iD (クレジット決済サービス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
コインパーキングに設置されたiD決済用の防水R/W

iD(アイディ)は、株式会社NTTドコモが運営する、おサイフケータイ及び Apple Pay で利用する事が出来る決済プラットフォーム及びブランドである。

概要[編集]

ドコモがシステムを運営し、ドコモおよびドコモと提携する会社(以下「提携会社」)が自身の会員にサービスを提供する。提携会社の場合は提携会社が発行するクレジットカード又はプリペイドカード(一部を除く)の会員でなければiDを申し込むことができないが、ドコモの場合は「dカード mini」としてiDのみを申し込むことができる。

クレジットカードの場合はポストペイであるためチャージする必要はないが、プリペイドカードの場合はプリペイドであるため予めチャージしておく必要がある。

「iD」の名称の由来は「英語: Identity(存在証明)」と、身分証明書を意味する「ID」。サービス開始当初のロゴタイプにはレオナルド・ダ・ビンチの絵画(『ウィトルウィウス的人体図』)が使用されていたが、2015年6月に「より親しみやすい[1]」シンプルなロゴタイプに変更することが発表された[2][3]

2006年後半にり、携帯電話(おサイフケータイ)がなくても利用可能なFeliCaカード型のiDが登場している。大和ハウスフィナンシャル株式会社のようにおサイフケータイでの利用に対応していないものも存在する(「#利用方法」を参照)。

iD会員番号は、クレジットカードの番号と同じく16桁であり、いずれも「6900-11」から始まる。

歴史[編集]

2004年までポストペイ型電子マネーの一つである QUICPay の開発に加わっていたドコモ[4]2005年11月8日に発表し[5]、同年12月1日からサービスを開始した(初のサービスは三井住友カード株式会社の「三井住友カードiD」)。その後、ドコモはこれを応用した「DCMX」(現・dカード)の受付を2006年5月26日(「DCMX mini」は同年4月28日[6])に開始している[7]

その後、プリペイドに対応し[8]、株式会社バークレーヴァウチャーズがこれを採用した「チケットレスラン タッチ」を2016年4月20日に開始した[9]。ポストペイのiDと同様にFeliCaを用いるが、富士通エフ・アイ・ピー株式会社が凸版印刷株式会社と運営する「サーバ管理型電子マネーサービス」を利用する[10]。この為、FeliCaで残高を管理する電子マネーとは異なる仕組みである。

開始された当初は、日本のみの利用に限られたが、2008年に国際展開を開始している[11]。日本の非接触決済ブランドの国際展開はiDが初である(2012年9月30日をもって、海外におけるサービス終了)。

会員の数は、2007年11月に500万、2008年12月に1,000万、2010年8月末に1500万を突破しており[12]、2012年3月現在1,650万人を超えている[13]。また、加盟店に設置されたリーダライタは55万台弱となっている。

また2011年2月7日からは、Android搭載のスマートフォンでも利用が可能となった。2016年10月25日から Apple Pay で利用する事が出来るようになった。

他電子マネー等との関係では、2006年にSuicaとの共用端末を開発すると発表し、その後、QUICPayやEdy(現楽天Edy)も合流する形で共用型読み取り機の開発が行われた。その後も端末の共用化が進み、10種類以上の電子マネーに対応した『マルチリーダ端末』も存在する。

利用方法[編集]

携帯電話[編集]

NTTドコモ[編集]

携帯電話(おサイフケータイ)を用いてiDを利用するものである。対応しているのは、ドコモの携帯電話・スマートフォンの内、iモードFeliCaもしくはFeliCaを搭載しているものであり、これを搭載していない端末などではiDを利用することはできない(「iDに対応している機種」を参照)。

クレジットカードに追加して利用されるサービスの形をとり、iDのみを申し込むことはできない(「dカード mini」を除く。「dカード」および「dカード GOLD」はクレジットカードも発行される。)。

iDに対応しているクレジット会社のうち、大和ハウスフィナンシャルを除く各社が対応しているが、一部のクレジットカードはiDに対応していない場合がある。

NFC対応スマートフォンを利用する「iD/NFC」については、MasterCardコンタクトレスを参照。

なお、初期設定時にiモードもしくはspモードによる接続が長らく必要とされていたため、対応するドコモの携帯電話を所持していても、テザリングを利用中の時、mopera UなどのISPによる接続時、Wi-Fiに接続されている時やMVNOを利用している場合は長らくiDを設定・使用することができなかった。

SIMフリー[編集]

