交通系ICカード全国相互利用サービス


交通系ICカード全国相互利用サービス(こうつうけいアイシーカードぜんこくそうごりようサービス)は、日本の乗車カードのうち、非接触型ICカード方式を採用している電子マネー機能付き乗車カード(以下、「交通系ICカード」と記す)のうち以下の11団体が発行する全10種類のカードについて、乗車カード機能及び電子マネー機能(一部例外を除き)を相互に利用可能としているサービス。2013年3月23日から開始された。
- 北海道旅客鉄道(JR北海道、Kitaca)
- 東日本旅客鉄道(JR東日本、Suica)
- 東海旅客鉄道(JR東海、TOICA)
- 西日本旅客鉄道(JR西日本、ICOCA)
- 九州旅客鉄道(JR九州、SUGOCA)
- パスモ(PASMO)
- 名古屋交通開発機構(マナカ)・エムアイシー(manaca)
- スルッとKANSAI(PiTaPa)
- 福岡市交通局(はやかけん)
- 西日本鉄道(nimoca)
上記各社が発行する10種類のカードを総称して10カードと呼ぶことがある[1]。
概要
[編集]上記の10種類の交通系ICカード(以下10カード)について、どのカードを所持していても原則として別のICカードエリアで乗車カードとして利用できる(他エリアでは使えないという事がなく、持ち出しても有効)というものである。また、10カードが個別に相互利用協定を結んでいるこれら以外のカードのエリアでも利用可能となっている。
PiTaPa以外の9種類の交通系ICカードについては、電子マネーとしての相互利用も可能となっている(PiTaPaが加わっていない理由は「#交通系電子マネー」で後述)。
10カードはICカード相互利用センター[注釈 1]を介して相互利用に伴い発生するデータ処理等を行っている。また、これらとは別に一部の地域限定交通系ICカード(後述)については、10カードのいずれかのシステムを経由することで、10カードでの利用を可能としている[2]。これにより、47都道府県のうち46都道府県[注釈 3]、県庁所在地及び人口20万人以上の115都市のうち政令指定都市全20市を含む82都市では10カードを何らかの方法で利用することが可能となっている[2]。
共通のシンボルマークが設けられており、「IC」の文字に交通系をイメージさせるパンタグラフと車輪を付けたシンプルなデザインが採用されている[PR 2]。このシンボルマークは改札機・運賃箱などのタッチパネル部分に表示されている。
導入の経緯
[編集]日本におけるICカード乗車券は2001年にJR東日本がSuicaを導入して以来全国各地に広まっていったが、導入に際してはほとんどの社局がソニーの非接触式ICカード技術「FeliCa」を採用しながら、それぞれが独自のICカード乗車券を導入する状態が続いていた。こうした中、近畿圏で2006年にJR西日本が採用しているICOCAと民鉄が採用しているPiTaPaが乗車カードとしての相互利用を開始したのを皮切りに、首都圏で2007年にPASMOがSuicaとのICカード乗車券及び電子マネー機能の完全互換利用(首都圏ICカード相互利用サービス)を前提として導入[3]、さらには2008年に本州JR3社のICカード乗車券の相互利用が始まる[4][PR 3] など、エリア内あるいはJR同士でICカードの相互利用の動きが進められてきた[5]。
2010年12月20日、こうした動きを一歩進める形で、交通系ICカードを発行するJR5社と福岡市交通局、PASMOとPiTaPaの参加事業者の協議会組織(PASMO協議会・スルッとKANSAI協議会)、nimocaの発行元の親会社である西日本鉄道、さらに2011年に交通系ICカード「manaca」を導入予定の名古屋市交通局と名古屋鉄道の11社局連名で10カードの相互利用サービスの検討を開始したことを発表[5][PR 4]、翌年5月18日に、2013年春の導入で合意したことを発表した[PR 5]。
その後細部の検討を進めた結果、2012年12月18日に2013年3月23日からのサービス開始がアナウンスされ、シンボルマークが制定された[PR 2]。
対象事業者一覧
[編集]2026年4月1日現在、330事業者で利用可能である[PR 6][PR 7]。背景色が黄色の事業者は、鉄道事業・バス事業いずれも交通系ICカードに対応している事業者。船舶事業者は、機器システム上バス事業者に含む。
なお、交通系ICカードを乗車券としては利用できないが、電子マネーとしては利用できる(物販扱い)事業者は「交通事業者での電子マネー決済」の節を参照されたい。
利用方法
[編集]
IC乗車券としての利用
