ゲームボーイミクロ

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ゲームボーイミクロ
Gameboy micro logo.svg
Game-Boy-Micro.png
ゲームボーイミクロ シルバー
メーカー 任天堂
種別 携帯型ゲーム機
世代 第5世代
発売日 日本の旗 2005年9月13日
アメリカ合衆国の旗 2005年9月19日
中華人民共和国の旗 2005年10月1日
オーストラリアの旗 2005年11月3日
欧州連合の旗 2005年11月4日
CPU 32bit RISC-CPU
対応メディア ロムカセット
対応ストレージ バッテリーバックアップ
コントローラ入力 内蔵
外部接続 外部拡張コネクタ
売上台数 日本の旗 90万台
アメリカ合衆国の旗 95万台
世界 294万台[注 1]
互換ハードウェア ゲームボーイアドバンス
ゲームボーイアドバンスSP
ゲームボーイプレーヤー
「Q」専用ゲームボーイプレーヤー
ゲームボーイゲームボーイカラーソフトの互換性を除く)
前世代ハードウェア ゲームボーイカラー
次世代ハードウェア ニンテンドーDS
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ゲームボーイミクロとゲームボーイアドバンスSPおよびソフト類

ゲームボーイミクロGAME BOY micro)は、任天堂が開発した携帯型ゲーム機である。ゲームボーイアドバンス専用ソフトウェアを動作させることができる。略称は「GBM」。ゲームボーイの名を冠した機器(ゲームボーイシリーズ)として最後に発売された機器である。

2005年5月18日E3で発表された[2]。日本では2005年9月13日が『スーパーマリオブラザーズ』の発売からちょうど20周年であり、これを記念して同日に発売を開始した[3]。またアメリカでは同年9月19日中国では同年10月1日オーストラリアでは同年11月3日ヨーロッパでは同年11月4日に発売された。

歴代の任天堂の携帯型ゲーム機において、本体サイズは本機種が一番小さい。ゲームボーイアドバンスに比べて小型化軽量化されたことにより画面が小さくなったが、バックライト化や解像度の上昇により視認性は向上した。しかし前年にゲームボーイアドバンスのゲームソフトと互換性のあるニンテンドーDSが発売され、ゲームボーイゲームボーイカラーのゲームソフトとの互換性がないこともあり、ゲームボーイアドバンスやゲームボーイアドバンスSPほど売上は奮わなかった。

ゲームボーイアドバンス、ゲームボーイアドバンスSPと共に本機種も生産終了し、2012年には公式修理サポートも終了した。

ハードウェア[編集]

ゲームボーイミクロとゲームボーイアドバンスSPのスロット比較。ミクロの方には突起がある。

公式ページ[4]も参照。

同社のゲームボーイアドバンスを、ボタンのレイアウトをほぼ同一のまま小型、軽量化した物である。筐体の素材にはアルミニウムを採用している。カートリッジスロットはプレイヤーから見て手前側、やや右手側寄りにある。本体前面は取り外し可能なフェイスプレートとなっている。

本機の液晶ディスプレイは、ゲームボーイアドバンスSP(以下、SP)のフロントライトから、バックライトに変わったため、旧機種に比べ画面が非常に明るくなり発色が良くなった。だが本体を小さくし携帯性を高めた分、画面のサイズも小さくなっている。

プロセッサなどの内部構造はゲームボーイアドバンスSPと同等と発表されている。ただし、先に発売されたニンテンドーDSと同様に動作するソフトはゲームボーイアドバンス専用ソフトのみで、ニンテンドーDSと同様、歴代ゲームボーイシリーズにあったZ80系のプロセッサは搭載せず、ゲームボーイ専用カートリッジ・ゲームボーイ&カラー共通カートリッジ・ゲームボーイカラー専用カートリッジは動作しない[5]。間違えて差し込まないように突起を付け、ゲームボーイシリーズのカートリッジを物理的に挿入できないようにしている。なお、SPでは搭載されていなかったヘッドホン端子が標準装備されている。

本機には本機専用ACアダプタと、本体用ポーチが同梱される。ACアダプタや後述する通信ケーブルなどの周辺機器は全て同じコネクタを使用するため、いずれか1つしか使用できない。

仕様[編集]

