末、アギトに破壊された。先述のHERO SAGA『MASKED RIDER AGITΩ EDITION –PROJECT G1-』でも存在が示唆されている。
G3-MILD:仮面ライダーG3-MILD
MILDは、マイルドと呼称。G3の量産試作型。劇中では尾室隆弘が装着しビートルロードと戦闘を行った。G3-X同様オートフィット機能を搭載し「誰にでも扱える」ことを前提に開発された。G3-Xのサポート、現場先行、被害者の保護等を目的にしている。背部のバッテリーはG3-Xと同一のものが搭載されており、G3-Xの補給ユニットとしての運用も可能。量産化に際し各種機能がオミットされているため、戦闘能力はG3に劣る。
G4 (GENERATION-4):仮面ライダーG4
こちらを参照。
G5 (GENERATION-5)
最終回で、20人程がG5の装着員として登場していた。強化服自体は劇中未登場だが、G3-MILDをベースにした量産型の設計で、団体行動を取ってるものと思われる。

仮面ライダーG3

正式名称、GENERATION-3(ジェネレーションスリー)。基本カラーは第3世代型強化外骨格および強化外筋システム
主な装着員は氷川誠。他に北條透、尾室隆弘が装着している。仮面ライダー史上初となる、人体への改造及び超自然的な力を施さず、いわゆる変身ではなく武装を装着してなるライダー(『仮面ライダーV3』に登場したライダーマンも強化服による変身だが、ヘルメット装着により改造された右腕が連動して強化スーツ着用体に瞬時に変化するので、改造人間とも言える)。試作機G1、G2を経て完成した。装着員を限定して作られているため、他者が装着する際には本体を多少改修する必要がある。
未だ試作段階の装備であり、アギトやギルスの様な超人的な力はなく、したがってアンノウンに対抗する戦力としては十分なものではない。しかしながら数体のアンノウンを撃破もしくは撃退しており、またアギトの援護にまわるなどしてそれなりの戦果を挙げている。また、スペック上の防御力は序盤から登場しているライダーの中ではトップクラスである。
ギルスによって破壊されたが、後に修復される。警視庁が方針をアンノウンの殲滅から防衛へと転向した際、アギト迎撃のため再投入された。なお、この時は尾室が装着員を務めている。
装備一式は、通常は専用サポート車である「Gトレーラー」に積載されている。装着員は必要に応じてGトレーラーと合流し装着を行った後、専用バイク・ガードチェイサーで出動する。数種の専用武器が用意されており、戦闘時はこれらを用いた銃撃戦が主となる。
動力源としてバッテリーパックを装備しており、活動時間の限界が存在する。バッテリー残量は腰部バックルのインジケータで確認できる。このG3を基に改良強化タイプのG3-X (GENERATION-3 eXtension) や、量産試作タイプのG3-MILDが製作された。