2016年4月5日、NTTドコモはiDアプリのアップデート予告を発表した(11日に12日、後に13日へ延期を発表)。同月13日に予定されているアップデート実施後、設定にspモードを使用するAPN制限を撤廃し、またSIMフリー端末で利用することも可能になるとしている(dカードは引き続きspモードのみ)[14]

これにより、MVNOの契約者や、ドコモから発売された端末以外の「おサイフケータイ」対応SIMフリー端末を所持する者も、iDを利用することが出来るようになる[15]

一方、他事業者(KDDIソフトバンク)から発売された端末は、引き続き対象外であるため、アップデート後も利用することはできない見込みである。

なお、SIMフリー端末においては、dカード mini・dカードを利用することができない。

専用カード[編集]

iDの機能を搭載した専用のカードを用いてiDを利用するものである。

クレジットカードに追加して利用されるサービスの形をとり、専用カードのみを申し込むことはできない。

iDに対応しているクレジット会社の内、三井住友カードなどが発行するクレジットカードの一部に専用カードを追加して発行することができる。これを用いる場合は、iDに対応している機種を持っていなくてもiDを利用することができ、また、iDに対応している機種を持っている場合は、専用カードおよび携帯電話の両方でiDを利用することもできる。

ネット決済及びiD/NFCには対応していない。

クレジット一体型カード[編集]

iDの機能を搭載したクレジットカードを用いてiDを利用するものである。

iDに対応しているクレジット会社の内、三井住友カード、オリエントコーポレーション、大和ハウスフィナンシャルなどが発行するクレジットカードの一部、dカードにiDが搭載されている。これを用いる場合は、iDに対応している機種を持っていなくてもiDを利用することができ、また、iDに対応している機種を持っている場合は、クレジット一体型カード及び携帯電話の両方でiDを利用することもできる。

ネット決済及びiD/NFCには対応していない。

プリペイドカード[編集]

iDの機能を搭載したプリペイドカードを用いてiDを利用するものである。

iDに対応しているプリペイド会社が発行するプリペイドカードの一部にiDが搭載されている。これを用いる場合は、iDに対応している機種を持っていなくてもiDを利用することができる。

ネット決済及びiD/NFCには対応していない。

Apple Pay[編集]

Apple Pay に対応した機種を用いてiDを利用するものである。対応しているのは、Apple Pay に対応しているiPhone又はApple Watchの内、FeilCaを搭載しているものであり、これを搭載していない端末ではiDを利用することはできない(「iDに対応している機種」を参照)。

クレジットカード又はプリペイドカードを取り込んで利用されるサービスの形を採り、iDのみを申し込む事は出来ない(「dカード mini」は対応していない)。

ネット決済及びiD/NFCには対応していない。

サービス[編集]

クレジットカードと同様にショッピング及びキャッシングを利用することができる。携帯電話、専用カード又はクレジット一体型カードをかざすだけで利用することができる。

ショッピング[編集]

加盟店の端末にかざすだけで利用することができる。

プリペイド式電子マネーの場合はチャージの上限が決まっているため、必然的に小額の決済に限られてしまうが、iDの場合はクレジットカードの利用枠の範囲において高額の決済にも利用することができる。

利用額が一定を超える場合は、クレジットカードのIC(接触IC)による決済と同様に暗証番号を入力する必要がある。ただし、暗証番号の入力に対応していない加盟店が一部存在するので注意が必要である。

ネット決済[編集]

iDをおサイフケータイで利用している場合は、携帯電話のインターネット接続機能を利用するショッピングでの決済にも利用することができる。機種としてはFOMAのおサイフケータイ(携帯電話)に対応している(「#iDに対応している機種」を参照)。[16]

キャッシング[編集]

ファミリーマート(旧am/pm店)などに設置されている@BΛNK九州地方を除く)でキャッシングを利用することができる。ATMのリーダーライター部分におサイフケータイをかざすことにより利用出来る。

iDに対応しているクレジット会社の内、株式会社三井住友銀行と提携しているものがこれに対応する(ドコモは「DCMX mini」を除く)。ただし、iDの機能を搭載するクレジットカードは、iDのキャッシングを利用することはできないので、これを利用したい場合はおサイフケータイを用いる必要がある。

2013年12月15日をもってサービス終了。[1]

加盟店[編集]

加盟店に関する業務は、三井住友カード、イオンクレジットサービス、ユーシーカード、クレディセゾンおよび楽天KCが行っている。また、2010年7月にiDを導入したセブン-イレブン・ジャパンにおいては、ジェーシービーが加盟店に関する業務を行っている[17]

iDに対応しているクレジット会社[編集]