[編集]10カード(小児用も含む)のいずれかを持っている場合には、下記のエリアでICカード乗車券として、鉄道の改札機や路面電車・バスの乗降口に設置されているカードリーダーにタッチしてそのまま使用できる。ほとんどのケースで残高の現金チャージも相互に利用可能となっている。普通運賃と別にIC運賃がある区間では、相互利用カードを使用してもIC運賃が適用される。一部のカードで実施しているポイントサービスおよびオートチャージには、原則として当該カードエリア外では対応していない。また、PiTaPaで使用する場合はあらかじめカードに残高をチャージしておく必要がある(ICOCAの近畿圏エリアを除いてポストペイ利用はできない)。
それぞれのエリアは原則として独立しており、「SuicaとPASMO」「SUGOCAとはやかけん」の組み合わせを除いて複数のICカードエリアをまたがった連続利用はできない(中間改札などでの処理が必要になる)。2021年3月13日にSuica・TOICA・ICOCAのエリアが、2023年4月1日にICOCAとSUGOCAのエリアが連続するようになったが、JR線同士であっても、エリアをまたいだ利用は在来線IC定期券およびSuica・TOICA・ICOCAで発行した新幹線定期券「FREX」「FREXパル」に限定され、引き続きIC残高でのエリアまたぎ利用はできない[注釈 4][PR 8][PR 9]。このようにIC残高でのエリアをまたぐ利用を行っていない理由として、鉄道ライターで都市交通史研究家の枝久保達也は、PASMO導入時の経緯から推察して、エリアをまたぐ利用を認める前に様々なパターンの運賃検証テストを行う必要[注釈 5]があり、これに要するコストが利用パターンや利用者数が限られるエリアまたぎ利用に見合わないのではないかと推察している[6]。
PASMO導入事業者のうち、関東鉄道(鉄道線)は交通系ICカード全国相互利用サービスに参加していないため、PASMO・Suica以外のICカードは利用できない。
一部事業者(市や交通局など)が発売している福祉乗車証(ICカード化がされたもの)などはIC乗車券としての利用のみ可能。
きっぷ購入時に適用される割引制度(往復割引[注釈 6]や、証明書の必要となる学生割引/ジパング倶楽部/大人の休日倶楽部など)や、一部の運賃計算特例(特定都区市内・途中下車制度など)は、IC乗車券としての利用時に適用されないものがある。
- 相互利用可能なエリア
- Kitacaエリア
- Suicaエリア - 各地域連携ICカード導入エリアを含む
- PASMOエリア - 関東鉄道(鉄道線)を除く(PASMO・Suicaのみ利用可能)[PR 10]。
- TOICAエリア
- manacaエリア
- ICOCAエリア - PiTaPaと併用する社局あり
- PiTaPaエリア - 各ハウスICカード導入エリアを含む
- SUGOCAエリア
- nimocaエリア
- はやかけんエリア
- 片利用可能なエリア
これらのエリアでは10カードで利用できるが、逆にエリア向けに発行するカードでは10カードのエリアでは基本的に利用できない[7][注釈 7]。
新幹線乗車サービス
[編集]JR新幹線の決済済証明としてカードを使用できるサービスや乗車カード(要登録)として使用できるサービスがある(ICカードによる新幹線定期券も提供されている)。これらのサービスを利用する前提とした特別企画乗車券(早割/往復割(EX系は2026年3月廃止)((東日本管内に限り大人の休日倶楽部対応)など)も存在する。
- 決済済証明に使用(残高の引き去り無し、早割系企画乗車券あり)
- 決済手段として使用(残高で決済、割引系なし)
- タッチでGo!新幹線(JR東日本管内の各新幹線、要事前登録)
- 定期券新幹線乗車サービス(在来線用定期券における新幹線乗車可能区間の特急料金のみ残高で決済)
新幹線eチケットとタッチでGo!新幹線が重なる場合は、乗車駅からの予約情報がある場合は新幹線eチケットが優先され、タッチでGo!新幹線/新幹線定期券使用の場合は該当予約を取消しないといけない。
(新幹線eチケット/EX-IC/スマートEX/LINEからEX>新幹線定期券>定期券新幹線サービス>タッチでGo!新幹線)が優先順位。
山形・秋田新幹線と盛岡以北の「特定特急券」(東日本管内はタッチでGo!新幹線を使用、西日本・北海道は対象外)や満席等の「立席特急券」は対象外
交通系電子マネー
[編集]概要と仕組み