仮面ライダーG3-X

G3の強化型。基本カラーは。主な装着員は氷川誠。他に北條透、津上翔一が装着している。理想的な動きを装着員に促すAIを搭載している。当初は完璧さを追求するあまり、AIの指示に同調出来ない者には全く使いこなせなかった。さらにはAI自身が些細な事で過剰な反応や敵意を持つ上、主導権を装着者から奪って暴走し、敵以外も攻撃する、装着者が重傷を負うという欠点があり、確実な戦闘を行うには自分自身を「無我の境地」に至らしめる必要があった。この欠点は後に城北大学の高村光介教授が開発した制御チップの導入で解消された。以降、その性能を十分に活かせるかどうかは装着員の資質による部分が大きくなった。
G3にはなかった、装着者の身長に合わせてサイズを補正するオートフィット機能が実装された。装着者が変わる度に改修を行う必要がなくなり、汎用性も改善されている。また、ベルトのバックルはバッテリーの容量増加に伴い、バッテリーメーターのふり幅が調節された。
本体の戦闘能力も大幅に向上している。特に各種重火器を用いた攻撃力は絶大で、GX-05の連射及びGXランチャーによって、多くのアンノウンを倒している。格闘面も強化されており、AIが暴走した際はグランドフォームのアギトと互角の力を発揮している。番組後半になると上級アンノウン相手には止めを刺すほどの攻撃力は無く、アギトやギルスの援護に回る展開が多かったが、最終決戦では2体のエルロードを相手に善戦し、地のエルを驚愕させた。
なお、『てれびくんデラックス愛蔵版 仮面ライダーアギト超全集[上巻](小学館)』によると、顔のパーツのうち、目の部分が「レッドアイザー」、口もとの部分が「パーフェクター」と名づけられている(これらは仮面ライダーXの変身アイテムと名称が同一)。
装備品
武器の使用に当たっては上司であり班長である小沢澄子の許可が必要である。G3の段階の武器でも、未確認生命体を一撃で倒す事が可能である(第2話冒頭)。武器を相手に奪われる状況を想定して、オペレーターによって許可コードが送信されるまでは武器を使用できない。ただし39話でアナザーアギトがGM-01を奪った際は、安全装置のロックがアナザーアギトの握力を抑えきれなかった為に再ロックがなされなかった。
いずれの武器も生身の人間が使用可能だが、鍛え抜かれた人間であっても過度な反動を受けるため、G3系ユニットを装着しての使用が前提となっている。
GM-01 スコーピオン
対未確認生命体用の突撃銃(実態はサブマシンガン)で、アンノウンに対しては主に牽制用として使われるが、威力を持つ。装弾数は72発で並列弾倉式。G3-Xは右足に携行している。後に弾薬が強化され、口径は10口径となった(射撃シーンにおいて銃に表記)。
北條がG3装着員として戦闘中にアンノウンの攻撃で倒れ取り落とした際に、居合わせていた氷川が拾って使用、アンノウンに隙を生じさせるも発砲の反動によって重傷を負っている。
GG-02 サラマンダー
GM-01と連結して使用するグレネードランチャーで破壊力は約20トン。装弾数は3発。これによって放たれるグレネードショットは一撃で戦車も粉々にする。G3の段階ではこれが最大火力を持つ武器であった。GM-01と共に強化され、下級のアンノウンならば倒すことが可能になった。
なお、G3-Xが使用したのは『TVスペシャルとてれびくん超バトルビデオ』のみ。
GS-03 デストロイヤー
超高周波振動ソード。ブレード部を振動させ切断する。右腕に装着して使用。パワーを最大にして放つスーパーブレードで敵を一刀両断する。劇中では、一度も相手の体に命中していない。
GA-04 アンタレス
右腕に装着して使用するアンカー。ワイヤーで敵を捕縛する。初使用はG3-Xになってからだが、玩具「装着変身」ではG3の時点ですでに付属しており、「てれびくん」等の児童向け雑誌ではこの武器を装備したG3の画像が載っている。
GX-05 ケルベロス
G3-X専用のガトリング式機銃特殊徹甲弾を1秒間に30発発射する。G3用の武器とは段違いの高火力を誇る。携行の際はアタッシュモードをとり、暗証番号の入力で「解除シマス」の機械音声と共にガトリングモードへとへ変形し、射撃が可能となる。弾倉一つあたりの装弾数は120発で、G3-Xは腰部に予備の弾倉を二つ装備している。
飛び道具を一切持たないアギトが捕捉不可能なほど高速なアンノウンと戦った際には、G3-Xがこれで援護・撃破したこともある。
GXランチャー
GX-05とGM-01(スコーピオン)を連結させ、砲身の先にGX弾(ロケット弾頭)を装填する事で完成するロケットランチャー。これによって放たれるケルベロスファイヤーはアギト(グランドフォーム)のライダーキックと同等の威力を持つ、G3-X最強の必殺技。
GK-06 ユニコーン
G3-X専用の電磁コンバットナイフ。左腕の二の腕の部分に装着・携行している。破壊力はデストロイヤーの半分。G3-Xの特性上格闘戦はあまり行われないため、基本的には緊急時のサブウェポンとして運用される。GS-03同様一度も相手の体に命中しなかった。最終話では、シャイニングカリバーを叩き折った地のエルの剣「敬虔のカンダ」と互角に斬り合った。
ガードアクセラー
ガードチェイサーの起動キーを兼ねた左グリップ。引き抜いて電磁警棒としても使用する事が可能で、G3-Xの左太股部に装備できる。
搭乗バイク / サポートマシン
ガードチェイサー(ベースモデル:ホンダ・X4[9]
  • 全長:3900mm
  • 全幅:1100mm
  • 全高:310mm
  • 最高時速:350km
GM-01からGX-05までの装備を搭載している、オンロード型のG3・G3-X・G3マイルド専用バイク。通常はGトレーラーに搭載されており、任務の際はG3系ユニットを装着した装着員を載せた状態で降ろされ、これに先行する形で現場へ赴く。
白バイという設定から、ナンバープレートが確認できる。また、カウル正面部分にHONDAのロゴがある(ベース車のX4にはカウル共々ロゴが無い)。
Gトレーラー(ベースモデル:メルセデス・ベンツ アクトロスウイングトラック
  • 最高時速:200km
当初は白と青の2535型(販売会社ダイムラー・クライスラー日本の在庫品)を使用していたが、後に青の2540L型(ドイツ本国への特注品)に交代。ガードチェイサーを搭載し、カーゴ部分(2535型は日本フルハーフ社製、2540L型は日本トレクス製)は司令室となるが、内装の一部は車種交代時にマイナーチェンジ

