ポケットピカチュウ
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メーカー | 任天堂 |
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種別 | 携帯型ゲーム機 |
発売日 |
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ポケットピカチュウは、1998年3月27日に任天堂が発売した歩数計とゲームの複合体である電子ゲームである。小売価格は2500円[1]。
概要[編集]
ポケットピカチュウは、内部に一匹のピカチュウが存在しているという設定になっており、小型の液晶画面でその様子を見ることが出来る。振動によって歩数のカウントが溜まり、そうして「一緒に歩く」ことでピカチュウとの親密度(お友達度)が上がるようになっている。
歩数の蓄積と共に「ワット」(20歩で1ワット)も溜まっていき、これをピカチュウにあげることでも「お友達度」が上がる。またスロットマシン(1回5ワット・100歩分)などのミニゲームに使うことが出来る。
1999年(平成11年)11月21日には、溜めた「ワット」のデータを赤外線通信で『ポケットモンスター 金・銀・クリスタル』に送ることでゲーム中のアイテムを手に入れることの出来る機能や、液晶画面のカラー化を行った新型機「ポケットピカチュウカラー 金・銀といっしょ!」も発売された。上に挙げたような仕草も一新され、総歩数は7桁表示され、1日ごとの歩数が7日分保存されるなど、歩数計としての機能も強化されている。
なおボタンの配置や形状などのレイアウトはおおむねゲームボーイに準じている。
デザインは任天堂開発技術部の杉野憲一が担当した。
ゲーム内容[編集]
お友達度[編集]
- どんゾコ
- 最悪の状態。ピカチュウがモンスターボールに入るが、ある程度振ると出てくる。 最初は20歩程でいいが、2回目以降はもっと振らなければ出て来なくなることがある。この間はプレゼントを与えたり、ゲームで遊ぶ事は出来ない(前者のことをしようとすると「Where is Pikachu?」、後者のことをしようとすると「ゲームどころではない! ユサブリをかけろ!」と表示される)。
- へんなカンジ
- なみなカンジより悪い状態で後ろ向きになる。振ると一時的にこちらを向くが、またすぐに後ろを向いてしまう。ほとんどの仕草が見られなくなる。
- なみなカンジ
- 普通の状態。横向きで、振るとこちらを向く。初期設定ではこの状態から始まる。
- いいカンジ
- なみなカンジより良い状態。プレイヤーを探しており、振るとこちらをずっと見てくるようになる。
- フレンドリー
- 最高の状態。いいカンジの時よりさらに画面に大きく迫っていて、振るとニコニコする。
ピカチュウの仕草[編集]
歩数によって成長していくように変化する。以下は基本的に1作目のものである。
基本的な運動[編集]
- 歩く
- 一定時間歩くか振るかしていると、ピカチュウも一緒になって歩き出す。たくさん歩くと息切れする。
- 走る
- ピカチュウを何度か歩かせていると見られる。
- おもちゃの車
- 総歩数25000 - 99999の間に見られる。レーシングカーの形をしており、足蹴りで進む。
- 三輪車
- 総歩数50000 - 149999の間に見られる。三輪車は丁度いい大きさである。たくさん歩くと息切れする。
- 足こぎ自動車
- 総歩数100000 - 224999の間に見られる。おもちゃの車との違いは車体と、ペダルでこいでいること。
- 自転車
- 総歩数150000 - 299999の間に見られる。足が届かず、無理矢理進んでいる。ライトも点いている。
- 一輪車
- 総歩数225000 - 399999の間に見られる。結構器用にこいでいる。たくさん歩くと息切れする。
- スケボー
- 総歩数300000以降から見られるようになる。たくさん歩くと立ちのりをし、口から音符「♪」を出す。
- 竹馬
- 総歩数400000以降から見られるようになる。結構器用に使えている。
時間限定の仕草[編集]
最初から見られる仕草[編集]
- 砂場遊び
- 振動(振った後に見られる動作):動作が速くなる
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時、16時 - 18時
- 積木
