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{{基礎情報 会社
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| 英文社名 = The Pokémon Company
| 英文社名 = The Pokémon Company
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|画像説明 = 本社の入居する六本木ヒルズ森タワー
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| 市場情報 =
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| 本社郵便番号 = 100-6118
| 本社郵便番号 = 100-6118
| 本社所在地 = [[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[六本木]]6丁目10番1号<br />[[六本木ヒルズ森タワー]]18
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| 本社緯度度 = 35|本社緯度分 = 39|本社緯度秒 = 37.8|本社N(北緯)及びS(南緯) = N
| 本社緯度度 = 35|本社緯度分 = 39|本社緯度秒 = 37.8|本社N(北緯)及びS(南緯) = N
| 本社経度度 = 139|本社経度分 = 43|本社経度秒 = 44.6|本社E(東経)及びW(西経) = E
| 本社経度度 = 139|本社経度分 = 43|本社経度秒 = 44.6|本社E(東経)及びW(西経) = E
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| SWIFTコード =
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| 事業内容 = 店舗運営事業<br />ゲームソフト事業<br />カードゲーム事業<br />映画事業<br />アニメ事業<br />ライセンス管理事業
| 事業内容 = 店舗運営事業<br />ゲームソフト事業<br />カードゲーム事業<br />映画事業<br />アニメ事業<br />ライセンス管理事業
| 代表者 = 代表取締役社長 [[石原恒和]]
| 代表者 = 代表取締役社長 [[石原恒和]]<br />代表取締役 宇都宮崇人
| 資本金 = 3億6500万円<br />(2021年2月28日現在)<ref name="fy">第23期決算公告、2021年(令和3年)5月31日付「官報」(号外第120号)110頁。</ref><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 資本金 = 3億6540万円
| 売上高 = 1200億1900万円<br />(2021年2月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 売上高 =
| 営業利益 = 278億0400万円<br />(2021年2月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 営業利益 =
| 経常利益 = 279億7000万円<br />(2021年2月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 経常利益 =
| 純利益 = 1536700万円<br />(2020年2月期)<ref name="fy">第22期決算公告、2020年(令和2年)6月1日付「官報」(号外第107号)64頁。</ref>
| 純利益 = 1863000万円<br />(2021年2月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 純資産 = 798億5000万円<br />(2021年2月28日現在)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 純資産 =
| 総資産 = 8315100万円<br />(2020年2月29日現在)<ref name="fy" />
| 総資産 = 10525700万円<br />(2021年2月28日現在)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 従業員数 =
| 従業員数 =
| 決算期 = 2月末日
| 決算期 = 2月末日
| 主要株主 = [[任天堂]]株式会社 32%<br />株式会社[[ゲームフリーク]]<br />株式会社[[クリーチャーズ]]
| 主要株主 = [[任天堂]]株式会社 32%<br />株式会社[[ゲームフリーク]]<br />株式会社[[クリーチャーズ]]
| 主要子会社 = The Pokémon Company International<br />Pokémon Korea, Inc.<br />Pokemon Singapore Pte. Ltd.<br />Pokémon Shanghai<br />株式会社ポケモンセンター
| 主要子会社 = The Pokémon Company International<br />Pokémon Korea, Inc.<br />Pokemon Singapore Pte. Ltd.<br />宝可梦(上海)玩具有限公司(Pokémon Shanghai)<br />株式会社ポケモンセンター
| 関係する人物 = [[君島達己]](元代表取締役社長
| 関係する人物 = [[君島達己]](元代表取締役)<br />[[古川俊太郎]]
| 外部リンク = https://corporate.pokemon.co.jp/
| 外部リンク = https://corporate.pokemon.co.jp/
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}}
[[File:The Pokémon Company International logo.svg|thumb|255px|アジア地域以外の事業を行う'''The Pokémon Company International'''。]]
[[File:The Pokémon Company International logo.svg|thumb|255px|アジア地域以外の事業を行う'''The Pokémon Company International'''。]]
'''株式会社ポケモン'''({{Lang-en-short|The Pokémon Company}}、ザ・ポケモン・カンパニー)は、[[ポケットモンスター]]の[[プロデュース]]び関連[[キャラクターグッズ]]の販売とポケモングッズ専門店である[[ポケモンセンター]]の経営を行う[[本]]の[[企業]]。[[任天堂]]の持分法適用関連会社。
'''株式会社ポケモン'''({{Lang-en-short|The Pokémon Company}}<ref name="company" />)は、[[ポケットモンスター]]に関連した事業を行う日本の企業である。ポケットモンスターの[[プロデュース]]・[[ライセンス]]管理および関連[[キャラクターグッズ]]の販売、ゲームソフトの開発や関連商品の専門店である[[ポケモンセンター]]の経営を行う。「ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界の両方を豊かにすること。」を企業理念とし<ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/philosophy |title=企業理念 |accessdate=2021-06-23 |publisher=ポケモン |language=ja}}</ref>、ポケモンというコンテンツを永続的なブランドに育てることを目的に設立された<ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business |title=事業紹介 |accessdate=2021-06-23 |publisher=ポケモン}}</ref>。[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[六]]の[[六本木ヒルズ]]に本社を置く。[[任天堂]]の持分法適用関連会社<ref>{{Cite news |title=任天堂、ポケモン効果で120億円持分利益 円高で業績予想下方修正 |newspaper=ロイター |date=2016-10-26 |last=Staff |first=Reuters |url=https://jp.reuters.com/article/nintendo-results-idJPKCN12Q0Z9 |accessdate=2021-09-10 |publisher=トムソン・ロイター |language=ja |work=Reuters}}</ref>


== 概要 ==
==歴史==
東京都[[中央区 (東京都)|中央区]][[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]にポケモンセンタートウキョーの運営担う法人としてポケモンの原著作権者である[[任天堂]]、[[ゲームフリーク]]、[[クリーチャーズ]]の3社の共同出資により[[1998年]][[4月23日]]に「ポケモンセンター株式会社」として設立された<ref name="history">{{Cite web|url=https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/history|title=あゆみ|accessdate=2021-06-23|publisher=ポケモン|language=ja}}</ref>
[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[六本木]]に本社を置く。コンピュータゲームソフトのほかに、[[ポケットモンスター (アニメ)|アニメ]]、[[ポケモンカードゲーム|カードゲーム]]、[[ポケットモンスター (劇場版)|映画]]やキャラクターグッズの販売、ライセンスの管理、Webサイトの「ポケットモンスターオフィシャルサイト」と「ポケモンだいすきクラブ」などの運営を行っている。基本的にゲームソフトの直接の開発は行っておらず<ref>[https://corporate.pokemon.co.jp/business/ 事業紹介 | 株式会社ポケモン]</ref>、『[[不思議のダンジョン#ポケモン不思議のダンジョンシリーズ|ポケモン不思議のダンジョン]]』シリーズや『[[ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT]]』など一部の[[ポケットモンスターのスピンオフゲーム|外伝作品]]で世界観設定等一部の監修を担当している。なお、スマートフォンアプリ『[[Pokémon GO]]』は当社と[[Niantic, Inc.]]が共同で開発している。


