さそり座
| Scorpius | |
|---|---|
|
| |
| 属格形 | Scorpii |
| 略符 | Sco |
| 発音 | 英語発音: [ˈskɔrpiəs]、属格:/ˈskɔrpiaɪ/ |
| 象徴 | the Scorpion |
| 概略位置:赤経 | 16 hrs. 53 min. 15 sec. |
| 概略位置:赤緯 | -30° 44' 12" |
| 正中 | 7月20日21時 |
| 広さ | 497平方度 (33位) |
| 主要恒星数 | 15 |
| バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 47 |
| 系外惑星が確認されている恒星数 | 9 |
| 3.0等より明るい恒星数 | 12 |
| 10パーセク以内にある恒星数 | 3 |
| 最輝星 | アンタレス(α Sco)(0.91等) |
| 最も近い星 | HD 156384;(22.74光年) |
| メシエ天体数 | 4 |
| 流星群 |
Alpha Scorpiids Omega Scorpiids |
| 隣接する星座 |
いて座 へびつかい座 てんびん座 おおかみ座 じょうぎ座 さいだん座 みなみのかんむり座 |
さそり座(さそりざ、蠍座、Scorpius, Scorpio)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。
天の川沿いにある大きくて有名な星座である。日本では夏の大三角と共に夏の星座として親しまれ、南の空に確認することができる。天の川に大きなS字型で横たわっており、特徴的な形をしている。明るい星が多く、全天でも明るい星座の一つである。
α星は、全天21の1等星の1つであり、アンタレスと呼ばれる。
主な天体[編集]
恒星[編集]
1等星のα星(アンタレス)以外に、δ星、ε星、θ星、κ星、λ星の5つの2等星がある。
以下の星には、国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) によって固有名が定められている。
- α星:アンタレス(Antares)は、さそり座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つ[1]。有名な恒星の1つである赤色超巨星[1]。
- β星:アクラブ (Acrab) :多重星。小型望遠鏡では、二重星に見える。
- δ星:ジュバ (Dschubba) は、2等星[2]。頭部に位置する。
- ε星:Larawag は、2等星[3][4]。
- θ星:サルガス (Sargas) は、2等星[5]。尻尾を構成する。
- κ星:ギルタブは、2等星[6]。
- λ星:シャウラ (Shaula) は、2等星[7]。針を意味する。
- μ星:肉眼で分離できる二重星で、μ1星はXamidimura、μ2星はPipirimaという固有名を持つ[4]
- ν星:Jabbah[4]
- π星:房 (Fang)[4]
- ρ星:Iklil[4]
- σ星:連星系で、Aa星にはアル・ニヤト (Alniyat)[4]という固有名が付けられている。
- υ星:レサト (Lesath)[4]
- G星:傅説 (Fuyue)[4]
その他の著名な恒星としては、以下の星がある。
- ζ星:ζ1星(グラフィアス)(Graffias)とζ2星の見かけの二重星。
- ξ星:グラフィアス (Graffias)
- ω星:ジャバト・アル・アクラブ (Jabhat al Acrab):肉眼で分離できる二重星
- AH星:アンタレスと同じく赤色超巨星。アンタレスより光度は大きいが、アンタレスより遠距離にあるため双眼鏡を用いないと観ることが出来ない。
- AI星:おうし座RV型変光星。
- OGLE-2005-BLG-390L:惑星が1つ発見されている天体。赤色矮星かコンパクト星のいずれかと思われるが正体は不明。
星団・星雲・銀河[編集]
さそり座は天の川上にあるため、多くの星団を含む。
- M6(the Butterfly Cluster):散開星団。
- M7(the Ptolemy Cluster):散開星団。
- NGC 6124:散開星団。
- NGC 6231:散開星団。
- M4:球状星団。
- M80:球状星団。
- NGC 6302:惑星状星雲。
その他[編集]
- IGR J17091-3624:既知で最も小さな質量(3太陽質量)を持つ可能性のあるブラックホール。
神話[編集]
英雄オリオンの傲慢さに怒った女神ヘラ(ガイアやレトともいわれる)は、さそりを地上に送り、その毒針でオリオンを殺した[8]。この功を讃えられ、さそりは天に昇り星座になった[8]。 一方、殺されたオリオンを憐れんだ女神アルテミスはゼウスに頼み、オリオンも天に上がり星座となった。 ただ今でもオリオンはさそりを恐れて、東の空からさそり座が現れるとオリオン座は西の地平線に逃げ隠れ、さそり座が西の地平線に沈むとオリオン座は安心して東の空へ昇ってくるという[8]。
このほかに次のような神話がある。アポロンの息子パエトーンが天をかける太陽の馬車を強引に運転したときに、さそりが馬の足を尻尾の毒針で刺した[8]。そのとたん、馬たちが制御不能になり、天と地を焼きつくしそうになったので雷神ゼウスが馬車に雷を落とし、落ちた先がエリダヌス川(エリダヌス座)であった[8]。
中国人は青龍にたとえた。この想像上の生物は、強力だが慈悲深く、天に現れることによって春を予告する。星との対応はさそり座のサソリとほぼ同じであり、頭部に房宿、心臓部に心宿、尾部に尾宿の3星宿を置いたが、青龍の二本のツノの一つはうしかい座のアークトゥルス(大角星)、もう一つはおとめ座のスピカ(角宿)まで延びるとされた[9]。
ハワイ神話では、いたずら者のマウイが持っている魔法の釣り針を、さそり座の釣り針に似た形に見ることができるとされた[10]。
呼称と方言[編集]
日本では、一時期、漢字での綴り「蠍」の右の「欠」がない字体が正式なものとされた時代があった。アンタレスを挟むσ星とτ星、さそりの尾であるλ星-υ星などは、方言としてアステリズムが多数存在する。さそり座全体については、これを漁師の釣り針に見立てた方言が多い。
出典[編集]
- ^ a b “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME ANTARES. 2013年1月14日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for * del Sco. 2013年1月28日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for * eps Sco. 2013年1月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2017年11月19日). 2018年2月4日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for * tet Sco. 2013年1月30日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for V* kap Sco. 2013年1月28日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for V* lam Sco. 2013年1月29日閲覧。
- ^ a b c d e 長島晶裕/ORG『星空の神々 全天88星座の神話・伝承』新紀元社、2012年。ISBN 978-4-7753-1038-0。
- ^ 野尻抱影『星の神話・伝説』講談社、1977年、105頁。ISBN 978-4-0615-8163-0。
- ^ 南緯45度の星空案内人 第6回 「ニュージーランドの歴史と星空に欠かせない人物たち」 AstroArts
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