良品計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
無印良品から転送)
移動: 案内検索
株式会社良品計画
Ryohin Keikaku Co., Ltd.
株式会社良品計画ロゴ
種類 株式会社
市場情報
東証1部 7453 1998年12月14日上場
本社所在地 170-8424
東京都豊島区東池袋4丁目26番3号
設立 1979年昭和54年)5月18日
(株式会社魚力)(注1)
業種 小売業
事業内容 「無印良品」の企画・卸売・小売
代表者 松井忠三(代表取締役会長兼執行役員)
松﨑 曉(代表取締役社長兼執行役員)
資本金 67億66百万円
(2015年2月末日現在)
発行済株式総数 28,078,000株
(2015年2月末日現在)
売上高 連結:2,602億54百万円
単独:2,065億91百万円
(2015年2月期)
純利益 連結:166億23百万円
単独:141億52百万円
(2015年2月期)
純資産 連結:1,286億70百万円
単独:1,040億25百万円
(2015年2月末日現在)
総資産 連結:1,869億47百万円
単独:1,452億62百万円
(2015年2月末日現在)
従業員数 連結:4,795人
平均臨時雇用者:7,242人
単独:1,540人
平均臨時雇用者:4,499人
(2015年2月末日現在)
決算期 2月末日
主要株主 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口)8.39%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)7.80%
三菱商事 3.84%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口9)2.33%
クレディセゾン 2.25%
(2015年2月末日現在)
主要子会社 関連子会社の項目を参照
外部リンク ryohin-keikaku.jp
特記事項:注1:1992年9月1日に当時休眠状態の当社が(旧)株式会社良品計画(1989年6月30日設立)を吸収合併し現商号に変更(いわゆる株式額面変更目的の合併)
テンプレートを表示

株式会社良品計画(りょうひんけいかく)は、無印良品(むじるしりょうひん)を展開する専門小売業者である。

概要[編集]

1970年代、量販店各社はプライベートブランドの開発に取組んだ。77年10月、西友はそれまでのPB商品を充実させるべく田中一光小池一子の提案による「SEIYU LINE」をPBの総合ブランドして取り扱うことを決定した[1]。 その後にはそれら商品群をプロトタイプとして新たにラインナップを増やした上、田中の発案による英語のノーブランドグッズ(no brand goods)を和訳した「無印良品」をブランド名とし[2]、西友、さらに西武百貨店阪神百貨店内のインショップ、加えてファミリーマート等で販売が開始された[3]。83年には青山に路面店を出店している。また同店の内装には杉本貴志が関わった[4]。「わけあって安い」という当初のキャッチコピーは小池一子。

89年6月には、西友の100%子会社として(株)良品計画が設立され、92年9月には西友の子会社で休眠状態であった魚力に良品計画を合併させ、魚力が良品計画に社名を変更した[5]

良品計画はバブル崩壊後も、存在感とブランド力を保ち順調に成長を続けた[6]。また90年代後半には、グループ以外のジャスコ等にも商品供給を開始した[7]

2001年度には、ディスカウンターの台頭によって衣料品等が不振で業績が悪化するが[8]、商品企画力の強化などの業務改革が奏功し[9]、業績は回復に転じ[10]、2015年3~8月期の連結営業利益は160億円程度となり同期における最高益を更新すると報じられている[11]

セゾングループ解体後、旧グループ各社との関係は薄れていたがその後ファミリーマートと資本提携[12]をするなどして関係を再強化し、同チェーンでの取扱商品の数も増えている。旧グループの中ではファミリーマート[注 1]のほかクレディセゾン[注 2]が株主である。

海外ではMUJIブランドで展開し、これにあわせて日本でもブランド統一のためにMUJIロゴを前面に出していたが、近年、無印良品アドバイザリーボードの原研哉らによって無印良品に再び一本化された[注 3]。一時の多角化路線からは撤退したが、現在でもカフェキャンプ場などを経営している。

