「帰ってきたウルトラマン」の版間の差分
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常人離れしたウルトラマンとしての自分と、人間・郷秀樹としての自分とのギャップを抱えながらも、続々と出現する怪獣や宇宙人を迎え撃つ。 |
常人離れしたウルトラマンとしての自分と、人間・郷秀樹としての自分とのギャップを抱えながらも、続々と出現する怪獣や宇宙人を迎え撃つ。 |
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== 帰ってきたウルトラマン == |
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*地球での活動時間:3分 |
*地球での活動時間:3分 |
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* 身長:40メートル(ただし一時的に人間サイズで活動、もしくは同程度にミクロ化することも可能) |
* 身長:40メートル(ただし一時的に人間サイズで活動、もしくは同程度にミクロ化することも可能) |
2013年1月5日 (土) 05:40時点における版
帰ってきたウルトラマン | |
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脚本 | 上原正三 ほか |
監督 | 本多猪四郎 ほか |
出演者 |
団次郎 塚本信夫 根上淳 池田駿介 西田健 三井恒 桂木美加 岸田森 榊原るみ 川口英樹 岩崎和子 ほか |
オープニング | 「帰ってきたウルトラマン」 |
製作 | |
プロデューサー |
円谷一 斎藤進 橋本洋二 |
制作 | 円谷プロダクション、TBS |
放送 | |
音声形式 | モノラル放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1971年4月2日 - 1972年3月31日 |
放送時間 | 金曜 19:00 - 19:30 |
放送分 | 30分 |
回数 | 51 |
『帰ってきたウルトラマン』(かえってきたウルトラマン)は、1971年(昭和46年)4月2日から1972年(昭和47年)3月31日にTBS系で、毎週金曜日19:00 - 19:30に全51話が放送された特撮テレビ番組。
怪獣と戦う防衛チーム・MAT(マット)や、巨大ヒーロー・ウルトラマンの活躍を描く。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
概要
誕生までの経緯
本作の企画は、1969年頃に書かれた企画書『続ウルトラマン』から始まり、ウルトラマンとMATチームが復活した怪獣と戦うという基本線はこの時点で確立している。同企画書は『ウルトラマン』の約30年後を舞台に、ウルトラマンが地球に帰ってくるという設定で、すでに引退しているムラマツやハヤタが登場し、ウルトラマンと一体化したバン・ヒデキ(晩日出輝)がベーターカプセルで変身するなど、初代[1]を強く意識したものであった。
当初は初代ウルトラマンが帰ってくる設定であったため、『帰ってきたウルトラマン』というタイトルがつけられたが、スポンサーの都合でこの設定は没となり、最終的に別人ということになった。
なお、『帰ってきたウルトラマン』という題名は円谷英二によって付けられたと言われる[2]。
本作が製作された背景には、1970年に再放送された『ウルトラQ』、『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』が高視聴率を得たこと、フジテレビ出版の「飛び出す絵本」をはじめとした関連書籍、ブルマァクのソフビ人形などの関連商品が好調だったこと[3]や、やはり1970年から放送されていた『ウルトラファイト』の好反響などがあった。
物語の展開
初期の展開
『ウルトラマン』の主人公・ハヤタが、人間的な隙のないヒーローとして描かれ、『ウルトラセブン』のモロボシ・ダンも私生活まで踏み込んだ演出は行われなかった。しかし、本作の主人公・郷秀樹は、レーサー志望の平凡な一市民として設定され、私生活面では彼の家族的な立場である坂田兄弟がレギュラーとして登場する。また、主人公がウルトラマンとしての能力に慢心したり、超能力を持つゆえにMAT隊員と軋轢を生むなど、日常的な困難を乗り越えるための努力が強調された。変身後のウルトラマンもしばしば怪獣に対して苦戦したり敗北したりしている。こうした作劇が、後年の評論で「人間ウルトラマン」と呼ばれている。余談だが、前2作品ではオープニングのクレジットで防衛チームの隊長を演じる俳優(小林昭二と中山昭二)がトップクレジットとなっていたが、本作以降はウルトラマンに変身する主人公を演じる俳優(本作の場合は団次郎)がトップクレジットとなっている。
当初は、前述のような郷の苦悩と成長など、シリアスなドラマ性が強く打ち出された。その中で、郷の挫折と再起を描いた第2話や、当時ブームであった「スポ根もの」的な要素を取り入れた第4話、二大怪獣とMATの激突を、劇場怪獣映画並のスケールで描いた第5・6話など、新たなタイプの秀作が生まれ、新たな試みがなされた。しかし、人気番組『ウルトラマン』の後継作として本作に期待される視聴率の水準は高いものがあり(TBS側では30%台を期待していた)、1クール目の視聴率はその期待に沿うものではなかった。その原因としては、シリアスなドラマが子どもたちに充分受け入れられなかったこと、予算的な問題で舞台が山中や造成地になる場合が多く、都市破壊の爽快さを欠いたことなどが挙げられている。
中盤の展開
この状況において円谷プロは、アンケート調査や主な連載誌である学年誌での読者調査などのマーケティングを行い、ウルトラマンの強化や宇宙怪獣の登場などが求められているとの結果を得、第18話のベムスターをはじめとし、宇宙怪獣を数多く登場させた。また、ウルトラマンを救うべく、前作の主人公ウルトラセブンを登場させ、万能武器ウルトラブレスレットを与えさせる。このことにより、ウルトラマンのキャラクター強化に成功している。また、第13話・第14話では大津波と竜巻による東京破壊を映像化し、その高い特撮技術をアピールしたり、当時人気絶頂のキックボクサーで、本作の前番組「キックの鬼」のモデルでもある沢村忠を本人役でゲスト出演させた第27話や、ファンの高校生[4]から投稿された原案を採用した第34話など対外的な話題作りも、番組の知名度アップに貢献した。
数々の強化策の一方でドラマ面でも強化が図られ、隊長交代というイベントに文明批評を重ねた第22話、内気で弱い少年の目覚めと旅立ちを南隊員の過去と交錯させて描いた第25話、差別への怒りをテーマとして前面に出した第33話など、一部では評価の高い作品が送り出された。特に第31話~第34話はちょうど放送月が一致した事から後に一部で『11月の傑作群』と呼ばれたほどで、この時期視聴率も20%台を順調に維持した。さらに、坂田アキを演じる榊原るみが別のドラマへの出演[5]のためスケジュール確保が困難になり、第37・38話で健とアキはナックル星人により虐殺されるという設定で、退場することに決定。初代ウルトラマンとウルトラセブンの登場というイベントとあいまって、ここで内容的にも視聴率的にも一つの頂点を迎えた。なお、榊原るみ退場後のヒロインは村野ルミ子を演じる岩崎和子へと受け継がれる形となった。
終盤の展開とその後
ドラマ部分として郷の私生活は坂田家で一人生き残った次郎と、隣人で次郎の姉代わりとなった村野ルミ子を中心に描かれることとなる。特撮部分の強化策として怪獣とそれを操る宇宙人の2体セットでの登場を増やし、エンターテイメント性が強調された。この時期の視聴率(放映リスト参照)は常に25%以上で推移しており、第2期ウルトラシリーズでは最高視聴率を稼いだ時期である。
最終回ではMAT基地を破壊され、次郎とルミ子を拉致されるという最大の危機に陥った郷=ウルトラマンとMATだったが、かつて初代ウルトラマンを倒した最強怪獣ゼットンに勝利する。そして、郷は次郎とルミ子に別れを告げ、ウルトラマンとして地球を去ったことで物語は終わりを迎えた。
本作における歴代ウルトラマンのゲスト出演の好評は「『ウルトラマン』最終回に登場したゾフィーを長兄とする「ウルトラ兄弟」という、雑誌上で設定された捉え方がテレビ作品に導入される一種の「逆流現象」につながった。最終回におけるバット星人のセリフに「ウルトラ兄弟」が明確なものとして用いられ、次作『ウルトラマンA』から本格的にウルトラ兄弟の設定が多用されていく。
時代・舞台設定
本作の具体的な年代は、劇中では明示されていない。非日常的な場所でのロケを多用し、「近未来」や「無国籍」を演出していた前2作品と比べると、生活感のある場所での映像が多く、放映年代と同じ1970年代初頭の日本が意識されている。これは、前2作は海外販売が前提に制作されていたが、本作は純粋な日本国内向けに制作されているためである。劇中で映る日付や、語られる第2次世界大戦の体験など、現実の日本と重ねた演出が散見される。また、国外の描写はほとんどなく、MATの他国支部の活動もわずかに語られるのみである。
ウルトラ兄弟などの設定により、他のウルトラシリーズ作品と作品世界が繋がっているとされているが、劇中では過去の作品世界との関係は明示されず、バルタン星人Jr.やゼットンの登場、第38話におけるハヤタとモロボシ・ダンの登場で暗示されているのみである。最終回では、郷の夢の中に回想シーンとして『ウルトラマン』最終回の初代ウルトラマンとゼットンの戦いのシーンが流用され(そのため、科学特捜隊日本支部の建物も背景に映っていた)、郷や伊吹隊長もそれについて言及しているが、前2作の防衛チームからの継承や発展を示す具体的な演出はなかった。
一方、先に述べたように次作『ウルトラマンA』の第10話では本作の後日談が語られ、『ウルトラマンタロウ』や『ウルトラマンレオ』では郷秀樹が登場することで、第2期ウルトラシリーズはすべて同一世界であることが明示されている。
ウルトラ5つの誓い
最終話で郷が地球を去る際に坂田次郎に伝えた誓い。次郎はこれを叫びながら郷を見送った。『ウルトラマンA』、『ウルトラマンメビウス』でも、使われている。
- 一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと
- 二つ、天気のいい日に布団を干すこと
- 三つ、道を歩く時には車に気をつけること
- 四つ、他人の力を頼りにしないこと
- 五つ、土の上で裸足で走り回って遊ぶこと
スタッフ・出演者
監督
監督は円谷英二と縁の深い東宝の本多猪四郎を第1・2話で起用し、作品のオープニングを飾った(第1話のタイトルは本多が過去に監督を務めたゴジラ作品と同じ『怪獣総進撃』)。本多は第7・9・51話(最終回)でも監督を務めた。
東宝からは他に、筧正典、松林宗恵、東映から冨田義治、佐伯孚治、日活から鍛治昇、新東宝から山際永三、TBSから真船禎と、他の映画会社(の出身者)からの監督招聘にも積極的であった。本作では円谷プロ出身の監督は東條昭平(初監督作が本作の第33話。これがTBS局内で問題視されたことから、以降本シリーズでは助監督に戻されたという)と大木淳(本作の第32話で本編監督としてもデビュー)のみである。
脚本
本作の脚本陣は、レギュラーにはメインライターの上原正三が全51話中20本を担当。前・後編の話などを中心に東京が危機に陥る作品が目立つ。坂田兄妹が死亡した後のシナリオを、最終回を除いて全く担当していない[6]。後の『A』でメインライターを務めることになる市川森一は、本作では6本と少ないが、セブンや新隊長の登場するターニングポイントとなる話を書いている。円谷プロ出身の田口成光が本作でデビューし、6本のシナリオを書いている。田口は後に『ウルトラマンタロウ』・『ウルトラマンレオ』でメインライターを務めることになる。他にも、宇宙人や宇宙に絡む話は主に石堂淑朗が担当している。口調や侵略目的が下品で柄の悪い星人を好んで書いた。その一方で地方色や土着性の強い民話風のストーリーも得意としており、本作では9本のシナリオを担当し、『レオ』に至るまで第2期ウルトラシリーズに積極的に関わった。
第1期ウルトラシリーズで監督を務めた実相寺昭雄や飯島敏宏(ペンネームの千束北男を使用)が1本ずつ担当している。またプロデューサー補の熊谷健と親交のあった小山内美江子も熊谷からの依頼で1本担当している[7]。第1期ウルトラシリーズのメインライターであった金城哲夫も1本担当した[8]。
他社で活躍していた脚本家としては、当時東映を中心に『仮面ライダー』などを担当した伊上勝が第9・49話の2本を担当している。また、石堂の紹介で松竹から斉藤正夫が招かれ、2本のシナリオ(第45・50話)を担当している。
ライター以外では、坂田健を演じていた俳優・岸田森が朱川審のペンネームで1本担当した。また第34話の原案は当時高校生だった小林晋一郎によるもの(シナリオは石堂)で、小林は後年の映画『ゴジラvsビオランテ』でも、同じく人間が作り出した植物の怪獣という原案が採用されている[9]。
その他に、新人時代の長坂秀佳が1本担当している。
なお、メインライターの上原正三は、郷秀樹と坂田アキが最後は結ばれるというエンディングを想定していた旨を特撮情報誌『宇宙船』上で述べている。
出演者・ナレーター