詳細は公式ページ[6]を参照。

  • サイズ: 幅101mm、奥行き50mm、厚さ17.2mm
  • 重量: 80グラム
  • 画面: 2.0インチTFTカラー液晶ディスプレイ、バックライト付き(明るさを5段階で調整可能)
  • 電源: 内蔵リチウムイオン二次電池(約2.5時間の充電で6~10時間使用可能)
  • 端子: 独自形状コネクタ(通信、充電用)×1、φ3.5mmステレオミニプラグジャック×1

バリエーション[編集]

型番はOXY-001。

オリジナルカラー[7]
シルバー(2005年9月13日 - )
ブラック(2005年9月13日 - )
ブルー(2005年9月13日 - )
パープル(2005年9月13日 - )
ファミコンバージョン(2005年9月13日 - ) - ファミコンのコントローラを模した「ファミコンカラー」であり、スーパーマリオ20周年のロゴが入っている。

限定品[編集]

限定品モデル
ポケモンバージョン(ポケモンセンター限定・2005年11月17日発売)[8]
天野喜孝デザインGBミクロFFモデル(『ファイナルファンタジーIV アドバンス』同梱・2005年12月15日発売)
MOTHER3』特製ゲームボーイミクロ(『MOTHER3 DELUXE BOX』同梱・2006年4月20日発売)[9]
非売品モデル
コロコロコミック限定モデル
タワーレコード限定モデル[10]

国外品[編集]

海外モデル
ピンク
グリーン
ブルー - 日本発売のものよりも濃い色

フェイスプレート[編集]

ゲームボーイミクロファミコンIIコンフェイスプレート装着図

フェイスプレートを別のものと交換して、独自の外観に変更することが可能である。E3での本体発表時には参考出品として数種類のプレートが公開され[11]、また本体発売前には多くのバリエーションが発表されており、1枚1,000円という価格まで決まっていた。しかし本体の売上が不振なこともあり、本機のCMに出演した妻夫木聡木村カエラ宮藤官九郎や他企業がデザインをした100枚以上のコラボレーションフェイスプレートも公開されたがこれらは非売品で、最終的に存在したのは以下の2種類のみだった[注 2]

周辺機器[編集]

PLAY-YANとゲームボーイミクロを接続した例

以下のリストはゲームボーイミクロ用として発売されているもの。その他、プレイやんなども使用可能。ただし、外部拡張コネクタの形状が従来と異なるため、従来の機種との通信には、変換コネクタが必要になる。

本機は携帯性の高さからPLAY-YAN microと組み合わせることで、ゲーム用ではなくiPodのようなデジタルオーディオプレーヤーとして使用することもできる。

型番にある「OXY」は、ゲームボーイミクロのコードネームである。「OXYGEN(オキシゲン)」の略。

型番 名称 価格 備考
OXY-002 ACアダプタ 1,750円 本体付属。
OXY-003 バッテリーパック   本体内蔵。
OXY-004 ゲームボーイミクロ専用 ワイヤレスアダプタ[12] 2,000円 従来品のAGB-015と形状が異なるが、通信は可能。
OXY-005 フェイスプレート 非売品 着せ替え用アイテム。特典として入手可能だった。
OXY-006 フェイスプレートイジェクタ フェイスプレートを取り外す器具。
OXY-007 専用ポーチ   本体付属
OXY-008 ゲームボーイミクロ専用 通信ケーブル[12] 1,400円 従来品のAGB-005とはコネクタが異なる。
OXY-009 ゲームボーイミクロ専用 変換コネクタ[12] 800円 ミクロ専用の通信コネクタを従来のタイプに変換。
ただし、AGB-005の接続ボックスへの接続は出来ない。

CM[編集]

TVCMは全部で10種類存在する[13]。出演者3人とも本機に初めて触れ、台本なしで撮影された[14]

妻夫木聡
楽屋で本機を渡されると、「これ何すか?」「これアドバンスができるんすか?」と疑問を持ちつつもスーパーマリオブラザーズをプレイするというもの。
木村カエラ
本機を渡されると、「うぉ、小っちゃ」「かわいいですね」と感想を述べ、ドクターマリオ&パネルでポンをプレイするというもの。
宮藤官九郎
マリオテニスをプレイする。
ファミコンバージョン
ナレーターはなく、ファミコンのコントローラを持った両手が次第に画面が切り替わっていき、本機のファミコンバージョンを持ってスーパーマリオブラザーズをプレイしている状態になるというもの。

