QUICPay

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QUICPay(クイックペイ)は、日本の決済電子決済)サービスの一つである。「Quick & Useful IC Payment」の略で、株式会社ジェーシービー(JCB)の登録商標でもある。

概要[編集]

QUICPay[編集]

株式会社ジェーシービー(JCB)[1]及び当時のイオンクレジットサービス株式会社(現在のイオンフィナンシャルサービス株式会社)[2] が開発した。利用形態は、クレジットカードに追加するサービスが多いが、クレジットカードを発行せずに利用することができるサービスもある。

JCBは2005年4月4日にQUICPayのサービスを開始している。しかし、イオンクレジットサービス(現在のイオンフィナンシャルサービス)からクレジットカード事業を承継した株式会社イオン銀行は2017年3月現在でもQUICPayのサービスは開始していない。一方で2006年11月からQUICPayと競合する iD のサービスを開始している[3][4]。ただし、親会社のイオンのグループ会社各社ではQUICPayの利用ができる。JCBは逆に iD の加盟店業務も行っている[5][6][7]

最近では三井住友カードNTTドコモが提供しているiDや楽天Edy等と提携して、複数の電子マネーを扱える端末を加盟店に設置している。エディオングループ・すかいらーくグループの店舗の端末は複数の電子マネーが使えるようになり、電子マネーの利用を促進しているが、すかいらーくグループでQUICPayを利用する事は出来ない。[8]

オリジナルキャラクターはキューペイである。

QUICPay+[編集]

QUICPay+(クイックペイプラス)は、QUICPayと互換性のある決済(電子決済)サービスである。2016年8月1日から一部の加盟店でQUICPay+のロゴマークの掲出が始まった[9]。同年10月25日から開始された Apple Pay でQUICPay+を利用する事が出来る。QUICPay+の加盟店では、1回の会計で2万円を超える金額を支払う事が出来る(QUICPayの加盟店では従来通りとなる)。

今後、デビットカード及びプリペイドカードの対応が予定されている。

利用形態[編集]

モバイルタイプ カードタイプ
専用カード QUICPay搭載クレジットカード QUICPay(nanaco)
フィーチャーフォン及びスマートフォンAndroidに限る)で利用する事が出来る。対応しているのは、auKDDI株式会社及び沖縄セルラー電話株式会社)、NTT docomo(株式会社NTTドコモ)、SoftBankソフトバンク株式会社)、Y!mobile(ソフトバンク株式会社及び株式会社ウィルコム沖縄)。アプリは、QUICPay設定アプリと、クレジットカード会社が個別に提供するアプリの2種類が必要となる。1台のおサイフケータイには1つのQUICPayモバイルのみ登録することができるため、複数のQUICPayモバイルを1台のおサイフケータイで使い分けることはできない(アプリを複数同時にインストールすることもできない)。

ただし、複数のQUICPayモバイルを申し込むことと、申し込んでそのまま登録しないままにすることは(初期パスワードの有効期限の問題があるが)可能であり、従前の番号を削除し、別の番号を登録(カード会社が異なる場合はアプリも削除とインストールが必要)することは、煩雑ではあるものの可能である。

QUICPay機能だけの専用カードであるが、 § QUICPayに対応しているクレジットカードの追加カードとして発行されるもので、クレジットカードなしの単独では申し込みできない。JCB、トヨタファイナンス、オリエントコーポレーション、セディナUCSなどが発行している。

「カード」と称しているが、機能を阻害しない限り形状は自由である。例えば、JXTGエネルギー株式会社が発行する「スピードパスプラス(Speedpass+)」[10] というキーホルダー型のスピードパス一体型QUICPayカード、JCBが発行するコイン型のQUICPayコイン、ANA JCBカード利用者を対象としたキーホルダー型(飛行機の翼デザイン)のANA QUICPay+nanacoがある[11]。また、JCBはかつて、期間限定で「ブーメラン型」という形状のQUICPayカードを発行していた[12][リンク切れ][13]

プリペイド(前払い)方式の電子マネー機能を搭載したQUICPayカードもあり、株式会社セブン・カードサービスの「nanacoカード」には同社の「nanaco[14]JCBグループの株式会社広島銀行の「〈ひろぎん〉PASPY」にはPASPY運営協議会の「PASPY」、トヨタファイナンスが株式会社トヨタオートモールクリエイトと提携し発行する「トレッサスタイルカードプラス」には「トレッサマネー」を搭載している。

クレジットカードにQUICPayの機能を搭載し、1枚のカードでクレジットカードの機能およびQUICPayの機能を利用することができるようにしたものである。JCB、トヨタファイナンスETCの機能も搭載したカードも発行している[15])、オリエントコーポレーションが発行している。

持ち歩くカードの数を増やしたくない場合に利便性は高まるものの、そもそもクレジットカードを使わない場合などには向かない形態である。このような場合は、QUICPayカード や QUICPayモバイル の方が向いている。

カード表面デザインはnanacoと同一であるが、カード裏面にはQUICPay IDも記載されている。ポストペイとしてのQUICPayで決済しつつ、nanacoポイントを貯めることができるカードである。