岸田森は次作『ウルトラマンA』でナレーションを担当し、本作でナレーションを担当した名古屋章は『ウルトラマンタロウ』で朝日奈隊長役を演じている。これに、『ウルトラマンA』で竜隊長を演じた瑳川哲朗を加えると以下のような関係となる。
作品 | 出演 | ナレーション |
---|---|---|
本作(1971年) | 岸田森 | 名古屋章 |
A(1972年) | 瑳川哲朗 | 岸田森 |
タロウ(1973年) | 名古屋章 | 瑳川哲朗 |
レオ(1974年) | 森次晃嗣 | 瑳川哲朗 |
本作では岸田森は防衛チームの隊長役ではないが、『ウルトラマンタロウ』と同じ1973年に放送された『ファイヤーマン』において、SAFの水島三郎隊員を演じている。第1期ウルトラシリーズでは、桜井浩子が『ウルトラQ』で江戸川由利子、『ウルトラマン』でフジアキコ隊員、石井伊吉が『ウルトラマン』でアラシ隊員、『ウルトラセブン』でフルハシ隊員、というように設定上はまったく無関係の別の役で連続して起用する「出演者のスピンオフ」というTV番組制作上のキャスティング方式が採られたが、第2期シリーズでは上記のような、見方によってはローテーションともとれる関係が特徴となっている。一方で、防衛チーム上層部の長官-参謀のラインは『ウルトラセブン』で同様の役を演じた藤田進と佐原健二の再度の顔合わせとなった。しかし設定上は別人であり、防衛チームとの意見の対立が見られるなど、前作でのイメージとは異なるところが見られる。
スーツアクター
当初予定された人物がボディビル体型だったが、スマートな郷役の団次郎とのイメージが違いすぎるため、以前、セブンを演じた経緯から、菊池英一が演じることとなる。
- 菊池は拳法や空手などの格闘技を習得しているため、痩身の古谷が演じた初代に比べるとガッチリしたシルエットでやや日本人体型とも言えるが、178㎝(当時)の長身であり(古谷は180㎝)、背筋が伸びた拳法の構えやアクションが特徴的である。初代ウルトラマンが宇宙人を意識した動きだったのに対し、本作のウルトラマンは怒りや焦りなど感情を伝えるような、人間味のあるアクションが特徴と言える。過去のシリーズでは怪獣もの専門の殺陣師はおらず、シナリオ上でも「怪獣(宇宙人)との戦い 〜 以下よろしく」としか書かれていないことが多かったため、特撮スタッフや本編監督が手探りで殺陣を指示したりしていたが、本作ではウルトラマン役の菊池と多くの怪獣を演じた菊池の大学の後輩である遠矢孝信が打ち合わせてほぼ全面的に殺陣を担当している。
- 菊池が1995年に著した『ウルトラマンダンディー 帰ってきたウルトラマンを演った男』は、本作の製作活動の記録の一つとなっている。
- 遠矢を含めて怪獣のスーツアクターを務めたのは菊池と遠矢が当時所属していたアクションチーム「ジャパン・ファイティング・アクターズ(JFA)」のメンバーである。ザザーンはスケジュールがかぶらなかったため菊池が演じている。その他の配役については『ウルトラマンダンディー 帰ってきたウルトラマンを演った男』が詳しい。なお、遠矢はこれに先駆け『宇宙猿人ゴリ』でゴリ博士を演じている。時には両者のスケジュールがかち合ってしまうこともあり、遠矢が戻るまで当時助監督だった東條昭平が代わりに怪獣(サドラなど)の中に入ったこともあった。
- 次作のウルトラマンAも依頼されたが、ウルトラマンのアクションは激務であり、体力的に限界ということで辞退している。なお、『ウルトラマンA』第1話の客演でのみウルトラマンを演じている。
あらすじ
ウルトラセブンとウルトラ警備隊の活躍で、異星人による侵略は激減した。だが、自然界で異変が相次ぎ、眠っていた怪獣が目覚め始めた。
カーレーサーを目指している青年・郷秀樹(ごう ひでき)は、怪獣タッコングが暴れ回る中、逃げ遅れた少年と仔犬を庇って命を落とした。しかし、M78星雲から地球を守るためにやってきた新たなウルトラマンが、郷の勇気ある行動に心打たれて自身の生命と超能力を彼に授けた。蘇った郷は、人類の自由と幸福を脅かすあらゆる敵と戦う決意を胸に、怪獣攻撃隊MATへ入隊。
常人離れしたウルトラマンとしての自分と、人間・郷秀樹としての自分とのギャップを抱えながらも、続々と出現する怪獣や宇宙人を迎え撃つ。
帰ってきたウルトラマン
- 地球での活動時間:3分
- 身長:40メートル(ただし一時的に人間サイズで活動、もしくは同程度にミクロ化することも可能)
- 体重:3万5千トン
- 年齢:1万7千歳
- 飛行速度:マッハ5
- 走行速度:時速600-800キロ
- 水中速度:100-180ノット
- ジャンプ力:400メートル
- 腕力:10万トンタンカーも持ち上げる
- 聴力:200キロ先の針の落ちる音も聴こえる
- 頭:鉄の2千倍の硬さ
- 職業:ウルトラ道場の先生、ウルトラの星へ帰還後は宇宙警備隊地球課長。後に支部長と設定されるが、具体的な支部名は不明。
- 趣味:登山
- 家族構成
- 父:ウルトラ科学技術局長官
- 母:宇宙情報センターに勤めている
- 妻:ウルトラの母の妹(小学館学習雑誌の特集での記事より)
- スタイル
- 本作の劇中では手袋・ブーツは銀色であるが、『ウルトラマンタロウ』第52話客演時のみ手袋やブーツが赤色になっていた。また、『タロウ』第33・34話や第52話では、胸の模様が『帰ってきたウルトラマン』の第1話撮影時のNGに近い形状になっていた。NGスーツのことについては下記の『デザイン』を参考。
- 郷秀樹との関係
- 郷が鍛えるとウルトラマンも鍛えられたり(第4話)、郷の心身の負傷(第22話、第37話)など、心身の状態が変身後もウルトラマンに引き継がれる場面が見られた。逆に郷がウルトラマンと同じ怪我をしたり、ウルトラマンから郷への影響も認められる。なお、中盤からウルトラマンと郷の意識は一体化している[10]。
名称
本作のウルトラマンは、劇中では一貫して「ウルトラマン」として扱われた。これは企画段階では前々作「ウルトラマン」に登場する宇宙人と同一という設定だったが、別のウルトラマンであると変更されたためとされている。
第38話で前々作のウルトラマンと本作のウルトラマンが共演した際のナレーションや最終回での登場人物らは、前々作のウルトラマンのことを「初代ウルトラマン」と呼んでいる。それ以降、前々作のウルトラマンは(区別する際には)初代ウルトラマンと呼称されるようになった。一方、本作のウルトラマンは、地球人、初代ウルトラマンやウルトラセブン、およびナレーションからは「ウルトラマン」、次作『ウルトラマンA』の第14話ではウルトラマンII(二)世、次々作『ウルトラマンタロウ』第40話では新マンと呼ばれている。
以降、本作のウルトラマンは一般に
と呼ばれていた。しかし1984年、映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』の公開に先立ち、ウルトラファミリーを紹介する際に各々に固有名詞の必要が生じた。その際、円谷プロ社長(当時)・円谷皐の命名で「ウルトラマンジャック」に改称され、以降の書籍・関連グッズなどではほぼ「ジャック」の名称で統一された。中国で放送された際には『杰克・奥特曼』(杰克はジャックと読む)のタイトルとなる。続く『ウルトラマン物語』でも、タロウから「ジャック兄さん」、ウルトラの父やゾフィーから「ジャック」と呼ばれている。
この名を持つ別のキャラクターも存在する。詳しくはウルトラマンジャックの項を参照。
2006年の『ウルトラマンメビウス』においても「ジャック」と呼ばれる(劇場版のクレジットでは「帰ってきたウルトラマン」と表記)。なお、地球人は「ジャック」の名を知らないため、「ウルトラマン」とだけ呼んでいる。また、『ウルトラマンメビウス』の公式サイトや書籍類では「『ウルトラマンII世』や『新マン』などの別名も持つ」「地球滞在中は『帰ってきたウルトラマン』とも呼ばれていた」と紹介されている。2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、こうした呼称の変遷を逆手に取ったギャグが挿入されている。
デザイン
美術スタッフの高橋昭彦によるものとされるが、高橋本人は否定している[11]。最初期のデザインは当時の円谷プロ営業課長だった末安正博が、初代ウルトラマンの商品化用三面図の体の模様にラインを描き加えたものという証言が近年[いつ?]出てきた。最初のスーツは、このデザインに基づいて制作され、撮影も進行していた。しかし、本作の商品化権を取得したブルマァクの要望によりキャラクターを初代と明確に差別化する必要に迫られ、デザインが変更され第1話の登場シーンも再撮影された。
基本的に初代ウルトラマン(以下、「初代」と略す)に準じた形状だが、体の赤い模様を二重線で縁取っており、首から胸元(初代はタートルネック状に首周りまで赤い模様があり、ウルトラマンはTシャツのように、模様があるのは首の下までで、首周りの部分は銀色である)と腰から膝(模様の見た目でいえば初代は半ズボン(あるいはバミューダ)風だが、ウルトラマンはブリーフパンツ風で、赤い模様の面積が少ない)までの模様が異なるのが大きな特徴である。また銀色の質感も初代(本放送当時)のそれとは若干異なるものであった。
マスクは初代のCタイプから原型を取り、開米プロダクションとヒルマモデルクラフトが制作した。後頭部はオリジナルでは赤くなっているが、番組後半では銀色になっていることもあった。その他スーツの個体差に由来する模様や形状の差異は多い。
手足の継ぎ目を隠していた初代と異なり、手袋とブーツのすそが明確に露出している。これは撮影時のスーツの着脱の容易さを考慮したもので、ウルトラセブン撮影時の経験を生かしたものである。ブーツと手袋のファスナーの部分はデザイン画の時点より赤いラインが入っている。中期から、左腕にウルトラブレスレットを装着する。
なお、1987年春から夏頃、明星食品のカップラーメン「チャルメラ」のCMにサラリーマンのウルトラマンを登場させた際、設定上は初代であったが、赤い首回りにワイシャツ姿は似合わないため、銀色の首回りの帰ってきたウルトラマンのスーツを使用した。
変身方法
序盤では初代ウルトラマンやウルトラセブンとは異なり、変身アイテムを用いずに郷が生命の危機に陥ったときに自然に変身していた。郷の頭上に十字状の光が降ってくると、それに呼応するように郷が右手または両手を斜め上に挙げ、変身するというパターンが基本であった。意識的に変身する場合は右手を高く掲げることが多い。中盤以降は郷の意思による変身も多く見られるようになる。
最終回では郷とウルトラマンが分離することなく地球を去り、以降のウルトラシリーズ客演の際には完全に郷の意思で変身している。
技・能力
- スペシウム光線
- 初代ウルトラマンと同じく、両腕を十字に組み右手から発射する破壊光線(初代ウルトラマンとの違いは、初代が猫背気味のポーズに対して本作のウルトラマンは背筋が伸びている。また、左手の指は反らずに真っ直ぐ伸ばす。)。全編を通して使用され、序盤では決まり手として多くの怪獣を葬った。ベムスターに破られて以降、ウルトラブレスレットに決まり手の地位を譲っているが、第38話ではナックル星人の宇宙艦隊を壊滅させ、最終回ではゼットンを葬るなど、ここ一番の見せ場では威力を発揮しており、後年の客演時にもしばしば使用されている。初代ウルトラマンとの威力の違いに言及した雑誌記事があるが、現在の公式設定では初代ウルトラマンと同程度とされている。発射音は、初代に対してやや高音が強調されている。(ウルトラセブンのエメリウム光線、ワイドショットなどと同じ音)。また、放映当時では白色の光線だったが、近年では青白い光線となっている。本作ではスペシウムへの言及はなく、ナックル星人による解析でアルミニウム原子3千個に対してクローム原子100個の割合との発言がある。
- ウルトラスラッシュ(八つ裂き光輪)
- スペシウム光線のエネルギーを丸鋸状のリングにして敵に投げつけ切断する光のカッター。これも初代ウルトラマンと同じ技で、サドラとの戦いで初めて使用しこれを倒したが、キングザウルス三世との戦いでバリアーにはじかれて以来、使用されなくなった[12]。
- フォッグビーム(冷凍スペシウム)
- 霧状の光線。キングザウルス三世との戦いで使われたがバリアーによって防がれる。一部の文献では冷凍光線、または冷凍スペシウムと記載されている。
- シネラマショット
- 両腕をL字型に構え右腕から発射する必殺光線で、ウルトラセブンのワイドショットやスペシウム光線よりも強力という設定。キングザウルス三世との戦いで使われたがバリアーによって防がれてしまい、以後全く使用されなかった。後に『ウルトラマンタロウ』のテンペラー星人編で客演した際に使用した。書籍では、エネルギーを大幅に消耗するため一度しか使わなかったとされる。
- ウルトラショット
- 右手先から発射する光線。針状の光弾を連射するタイプと、帯状の光線を発射するタイプがある。
- ストップ光線
- 両手の間から放射して怪獣の動きを止める活動停止光線。[13]
- ウルトラロケット弾
- 飛行しながら連射する光弾。バルダック星人の宇宙船団を撃墜した。
- ハンドビーム
- 右手先から発射する火球。ブラック星人を倒した。
- ウルトラフラッシュ
- 手先を合わせて放つ破壊閃光。
- ウルトラ念力
- 巨大怪獣を空中に浮かばせる念力。
- 透視光線
- 両目から放つ光線。姿を消した怪獣を探し、実体化させる。
- ウルトラ眼光
- 両目から放つ破壊光線。両肘を曲げた状態で発射し、メシエ星雲人にとどめを刺した。
