HTC (企業)

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宏達國際電子股份有限公司
HTC Corporation
HTC.svg
種類 公開会社
市場情報
TWSE 2498 (PDF)
略称 HTC
本社所在地 中華民国の旗 中華民国
新北市新店区
設立 1997年
業種 情報・通信業
事業内容 携帯電話端末等の製造販売
代表者 最高経営責任者(CEO)王雪紅中国語版(シェール・ワン)
従業員数 16,746人(2012年3月末)[1]
主要株主 VIAグループ
主要子会社 S3 Graphics
外部リンク www.htc.com
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HTC NIPPON株式会社
HTC NIPPON Corp.
HTC.svg
種類 株式会社
略称 HTC
本社所在地 日本の旗 日本
107-6013
東京都千代田区霞が関3-2-1 霞が関コモンゲート西館25F
設立 2006年4月
業種 情報・通信業
事業内容 携帯電話端末等の製造販売
代表者 代表取締役社長 児島全克
主要株主 HTC Corporation
外部リンク www.htc.com/jp/
特記事項:日本法人
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宏達国際電子股份有限公司
各種表記
繁体字 宏達國際電子股份有限公司
簡体字 宏达国际电子股份有限公司
拼音 Hóngdáguójìdiànzǐ Gǔfènyǒuxiàngōngsī
英文 HTC Corporation
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quietly brilliantのCIが使用されていたときのロゴ
HTC本社(台湾新北市新店区)

HTC Corporation(エイチ・ティー・シー・コーポレーション、宏達国際電子股份有限公司)は、台湾を拠点とするスマートフォン携帯情報端末(PDA)メーカー。Windows MobileWindows PhoneAndroidを搭載したPDAやスマートフォンを世界中で発売している。かつてはHigh Tech Computer Corporation(ハイ・テック・コンピューター・コーポレーション)と名乗っていた。

日本法人はHTC NIPPON株式会社(エイチ・ティー・シー・ニッポン)で、2006年に設立された。NTTドコモソフトバンクモバイルイー・アクセスイー・モバイルブランド、現在のワイモバイル)、KDDIauブランド沖縄セルラー電話を含む)にPDA型携帯端末を供給している。

CIは、2009年以降は『quietly brilliant』。「謙虚で寡黙な思想家であれ」という意味が込められている。このCIはホームページや、テレビCMなどで使用された。2013年8月以降は『Here's to Change』のコピーが使用され、ロバート・ダウニー・Jrがキャラクターに起用されている[2]

歴史[編集]

1997年に、中華民国にて王永慶の次女である王雪紅中国語版(Cher Wang、現会長)、周永明中国語版(ピーター・チョウ、Peter Chou、現最高経営責任者)らにより設立。以降Palmヒューレット・パッカード iPAQの製造を受注して急速に発展した。

GoogleからAndroidが発表されると、その発展に賭け、2008年には世界初のAndroid端末 HTC Dream (T-Mobile G1)をリリース、以降スマートフォンブームに乗って勢力を伸ばす。日本では2009年7月にHT-03Aを発表して以降認知度を高めている(それまでもWindows Mobile端末を日本で展開していたが、一般的な認知度は低く、「htc」のロゴが日立の略と勘違いされることもあったと言われる)[3]

2010年、アメリカ合衆国におけるマルチタッチに関する特許を始めとする20件の特許を侵害したとしてアップルにより提訴される[4]。アップルが訴えた理由として、Android携帯を脅威に感じつつも、Googleと直接対立するのを避け、比較的新興かつ小規模なHTCのみを相手にするのが有利だと考えたからだという説がある[5]

2011年7月15日、アメリカ国際貿易委員会は、HTCがアップルの特許2件を侵害していると仮決定。このまま同年12月に最終判断が決定した場合、HTC製スマートフォン輸入差し止めやデラウェア州連邦地方裁判所で行なわれている損害賠償請求裁判にも影響する見込みからHTCの株価は急落。HTC側は急遽、自社株買いによる株価防衛策を発表した[6]。12月19日には、同委員会は、HTCがアップルの特許1件を侵害していると認め、翌年4月から該当製品の米国への輸入を禁止する命令を出した。

