双葉文庫
双葉文庫(ふたばぶんこ、FUTABA BUNKO)は、株式会社双葉社が発行している日本の文庫レーベル。
沿革と概要
[編集]1984年(昭和59年)4月に創刊された[1]。光文社文庫(光文社)、PHP文庫(PHP研究所)、知的生きかた文庫(三笠書房)などと創刊時期をほぼ同じくする[2]。
文庫書き下ろしの他、単行本やフタバノベルスの文庫化、『小説推理』に連載された作品の文庫化などが収録されている。扱うジャンルは、ミステリー・ハードボイルド・恋愛小説・時代小説・官能小説・ゲームブックなど幅広い[3]。文庫内シリーズとして、双葉文庫 comico BOOKS、双葉文庫名作シリーズなどがある[4]。comico BOOKSは、小説アプリcomicoに連載されたcomicoノベルを書籍化したもので、2015年11月に創刊された[4][5]。
佐伯泰英の時代小説「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズは、累計1900万部を超えるベストセラーとなっている[6]。双葉文庫から発売されている湊かなえのミステリー作品は、累計500万部を突破している[7]。『夜行観覧車』『ヒトリシズカ』『残花繚乱』など、映像化作品も多い。 1995年より、日本推理作家協会賞受賞作品を収録した「日本推理作家協会賞受賞作全集」を発行している[8]。
関連レーベルとして、双葉社ジュニア文庫、双葉ポケット文庫、双葉V文庫、モンスター文庫などがある。双葉社ジュニア文庫は、小学校高学年から中学生をターゲットにした小説レーベルで、2015年7月に創刊された[9]。
公式キャラクターはブタのたばぶー。「ふたばぶんこ」の2文字目~4文字目にちなんだ命名で、イラストはくにのいあいこの作[10]。
2015年、小島正樹『扼殺のロンド』が第6回エキナカ書店大賞を受賞[11]。2022年、井原忠政の「三河雑兵心得」シリーズが第7回吉川英治文庫賞の候補作となり、2025年の第10回まで4年連続でノミネートされている[12]。
2021年、連城三紀彦の再評価を期して、3作品が伊坂幸太郎の推薦コメントを帯に付して、新装・復刊された[13]。 2024年、創刊40周年を記念するフェアが展開され、新刊にはクレヨンしんちゃんと「たばぶー」のコラボ栞が封入された[14]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ "会社概要:双葉社沿革."株式会社双葉社. 2025年6月4日確認。
- ^ "青田恵一「誰も知らなかった文庫の全体像を描く(2)」."Web連載「新・棚は生きている」2013年1月(出版メディアパル). 2025年6月4日確認。
- ^ "書誌インデックス:文庫."株式会社双葉社.
- ^ a b "飯田一史「衝撃 ネット小説のいま(第31回)comicoノベル:アプリ、版元、書店の連動」."新文化 ONLINE(新文化通信社). 2015年11月6日のアーカイブ.
- ^ "ニュース総合:comico、ノベル作品を双葉文庫で初の書籍化."[リンク切れ]文化通信(文化通信社).
- ^ 「居眠り磐音 江戸双紙」公式サイト
- ^ "金曜ドラマ『Nのために』:みどころ."TBS番組表. 2025年6月4日確認。
- ^ "検索結果書誌詳細:蔵書検索システム."岡山県立図書館.
- ^ "高野苺「orange」が小説に、双葉社の小中学生向け新小説レーベルより刊行."コミックナタリー(2015年7月18日). 2025年4月10日確認。
- ^ "双葉文庫のたばぶーです."双葉社特設サイト. 2025年4月10日確認。
- ^ "BOOK EXPRESS 9/1(火)~第6回エキナカ書店大賞受賞作展開中!."エキナカポータル.
- ^ "第10回吉川英治文庫賞受賞作発表!."吉川英治文庫賞公式サイト(講談社). 2025年6月4日閲覧。
- ^ "伊坂幸太郎氏復刊熱望!."双葉社特設サイト「連城三紀彦作品三カ月連続刊行」. 2025年4月10日閲覧。
- ^ "40周年限定「しんたば」しおり."双葉社特設サイト「双葉文庫創刊40周年」. 2025年4月10日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 株式会社双葉社 | 書誌インデックス 文庫
- 双葉文庫 (@futababunko) - X(旧Twitter)