双葉社

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株式会社双葉社
Futabasha Publishers Ltd.
Futabasha Publishers headquarters 2013-05-04.JPG
本社
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
162-8540
東京都新宿区東五軒町3-28
設立 1948年5月
業種 情報・通信業
事業内容 雑誌・書籍・コミック等の出版
代表者 社長 諸角裕
従業員数 174名
外部リンク http://www.futabasha.co.jp/
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株式会社双葉社(ふたばしゃ)は、東京都新宿区に本社を置く日本出版社である。

概要[編集]

1948年5月に設立。当初は大衆娯楽路線を追求していたが、雑誌漫画から新書文庫単行本などの書籍まで様々な分野を取り揃える総合出版社となっている。

看板雑誌は『週刊大衆』と『漫画アクション』。1958年創刊の『週刊大衆』は色と欲とスキャンダル路線を採用して、徳間書店の『アサヒ芸能』、日本ジャーナル出版の『週刊実話』と並ぶ、ブルーカラー水商売向けの週刊誌として定着している。一方、1967年創刊の『漫画アクション』は、劇画路線をとる青年漫画誌のパイオニアである。『ルパン三世』(モンキー・パンチ)、『子連れ狼』(小池一夫 / 小島剛夕)、『博多っ子純情』(長谷川法世)、『じゃりン子チエ』(はるき悦巳)、『くるくるパーティー』(いしいひさいち)、『かりあげクン』(植田まさし)、『クレヨンしんちゃん』(臼井儀人)などの国民的ヒット作を連発していた。1990年代後半以降は今ひとつヒットに恵まれなかったが、2000年代後半からは『鈴木先生』(武富健治)や『星守る犬』(村上たかし)といった話題作が生まれている。

書籍では、『週刊大衆』にて1969年から連載された阿佐田哲也の『麻雀放浪記』の単行本がベストセラーとなる。1984年には『漫画アクション』連載の関川夏央ノンフィクション『海峡を越えたホームラン』が第7回講談社ノンフィクション賞を受賞。1990年代はゲーム攻略本も多数出版していた。ポケットベル携帯電話着信メロディを扱った書籍は、1998年に大ヒットした『ケータイ着メロ♪ドレミBOOK』を筆頭に、累計で2001年までに600万部を達成した。2001年頃から沖縄関連の書籍を相次いで刊行し、新境地を開いた。また、200年代には佐伯泰英の『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズや、湊かなえの『告白』がベストセラーとなっている。

歴史[編集]

岐阜県岐阜市の米穀商の矢澤領一が「大衆娯楽の殿堂」をモットー1948年に設立した。社名の由来は、大相撲横綱だった双葉山[1]第二次世界大戦直後の出せば売れる出版ブームに乗って、編集を担当する実弟の矢澤貴一らの兄弟3人で「花形講談」を創刊。その後も大衆読物雑誌を続々と創刊し、「読切傑作集」「傑作倶楽部」「小説の泉」「大衆小説」「剣豪列伝集」など。表紙や誌名が異なっても中身と執筆陣は代わり映えせず、社長の矢澤はこれを「キャラメル戦法」と称していた。

1952年から1953年にかけて、本社を岐阜市から東京都へ移転。千代田区神田神保町を経て、新宿区神楽坂に本社を据えた。さらに1984年に同区東五軒町に新社屋を建立して移転した。

1955年新潮社から初の出版社系週刊誌週刊新潮」が創刊されて、週刊誌は新聞社でなければ不可能と言われた常識を打ち破る。これを受けて、3年後に双葉社は、1958年に「週刊大衆」を創刊。出版社系では3番目に創刊された週刊誌となる。さらに「週刊実話特報」「推理ストーリー」などを創刊。「世界秘境シリーズ」「別冊実話特報」などの実話・秘境路線を担当していた編集者は後に大陸書房を興す竹下一郎であった。

1967年に「漫画ストーリー」の執筆陣による週刊の漫画雑誌「Weekly漫画アクション」を創刊し、同年の少年画報社ヤングコミック」、1968年創刊の小学館ビッグコミック」、秋田書店プレイコミック」や同系統の芳文社週刊漫画TIMES」、実業之日本社漫画サンデー」、日本文芸社週刊漫画ゴラク」とともに青年漫画誌を定着させる。