[[2000年]]10月に現在の商号に変更し、ポケモンのライセンス関連事業を開始した<ref name="history" /><ref name="4gamer_151229">{{Cite web|date=2015-12-29|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/index_2.html|title=【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」特別編 (その2)|publisher=[[4Gamer.net]]([[デジタルハーツホールディングス|Aetas]])|accessdate=2016-01-14}}</ref>。この背景には『[[ポケットモンスター 金・銀]]』の発売後、商品企画の提案が海外からも含めて増加したことで、当時は任天堂が自社で行っていたライセンス管理業務がパンクしてしまい<ref name="4gamer_151229" />、ポケモンに関する権利を集約する場が求められていたことにある<ref name="4gamer_151229" /><ref>{{Cite web|date=2009-09-04|url=https://www.nintendo.co.jp/ds/interview/ipkj/vol1/index3.html|title=社長が訊く『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』/ 3. 社長にしておくにはもったいない|publisher=[[任天堂]]|accessdate=2016-01-14}}</ref>。また、その際には[[岩田聡]]が日本国内外を含めた関連各社<ref>出資3社、Nintendo of America、[[テレビ東京]]、[[ジェイアール東日本企画]]、[[小学館]]、等。</ref>の調整役に立った<ref name="4gamer_151229" />
東京都[[中央区 (東京都)|中央区]][[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]にポケモンセンタートウキョーを開設す際に[[任天堂]]、[[ゲームフリーク]]、[[クリーチャーズ]]の3社の共同出資により[[1998年]][[4月23日]]に「ポケモンセンター株式会社」として設立された。


2005年12月13日にはNintendo of Americaが保有する同地域でのポケモンカードゲームのマーケティングおよび流通管理の移管を発表<ref name="anime_021224">{{Cite news|title=米ポケモンライセンス 米社からポケモンUSAへ|newspaper=アニメ!アニメ!ビズ|date=2005-12-24|url=https://www.animeanime.biz/archives/16755|accessdate=2021-06-27|publisher=イード|language=ja}}</ref>。同月24日には米国子会社のPokémon USAが[[4キッズエンタテインメント]]からアジア以外の地域におけるアニメ『ポケットモンスター』の放映権とビデオグラム化権およびトレーディングカードとテレビゲームを除く商品化権の取得を発表し、海外におけるポケモン関連の権利のほとんどが日本のポケモンとPokémon USAに集約された<ref name="anime_021224" />。
[[2000年]]10月に現在の商号に変更し、ゲーム関連事業およびライセンス関連事業を開始した。この背景には『[[ポケットモンスター 金・銀]]』の発売後、商品企画の提案が海外からも含めて増加したことで、当時は任天堂が自社で行っていたライセンス管理業務がパンクしてしまい<ref name="4gamer_151229">{{Cite web |date=2015-12-29 |url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/index_2.html |title=【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」特別編 (その2) |publisher=[[4Gamer.net]]([[デジタルハーツホールディングス|Aetas]]) |accessdate=2016-01-14}}</ref>、ポケモンに関する権利を集約する場が求められていたことにある<ref name="4gamer_151229" /><ref>{{Cite web |date=2009-09-04 |url=https://www.nintendo.co.jp/ds/interview/ipkj/vol1/index3.html |title=社長が訊く『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』/ 3. 社長にしておくにはもったいない |publisher=[[任天堂]] |accessdate=2016-01-14}}</ref>。また、その際には[[岩田聡]]が日本国内外を含めた関連各社<ref>出資3社、Nintendo of America、[[テレビ東京]]、[[ジェイアール東日本企画]]、[[小学館]]、等。</ref>の調整役に立った。


2016年にはアメリカの[[ナショナル・フットボール・リーグ]]の優勝決定戦[[第50回スーパーボウル]]でポケモン20周年を記念したコマーシャル映像を放映した<ref name="inside_160227">{{Cite web|url=https://www.inside-games.jp/article/2016/02/27/96339.html|title=ポケモンが現実世界と仮想世界を繋いでいく、20年目の挑戦・・・株式会社ポケモン代表取締役社長・石原恒和氏インタビュー|accessdate=2021-06-23|author=土本学|date=2016-02-27|website=インサイド|publisher=イード|language=ja}}</ref>。この映像は[[YouTube]]上でも公開され、スーパーボウル前の再生回数で首位を獲得し<ref>{{Cite news|title=ポケモンCM、スーパーボウル前の再生回数首位|newspaper=ウォールストリートジャーナル|date=2016-02-08|last=TADENA|first=NATHALIE|url=https://jp.wsj.com/articles/SB10893450641605334784304581527512656135204|accessdate=2021-06-23|publisher=ダウ・ジョーンズ|language=ja-JP|work=WSJ Japan}}</ref>、YouTube上の投票で、同試合で放映された52社のCMの中で1位を取った<ref name="inside_160227" />。この出来事について石原は「ポップカルチャーの最も晴れ舞台であるスーパーボウルのハーフタイムショーに流れるCMで最高の評価を得られたというのは転機のように感じますね」とコメントしている<ref name="inside_160227" />。
関連会社に、[[ポケモンセンター]]の運営を行う'''株式会社ポケモンセンター'''(Pokémon Center Co., Ltd.)、[[アジア]]地域以外の事業を行う'''The Pokémon Company International'''、[[大韓民国]]での事業を行う'''Pokémon Korea, Inc.'''、[[シンガポール]]での事業を行う'''Pokemon Singapore Pte. Ltd.'''、[[中華人民共和国]] [[上海市]]での事業を行う'''Pokémon Shanghai'''がある<ref>[https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/company/ 会社情報 | 株式会社ポケモン]</ref>。なお、ポケモンのプロモーションを行う'''株式会社ポケモンコミュニケーションズ'''(Pokémon Communications Company)は、[[2017年]]3月に株式会社ポケモンと合併している。