- 振動:積木が崩れる
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時、16時 - 18時
- 何度も崩させるとお友達度が下がる。
- キャンディー
- 振動:落とす
- 確認時間:15時台
- おやつ。何度も落とさせるとお友達度が下がることがある。
- 絵本読み
- 振動:ページをめくる
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時、16時 - 18時
- 30万歩以降は授業の仕草にグレードアップ。
- テレビ
- 振動:ピカチュウが飛び上がる
- 確認時間:18時 - 20時(30万歩以上からは21時)
- 横からのアングルのため、見ている番組は不明。
- 食事(手づかみ)
- 振動:ちゃぶ台返し(なみなカンジ以下)、何も無し(いいカンジ以上)
- 確認時間:7時台、12時台、18時台
- 何を食べているかは不明。卓袱台返しさせるとお友達度が下がることがある。 食事(箸)登場以降は成長に伴い見られなくなる。
- 食事(パン)
- 振動:卓袱台返し(なみなカンジ以下)、何も無し(いいカンジ以上)
- 確認時間:7時台、12時台、18時台
- クロスのかかったテーブルで食パンを食べている。卓袱台返しさせるとお友達度が下がることがある。
- あくび
- 振動:何も無し
- 確認時間:食事後、睡眠前
- 歯磨き
- 振動:動作が速くなる
- 確認時間:起床、食事後
- うがいをする動作は見られない。
- シャワー
- 振動:こっちを見る。何度も揺さぶるとお友達度が下がることがある。
- 確認時間:18時 - 19時(30万歩以上からは20時)
- 睡眠
- 振動:目を覚まして起きる
- 確認時間:20時(30万歩以上からは21時) - 翌日8時
- 寝方は仰向け、うつ伏せ、横+画面後向きの4種類。朝方放っておくと勝手に起きている。何度も起こしたり、時間設定を変えるとお友達度が下がるので注意。
15万歩以上で見られる仕草[編集]
- 凧あげ
- 振動:走る
- 確認時間:16時 - 18時
- ラッパ吹き
- 振動:何も無し
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時、16時 - 18時
30万歩以上で見られる仕草[編集]
- ヨーヨー
- 振動:前に投げる
- 確認時間:16時 - 18時
- ラジコン
- 振動:ラジコンのスピードUP
- 確認時間:19時台
- 授業(算数)
- 振動:9+2=?
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時
- 授業(世界史)
- 振動:ピラミッドから砂遊びを思い出す
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時
- ソフトクリーム
- 振動:落とす
- 確認時間:15時台
- おやつ。何度も落とさせるとお友達度が下がることがある。
- 食事(箸)
- 振動:卓袱台返し(なみなカンジ以下)、何も無し(いいカンジ以上)
- 確認時間:7時台、12時台、18時台
- ご飯入りの茶碗と箸を持っての食事。 見られるようになって間もないうちは夕食時のみ(練習中という設定)。
- 泡風呂
- 振動:こちらを見る
- 確認時間:20時 - 21時 シャワー同様、何度も揺さぶるとお友達度が下がることがある。
- ラブラブ
- 振動:何も無し
- 確認時間:食事後、または睡眠前
45万歩以上で見られる仕草[編集]
- パソコン
- 振動:キーボードを叩く
- 確認時間:19 - 20時
- 授業(英語)
- 振動:「THIS IS A PEN.」→「PIKA PI PI CHU!」
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時
- 授業(居眠り)
- 振動:目を覚ます
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時
- ピアノ演奏
- 振動:何も無し
- 確認時間:9時 - 12時、13時 - 15時、16時 - 17時
- ハンググライダー
- 振動:何も無し
- 確認時間:?
- バック転
- 振動:何も無し
- 確認時間:?
- お礼の手紙
- 振動:何も無し
- 確認時間:?