しかし、この1件に関してHTCはすでに代替技術を導入済みで実質的な影響は少なく、HTCはこの決定を歓迎し事実上の勝利を宣言。台湾の株式市場で同社株価は上昇した[7]。このアップルとの特許紛争については、2012年9月に和解が成立し、全ての訴訟が取り下げられると同時に、今後10年間に渡る特許利用契約が締結された[8]

2010年には、スマートフォン製造メーカーとしては世界第4位になっており[9]、2011年4月には携帯電話端末出荷台数で世界1位のノキアを時価総額で追い抜き[10]、台湾第2位の企業となる[11]

2011年7月、グループ企業のVIA Technologiesからグラフィックス部門のS3 Graphicsを買収すると発表、グラフィックス関連の特許を多数獲得する。[12]

しかし、2012年以降は、アップルやサムスン電子との競争激化から販売苦戦に陥り[13]、2012年8月には株価が2011年4月ピーク時の約2割にまで落ち込んだ[14]。翌2013年には、HTC Oneの供給不足やFacebookスマートフォンとして投入したHTC Firstの大幅な販売不調[15]、さらには企業秘密漏洩にかかる産業スパイ容疑による幹部らの逮捕[16]などの問題が続き、売上げを前年比でさらに30%落とし、スマートフォンのメーカー別シェアで6位以下となった[17][18]

2017年3月、中華人民共和国上海市の子会社(中国本土向けスマートフォンの製造工場)が売却されていたことが報道された。この工場は2009年に建設され、ピークの2011年には200万台のスマートフォンを生産していたが、その後は極端な販売不振に陥ったため稼働率が低下していた。このことにより中国本土におけるHTCの直営製造拠点は消滅、台湾の桃園工場が唯一の製造拠点となった[19]。また、同年9月21日、GoogleがHTCのPixel開発チームを11億ドルで買収すると発表した。スマートフォン事業に関わる4000人のうち、2000人がGoogleに移籍するとしている[20][21]

製品[編集]

日本[編集]

VRヘッドマウントディスプレイ[編集]

  • HTC Vive - Valve Corporationとの共同開発。2016年4月5日発売。
  • HTC Vive Pro - 2018年4月6日発売。

Android搭載スマートフォン[編集]

HTC J
(au ISW13HT
HTC Evo WiMAX
(au ISW11HT
NTTドコモ
SoftBank(ソフトバンクモバイル→ソフトバンク)
イー・モバイル(イー・アクセス→ワイモバイル→ソフトバンク)
Y!mobile(ソフトバンク)
au(KDDI/沖縄セルラー電話連合)
SIMフリー端末

Android搭載タブレット[編集]

Wi-Fiモデル / SIMフリー端末
  • Nexus 9 - Android 5.0→5.0.1→5.0.2→5.1

PocketPC Phones[編集]

自社ブランド
NTTドコモ
SoftBank(ソフトバンクモバイル→ソフトバンク)
au(KDDI/沖縄セルラー電話連合);
  • E30HT(CDMA E30HT) - Windows Mobile 6.1 Professional Edition
イー・モバイル(イー・アクセス→ワイモバイル→ソフトバンク)

Ultra Mobile Phones(UMPC)[編集]

自社ブランド

日本以外[編集]

VRヘッドマウントディスプレイ[編集]

スマートフォン(Android)[編集]

HTC Desire
HTC Wildfire
HTC Evo
HTC Sensation
HTC One
HTC Butterfly
HTC 10
HTC U
Nexus
Pixel

スマートフォン(Windows Phone)[編集]

スマートフォン(Windows Phone 7.X)

  • HTC HD7
  • HTC Surround
  • HTC 7 Mozart
  • HTC 7 Trophy
  • HTC 7 Pro
  • HTC Arrive
  • HTC Titan
  • HTC Titan II
  • HTC Radar

スマートフォン(Windows Phone 8)

スマートフォン(Brew MP)[編集]

  • HTC Smart
  • HTC Freestyle

スマートフォン(Windows Mobile)[編集]