2016年7月に[[Niantic]]と共同でリリースした『[[Pokémon GO]]』、同年11月にリリースした『[[ポケットモンスター サン・ムーン]]』の影響を受け、2017年2月期の決算において最終利益が前期の6億1900万円から25.7倍の159億円2100万円に急増した<ref>{{Cite news|title=ポケモンの決算公告が官報に掲載。「Pokémon GO」「ポケットモンスター サン・ムーン」のヒットで純利益は前期比25.7倍の159億2100万円に|newspaper=4Gamer.net|date=2017-05-30|author=荒井陽介|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20170530084/|accessdate=2021-06-26|publisher=Aetas}}</ref>。その後も最終利益はこの水準を維持しており、2021年2月期には過去最高となる186億3000万円に達した<ref name="SGI_210531" />。
[[2016年]][[9月21日]]、{{仮リンク|4Licensing Corporation|en|4Licensing Corporation}}は第11章の破産を申請した。2017年[[2月7日]]に破産計画が発効し、その後直ちに業務を停止した<ref>{{Cite web|url=https://www.bloomberg.com/research/stocks/private/snapshot.asp?privcapId=284410|title=4Licensing Corporation: Private Company Information - Bloomberg|website=bloomberg.com|access-date=August 23, 2017}}</ref><ref>{{Cite news |url=https://www.bankruptcompanynews.com/4licensing-bankruptcy-news-2-7-17/ |title=4Licensing Bankruptcy Plan Effective, Summarized |date=February 7, 2017 |work=Bankrupt Company News |access-date=September 4, 2017 |language=en-US |archive-url=https://web.archive.org/web/20170905053237/http://bankruptcompanynews.com/4licensing-bankruptcy-news-2-7-17/ |archive-date=September 5, 2017 |url-status=dead }}</ref>。最後に、4Licensing Corporationが2度目の破産を申請した後、ウェブサイトwww.4licensingcorp.comは完全に閉鎖されたため、[[4キッズエンタテインメント]]版の英語吹き替えにおけるアニメや映画においては、アジア地域以外の事業を行う'''The Pokémon Company International'''に移管されている。


==事業==
2017年[[6月1日]]、[[三重県]][[鳥羽市]]と株式会社ポケモンは共同で事業展開する方針を固めている<ref>[https://mainichi.jp/articles/20170601/k00/00m/040/175000c 鳥羽市「ポケモン」と共同で事業展開 海外観光客も視野 - 毎日新聞 - 2017年6月1日]</ref>。
"ポケモンが末永く愛されること"を第一ミッションとして掲げており、ポケモンという1コンテンツしか扱わない一方で、ポケモンに関連する事業であれば何でも関わっている<ref name="elite" /><ref name="BL_190206">{{Cite web |url=https://www.businesslawyers.jp/articles/491 |title=「ポケモン」を支えるプロデューサーとしての法務 - 株式会社ポケモン |accessdate=2021-06-27 |author=村上未萌 |website=BUSINESS LAWYERS |publisher=弁護士ドットコム |language=ja}}</ref>。あらゆる事業の根底には「如何にポケモンを存続させていくのか」という考えがあり、会社の成り立ちから組織までこの考えが基になっている<ref name="elite">{{Cite web |url=https://www.elite-network.co.jp/interview_kigyo/22.html |title=株式会社ポケモン 企業インタビュー |accessdate=2021-06-23 |publisher=エリートネットワーク |language=ja}}</ref>。

企業理念について[[代表取締役社長]]の[[石原恒和]]はゲーム上でのポケモンの交換を通じて現実世界でコミュニケーションが取られるように、ポケモンが現実世界と仮想世界の媒を担い、「現実世界も仮想世界も両方繋いでリッチにしていきたい」と述べている<ref name="inside_160227" />。

===コンピュータゲーム===
{{See also|ポケットモンスター (ゲームシリーズ)|ポケットモンスターのスピンオフゲーム}}
コンピュータゲーム『ポケットモンスター』シリーズのプロデュースおよび各国語への翻訳・ローカライズを担っている<ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business/games |title=ビデオゲーム |accessdate=2021-06-26 |publisher=ポケモン |language=ja}}</ref>。コンシューマータイトル以外にもゲームアプリ『[[Pokémon GO]]』や『[[ポケモンマスターズ]]』などをアプリケーション開発会社などと共同で開発・運営している<ref>{{Cite news |title=エンジニアこそコミュニケーション能力が必要だ |newspaper=NewsPicks |date=2018-03-22 |author=相川いずみ |url=https://newspicks.com/news/2881142/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=ニューズピックス}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business/apps |title=アプリ |accessdate=2021-06-26 |publisher=ポケモン}}</ref><ref name="SGI_210531">{{Cite news |title=ポケモン、21年2月期の決算は売上高1200億円、営業利益278億円 最終利益は21%増の186億円に |newspaper=ソーシャルゲームインフォ |date=2021-05-31 |url=http://gamebiz.jp/?p=297085 |accessdate=2021-06-26 |publisher=ソーシャルインフォ |language=ja}}</ref>。

ポケットモンスターの最初のゲームソフトである『[[ポケットモンスター 赤・緑]]』の発売日である2月27日を「Pokémon Day」と定め、[[日本記念日協会]]の認定を受けている<ref>{{Cite news |title=「ポケモンデイ」が日本の正式な記念日として制定、シリーズ第1作『赤・緑』が発売された2月27日がポケモンの日に |newspaper=電ファミニコゲーマー |date=2020-01-31 |author=ヨシムネ |url=https://news.denfaminicogamer.jp/news/200131j |accessdate=2021-06-27 |publisher=マレ |language=ja}}</ref>。

===カードゲーム===
{{See also|ポケモンカードゲーム}}
[[メディアファクトリー]]から移管を受け、ビデオゲームソフト『ポケットモンスター』シリーズをモチーフにしたトレーディングカードゲーム『ポケモンカードゲーム』を販売している<ref>{{Cite web |url=https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1607/31/news011_2.html |title=知っていますか? ブームを支えた「ポケモンカード」 |accessdate=2021-06-26 |author=青柳美帆子 |date=2019-07-31 |website=ITmedia ビジネスオンライン |publisher=ITmedia |language=ja}}</ref>。13言語版が世界で販売されており、累計製造枚数は341億枚以上<ref>{{Cite web |url=https://www.oricon.co.jp/news/2168049/full/ |title=ポケモンカード、ブーム衰えず 『Vスタートデッキ』史上最速で販売数50万個突破 |accessdate=2021-06-26 |date=2020-07-28 |website=ORICON NEWS |publisher=オリコン}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/figures |title=数字でみるポケモン |accessdate=2021-06-26 |publisher=ポケモン }}</ref>。