- ウルトラフロスト
- 両手の手先を合わせて冷凍液を放射する。プリズ魔との最初の戦いで使われた。一部の文献ではフォッグビームの別名の冷凍スペシウムと記載されている。
- ボディスパーク
- 全身をスパークさせて怪獣にショックを与える。
- ウルトラパワー
- 全身の力を使って、物体を遠くまで投げ飛ばす能力。ウルトラブレスレットで縮小させたヤメタランスを砲丸投げのように放り投げ宇宙へ帰した。
- ウルトラ腕力
- パワーを生かした早技。キングストロンの背中に乗るや杏や、2本の角をつかみ、そのまま前転することで一気に角を反転させ、弱体化に成功した。
- ウルトラキック
- 第27話において、「ウルトラスパーク」で切れ目を入れておいたグロンケンの首を跳ね飛ばした。
- 流星キック
- 上空へ空高く飛び上がり急降下しながら敵に蹴りを入れる。キングザウルス三世のバリヤーを飛び越えて、バリヤーを発生させる角を破壊した。
- ウルトラスピンキック
- 上空へ空高く飛び上がり後方回転しながら敵に蹴りを入れる。繋ぎ技として多用した他、怪獣相手の決まり手にもなった。郷は第27話でキックボクサーの東三郎にこの技を伝授した(この回では「ウルトラキック」と呼ばれている)。
- 急降下キック
- 空中から急降下する勢いを生かした技。登場する際ムルチの頭部に蹴り込み、ダメージを与えた。
- フライングキック
- 敵の真正面から両足でキックする技。バルダック星人にダメージを与えた。
- ひざ蹴り
- ジャンプしたのち、ひざを敵の頭部に叩きつける技。
- ウルトラチョップ
- ジャンプして敵の頭上からチョップを浴びせる技で、ゴルゴバス戦をはじめ、多くの戦闘で使用した。単独で致命傷を与えることはないが、何度も繰り出して相手を弱らせたり、他の技と組み合わせたりすることで、絶大な威力を発揮した。
- ウルトラリフター
- 突進してくる敵の下に、姿勢を低くして素早く潜り込んだのち、両手で敵を高々と持ち上げ、地面に投げつける技。キングザウルス三世やゴルゴバスにダメージを与えた。
- ウルトラボディ落とし
- キングストロンに対して使用した投げ技。
- ブレーンバスター
- 正面から敵の体を抱え上げ、仰向けに倒れながら、敵を背中から地面に叩きつける技。
- 空中回転落とし
- 空中で相手を捕らえ、高速回転しながら地面にたたき落とす。自由自在に空を飛び回り、「スペシウム光線」も通じない強敵・テロチルスを倒した。
- 空中回転逆落とし
- 敵を正面から抱きかかえたままで空中に飛び上がり、大回転とともに地上へ放り出す。遠心力を利用した大技で、シュガロンに大ダメージを与えた。
- ウルトラ回転足投げ
- 両足で敵の首を挟み込んで締め上げたのち、全身を回転させて敵を投げ飛ばす技。プルーマ戦やドラキュラス戦では逆立ちして体を反転させるタイプ、ササヒラー戦では肩に乗り、一回転して投げるタイプを披露した。
- ウルトラ霞斬り
- 初代ウルトラマンと同じく、敵目掛けて走り、すれ違いざまにチョップを決める。シュガロンを倒した。
- ウルトラ頭突き
- 上空へ空高く飛び上がり後方回転しながら敵に頭突きを入れる。
- ウルトラ急降下戦法
- 敵を羽交い絞めにして飛行し、最高速度で反転して急降下、敵を地面に叩きつける。
- 体当たり
- 突進してくる敵に対し、体を斜めにして全速力で駆け寄り、肩から全身をぶつける技。
- フライングアタック
- マッハ5のスピードで敵に向かって飛行し、全体重をかけながら体当たりする技。
- ウルトラバリヤー
- 第14話でシーゴラスが強大な念力で起こした大津波を止め、逆に押し返した。使用するとエネルギーを著しく消耗してしまう。ナレーションではウルトラバーリヤと呼称。
- ウルトラバリヤー
- 上記のウルトラバリヤーとは別の技。光の壁で攻撃を防ぐ。第31話でゼラン星人にコントロールされたウルトラブレスレットの攻撃を防いだ。光線にして放ち、人間を守る「バリヤー光線」というバリエーションもあり、第30話で墜落したマットアローを守った。
- ウルトラVバリヤー
- 両腕を交差させて、敵の攻撃を防ぐ。見た目こそ地味だが、キングザウルス三世の光線を防いだり、ゼットンやデスレムの火球を跳ね返すなど効果は大きい。
- ウルトラスピン
- 高速スピンして突風を発生させ、シーゴラスが発生させた雷雲を吹き飛ばした。また、キングマイマイ戦でも、糸を振り払うために使用している。
- ウルトラドリル
- 体をドリルのように高速回転させて地中に潜る。
- スパーク攻撃
- 敵とすれ違いざまに全身から光を放射し、敵にダメージを与える。
- ウルトラ十文字切り
- レッドキラー戦で、奪ったブーメランを使用して十字に二度切りつけ相手を両断した。
- ウルトラプロペラ
- ウルトラスピンの強化技。敵の頭上で体をプロペラのように横に高速回転させて敵を吸い上げ、宇宙へ吹き飛ばして爆発させる。バリケーンを倒した。
- スライスハンド
- 敵を頭上に放り上げ、続いて自分もジャンプしてすれ違いざまに手刀で首を切り落とす。ブラックキングの首を切断した。シナリオではナックル星でこの技をセブンに伝授されるシーンがあり、スチール写真も現存している。
- ウルトラスウィング
- 敵の尻尾や足をつかんで、何度も振り回し放り投げる技。
- ウルトラリフティング
- 怪力で怪獣を持ち上げ、そのまま宇宙空間まで運ぶ技。体内に爆弾を打ち込まれたゴーストロンや、磁力をエネルギーとするマグネドンを地球外に運搬する際などに用いた。
- ウルトラ投げ
- 相手を担いだままジャンプし、高空から投げ飛ばして地面へ叩きつける。
- ウルトラハリケーン
- 最終回で使用。標的を担ぎ上げ、高速回転させながら空中へ投げる。光線技を吸収してしまうゼットンを倒す為に編み出した[14]。ウルトラヒーローが技の名前を叫びながら使用した最初の例。脚本にはない現場処理で描かれた技[15]。
- ダブル光線
- ウルトラマンタロウ第34話において、テンペラー星人に向けてウルトラセブンの「エメリウム光線」と同時に「スペシウム光線」を発射して攻撃したものの、ダメージは与えられなかった。ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟では宇宙空間で、逃亡するUキラーザウルスに放った際は「スペシウム光線」とAの放った「メタリウム光線」をひとつにしたうえでUキラーザウルスに命中させ、地球へ落下した。
- グランドスパーク
- 『ウルトラマンタロウ』第34話において、ゾフィー、ウルトラマン、セブン、Aとともに放った光線。テンペラー星人の宇宙船に向かい、それぞれが必殺光線を一斉に発射することで、大爆発させた。
- 3戦士トリプル光線
- 『ウルトラマンレオ』第38話において、ウルトラキーを盗んだアストラ(正体はババルウ星人)をかばうウルトラマンレオに対し、ウルトラマンやAとともに放った光線。全員が両腕をL字型に組み、右腕から発射した。
- クアトロ・バスター
- 劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』において、月面におけるUキラーザウルスとの戦いで使用した合体光線。ウルトラマン、セブン、Aとともに、それぞれが繰り出した必殺光線をひとつにしてUキラーザウルスに放ったが、かわされてしまった。
- ファイナル・クロスシールド
- 劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』において、ウルトラマン、セブン、Aとともに、ヤプールの怨念を神戸港へと封印した技。ヤプールの四方を囲んだ4兄弟が、それぞれの両手から金色の光線を放ち、次にその光線をヤプールの頭上に集めた後、徐々に光線を下げていき、ヤプールを海に封印した。
- リベレイト・レイ
- 劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』において、ガッツ星人によって十字架に閉じ込められたウルトラマンメビウスを救出する際に使用した合体光線。ジャックと、ウルトラマン、セブン、Aが赤色の光線を放ち、十字架を破壊してメビウスを解放した。
- スペリオルストライク
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』において、超ウルトラ8兄弟が、それぞれの光線を同時発射する技。ギガキマイラの「デザスタル・バースト」の発射口である胸を狙い撃った。
- ウルトラグランドウォール
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』において、超ウルトラ8兄弟が力を合わせて作り出す超強力バリヤー。ひとりのウルトラマンが作るバリヤーの数万倍の強度を誇る。ギガキマイラの放ったキマイラ・ショッカーを跳ね返し、大きなダメージを与えた。
- エクセレント・リフレクション
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』において、超ウルトラ8兄弟が力を合わせて放つ再生光線。ギガキマイラの放ったデザスタル・バーストを無効化したのみならず、元素レベルまで破壊された海を再生した。
- ウルトラスペリオル
- 超ウルトラ8兄弟の発射した、それぞれの最も得意とする光線が融合し、すさまじい破壊力を生み出す合体光線。宇宙空間でギガキマイラを撃破した。
- グリッターバージョン
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』で人々が信じた未来や希望の“光”を得てパワーアップした姿。銀の部分が金、赤の部分が赤みのある金と元々のカラーを金色に変えたカラーリングとなっている。
- スペリオルマイスフラッシャー
- グリッターバージョンとなったウルトラマン、セブン、ジャック、A、ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア(V2)、メビウスの超ウルトラ8兄弟の発射した光線が融合した合体光線。あらゆる方向から清浄な光エネルギーが降り注ぎ、敵の体だけでなく、悪意のエネルギーも破壊する。巨大影法師に対して放ち、その体と悪意のエネルギーを消滅させた。
- ウルトラダブル
- 放映時の雑誌設定にある能力で劇中未使用[16]エネルギーを一気に消費して、通常の2倍の身長80mに巨大化する能力。
装備
- ウルトラブレスレット
- 第18話で、宇宙怪獣ベムスターに敗れたウルトラマンにウルトラセブン(演:望月武郎)が与えた万能武器。普段は腕輪としてウルトラマンの左手首に装着されているが、ウルトラマンの脳波に反応して様々なアイテムに変形する。ロケット型のナイフ“ウルトラスパーク”をはじめ、ブーメランや槍などの様々な形態に変化させて使用する(個々の説明は後述)。使う際は左肘を曲げてブレスレットを示し、右手でこれを掴んではずす動作が続き、変形させたり、直接投げつけたりする。一度に複数の用途には使えず、第20話ではウルトラマンがそのジレンマに苦しむ様子も描かれた。時には武器としてだけでなく、湖を丸ごと蒸発させたり、惑星を丸ごと爆破したり、バラバラにされた自分の体を復元させたりするなど、いささかご都合主義的な力も見せている。どの機能であれ、役目を果たすとウルトラマンの意思に呼応するかのように手元に戻る。第31話ではゼラン星人にコントロールされてウルトラマンに襲いかかったが、ゼラン星人が倒されその制御が解けると再びウルトラマンの左手に収まった。
- 前述の通り、本作は当初視聴率が伸び悩み、様々な強化策が打ち出された。ウルトラブレスレットはその強化策の一つである。
- 内山まもるの漫画版では、べムスターにウルトラブレスレットを弾かれ地面に落とした際に必死に探す様子が見られた。
- 『ウルトラマンA』第14話でウルトラ4兄弟がエースキラーに各々の必殺技を奪われた際、新ウルトラマンから奪ったのは、このブレスレットだった。このシーンはブレスレットが彼の代表的な技であることを示している。その後の第2期ウルトラシリーズ客演時には、ブレスレットがなかったり、[17]タロウブレスレットを装着していたりと、装着の状況が一定していないが、これは本作の撮影終了時にウルトラマンを演じた菊池に撮影用の小道具が記念に贈られ[18]、以降の撮影には使われなくなったためで、ウルトラブレスレットを武器にするという設定自体は変わっていない。『ウルトラマンメビウス』の劇場版でも使用され、それ以降の劇場版で毎回使っている。また、プレイステーション・ポータブル専用ソフト『ウルトラマン Fighting Evolution 0』のストーリーモードのジャック編のプロローグにて「警備隊1のブレスレットの使い手」と解説されている。なお、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では彼以外の、光の国の宇宙警備隊隊員も標準装備していることが判明した。
- ウルトラスパーク
- 小型戦闘機のような形をした武器。白熱化して飛び、敵を切り裂く。最も多用された武器で、ただ単に技名として「ウルトラブレスレット」と呼んだ場合この形状を指すことが多い。手に持って、ナイフとしても使える。ビルガモ戦では、3つに分裂させた「ウルトラスパーク3段斬り」を使用した。また、ブレスレットがゼラン星人にコントロールされた時も、数発のウルトラスパークに分裂したことがある。映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でも使用し、一本が超獣数体分の力を持っているUキラーザウルス・ネオの触手を切り裂いた。また、『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では手に持って使用。ギガキマイラのキングシルバゴンの頭を斬り付けた。