仮面ライダーギルス

葦原涼が変身するライダー。モチーフは仮面ライダーZXと同じくカミキリムシ。また、「ギルス(gills)」という名がに由来するように、ピラニアの如く野性的なフォルムが特徴。人間側からは一度もギルスと呼ばれていない。基本カラーは

変身時には、涼の隣に幻影のようなギルスが並び立ち涼の姿が消えてギルスが残る(中盤以降では体が光ってギルスへ変わることも)。アギトと同じ「光」の力を根源とするが、アギトの不完全体である。闇の力からは「アギト、いやギルスか。珍しいな」と言われ、「あかつき号」の生存者と沢木哲也の会話で「彼もまた、アギトの一種だ」と沢木は語っている。 仮面ライダーアマゾン仮面ライダーシンを彷彿とさせる野獣のような戦術が特徴。両前腕部には巨大な鉤爪ギルスクロウと触手状ムチギルスフィーラーを収納し、両踵には伸縮自在の鉤爪ギルスヒールクロウが備わっており、必要時にはこれらを武器とし、ヒールクロウを伸ばした状態で標的に踵落としを決め、ヒールクロウを突き立てる「ギルスヒールクロウ」を必殺技とする。口の牙デモンズファングクラッシャーで噛み付き攻撃も行う。武器は全て体の一部であり、実質素手のみで戦っている。 設定上打撃力、跳躍力ともにアギトのグランドフォームを上回っておりアギトのトリニティフォームとほぼ同等の能力を持つ。防御力は低いが再生能力があり、劇場版では切り落とされた腕が再生している。アギトと2度戦い、1度目はG3との2対1にもかかわらず互角以上に戦い、2度目の戦いではアギトとの一騎打ちに勝利している。しかし、「ワイズマンモノリス」と呼ばれるパワーコントロール器官が無い不完全態であり、変身する度に肉体へ極度の負担がかかるため、変身が解けるたびに年齢不相応な老化現象が進行し、身体を蝕む後遺症が現れてしまう。また、後遺症が相当深刻な際、「立て」「襲え」などの低い男声の幻聴にも襲われる。 作品後半では一度死んだものの、風谷真魚の力を得て蘇った。その際に変身に起因する老化はなくなり、さらには真島浩二の中で目覚めつつあったアギトの力を与えられ、エクシードギルスへのパワーアップ変身が可能となった。 TV本編とTVSP・劇場版でのギルス(涼)の描写には違いがある。TV本編で真魚の力により命を救われ併せて前述の通り変身による肉体への負担も克服した葦原は、そのことに対し何度も「真魚に借りがある」と述べている。一方TVSPでも同様の台詞を言っているが、冒頭のナレーションでは「変身のたびに彼の肉体は蝕まれていく」と語られている。TVSPの終盤では警視庁からG4の設計図が盗まれる(劇場版は完成したG4が登場する)が、そこでも葦原はギルスの変身解除後に前述の「肉体への負担」が発生して倒れている。 ギルスのスーツは生物的な質感を出すため表面加工のせいで腐敗したため、現存しない。 涼を演じた友井がアニメと特撮の特集番組で「本郷猛/仮面ライダー1号」を演じた藤岡弘、、「風見志郎/仮面ライダーV3」を演じた宮内洋と会談した際、ギルスは「恋人がいる」「武器に頼る」「普通の人間が強化服を着ているだけで改造人間(非人間)の哀愁が無い」というような説明がされた。実際は上記の通り、恋人(真由美)には序盤でふられ、武器も体から生えた爪や触手のみで手持ち武器は使用しない。また、強化服を着ている普通の人間は氷川誠のみであり、今作の他のライダーは皆、人間の体を失った事に苦悩している。

仮面ライダーエクシードギルス
アギトの力を与えられたためにアギトの不完全体だったギルスがギルスのままアギトと同等の力を持った姿。ギルスの最強形態。基本カラーは。胸部にはアギト同様にワイズマンモノリスが発生しており、その力を完全に制御できるようになっている。強化による余剰エネルギーの結果、体中に複数の鉤爪が出現した戦闘形態を常に保つようになり、戦闘力が大幅に上昇。通常のギルスのものが強化したエクシードクロウ、エクシードギルスヒールクロウの他、背中に出現した伸縮自在の触手状ムチ・ギルススティンガーを武器とする。ギルススティンガーによる標的の貫通と、強化された脚力とクロウによる必殺の踵落とし「エクシードヒールクロウ」を必殺技とし、両足で行う「ダブルエクシードヒールクロウ」もある。

ギルスレイダー

  • 全長:2000mm
  • 全幅:1020mm
  • 全高:1260mm
  • 重量:130kg(換装時)
  • 最高時速:360km
  • 最高出力:345馬力