===映像===
{{See also|ポケットモンスター (アニメ)|ポケットモンスター (劇場版)}}
TVアニメ『ポケットモンスター』や映画、バラエティ番組のプロモーションを担当している<ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business/movies |title=映像 |accessdate=2021-06-27 |publisher=ポケモン}}</ref><ref name="BL_190206" />。[[アメリカ]]でのTVアニメの放映は、2006年6月3日からの『Pokémon Chronicles([[ポケットモンスター サイドストーリー]])』から事業として行っている<ref>{{Cite news |title=ポケモン新シリーズ 米カートゥーンネットで放映(6/4) |newspaper=アニメ!アニメ! |date=2006-06-04 |url=https://animeanime.jp/article/2006/06/04/900.html |accessdate=2021-06-27 |publisher=イード |language=ja}}</ref>。ポケモンの中国進出に際しては、ゲームに先駆けて映像コンテンツの配信から始めており、2019年5月に中国で公開された『名探偵ピカチュウ』は大ヒットを記録し、6億4000万元(99億2000万円)の興行収入を記録した<ref>{{Cite web |url=https://dime.jp/genre/948145/ |title=ポケモンがチーム戦略バトルゲーム「ポケモンユナイト」で中国市場に挑む理由 |accessdate=2021-06-26 |author=久村竜二 |website=@DIME アットダイム |publisher=小学館}}</ref><ref>{{Cite news |title=2019年中国映画興行ランキング発表!総合1位はアニメ映画「Ne Zha」、累計興収は1兆円超え |newspaper=映画.com |date=2020-01-15 |url=https://eiga.com/news/20200115/5/ |accessdate=2021-06-26 |publisher=エイガ・ドット・コム |language=ja}}</ref>。

===直営店舗===
{{See also|ポケモンセンター}}
[[File:ポケモンセンタートウホク (30648496386).jpg|thumb|ポケモンセンタートウホク]]
ポケットモンスターの作品中に登場する施設と同名のポケモングッズ専門店「ポケモンセンター」を運営している。2021年6月現在、日本に15店舗存在する<ref>{{Cite web |url=https://www.pokemon.co.jp/shop/ |title=オフィシャルショップ一覧 |accessdate=2021-06-27 |website=ポケットモンスターオフィシャルサイト |publisher=ポケモン |language=ja}}</ref>。日本国外においては、2019年4月より「ポケモンセンターシンガポール」を運営している<ref name="history" />。過去には、2001年11月から2005年2月までアメリカ・ニューヨークに「ポケモンセンターニューヨーク」、2014年6月に期間限定でフランス・パリにおいてイラストメインの店舗「ポケモンセンターパリ」、2016年10月から11月にはイギリス・ロンドンで「ポケモンセンターロンドン」を運営していた<ref name="tyokuei" /><ref>{{Cite web |url=https://www.japanjournals.com/london/13717-pokemon-centre-london.html |title=ロンドンに期間限定オープン!ポケモンセンター |accessdate=2021-06-27 |author=ネイサン弘子 |website=Onlineジャーニー |publisher=ジャパン・ジャーナルズ}}</ref>。その他、小規模ポップアップストアの「ポケモンセンター派出所」を複数地域で不定期に開店している<ref name="tyokuei">{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business/shops |title=直営店舗 |accessdate=2021-06-26 |publisher=ポケモン}}</ref>。

ポケモンセンター以外にも国際空港や観光地を中心に展開している小規模ショップ「ポケモンストア」や、ポケモンの世界観を再現したメニューを提供する「ポケモンカフェ」、オンラインショップ「ポケモンセンターオンライン」の運営も行っている<ref name="tyokuei" />。

===ライセンス・タイアップ===
[[File:ポケモン コラボ ポケ盛 吉野家 恵比寿駅前店 (49220441171).jpg|thumb|[[吉野家]]とポケモンのコラボレーション]]
2000年の商号変更と同時に、それまで任天堂が担っていたライセンス関連事業を継承した<ref name="4gamer_151229" /><!--(経緯は後述)-->。ゲームの著作権者である任天堂、[[ゲームフリーク]]、[[クリーチャーズ]]、およびその3社に[[小学館集英社プロダクション]]、[[テレビ東京]]、[[ジェイアール東日本企画]]を加えたアニメ原作権者6社からライセンスを委託されたポケモンが、関連商品の販売やタイアップなどへのライセンスの許諾を担っている<ref>{{Cite book |last=谷口功 |title=図解入門業界研究 最新アニメ業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版] |url=https://books.google.com/books?id=qvgoEAAAQBAJ&newbks=0&hl=ja |date=2020-12-23 |publisher=株式会社秀和システム |page=38 |last2=麻生はじめ}}</ref>。[[タイ王国|タイ]]においては2014年12月から現地の通信大手[[トゥルー・コーポレーション]]とマスターライセンシー契約を締結しており、同地域でのアニメの放映やキャラクター商品の販売などを一任している<ref>{{Cite news |title=トゥルー・コーポ、ポケモン活用で契約 |newspaper=日本経済新聞 |date=2014-12-11 |author=小野由香子 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLASDX11H1O_R11C14A2FFE000/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=日本経済新聞社 |language=ja}}</ref>。

====ポケモンローカルActs====
[[ファイル:Ibusuki Evey.JPG|thumb|200px|right|指宿市に設置されたイーブイのマンホール蓋(ポケふた)]]
各都道府県に「推しポケモン」を設定し、ポケモンのイベント出演や[[スタンプラリー]]の実施、コラボグッズの販売、『[[Pokémon GO]]』との連動イベントなどの多様な内容で全国さまざまな地域の魅力とポケモンの魅力を国内外に発信する取り組み<ref name="wp191107">{{Cite news |title=ご当地“推しポケモン”が続々誕生、なぜ今地域PR? その背景をポケモン社に直撃 |newspaper=ウォーカープラス |date=2019-11-07 |author=国分洋平 |url=https://www.walkerplus.com/article/208801/ |accessdate=2021-10-30 |publisher=KADOKAWA}}</ref>。[[東日本大震災]]の復興支援から始まった「POKEMON with YOU」事業、2015年にポケモンが運営するWebサイト「ポケモンだいすきクラブ」上にて実施したポケモン「ヤドン」と[[香川県]]のコラボレーション企画、2016年にリリースされた『Pokémon GO』にて実施した複数の地域とのコラボレーション企画を受け、2018年4月に[[エイプリルフール]]企画として香川県で「『ヤドン県』改名」イベントを実施し、成功したことから本格的に活動を始めた<ref name="wp191107" />。2019年7月31日にこの事業は「ポケモンローカルActs」と名付けられ、活動を紹介するポータルサイトが開設された<ref>{{Cite news |title=ポケモンマンホール“ポケふた”の全国展開が決定!“推しポケモン”の魅力を訴求するポータルサイト“ポケモンローカルActs”も開設 |newspaper=ファミ通.com |date=2019-07-31 |url=https://www.famitsu.com/news/201907/31180583.html |accessdate=2021-10-30 |publisher=KADOKAWA Game Linkage}}</ref>。本事業は営利目的ではなく、ライセンス使用料を受け取っていない<ref name="wp191107" />。

