OCN

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OCN(オーシーエヌ、Open Computer Network)は、NTTコミュニケーションズが運営する、日本最大規模のインターネットサービスプロバイダ事業の名称である。

概要[編集]

NTTコミュニケーションズのグローバル Tier 1 ネットワークをバックボーンに持ち、現在は会員数800万人以上(2012年3月現在844万人)を抱える日本最大規模のインターネットサービスプロバイダである。これは、iモードなどの携帯電話向けサービスを除けば日本一の加入者数である。

1996年(平成8年)12月、当時の日本電信電話によってインターネット接続サービスの商品名称として採択され、最大6MbpsのOCNエンタープライズ、最大1.5MbpsのOCNスタンダード、最大128kbpsのOCNエコノミーとして法人向けに提供開始された。しばらくしてから個人向けダイヤルアップ接続サービスのOCNダイヤルアクセスも開始された。1999年の日本電信電話会社分割後はNTTコミュニケーションズに移管され、グループ内での重複事業を整理・再編する方針に基づき、個人向けサービスについてはOCNがグループ他社のプロバイダ事業を順次吸収・統合している。

個人向け接続サービスとしてはFTTHADSLISDNフレッツ接続や、移動体通信接続などに対応している。

法人向けにおいてはフレッツ接続や広域イーサネット接続やフレームリレーATM接続など企業のニーズにあった様々な回線に対応しており、ハウジングサービスホスティングサービス、固定IPアドレスサービス、VPN接続サービス、IP接続サービスなど幅広いインターネットソリューションを手がけている。

沿革[編集]

  • 1996年(平成8年)12月 - 分割前の日本電信電話によりインターネットサービスプロバイダ事業開始。
  • 1999年(平成11年)
  • 2000年(平成12年)5月 - 米国Tier1プロバイダVerio社を買収し、OCN/Verioの名称でTier1接続業者となる。
  • 2002年(平成14年)10月 - NTT-PCコミュニケーションズが運営するプロバイダ事業『InfoSphere』のうち、個人向けサービスをOCNへ統合。InfoSphereは現在企業向けインターネットソリューション専業となる。
  • 2003年(平成15年)1月23日 - NTTデータNTTドコモから株式を取得し、ドリームネット株式会社を子会社化。
  • 2005年(平成17年)7月1日 - ドリームネット(ドリームネット株式会社が運営)をOCNへ統合。
  • 2006年(平成18年)9月1日 - 「ぷらら」を運営するぷららネットワークスと、「goo」を運営するNTTレゾナントを子会社化。
  • 2007年(平成19年)
    • 2月21日 - 2007年(平成19年)2月19日現在でインターネット接続サービス契約数が600万契約になったと発表。[1]
    • 9月1日 - NTT西日本-北陸の「Vipalette(ヴィパレット)」、NTT西日本-四国の「QUOLIA(クオリア)」をOCNへ統合。
    • 10月1日 - NTT西日本-九州の「MEGAX(メガクロス)」、NTT西日本-沖縄の「とんとんみ〜」をOCNへ統合。
  • 2008年(平成20年)5月 - 会員数が700万人を突破。[2]
  • 2010年(平成22年)6月 - 会員数が800万人を突破。[3]

個人向けサービス[編集]

OCNの個人向け接続サービスは、FTTHやADSLのフレッツ常時接続が中心になっているが、ISDN、アナログ回線でのダイアルアップ接続や、FOMAやPHSでのモバイル接続、公衆無線LANでの接続にも対応している。その他にメールのアカウント、ホームページ作成やブログ作成のアカウントも付与される。オプションとして、IP電話、iモードでのWebメールの利用や、ファイルの共有、音楽配信などのサービスを受けることができる。詳細は後述のとおりとなる。

OCN 光[編集]

FTTHに対応する接続サービスである。OCN 光 with フレッツというフレッツ・光とOCNの接続料をまとめて請求するサービスとOCN 光「フレッツ・光ネクスト」/「Bフレッツ」/「フレッツ・光プレミアム」 といった、フレッツ接続料金はNTT東西、インターネット接続はOCNと分けて支払うタイプがある。基本的に前者のほうが割安となる。 NTT西日本は2年契約(初月は月途中でも1か月で計算)、24か月の契約期間だが、ocnは1ヶ月無料+24か月間の2年割のプロバイダ料+1か月の無割引のプロバイダ料で26か月の契約期間である。 NTT東日本とOCNは契約期間が一致しているが、NTT西日本は2か月少ない契約期間になる。 最後の2ヶ月はプロバイダのみの請求となりインターネットが使えないので注意が必要。