ギルスの専用マシン。マシントルネイダー同様、ギルスの発するエネルギーによって一般のバイクが変化する。機械でありながら生物のような性質を持ち、自立走行能力や自己修復能力を発揮する。またギルスの危機に際しては遠隔地からでも駆けつける。

V1システム

正式名称はVICTORY-1。一部書籍・雑誌では「V-1システム」と表記される例もある(「仮面ライダーV1」もあるが劇中では呼称されていない)。

G3システムに対抗して北條透が開発の指揮を執り、ロボット工学の権威である城北大学の高村光介教授をはじめ、人間工学エネルギー工学の権威や精神科医も参加して完成させた。V1ショットという銃を武器とする。G3ユニットに勝るとも劣らない能力を持つとされ、実際に北條が着用してアンノウンを撃退しているが、G3-Xとのコンペ中、暴走したG3-X(実際には北條が、銃をG3に向けたためAIが働いた)によって破壊され、プロジェクト自体も打ち切られてしまった。

着ぐるみは過去のメタルヒーローからの改造流用であり、頭部が『特救指令ソルブレイン』のソルブレイバー、胸部が『機動刑事ジバン』のジバン(とG3-Xの胸部パーツを組み合わせたもの)、足が『特捜エクシードラフト』、武器が『ブルースワット』のBW-01ディクテイターをそれぞれベースとしている。

アナザーアギト

木野薫が変身ベルト・アンクポイントで変身するライダー。「MASKED RIDER AGITO ART WORKS」によればモチーフは「仮面ライダー1号」。「エル」達の因子を受けているため、歯牙や羽などはアンノウンと共通している。両肩の肩甲骨の辺りから出ている羽は、仮面ライダーV3(のマフラー)を意識している[10]。基本は肉弾戦のみで戦うが、仮面ライダー1号のように敵の武器を使うこともあった。 作中ではアギトと誤認されたことがあるが、外見の差異は激しい(クロスホーンの大きさがまったく異なるなど)。これに関しては、「視聴者には見分けを付ける必要があるため大幅に異なる格好をしているが、アナザーアギトの外見は本来はアギトとほぼ同じである」という説がある。 アギトがライダーキックを放つ時にのみ展開するクロスホーン(アギトのパワー制御機構)が常に展開しているため、数値上のスペックはシャイニングフォームに等しいが、装備武器やフォームチェンジの能力はない。必殺技を発動する時など、さらにパワーを引き出す場合は口元のクラッシャーが開き、歯牙状の器官が露出する。武器は腕と足の爪状のカッター器官バイオクロウで攻撃補助をする。必殺技はクラッシャーを展開して足にエネルギーを吸収し、片足で飛び蹴りを放つ「アサルトキック」。

一部の書籍・雑誌、玩具では「仮面ライダーアナザーアギト」と表記される。劇中では「もう1人のアギト」として存在し、アナザーアギトと呼称された事は無い。番組製作現場においては当初定まった名前がなく「木野アギト」等と呼ばれていたこともある[11]。出渕はデザイン稿に「仮面ライダールデス」と名前を記入している。

ギルス同様損傷が激しかったらしく、現在はスーツが残っていないことがインタビューで明かされた。

ダークホッパー

  • 全長:2220mm
  • 全幅:890mm
  • 全高:1320mm
  • 最高時速:390km

マシントルネイダーやギルスレイダーと同様に、市販のバイクが搭乗者の変身を受けて姿を変える。アナザーアギト(木野)が変身前に乗っているのは、スズキのオフロード車DR250Sで、『仮面ライダークウガ』で雄介が初めに乗っていた物と同車種である。

  • ベースモデル:スズキRMX250S(2ストロークオフロード車、96年式のSJ14A)。

アンノウン

神(闇の力、オーヴァロード、テオス)に仕える天使の如き存在であり、地球上の生物を模した特徴を持つ超越生命体。「アンノウン」の名は警察が氷川誠からの報告を受けて、未確認生命体を超える新たなる敵、謎の存在として警察が命名した呼称であり、軍事用語で「国籍不明機」を意味する「unknown」が語源(第2話)。正式名称は「ロード怪人」(雑誌などより)であり、種族ごとに「 -(モチーフとなる動物の名前)ロード」と呼称されており、高位の怪人は「エルロード」(後述)と呼ばれる。その目的は“闇の力”が恐れるアギトの殲滅であり、主にアギトになる可能性のある人間(超能力者)を血族ごとに殺し回っている(胎児も該当)。殺しや特殊能力を行う際には、左手で右手の甲を“闇の力”の文字の形に辿るという、殺しのサインを切る。殺害方法は、人間を生きたまま木のウロに詰めこんだり、コンクリートの壁に埋め込んだり、高層ビルの屋上から床を通過させて転落死させたり、さらには対象の体組織を別の物体に変えたりなど、人間には実行不可能な犯行から「不可能犯罪」と呼ばれる。これは、前作の殺人描写に対してクレームが来たため、現実には実行不可能でかつ恐怖を演出するために考え出された。同族ならば殺害方法は共通する。一方で、“闇の力”が人間を愛しているために、アギトの力を持たない人間を殺すことは極力禁じられており、ターゲット及びそれの殺害を妨害する者以外の人間は襲うことはなく[12]、もし仮に禁を破ったアンノウンは“闇の力”から制裁が下される。