様々なポケモンがデザインされた[[マンホールの蓋]]を設置する「ポケふた」プロジェクトや<ref>{{Cite news |title=【ポケモンマンホール】“ポケふた”が全国展開チュウ! ゲーム業界一マンホール蓋に詳しい!? 企画担当にそのこだわりを聞く |newspaper=ファミ通.com |date=2019-10-05 |url=https://www.famitsu.com/news/201910/05184126.html |accessdate=2021-10-30 |publisher=KADOKAWA Game Linkage}}</ref>、[[伊藤園]]と共同で実施している推しポケモンがデザインされた災害対応[[自動販売機]]の設置事業なども本事業の一環として行われている<ref>{{Cite news |title=ポケモン効果で設置台数を20倍以上に拡大した災害対応自販機 「推しポケモン」デザインを各地一斉スタートし地域貢献にも意欲 伊藤園 |newspaper=食品新聞 |date=2021-04-14 |url=https://shokuhin.net/42377/2021/04/14/inryou/inryou-inryou/ |accessdate=2021-10-30 |publisher=食品新聞社}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://local.pokemon.jp/ |title=ポケモンローカルActs |accessdate=2021-10-30 |website=ポケモンローカルActs |publisher=ポケモン}}</ref>。

===海外事業===
韓国、シンガポールはそれぞれ子会社が存在し、中国本土は中国事業部、それ以外のアジア地域はアジアビジネス事業部が担う<ref>{{Cite news |title=ポケモンのアジア展開を担うプロデューサーたち |newspaper=NewsPicks |date=2019-02-04 |author=唐仁原俊博 |url=https://newspicks.com/news/3635738/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=ニューズピックス}}</ref><ref name="company" />。アジア以外の地域においては子会社であるThe Pokémon Company Internationalが担っている<ref name="international" />。「Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、地域で行動しよう)」の精神に基づき、グローバルのプロデュースを最初に考え、それを地域に合わせて最適な形で提供していく方針で事業を行っている<ref>{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/business/international |title=海外事業 |accessdate=2021-06-27 |publisher=ポケモン}}</ref><ref>{{Cite news |title=「ポケモン」✕「ハリウッド」。グローバル映画市場への挑戦とは |newspaper=NewsPicks |date=2019-06-27 |author=唐仁原俊博 |url=https://newspicks.com/news/4002821/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=ニューズピックス}}</ref>。

===その他===
2018年にロンドンの美術大学[[ロイヤル・カレッジ・オブ・アート]](RCA)と共同で「ポケモンスカラシップ」という奨学金を設立し、RCAでデザインおよびコミュニケーションを専攻する修士課程2年生の学生へ学費の補助を行っている<ref>{{Cite news |title=ポケモンがロイヤル・カレッジ・オブ・アートと新たな取り組み 革新的な芸術とデザインを支援する奨学金を設立 |newspaper=AXIS |date=2019-01-24 |url=https://www.axismag.jp/posts/2019/01/113441.html |accessdate=2021-06-23 |language=ja}}</ref>。

[[ポケモンワールドチャンピオンシップス]]を始めとした、ポケモンのゲームやカードの大会を主催している<ref>{{Cite news |title=あらゆるポケモンバトルの世界一を決める「ポケモンワールドチャンピオンシップス2016」が開催決定!国内公式大会は4月下旬より開催 |newspaper=Gamer |date=2016-02-15 |url=https://www.gamer.ne.jp/news/201602150074/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=ixll |language=ja}}</ref><ref>{{Cite news |title=「ポケモン竜王戦 2020 本戦」をレポート。ポケモンカードゲームとポケットモンスター ソード・シールドの竜王が決定 |newspaper=4Gamer.net |date=2021-05-31 |author=大陸新秩序 |url=https://www.4gamer.net/games/451/G045125/20210531022/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=Aetas |language=ja}}</ref>。

==関連会社==
直営のポケモン関連施設を運営する株式会社ポケモンセンターと、4社の海外支社を持つ<ref name="company">{{Cite web |url=https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/company |title=会社情報 |accessdate=2021-06-23 |publisher=ポケモン |language=ja}}</ref>。2010年にポケモンのプロモーションを担う関連会社として設立された株式会社ポケモンコミュニケーションズは、2017年1月に株式会社ポケモンへ吸収合併された<ref>{{Cite news |title=ポケモン、『ポケモン』のプロモーションを担う関連会社ポケモンコミュニケーションズを吸収合併 |newspaper=Social Game Info |date=2017-01-25 |url=http://gamebiz.jp/?p=177205 |accessdate=2021-06-23 |publisher=ソーシャルインフォ |language=ja}}</ref>。『[[Pokémon GO]]』を共同で開発・運営しているNianticが[[Google]]社から独立する際には、任天堂とともに同社へ出資を行っている<ref>{{Cite news |title=ポケモンGO、大ヒット生んだ3社の理念 |newspaper=日経ビジネス |date=2016-08-23 |author=井上理 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO06211150Y6A810C1000000/ |accessdate=2021-06-27 |publisher=日本経済新聞社}}</ref>。

;株式会社ポケモンセンター
:オフィシャルショップ「[[ポケモンセンター]]」、カジュアルショップ「ポケモンストア」などのポケモングッズ専門店や、オンラインショップ「ポケモンセンターオンライン」などの運営を行う。2011年8月に株式会社ポケモンセンタートウキョーとして設立。2013年3月に現在の商号に変更された。六本木ヒルズに本社を置く<ref>{{Cite web |url=https://recruit.pokemon.co.jp/pokemoncenter/company/ |title=会社概要 |accessdate=2021-06-23 |publisher=ポケモンセンター}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://pokemoncenter-recruit.jp/production/static/company_overview.html |title=【株式会社ポケモンセンター】 会社概要 |accessdate=2021-06-23 |publisher=株式会社ポケモンセンター }}</ref>。
;The Pokémon Company International
:アジア以外の地域での事業を担う<ref name="international">{{Cite web |url=https://www.pokemon.com/us/about-pokemon/ |title=About the Pokémon Company International |accessdate=2021-06-23 |publisher=the Pokémon Company}}</ref>。Pokémon USAとして2001月2日に設立され、2009年8月に現在の商号に変更された。[[アメリカ]]・[[ワシントン州]][[ベルビュー (ワシントン州)|ベルビュー]]にシアトルオフィス、[[イギリス]]・[[ロンドン]]にロンドンオフィスを置く<ref>{{Cite web |url=https://www.bloomberg.com/profile/company/0446185D:US |title=Pokemon Co International Inc/The |accessdate=2021-06-23 |website=Bloomberg |publisher=ブルームバーグ}}</ref><ref>{{Cite news |title=Saving his dog cost him his collection of Pokémon cards, but the company made up for the sacrifice |newspaper=Entrepreneur Asia Pacific |date=2021-06-02 |url=https://www.entrepreneur.com/article/373563 |accessdate=2021-06-23 |language=en}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://careerforum.net/ja/event/sgp/companylist_49/3100/company_detail/ |title=ポケモンの企業情報 |accessdate=2021-06-23 |website=CareerForum.Net}}</ref>。
;Pokémon Korea, Inc.
:[[大韓民国]]での事業を行う。2006年8月設立<ref name="history" />。
;Pokemon Singapore Pte. Ltd.
:[[シンガポール]]での事業を行う。2018年5月設立<ref name="history" />。
;宝可梦(上海)玩具有限公司(Pokémon Shanghai)<ref name="company" />
:[[中華人民共和国]][[上海市]]での事業を行う。2020年7月設立<ref name="history" />。

