前川清成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
日本の旗 日本の政治家
前川 清成
まえかわ きよしげ
Kiyoshige Maekawa 20121206.jpg
2012年12月6日、多重債務問題及び
消費者向け金融等に関する懇談会に出席
生年月日 1962年12月22日(53歳)
出生地 日本の旗 奈良県橿原市
出身校 関西大学法学部卒業
前職 参議院議員
現職 弁護士
所属政党 民主党→)
民進党
称号 法学士(関西大学)
公式サイト 前川きよしげ公式ホームページ

選挙区 奈良県選挙区
当選回数 2回
在任期間 2004年7月26日 - 2016年7月25日
テンプレートを表示

前川 清成(まえかわ きよしげ、1962年12月22日 ‐ )は、日本政治家弁護士民進党所属の前参議院議員(2期)、元民主党奈良県連代表を務めた。

来歴[編集]

2012年11月1日、財務局長会議に出席
2012年11月15日、ホテルニューオータニにて特別国際金融セミナーに出席

奈良県橿原市生まれ。父は大阪ガス勤務、母は学校給食調理員関西大学第一高等学校関西大学法学部卒業。関西大学法学部在学中、母の死去をきっかけに弁護士を志し、1987年司法試験に合格。司法修習第42期を修了し、1990年大阪弁護士会弁護士登録。以後、経済産業省近畿経済局顧問弁護士(消費者相談担当)や大阪弁護士連合会消費者保護委員会副委員長、日本弁護士連合会評議員等を歴任し、主に消費者問題を手掛けた。

2004年第20回参議院議員通常選挙民主党公認で奈良県選挙区から出馬し、31万1990票を獲得して自由民主党現職の服部三男雄を破り初当選。選挙翌日の7月12日朝、近鉄大和西大寺駅前での街頭演説において公職選挙法で禁止されている当選お礼を行ったとして、辻山清の告発を受け、「司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない」とする刑事訴訟法242条の規定により、通常の事務手続きとして検察庁に書類が送られた。同年11月19日、奈良地検は「公選法は当選の答礼を『言い歩く』ことを規制しているが、捜査の結果、これには当たらず、罪にならないと判断した」として、結局、公職選挙法違反には当たらなかった。

2007年9月、民主党副幹事長に就任し、鳩山由紀夫岡田克也の両幹事長を支える。2010年第22回参議院議員通常選挙では一人区で民主党が8勝21敗と苦戦する中、30万8440票を獲得して再選。2011年参議院経済産業委員長に就任。

2011年民主党代表選挙では、同じ奈良県選出の馬渕澄夫を支持し、馬淵の推薦人に名を連ねる(当選者は野田佳彦)。2012年9月民主党代表選挙では、野田の再選を支持。野田の推薦人に名を連ねた。

2012年内閣府副大臣に就任して、金融庁消費者庁男女共同参画少子化対策・障がい者政策・「新しい公共」などを担当。 併せて、復興副大臣を兼務して、被災地の「二重ローン」問題を担当。

民主党の下野後、民主党次の内閣「ネクスト法務大臣」、同憲法調査会事務局長に就任。

2013年議院運営委員会筆頭理事に就任。同年10月開会の第185回国会において、議院運営委員会委員長の岩城光英自民党)に対する解任決議案を提出。同年12月5日の参議院本会議において、「良識の府という言葉は私たち参議院議員自らが声高に叫ぶゆえに冠される訳ではありません。あたかも審議時間を積み重ねれば足りるかのごとき審議だけで、衆議院から送付された法案を丸のみしていたならば、参議院なんか要らないとの声が国民の間に沸き起こることは必至です。」と決議案の趣旨説明を行った[1]

2016年第24回参議院議員通常選挙奈良県選挙区から野党統一候補として立候補するが落選[2]

現在の役職[編集]

参議院[編集]

民主党[編集]

  • 憲法調査会事務局長[3]
  • 奈良県総支部連合会代表[3]
  • 奈良県参議院選挙区第1総支部長[3]

人物[編集]

  • 座右の銘「生活は低く、志は高く」「今日は昨日のように。明日も今日のように。」[4]

政策・主張[編集]

2012年11月5日、経営革新等支援機関の認定式に出席
2012年12月6日、多重債務問題及び消費者向け金融等に関する懇談会に出席

多重債務対策[編集]