一日のアップロード量は30GBまで。

オプションで光回線をつかったTV番組配信サービス ひかりTVやOCNドットフォン光サービスなどがある。

OCN ADSL[編集]

ADSLを使った接続サービスである。NTT東西の「フレッツ・ADSL」とイー・アクセス(旧アッカ・ネットワークス)のADSL回線を利用した「OCN ADSL セット」との2種あったが、「OCN ADSL セット」のサービスは2017年3月末日を持って終了した。IP電話OCNドットホンに対応している。

:メール設定のさいはパスワードの設定を6文字-8文字と規定されている。誤って9文字以上を設定しても受付はされるので、注意が必要。ただ、受信サーバーは設定したパスワードの8文字を認識して動作するが、送信サーバーは拒否をしエラーが出る。

一日のアップロード量は30GBまで。

モバイル接続、ダイアルアップ接続[編集]

携帯電話PHSの接続の他に、公衆無線LAN接続サービスがある。前述のとおり、NTTドコモのほかイーモバイルウィルコムからの接続を許容している。

携帯電話・PHS
  • NTTドコモ
  • ウィルコム
  • イーモバイル
    • OCN モバイル エントリー EM(旧:OCN 高速モバイル EM)
公衆無線LAN
OCN ダイヤルアクセス

固定電話からのダイアルアッププランで、電話代込みの「コミ・デ・プラン」電話代別のライトプラン、ナチュラルプラン、その他定額プランがある。

メール・ホームページ作成・ブログ[編集]

メール
  • メールグループ作成(OCN同士でメーリングリスト作成が可能)
  • メール転送
  • iモードからのWebメール利用
  • ウィルスチェック、迷惑メール対策
  • 独自ドメインメール
  • 追加アドレス(有料)
2011年(平成23年)1月25日現在、既読時のメールヘッダーにStatus:ROがつかないため、このヘッダを用いたフィルタリングができなかったり、第3者による盗聴に気付きにくい。
ホームページ作成
10MBまで無料でホームページの開設が可能。ディスク容量追加の場合は有料となる。合わせてブログも無料で作成が可能となる。サービス名はPageOn、既に提供を終了している。

ブログ[編集]

サービス名はブログ人、こちらも提供終了。

IP電話[編集]

OCNドットフォン/OCN ドットフォン300
OCN光やOCN ADSLの利用者が利用できるIP電話サービスである。050の電話番号や通常の番号で利用が可能。パソコンだけでなく、一般電話機からも利用可能となる。OCN同士の通話のほか、無料通話先プロバイダが約280社あり、その他に一般固定電話、国際電話、携帯電話への通話も通常より大幅に安くなる。また、かかってくるほど割引されるといったサービスもある。
050あんしんナンバー for OCN
050のプライベート用電話番号を付与するサービスである。着信専用だが、センターを利用しての発信も可能。

その他オプション[編集]

OCNポータルサイト[編集]

OCNのポータルはOCN会員向けのサービスとそれ以外の一般ユーザーも利用できるサービスとがある。同じNTTグループのNTTレゾナントが提供しているポータルサイト「goo」のサービスを利用しているものも多い。

OCNポータルの主なサービス[編集]

  • Webメール - OCNメールのWebメールを利用することができる。
  • 検索 − gooの検索エンジンを利用した検索が可能となる。
  • ニュース - gooニュースが利用できる。
  • OCNゲーム - 様々なジャンルのゲームをダウンロードし利用できる。オンラインゲーム、無料ゲーム、フラッシュゲームなどがある。
  • 教えて!goo - 質問と回答をやり取りするコミュニティサイトである教えて!gooへリンクが張られている。
  • 地図 - MapFanのWeb地図を利用できる。
    • OCN路線・時刻表
    • OCN郵便番号
    • OCN住まい・不動産
    • OCNクルマ
    • OCN旅行 -航空券やホテル等の予約
  • 動画
  • 音楽
  • 天気 - ハレックスが提供する天気予報を利用。
  • ネット販売、オークション - OCN百貨店というインターネット販売のポータルで、主に楽天市場Amazon.co.jpを利用している。
  • OCN マイポケット - NTTコミュニケーションが提供するファイル管理システムで、写真やファイルをネット上のサーバにアップし、仲間と共有したり、コンビニエンスストアのプリンタでファイルや写真を印刷することができるサービスである。[4]
  • スルガ銀行OCN支店 - OCN会員専用のネットバンクとなる。名前のとおりスルガ銀行が運営を行っている。振り込みや口座引落などがネット上で利用することができる。その他に定期預金、ネット決済、投資信託といったサービスがある。

OCN動画[編集]