[編集]PiTaPa以外の9種類の交通系ICカードは、それぞれが独立した電子マネー(Suica電子マネー、PASMO電子マネー、Kitaca電子マネー、TOICA電子マネー、manaca電子マネー、ICOCA電子マネー、SUGOCA電子マネー、nimoca電子マネー、はやかけん電子マネー)として運営されているが、これらの間の電子マネー相互利用協定により、いずれのカードを所持していても他のカードの加盟店で買い物の支払いに使用できる。これらは総称して交通系電子マネーと呼ばれる[8]。
電子マネーとしての相互利用は、本記事冒頭で述べた乗車券機能としての全国相互利用サービス(10カード)とは別の枠組みで提供されており、運営主体・加盟店契約・利用可能店舗のいずれも異なる。乗車券機能の相互利用には10カード(PiTaPaを含む)が対応しているが、電子マネーとしての相互利用は9カードのみで、PiTaPaは対象外である[PR 13]。
加盟店と利用形態
[編集]2020年3月時点で、交通系電子マネーが利用可能な加盟店数は約94万箇所に達し、前年同期の61.6万箇所から約50%増加している[9]。代表的な加盟業態としては、コンビニエンスストア・スーパーマーケット・飲食店・ドラッグストア・家電量販店・自動販売機等が挙げられ、他系統の電子マネー(楽天Edy・WAON・nanaco・iD・QUICPay等)と並ぶ主要なキャッシュレス決済手段の1つとなっている。
加盟店契約は、各カード発行事業者(Suicaの場合はJR東日本、ICOCAの場合はJR西日本等)または提携アクワイアラ(クレジットカード会社等)が個別に行い、店頭には対応する電子マネーのロゴが掲示される[PR 14]。コンビニエンスストアのセブン-イレブン[10]・ローソン[11]・ファミリーマート[12] では店頭での支払いに加え現金チャージにも対応するほか、セブン銀行ATMでも現金チャージに対応する[13]。
乗車券としての相互利用との差異
[編集]電子マネーとしての相互利用と乗車券機能としての相互利用は、技術的にはいずれもFeliCaのSF(ストアードフェア、Stored Fare)残高を用いた決済である点では共通するが、以下の点で別概念である。
- 運営主体・データ処理経路の違い: 乗車券機能の相互利用は、各交通事業者間の協定に基づきICカード相互利用センター等を介して、改札機・運賃箱で決済される。一方、電子マネーとしての利用は、各カード発行事業者または提携アクワイアラが加盟店契約を行い、加盟店の決済端末(POSシステム・自動販売機等)で決済される。
- 加盟店の違い: 乗車券機能は、対応する各事業者の鉄道・バス車両等での運賃精算に限定される。電子マネー機能は、流通・サービス業の加盟店で広く利用できる。
- PiTaPaの扱い: PiTaPaは乗車券機能の相互利用には含まれるが、電子マネー機能の相互利用には含まれない。これは他の9種類がプリペイド(事前にチャージした残高でのみ決済)方式であるのに対し、PiTaPaがポストペイ(後日まとめて銀行口座から引落し)方式を前提としているためである。PiTaPa独自のショッピング決済機能(ショップdeポイント)も存在するが、9カードの交通系電子マネーとは別のネットワークで運営されている。詳細はPiTaPa#全国相互利用サービスとの関係を参照。
- 片利用エリアの扱い: 本記事「#IC乗車券としての利用」節で述べた片利用エリアのカード(SAPICA、icsca、くまモンのIC CARD、りゅーと、IruCa、エヌタスカード等)も、片利用協定の対象は乗車券機能のみで、全国相互利用の電子マネー機能には含まれない。ただし、これらのカードの多くは独自の電子マネー機能を備えており、それぞれの地元加盟店ではショッピング利用ができる[PR 15][PR 16]。これも9カードの交通系電子マネー相互利用とは別のネットワークである。詳細は各カードの記事を参照。
交通事業者での電子マネー決済
[編集]以下の交通事業者では、IC乗車券としての利用には対応していないが、駅券売機などが交通系電子マネーでの決済に対応しており、交通系ICカードを使って乗車券を購入することで利用ができる。ただし、PiTaPaのショッピング加盟店契約していない事業者ではPiTaPaの利用はできない。 船舶事業者はバス事業者に含む。
| 決済 | 交通事業者 | |
|---|---|---|
| Kitaca 電子マネー |
鉄道 | |
| バス | ||
| PASMO 電子マネー |
鉄道 | |
| バス | ||
| [※ 1] | バス | |
| Suica 電子マネー |
鉄道 | |
| バス | ||
| manaca 電子マネー |
バス | |
| ICOCA 電子マネー |
鉄道 |
|
| バス |
| |
| はやかけん 電子マネー |
