ロムカセット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロムカセットの内部
ファミリーコンピュータ用ロムカセットの内部。黒色の部分がコンピュータプログラムの収められたROMと、そのROMをエッジ・コネクタ(接続端子)へと配線した基板である。オレンジ色の部分は、内部電子回路を保護するためのケースで、内容物の判る意匠の凝らされたパッケージとなっている。ここでは内部構造を示すためにパッケージを外しているが、通常は外されて利用されることはない。

ロムカセット: ROM cartridge)とは、ROM(主にマスクROM)等の取り付けられた基板を内蔵したプラスチック製の箱の総称。

概要[編集]

「ロムカセット」は和製英語で、日本国内ではファミリーコンピュータを始めとするゲーム機のメーカーの多くがこの呼称を採用したことから広まった。英語では「ROM cartridge (ロムカートリッジ)」と呼び、単に「cartridge (カートリッジ)」、あるいは「cart (カート)」と略して呼ばれる場合もある。パッケージが小型化・薄型化されカード状メディアとなったものは「ロムカセット」とは呼ばれず、メーカーによって「ゲームカード」などと呼称されることが多いが、これらも構造上・分類上はカートリッジ方式であることに変わりはないため本項目にて解説する。

代表的な用途としてゲーム専用機用のソフトウェアがあるが、その他の電子機器の機能を拡張する用途などにも広く利用されている。

ゲーム用途[編集]

それまでのゲーム機では、本体にあらかじめ収録(内蔵)されたゲームしか遊ぶことはできなかった。ロムカセットの登場によって、ゲームプログラム(これを実現する物理的な電子回路)を外付け入力し、またこれを交換することによって、1台のゲーム機でも、いくつものゲームソフトを遊ぶことが可能となったとされている[1]

世界で初めてロムカセットを搭載したゲーム機は、1976年フェアチャイルドセミコンダクターが発売した「フェアチャイルド・チャンネルF」である[2]。開発者の一人であるジェリー・ローソンはこののち「ビデオゲームカートリッジの父」と呼ばれ、国際ゲーム開発者協会から2011年に表彰されている[2]

現在、据え置き型ゲーム機においては供給媒体CD-ROMDVD-ROMBD-ROM等のディスクメディアに取って替わられた。しかし携帯ゲーム機では、回転しないので「消費電力が小さい」携帯機では特に顕著となる「ロード時間がかからない」不意の落下などの「衝撃にも強い」などの利点から[要検証]、現在でも主流である[3]

ロムカセットを使用した主なゲームハード[編集]

※メディア名はそれぞれのメーカーによって様々な呼称が採用されている。「ロムカセット」以外の呼称を採用したものは、カッコ内にその呼称を記載。

家庭用[編集]

アーケード[編集]

ロムカセットを使用した主なパソコン[編集]

大きさ[編集]

携帯ゲーム機のカードリッジの大きさ(任天堂)。

ロムカセットの体積(大きさ)は半導体技術の進歩により、小さくなる傾向がある。例えば任天堂ゲーム機の場合では、NINTENDO64用ロムカセットはスーパーファミコン用ロムカセットより体積が一回り小さい。また、携帯ゲーム機でもゲームボーイゲームボーイアドバンスとハードが代替わりするにつれ体積がどんどん小さくなってきている(ニンテンドーDSでは、CFカード並の体積にまでなっている)。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ コアムックシリーズNO.682『電子ゲーム なつかしブック』p.58.
  2. ^ a b 12月1日のGoogleロゴ、カートリッジ式ゲーム開発者記念でゲームを編集・プレイできる” (日本語). ITmedia NEWS. 2022年11月30日閲覧。
  3. ^ 一時期は、ディスクを採用した「PSP」という携帯ゲーム機もあった

関連項目[編集]