- ウルトラランス
- ウルトラスパークの尖った柄を伸ばした槍。ヤドカリンに投擲し、串刺しにした。ブレスレットの代表変化例としてウルトラスパークと共に紹介されることが多い。また、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場した宇宙警備隊隊員もこれを武器にしており、ウルトラマンジャック本人もウルトラマンベリアルに対して使用した。
- ウルトラクロス
- ウルトラランスの柄の先端に十字架がついた槍。ドラキュラスやバット星人に投擲し、突き倒した。書籍等への露出は少ないが使用回数はウルトラランスよりも多い。撮影用の小道具は後にレッドマンのレッドアローとして流用された。
- ウルトラディフェンダー
- 楯状に変形させたもの。スノーゴンの冷凍光線を反転させた(反転で増した冷気は2009年時点、ウルトラシリーズ最強の威力(関連書籍))。
- ブレスレットボム
- ブレスレットを敵に飲み込ませて、体内で爆発させる。キングマイマイとロボネズを倒した。
- ウルトラ火輪
- 高熱火球に変形させたもの。炎の輪を作り出して敵に降り注ぎ、焼き尽くす。バルダック星人を倒した。
- 変光ミラー
- 丸い鏡に変形させたもの。パラゴンが発生させる蜃気楼を消し去った。
- ブレスレットニードル
- 針状に変形させたもの。バキューモンを体内から切り裂いて倒した。
- ブレスレットムチ
- 鞭状に変形させたもの。レッドキラーのブーメランを絡め取った。
- バリヤーボール
- 球状バリヤーに変形させたもの。第25話で使用、空中に放り出された南隊員と六助少年を助け出した。
- ブレスレットブーメラン
- ブーメラン状に変形させたものでウルトラセブンのアイスラッガーに酷似した形状をしている。ブラックキングに使用したが、弾かれた。
- ウルトラスーパー光線
- ウルトラスパークから放つ光線、シネラマショットを遥かに凌駕するの破壊力を誇っており。サータンを倒した。
- 磁力封じ能力
- マグネドンの磁力に捕らえられた際に使用した能力。ブレスレットから黄色い渦巻状の光線を放ち、敵の磁力を無力化した。
- 反重力光線
- マグネドンを宇宙へ運ぶために使用した能力。ブレスレットから緑の渦巻状の光線を放ち、マグネドンを空中に浮かび上がらせてから、ウルトラリフティングで宇宙へ運んだ。
- ダムせき止め能力
- マグネドンの体当たりで崩壊したダムに投げつけ、流出する水をせき止めた。その後、ブレスレットを回収すると再び水が流出した。
- エネルギー再生能力
- ビーコンとの戦いで倒れた新マンにエネルギーを与えて復活させた。スノーゴン戦では、バラバラにされた体を再生する「ウルトラ再生パワー」を使用している。
- ブレスレットチョップ
- ブレスレットの力で強化された左手チョップ。グロンケンの腕を切り落とした他、オクスターを怯ませた。
- ウルトラショット
- ブレスレットから放つ光線。2種類あり、1つはオクスターを痺れさせた電撃光線。もう1つはオクスターの死体を白骨化させた光線。
- 水蒸発能力
- オクスター戦で使用。ブレスレットの力で熱を発生させ、沼の水を蒸発させた。戦闘終了後、蒸発した水は豪雨となって降ってきた。
- スパーク電撃
- ウルトラスパークを敵にぶつけ、強力電撃を放射する。ビーコンを倒した。また、スペシウム光線の効かないノコギリンを昏倒させるほどのダメージを与えた。
- ウルトラ発光
- ブレスレットから放つ光で、敵のメカを狂わせる。ビルガモにダメージを与えた。
- ブレスレット反射能力
- 敵の光線をブレスレットに当てて反射する。ビルガモのバルタニックウェーブを反射した。
- ブレスレットフラッシュ
- ブレスレットから強烈な光を放つ。光に弱いドラキュラスを怯ませた。
- なまけエネルギー吸収能力
- ヤメタランスのなまけエネルギーを吸収して、元の小さな怪獣に戻した。
- 惑星破壊能力
- ウルトラスパークでバルダック星人の円盤群を破壊した後、エネルギーを放出して巨大な光弾になり、バルダック星を破壊した。
- 針状光線
- ゼラン星人にコントロールされたブレスレットが見せた能力。光の渦巻状に変形し、針状光線を発射した。
- 光の鎖
- ゼラン星人にコントロールされたブレスレットが見せた能力。光の鎖に変形し、ウルトラマンを締め付けた。
- 八つ裂き光輪
- ゼラン星人にコントロールされたブレスレットが見せた能力。八つ裂き光輪に似た光の回転カッターとなって飛び回った。
シリーズでのゲスト出演
郷秀樹の姿で登場した回は◎で表記。
- 『ウルトラマンA』
- 第1話、第13・14話、第26・27話に登場。また、第10話は本作の最終回の後日談となっている。
- 『ウルトラマンタロウ』
- 第1話、第25話、第33・34話◎、第40話、第52話◎に登場。第29話と第40話では本作のライブラリ映像が使用されている。
- 『ウルトラマンレオ』
- 第34話◎、第38・39話に登場。第34話の予告や冒頭のナレーション(回想シーン)では「ウルトラ5番目の兄弟」と紹介されている(正しくは4番目)。
- 『新世紀ウルトラマン伝説』
- ほかのウルトラ戦士とともに天空魔と戦った。
- 『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』
- ウルトラマンキングの誕生日をほかのウルトラ戦士とともに祝福する。
- 『ウルトラマンメビウス』
- 劇場版◎、第45話◎、第50話、Vシネマ『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』STAGE.1に登場。また、本作に登場した多くの怪獣が再登場している。劇場版では神戸の町で、レーサー志望の子どもたちを指導している。なお、郷=ウルトラマン(ジャック)は登場しないが、第32話は本作の第33話から繋がる内容となっている。また、ウルトラ兄弟のなかでも伝説的存在とされる「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』◎
- この世界における郷秀樹は、何事もなくアキと結婚して彼女との間にメグという娘をもうけ、アキとともに自動車整備工場「坂田モータース」を経営している(坂田健は若くして他界しており、遺影が飾られている)。しかし、クライマックスで人々の声援によって元の世界の自分と記憶が同化してジャックに変身する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
- エースや80とともにウルトラマンベリアルに立ちむかうも、敗北。そのまま光の国の凍結に巻き込まれてしまう。その後、ウルトラマンゼロがベリアルを倒してプラズマスパークのエネルギーコアを取り戻したことにより復活した。
- 映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』
- アナザースペースへ旅立つゼロに、他のウルトラ戦士とともにエネルギーを与えた後、光の国を襲撃したダークロプス軍団を迎え撃つ。
上記2作品では郷秀樹の姿で登場していないが、団時朗が声を担当。
上記3作品では、『メビウス』での「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている」という設定が継承されている。
主な登場人物
- 郷秀樹 (ごう ひでき)
- 本作の主人公。坂田自動車修理工場に働きながら、カーレーサーを目指していた23歳の青年。坂田健の設計・開発中のレーシングマシン「流星号」のレーサーとして、その完成を目前に控えていた(レーサーとしての実績は不明)。甘党でおはぎが好物。趣味はギター。
- タッコング襲来時に逃げ遅れた少年と仔犬を救おうとして命を落とすが、その一部始終を見ていたウルトラマンと一体化して蘇生後、人類の自由と幸福を脅かすあらゆる敵と戦う決意を胸に怪獣攻撃隊MATへ入隊。ヘルメットの番号は「6」。
- 少年時代から運動神経に恵まれたが、ウルトラマンと一体化したことで能力が増幅され、第2話では先輩隊員たちの得意分野の種目で初心者ながら勝利するという成績を打ち出した。しかし、その超人的な能力に思い上がって自らピンチを招くこともあり、超能力を身につけたことで怪獣出現の前兆を他人よりも鋭敏にキャッチできることが仇となり、事件の有無をめぐってほかの隊員との対立を起こすこともたびたびあった。だが、人間的に成長するにつれチームに融和し、ほかの隊員とも打ち解けるようになる。
- 13歳の時、父が登山中の遭難事故で死亡。母親を故郷に残して上京している。母の存在には第1話で触れられているが、劇中には登場せず、第33話では自身が天涯孤独とのセリフもあり、その時点ですでに死亡しているとの見方もある。
- 坂田アキとの仲も坂田兄弟公認と見られ、すでに家族の一員のような扱いだった。MAT入隊後も、休暇の際は坂田自動車修理工場で流星2号の設計・製作をともに進めていた。第34話で幼馴染みの水野一郎と再会するも、悲劇を防げなかった。
- 第37・38話で坂田兄妹の死後、残された次郎を引き取って同棲して次郎の兄代わりになろうとした。同じマンションに住む村野ルミ子と交流するが、それもつかの間に過ぎなかった。
- 最終回でバット星人とゼットンを倒した後、次郎に「ウルトラ5つの誓い」を残し、ウルトラの星の危機を救うべくウルトラマンとしてウルトラの星へ旅立っていった。
- ウルトラマンと一体化したまま地球を去ったため、『ウルトラマンタロウ』の第33・34話と第52話、『ウルトラマンレオ』第34話、『ウルトラマンメビウス』の劇場版と第45話でも、ウルトラマンの人間体として姿を見せており、ウルトラマンタロウ=東光太郎やウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライに、自分の経験から得たアドバイスを送っている。人間体での客演はウルトラ兄弟中、最多である(ウルトラセブン=モロボシ・ダンの『ウルトラマンレオ』でのレギュラー出演を除く)。
- だが、MATの仲間達には自分の無事と正体を告げていないため、次作『ウルトラマンA』で語られるMATのファイルではゼットン戦で殉職したことになっている。
坂田家
- 坂田健(さかた けん)
- 郷が働いていた坂田自動車修理工場の社長にして、坂田兄弟の長兄。28歳。元は一流のレーサーだったが、ゴールを目前にスピンして脚が不自由になったため技術者に転向した。郷にとっては最大の理解者で同時に後見人でもある。パイプを愛用している。
- MATから一目置かれる有能な技術者であり、マットビハイクルの改良も行っている。オリジナルのレーシングマシン、流星号を完成させるが、郷が一度亡くなった際に手向けとして燃やした。その後、復活した郷と共に流星2号の製作を行うようになる。
- 第37話で、ナックル星人に誘拐されかけたアキを救おうとして、轢き殺されてしまった。第38話では回想シーンに登場し、第41話では声のみでの登場[19]。
- 2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、(演じた岸田森がすでに他界したため)遺影写真という形で客演している。
- 坂田アキ(さかた あき)
- 坂田健の妹で、郷とは周囲も公認の恋人。18歳。衣料品店に勤めている。第1話では胸にロザリオを下げている。
- シーゴラスを「女性のピンチを救ってくれるのは怪獣ながら頼もしい」と評するなど、勇敢な男性を好むような傾向がある。
- 第5・6話ではツインテールの卵が巨大化した際の落盤に巻き込まれて意識不明の重傷を負い、第26話ではノコギリン騒動に巻き込まれるなど、受難続きであった。
- 第37話でナックル星人の車に拉致された後、引きずられて重傷を負い、病院で郷に宇宙人の仕業と伝えて死亡。第38話では回想シーンに登場。
- 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』におけるパラレルワールドでは郷と結婚し、メグという一人娘をもうけているが、ここでも怪獣災害に巻き込まれている。
- 坂田次郎(さかた じろう)
- 坂田兄弟の末っ子で、11歳。現代っ子の側面も持っている。郷を兄のように慕っており、それもあってMATを応援し、将来はMAT入隊を夢見ている。
- 第19話、第29話、第30話では怪獣事件に巻き込まれている。
- 第37・38話で兄と姉をナックル星人に殺された後、郷に引き取られる。最終回では郷がウルトラマンであることを知り、地球を去っていく郷を「ウルトラ5つの誓い」を叫びながら送り出した。その後、『ウルトラマンA』第10話にゲスト出演している。
- 『ウルトラマンメビウス』では登場はしていないが、友人のセリザワ・カズヤに「ウルトラ5つの誓い」を伝えた人物と設定されている。また、小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では、ハルサキ・カナタを教えたGUYS専科の教授として名前のみ登場。航空力学の権威となっており、GUYSが保有する戦闘機やメテオールの実用化に貢献していたことが語られている。