2016年10月25日現在で次の各社が発行しているクレジットカードがiDに対応している(括弧内はサービスの名称)。

iDに対応しているプリペイド会社[編集]

2016年11月21日現在で次の各社が発行しているプリペイドカードがiDに対応している(括弧内はプリペイドカードの名称)。

iDに対応している Apple Pay 会社[編集]

2016年10月25日現在で次の各社が発行しているクレジットカード又はプリペイドカードが Apple Pay に対応している。

  • NTTドコモ
  • 三井住友カード
  • 三井住友トラスト・カード
  • 道銀カード
  • 七十七カード
  • 秋田国際カード
  • 東邦クレジットサービス
  • 大東クレジットサービス
  • 群銀カード
  • むさしのカード
  • 京葉銀カード
  • 東京クレジットサービス
  • りそなカード
  • 八千代クレジットサービス
  • 北陸カード
  • 北国クレジットサービス
  • スルガカード
  • 三重銀カード
  • 池田泉州VC
  • 関西クレジット・サービス
  • みなとカード
  • 南都カードサービス
  • 紀陽カード
  • やまぎんカード
  • 阿波銀カード
  • 高知カード
  • 九州カード
  • FFGカード
  • 鹿児島カード
  • しんきんカード
  • 中部しんきんカード
  • 近畿しんきんカード
  • 中国しんきんカード
  • 四国しんきんカード
  • 九州しんきんカード
  • 三井住友銀行
  • 秋田銀行
  • 東邦銀行
  • 群馬銀行
  • 北國銀行
  • 山陰合同銀行
  • 中国銀行
  • 福岡銀行
  • 佐賀銀行
  • 青森銀行
  • 北都銀行
  • 荘内銀行
  • 筑波銀行
  • 横浜銀行
  • 但馬銀行
  • 伊予銀行
  • 四国銀行
  • 筑邦銀行
  • ゆうちょ銀行
  • イオン銀行
  • ペルソナ
  • JFRカード
  • ソフトバンク・ペイメント・サービス

iDに対応している機種[編集]

NTTドコモ[編集]

おサイフケータイで利用する場合のドコモの対応機種は、次の通りである。

※一部機種では利用できるサービスに制限あり。

Xi[編集]

docomo with series[編集]

Optimus it / MEDIAS X / Xperia SX
Ascend HW-01E / AQUOS PHONE si / SH-01E Vivienne Westwood / Xperia AX / Disney Mobile on docomo N-03E / ARROWS Kiss F-03E / ARROWS V / MEDIAS U / N-02E ONE PIECE / Optimus LIFE
AQUOS PHONE EX / MEDIAS X N-04E

docomo NEXT series[編集]

ARROWS X LTE / Optimus LTE / MEDIAS LTE
GALAXY S III / AQUOS PHONE ZETA SH-09D / ARROWS X F-10D / REGZA Phone T-02D / Optimus Vu: / L-06D JOJO / Xperia GX / ELUGA power / AQUOS PHONE sv
Optimus G / GALAXY S III α / GALAXY Note II / AQUOS PHONE ZETA SH-02E
ELUGA X / Xperia Z / ARROWS X F-02E / Optimus G Pro / Ascend D2

ドコモ タブレット[編集]

MEDIAS TAB

FOMA[編集]

docomo STYLE series[編集]

F-02A / N-02A / N-03A / N-05A / P-02A / P-03A / P-06A / SH-02A / F-08A / L-04A / N-08A / P-08A / P-10A / SH-05A / SH-08A
F-02B / L-01B / L-02B / L-03B / N-01B / N-03B / P-02B / SH-02B / SH-04B / SH-05B / F-07B / F-08B / L-04B / N-05B / N-06B / P-05B / P-06B / P-07B / SH-08B / SH-02B marimekko
F-02C / F-04C / F-05C / N-01C / N-02C / P-02C / SH-02C / SH-04C / SH-11C / F-10C / P-04C / P-06C / L-10C
F-02D / F-04D / P-03D / F-06D / F-06D Girls' / N-02D / N-03D / SH-03D / SH-05D
SH-03E / P-01E / N-01E / F-01E

docomo PRIME series[編集]

F-01A / F-03A / N-01A / P-01A / SH-01A / SH-03A / F-09A / L-06A / N-06A / N-07A / P-07A / SH-06A
F-01B / F-04B / N-02B / P-01B / SH-01B / F-06B / N-04B / P-04B / SH-07B
F-01C / N-03C / P-03C / SH-01C / SH-10C / F-09C / CA-01C / P-05C

docomo SMART series[編集]