どのアンノウンも能力の発動時や、ライダーの技を受けて爆死する直前に天使の輪のような円盤状の発光体が頭上に出現する。また、各自の武器はそこから召喚して装備する。背中には鳥獣系以外のアンノウンにも羽が生えている。彼らには種族的観念とそれに基づいた階級があるらしく、似た容姿で複数のアンノウンが同時に行動する際には、指揮官らしき存在(クイーン)が登場した。

エルロード

水・風・地の3体の最高位のアンノウン。中盤以降に登場。「MASKED RIDER AGITO ART WORKS」によれば、アギトに等しい存在である。下位のアンノウンよりも進化が進んでいるため、背の羽はより大型化している。貴族、様式、美意識のような風格、そしてライダーと共通する複眼を持つ[10]。特に水のエルロードについてはあかつき号事件の張本人であり、何度もアギト達を苦しめた。なお、オープニングで登場したイコン画にはエルロードらしきものが全部で7体描かれている。


劇中で各アンノウンの名前が呼ばれることはなく、総じて古代神話を意識したデザインがなされている(例としてトータスロードはローマ兵、ジャッカルロードはアヌビス神など)。


以上で仮面ライダーアギトに関する核心部分の記述は終わりです。


キャスト

レギュラー・準レギュラー出演者

声の出演

主なゲスト出演者

スーツアクター

スタッフ

主題歌・挿入歌

本作以降、基本的に「番組構成上のエンディング」は原則として存在しないので、主題歌はオープニングテーマのみでエンディングテーマがなくなっている。

第1話と最終話(第51話)はオープニングが省略されており、第1話は次回予告がエンディングを兼ねた形式(予告編の映像にスタッフロールが被せられる)で、主題歌は使われていない。最終話は本編のラスト部分がそのままエンディングになっており、主題歌には『仮面ライダーAGITO』が使われた。

また、上記の通りエンディングテーマはないが、各話の終盤(主にバトルシーン)で使われている下記の挿入歌4曲がエンディングテーマ扱いとなっている。この形式は『仮面ライダー響鬼』のような例外[2]を除いて、以降のシリーズにも引き継がれる[13][14]。『Stranger in the dark』『MACHINE TORNADER』は本来挿入歌として制作されたものだが、同様に使われた。なお、本作の挿入歌はすべて、劇中での使用を考慮したTVサイズが制作されていたという。

なお、シングル発売時に「2ndエンディング」と銘打たれた『One & Only』(作詞:藤林聖子、作曲・編曲:三宅一徳、歌:風雅なおと)という曲もあったが、劇中では一度も使われることがなかった。実質の後期エンディングである「DEEP BREATH」は、シングルに「3rdエンディング」と記載されている。

主題歌

『仮面ライダーAGITO』(2話‐35話、51話のED)
作詞 - 藤林聖子 作曲・編曲 - 三宅一徳 歌 - 石原慎一 コーラス - 大木理紗
シリーズで初めて、劇伴音楽の担当者が制作に関わらない主題歌となった(佐橋俊彦によると、当初は三宅が音楽担当者になる予定もあったとのこと)。なお、インストゥルメンタル版は予告編音楽として使われた。また、クレジット表記のフォントが途中で変更されている。
『仮面ライダーAGITO 24.7 version』(第36‐50話、TVSP)
作詞 - 藤林聖子 作曲・編曲 - 三宅一徳 リミックス - 三宅一徳、鈴木浩之、篠笥孝 歌 - 石原慎一 コーラス - 大木理紗
「仮面ライダーAGITO」の伴奏をリミックスし、新しい歌詞で歌い直したもので本編では2番の歌詞が使用された。劇場版では挿入歌として使われた。2010年現在、歌詞中で「仮面ライダー」という言葉が使われた最後の主題歌である。なお、「24.7」という数字には「24時間、7日間ずっとアギトと一緒」という意味が込められている(日本コロムビア「百獣戦隊ガオレンジャーVS仮面ライダーアギト」 (COCX-31715/6) での台詞より)。