==人物==
1998年の設立時から[[代表取締役社長]]は石原恒和が務めている<ref>{{Cite web |url=https://awards.cesa.or.jp/2017/prize/pokemon_go.html |title=経済産業大臣賞 |accessdate=2021-06-26 |website=日本ゲーム大賞 |publisher=一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会}}</ref>。石原は『ポケットモンスター 赤・緑』よりポケモンソフト全作品にプロデューサーとして携わっている<ref name="inside_160227" />。[[代表取締役]][[最高執行責任者]](COO)を務める宇都宮崇人はコンサルティング会社[[ブーズ・アレン・ハミルトン]]、[[執行役員]]の河本拓は医療系メーカー[[ジョンソン・エンド・ジョンソン]]からの中途入社であり、入社までポケモンについてほとんど知らなかったが、それぞれ面接でポケモンのビジネスモデルに衝撃を受け入社を決意した<ref name="NP_180223">{{Cite web |url=https://newspicks.com/news/2833811/ |title=「ポケモンだけ」だから面白い。ポケモンにすべてを懸けるふたり |accessdate=2021-06-26 |author=相川いずみ |date=2018-02-23 |website=NewsPicks |publisher=ニューズピックス}}</ref>。宇都宮は2005年に入社後、Webプロモーション、小売店舗事業などの各種事業を担当、『Pokémon GO』では事業責任者を務め、ポケモンセンタートウキョーのビジネスユニット長を経て、現職<ref name="NP_180223" /><ref>{{Cite web |url=http://www.kosonippon.org/news/2020/taidan0901/ |title=【対談】ポケモンと考える『現実世界と仮想世界をより豊かにする方法』|宇都宮崇人(株式会社ポケモン代表取締役)×伊藤伸(構想日本理事) |accessdate=2021-06-26 |date=2020-08-27 |publisher=一般社団法人構想日本}}</ref>。2010年12月から2012年1月には、後に[[任天堂]]第5代社長となる[[君島達己]]が代表取締役を務めていた<ref>{{Cite news |title=任天堂、君島達己常務取締役が9月16日付で新社長に昇格 同日にフェローを新設し、竹田玄洋氏と宮本茂氏が就任 |newspaper=ソーシャルゲームインフォ |date=2015-09-14 |url=http://gamebiz.jp/?p=149595 |accessdate=2021-06-26 |publisher=ソーシャルインフォ }}</ref>。2012年には、後に[[任天堂]]第6代社長となる[[古川俊太郎]]が社外取締役に就任している<ref>{{Cite news |title=【人事】任天堂、6月28日付で君島達己社長が退任 後任は現取締役 常務執行役員の古川俊太郎氏 君島社長は相談役に就任予定 |newspaper=ソーシャルゲームインフォ |date=2018-04-26 |url=http://gamebiz.jp/?p=209552 |accessdate=2021-06-27 |publisher=ソーシャルインフォ |language=ja}}</ref>。

==エピソード==
2005年1月、国際的に最も権威のある[[学術雑誌]]の1つである[[ネイチャー]]誌に、POK赤血球骨髄球性個体発生因子(POK erythroid myeloid ontogenic factor)という転写抑制因子が発[[がん]]において重要な役割を担うという研究結果が発表され、この遺伝子に頭文字をとって「POKEMON」という名前がつけられた<ref>{{Cite journal |last=Maeda |first=Takahiro |last2=Hobbs |first2=Robin M. |last3=Merghoub |first3=Taha |last4=Guernah |first4=Ilhem |last5=Zelent |first5=Arthur |last6=Cordon-Cardo |first6=Carlos |last7=Teruya-Feldstein |first7=Julie |last8=Pandolfi |first8=Pier Paolo |date=2005-01 |title=Role of the proto-oncogene Pokemon in cellular transformation and ARF repression |url=http://www.nature.com/articles/nature03203 |journal=Nature |volume=433 |issue=7023 |pages=278–285 |language=en |doi=10.1038/nature03203 |issn=0028-0836}}</ref><ref name="中尾2016" /><ref name="Tom2005" />。この論文はマスコミの注目を浴び、「Pokemon’s cancer role revealed(癌におけるPokemonの役割が判明)」という見出しで各種雑誌に掲載され、がんとポケモンを関連付けられることを恐れたPokémon USAはネイチャー誌に対して、その遺伝子をPOKEMONと呼ぶことを中止しなければ提訴すると警告した<ref name="中尾2016">{{Cite web |url=https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758115759.html |title=第25回 POKEMONという名のタンパク |accessdate=2021-06-23 |author=中尾篤典 |work=こんなにも面白い医学の世界 |publisher=羊土社}}</ref><ref name="Tom2005">{{Cite journal |last=Simonite |first=Tom |date=2005-12 |title=Pokémon blocks gene name |url=http://www.nature.com/articles/438897a |journal=Nature |volume=438 |issue=7070 |pages=897–897 |language=en |DOI=10.1038/438897a |doi=10.1038/438897a |issn=0028-0836}}</ref>。警告後、その研究成果を発表した{{仮リンク|メモリアルスローンケタリングがんセンター|en|Memorial Sloan Kettering Cancer Center}}はその遺伝子を{{仮リンク|HUGO Gene Nomenclature Committee|en|HUGO Gene Nomenclature Committee}}によってつけられていた系統名である''[[Zbtb7]]''と呼んでいる<ref name="Tom2005" />。


== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
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2021年11月27日 (土) 06:18時点における版