バス |
|
| nimoca 電子マネー |
バス | |
| SUGOCA 電子マネー |
バス | |
| ||
交通系ICカードの相互利用関係
[編集]- 凡例
- ※下記は2026年3月14日現在のもの。利用制限に関する詳細な記載は一部省略している。一部の事業者が発行している「特割用カード」は相互利用の対象となっていない。
- ◎:乗車券機能・電子マネー機能ともに相互利用可能
- ◯:乗車券機能の片方向利用可能(電子マネーサービス未実施)
- △:乗車券機能のみ相互利用可能・電子マネー機能は利用不可
- ▽:乗車券機能のみ片方向利用可能・電子マネー機能は利用不可
- -:発行事業者のため対象外
| 交通系ICカード全国相互利用サービス対象カード(所持カード) | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 利用エリア | Kitaca | Suica | PASMO | TOICA | manaca | ICOCA | PiTaPa | SUGOCA | nimoca | はやかけん | ||
| 全国相互利用サービス対象エリア | Kitaca | JR北海道 | - | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △[※ 1] | ◎ | ◎ | ◎ |
| Suica | JR東日本ほか | ◎ | - | ◎ | ◎ | ◎[※ 2] | ◎[※ 2] | △[※ 1][※ 2] | ◎[※ 2] | ◎[※ 2] | ◎[※ 2] | |
| PASMO | 首都圏民鉄・バス | ◎[※ 3] | ◎ | - | ◎[※ 3] | ◎[※ 3] | ◎[※ 3] | △[※ 1][※ 3] | ◎[※ 3] | ◎[※ 3] | ◎[※ 3] | |
| TOICA | JR東海ほか | ◎ | ◎ | ◎ | - | ◎ | ◎ | △[※ 1] | ◎ | ◎ | ◎ | |
| manaca | 中京圏民鉄・バス | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | - | ◎ | △[※ 1] | ◎ | ◎ | ◎ | |
| ICOCA | JR西日本・JR四国ほか | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | - | △[※ 4] | ◎ | ◎ | ◎ | |
| PiTaPa | 近畿圏民鉄・バスほか | △ | △ | △ | △ | △ | △ | - | △ | △ | △ | |
| SUGOCA | JR九州ほか | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △[※ 1] | - | ◎ | ◎ | |
| nimoca | 九州民鉄・バスほか | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △[※ 1][※ 5] | ◎ | - | ◎ | |
| はやかけん | 福岡市地下鉄 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △[※ 1] | ◎ | ◎ | - | |
| 片利用対象エリア | SAPICA | 札幌地区各社 | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽[※ 1] | ▽ | ▽ | ▽ |
| icsca | 仙台地区各社 | ▽ | △[※ 6] | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽[※ 1] | ▽ | ▽ | ▽ | |
| りゅーと | 新潟交通 | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 1][※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | ◯[※ 7] | |
| IruCa | 高松琴平電気鉄道ほか | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽ | ▽[※ 1] | ▽ | ▽ | ▽ | |
| エヌタスカード | 長崎自動車グループ | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 1][※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | ▽[※ 7] | |