挿入歌

「BELIEVE YOURSELF」
作詞 - 藤林聖子 / 作曲・編曲 - 三宅一徳 / 歌 - 風雅なおと
1話‐、TVSP。
「Stranger in the dark」
作詞 - 藤林聖子 / 作曲・編曲 - 佐橋俊彦 / 歌 - 坂井紀雄
9話。
「MACHINE TORNADER」
作詞 - 藤林聖子 / 作曲・編曲 - 三宅一徳 / 歌 - 石原慎一
14、40話。
「DEEP BREATH」
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 野村義男 / 編曲 - RIDER CHIPS / 歌 - ROLLY (RIDER CHIPS Featuring ROLLY)
26話‐。歌唱者の名義は映像およびコロムビアのCDでは「ROLLY」だが、エイベックスのCDでは「RIDER CHIPS Featuring ROLLY」の表記になっている。

放映リスト

各回にはタイトルはなく、ここで明記しているものは、新聞のテレビ番組欄やテレビ番組情報誌、テレビ朝日公式ページにて表記されたものである。第28話は涼の回想であり、本編の時系列とは異なるため、上下に帯がないアスペクト比4:3で放送。各話終了時の演出は最後のワンシーンが四角形に囲まれるという、以降に比べると非常にシンプルなものになっている。四角形の角には「A」「Ω」の文字が置かれ、さらに上部分にはアギトの紋章も表示される。

放送日 話数 サブタイトル 登場アンノウン 監督
2001年1月28日 1 戦士の覚醒
  • ジャガーロード
    • パンテラス・ルテウス(声 - 山野井仁
    • パンテラス・トリスティス(声 - 山野井仁)
    • パンテラス・アルビュス(声 - 山野井仁)
田﨑竜太
2001年2月4日 2 青の嵐
  • ジャガーロード
    • パンテラス・トリスティス
    • パンテラス・アルビュス
2001年2月11日 3 俺の変身
  • トータスロード
    • テストゥード・オケアヌス
    • テストゥード・テレストリス
長石多可男
2001年2月18日 4 パズル解読
2001年2月25日 5 第3の戦士
  • スネークロード
六車俊治
2001年3月4日 6 哀しき妖拳
2001年3月11日 7 記憶の一片
  • クロウロード
田﨑竜太
2001年3月18日 8 赤い炎の剣
2001年3月25日 9 2人のG3
  • オクトパスロード
長石多可男
2001年4月1日 10 銀の点と線
2001年4月8日 11 繋がる過去
  • ゼブラロード
    • エクウス・ノクティス(声 - 柴本浩行)
    • エクウス・ディエス(声 - 柴本浩行)
石田秀範
2001年4月15日 12 湖の激突!
2001年4月22日 13 父の手掛かり
  • スコーピオンロード
田﨑竜太
2001年4月29日 14 最強キック
2001年5月6日 15 罠の始まり
  • ジャッカルロード
    • スケロス・ファルクス(声 - 千田義正)
長石多可男
2001年5月13日 16 怪しい女…
2001年5月20日 17 捕獲作戦!
2001年5月27日 18 新しいボス
  • ハイドロゾアロード
石田秀範
2001年6月3日 19 解散決定?
2001年6月10日 20 或る目覚め
  • クイーンジャガーロード
  • ジャガーロード
    • パンテラス・キュアネウス(声 - 宗矢樹頼)
    • パンテラス・ルベオー(声 - 宗矢樹頼)
鈴村展弘
2001年6月24日 21 暴走する力
  • クイーンジャガーロード
    • パンテラス・マギストラ
  • ジャガーロード
    • パンテラス・ルベオー
2001年7月1日 22 運命の対決
  • ビーロード
    • アピス・ウェスパ(声 - 塩野勝美)
    • アピス・メリトゥス(声 - 高田由美
田﨑竜太
2001年7月8日 23 資格ある者
  • ビーロード
    • アピス・メリトゥス
2001年7月15日 24 完璧マシン
  • スティングレイロード
    • ポタモトリゴン・ククルス(声 - 塩野勝美)
    • ポタモトリゴン・カッシス(声 - 塩野勝美)
長石多可男
2001年7月22日 25 激突再び!
2001年7月29日 26 甦った記憶
  • クイーンクロウロード
  • クロウロード
    • コルウス・ルスクス(声 - 千田義正)
石田秀範
2001年8月5日 27 涼、死す…
  • クロウロード
    • コルウス・ルスクス
    • コルウス・カルウス(声 - 千田義正)
2001年8月12日 28 あの夏の日
  • シーアーチンロード
    • エキヌス・ファメリカーレ(声 - 山野井仁)
佐藤健光
2001年8月19日 29 数字の謎!?
  • フィッシュロード
    • ピスキス・アラパイマ(声 - 塩野勝美)
2001年8月26日 30 隠された力
  • クラブロード
長石多可男
2001年9月2日 31 人の居場所
  • クラブロード
    • クルスタータ・パレオ
  • オルカロード
2001年9月9日 32 ギルス復活
  • オルカロード
    • ケトス・オルキヌス
2001年9月16日 33 現れた敵
  • オルカロード
    • ケトス・オルキヌス
  • 水のエル
金田治
2001年9月23日 34 呼び逢う魂
  • 水のエル
  • マンティスロード
    • プロフェタ・クルエントゥス(声 - 土屋利秀)
2001年9月30日 35 謎の救世主
  • 水のエル
  • クロウロード
    • コルウス・カノッスス(声 - 藤田瞳子)
  • フィッシュロード
    • ピスキス・セラトゥス
長石多可男
2001年10月7日 36 4人目の男
  • クロウロード
    • コルウス・カノッスス
  • フィッシュロード
    • ピスキス・セラトゥス(声 - 柴本浩行)
2001年10月14日 37 暗闇の戦士
  • リザードロード
    • ステリオ・デクステラ(声 - 佐藤正治)
    • ステリオ・シニストラ(声 - 佐藤正治)
渡辺勝也
2001年10月21日 38 その正体…
  • リザードロード
    • ステリオ・シニストラ
2001年10月28日 39 ギルス咆哮 鈴村展弘
2001年11月11日 40 共同戦線!
  • ジャッカルロード
    • スケロス・グラウクス(声 - 柴本浩行)
2001年11月18日 41 光と闇
  • 水のエル強化体
田﨑竜太
2001年11月25日 42 あかつき号
2001年12月2日 43 動きだす闇
  • 水のエル強化体
  • オウルロード
長石多可男
2001年12月9日 44 父と姉と…
  • オウルロード
    • ウォルクリス・ウルクス
  • ファルコンロード
    • ウォルクリス・ファルコ(声 - 土屋利秀)
2001年12月16日 45 奪われた力
  • ファルコンロード
    • ウォルクリス・ファルコ
  • ヘッジホッグロード
    • エリキウス・リクォール(声 - 堀本等
金田治
2001年12月23日 46 戦士その絆
2001年12月30日 47 天空の怪
  • 風のエル
石田秀範
2002年1月6日 48 星の支配者
2002年1月13日 49 絶滅の足音
  • 風のエル
  • 地のエル
長石多可男
2002年1月20日 50 今、戦う時
2002年1月27日 51 AGITΩ
  • 風のエル
  • 地のエル
  • 地のエル強化体
2001年10月1日 SP 仮面ライダーアギトスペシャル
新たなる変身
  • ビートルロード
    • スカラベウス・フォルティス(声 - 宗矢樹頼)
田﨑竜太