株式会社ポケモン
The Pokémon Company
本社の入居する六本木ヒルズ森タワー
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
100-6118
東京都港区六本木6丁目10番1号
六本木ヒルズ森タワー8階
北緯35度39分37.8秒 東経139度43分44.6秒 / 北緯35.660500度 東経139.729056度 / 35.660500; 139.729056座標: 北緯35度39分37.8秒 東経139度43分44.6秒 / 北緯35.660500度 東経139.729056度 / 35.660500; 139.729056
設立 1998年4月23日
業種 その他製品
法人番号 1010401079276 ウィキデータを編集
事業内容 店舗運営事業
ゲームソフト事業
カードゲーム事業
映画事業
アニメ事業
ライセンス管理事業
代表者 代表取締役社長 石原恒和
代表取締役 宇都宮崇人
資本金 3億6500万円
(2021年2月28日現在)[1]
売上高 1200億1900万円
(2021年2月期)[1]
営業利益 278億0400万円
(2021年2月期)[1]
経常利益 279億7000万円
(2021年2月期)[1]
純利益 186億3000万円
(2021年2月期)[1]
純資産 798億5000万円
(2021年2月28日現在)[1]
総資産 1052億5700万円
(2021年2月28日現在)[1]
決算期 2月末日
主要株主 任天堂株式会社 32%
株式会社ゲームフリーク
株式会社クリーチャーズ
主要子会社 The Pokémon Company International
Pokémon Korea, Inc.
Pokemon Singapore Pte. Ltd.
宝可梦(上海)玩具有限公司(Pokémon Shanghai)
株式会社ポケモンセンター
関係する人物 君島達己(元代表取締役)
古川俊太郎
外部リンク https://corporate.pokemon.co.jp/
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アジア地域以外の事業を行うThe Pokémon Company International

株式会社ポケモン: The Pokémon Company[2])は、ポケットモンスターに関連した事業を行う日本の企業である。ポケットモンスターのプロデュースライセンス管理および関連キャラクターグッズの販売、ゲームソフトの開発や関連商品の専門店であるポケモンセンターの経営を行う。「ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界の両方を豊かにすること。」を企業理念とし[3]、ポケモンというコンテンツを永続的なブランドに育てることを目的に設立された[4]東京都港区六本木六本木ヒルズに本社を置く。任天堂の持分法適用関連会社[5]

歴史

東京都中央区日本橋にポケモンセンタートウキョーの運営を担う法人としてポケモンの原著作権者である任天堂ゲームフリーククリーチャーズの3社の共同出資により1998年4月23日に「ポケモンセンター株式会社」として設立された[6]

2000年10月に現在の商号に変更し、ポケモンのライセンス関連事業を開始した[6][7]。この背景には『ポケットモンスター 金・銀』の発売後、商品企画の提案が海外からも含めて増加したことで、当時は任天堂が自社で行っていたライセンス管理業務がパンクしてしまい[7]、ポケモンに関する権利を集約する場が求められていたことにある[7][8]。また、その際には岩田聡が日本国内外を含めた関連各社[9]の調整役に立った[7]

2005年12月13日にはNintendo of Americaが保有する同地域でのポケモンカードゲームのマーケティングおよび流通管理の移管を発表[10]。同月24日には米国子会社のPokémon USAが4キッズエンタテインメントからアジア以外の地域におけるアニメ『ポケットモンスター』の放映権とビデオグラム化権およびトレーディングカードとテレビゲームを除く商品化権の取得を発表し、海外におけるポケモン関連の権利のほとんどが日本のポケモンとPokémon USAに集約された[10]

2016年にはアメリカのナショナル・フットボール・リーグの優勝決定戦第50回スーパーボウルでポケモン20周年を記念したコマーシャル映像を放映した[11]。この映像はYouTube上でも公開され、スーパーボウル前の再生回数で首位を獲得し[12]、YouTube上の投票で、同試合で放映された52社のCMの中で1位を取った[11]。この出来事について石原は「ポップカルチャーの最も晴れ舞台であるスーパーボウルのハーフタイムショーに流れるCMで最高の評価を得られたというのは転機のように感じますね」とコメントしている[11]

2016年7月にNianticと共同でリリースした『Pokémon GO』、同年11月にリリースした『ポケットモンスター サン・ムーン』の影響を受け、2017年2月期の決算において最終利益が前期の6億1900万円から25.7倍の159億円2100万円に急増した[13]。その後も最終利益はこの水準を維持しており、2021年2月期には過去最高となる186億3000万円に達した[14]

事業

"ポケモンが末永く愛されること"を第一ミッションとして掲げており、ポケモンという1コンテンツしか扱わない一方で、ポケモンに関連する事業であれば何でも関わっている[15][16]。あらゆる事業の根底には「如何にポケモンを存続させていくのか」という考えがあり、会社の成り立ちから組織までこの考えが基になっている[15]

企業理念について代表取締役社長石原恒和はゲーム上でのポケモンの交換を通じて現実世界でコミュニケーションが取られるように、ポケモンが現実世界と仮想世界の媒を担い、「現実世界も仮想世界も両方繋いでリッチにしていきたい」と述べている[11]

コンピュータゲーム

コンピュータゲーム『ポケットモンスター』シリーズのプロデュースおよび各国語への翻訳・ローカライズを担っている[17]。コンシューマータイトル以外にもゲームアプリ『Pokémon GO』や『ポケモンマスターズ』などをアプリケーション開発会社などと共同で開発・運営している[18][19][14]

ポケットモンスターの最初のゲームソフトである『ポケットモンスター 赤・緑』の発売日である2月27日を「Pokémon Day」と定め、日本記念日協会の認定を受けている[20]

カードゲーム

メディアファクトリーから移管を受け、ビデオゲームソフト『ポケットモンスター』シリーズをモチーフにしたトレーディングカードゲーム『ポケモンカードゲーム』を販売している[21]。13言語版が世界で販売されており、累計製造枚数は341億枚以上[22][23]

映像

TVアニメ『ポケットモンスター』や映画、バラエティ番組のプロモーションを担当している[24][16]アメリカでのTVアニメの放映は、2006年6月3日からの『Pokémon Chronicles(ポケットモンスター サイドストーリー)』から事業として行っている[25]。ポケモンの中国進出に際しては、ゲームに先駆けて映像コンテンツの配信から始めており、2019年5月に中国で公開された『名探偵ピカチュウ』は大ヒットを記録し、6億4000万元(99億2000万円)の興行収入を記録した[26][27]

直営店舗

ポケモンセンタートウホク

ポケットモンスターの作品中に登場する施設と同名のポケモングッズ専門店「ポケモンセンター」を運営している。2021年6月現在、日本に15店舗存在する[28]。日本国外においては、2019年4月より「ポケモンセンターシンガポール」を運営している[6]。過去には、2001年11月から2005年2月までアメリカ・ニューヨークに「ポケモンセンターニューヨーク」、2014年6月に期間限定でフランス・パリにおいてイラストメインの店舗「ポケモンセンターパリ」、2016年10月から11月にはイギリス・ロンドンで「ポケモンセンターロンドン」を運営していた[29][30]。その他、小規模ポップアップストアの「ポケモンセンター派出所」を複数地域で不定期に開店している[29]

