ユニデンホールディングス

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ユニデンホールディングス株式会社
Uniden Holdings Corporation
種類 株式会社
市場情報
東証1部 6815
略称 ユニデン
本社所在地 日本の旗 日本
104-8512
東京都中央区八丁堀2-12-7
設立 1966年2月7日
業種 電気機器
事業内容 電気機器開発、製造、販売
代表者 藤本 秀朗(代表取締役会長)
資本金 180億円
売上高 連結130億91百万円(当期純利益14億78百万円)
(2017年3月期)
従業員数 連結755人、単体37人
(2017年3月31日現在)
決算期 3月
外部リンク http://www.uniden.co.jp/
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ユニデンホールディングス株式会社Uniden Holdings Corporation)は、東京都中央区に本社を置く無線通信・応用機器メーカーで、北米市場ではスキャナーラジオ、UCB無線、ビジネスフォンを、オセアニア市場ではドライブレコーダーやUCB無線機器を、またその他のデジタル家電機器としては車載用モニターや車載用チューナー、海外向けETCを取り扱っているとするものの直近10年では社員数(連結)が約95%(単体では約90%)程度減少、売上も80%程度減少している。2017年以降の業績は関連会社ユニデン不動産の売上の伸長に業績が支えられている。

概要[編集]

1966年2月7日千葉県市川市CB無線機を製造販売するユニ電子産業として創業。日本で開発、アジア(台湾やフィリピン)で製造、米国で販売するというビジネスモデルで、また、コードレスフォンの商品開発に他社に先駆けて成功することで成長を遂げた。かつて主力製品であったコードレスフォンは、北米、オーストラリアを中心に販売を展開していた。

沿革[編集]

  • 1966年2月7日 - ユニ電子産業株式会社設立。
  • 1974年4月 - 香港に総武電子有限公司(現・香港友利電有限公司)を設立。
  • 1974年12月 - ユニデン株式会社に商号変更。
  • 1979年5月 - AMERICAN RADIO CORPORATION(後のUNIDEN AMERICA CORPORATION、現・UNIDEN FINANCIAL, INC.)を買収。
  • 1986年9月 - 日本証券業協会に店頭登録。
  • 1988年10月 - 東京証券取引所第二部に上場。
  • 1989年4月 - オーストラリアにUNIDEN AUSTRALIA PTY. LTD.を、ニュージーランドにUNIDEN NEW ZEALAND LTD.を設立。
  • 1990年9月 - 東京証券取引所第一部に指定替え。
  • 1993年3月 - 生産会社として、中国広東省に友利電電子(深圳)有限公司を設立。
  • 1996年5月 - 北米地域の持株会社・UNIDEN HOLDING,INC.を設立。
  • 1997年10月 - UNIDEN AMERICA CORPORATIONは旧・UNIDEN FINANCIAL, INC.を吸収合併し、UNIDEN FINANCIAL, INC.に商号変更。新たにUNIDEN AMERICA CORPORATIONを設立し、同社に販売部門を譲渡。
  • 1998年7月 - 無線関連製品のアフターサービス会社として、米国にUNIDEN SERVICE,INC.を設立。
  • 2002年6月 - 生産会社として、中国江西省に友利電電子(江西)有限公司を設立。
  • 2004年11月 - 北米地域の家電販売会社として、UNIDEN HOME ELECTRONICS CORPORATION(現・UNIDEN DIRECT IN USA INC.)を設立。
  • 2005年5月 - 生産会社として、フィリピンにUNIDEN ELECTRONICS PHILIPPINES,INC.を設立。
  • 2007年3月 - UNIDEN ELECTRONICS PHILIPPINES,INC.の生産活動を停止(2013年3月解散決議)。
  • 2007年4月 - ベトナムにUNIDEN VIETNAM LTD.を設立。
  • 2009年8月 - 友利電電子(深圳)有限公司の生産活動を停止
  • 2012年10月 - ユニデンキャピタル株式会社(現・ユニデン不動産株式会社)を設立。
  • 2013年1月 - モバイルアプリケーション事業会社として、株式会社e-Dragon Powerを設立。
  • 2015年7月10日 - ヨーロッパ向け及び国内向け販売事業を会社分割し、新設会社のユニデンジャパン株式会社に承継。ユニデン株式会社は、開発・管理業務を遂行する事業持株会社へ移行し、ユニデンホールディングス株式会社に商号変更。
  • 2016年5月16日 - ユニデンホールディングス株式会社に商号変更して初めての決算発表。当初見込み6億2000万の赤字が出る見込みとの情報を開示していたが、当日、46億9700万円の赤字(利益率マイナス36%)と発表した。