弁護士として15年間、消費者問題、特に多重債務問題に取り組んだ経験を踏まえ、「サラ金金利を引き下げたい」との思いで、2004年の参議院選挙に立候補し、政治の世界へ飛び込む。当選直後から、当時の29.2%のサラ金の金利を引き下げてグレーゾーンを無くさない限り、消費者被害は根絶できないと主張して、改正貸金業法成立に尽力し、サラ金の金利引下げを実現した。さらに、内閣府副大臣(金融担当副大臣)として多重債務問題対策を担当する。また、復興副大臣として、被災地の二重ローンの問題に取り組んだ。

選択的夫婦別姓制度[編集]

選択的夫婦別姓制度導入に賛同している[5]が、2013年4月26日、非嫡出子の法定相続分差別廃止を盛り込んだ民法改正案を、選択的夫婦別姓制度と切り離して参議院に提出した。これは選択的夫婦別姓制度に関しては自民党が明確に反対を示しており、これを含めたならば国会審議に応じる見込みが立たないことから、先ずは非嫡出子の法定相続分差別廃止の廃止のみを切り離して、早期の成立を目指したことによる[6][7]。選択的夫婦別姓制度導入については、「価値観が多様化していて、あるいは女性の社会的進出が顕著になっている。晩婚化の理由として、選択的な夫婦別姓が認められていないということがあると思います。」「他人の配偶者の名前がどうであろうと世間に迷惑掛けることは一切ない。公益を害することがないのである以上、法制審の答申にある以上、一日も早く選択的夫婦別姓の採用に踏み切るべき」と述べている[8]

婚外子差別撤廃[編集]

婚外子差別の撤廃に賛成する。2013年11月21日に、出生届への記載事項から嫡出・非嫡出の別を削除する旨の戸籍法改正案を野党共同で参議院に提出している[9]。「『嫡』という字は辞書を引くと『正しい』とか『正統』という意味だが、自分が生まれたことについて何ら責任を負わない非嫡出子に対して『正統ではない子』というレッテルを貼ることが本当に許されるのか」と述べている。

冤罪[編集]

冤罪という最大の人権侵害を撲滅するために、その温床となる密室での取り調べにメスを入れなければならない」と発言し、2007年12月と2009年4月に取り調べ可視化法案(刑事訴訟法の一部を改正する法律案)を議員立法として参議院へ提出した。そして、2008年6月と2009年4月、参議院法務委員会で法案発議者として答弁している。

東日本大震災支援金等差押禁止法案[編集]

2011年3月11日の東日本大震災以降、民主党復興ビジョン検討チーム設立当初からチーム主査として、「二重ローン」対策の対応に取り組んでいる。8月3日、自身が震災後取り組んできた、「東日本大震災関連義援金に係る差押禁止等に関する法律案」を筆頭発議者として参議院へ提出し、参議院では8月10日に全会一致で可決、衆議院では8月23日に全会一致で可決成立した[10]

民法改正(第三者保証の禁止)を参議院で可決[編集]

2013年5月、筆頭発議者として、議員立法の民法改正(第三者保証の禁止)を参議院へ提出した。  提出理由として「保証契約に先立って、主債務者保証人に対して「決して迷惑はかけないから。」、「名前だけだから。」と説明することが大半であり、したがって、保証人は自らは何らの債務も負担しないと軽信したり、自ら負担する債務額を知らされていなかったり、保証契約の効果、つまりその全資産が責任財産になってしまうことの認識を欠いている場合も多い。このため、主債務者の債務不履行によって、保証人は予期していなかった債務の履行を求められ、保証人にとって極めて過酷になることも多いから」を挙げている[11]。 法案は、2013年6月4日参議院法務委員会で趣旨説明、同月10日参考人質疑、同月11日、前川本人が答弁者となり、各党からの質疑を経て、賛成多数で可決された。同月12日、参議院本会議で賛成多数で可決された。その後、衆議院では与党が審議に応じず、継続審査となったが、次の国会会期末とともに廃案となった。 また、「本人保証の制限」に関しても、金融担当副大臣時代の2012年11月15日、日本金融通信社の講演において、「人口減少や新興国が台頭する中で日本が豊かさを保っていくには世界でオンリーワンの製品技術を生み出していく必要がある。だが、そうした挑戦は失敗の確率も高い。そのため再チャレンジの元手さえ失うような過度な保証債務は経済成長の足を引っ張ることになる。個人的には、モラルハザードを防ぎながら経営者本人保証も制限していくことも必要だと考えている」と述べ、本人保証についても制限をすべきとの立場を明確にしている。

議員立法を起案、提出[編集]