プレゼント時の仕草[編集]
- ヘンな顔
- 与えるワット数:0
- あくび
- 与えるワット数:1 - 99
- 手拍子
- 与えるワット数:100 - 299
- ラブラブ
- 与えるワット数:300 - 699
- バック転
- 与えるワット数:300 - 699
- お礼の手紙
- 与えるワット数:300 - 699
- ラッパ吹き
- 与えるワット数:700 - 999
- ピアノ演奏
- 与えるワット数:700 - 999
- 玉乗り
- 与えるワット数:700 - 999
- 遊泳
- 与えるワット数:700 - 999
- ハンググライダー
- 与えるワット数:700 - 999
スロット[編集]
獲得したワットを利用し、スロットゲームが行える。揃った結果に応じて最大500ワットが獲得できる。
余談ではあるが、1万歩(500W)分のカウントを上げた後にスロットを行うと、1度だけ高確率で777が揃う状態となっている。5Wで1プレイを行い、500Wを稼げる。これを利用することにより1万歩で稼げるワットは500+500-5の995Wとなる。
その他[編集]
小型ゲーム機の中に擬似生命を飼うという発想はたまごっち以来の流行の延長上にあるが、その擬似生命とのコミュニケーションの成否を歩数のカウントと結びつけて、歩く運動のモチベーションとした点は、ハドソンが開発した『てくてくエンジェル』と同系列のものである[1]。てくてくエンジェルおよびポケットピカチュウの成功を契機に、多くの歩数計ゲームが市場に登場した。他に有名なものとして『ドラゴンクエスト あるくんです』が挙げられる。後の『ポケウォーカー』の機能とこのゲームの機能を合わせたゲームが『ポケモンGO』であるとする説もある[1]。
初代(黄色ボディ)のTVCM音楽を片岡嗣実(パーキッツ)が担当している。
関連商品[編集]
- 1998年(平成10年)8月21日にはポケットピカチュウのハードを流用し、ハローキティをキャラクターに採用した『ポケットハローキティ』が任天堂から発売された。
- 2000年(平成12年)6月23日にはポケットピカチュウカラーのハードを流用し、サクラ大戦の真宮寺さくらをキャラクターに採用した『ポケットサクラ』がメディアファクトリーから発売された。こちらは『サクラ大戦GB 檄・花組入隊!』と赤外線通信が可能。
- 2009年(平成21年)に発売されたニンテンドーDS用ソフト『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』には本体と連動するモンスターボール型の歩数計「ポケウォーカー」が附属している。本編で捕まえたポケモンを連れてくることができ、画面にも表示される。こちらも一歩歩くたびにワットが溜まり、ワットを消費することでポケモン捕獲ゲームやアイテムダウジングといったミニゲームを遊ぶことが出来る。
関連書籍[編集]
色々な出版社から攻略本が発売された。()は出版メーカー。
ポケットピカチュウ[編集]
- ポケットピカチュウ みんなでダンスでチュウ!(アクセラ)
- ポケットモンスター ピカチュウ トコトンおうえんブック(アスキー)
- ポケットピカチュウの秘密と裏ワザ(いれぶん出版)
- ポケットピカチュウ! カチャカチャBOOK(エニックス)
- ポケットピカチュウ 育成日記(小学館)
- ポケットピカチュウ ウォーキングダイアリー(小学館)
- ポケットピカチュウ! ファンブック いつでもピカチュウといっしょ(ソフトバンク)
- ポケットピカチュウ! ファンブック(ソフトバンク)
- ポケットピカチュウ! 愛のおたより倶楽部(ティーツー出版)
- ポケットピカチュウ!とあそぶほん(ティーツー出版)
- ポケットピカチュウ! おともだちブック(双葉社)
- ポケットピカチュウ ラクラクあそぶっく(メディアワークス)
- ポケットピカチュウ! カシャカシャBOOK(?)
ポケットピカチュウカラー[編集]
- ピカチュウフレンドリーブック(小学館)
- ポケットピカチュウカラー金・銀といっしょ ひみつブック(ティーツー出版)
- ポケットピカチュウカラー金・銀といっしょ ラクラクあそぶっく(メディアワークス)
- ポケットピカチュウカラー金・銀といっしょ カチャカチャBOOK(エニックス)