過去の採用活動[編集]

2012年、新卒採用において、東証一部上場のメーカーとしては珍しく大手新卒就職サイト利用を廃止してfacebookのみを利用したソーシャルリクルーティングを行っていることで注目を集めた(採用活動方針について当時の人事部長が語る様子がワールドビジネスサテライト(2012年1月31日)で放送された。同氏退職とともにfacebookサイトは閉鎖。)。facebook上の採用サイトで同氏は「リアルコミュニケーションリクルーティング」を行っているのであって、同社が行っているのは「いわゆるソーシャル採用ではありません。」としている。これはfacebookを新卒採用に利用する多くの会社がfacebookを広告媒体として使っていることに起因する誤解であり、むしろ同社が行っているようにfacebook上では広告的な要素を排して学生とコミュニケーションをとることをメインに行うのは厳密な意味でのソーシャルリクルーティングである。
同年2月22日の日本経済新聞Web版では「履歴書の写真、採用に影響する?」という特集の中で、アサヒビール、東京ガス、富士フイルム等の大手企業が「履歴書の顔写真は選考に影響しない」という常識的なコメントを並べる中、同氏は「バッターボックスに向かうときのイチローのような顔がいい」「風呂上がりのような顔ではダメ」「写真からにじみ出る気質を見ている」等、独自の見解を述べ、「イチローばりの闘争心を求めるユニデン」として紹介されている[1]

ユニデンホールディングス事件(東京地裁平成28年7月20日)[編集]

元従業員との間で、雇用条件通知書に記載された退職金の支払いと、同社の行った給与減額の有効性について争われ、いずれについても同社の主張が退けられて敗訴した事案である。

元従業員である原告が提出した同社の雇用条件通知書には、代表者名を記名の上で総務部長印が押印されていた。同社は、代表者名に押印するのは代表印であって総務部長印を押印することはありえない、総務部長には採用の権限がなく本来雇用条件通知書に押印する会社としての正式な印鑑は角印である、として本件雇用条件通知書の有効性についての「二段の推定」が成立しないと争った。しかし、実際には同社の社会保険手続等の書類において代表者名に総務部長印を押印している例が多数あり、また、同社が他の従業員に対して発行した雇用条件通知書についても総務部長印が押印されている例が複数あることが判明し、同社の主張は退けられた。

同社の賃金規定では賃金の減額について「担当職務の見直しに合わせ、給与の見直しを行う場合がある。見直し幅は、都度決定する」と定めており、この規定に基づいて「毎年全社員の給与をゼロベースで見直す」という社内制度の下で従業員の給与を減額した。東京地裁は、「使用者(会社)が、個々の労働者の同意を得ることなく賃金減額を実施した場合において、当該減額が就業規則上の賃金減額規定に基づくものと主張する場合、賃金請求権が、労働者にとって最も需要な労働契約上の権利であることにかんがみれば、当該賃金減額規定が、減額事由、減額方法、減額幅等の点において、基準としての一定の明確性を有するものでなければ、そもそも個別の賃金減額の根拠たり得ないものと解するのが相当である。」と、賃金減額の根拠となる規定の基準を示したうえで、「当該規定では、減額方法、減額幅等の基準が示されているということはできない。」とし、本件規定に基づいて同社が行った賃金減額は無効であると判示した。