民主党の法務担当責任者として、2013年通常国会において、民法改正(非嫡出子の法定相続分差別の廃止)や司法試験法改正、取り調べの可視化法案等など、議員立法の起案に携わった。また、オリンパス事件などが起こり、日本企業会計が不明朗だと世界市場での信頼を失ったとして、2014年4月に、上場会社では社外取締役の選任を義務付ける、会社法改正案を参議院へ提出した。同年5月の参議院法務委員会で法案発議者として答弁した[12]

憲法96条改正について[編集]

民主党機関誌「プレス民主」(以下概要)において、「憲法は不磨の大典ではないが、憲法改正を議論するに際して肝要なことは、国家権力による人権侵害を抑止し、国民の自由平等を保障するために「憲法」が存在し、憲法が国家権力を制限することによって国民の自由や平等を保障しようとする以上、その改正は法律(過半数)よりも厳格な手続に由らなければならないことは論理的な帰結である。」とし、憲法96条の過半数への改正に反対を表明している。

所属団体・議員連盟[編集]

  • 党建設労働議員懇談会
  • 党公営競技政策議員懇談会
  • 党私鉄交通政策議員懇談会
  • 党仏教議員連盟
  • 国会がん患者と家族の会
  • 党リニア中央新幹線推進議員連盟
  • 明日の環境とエネルギーを考える会
  • 21世紀の鉄道を考える議員フォーラム

著書・主な論文[編集]

著書[編集]

  • カードトラブルハンドブック(澤井裕関大教授らと共著)
  • 裁判ウォッチング(中坊公平弁護士らと共著)
  • Q&Aカード破産解決法(小松陽一郎弁護士らと共著)
  • 消費者被害救済の上手な対処法(小谷寛子弁護士らと共著)
  • 書式・個人破産・手形小切手訴訟の実務(木村達也弁護士らと共著)
  • 個人債務者再生手続・実務解説Q&A(木村達也弁護士らと共著)
  • 書式・個人再生の実務(尾川雅清弁護士らと共著)

主な論文[編集]

  • 法曹人口論-弁護士人口問題(法友65号・1995年7月)
  • 法曹人口誌上討論(大阪弁護士会報202号・1995年12月)
  • 高利の商工ローン規制を急げ(朝日新聞・論壇1998年8月)
  • 自己破産10万人時代の法律扶助制度(法律扶助だより62号・1998年11月)
  • 年金担保の違法性(2000年クレサラ白書・2000年10月)
  • ヤミ金問題における銀行の責任(消費者法ニュース2003年1月号)
  • サラ金上限金利引き下げに向けた取り組み(市民政策2007年2月号)
  • 憲法96条-憲法改正の要件-(プレス民主309号・2013年8月16日号)
  • 第三者保証を制限するための議員立法(消費者法ニュース2013年10月号)

発言[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 第185回国会 議院運営委員会 第14号
  2. ^ 奈良選挙区 開票速報毎日jp
  3. ^ a b c d e f g 公式プロフィール
  4. ^ 野田第三次改造内閣 副大臣名簿
  5. ^ 朝日新聞2016年参院選候補者アンケート(朝日・東大谷口研究室共同調査)、(2016年6月23日閲覧)
  6. ^ 第183回国会 法務委員会 第2号 平成二十五年三月二十一日
  7. ^ 婚外子相続差別規定を削除する民法改正案を3党共同で参院に提出
  8. ^ 第168回国会 少子高齢化・共生社会に関する調査会 第2号 平成19年11月7日
  9. ^ 戸籍法改正案を参院に提出 出生届への記載事項から嫡出・非嫡出の別を削除
  10. ^ 第177回国会(常会)議案情報”. 参議院 (2011年8月30日). 2012年6月3日閲覧。
  11. ^ 金融機関の貸し付けで第三者保証を禁止する民法改正案を3党共同で参院に提出
  12. ^ 民主党など野党4党で、会社法の改正案を参院に提出
  13. ^ 2012年11月9日、自身のツイッター

外部リンク[編集]

議会
先代:
柳澤光美
日本の旗 参議院経済産業委員長
2011年 - 2012年
次代:
増子輝彦
公職
先代:
末松義規中塚一宏吉田泉
日本の旗 復興副大臣
今野東黄川田徹と共同

2012年
次代:
谷公一浜田昌良寺田稔
先代:
石田勝之後藤斎吉田泉末松義規中塚一宏
日本の旗 内閣府副大臣
白眞勲松宮勲今野東大島敦藤本祐司園田康博と共同

2012年
次代:
西村康稔伊達忠一寺田稔坂本哲志赤羽一嘉井上信治