視聴率

  • 最高視聴率:13.9%(平成仮面ライダーシリーズ歴代最高視聴率)

ビデオリサーチ調べ、関東地区

放映ネット局

映像ソフト化

  • ビデオ(VHS、セル・レンタル共通)は全12巻が東映ビデオよりリリースされている。
  • 2001年12月7日 - 2002年11月21日にかけてDVDが東映ビデオより発売された。全12巻で各巻4話(Vol.10 - 12は5話)収録。
  • 2008年7月21日発売の「石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX」や2009年11月21日の「仮面ライダーディケイド Vol.5」の初回生産限定の映像特典に第1話が収録されている。

他媒体展開

3大ライダー超決戦ビデオ

仮面ライダーアギト 3大ライダー超決戦(バトル)ビデオ アギトvsG3-Xvsギルス いま選ばれる最強ライダー
てれびくんの応募者全員サービスで配布されたVHS。初期編の総集編と新撮映像による3大ライダーとアンノウンとの戦いで構成される。
全体的にコミカルな作風になっており、てれっピ(声:伊倉一恵)というオリジナルキャラクターが登場する。
また、フレイムセイバーを2刀流で使うダブルセイバースラッシュという必殺技や、各ライダーが技名を叫ぶと言ったこの作品ならではの演出も見られる。
  • 音楽 - Ω Project
  • 脚本 - 小林靖子
  • 監督 - 鈴村展弘

ゲーム版

バンダイより2001年11月29日プレイステーション用の格闘アクションゲームとして発売。制作はKAZe

システム的には前年に発売された『仮面ライダークウガ』のゲームに準じている。本作より、仮面ライダーの格闘ゲームでは同キャラ対戦が不可能となった。

ストーリーモードは、メインの3ライダーそれぞれを主役にしたものが1本ずつ用意されている。また、G3の武器をカスタマイズしたり、他のプレイヤーがカスタマイズしたG3と対戦したりといったことができるようになっている。