沿革[編集]

  • 1980年(昭和55年)12月 - 西友ストアー、西武百貨店、ファミリーマートの一部で発売開始。
  • 1982年(昭和57年) - 提携店への卸売開始。
  • 1983年(昭和58年) - 青山に直営1号店出店、百貨店インショップ化開始。
  • 1984年(昭和59年) - 西友でもインショップ化開始。
  • 1989年(平成元年)6月 - 西友から独立、(旧)株式会社良品計画を設立。
  • 1990年(平成2年)3月 - 西友から営業権を譲り受ける。
  • 1991年(平成3年)7月 - ロンドンに海外1号店出店。
  • 1992年(平成4年)9月 - 休眠会社の株式会社魚力が(旧)株式会社良品計画を吸収合併し、(2代目)株式会社良品計画に商号変更(いわゆる株式額面変更目的の合併)。
  • 1995年(平成7年)8月 - 店頭 (JASDAQ) 公開。
  • 1996年(平成8年)3月 - 花卉販売店舗の花良をスタート。
  • 1998年(平成10年)12月 - 東京証券取引所第二部上場。
  • 2000年(平成12年)8月 - 東京証券取引所第一部上場。
  • 2003年(平成15年) - 織部賞を受賞。
  • 2006年(平成18年)8月 - 家具製造販売のイデー(IDÉE)の事業を譲り受け、子会社として株式会社ニューイデー(翌9月に株式会社イデーに改称)を設立。
  • 2007年(平成19年)11月 - ニューヨークソーホー地区にアメリカ第1号店を出店。
  • 2011年(平成23年)12月27日 - 連結子会社であった花良品を解散[13]

関連子会社[編集]

  • 2015年2月末現在[14]

連結子会社[編集]


店舗[編集]

  • 2015年2月末現在。 国内外合計301店舗。

製品[編集]

  • 製品デザインには様々な著名デザイナーが関わっている。プロダクトデザインでは深澤直人[15]、エンツォ・マーリ[16]、サム・ヘクト、アズミズ、ジャスパー・モリソン[17]、ファッションデザインでは永澤陽一(1992年 - 2002年)[18]山本耀司・植原邦雄(2002年 - 2005年)[19]、無印の家プロジェクトでは建築家北山恒難波和彦、空間デザイナーの吉岡徳仁などである[20]
  • 全体のアートディレクションは故田中一光に代わり、アドバイザリーボードによって行われている。広告のアートディレクションはグラフィックデザイナーの原研哉が務めている[21]
    • アドバイザリーボードメンバー
      • 小池一子
      • 麹谷宏
      • 杉本貴志
      • 天野勝
      • 原研哉
      • 深澤直人
  • 家具の世界的な見本市ミラノサローネにも出展している。
  • 2006年(平成18年)からデザインコンペティションMUJI AWARDを主催している。

情報システム[編集]

良品計画では社内で使用する情報処理システムの内製化を進めている。当初は一般の企業と同じく全て業者へアウトソーシングしていたが、仕様を策定している間にニーズが変わってしまったため、活用されないことがあった。そのためシステムの自社開発を計画したが開発経験のある担当者がいなかったため、ハードルの低いシェルスクリプトBash)で開発し、データ自体もデータベース管理ソフトではなく単なるテキストファイルで管理する特異な手法を採用した。これによって、普通のパソコンを使っても25万件の商品データを約2秒で全件検索可能という、軽量で高速なシステムが誕生した[22]

訴訟[編集]

定番商品であるポリプロピレン製の収納ケースを無印から受託製造しているリス株式会社は、類似商品を販売する株式会社伸和を不正競争行為として告訴した。しかし「独創性は認められない」として、無印側が敗訴した。

2005年(平成17年)7月に中国での1号店を上海にオープンしたが、香港の企業・盛能投資有限公司が、被服履物について「無印良品」「MUJI」の商標1994年(平成6年)に先行登録していたため、中国本土での衣料品の販売ができなかった。2005年(平成17年)12月に商標登録の無効の訴えが認められた。