上記の外、CCCマーケティング株式会社が提供するスマホサイフ(Androidに限る)、Appleが提供する Apple Pay でも利用する事が出来る。

QUICPayに対応しているクレジットカード[編集]

次表に記載する各社・グループが発行するクレジットカード(一部を除く)がQUICPayに対応している(2017年3月1日現在)。

名称 QUICPayカード QUICPay(nanaco) QUICPayモバイル Apple Pay その他
JCBグループ Yes Yes Yes Yes スピードパスプラス
MUFGカードグループ No No No Yes
UCカードグループ No No Yes No[16]
アプラス Yes No Yes Yes
オリエントコーポレーション Yes No Yes Yes
セブン・カードサービス No Yes No Yes スピードパスプラス
セディナ Yes Yes Yes No[17] スピードパスプラス
トヨタファイナンス Yes No Yes Yes スピードパスプラス
UCS Yes No Yes Yes
クレディセゾン No No Yes Yes
セブンCSカードサービス No No Yes Yes
静銀セゾンカード No No No Yes
りそなカード[18] No No No Yes
島屋クレジット No No No Yes
大和ハウスフィナンシャル No No No Yes
エポスカード No No No Yes
ジャックス No No No Yes
ビューカード No No No Yes
楽天カード No No No Yes
ワイジェイカード No No No Yes
KDDIフィナンシャルサービス No No No Yes
ニッセンレンエスコート Yes No No No
日専連釧路 Yes No Yes No
日専連ジェミス No No Yes No
日専連ライフサービス No No Yes No
日専連ファイナンス Yes No Yes No
American Express International No No Yes Yes

上記以外でも、会員でなくてもQUICPayを利用することができるサービスがある。

加盟店[編集]

クレジットカードデビットカードを扱う加盟店はQUICPay対応のCATに置き換えるだけで、QUICPay決済機能を追加することができる。当初はオムロン製のCARD NET端末しか選択肢がなかったが、今では共用端末も含め、各メーカーのCATが登場している。追加店舗や詳細は公式サイトの「QUICPayの使えるお店」を参照。

沿革[編集]

前史[編集]

  • 1999年
JCBは、1999年にオープンしたお台場パレットタウンにあるメガウェブ館内のアトラクション・売店利用料の支払に利用できる、独自方式の非接触ICカード「MEGA WEB Member's Card」で日本初の実用化サービスを開始した。
これは2種類あり、一つは当時のSuicaや楽天Edyなどと同様のプリペイド方式電子マネーだった。
もうひとつは、利用日毎にクレジットカードとMember's Cardを現地窓口に提示して紐付けを行い、そのMember's Cardの利用代金を紐付けしたクレジットカードに請求する「リンク式ポストペイ(後払)方式」である。これが後にQUICPayにつながっていく。
なお「MEGA WEB Member's Card」のサービスは2003年3月末で終了している。
  • 2002年 - イオンクレジットサービスが、大日本印刷が独自開発した接触ICクレジットカード(VISA Java規格)と、イオンタワーで扱えるFeliCa電子マネー「AEON CASH」および社員証機能の三つを一つのICチップに兼ね合わせた「非接触ICチップ付ハイブリッドICクレジットカード」の実用化試験をに行った。
  • 2003年 - JCBが企業向けソリューションとして、リンク式ポストペイ方式による社内食堂利用や社員証・入館証・パソコンのログインID機能を備えたカード「Offica」を実用化した。
JCBではイオンクレジットサービスによる2002年の実験を踏まえ、QUICPayの共同開発を開始した。

QUICPayの開始[編集]

QUICPay開発でJCBとイオンクレジットサービスに協調していたNTTドコモiDを開発し、NTTドコモは同社のおサイフケータイにiDのアプリをプリインストールした。一方auは、NTTドコモに対抗してQUICPayのアプリをプリインストールした(それまではプリペイド式電子マネーのEdyをプリインストールしていた)。
また、JCBは、東日本旅客鉄道(JR東日本)とNTTドコモが開発した共通インフラ(共用リーダ/ライタと共通利用センター)を利用することで合意したことを9月27日に発表している。この結果、SuicaおよびiDに加えQUICPay(およびEdy)を1つの共用リーダ/ライタで利用することができるようになる。イオンは2007年2月1日にこれを全国で初めて設置し、2010年2月16日から、全店で順次導入を開始している。設置が始まった当初は同社の店舗で利用することができる非接触決済手段はiDおよびSuica、または西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA並びに同社のWAONのみだった。
  • 2007年3月 - ユニーがアピタ鳴海店、アピタ豊田元町店、アピタ安城南店、アピタ岡崎北店、アピタ刈谷店の5店舗に先行導入。
    • 7月13日 - ローソン、ナチュラルローソン全店にて「QUICPay」を導入[20]
    • 12月18日 - ユニー・アピタの愛知県内19店舗、静岡県(アピタ藤枝店)、神奈川県(ユニー大口店)、石川県(アピタ金沢店)で利用可能となった。
  • 2008年3月21日 - ユニー・アピタの中京エリア計49店舗に拡大。
    • 4月7日 - セブン-イレブン全店に「QUICPay」を導入。
    • 4月10日 - 全国のユニー・アピタに拡大。
  • 2009年2月19日 - ウィルコムICサービスに対応したPHS端末のおサイフケータイでQUICPayサービス開始。
    • 10月20日 - イオンが2010年2月中旬からグループ店舗約2万6500店で「QUICPay」が利用可能になると発表した。
  • 2011年9月30日 - MOPPAが約6年にわたる活動を終了した。
  • 2012年6月29日 - QUICPayオリジナルキャラクター「キューペイ」誕生とホームページで紹介される。
  • 2013年4月1日 - ポプラグループ全店に「QUICPay」を導入。
  • 2014年6月24日 - ファミリーマート全店にて「QUICPay」を導入[21]