アナザーアギトは登場しないが、G4は登場する。ただし声を一切発しない。

コミカライズ

他の仮面ライダーシリーズとの関連

  • 仮面ライダーV3 - 前述の通り、平成仮面ライダーシリーズ第2作目ということで、仮面ライダーシリーズ第2作目の『仮面ライダーV3』へのオマージュが多いとされている。
  • 仮面ライダー龍騎 - 幼児向け雑誌「てれびくん」の応募者全員プレゼントとして作られたVシネマ『仮面ライダー龍騎ハイパーバトルビデオ 龍騎vs仮面ライダーアギト』で登場。なおアギトの声は賀集のスケジュールの関係から別の声優が演じている。
  • 仮面ライダー555 - 本作のボツ案を使った作品であり、設定などに共通点が多い。また、『HERO SAGA』の雑誌掲載時の小説は、両者が同一の世界であるかのように描かれていた。
  • 仮面ライダーディケイド - 平成仮面ライダーシリーズ10作目の記念作品。アギトを始めとする本作のライダーやアンノウンが登場するが、変身する人物や周辺の人物、設定が本作とは異なっている。ギルスとアナザーアギトはスーツが現存しないため、登場していない。同作ではクウガとの繋がりが重視されている。
  • 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー - 仮面ライダーアギト グランドフォーム(声:吉野正裕)、津上翔一(演:賀集利樹)、スコーピオンロード レイウルス・アクティア、クラブロード クルスタータ・パレオが登場。
  • 仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010 - 仮面ライダーアギト グランドフォーム/シャイニングフォーム(演:山中聡)、ファルコンロード ウォルクリス・ファルコが登場。

仮面ライダークウガとの関係

本作は未確認生命体4号が未確認生命体を滅ぼしてから2年後を舞台としているが、前作『仮面ライダークウガ』の時間軸と本作品の時間軸は意図的に一致しないよう製作されている。また、未確認生命体という名称や仮面ライダーG3の外見以外に前作を連想させる設定等も存在しない(詳しくは外部リンク・「時間軸の矛盾」についてを参照)。

前作におけるクウガの別称「未確認生命体4号」は本作でも使われているが、一方で「クウガ」「グロンギ」という言葉は登場しない。また、『HERO SAGA』に登場したロードチェイサーは、ビートチェイサー(クウガのバイク)からガードチェイサー(G3のバイク)への発展途中に位置しているマシンと設定されている。

ゲーム『仮面ライダー クライマックスヒーローズ』では、クウガとアギトを対戦させるとクウガがアギトへ「あれ、クウガ?」、アギトがクウガへ「アギト!?いや、違う」と言い、G3-Xとクウガを対戦させると、G3-Xがクウガを見て「未確認生命体4号?まさか……」と驚く(ただし東映特撮BBによれば、「リ・イマジネーション」の下に各種設定が変更されており、このゲームに登場するキャラクターはオリジナルとは別人)。

なお、クウガを共演させようというアイディアは企画中に存在していた[15]

関連項目

脚注

  1. ^ この日は原作者である石ノ森章太郎の3回目の命日でもあった。
  2. ^ a b 仮面ライダー響鬼』1話から33話と、『仮面ライダーディケイド』を除く本作以降の作品の最終回は除く。
  3. ^ 、視聴者から「記憶喪失者が免許を取れるはずがないのにバイクに乗っていることは無免許運転の奨励である」というクレームが来たため、クレーム回避のために入れられた描写である(白倉伸一郎の著書『ヒーローと正義』より)。なお、現実に記憶喪失者が本名と異なる免許証を取得することは可能。健忘#記憶喪失者の法益の保護を参照。
  4. ^ a b 美杉の姉の配偶者か、美杉の配偶者の兄のどちらかである。
  5. ^ 【Topics】 アギトに感謝状!
  6. ^ 「仮面ライダー OFFICIAL DATA FILE」第6号より。
  7. ^ 『仮面ライダーディケイド』でディケイド コンプリートフォームが呼び出したアギト シャイニングフォームは、斬撃の刃で放った。
  8. ^ 最終話で使用。
  9. ^ a b c http://www.honda.co.jp/customer/tips/kamen-rider/index.html
  10. ^ a b MASKED RIDER AGITO ART WORKS。メディアワークス出版。
  11. ^ http://www.toei.co.jp/tv/user/program/browse.asp?Command=Old&StrNum=36&SID=144
  12. ^ 第34話で、エルロードと戦ったG3-X=氷川が圧倒されて追い詰められたが、「アギトではないから」という理由で止めを刺されなかったこともある
  13. ^ 但し『仮面ライダー響鬼』の34話〜47話はこのような形式が使われていない。
  14. ^ 555』以降の作品は全て第1話EDなし。
  15. ^ 仮面ライダーSPIRITS第5巻参照

外部リンク

テレビ朝日 日曜朝8時台前半
前番組 番組名 次番組
仮面ライダークウガ
(2000.1.30 ‐ 2001.1.21)
仮面ライダーアギト
(2001.1.28 ‐ 2002.1.27)
仮面ライダー龍騎
(2002.2.3 ‐ 2003.1.19)