テレビゲーム

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テレビゲームは、主に一般消費者向けの「テレビゲーム機」によるコンピュータゲームを指す用語[1]テレビ受像機ディスプレイとして使うことからできた語で、和製英語[注釈 1]である。

また、上位語としてコンシューマーゲームおよびコンシューマーゲーム機[3]があり、これらは携帯型ゲームおよび携帯用ゲーム機と家庭用ゲームおよび家庭用ゲーム機に細分され、家庭用ゲーム機はビデオゲーム機[4][注釈 2]、テレビゲーム機、据え置き型ゲーム機とも呼ばれる[6]

略歴[編集]

技術の系統の俯瞰

黎明期のゲームは、技術的に俯瞰して言うと、1950年代~1960年代の電子計算機(大型計算機ミニコンピュータ類)用に書かれたソフトウェアで動くゲームの系譜と、(他にも、オシロスコープと簡単な電子回路を組み合わせた(単発の、実験作品的な)ゲームもあり)、1970年代のデジタルICLSIによるゲーム機の系譜、その後1977年以降に登場した本格的なCPU方式のマイクロプロセッサとソフトウェアで動くゲーム機の系譜、に分類することも可能である。

IC・LSI方式のゲーム機やCPU方式のゲーム機ができるようになってから、家庭内に進出・普及したことになる。

家庭外(前史)

文脈を理解するために、まずは先行した、家庭外のゲームにも少し触れておくと、 1950年代に真空管コンピュータであるEDSAC用に「OXO」がつくられ、1957年にはオシロスコープの輝点でテニスをする「Tennis for Two」といった例がある。どちらも陰極線管(ブラウン管)を表示装置として利用しベクタースキャン式であり、現代のラスタースキャンとはテイストが異なっている。なおTennis for Twoは、アナログコンピュータリレーキャパシタ等といった電子部品の組み合わせで作られていた。1962年にはMITでPDP-1用に「スペースウォー!」というソフトウェアが書かれた。

なお、アーケードゲームでのCPU(マイクロプロセッサ)の利用は、「ウエスタンガン」の1977年のアメリカ版が最初だとされている( en:Gun Fight を参照)。

家庭内のゲーム機の歴史

家庭内で遊べるゲーム機の歴史の始まりを説明すると、 家庭用テレビを表示機器として利用する電子ゲーム機器は、1971年発表の4004など、LSI(大規模集積回路)の集積度が向上したことによって実現可能になった。 1972年9月にマグナボックス社が「オデッセイ」を発売(1975年の生産終了までにおよそ35万台を販売)。1972年11月にアタリ社が「ポン」を発売。他社からも類似の製品やキットなどが発売された(純正「ポン」が約一万台、模倣機は全世界で約十万台販売されたと推定されている。)。いずれも、固定された1種類、または簡単な回路の切り替えなどによる多くても20種類弱程度のゲームが遊べる、といったもので、コントローラ等も専用のものが直結されていた。

(なお1977年~1978年以降パーソナルコンピュータたとえばApple IICommodore PETTK-80BSMZ-80Kなども家庭内で使われるようになり、多くのゲームソフトが制作され、所有者たちは、家庭内でゲームを楽しんだわけで、そちらはそちらでPCゲームとして大発展してゆくわけだが、それについてはゲームソフトPCゲームの記事で解説することにする)

1977年に米国のAtari社がAtari VCSを発売し、MOS 6507という8bitCPUを用いたもので、ロムカートリッジ形式でゲームソフトを販売、これがヒットし家庭への普及が進んだ(2004年までで約3000万台を販売[7])。1981年に日本のエポック社がカセットビジョンを発売し、これはカセット内にLSI(1チップマイコン)を内蔵しそのカセットを差し替える方式で複数のゲームで遊べる方式だった(1983年9月までに40~45万台を販売)。1983年には任天堂がファミリーコンピュータ(初代ファミコン)を発売し、世界的にはNESという名称で販売を展開し、リコー製RP2A03というMOS 6502互換8bitCPUを用いたもので、ソフトはロムカセット(ロムカートリッジと同原理)で販売された。これが世界的に大ヒットし、さらに本格的にテレビゲーム機が普及してゆくことになった(2003年まで販売継続し、全世界累計販売台数は約6,291万台を記録)。