ポケモンセンター以外にも国際空港や観光地を中心に展開している小規模ショップ「ポケモンストア」や、ポケモンの世界観を再現したメニューを提供する「ポケモンカフェ」、オンラインショップ「ポケモンセンターオンライン」の運営も行っている[29]

ライセンス・タイアップ

吉野家とポケモンのコラボレーション

2000年の商号変更と同時に、それまで任天堂が担っていたライセンス関連事業を継承した[7]。ゲームの著作権者である任天堂、ゲームフリーククリーチャーズ、およびその3社に小学館集英社プロダクションテレビ東京ジェイアール東日本企画を加えたアニメ原作権者6社からライセンスを委託されたポケモンが、関連商品の販売やタイアップなどへのライセンスの許諾を担っている[31]タイにおいては2014年12月から現地の通信大手トゥルー・コーポレーションとマスターライセンシー契約を締結しており、同地域でのアニメの放映やキャラクター商品の販売などを一任している[32]

ポケモンローカルActs

指宿市に設置されたイーブイのマンホール蓋(ポケふた)

各都道府県に「推しポケモン」を設定し、ポケモンのイベント出演やスタンプラリーの実施、コラボグッズの販売、『Pokémon GO』との連動イベントなどの多様な内容で全国さまざまな地域の魅力とポケモンの魅力を国内外に発信する取り組み[33]東日本大震災の復興支援から始まった「POKEMON with YOU」事業、2015年にポケモンが運営するWebサイト「ポケモンだいすきクラブ」上にて実施したポケモン「ヤドン」と香川県のコラボレーション企画、2016年にリリースされた『Pokémon GO』にて実施した複数の地域とのコラボレーション企画を受け、2018年4月にエイプリルフール企画として香川県で「『ヤドン県』改名」イベントを実施し、成功したことから本格的に活動を始めた[33]。2019年7月31日にこの事業は「ポケモンローカルActs」と名付けられ、活動を紹介するポータルサイトが開設された[34]。本事業は営利目的ではなく、ライセンス使用料を受け取っていない[33]

様々なポケモンがデザインされたマンホールの蓋を設置する「ポケふた」プロジェクトや[35]伊藤園と共同で実施している推しポケモンがデザインされた災害対応自動販売機の設置事業なども本事業の一環として行われている[36][37]

海外事業

韓国、シンガポールはそれぞれ子会社が存在し、中国本土は中国事業部、それ以外のアジア地域はアジアビジネス事業部が担う[38][2]。アジア以外の地域においては子会社であるThe Pokémon Company Internationalが担っている[39]。「Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、地域で行動しよう)」の精神に基づき、グローバルのプロデュースを最初に考え、それを地域に合わせて最適な形で提供していく方針で事業を行っている[40][41]

その他

2018年にロンドンの美術大学ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)と共同で「ポケモンスカラシップ」という奨学金を設立し、RCAでデザインおよびコミュニケーションを専攻する修士課程2年生の学生へ学費の補助を行っている[42]

ポケモンワールドチャンピオンシップスを始めとした、ポケモンのゲームやカードの大会を主催している[43][44]

関連会社

直営のポケモン関連施設を運営する株式会社ポケモンセンターと、4社の海外支社を持つ[2]。2010年にポケモンのプロモーションを担う関連会社として設立された株式会社ポケモンコミュニケーションズは、2017年1月に株式会社ポケモンへ吸収合併された[45]。『Pokémon GO』を共同で開発・運営しているNianticがGoogle社から独立する際には、任天堂とともに同社へ出資を行っている[46]

株式会社ポケモンセンター
オフィシャルショップ「ポケモンセンター」、カジュアルショップ「ポケモンストア」などのポケモングッズ専門店や、オンラインショップ「ポケモンセンターオンライン」などの運営を行う。2011年8月に株式会社ポケモンセンタートウキョーとして設立。2013年3月に現在の商号に変更された。六本木ヒルズに本社を置く[47][48]
The Pokémon Company International
アジア以外の地域での事業を担う[39]。Pokémon USAとして2001月2日に設立され、2009年8月に現在の商号に変更された。アメリカワシントン州ベルビューにシアトルオフィス、イギリスロンドンにロンドンオフィスを置く[49][50][51]
Pokémon Korea, Inc.
大韓民国での事業を行う。2006年8月設立[6]
Pokemon Singapore Pte. Ltd.
シンガポールでの事業を行う。2018年5月設立[6]
宝可梦(上海)玩具有限公司(Pokémon Shanghai)[2]
中華人民共和国上海市での事業を行う。2020年7月設立[6]

人物

1998年の設立時から代表取締役社長は石原恒和が務めている[52]。石原は『ポケットモンスター 赤・緑』よりポケモンソフト全作品にプロデューサーとして携わっている[11]代表取締役最高執行責任者(COO)を務める宇都宮崇人はコンサルティング会社ブーズ・アレン・ハミルトン執行役員の河本拓は医療系メーカージョンソン・エンド・ジョンソンからの中途入社であり、入社までポケモンについてほとんど知らなかったが、それぞれ面接でポケモンのビジネスモデルに衝撃を受け入社を決意した[53]。宇都宮は2005年に入社後、Webプロモーション、小売店舗事業などの各種事業を担当、『Pokémon GO』では事業責任者を務め、ポケモンセンタートウキョーのビジネスユニット長を経て、現職[53][54]。2010年12月から2012年1月には、後に任天堂第5代社長となる君島達己が代表取締役を務めていた[55]。2012年には、後に任天堂第6代社長となる古川俊太郎が社外取締役に就任している[56]

エピソード

2005年1月、国際的に最も権威のある学術雑誌の1つであるネイチャー誌に、POK赤血球骨髄球性個体発生因子(POK erythroid myeloid ontogenic factor)という転写抑制因子が発がんにおいて重要な役割を担うという研究結果が発表され、この遺伝子に頭文字をとって「POKEMON」という名前がつけられた[57][58][59]。この論文はマスコミの注目を浴び、「Pokemon’s cancer role revealed(癌におけるPokemonの役割が判明)」という見出しで各種雑誌に掲載され、がんとポケモンを関連付けられることを恐れたPokémon USAはネイチャー誌に対して、その遺伝子をPOKEMONと呼ぶことを中止しなければ提訴すると警告した[58][59]。警告後、その研究成果を発表したメモリアルスローンケタリングがんセンター英語版はその遺伝子をHUGO Gene Nomenclature Committee英語版によってつけられていた系統名であるZbtb7と呼んでいる[59]

脚注

  1. ^ a b c d e f g 第23期決算公告、2021年(令和3年)5月31日付「官報」(号外第120号)110頁。
  2. ^ a b c d 会社情報”. ポケモン. 2021年6月23日閲覧。
  3. ^ 企業理念”. ポケモン. 2021年6月23日閲覧。
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外部リンク