らくらくホン

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movaらくらくホンIII
FOMAらくらくホン
FOMAらくらくホンIII
らくらくホン6
らくらくホンベーシック
らくらくスマートフォン3

らくらくホンは、NTTドコモ携帯電話端末製品のブランド名。

ドコモ らくらくホンとしてシリーズが展開されている。開発は一部を除き富士通が手掛けている。

概要[編集]

らくらくホンは、携帯電話初心者および50代以上の高齢者層をターゲットに見据えた携帯電話端末シリーズである。万人に使いやすいようにと人間工学に基づき設計されたデザインユニバーサルデザイン)・装備・機能が特徴である[1]

具体的には、機能を基本的なもののみに絞り、ディスプレイボタン(キー)の文字サイズを大きくし、ボタンの押し間違いを防ぐため凹凸を大きくするなどしている。

更に他の機種・キャリアにはない装備や機能として以下のような機能も搭載され始めている。

  • 受話音量を調節するダイヤルスイッチ(ボリューム)
  • 歩数計機能 歩数のデータを指定した人に1日1回自動でメール送信機能のついた機種もある。
  • メニューやメールなどの文章読み上げ機能がある。
  • 騒音環境でも聞きやすくするために「はっきりボイス」機能を搭載している。
  • 相手の声がゆっくり聞こえる「ゆっくりボイス」を搭載している。
  • クリアな音声を相手に伝えるマイクを採用している。

このうち、ダイヤルスイッチと読み上げ機能以外は、らくらくホンシリーズ以外での富士通の携帯電話にも採用されている。arrowsシリーズには「ヒューマンセントリックエンジン」として搭載されている。

音声読み上げ機能は視覚障害者からの期待や需要も高まっている。ほとんどの操作までを読み上げる機能が他社の機種にはないため、一時ほぼ独占状態だった。

このほか、本来のターゲットである高齢者や初心者以外にも、通話・メール専用機としてスマートフォンなどと併用するユーザー層にも軽量性や操作性の良さから一定の需要がある。

なお、ドコモでは2008年11月から新しいコンセプトシリーズに端末体系を移行させた。らくらくホンはdocomo らくらくホン シリーズという名称で、これらとは別個の単独シリーズとして販売されている。また、以降は新たにグリーンのイメージカラーが付けられている。2013年にはドコモのラインナップ見直しによりドコモ らくらくホンにシリーズ名が変更されている。また、端末の販売のみならず、全国のドコモショップなどで、年配者の人にも携帯電話の操作になれてもらうため、らくらくホンを中心とした携帯電話教室を開催している。電話のかけかた、iモードメールの操作方法、文章読み上げ機能の操作方法などを教えている。

2012年5月には、Androidベースのスマートフォンであるらくらくスマートフォンを開発。他のドコモ スマートフォンと異なりGoogleアカウントの設定画面自体を無くし、初期設定時にGoogleアカウントを取得しないことで設定の簡素化を図ったほか、メニュー画面は大きめの文字とボタンで配され、本体正面のハードキーは歴代らくらくホンやらくらくホンベーシックなどでの「終話キー」に近い機能を持つ「ホームボタン」のみとするなど、らくらくホンならではの使い勝手を採用するほか、タッチパネルには、スクロール操作とタッチ操作を明確化した「らくらくタッチパネル」が採用され、「うっかりタッチサポート」や「おまかせタッチ」といった、押し間違いによる誤操作や誤入力を防ぐ機能も搭載する。また、2代目となるらくらくスマートフォン2からは高齢者向けスマートフォンでいち早くLTEXi)に対応、3代目となるらくらくスマートフォン3では2015年7月実施のソフトウェアアップデートにてVoLTEに対応しており、通信サービス面での強化も図られている。なお、購入時期によっては、購入時にすでに前記アップデート適応済みとなっている場合がある。

歴史[編集]