テレビCM[編集]

キューペイによるQUICPay紹介編とキャンペーン編 QUICPayの利点をさまざまなスポーツになぞらえたテレビCMがJCBより展開されていた。各CMに共通するのは「No ***」(***いらず)というキャッチコピー。またそれぞれのユニフォームの配色も、QUICPayのロゴの配色を模したものとなっている。

No Coin編(サッカー)
試合開始時に審判がコイントスを行うが、手の甲に乗せたはずのコインが消えてしまい、そこで審判はQUICPayチームの勝利を宣言する。 - 「No Coin」(QUICPayを使用することで、小銭が不要になる)
No Sign編(野球)
打席に立ったバッターが監督のほうを見ると、監督は居眠りしている。しかし打者はその監督にうなずき、見事にホームランを打つ。 - 「No Sign」(通常のクレジットカード使用時に必要なサイン(署名)が、QUICPayでは不要。なお、「署名」の意味での「サイン」はsignatureなので、「ノーサイン」はともかく、「No Sign」で野球とカード署名の意味をかけるのには無理がある。)
No Charge編(マラソン)
とある給水所。ランナーが殺到し混雑するが、ある女性ランナーはそんな喧騒を尻目に駆け抜けてゆく。 - 「No Charge」(プリペイド型電子マネーで必要なチャージ(事前の入金)が、QUICPayでは不要)

脚註[編集]

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  1. ^ JCBとイオンクレジットサービス、非接触ICカードおよびiモード FeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 JCBニュースリリース 2004年7月
  2. ^ JCBとイオンクレジットサービス、非接触ICカードおよびiモードFeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 (PDF, イオンクレジットサービス 2004年7月20日)
  3. ^ お買い物がさらに便利に!「イオンiD」スタート! (PDF, イオンクレジットサービス NTTドコモ 2006年10月18日)
  4. ^ お買い物がさらに便利に!「イオンiD」スタート エヌ・ティ・ティ・ドコモ報道発表資料 2006年10月18日
  5. ^ 7月よりセブン-イレブン全店で「iD(TM)(アイディ)」がご利用可能に JCBニュースリリース 2010年4月7日
  6. ^ 7月よりセブン-イレブン全店で「iD(アイディ)」がご利用可能に ドコモ報道発表資料 2010年4月7日
  7. ^ セブン-イレブン全店でiD(アイディ)がご利用可能に (PDF, セブン-イレブン・ジャパン 2010年4月7日)
  8. ^ クレジットカード・電子マネー”. 2017年5月3日閲覧。
  9. ^ 一部加盟店におけるQUICPay+(クイックペイプラス)のロゴマーク掲出について”. 2017年5月3日閲覧。
  10. ^ スピードパスプラス
  11. ^ QUICPay(クイックペイ)TMの申し込み方法”. JCB. 2015年5月19日閲覧。
  12. ^ QUICPayカード(ブーメラン型)
  13. ^ 第3部QUICPay始動 2006年秋に始まる“QUICPay”の大躍進 JCB
  14. ^ セブン・カードサービスの「nanacoモバイル」ではQUICPayを利用することはできない。
  15. ^ 大日本印刷 FeliCa一体型ETCカードを国内で初めて開発 大日本印刷 2006年11月07日
  16. ^ クレディセゾンが発行する「UCカード」は、 Apple Pay に対応している。
  17. ^ Apple Pay は、iDを採用している。
  18. ^ 「JCBカード」は、JCBグループに準ずる。
  19. ^ 非接触ICカードおよびiモード FeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 NTTドコモ 報道発表資料 2004年7月20日
  20. ^ “1台のマルチ端末による複数の電子決済への対応がスタート!” (プレスリリース), ローソン, (2007年7月9日), http://www.lawson.co.jp/company/news/012079/ 2014年7月23日閲覧, "クイックペイ 7月13日から順次取扱開始!" 
  21. ^ “ファミリーマートでのお買い物がますます便利で快適に 「QUICPay(クイックペイ)」の取り扱いが6月24日(火)から全国一斉にスタート!” (PDF) (プレスリリース), ファミリーマート, (2014年6月11日), https://www.family.co.jp/company/news_releases/2014/140611_04.pdf 2014年7月23日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]