ユーザーインタフェースとしては、汎用のコントローラが同梱というタイプが多く、特段の理由が無い限り、プラットフォームのメーカーはゲーム制作会社に対して本体同梱の汎用のコントローラで必ず一通り遊べるように作ることを要求していることが多いが、特定のゲームソフトに特化したコントローラやその他の周辺機器も外付けできるといった拡張性を持つようになった。

家庭用ゲーム機のソフトウェアは、最初はカートリッジ方式(カセット方式)で、その後CD-ROM、その他の光ディスクで供給されるタイプも増えた。

家庭用ゲーム機のアーキテクチャについて説明すると、いま仮にSONYのゲーム機の例を挙げて説明するなら、2000年に発売されたPlayStation 2や、2006年に発売されたPlayStation 3など、2000年代なかばまでは、PCとは全く異なる特殊なアーキテクチャを採用して、同時代のハイエンドPCよりも高い性能を目指したが、その後プロセッサの微細加工技術やメモリ技術などは独自設計でPCを超えることは難しくなったため、2013年発売のPlayStation 4からPCアーキテクチャをゲーム用にカスタマイズするような方法で[8]、コストパフォーマンス重視で設計されるようになって来ている。他のメーカーの家庭用ゲーム機でも、時期は多少前後するが、同じような変化が起きた。

今日の家庭用ゲーム機[9]の特に規模の大きい市場を持つ地域は日本北米アメリカカナダ)、欧州(特にドイツイギリスフランス)であり、これらの地域が世界市場の中心になっている[10][11]ゲームソフトパッケージ版からデジタル配信にシフトが進んでいる[12]ダウンロードコンテンツ (DLC) や売切型から運用型への主流化が加速している[13][14]

ネットワークプラットフォームの台頭[15]スマートフォンタブレットといったスマートデバイス用ゲームが増加した[16][17][18]ユーザー生成コンテンツ(UGC)やeスポーツ[19][20]インディーズ[21][22][23][24]クラウドファンディング[25][26][27]、「ゲームプレイを可能な限り削ったゲーム」[28]、隙間時間のソーシャルゲームや「プレイ時間ゼロのゲーム」(ゲーミフィケーションゲーム実況)も話題となった[29]

テレビとの接続方式[編集]

RCA端子の接続端子:コンポジット映像信号およびステレオ音声用RCA接続端子(上)と機器側のRCAプラグ(下)

初期のテレビゲームでは、映像をテレビに映すためにRF接続を利用した。これはテレビゲームが登場した当時、ビデオ端子などの外部映像・音声入力端子を持つテレビ受像機は普及していなかったためである。特にファミコン普及時には家電メーカー発売のカラーテレビはラインナップが非常に豊富であり画面が14型などの安価なテレビだと赤外線リモコンが搭載されてもビデオ端子は搭載されないといった廉価機も多く1980年代後半まではRF接続が一般的であった。アンテナ線との信号混信を防ぐ意図から、切り替えボックスを使用しての接続だった。音声もVHF信号に乗せられていた。

このRF出力は、信号レベルがあまり高くないことから滲み・チラツキ・混信が起こりやすかった。1990年代からビデオ入力端子付きのテレビが普及してくると次第にテレビゲームもビデオ出力端子を持つようになったためRF出力は次第に使われなくなり、接続が容易で高画質・高音質を実現できるRCA端子が主流となった。しかし周辺機器によってRF出力をサポートしている機種は2000年代以降にも存在している。

以後2000年代後半に入るとテレビが高解像度のデジタルテレビとなると同時にデジタル接続のHDMI端子が普及し、テレビゲームもHDMI端子を搭載するようになった。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 英語圏でTV gameというとテレビのクイズ番組を指す[2]
  2. ^ ビデオゲーム(: video game)という用語はテレビより広く一般の映像ディスプレイを利用することを指し、アーケードゲームの一部などを含む。なお、ファミリーコンピュータにはパッケージに家庭用カセット式ビデオゲームという表記がある[5]

出典[編集]