二段の推定について争われた珍しい判例であるとともに、賃金減額の根拠規定に求められる要件を判示した点で画期的であるといえる。[2][3]

備考[編集]

  • 2005年4月18日、「事実上の賃下げとなる給与システムを実施したこと。労組の設立をユニデンが認めず、労働者代表を解雇したこと。労働時間が過酷だった」ことなどを理由に、中国工場で17000人の従業員によるストライキが発生した[4]
  • 2009年、創業者の藤本秀朗がユニデン社との不適切な不動産取引による2億円の所得隠しを行ったとして脱税で追徴された。
  • 2016年8月、元従業員から起こされた未払い給与等支払い請求訴訟の一審判決で、数千万円の支払いを命じられた。[5]
  • 2014年の新年会に子会社の社員が出席しなかったことに腹を立てた藤本会長が、みせしめ、あるいは腹いせのために子会社代表を即日解任した上で損害賠償請求訴訟を提起したものの敗訴し、逆に損害賠償するよう命じられた。[6]
  • 1970年代に海外に工場進出して以来、コストの安い国を選んで製造拠点を移し続け、「渡り鳥経営」と揶揄されることもしばしばである。創業者(藤本秀朗)の強烈なワンマン経営で知られ、2000年代に入っても、2007年に中国からの強引な生産撤退、2013年には新規事業としてECサイトやソーシャルゲームに投資したと思えば、1年に満たず全て閉鎖。関連部門の社員はすべて即日退職させられたといわれている。2010年当時連結で10000人以上(単体200人以上)いた社員は、2017年現在、755人(単体37人)程度まで減少している。なお、この間、公式に希望退職等のリストラを行ったという発表は行われていない。本体、子会社ともに外部から社員、経営幹部を起用することも多いが、定着率が非常に低い文化のため、1年未満で退職するケースが多発している。内外から登用された、創業会長以外の取締役が「健康上の理由」で毎年複数名退任するのも恒例である。強引に退職させられた従業員や、雇用条件、契約を反故にされた関係者等から訴訟されることもあり、逆に相手の不実を言い立てて反訴するものの、結局敗訴するケースが多い。[7]
  • 2011年4月~2015年3月までに同社に入社した社員のうち95%が最短3日、最長643日、平均251.3日で同社を退職している。1年以内の離職率は71.7%に上る。[8]
  • 2010年から2016年までの間に、社長を含めて25人の役員が任期中に退任している。代表取締役以外の退任については即時開示せず、有価証券報告書に退任した人数が記載されているだけである。[9]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

参考文献[編集]

  • 即戦力が集まるフェイスブック採用術(2011年 春日博文著 秀和システム)

脚注[編集]

  1. ^ 日経Web版「履歴書の写真、採用に影響する?」
  2. ^ 労働経済判例速報68巻8号(日本経済団体連合会事務局編)
  3. ^ 労働判例 2017/7/1 No.1156
  4. ^ 【香港】1万7千人がスト、ユニデンの深セン工場
  5. ^ ユニデン藤本会長「年々規模縮小」でも続く”独裁の半世紀”(「ZAITEN」2016年11月号(新田龍))
  6. ^ ユニデン藤本会長「年々規模縮小」でも続く”独裁の半世紀”(「ZAITEN」2016年11月号(新田龍))
  7. ^ ユニデン藤本会長「年々規模縮小」でも続く”独裁の半世紀”(「ZAITEN」2016年11月号(新田龍))
  8. ^ 「ユニデンホールディングス事件」訴訟記録。ユニデンホールディングスが提出した資料より算出
  9. ^ ユニデン藤本会長「年々規模縮小」でも続く”独裁の半世紀”(「ZAITEN」2016年11月号(新田龍))