- 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』におけるパラレルワールドでは存在が確認されていない。
MATメンバー
- 加藤勝一郎 隊長(かとう かついちろう)
- 年齢38歳。元は陸上自衛隊の一佐でMAT日本支部の初代隊長。ヘルメットの番号は「1」。
- 郷の勇気ある行動と生命力(死亡と診断された後で蘇生したこと)に感銘を受け、MATへの入隊を薦めた。普段は温厚な性格だが、任務に対する責任感が強く、規律には厳しい。上層部の岸田長官からの強引な命令に対し押して忍ぶ態度でよりよい解決策を進言し、部下同士の対立を解決するため、単身で危険地帯に調査に赴くなど、外柔内剛の部下思いの上司。
- 息子と兄の存在が設定されており、実兄は鉄道会社の社長(息子=加藤の甥がいる)[20]。
- 第22話で、MATステーションへ転任した(後年のマンガなどで、ベムスターの襲撃で殉職した宇宙ステーション責任者で親友の梶キャプテンの後を継ぐため、という裏設定が生まれた)。
- 加藤転任の経緯は下記の「隊長の交代」の項を参照。
- 伊吹竜 隊長(いぶき りゅう)
- MAT日本支部の2代目隊長。ヘルメットの番号は「1」。
- 加藤のニューヨーク本部勤務時代の上官で、彼がMATステーションへ転任となったあと、ニューヨーク本部から転任して来た。加藤と比べやや激情家で任務遂行には厳しく声を荒げる事もあるが、人間としての根は優しい。実家に妻と一人娘の美奈子がいるが、MAT隊長の家族であるがゆえに宇宙人の陰謀に巻き込まれることが多い。なお、劇中では何らかの理由で郷がウルトラマンと同一人物であることに気づいていた可能性があるような行動も見せている[21]。
- パイロットとしても優れ、初登場である対ゴキネズラ戦でその腕前を見せ、右腕を怪我してウルトラブレスレットを使えないウルトラマンを援護したほか、『ウルトラマンメビウス』でも「名うての戦闘機乗りで華麗なアクロバット飛行でウルトラマンのピンチを何度も救った」と語られている。一方でゼラン星人の怪光線を避け倒したり、人間大のバット星人に肉弾戦を挑むなど、白兵戦にも秀でていた。
- 南猛(みなみ たけし)
- 年齢25歳。MAT日本支部の副隊長格で、柔道の実力にも優れたマットガンの名手。ヘルメットの番号は「2」。
- 心優しい性格の持ち主であり、チームワークを大切にし、MAT入隊当初の郷の面倒をよく見ていた。自分の独断で物事を判断せず、ほかの隊員の意見をバランスよく聞こうとしていた。少年時代にはいじめられっ子だったらしく、いじめられている子供を見ると我慢できない。
- 設定では、オリンピックの射撃競技の金メダリストでもある。
- 岸田文夫(きしだ ふみお)
- 年齢25歳。兵器開発を得意とする。ヘルメットの番号は「3」。
- 射撃の名手(作中では高層ビルの屋上にいるズール星人を地上から1発で仕留めるという離れ技を見せた)で、しかもプライドが高く、少々短気なところもある。正義感と責任感が強いが、十分な調査もせずにツインテールの卵を岩だと判断するなど、独断で重大な決定を下し失敗する例も見られる。当初はなにかと郷と意見や感情が対立し、郷が謹慎処分になるほど重大な結果になることも多かった。「主人公と仲間との深刻な対立」というそれ以前のシリーズにはあまり見られなかったシチュエーションを代表する人物である。しかし、第11話で郷に助けられたことを契機として次第に打ち解け、プライベートを話題にしたり冗談を言い合うような仲になっていった。
- 第44話で超高感度レーダーの設計に携わり、その時期に事件で知り合った女性・広田あかねと落花流水の様に愛し合い、結婚を考えた交際をするが、悲劇的な結末を迎える。
- 地球防衛庁長官を務める叔父がいる(後述)。
- 上野一平(うえの いっぺい)
- 年齢23歳。若く、直情型の熱血漢でMATのムードメーカー的存在。ヘルメットの番号は「4」。
- 戦闘中のさまざまな局面において、感情をストレートに出している。MATに命を懸けると言う一方で、喉が渇いたからとパトロールを打ち切って基地へ帰還するなど、南・岸田両隊員とは対照的に気分屋の一面を感じさせる場面もある。同い年の郷と仲が良く、当初は郷の意見を「ばかばかしい」と一蹴する態度も見られたが、反面チームで孤立した郷を庇うことも多かった。
- 迷信や占いを信じる一面もある。
- 天涯孤独の身で親兄弟はいないが、地底科学の権威である小泉博士に助けられた恩があり、彼を父のように慕っている。第50話では博士殺害の嫌疑をかけられるが、郷たちに潔白を証明される。博士の娘のチドリは幼馴染みであり、彼女のことは「ちーちゃん」と呼ぶ。
- 丘ユリ子(おか ゆりこ)
- 年齢19歳。MAT日本支部の紅一点で、ヘルメットの番号は「5」。
- 主に通信を担当するが、作戦会議では独自の優れた視点で状況打開の突破口となるヒントやアイデアをしばしば提示する。剣道四段の腕前で、実戦でも男性隊員には劣らない。特に第38話で、郷を除いた全隊員が洗脳された際にもたった一人で耐え、男性隊員と格闘して打ち伏せたうえ、郷と2人で隊員たちの洗脳を解いたことでもその実力は伺える。
- 第47話ではフェミゴンの憑依から解かれた際に見せた表情に普通の女性と変わらない一面も垣間見えた。髪型は初期は長い黒髪だったが、第5話以降は茶色の短髪に変更されている。
- 家族は第47話で母親が登場している。また、ニュースキャスターの父親が設定されているが、劇中には未登場。
その他
- 岸田長官
- 岸田隊員の叔父で、MATの上部組織と言える地球防衛庁の長官。MATに解散を命じることも可能な強い権限を持つ。
- 権力や世論を背景に怪獣を倒せないMATにプレッシャーをかける役回りで、その高圧的な命令にMATが背くことができないという状況は、子ども向け特撮番組の中で現実社会の構図を見せ、作品世界にリアリティーを与えていた。ただし、グドン・ツインテール戦ではMATの熱意を酌んで麻酔弾作戦に許可を出していること、シーゴラス・シーモンス戦では東京都民の安らぎに言及してMATを叱咤している点などもあり、悪役とは言い切れない懐の深さを持つ人物でもある。
- 軍隊の司令官役では定番の藤田進は、『ウルトラセブン』のヤマオカ長官に続いて2度目の長官役だが、キャラクターはかなり異なっている。
- 佐竹 参謀
- 初登場の第5・6話で佐川参謀と呼ばれていた人物と同一人物。
- 岸田長官を補佐し、MATと地球防衛庁とのパイプ役を務めている。怪獣を東京ごと抹殺するスパイナー作戦を提案したり、MATの解散をほのめかしたりと、現場と対立する役割は岸田長官と同じだが、対立するばかりではなく共同歩調を取っている場面も見られる。
- 『ウルトラセブン』のタケナカ参謀に続く、佐原健二の2度目の参謀役である。
- 村野ルミ子(むらの るみこ)
- 第38話から登場。郷と同じマンションに住んでおり、彼の隣の部屋に住む女子大生。亡くなったアキに代わり、2人の心の支えとなった。
- 郷に好意を寄せていたようで、最終回で郷と結婚式を挙げる夢を見ている。『ウルトラマンA』第10話に次郎とともにゲスト出演している。
MAT
MAT(マット)とは Monster Attack Team すなわち「怪獣攻撃部隊」であり、対怪獣戦や怪事件捜査を主任務とする。国際平和機構の地球防衛庁に属し、本部はニューヨークに置かれ、世界各国に支部がある。また、宇宙ステーションも保有している。コールサインは「マットJ」。
一般市民が町で隊員服を見かけてMATの活動を察知したり、子どもたちが街中でMATビハイクルに群がったり、隊員と直接面識のない人物(第27話の沢村忠)からもMAT隊員として声をかけられたりするなど、MATの活動内容はかなりオープンになっている。
しかし、その一方で軍内部では組織的に弱い立場であるらしく、常にMATの事を快く思わない上層部や世論から解散の圧力をかけられる事も度々あった。
略称の「MAT」は英語表記としては意味をなさないが、その点について特に注釈はない。こうした略称の使用は以後のウルトラシリーズに登場する防衛チームに継承されている[22]。
次作『ウルトラマンA』第10話において、MATのファイルの存在が語られている。
日本支部の隊員
実動部隊と後方支援部隊(通信・整備)からなり、少数精鋭主義を取っているため、隊員数は少ない。また実動部隊のヘルメットには額部分に番号が書かれている(1番が隊長)。
隊長の交代
第22話でMAT隊長の途中交代がある。隊長役交代はウルトラシリーズ初の出来事だった[23]。これは2クールから4クールへの番組延長にあたり、加藤勝一郎隊長役の塚本信夫が舞台公演のために出演できなくなったからである。
劇中設定としては、加藤隊長が宇宙ステーションに転任し[24]、かつて、加藤隊長の上官だった伊吹隊長がニューヨーク本部から転任してくるというドラマで交代の事情が説明され、その交代劇がシリーズのひとつのイベントとなっていた。
新隊長の伊吹竜役としては、東宝特撮映画の常連で知られ『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』に出演歴もある土屋嘉男などが候補に挙がったが、最終的には大映映画を中心に活躍していたベテランの根上淳に決定した。大映の二枚目スターとして一般の視聴者にも知名度の高い根上の起用は、子ども番組として一般のテレビドラマよりは一段低い扱われ方だった特撮テレビドラマの中での一つのイベントであり、ウルトラシリーズの存在を保護者層にもアピールするものだった。また、当時のスタッフの証言によれば「ウルトラシリーズの格を上げたかった」という理由もあった。
日本支部基地
- MAT日本支部は東京湾の海底に置かれている。内部には隊員達が勤務する司令室を中心に、隊員達のアパートや病院などの居住区、柔剣道場、ライドメカの格納庫や整備場が設けられ、アローやジャイロの発進ゲートは地上部に設置されている。
- MATの作戦室は前期と後期に区別されており、前期は第1~36話までのモスグリーンの色で統一されたデザインで、後期は第37話から第51話のホワイトグレーの色で統一されたデザインに変更され、計器類・出入り口通路も同時に変更された。
- 他に海岸沿いの地上発進口や地上オフィス(中央区神田錦二丁目・架空の場所)、レーダー基地がある。
- 最終回で、隊員達が出撃した隙を突かれ、バット星人に基地の原子炉を破壊され、水没してしまった。
装備
MATは数々の特殊装備を持ち、状況に応じて使っている。
隊員服
- 実動部隊の隊員服はオレンジ色が基調色で、胸に黒いV字型の模様が入るシンプルなデザイン。この部分は伊吹隊長のみ上部に細い線が入る[25]。高い耐熱、耐寒、耐久性を持つ。
銃器類・特殊装備
- MATヘルメット
- 怪獣に噛まれても壊れないほど頑丈で、防護マスク(バイザー)が付いており、通信機が内蔵されている。
- マットシュート
- 全隊員が常時携行し、カートリッジの交換で通常弾も光線も発射できる万能拳銃。(実際には、通常弾と光線で撮影用プロップが異なっており、銃口部付近の形状が異なっている)巨大怪獣にとどめを刺すほどの威力はないが、怪獣への牽制やウルトラマンの援護などで威力を発揮した。拳銃としてはカートリッジレス弾を使っており、排莢は行わない。ゼラン星人、ズール星人を倒した。初期では光線銃の使用が目立ったが、以降は通常弾の使用場面ばかりになっていく[26](後期では第41、44話で光線銃を使っている)。
- マットガン
- スリングベルトが付いたサブマシンガンほどの大きさの対怪獣用連射式銃で、弾は曳光弾が用いられる。やはり怪獣相手の殺傷力は低い。一度に数百発の弾丸を発射するが、子どもでも扱えるほど反動が少ない。
- 実はM3サブマシンガンの撮影用プロップを銀色に塗装し、銃身を外して新たに短く太い砲身状の「銃身」をつけたもの。
- レーザーガンSP-70
- シーゴラスとシーモンスの角を破壊するために開発されたレーザーガン。シーゴラスの角を破壊した。その後、オクスター、パラゴンなど他の怪獣の攻撃時にも使用されるようになった。クプクプを処分する際にも使われたが、それがキングストロン出現の遠因となった。
- スペースレーザーガン
- 岸田隊員が開発した新型レーザーガン。ノコギリンの処分に使われたが、逆にエネルギーを吸収されて巨大化させてしまった。
- マットバズーカ
- 一般軍事用のバズーカ砲と同じ外見の地上攻撃用の主力武器。対ツインテール戦ではマットジープで至近距離まで接近して目を攻撃することで大きな成果を挙げ、第29話で専用弾丸のP弾が登場した。
- スーパーカノン
- 原爆と同じ威力があるが、放射能は出さないというレーザーガン。レッドキラーに使って一度は撃退したが、これは敵の罠で二度目は効かなかった。
- MN爆弾
- 第5、6話に登場し、マットアロー1号に搭載された強力爆弾で、通常弾を上回る威力で地球防衛庁内での信頼度も高いが、グドンの厚い鎧状の表皮には無効だった。巨大化したツインテールの卵の破壊にも適用が検討されたが、孵化したことで以降の使用は見送られた。
- スパイナー
- 第6話でセリフでのみ言及される超高性能爆薬で、一発で小型水爆並の威力がある。地球防衛庁の岸田長官がグドンとツインテールの殲滅のために東京都下での使用を決定して都民を緊急避難させたが、MATの進言で使用は一時保留となり、グドンとツインテールが結果的に撃滅されて使われなかった。『ウルトラセブン』第28話にも同名の爆薬が登場した。