  1. ^ テレビゲーム』 - コトバンク
  2. ^ 『テレビゲーム文化論』桝山寛 ISBN 4-06-149573-9
  3. ^ コンシューマーゲーム機』 - コトバンク
  4. ^ ビデオゲーム』 - コトバンク
  5. ^ ファミリーコンピュータのパッケージより
  6. ^ 家庭用ゲーム機』 - コトバンク
  7. ^ [1]
  8. ^ [2]
  9. ^ 後藤弘茂のWeekly海外ニュース 今回の“次世代ゲーム機戦争”はここが違う”. 2014年10月24日閲覧。
  10. ^ 「JETROゲームビジネス海外展開セミナー:海外の主要ゲーム市場の現状と日本企業の展開事例」の聴講レポートを掲載”. 2014年10月24日閲覧。
  11. ^ Top 100 Countries by Game Revenues”. 2014年10月24日閲覧。
  12. ^ 世界市場の約7割がデジタル配信──国内外のゲーム市場動向を調査した『ファミ通ゲーム白書2014』が発刊”. 2014年10月24日閲覧。
  13. ^ 【ひらブラ vol.38】導入判断を「いつやるか?」→「今でしょ!」”. 2014年10月24日閲覧。
  14. ^ KADOKAWA・DWANGO ファミ通グループ代表の浜村弘一による講演“ゲーム産業の現状と展望<2014年秋季>”詳報(1/5)”. 2014年10月24日閲覧。
  15. ^ 百花繚乱の時代にヒットを仕込むポイントは!? ファミ通グループ代表の浜村弘一による講演“ゲーム産業の現状と展望<2014年春季>”詳報”. 2014年10月24日閲覧。
  16. ^ エンターブレインの浜村弘一氏が講演“ゲーム産業の現状と展望<2013年春季>”. ファミ通. KADOKAWA/エンターブレイン (2013年4月22日). 2013年8月3日閲覧。
  17. ^ アップルのイベントに任天堂の宮本茂氏がサプライズ登壇! iOSに『マリオ』が登場【速報】”. 2016年11月7日閲覧。
  18. ^ PlayStationで培ったIPや経験を生かしたスマートフォン向けゲームが,2017年度に5~6タイトル登場。SIEの新会社・フォワードワークスに,その狙いを聞く”. 2016年11月7日閲覧。
  19. ^ 【連載】安藤・岩野の「これからこうなる!」 - 第11回「今後どんなゲームが売れるのか、全力で考えてみた」”. 2016年11月7日閲覧。
  20. ^ SCE WWS吉田修平氏らがこれからのゲームとユーザーについて語る【gamescom2014】”. 2014年10月24日閲覧。
  21. ^ 小野憲史のゲーム時評 : 次世代ゲームの鍵を握る「インディーズ」”. 毎日新聞社 (2013年2月27日). 2013年8月3日閲覧。
  22. ^ 盛り上がりみせる自主制作ゲーム・・・関係者による合同座談会で今後の展望について聞いた”. イード (2013年10月22日). 2013年10月27日閲覧。
  23. ^ 「日本のインディーゲームは欧米のような注目を浴びるべき」 日本産インディーゲームを世界に紹介する“ビット・サミット”主催者を直撃!”. ファミ通. KADOKAWA/エンターブレイン (2013年3月1日). 2013年8月3日閲覧。
  24. ^ 「Branching Paths」試写会レポート、フランス人監督は日本のインディーゲームシーンをどう捉えたのか?”. 2016年11月7日閲覧。
  25. ^ 【完全図解】Kickstarterのススメ。なぜクラウドファンディングはゲームの未来を広げるのか”. 4Gamer.net. Aetas (2013年12月27日). 2013年12月28日閲覧。
  26. ^ クラウドファンディングは,日本のゲーム業界の希望。稲船敬二氏に「Mighty No. 9」の開発や,若手クリエイター育成にかける思いを聞いた”. 2014年10月24日閲覧。
  27. ^ Access Accepted第515回:投資が利益になり得る,新しいクラウドファンディング「Fig」”. 2016年11月7日閲覧。
  28. ^ Access Accepted第406回:「海外ゲーム通」のゲーマーなら遊んでおきたい,2013年のタイトル10選”. 4Gamer.net. Aetas (2013年12月27日). 2013年12月28日閲覧。
  29. ^ 結局のところ「Minecraft」とは何だったのか? 数々の常識を打ち破ったモンスタータイトルが指し示す,ゲームのこれまでとこれから”. 4Gamer.net. Aetas (2013年12月27日). 2013年12月28日閲覧。

関連項目[編集]