反響[編集]

ゲームボーイアドバンスSP以前の機種で使用可能だった周辺機器が全て利用できなくなり、ゲームボーイ用ソフトが遊べなくなったのにもかかわらず、価格はゲームボーイアドバンスSPや初代ゲームボーイアドバンスより高かった。価格による影響もあるためか、販売台数は伸び悩み、本機発売を機に生産を中止していたゲームボーイアドバンスSPの生産が再開された[15]

発売後の日本国内の売上に関して、2006年の第3四半期ではゲームボーイアドバンスSPが35万台であるのに対して、ゲームボーイミクロが57万台と僅かに上回る程度であり、ゲームボーイアドバンスと互換性のあるニンテンドーDSに至っては358万台とゲームボーイミクロを大幅に上回っていた[16]。世界的に見れば、ゲームボーイミクロの182万台に対して、ゲームボーイアドバンスSPが561万台、ニンテンドーDSが916万台[16]であり、ゲームボーイミクロの低調さは明らかであった。

結果、ゲームボーイシリーズは本機をもって終了し、その後継としてニンテンドーDSシリーズが展開されていった。

一方で本機のデザインはチープさを払拭して存在感があるとして2006年度のグッドデザイン賞を受賞した[17]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 任天堂株式会社 連結販売実績数量推移表のFY3/2006からFY3/2010までの数値からゲームボーイアドバンスSPの値を引いた値[1]
  2. ^ なお、本体のきせかえ要素は2014年に発売されたNewニンテンドー3DSで「きせかえプレート」として採用された。

出典[編集]

  1. ^ 任天堂株式会社 連結販売実績数量推移表 (PDF)”. 任天堂. 2021年5月1日閲覧。
  2. ^ 「ゲームボーイミクロ」は実機を展示。プレイも可能”. ねとらぼ. ITMedia (2005年5月19日). 2021年8月6日閲覧。
  3. ^ “「ゲームボーイミクロ」の販売について” (プレスリリース), 任天堂, (2005年8月18日), https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2005/050818a.html 2021年7月26日閲覧。 
  4. ^ ゲームボーイミクロ -外観”. 任天堂. 2021年7月26日閲覧。
  5. ^ M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、4ページから5ページ
  6. ^ ゲームボーイミクロ -スペック”. 任天堂. 2021年7月26日閲覧。
  7. ^ ゲームボーイミクロ -カラーバリエーション”. 任天堂. 2021年7月26日閲覧。
  8. ^ 10月20日から予約開始!「ゲームボーイミクロポケモンバージョン」が発売決定”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2005年10月11日). 2022年10月2日閲覧。
  9. ^ 任天堂、GBA「MOTHER 3」デラックスボックスを受注生産 ソフトとGBM本体、フランクリンバッヂをセット”. GAME Watch. インプレス (2006年2月23日). 2022年10月2日閲覧。
  10. ^ タワーレコード秋葉原・渋谷で特製ミクロのプレゼントキャンペーン実施”. INSIDE. イード (2005年9月19日). 2022年10月2日閲覧。
  11. ^ 任天堂マニア垂涎? 花札柄をはじめユニークなGBミクロ用パネル”. ねとらぼ. ITMedia (2005年5月19日). 2021年8月6日閲覧。
  12. ^ a b c ゲームボーイミクロ -周辺機器”. 任天堂. 2021年7月26日閲覧。
  13. ^ HAPPY! MARIO 20th -メディアギャラリー- - ウェイバックマシン(2005年9月24日アーカイブ分)
  14. ^ 「ミクロ」のCMに妻夫木聡、木村カエラなど―放映は29日から”. インサイド. イード (2005年8月28日). 2021年8月6日閲覧。
  15. ^ GBASPの生産が3月から再開へ”. INSIDE (2006年2月24日). 2019年9月20日閲覧。
  16. ^ a b 任天堂株式会社 2007年3月期 第3四半期決算説明会 参考資料”. 任天堂. p. 2 (2007年1月26日). 2022年11月21日閲覧。
  17. ^ ゲームボーイミクロ [OXY-001]”. 日本デザイン振興会 (2006年). 2021年7月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]