- モンスターソナー
- ニューヨークMAT技術局が開発した怪獣探知機で、第9話に登場した。また第21話で、郷がほぼ同型の装置を背負ってアマチュア無線の電波発信元を探索する場面がある(モンスターソナーであるのか別種の探知機であるのかは不明)。
- 赤外線装置付カメラ
- 第19話で透明化したサータンを探知する為に使用した特殊装備。
- アンチ・マグネチック装置
- 第20話に登場した強力な磁力を跳ね返す装置で、マグネドンに対して使用した。
- サターンZ
- MATが開発したミサイル用液化火薬。1滴でタンカーを破壊し、タバコの箱ほどの量で富士山を吹き飛ばす。ニトログリセリンの6千倍の威力で放射能も出ない為、ダム建設に使われる予定だった。ナックル星人に奪われたが、悪用される前にMATが奪還した。
- X弾
- 岸田隊員が開発した航空機用ロケット弾で、怪獣1体を木端微塵にする威力がある。ゴーストロンに使われたが発射の際に郷隊員が誤って時限装置をセットしてしまい、一時攻撃が出来なくなった。
- 冷凍弾
- 第35話でプリズ魔に対して使用された兵器。マットジャイロから目標の周囲に投下され、取り付けられている支持架により起立した状態で冷凍ガスを噴射する。かなり短時間で冷凍ガスを噴出したため、プリズ魔よりも先に地上にいた上野隊員があわや凍死しかけるという事態が発生している。
航空機
- マットアロー1号
- 全長:15m 全幅:14m 重量:15t 最高速度:マッハ5 乗員:2名[27]
- 垂直離着陸(VTOL)機能と高い攻撃性を備えた MAT の主力ジェット戦闘攻撃機。複座だが単座での運用も可能。武装は主翼に搭載されているバルカン砲とミサイルで、第13話からロケット弾ポッドを装備した。その他、機首のピトー管のような形状の部分からレーザー光線を発射する。短時間の水中航行も可能で、隊長機は機首が黄色く塗装されている。なお、シリーズ後半は後述のマットアロー2号が登場しなくなった関係もあり、アロー1号を単にアローと呼ぶようになり、劇中では(アロー1号の)1番機、2番機の意味合いで「アロー1号、2号」と呼称されるようになった。第28話でコックピット内部に新たな計器類が備えられた。
- 『ウルトラマンメビウス』では改良型の「GUYSアローMA1型」が多数配備されていたが、エンペラ星人の襲撃で待機中だったほとんどの機体が破壊された。
- マットアロー2号
- 全長:14m 全幅:13.2m 重量:13t 最高速度:マッハ1 乗員:1名
- 半円形の翼を持つ単座式ジェット戦闘攻撃機。劇中での描写はないが、翼に垂直離着陸用のファンを内蔵している設定。太平洋横断も可能。武装は1号と同じだが、レーザー砲のみロケット弾ポッドの代わりに外付けする必要がある。1号よりも高い高度まで飛行し、成層圏でも活動でき、隊長機には機首と垂直尾翼に黄色い2本線が入る(第22話)。後半の劇中には登場しなくなった(最後に登場したのは第47話だが、これはライブフィルムであり新撮での登場は第27話が最後となった)。平成になって発売された児童向け書籍ではアロー1号の支援戦闘機的のような位置付けで「現実世界のF-16に近い戦闘機」と解説されていた。
- マットジャイロ
- 全長:13m 全幅:16.4m 重量:3t 最高速度:マッハ1 乗員:2名
- 左右に大きなプロペラと後部に小プロペラを持つティルトローター式戦闘兼輸送機。ホバリングや低速飛行ができ、長距離の任務には向かないが、攻撃時に有利である。内部の格納庫にジープを常時搭載しており、機外に物資や車両をぶら下げて輸送する。複数機で出撃する際は「ジャイロA、ジャイロB」とアルファベット順に番機を呼称されていた(第34話)。武装はバルカン砲とロケット弾ポッド。また、ナパーム弾(第29話ほか)をはじめ、噴霧塗料(第7話)・消火剤(第22話)散布や冷凍弾投下(第35話)といった特殊弾薬の展開にも活躍した。さらにはビームを発射したこともある。緊急脱出は胴体下部から(第42話)。第30話でコックピット内部に新たな計器類が備えられた。第9話では黄色いラインが入ったマットジャイロも登場した。
- スペースアロー
- 全長:15m 総重量:18t 乗員:1名
- 宇宙ステーションとの往来に使うシャトル機。アロー1号と大きさ、形状はほぼ同じ。第29話でMAT無人ステーションNo.5点検に出動したのが劇中での唯一の登場で、第38話ではナックル星人の妨害電磁波で出撃できなかった。なお、一部の児童向け書籍では武装されていないとの表記もあったが真偽のほどは定かではない。
車両・潜水艇
- マットビハイクル
- 全長:4.1m 全幅:1.6m 重量:0.94t 最高時速:185km 乗員:2名以上
- 主にパトロールに使う特捜車両。塗装は白地に赤のラインが入ったもので、迷彩塗装したものもあり、後に坂田健が考案したスタビライザー(リアウイング)が付けられた。天井にはロケットランチャーや緊急車両用のパトランプが付けられることもある。実車はマツダ・コスモスポーツの後期型をベースとしている。
- 本来はマットビークルが正しい。「乗り物」を意味する「ビークル」の英語表記「Vehicle」を誤って「ビハイクル」を読んでしまったことによりこの名称となった。また、数点あったNGデザイン案の一つは、『トリプルファイター』のSATカーとしてほぼそのまま流用されている。
- マットジープ
- マットビハイクルが野戦に向かないため、第6話から登場したジープで、対怪獣攻撃では同時に2台を運用する場合が多く、マットバズーカやレーザーガンSP-70を装備することもある。
- 特殊輸送車
- 第37話のみ登場。サターンZ輸送に使用された。プレートナンバーは「MAT-4」。
- 特殊熱線砲車
- 第17話のみ登場。テロチルスが東京のビル街に作った巣を焼却した。マットジャイロがワイヤーで吊り下げて現場へ運んだ。
- マットサブ
- 全長:8m 全幅:6.8m 重量:2t 最高速度:60ノット(水上)・40ノット(水中) 乗員:2名
- 海底基地から直接出入りする小型特殊潜航艇。1号と2号の2機が配備されており、武器は魚雷のZ弾とミサイルで、第2、16話(ただし16話はライブフィルム)にのみ登場した。
関連施設
- MATステーション
- 第18話に登場。宇宙を監視している有人宇宙ステーション。武器はレーザー砲で、加藤隊長の親友の梶キャプテンが指揮していたが、ステーションごとベムスターに捕食された。再建されたステーションの後任キャプテンには加藤隊長が指名され、MATから転任した。
- MAT無人ステーション
- 第29話に登場。1日1回の定時報告で船外の大気組成や気象状況などをMAT本部に送信する。複数が衛星軌道上を回っており、No.5がヤドカリンに乗っ取られて破壊された。
- 宇宙ステーションV1
- 第38話に登場。ウルトラマン亡き後、MATに全面降伏を迫るナックル星人が見せしめとして破壊した。
- MATレーダー基地
- 第44話に登場。岸田が開発した超長距離レーダーが設置される予定だったが、その直前にグラナダスに攻撃されてしまった。
放映リスト
- 各怪獣の詳細は帰ってきたウルトラマンの登場怪獣を参照。
- 12月31日は第13回日本レコード大賞のため、放送休止。
放送日 | 話数 | サブタイトル | 視聴率[28] | 登場怪獣・宇宙人、ゲストウルトラマン | 監督 | 特殊技術 | 脚本 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1971年 4月2日 |
1 | 怪獣総進撃 | 26.4% | 凶暴怪獣 アーストロン ヘドロ怪獣 ザザーン オイル怪獣 タッコング |
本多猪四郎 | 高野宏一 | 上原正三
|
4月9日 | 2 | タッコング大逆襲 | 25.1% | オイル怪獣 タッコング | |||
4月16日 | 3 | 恐怖の怪獣魔境 | 22.6% | 岩石怪獣 サドラ 地底怪獣 デットン |
筧正典 | ||
4月23日 | 4 | 必殺! 流星キック | 19.8% | 古代怪獣 キングザウルス三世 | |||
4月30日 | 5 | 二大怪獣 東京を襲撃 | 21.1% | 地底怪獣 グドン 古代怪獣 ツインテール |
富田義治 | ||
5月7日 | 6 | 決戦! 怪獣対マット | 19.4% | ||||
5月14日 | 7 | 怪獣レインボー作戦 | 17.8% | 透明怪獣 ゴルバゴス | 本多猪四郎 | ||
5月21日 | 8 | 怪獣時限爆弾 | 16.4% | 爆弾怪獣 ゴーストロン | 筧正典 | 田口成光 | |
5月28日 | 9 | 怪獣島SOS | 19.2% | 古代怪獣 ダンガー | 本多猪四郎 | 伊上勝 | |
6月4日 | 10 | 恐竜爆破指令 | 20.1% | 化石怪獣 ステゴン | 筧正典 | 上原正三 | |
6月11日 | 11 | 毒ガス怪獣出現 | 18.5% | 毒ガス怪獣 モグネズン | 鍛冶昇 | 金城哲夫 | |
6月18日 | 12 | 怪獣シュガロンの復讐 | 17.5% | 音波怪獣 シュガロン | 上原正三 | ||
6月25日 | 13 | 津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ! | 18.8% | 津波怪獣 シーモンス 竜巻怪獣 シーゴラス |
富田義治 | 佐川和夫 | |
7月2日 | 14 | 二大怪獣の恐怖 東京大龍巻 | 18.4% | ||||
7月9日 | 15 | 怪獣少年の復讐 | 14.3% | 吸電怪獣 エレドータス | 山際永三 | 高野宏一 | 田口成光 |
7月16日 | 16 | 大怪鳥テロチルスの謎 | 15.0% | 始祖怪鳥 テロチルス | 上原正三 | ||
7月23日 | 17 | 怪鳥テロチルス 東京大空爆 | 17.3% | ||||
8月6日 | 18 | ウルトラセブン参上![29] | 16.0% | 宇宙大怪獣 ベムスター ウルトラセブン |
鍛冶昇 | 佐川和夫 | 市川森一 |
8月13日 | 19 | 宇宙から来た透明大怪獣 | 16.9% | 忍者怪獣 サータン | 上原正三 | ||
8月20日 | 20 | 怪獣は宇宙の流れ星 | 18.8% | 磁力怪獣 マグネドン | 筧正典 | 高野宏一 | 石堂淑朗 |
8月27日 | 21 | 怪獣チャンネル | 17.3% | 電波怪獣 ビーコン | 市川森一 | ||
9月3日 | 22 | この怪獣は俺が殺(や)る | 18.8% | プラスチック怪獣 ゴキネズラ | 山際永三 | ||
9月10日 | 23 | 暗黒怪獣 星を吐け! | 23.4% | カニ座怪獣 ザニカ 暗黒怪獣 バキューモン |
石堂淑朗 | ||
9月17日 | 24 | 戦慄! マンション怪獣誕生 | 24.0% | マンション怪獣 キングストロン 宇宙小怪獣 クプクプ |
富田義治 | 大木淳 | 上原正三 |
9月24日 | 25 | ふるさと 地球を去る | 21.4% | 隕石怪獣 ザゴラス | 市川森一 | ||
10月1日 | 26 | 怪奇! 殺人甲虫事件 | 25.2% | 昆虫怪獣 ノコギリン | 筧正典 | 高野宏一 | 上原正三 |
10月8日 | 27 | この一発で地獄へ行け! | 26.1% | 八つ切り怪獣 グロンケン | 市川森一 | ||
10月15日 | 28 | ウルトラ特攻大作戦 | 23.5% | 台風怪獣 バリケーン | 山際永三 | 佐川和夫 | 実相寺昭雄 |
10月22日 | 29 | 次郎くん 怪獣に乗る | 23.2% | やどかり怪獣 ヤドカリン | 田口成光 | ||
10月29日 | 30 | 呪いの骨神 オクスター | 23.9% | 水牛怪獣 オクスター | 真船禎 | 高野宏一 | 石堂淑朗 |
11月5日 | 31 | 悪魔と天使の間に… | 25.1% | 囮怪獣 プルーマ 宇宙怪人 ゼラン星人 |
市川森一 | ||
11月12日 | 32 | 落日の決闘 | 23.4% | 変幻怪獣 キングマイマイ(幼虫・成虫) | 大木淳 | 千束北男 | |
11月19日 | 33 | 怪獣使いと少年 | 24.0% | 巨大魚怪獣 ムルチ 宇宙調査員 メイツ星人 |
東條昭平 | 大木淳 | 上原正三 |
11月26日 | 34 | 許されざるいのち | 24.6% | 合成怪獣 レオゴン | 山際永三 | 佐川和夫 | 石堂淑朗 素案:小林晋一郎 |
12月3日 | 35 | 残酷! 光怪獣プリズ魔 | 20.9% | 光怪獣 プリズ魔 | 朱川審 | ||
12月10日 | 36 | 夜を蹴ちらせ | 23.9% | 吸血宇宙星人 ドラキュラス | 筧正典 | 石堂淑朗 | |
12月17日 | 37 | ウルトラマン 夕陽に死す | 27.5% | 暗殺宇宙人 ナックル星人 用心棒怪獣 ブラックキング 宇宙大怪獣 ベムスター(再生) 竜巻怪獣 シーゴラス(再生) |
富田義治 | 大木淳 | 上原正三 |
12月24日 | 38 | ウルトラの星 光る時 | 29.0% | 暗殺宇宙人 ナックル星人 用心棒怪獣 ブラックキング 初代ウルトラマン ウルトラセブン | |||
1972年 1月7日 |
39 | 冬の怪奇シリーズ 20世紀の雪男 |