F-04A / N-04A / P-04A / P-05A / N-09A / P-09A
F-03B / P-03B / N-07B / SH-09B
F-03C / P-01C / F-11C / N-05C

docomo PRO series[編集]

SH-04A / SH-07A
SH-03B
SH-05C / SH-06C

ドコモ スマートフォン[編集]

REGZA Phone T-01C / LYNX 3D / MEDIAS / AQUOS PHONE SH-12C / MEDIAS WP / Xperia acro / F-12C / AQUOS PHONE f

docomo with series[編集]

REGZA Phone T-01D / ARROWS Kiss / F-03D Girls' / AQUOS PHONE SH-01D / LUMIX Phone / AQUOS PHONE slider / Q-pot.Phone / PRADA phone by LG L-02D
MEDIAS ES / Disney Mobile on docomo F-08D / Disney Mobile on docomo P-05D / Xperia acro HD / ELUGA V

docomo NEXT series[編集]

MEDIAS PP / ARROWS μ / P-04D / AQUOS PHONE SH-06D/SH-06D NERV / P-04D

コンセプトモデル[編集]

SH-06A NERV
SH-09C / F-07C
らくらくスマートフォン

9シリーズ[編集]
7シリーズ[編集]

mova[編集]

movaは、2012年3月31日を以て終了している。

SIMフリー[編集]

Apple Pay[編集]

  • iPhone 7 / iPhone 7 Plus
  • Apple Watch Series 2

その他[編集]

  • おサイフケータイ ジャケット01
  • wena wrist

脚註[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 「iD」のマークが新しくなります|ドコモの「iD」
  2. ^ インフォメーション|ドコモの「iD」
  3. ^ 「iD」のマークが新しくなります|ドコモの「iD」
  4. ^ 非接触ICカードおよびiモード FeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 NTTドコモ 報道発表資料 2004年7月20日
  5. ^ クレジットブランド「iD」の提供を開始 NTTドコモ 報道発表資料 2005年11月8日]
  6. ^ ドコモのクレジットサービス「DCMX®」の提供を開始 NTTドコモ 報道発表資料 2006年4月4日
  7. ^ 「DCMX®」の受付を開始 NTTドコモ 報道発表資料 2006年5月25日
  8. ^ “ドコモとバークレーヴァウチャーズが「iD」を活用した電子食事カード「チケットレストラン タッチ」の提供について合意-ドコモが新たに「iD」の技術を活用したプリペイドカードを開発-” (プレスリリース), https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2015/12/01_00.html 
  9. ^ “バークレーヴァウチャーズ、福利厚生用の電子食事ソリューション「チケットレストラン タッチ」の提供を開始” (プレスリリース), http://www.edenred.jp/about-barclay-vouchers/press-release/【フレスリリース】ハークレーウァウチャース、福利厚生用の電子食事ソリューション「チケットレストラン.aspx 
  10. ^ “電子食事カード「チケットレストラン タッチ」に電子マネーサービスを採用~福利厚生用食事券を電子化、2016年4月にサービス開始予定~” (プレスリリース), http://www.fujitsu.com/jp/group/fip/resources/news/press-releases/2015/1201.html 
  11. ^ 日本の非接触IC電子マネーとして初!後払い電子マネー「iD」が海外利用に対応 NTTドコモ 報道発表資料 2008年5月26日
  12. ^ 後払い電子マネー「iD」の会員数が全国で1,500万を突破 NTTドコモ 報道発表資料 2010年9月9日
  13. ^ 着実に成長するNTTドコモのクレジットブランド「iD」 payment navi 2012年4月13日
  14. ^ dカードiDでも(1)NTTドコモ本体と契約しているSIMをセットしてある(2)その電話番号と紐付いたドコモIDでそのスマホにログインしているのであればwi-fiでも設定可能。なお、dカードのiD/NFC設定はspモードのみ。
  15. ^ イオンiDは、申込ページで@docomo.ne.jpアドレス入力が必須となっており、事実上、MVNO・SIMフリーでは利用できない。(2016/7/22現在)
  16. ^ ネット決済の方法-機能と操作方法|ドコモの「iD」
  17. ^ 7月よりセブン-イレブン全店で「iD(TM)(アイディ)」がご利用可能に JCBニュースリリース 2010年4月7日
  18. ^ ファミマTカード」が対応している

関連項目[編集]

外部リンク[編集]