1970年に矢澤一族は大手証券会社系の会社に双葉社を譲渡して、一族会社から脱皮する。社外から洋紙会社社長の瀬川雄章が社長に就任するが、この人事に社員が反発して経営陣と対立。混乱の中で瀬川が急死すると「漫画アクション」を創刊した清水文人が後継の社長となり、以後は双葉社の出身者が経営トップに就任するようになっている。

1973年1月に「小説推理」を創刊。同誌が主催する小説推理新人賞は、大沢在昌を生んでいる。

1987年から家庭用ゲーム機ファミリーコンピュータ(ファミコン)の攻略本を手がけるようになり、1980年代のファミコン全盛期にはファミコン冒険ゲームブック1990年代には雑誌ファミコン4コマ王国を創刊し4コマまんが王国シリーズを、2000年代には4コマKINGDOMシリーズを数多く出版している。よって元々は攻略本からアンソロジーに至るゲーム出版物に強みがあったが、4コマまんが王国の実質的終息やゲーム雑誌廃刊に伴う攻略本出版の減少でかつての勢いはなくなりつつある。またこの流れからパチンコの攻略本を出すようになり、「パチンコ攻略マガジン」の創刊に繋がった。

刊行物[編集]

発行中の主な雑誌[編集]

休刊誌・廃刊誌[編集]

文庫[編集]

新書[編集]

  • 双葉新書
1964年1月、創刊。1981年8月、休刊。2009年12月、新装刊。

マンガ単行本[編集]

  • パワァコミックス(1974年9月創刊)
  • 100てんランドコミックス(1981年11月創刊)
  • アクションコミックス
    • Action Comics COMIC HIGH'S BRAND

ゲーム攻略本[編集]

エンジェル出版[編集]

エンジェル出版は、1998年成年コミックを主に取り扱う関連会社として設立された[5]。営業部部員は双葉社の社員が兼務し、社長は双葉社取締役の梓沢雅治が務める[5]成年向け漫画雑誌ANGEL倶楽部エンジェルクラブ)』を主に発行し[6]、同誌を母体とする単行本レーベルとして「エンジェルコミックス」がある[7](同誌および同レーベルの創刊は1990年)。

ただし、エンジェル出版の設立直後に成年向け漫画作品の移管が全面的に行われた訳ではなく、2000年代に入ってからも「成人指定マーク」なしのコンビニ売り誌と掲載作品の単行本に関しては、引き続き双葉社から刊行されていた。

双葉社の『漫画アクション』が低迷した時期には実質的に漫画部門を成人向け作品が占めていた実情などもあわせ、双葉社の主力レーベル「アクションコミックス」は一般向け作品と成人向け作品が特に区別されていない渾然とした状態が続いた。

2012年以後、成人向け作品の単行本は全面的にエンジェル出版の取り扱いに変更されている(掲載誌が双葉社発行でも、掲載作品の単行本化はエンジェル出版の発行となる)。この変更が行われた過渡期に発表されていた作品の一部には、続刊中にレーベル変更になった作品もある。

出典[編集]

  1. ^ 『しゅっぱんフォーラム』2006年2月号、トーハン(「自在眼鏡」『本の雑誌』2006年4月号、本の雑誌社、p90)。
  2. ^ 国立国会図書館サーチ|書誌詳細|メンズヤング = Men's young(双葉社)1995
  3. ^ 国立国会図書館サーチ|書誌詳細|Men's young special雷 メンズヤングスペシャルイカズチ(双葉社)2007
  4. ^ 国立国会図書館サーチ|書誌詳細|M'sアクション(双葉社)1993
  5. ^ a b ※参照先のサイトは18禁※エンジェルクラブ - 会社概要
  6. ^ 国立国会図書館サーチ|書誌詳細|エンジェルクラブ Angel倶楽部(エンジェル出版)1990
  7. ^ 国立国会図書館サーチ|簡易検索結果|「エンジェルコミックス」に一致する資料

参考文献[編集]

外部リンク[編集]