27.4% | 雪男星人 バルダック星人 | 筧正典 | 真野田陽一 | 田口成光 |
1月14日 | 40 | 冬の怪奇シリーズ まぼろしの雪女 |
28.2% | 雪女怪獣 スノーゴン 暗黒怪人 ブラック星人 |
石堂淑朗 | ||
1月21日 | 41 | バルタン星人Jrの復讐 | 28.2% | 宇宙忍者 バルタン星人Jr. ロボット怪獣 ビルガモ |
佐伯孚治 | 佐川和夫 | 長坂秀佳 |
1月28日 | 42 | 富士に立つ怪獣 | 28.1% | 蜃気楼怪獣 パラゴン 宇宙怪人 ストラ星人 |
石堂淑朗 | ||
2月4日 | 43 | 魔神 月に咆える | 26.6% | 魔神怪獣 コダイゴン 発砲怪人 グロテス星人 |
筧正典 | 真野田陽一 | |
2月11日 | 44 | 星空に愛をこめて | 29.1% | 燐光怪獣 グラナダス 宇宙牛人 ケンタウルス星人 |
田口成光 | ||
2月18日 | 45 | 郷秀樹を暗殺せよ! | 26.5% | 鼠怪獣 ロボネズ 電磁波怪人 メシエ星雲人 白鳥座61番星人エリカ |
鍛冶昇 | 佐川和夫 | 斎藤正夫 |
2月25日 | 46 | この一撃に怒りをこめて | 27.9% | ブーメラン怪獣 レッドキラー 宇宙参謀 ズール星人 |
田口成光 | ||
3月3日 | 47 | 狙われた女 | 25.6% | ひとだま怪獣 フェミゴン | 佐伯孚治 | 真野田陽一 | 石堂淑朗 |
3月10日 | 48 | 地球頂きます! | 25.2% | なまけ怪獣 ヤメタランス 宇宙怪人 ササヒラー |
小山内美江子 | ||
3月17日 | 49 | 宇宙戦士 その名はMAT | 25.2% | 銀河星人 ミステラー星人(善・悪) アテリア星人(名前のみ) |
松林宗恵 | 伊上勝 | |
3月24日 | 50 | 地獄からの誘い | 26.0% | 原始地底人 キング・ボックル | 斎藤正夫 | ||
3月31日 | 51 | ウルトラ5つの誓い | 29.5% | 宇宙恐竜 ゼットン(2代目) 触角宇宙人 バット星人 初代ウルトラマン(声のみ) |
本多猪四郎 | 上原正三 |
放映当時の商業展開
- 当時、玩具メーカーなどとのタイアップは近年[いつ?]ほど緊密ではなく、タイアップ先企業の意向が作品設定に深く関与する傾向は本作では見られない。
- 逆に当時の円谷プロの版権管理の体制が甘く、無版権ものの商品が多数流通する状況を生んだ。
- すでに実績のあるウルトラシリーズに対する業界の注目は熱く、商品化権の入札で激しい競り合いが見られた。第1期ウルトラシリーズで雑誌掲載権を持っていた講談社は小学館に競り負けている。
雑誌
小学館が雑誌掲載の権利を持っており、以下のような展開を見せた。
- 学習雑誌
- 巻頭カラー特集:ウルトラマン、怪獣、MATに関する図解、画報が掲載された。
- 漫画
- よいこ 1971年6月号 - 1972年3月号 馬場秀夫、1972年4月号 久松文雄
- 幼稚園 1971年5月号 - 1972年3月号 中城けんたろう、1972年4月号 久松文雄
- 小学一年生 1971年4月号 - 1972年3月号 中城けんたろう、1972年4月号 森義一
- 小学二年生 1971年5月号 - 1972年4月号 内山まもる 2004年に単行本としてまとめられた。
- 小学三年生 馬場秀夫、高須礼二、1972年4月号 林ひさお
- 小学四年生 平沢茂太郎、1972年4月号 斉藤ゆずる
- 小学五年生 1971年4月号 - 6月号 坂口尚、1971年7月号 - 1972年4月号 森藤よしひろ
- 小学六年生 1971年7月号 - 1972年4月号 森藤よしひろ
- 付録:怪獣パノラマ、MATシュート(輪ゴム式)、MAT隊員手帳などが付いた。
- 他に読者向けにオリジナルバッジの有料頒布が行われた。
- 別冊少年サンデー
- 漫画
- 1971年5月号 - 1971年12月号 水穂輝
- 漫画
- 小学館BOOK
- 漫画
- 1971年4月号 - 1971年12月号 西田幸司、1972年1月号 - 1972年3月号 林ひさお
- 漫画
映画
『東宝チャンピオンまつり』にてテレビ版をベースにした作品が3シーズンにわたって公開された。
- 1971年7月21日公開
- 『帰ってきたウルトラマン』
- 第5・6話の劇場版。同時上映は『ゴジラ対ヘドラ』、『昆虫物語 みなしごハッチ』、『いなかっぺ大将』、『わらしべ長者』。
- シリーズ45年を記念した「ウルトラシリーズ45周年記念 メモリアルムービーコレクション 1966-1984 DVD-BOX」に収録されている。
- 1971年12月12日公開
- 『帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖』
- 第13・14話の劇場版。同時上映は『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』(『三大怪獣 地球最大の決戦』のリバイバル)、『いなかっぺ大将』、『昆虫物語 みなしごハッチ』、『マッチ売りの少女』。
- 1972年3月12日公開
- 『帰ってきたウルトラマン 次郎くん怪獣にのる』
- 第29話の劇場版。同時上映は『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』、『天才バカボン』、『昆虫物語 みなしごハッチ』、『ミラーマン』、『かしの木モック』。
書籍
- 絵本
- 怪獣図鑑
- 宣材や番組の画面写真を元にウルトラマンや怪獣のプロフィールを図鑑形式にまとめたもの。小学館のものが代表的。初代ウルトラマン、ウルトラセブンと比べると、本作では怪獣の設定図面を商品化している例は極めて少ない。
- ブロマイド
- 1枚5円、あるいは2枚組10円で、袋とじされたものから好きなものを選んで買うくじ引きの要素も盛り込まれた仕組みだったが、購入するまで中身が分からない点を悪用され、無版権の粗悪品も多数流通していた。
玩具
- ソフトビニール製人形(ソフビ・フィギュア)
- プラモデル
- ブルマァク、マルイからマットアロー1号、2号、マットジャイロ、ウルトラマンが発売された。ただし、ウルトラマンは、ブルマァクの物は立ち姿勢でゼンマイ動力で歩く物、マルイは飛行姿勢でモーターライズ・足元にプロペラの付いた「空飛ぶウルトラマン」と、全く異なるものであった。なお、マルイのマットアロー、ジャイロは1985年と1994年に再発売されているが、ウルトラマンのみは一度も再発売が無い。また、マルイの製品は銀色成型で(ブルマァクの物はブルーグレー)デカールを貼るだけで劇中のイメージを再現できる特徴があった。なお、マルイのアロー1号は全体のイメージをかなり正確に把握しており(インテーク付近の形状のみ異なる)既に30年が経過しているモデルではあるが、2000年頃に改造されて模型誌(ホビージャパン誌)のジオラマ写真に使われたことがある。
- 以上は大型の物だが、この他に50円サイズのミニプラモも発売されており、マットアロー1号、2号、マットジャイロがブルマァクから、また島型のベースにウルトラマンや怪獣がセットになったものが4種類日東科学から発売され、主に小売店や駄菓子屋で流通していた。ブルマァクの50円サイズのマットジャイロは、金型が引き取られて1985年、日東科学(マスターブランド)で発売されたマットビハイクルのおまけキットとして添付されたことがある。
- ミニカー
- セルロイド製お面
- 以前から流通していた初代ウルトラマン・Aタイプを模したものが継続販売されることが多かったが、本作に合わせて新たに商品化されたものもあった。
- トランプ・いろはカルタ
- トランプに怪獣のイラストを配したもの、ウルトラマン、怪獣、MATを題材としたいろはカルタも発売された。
- パンチキック
- タカラ(現:タカラトミー)のビニール製打撃玩具のロングセラー商品で、本作関連ではウルトラマン、アーストロン、シーゴラスなどの図柄が発売。
- ウルトラマンヘルメット
- ウルトラマンの顔上半分(目の部分まで)を子供サイズのヘルメット状にしたプラスチック製の玩具。
- MAT隊員ヘルメット、マットシュート
- いわゆる「隊員なりきりセット」の走り。いずれも子供サイズのプラスチック製。マットシュートはホルスター兼用のベルト付。子供用の隊員服はこの当時では商品化されなかった。
- その他、ウルトラマン人形付き○○
- ブリキ製の模型自動車でウルトラマンの人形が運転席に座るものなど、多岐にわたる。
食品(菓子)
- シスコ「ウルトラマンガム」「シスコーン」シリーズなど
- パッケージおよびガムの包み紙にウルトラマンやマットアローおよび怪獣のイラストが用いられた。また「当たり」の景品として、14話のダイジェスト(特撮シーンのみで構成)を収録した立体ビューワー「パンペット」も製作された。
- ロッテ「ウルトラマンフーセンガム」
- 5枚入り、当時20円。包み紙の1枚には転写式シ-ルが入っていた。
児童向け文房具・衣料品・日用品
- 筆箱
- 鞄
- ズック靴
- ハンカチ
- 水筒
- 弁当箱
- 茶碗、箸、スプーン等の食器 などなど
- いずれもウルトラマンと怪獣、あるいはマットアローなどを配したイラストに番組ロゴを加えたデザインがあしらわれて商品化された。
レコード
主題歌・劇中音楽の項を参照。
キャスト
レギュラー
- 郷秀樹:団次郎
- 加藤勝一郎 隊長:塚本信夫(第1 - 22話)
- 伊吹竜 隊長:根上淳(第22 - 51話)
- 南猛 隊員:池田駿介[30](第33話はオープニングでクレジットされるが出演せず)
- 岸田文夫 隊員:西田健(第30・32・33話はオープニングでクレジットされるが出演せず)
- 上野一平 隊員:三井恒(第33話は声のみ)
- 丘ユリ子 隊員:桂木美加(第33話はオープニングでクレジットされるが出演せず)
- 坂田健:岸田森(第1 - 8・14 - 17・19・23・26・28 - 30・34 - 37話)
- 坂田アキ:榊原るみ(第1 - 7・9・14 - 17・19・20・22・23・26・27・37話)
- 坂田次郎:川口英樹(第1 - 10・14 - 17・19・20・22 - 24・26・28 - 30・33 - 41・44 - 46・48・49・51話[31])
- 村野ルミ子:岩崎和子(第38 - 41・44・49・51話)
- ナレーター:名古屋章(第1 - 41・49 - 51話)
準レギュラー
- 岸田 地球防衛庁長官:藤田進(第5・6・14話)
- 佐竹 参謀:佐原健二(第5・6・11・20・50話)※第5・6話では佐川参謀
- 伊吹美奈子:大木智子(第31・43話)
- 次郎の友人:高野浩幸(第5・7・10・29・45話)※第5・29・45話はノンクレジット
主なゲスト
- 浩(第1話):藤江喜幸
- 浩の母(第1話):毛利幸子
- 村の娘(第1話):島田淳子
- 村の老人(第1話):夏木順平
- 医師(第1話):岡部正
- アキの友達(第2・5・6話):三田美枝子 ※第5・6話はノンクレジット
- 岸田長官の側近(第5話):小松英三郎
- 病院事務員(第6話):大前亘
- ダイナマイト工場主任(第8話):倉多爽平
- タカシ(第8話):矢崎知紀
- タカシの親戚(第8話):中沢祥枝
- MAT整備班長・近藤勝(第9話):石橋雅史
- 観測員(第9話):塚本哲、長谷川峯子、山崎純資
- 次郎の担任教師・吉本(第10話):北川陽一郎
- 工事主任・小松(第10話):石山克己
- 岸田清子(岸田隊員の母)(第11話):堀越節子
- 人夫(第11話):緒方燐作、坪野鎌之
- 牛山静香(第12話):久万里由香
- 牛山武(第12話):草間璋夫
- 警官(第12話):勝部義夫
- 海神丸操舵士・川崎(第13話):菊池英一
- 海神丸船員(第13話):東條昭平 ※カメオ出演
- 保険会社調査員・木島(第13話):幸田宗丸 ※第14話はクレジットのみ
- 海神丸船長・高村(第13・14話):小林昭二 ※第14話はノンクレジット
- 高村陽子(第13・14話):西山恵子 ※第14話はノンクレジット
- 海神丸船主・船村(第13・14話):長谷川弘 ※第14話はノンクレジット
- 赤木工場長(第13・14話):西本裕之
- 自衛隊指揮官(第13・14話):向井淳一郎
- 小田切史郎(第15話):高野浩幸
- 史郎の父(第15話):中川謙二
- 史郎の祖父(第15話):今村源兵
- 加藤進の母親(第15話):松下砂稚子
- 船頭(第16話):高杉哲平
- 松本三郎(第16・17話):石橋正次
- 小野由起子(第16・17話):服部妙子
- 横川浩(第16・17話):丸茂光紀
- 刑事(第16・17話):南川直
- 松本三郎の母(第17話):沼波輝枝
- MATステーションキャプテン・梶(第18話):南広
- MATステーション隊員(第18話):片岡五郎、羅雅煌、沢登護、佐古正人
- 梶の妻(第18話):立花房子
- コーヒーショップ店員(第18話):山本正明
- 医師(第19話):片山明彦
- MAT宇宙研究部技官(第20話):菅沼赫
- 地球防衛庁参謀(第20話):伊原徳 ※ノンクレジット
- 坂井信夫(第21話):小松英三郎
- 中村努の母親(第21話):岸井あや子
- 旅客機の機長(第21話):越後憲
- ピエロのサンドウィッチマン(第22話):三谷昇
- ゴミ処理場職員(第22話):うえずみのる