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 ポストペイ方式での利用不可(事前のチャージが必要)。また、電子マネー決済による交通機関利用(別項参照)は利用不可。
- 1 2 3 4 5 6 グリーン車Suicaシステム(Suicaグリーン券)は利用不可。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 PASMOエリアのうち関東鉄道(常総線および竜ヶ崎線)ではPASMO・Suicaのみ利用可能。それ以外のICカードは利用不可。
- ↑ 近畿エリアのみポストペイ方式での利用が可能。それ以外のエリアでの利用は事前のチャージが必要。
- ↑ 函館市電の「箱館ハイカラ號」は利用不可。
- ↑ JRバス東北・岩手県北自動車・岩手県交通・山形交通を除くSuica仙台エリアに限り、icscaによるSF利用が可能。icscaエリアではすべてのSuicaによるSF利用が可能。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 チャージ(窓口・チャージ機・車内チャージ)、乗り継ぎ割引の取り扱い無し。
- カード残額の制限
manacaエリア、TOICAエリア、およびicscaエリアではカード残額が0円でも入場・乗車できる(降車時にチャージまたは精算が必要)が、それ以外の相互利用エリアではカード残額0円では入場・乗車ができず、前もって以下の残高がチャージされていることが必要になる(駅でチャージができない場合もある)。また、運賃先払いの交通機関(一部のバス・路面電車等)では精算額以上の残高がないと利用できない。
なお、スマートEX/新幹線eチケットはSF利用ではないので改札外⇔新幹線改札内への制限はないが、新幹線乗り換え改札を通行する場合は在来線のカードエリアの残額が必要で、新幹線改札で入場記録の更新を行う。(同一駅の場合は引去額はゼロ)
- 1円以上:ICOCAエリア
- 10円以上:PiTaPaエリア[注釈 8]、SAPICAエリア、IruCaエリア、SUGOCAエリア、nimocaエリア、はやかけんエリア
- 1,000円以上:Suicaの定期券新幹線乗車サービス
- 当該改札からの初乗り運賃以上(駅・改札口で異なる):Kitacaエリア、Suicaエリア(「タッチでGo!新幹線」利用時[注釈 9]を含む)、PASMOエリア
- 改札外乗換が有効の場合と定期券区間内を除く。なお、乗換駅までの運賃より目的地への運賃が安い場合でも差額の返金はない[注釈 10]。
おサイフケータイ/FeliCaを内蔵した携帯電話向けのモバイルアプリ(モバイルSuica・モバイルPASMO・モバイルICOCA)も交通系ICカードと同じような利用が可能だが、これらはカード挿入式タイプの自動券売機や精算機でのチャージに対応しておらず、オンラインチャージまたはトレー式タイプの自動券売機やコンビニなどのタッチ型端末のある場所で行う必要がある。
各カードの独自サービス
[編集]- 割引サービス
- 当該カードのエリア内で適用される独自の割引サービス(バス乗り継ぎ割引など)は、原則として相互利用サービス対応の他社局カード利用時には適用されない。
- 但し、下記の例外がある。
- PASMOエリアの都バス乗継割引サービスは、PASMO・Suicaに限り有効。
- ICOCAポストペイ対応エリアの時間帯指定割引・利用回数割引は、ICOCA・PiTaPaに限り有効(但しICOCAはポイント還元、PiTaPaは割引とサービス内容が異なる)。
- ポイントサービス
- 当該カードのエリア内で適用される独自のポイントサービスは、原則として相互利用サービス対応の他社局カード利用時には適用されない。また、他社局エリア利用時にも適用されない。
- 但し、下記の例外がある。
- PASMOエリアで提供していたバス利用特典サービス(バス特)は、PASMO・Suicaに限り有効。
- SUGOCAポイント・はやかけんポイントは、筑肥線と福岡市地下鉄をまたいだ利用時にも1乗車につき一律10ポイントが追加付与される。ただし、利用先の区間のみを利用した場合は追加ポイントの対象外。
- PiTaPaエリアにおける他カード利用制限
- 一部会社を除き、運賃不足時に現金やスルッとKANSAIカード等で差額の精算はできない。
沿革
[編集]事業者単位でのサービス開始については、相互サービス対応済カードの新規導入(エリア拡大)事例は除く。新幹線乗車サービスは別途参考。

- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 3月12日 - 名古屋臨海高速鉄道及び名古屋ガイドウェイバスで全国相互利用サービス対応開始[19]。
- 3月23日 - 熊本県内各社(くまモンのIC CARDエリア)[注釈 11]で全国相互利用サービス対応(片利用)開始と共に、熊本市交通局との間で限定的相互利用開始[20]。
- 3月26日 - 仙台地区各社(icscaエリア)で全国相互利用サービス対応(片利用)開始と共に、Suica仙台エリアとの間で限定的相互利用開始[21]。
- 4月1日 - 大阪空港交通、阪急バス、阪急田園バス、阪神バス、神姫バス、神姫グリーンバス、神姫ゾーンバス、ウエスト神姫、神鉄バス、尼崎交通事業振興、奈良交通、エヌシーバス、京阪バス、京都京阪バス、京阪京都交通、江若交通で全国相互利用サービス対応開始[22]。
- 6月10日 - 能勢電鉄で全国相互利用サービス対応開始[PR 21]。
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)
- 2月19日 - 地域連携ICカードのiGUCAがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 31]。
- 2月26日 - 地域連携ICカードのハチカがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 32]。
- 3月5日 - 地域連携ICカードのAOPASSがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 33]。
- 3月12日 - 地域連携ICカードのShuhoku Orange Passおよび nolbéがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 34][PR 35]。
- 3月26日 - 地域連携ICカードのAkiCAがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 36]。
- 4月29日 - 十和田観光電鉄が地域連携ICカードのTowada SkyBlue Passを発行開始[PR 37][25]。なお、同社は2022年3月5日からIC乗車サービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 38]。
- 5月14日 - 地域連携ICカードのchericaがサービスを開始し、全国相互利用サービスにも対応[PR 39]。
- 2023年(令和5年)
- 2024年(令和6年)
- 2025年(令和7年)
- 2026年(令和8年)
今後の予定
[編集]全国相互利用サービス対応(相互利用)
[編集]地域連携ICカードの導入
[編集]全国相互利用サービス対応(その他)
[編集]- MOBIRY DAYS導入事業者
- PASPY(2025年3月29日サービス終了)の後継となるMOBIRY DAYS(2024年9月7日本格導入)には、それ自体に交通系ICカード全国相互利用サービスとの互換性がないため、広島電鉄グループ各社と一部の呉市生活バス運行事業者ではICOCAの簡易型端末[注釈 14]を並行導入して、全国相互利用サービスを行っている。
- MOBIRY DAYSの車載器でも全国交通系ICカードや、新たに流通大手の電子マネーが使えるように準備が進められており[31]、2026年7月1日からMOBIRY DAYSの車載器で交通系電子マネー及び流通大手の電子マネー(WAON)の取扱いを開始すると発表した[32]。なお、PiTaPaについては同年6月30日をもって取扱いを終了し、翌7月1日から利用できなくなる予定[33]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ↑ 元々はJR東日本とパスモ(旧社名:パスネット・バスICカード)が首都圏ICカード相互利用サービスに向けて共同出資して設立した企業[PR 1]。
- ↑ その後、2023年5月27日に青森エリア・秋田エリアとして一部地域でSuicaサービスの導入がされている。