  • HTC Vox
  • HTC Libra
  • HTC Wings
  • HTC Excalibur
  • HTC Canary
  • HTC Tanager
  • HTC Voyager
  • HTC Typhoon
  • HTC Feeler
  • HTC Amadeus
  • HTC Hurricane
  • HTC Tornado
  • HTC Startrek
  • HTC Breeze
  • HTC Oxygen
  • HTC Phoebus
  • HTC Touch Cruise
  • HTC Snap
  • HTC Ozone
  • HTC Touch Pro2
  • HTC Tilt2
  • HTC PURE
  • HTC Imagio
  • HTC HD2
  • HTC Touch Diamond2
  • HTC Touch 3G
  • HTC HD mini

PocketPC Phones[編集]

  • HTC Kaiser
  • HTC Hermes
  • HTC Herald
  • HTC Wizard
  • HTC Titan
  • HTC Wallaby
  • HTC Himalaya
  • HTC Falcon
  • HTC Magician
  • HTC BlueAngel
  • HTC Sedna
  • HTC Panda
  • HTC Trinity
  • HTC Artemis
  • HTC Love
  • HTC Diamond
  • HTC Raphael
  • HTC Niki / Neon
  • HTC Vogue
  • HTC Elf / Elfin

Ultra Mobile Phones(UMPC)[編集]

  • HTC Clio
  • HTC Athena
  • HTC Universal

タブレット(Android)[編集]

Nexus

日本でのCMキャラクター[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ HTC Investor Relations - About HTC”. HTC. 2012年8月21日閲覧。
  2. ^ Hamburger, Ellis (2013年8月12日). “HTC debuts 'Change' ad campaign with Robert Downey Jr. as frontman”. The Verge. Vox Media. 2013年9月24日閲覧。
  3. ^ 新ブランド「HTC One」で巻き返しを図る台湾HTCの魅力とは? - マイナビニュース 2012年9月6日
  4. ^ Apple、HTCを特許侵害で提訴 公式報道発表資料抄訳 2010年3月3日
  5. ^ Apple、Androidの脅威にいら立ち? HTC訴訟はGoogleへの「間接攻撃」か ITmedia/Reuters 2010年3月3日
  6. ^ 【台湾】HTC対アップル防衛5策:特許買収継続、製品・市場は全方位(NNA.ASIA)2011年7月19日閲覧
  7. ^ Apple、特許訴訟でHTCに小さな勝利 HTCには実質影響なし(NNA.ASIA)2012年3月29日閲覧
  8. ^ HTC, Apple shake hands DIGITIMES 2012年11月14日
  9. ^ [1]
  10. ^ [2]
  11. ^ [3]
  12. ^ “スマートフォンメーカーのHTC、S3 GraphicsをVIAから3億ドルで買収”. NikkeiBP IT Pro. (2011年7月7日). http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110707/362135/ 
  13. ^ 台湾HTC<2498.TW>、7月連結売上高は前年比45%減の250億台湾ドル(ロイター)2012年8月18日閲覧
  14. ^ 台湾のHTC<2498.TW>が約4年ぶり安値、業績見通しの悪化で=台湾株式市場(ロイター)2012年8月18日閲覧
  15. ^ HTCで相次ぐ人材流出、First失敗やOne供給ミスも響く - マイナビニュース 2013年5月23日
  16. ^ HTCのデザイン担当幹部らが相次いで逮捕、詐欺とスパイ容疑で - マイナビニュース 2013年9月2日
  17. ^ 台湾HTC、クリスマスシーズンまでにウェアラブル市場参入を示唆 - マイナビニュース 2014年2月7日
  18. ^ 世界スマートフォン出荷台数、初の10億台超え──IDC調べ - ITmedia mobile 2014年1月29日
  19. ^ HTCが上海の工場売却 経営改善せず FOCUS-ASIA(2017年3月27日)2017年11月29日閲覧
  20. ^ 米グーグル、台湾HTCの一部スマホ事業を11億ドルで取得へ - Reuters 2017年9月21日
  21. ^ グーグル、HTCのスマホ事業の一部を1230億円で買収 - 日本経済新聞 2017年9月21日

朝元照雄『台湾企業の発展戦略:ケーススタディと勝利の方程式』勁草書房、2016年の第5章「宏達国際電子(HTC)」に詳しい。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]