MUJIGRAM[編集]

MUJIGRAM(ムジグラム)は、無印良品の社員・アルバイト用の業務マニュアルのことである[23]。このMUJIGRAMは全13冊、併せて1683ページにも及ぶ膨大なマニュアルであり、レジ業務から経理、労務、配車などあらゆる業務を網羅している。

これは、売上が著しく下落した2000年(平成12年)度に当時社長を務めていた松井忠三(現会長)自らの手で作成された。新人でもわかる記述を重視し、図や写真をふんだんに使い、書類の書き方も非常に詳細かつ簡潔に書かれている。

2013年には、松井忠三の著書「無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい」や、テレビ番組「日経スペシャル カンブリア宮殿[24]でMUJIGRAMが紹介された。

MUJIGRAM全13巻の内訳
  • 売り場に立つ前に
  • レジ業務
  • 承り
  • 配送/自転車
  • 売り場作り
  • 商品管理
  • 経理
  • 労務管理
  • 危機管理
  • 出店準備
  • 店舗マネジメント
  • 店舗システム
  • ファイリング

脚注[編集]

[ヘルプ]

[編集]

  1. ^ 2.00%所有の第7位株主。2015年2月末現在。
  2. ^ 2.25%所有の第5位株主。2015年2月末現在。
  3. ^ MUJI Cardに名は残っているほか、国内でもMUJIブランドを用いた事業展開として、東京ミッドタウンと新宿、2008年(平成20年)9月オープンの銀座松坂屋およびCafe Meal MUJIがある。

出典[編集]

  1. ^ 『セゾンの歴史 下巻 変革のダイナミズム』P161。
  2. ^ 『セゾンの歴史 下巻 変革のダイナミズム』P164。
  3. ^ 『セゾンの挫折と再生』P88。
  4. ^ 『デザインのデザイン』P105。
  5. ^ 『セゾンの挫折と再生』P90。
  6. ^ 『セゾンの挫折と再生』P169、P170。
  7. ^ 『セゾンの挫折と再生』P171。
  8. ^ 『セゾンの挫折と再生』P173。
  9. ^ 『セゾンの挫折と再生』P176。
  10. ^ 『セゾンの挫折と再生』P177。
  11. ^ 「業績ニュース 良品計画が最高益160億円 3~8月営業、国内で日用品好調」『日本経済新聞電子版』 2015年8月22日
  12. ^ 株式会社ファミリーマート株式取得に関するお知らせ 良品計画 ニュースリリース 2006年3月23日
  13. ^ 連結子会社「株式会社花良品」の解散に関するお知らせ 良品計画 ニュースリリース 2011年11月28日
  14. ^ 「事業の内容」『株式会社 良品計画 S1004QT1:有価証券報告書 ‐ 第36期』
  15. ^ デザイン家電、春の陣。|深澤直人:無印良品 壁掛式CDプレイヤー:Exciteエキサイトイズム - 2008年5月11日閲覧
  16. ^ 無印良品[無印良品からのメッセージ] - 2008年5月11日閲覧
  17. ^ DESIGN NEWS 261 - 無印良品の新展開 海外デザイナーと手掛ける「MUJI」の商品開発 - 2015年6月9日閲覧
  18. ^ 永澤陽一ホームページ - 2009年10月18日閲覧
  19. ^ ファッション販売3月号、『勝ち組バブル出店の清算』 - 2012年4月12日閲覧
  20. ^ GALLERY・MA 無印良品の未来 - 2008年5月11日閲覧
  21. ^ 無印良品2002 - 2015年6月9日閲覧
  22. ^ IT Japan Award 2009 - 独自の手法で10倍速開発 7割主義で変化対応力を高める:ITpro
  23. ^ プレジデント2009.5.18号より
  24. ^ 2013年9月19日放送回。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]