動画、音楽配信のサービスである。NTTコミュニケーションズから動画や音楽が配信されている。ドラマ、アニメ、映画、Vシネマ、グラビア、スポーツなどの豊富なコンテンツがある。無料のものと、有料のものがある。またストリーミングによって閲覧できるものと、ダウンロードが可能なものがある。音楽配信についてはmusicoやカラオケdamなどの音楽配信サービスとリンクをしている[5]

ケータイOCN[編集]

iモードなど携帯電話から主に以下のようなポータルサービスを利用することができる。

  • OCNメール(Mail ON)
  • るす番モニター(自宅のペットの見守り)
  • 乗り換え案内、地図
  • 音楽配信
  • 家族SNS「ファミナビ」
  • 電子マネー「ちょコム」
  • 入会案内
  • サポート情報(メンテナンス情報・接続設定・各種お問い合わせ)

企業向けサービス[編集]

固定IPアドレス[編集]

OCNのビジネスプランにおいては固定IPアドレスサービスが用意されており、固定IPアドレスの個数は1, 8, 16, 32, 64から選べる。またダイナミックIPアドレスタイプも用意されている。

接続タイプは「Bフレッツ」「フレッツ光プレミアム」のほかに、メガデータネッツアクセス、STM/ATMメガリンク、といったNTTコミュニケーションズのビジネス用のインフラを使ったものも用意されている。

また、OCNビジネスモバイル(d)といわれる、FOMAハイスピード網を使った、MVNOでの法人向けモバイルアクセスサービスも用意されており、固定IPアドレスを使ったセキュアなリモートアクセスが可能となっている。

OCNエコノミー[編集]

ADSLによる常時接続が広く普及するまで、個人がインターネットへ接続する方法は電話回線公衆回線)へモデムをつなぐかISDN回線へDSUならびに対応ターミナルアダプタルータで接続し、ダイヤルアップする方法が一般的であった。常時接続用にデジタル専用線は存在したものの、最低速度の64kbpsでもプロバイダ接続料を含めると10万円を超える月額費用となり、利用者はある規模以上の企業に限られ、個人が気軽に利用するにはハードルが高かった。

当時のNTTがサービス開始したOCNエコノミーは、専用線としてデジタルアクセスを採用しながらも、NTT側のルータを最大24ユーザで共有させることでコストを削減し、月額38,000円で提供することが可能となった。これによって、中小企業やSOHO、一部個人のパワーユーザで導入を開始するところも現れた。

また、ユーザは固定グローバルIPアドレスを最大16個まで取得できたため、自己所有のサーバを使ってオリジナルドメイン名でのwebサイト(ウェブサーバ)やメールサーバなど、各種サーバを開設することが出来た。ただし、NTT側ルータを共有する最大帯域128kbpsベストエフォート方式での提供であり、回線速度は非保障のサービスである。

その後、同様のベストエフォート方式のADSL、FTTHCATVインターネット接続サービスなどのブロードバンドサービス普及に伴い、より安価で高速な常時接続サービスが登場したことでユーザが減り、2006年(平成18年)5月をもって新規受付を終了している。ただし法人向けサービス、「ビジネスOCN」のSTMタイプで、ほぼ同等のサービスを現在でも提供している。

OCNエコノミーの沿革[編集]

  • 1996年(平成8年) - 姉妹商品のOCNスタンダード(1.5Mbps)、OCNエンタープライズ(6Mbps)とあわせた3品目で、全国サービスの提供を開始した。
  • 1999年(平成11年)10月1日 - 6,000円値下げ、月額32,000円にて提供。
  • 2006年(平成18年)5月26日 - 新規申込受付終了。
  • 2007年(平成19年)9月30日 - 変更・移転の受付終了。
  • 2008年(平成20年)3月31日 - OCNスタンダード、OCNエンタープライズ、スーパーOCN DSLアクセス、VPNゲートウェイサービス(OCNタイプ)と共にサービス終了。

迷惑メール対策[編集]

スパムの送信元ISPを調査しその結果を公表するプロジェクトの調査(2004年(平成16年)1月18日)によると、同日に30台の調査用端末が受信した違法広告メール(スパムメール)1万2451通のうち、発信元1位はOCNの4,339通(34.8%)であり、この数値は2位のNTTPCコミュニケーションズInfoSphere)の1,299通(10.4%)や、3位のDIONの1,006通(8.1%)を大きく引き離していた[6]。これに伴い迷惑メール対策として、2005年(平成17年)11月18日にはOutbound Port 25 BlockingSMTP-AUTH、SMTP over TLS、等の対策をうっている[7]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]