らくらくホンは松下通信工業(現パナソニック モバイルコミュニケーションズ)が初代製品の開発を手がけ、その後は富士通によって一年ごとにモデルチェンジが行われている。iモードへの対応、形状をフリップ式から折りたたみ式へ移行、movaからFOMAへ移行、カメラの搭載など、代を重ねる毎に機能を拡充させていった。

そうして多機能化されたらくらくホンは、当初の開発コンセプトからやや逸した状態にあった。そんな中、機能を音声通話のみに絞ったツーカーSが発売され好評を得たという事実が、らくらくホンシリーズを再び基本に立ち戻らせた。そうして誕生したのが、三菱電機によって開発されたシンプルな端末、らくらくホンシンプルであった。

製品[編集]

特記以外は全て富士通(2016年以降は富士通コネクテッドテクノロジーズ)製。

型番 愛称 発売日 備考
mova
P601es らくらくホン 1999年10月27日 松下通信工業製、ベースはP207
F671i らくらくホンII 2001年9月1日 F50iSと同時期に発売、端末的には似ているがメール読み上げ機能有
F671iS らくらくホンIIS 2002年9月6日
F672i らくらくホンIII 2003年9月5日
FOMA(旧型番)
F880iES FOMAらくらくホン 2004年9月4日
F881iES FOMAらくらくホンII 2005年8月19日
D880SS らくらくホン シンプル 2005年12月16日 三菱電機
通話特化型
F882iES FOMAらくらくホンIII 2006年9月1日
F883i らくらくホン ベーシック 2007年4月13日
F883iES らくらくホンIV 2007年8月17日
F884i らくらくホン プレミアム 2008年4月14日 高機能型
F883iESS らくらくホンIVS 2008年4月17日
F883iS らくらくホン ベーシックS 2008年5月19日
F884iES らくらくホンV 2008年8月1日
FOMA(新型番)
F-07A らくらくホン ベーシックII 2009年4月9日
F-10A らくらくホン6 2009年8月7日
F-09B らくらくホン7 2010年7月23日
F-08C らくらくホン ベーシック3 2011年4月22日
F-12D らくらくスマートフォン 2012年8月1日 スマートフォン
ARROWS Me F-11Dwith)ベース
F-08F らくらくホン8 2014年9月12日
F-01G らくらくホン ベーシック4 2014年10月4日
Xi
F-08E らくらくスマートフォン2 2013年8月16日 スマートフォン
ARROWS NX F-06E第2期)ベース
F-09E らくらくスマートフォン プレミアム 2013年10月4日 スマートフォン
らくらくスマートフォン2をベースにROM容量を16GBに増量し、Google Playやテザリングに対応した高機能型
F-06F らくらくスマートフォン3 2014年7月26日 スマートフォン
グラフィックデザイナーの原研哉氏が製品デザインとUIデザインを担当。画面は4.5インチの有機ELHDディスプレイを採用。
F-02J らくらくホン F-02J 2016年12月14日[2] OSにAndroidを採用したspモード対応フィーチャー・フォン
F-04J らくらくスマートフォン4 2017年2月10日[3] スマートフォン

補足…movaで発売された全機種の愛称にはmovaは入らない。また、FOMAで発売されたFOMAらくらくホンIIIを除くらくらくホン シンプル以降の機種の愛称にもFOMAは入らない。

らくらくiメニュー[編集]

らくらくiメニュー(らくらくアイメニュー)は、らくらくホン専用のiメニュー2005年8月19日に開設したサービス。

NTTドコモがターゲットである高齢者層のiモード利用を促すべく、その層の好みとするジャンルを厳選して提供しているもの。

日本国外展開[編集]

富士通ではらくらくホンのノウハウを元に日本国外展開を進めている。

2013年6月にはF-12Dをベースにした「STYLISTIC S01」をフランスのOrange(フランステレコム傘下)に供給開始[4]、同年10月からは取扱エリアがフランス全土に拡大している[5]。今後はフランス以外にも供給先を拡大する方針としている。

参考文献[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]