- ↑ 2017年3月現在で交通系ICカード全国相互利用サービスが県内全域で利用できないのは青森県・秋田県・徳島県・愛媛県・高知県・沖縄県の6県[2] だったが、沖縄県では2020年に沖縄都市モノレールでSuicaが、青森県と秋田県では2021年に新幹線乗車サービスの導入、2022年に「地域連携ICカード」を通じた一部地域でSuicaサービスの利用が可能となっている[注釈 2]。また、愛媛県ではICい〜カード、高知県ではですかを導入している(いずれも交通系ICカード全国相互利用サービスでは利用できない)。ただし、愛媛県では2023年に本四バス開発の一部高速バスでICOCAが利用可能となったほか、2024年より伊予鉄道の軌道線と松山空港リムジンバスで、2025年3月18日から同社グループの鉄道・バス全線でICOCAサービスが開始されている。また、電子マネー機能についてはチェーン店を中心にそれ以前より利用可能な場合もあった。
- ↑ 2019年3月2日にTOICAのエリア拡大の際、小田急ロマンスカー「ふじさん」および松田駅の改札における「ふじさんの小田急線方面利用者の新松田駅乗降車扱い」により、TOICAとPASMOが連続する状態となったが、御殿場線と小田急線とを跨いでのICカード利用はできないと記載されている。
- ↑ PASMOの4社局制限やICOCAの200 km制限と敦賀駅・大聖寺駅・倶利伽羅駅を超える場合、タッチでGo!新幹線のV字乗車(大宮駅など)・盛岡駅を超えるなども同様。
当範囲内でも連絡運輸外等で精算できない区間や社局もある。 - ↑ JR各線で割引が適用される営業キロ600km超える「SFで利用できる」区間は現在存在しない。JRの往復割引は2026年3月14日に廃止された。
- ↑ icscaがSuica仙台エリアで、くまモンのICカードがnimoca加盟の熊本市電で使えるなど、地域限定で使える箇所は存在する。
- ↑ PiTaPa以外の交通系ICカードの入場時残高は各社局にて定めているが[14][15][16]、エリア内でほぼ統一されている。
- ↑ この場合の「初乗り」は運賃と特急料金の合算額で最も安い額。
- ↑ 例:出発駅→乗換駅(出発駅から200円・ここで200円引去り)→目的地駅(出発駅から180円・この場合引去はないが20円の返金も受けられない)など。
- ↑ 熊本電気鉄道、熊本都市バス、熊本バス、九州産交バス、産交バス
- ↑ ICOCA/PiTaPaは2006年10月1日に開始済
- ↑ ICOCAは2008年3月1日に開始済
- ↑ 西日本旅客鉄道とJR西日本テクシアが開発した、バス・地域鉄道向けICOCAシステム対応の簡易型IC端末[30]。
出典
[編集]- ↑ “交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けて” (PDF). 国土交通省. 2020年3月20日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 “「片利用共通接続システム」の構築に関する方向性(概要)” (PDF). 国土交通省総合政策局公共交通政策部 (2017年3月31日). 2017年4月1日閲覧。
- ↑ “3月18日、PASMOスタート。初日の様子は…”. ITmedia. (2007年3月18日) 2016年10月29日閲覧。
- ↑ “JR3社のSuica、ICOCA、TOICAが2008年春から相互利用可能に”. Business Media 誠 (ITmedia). (2007年5月16日) 2016年10月29日閲覧。
- 1 2 “1枚で全国の鉄道に乗れる―IC乗車券10種、2013年春の相互利用へ”. Business Media 誠 (ITmedia). (2010年12月21日) 2016年10月29日閲覧。
- ↑ 枝久保達也 (2019年2月12日). “交通系ICカード「エリアまたぎ」の利用なぜ難しい? JRで東京から沼津は不可”. 乗りものニュース. 2019年2月13日閲覧。
- ↑ 交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会 とりまとめ 7~8頁、国土交通省 交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会
- ↑ “交通系電子マネー”. ファミリーマート. 2026年6月7日閲覧。
- ↑ 鈴木淳也「使える店が急増した「Suica」の少し先の将来【鈴木淳也のPay Attention】」『』Impress Watch、2020年8月7日。2026年6月7日閲覧。
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一次資料または記事主題の関係者による情報源
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