- 南條純子(第23話):横山リエ
- 純子の父(第23話):陶隆
- 宇宙研究所長(第23話):天本英世
- 農夫(第23話):坂本長利、増岡弘
- 高田明夫(第24話):川瀬裕之
- 明夫の母・とし子(第24話):福田公子
- マンション管理人(第24話):大村千吉
- 進(第25話):藤江喜幸
- 村の駐在(第25話):松尾文人
- 建築技師(第25話):辻しげる
- MAT地質調査班長(第25話):幸田宗丸
- 刑事(第26話):大島章太郎
- 東三郎(第27話):山波ひろし
- 三郎の母・キヨ(第27話):進藤幸
- ラーメン屋(第27話):小高まさる
- 沢村忠(第27話):沢村忠 ※本人役で特別出演
- 刑事(第28話):天草四郎
- 村長(第28話):池田忠夫
- 漁師(第28話):岩城力也、土屋靖雄、湊俊一、吉原正皓
- よし子(第29話):石井千代子
- よし子の両親(第29話):坂本新兵、中川玲子
- 民俗学者・前田(第30話):大泉滉
- 前田の助手・三谷(第30話):熊野隆司
- 松山老人(第30話):巌金四郎
- 風間輝男(ゼラン星人)(第31話):永吉健太郎
- 看護婦(第31話):小園蓉子
- MAT保安部隊員(第31話):遠矢孝信、中山剣悟
- 野原太郎(第32話):松原和仁
- 野原作太(第32話):谷村昌彦
- 町田駐在(第32話):浜村純
- 中年婦人(第32話)京田ひさ子
- 佐久間良(第33話):二瓶秀哉
- 金山十郎(メイツ星人)(第33話):植村謙二郎
- 街の男たち(第33話):梅津栄、小笠原弘
- 警官(第33話):山崎純資
- 水野一郎(第34話):清水幹生
- 医師(第35話):飯沼慧
- 看護婦(第35話):玉井碧
- 外国人船員(第35話):エフ・ボサード
- 鈴村四郎(第36話):高田稔
- 鈴村みどり(第36話):戸部夕子
- 井口美砂子(第36話):吉岡ユリ
- 神田刑事(第36話):野村明司
- 医師(第37話):奥野匡
- 宇宙電波研究所長(ナックル星人)(第37・38話):成瀬昌彦 ※第38話はノンクレジット
- ナックル星人の部下(第37・38話):速水鴻、沢美鶴
- MAT本部作戦室係官(第37・38話):吉田潔、豊田紀雄 ※第37話はノンクレジット
- ハヤタ(第38話):黒部進
- モロボシ・ダン(第38話):森次浩司
- 片岡洋子(第39話):梶三和子
- 津村秀男(第39話):和田周
- 天文台係官(第39話):岸野一彦
- ルミ子の母(第39・40話):織賀邦江 ※第39話はノンクレジット
- 中川老人(第40話):寄山弘
- 中川美佐子(第40話):荒井純子
- 青年(第40話):倉石和旺
- 山小屋の管理人(第40話):北山歳夫
- 山内ススム(第41話):斎藤信也
- 現場監督・日笠(第41話):土方弘
- 鳴沢村の駐在(第42話):柳谷寛
- ドライバー(第42話):岡野耕作、向正人
- トラック運転手(第42話):土屋靖雄
- 伊吹葉子(第43話):本山可久子
- 葉子の両親(第43話):和沢昌治、田中筆子
- 道路管理人(グロテス星人)(第43話):加地健太郎
- 広田あかね(ケンタウルス星人)(第44話):茜夕子
- 白鳥エリカ(白鳥座61番星人)(第45話):川崎純子
- MATメディカルセンター医師・浜村(第45話):高原駿雄
- 紙芝居屋の老人(ズール星人)(第46話):多々良純
- 徹(第46話):芦沢常法
- 看護婦(第46話):花形恵子
- 丘隊員の母(第47話):葦原邦子
- 怠け者の少年・勝(第48話):田村明彦
- 勝の母(第48話):五月晴子
- 泥棒(第48話):不破万作
- 星野(ミステラー星人・善)(第49話):村上不二夫
- 星野の娘・輝美(第49話):古屋まゆみ
- ミステラー星人・悪(人間態)(第49話):森本景武
- 小泉博士(第50話):邦創典
- 小泉チドリ(第50話):八木孝子
- 日本地質研究所所員(第50話):鮎川浩
- MATレーダー通信隊員(第51話):菊池英一
- 着流しの男(第51話):遠矢孝信
声の出演
※全てノンクレジット
- ウルトラマン:中曽根雅夫(『ウルトラマン』から流用。一部新規に録音された掛け声もあり。)、谷津勲(第1・18・30・31・37話)、団次郎(第20・51話)、村越伊知郎(第50話)ほか
- ウルトラセブン(第18話):村越伊知郎
- ゼラン星人(第31話):梶哲也
- ドラキュラス(第36話):梶哲也
- ナックル星人(第38話):沢りつお
- バルダック星人(第39話):谷津勲
- ブラック星人(第40話):寄山弘
- バルタン星人Jr.(第41話):阪脩
- ストラ星人(第42話):阪脩
- グロテス星人(第43話):加地健太郎
- メシエ星雲人(第45話):谷津勲
- ズール星人上司(第46話):谷津勲
- ヤメタランス(第48話):小宮山清(鳴き声のみ、ピグモンの流用)
- ササヒラー(第48話):谷津勲
- ミステラー星人(悪)(第49話):森本景武
- ミステラー星人(善)(第49話):村上不二夫
- バット星人(第51話):阪脩
- 初代ウルトラマン(第51話):谷津勲
スーツアクター
- ウルトラマン:菊池英一
- ウルトラセブン(第18・38話):望月武郎
- 初代ウルトラマン(第38話):斉藤忠治
- 怪獣・宇宙人(※印は名前不明)[32]
- 遠矢孝信(メイン)
- 菊池英一(ザザーン)
- 関国麿(デットン)
- 森平(※)(ツインテール、シーモンス)
- 有川兼光(ブラックキング、パラゴン(前部))
- 斉藤忠治(ミステラー星人(善)、バット星人)
- 高山(※)(メシエ星雲人)
※ムルチ、ブラック星人、ストラ星人、グロテス星人、ケンタウルス星人、ズール星人は不明。
スタッフ
一覧
- プロデューサー:円谷一、斎藤進、橋本洋二(TBS)
- プロデューサー補:熊谷健
- 企画:満田かずほ、田口成光 ※ノンクレジット
- 監督(本編)
- 脚本
- 監督(特殊技術)
- 音楽:冬木透
- 主題歌:すぎやまこういち
- 撮影(本編):鈴木清、佐川和夫、永井仙吉
- 撮影(特撮):鈴木清、佐川和夫、佐藤貞夫、唐沢登喜麿
- 照明(本編):森本正邦、大山次郎、小林哲也
- 照明(特撮):小池一三、大口良雄、原文良
- 美術(本編):育野重一、栗山吉正、安田邦宣
- 美術(特撮):池谷仙克、高橋昭彦、鈴木儀雄、大沢哲三、青木利郎
- オープニングにはクレジットされていないが、着ぐるみ造形は主に開米プロが、一部を高山良策(グドン、ツインテール、ステゴン)、東宝特殊美術部(タッコング、ザザーン、アーストロン)、円谷プロ社内の造形スタッフ(キングザウルス三世)が担当。
- オープニングには未クレジットだが本作の怪獣(宇宙人)デザインは、特撮班美術の池谷仙克や高橋昭彦のほかに、プロデューサー補佐の熊谷健(シーゴラス、ベムスターほか)や、米谷佳晃(プルーマ、ゼラン星人、レオゴン)、利光貞三(サータンのみ)、末安正博(ゴキネズラのみ)などが担当。なお最終話に登場したバット星人は、当時の小学館編集部スタッフによる作とされている[33]。※ヤドカリンのみデザイナー不明
- 光学撮影:中野稔
- 編集:柳川義博、小林熙昌
- 助監督(本編):東條昭平、宮坂清彦、岡村精
- 助監督(特撮):吉村善之、田渕吉男、布施修、常葉武
- 効果:東宝効果集団、小森護雄
- 第1・2話オープニングには小森の名前がクレジットされているが、実際に小森が手掛けたのは1・2話のパイロット版であり、放送作品は東宝効果集団が全話を担当した。
- 録音:キヌタ・ラボラトリー、セントラル録音
- 現像:東京現像所
- 制作:TBS、円谷プロダクション
主題歌・劇中音楽
本作より主題歌とBGMを異なる作曲家が担当するという分業体制に入った。主題歌と挿入歌の作曲はすぎやまこういちが担当。「帰ってきたウルトラマン」と「MATチームの歌」をカップリングしたオリジナル曲は原盤権を持つ日本コロムビア(EP盤)と朝日ソノラマ(ソノシート)がリリース。競作となる他のメーカーはカヴァー・ヴァージョンを収録した。カヴァー・ヴァージョンには、子門真人、ボニー・ジャックス、ザ・ブレッスン・フォー、若子内悦郎、外山浩爾、三鷹淳らによるものがある。
オープニングテーマ
- 「帰ってきたウルトラマン」
-
- 作詞:東京一 / 作曲:すぎやまこういち / 歌:団次郎、みすず児童合唱団
- シリーズで初めて主役俳優が主題歌を歌った。
- 主題歌に不採用となった「戦え! ウルトラマン」(歌:団次郎)もあり、TVサイズ、フルサイズともにステレオ録音だった。作曲のすぎやまは、凝った構成の「戦え!〜」が好みであったが、子供番組ゆえ「分かりやすいメロディーの方が良い」と考え「帰ってきたウルトラマン」が主題歌に採用されたと述懐。ファミリー劇場の『ウルトラ情報局』にすぎやまが出演した際、放送分のオープニング映像に「戦え! ウルトラマン」を使用し、実現しなかった幻のオープニングとして放送された。
- BGM担当の冬木透は「戦え! ウルトラマン」と同じ歌詞で主題歌候補曲を作曲したが、録音には至らなかった。ただし、メロディはBGMとして使用されている。このメロディによる歌は1992年に「帰ってきたぞウルトラマン!」の曲名で水木一郎の歌唱によりリリースされた。
関連楽曲
「MATチームの歌」、「怪獣音頭」、コロムビアのオリジナル企画曲「怪獣ロック」など。いずれも作中では使用されていないが、放映当時の各種イベント会場で流された。「怪獣音頭」は『ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟』のラストで使用された他、歌詞を変更したものが『私が愛したウルトラセブン』で使用されたこともある。また、「MATチームの歌」には、朝日ソノラマ(EP盤)から発売された西田敏行によるカヴァー・ヴァージョンが存在する。
BGM
BGMは『ウルトラセブン』に続き冬木透が作曲した。
- 曲群の構成を『セブン』と比べると、宇宙や異次元空間の描写曲が減り、入れ替わるように人物、特に子供の情景・心理描写曲の割合が増えている。
- MAT出撃・攻撃シーンに多用された男声スキャット入りの曲(M-3)は俗に「ワンダバ」と呼ばれ、視聴者に主題歌と同等以上の強い印象を残した。そのため後の作品でも「ワンダバ」の流れをくむ曲が使われる例が多い。同じく冬木作曲の『ウルトラセブン』の挿入歌『ULTRA SEVEN』に「ワンダバ」の萌芽が見られる[34]。第46話ではズール星人演じる紙芝居のテーマ曲で現実音楽としても登場する[35]。
- 前述の冬木版主題歌は、メロディのみがウルトラマンの優勢な戦いを描く勇壮な曲(M-13)を初め、主要BGM各曲のモチーフとして使用された。
- 主にエキストラ音楽として、冬木の本作以前の担当作品(『レモンのような女』『おかあさん』『生きる』など)の曲が流用された。
- 本作では『セブン』のBGMからの流用も顕著だが、全てのBGM選曲を冬木自らが行い、『セブン』の作品世界をそのまま持ち込まないよう配慮された。
- 主題歌と劇中BGMが別々の作曲家によるものであるためか、劇中で主題歌およびそのメロディが使用される場面は少ないが、劇中の重要なシーンで使用される。
その他
- 第7話では夜間キャンプの若者達がザ・モップスの「朝まで待てない」(ビクター盤)に合わせて踊っているシーンがある。また第16話の冒頭では同様のシチュエーションでザ・ゴールデン・カップスの「銀色のグラス」が使用されている。
- 第34話ではPYGの「花・太陽・雨」が使用された。この曲は1999年にバップから発売された『帰ってきたウルトラマン ミュージックファイル』に収録されている。なお、市川森一はPYGメンバーの萩原健一と親交があり、市川が萩原に許可を頼んだことにより「花・太陽・雨」の使用が実現した。
- 第43話の伊吹隊長が家族旅行へ出かけるシーンで、伊吹がカーラジオから流れてきた「南国土佐を後にして」を聞いて思わずリズムを取るシーンがある。この曲は伊吹役・根上淳の妻・ペギー葉山の歌唱であり、葉山は後に『ウルトラマンタロウ』でウルトラの母の声と人間体(緑のおばさん)を演じることとなる。
- 第48話ではザ・ドリフターズの「誰かさんと誰かさん」が使用された。
その他
- 「タッコング大逆襲」初号プリント
- 第2話の初号プリントでは、主題歌、一部の効果音、アイキャッチ、変身シーンも異なっていた。第1話の初号プリントは、現在では円谷プロのスタッフが紛失したため、幻になっている。
- ダイコンフィルム作品『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』(増殖怪獣バグジュエル登場)
- 1983年3月にDAICON FILMが制作した8mm映画作品。同年に開催された日本SF大会「DAICON4」のプロモーション活動の一環として制作された。アマチュア時代の岡田斗司夫が脚本を、庵野秀明が監督を、赤井孝美が特技監督を担当し、また、武田康廣がプロデューサーを担当した。ウルトラマンは庵野が素顔で演じた。この時に使用された主題歌『戦え! ウルトラマン』は、本作で使用された主題歌と最終選考まで残った次点のもの[36]で、現在、カラオケで歌うことができる。DAICON FILM版のタイトルの由来は、庵野秀明をはじめとする制作・出演者陣が、DAICON FILM発足以前に、短編の『ウルトラマン』を自主製作で2本製作したことがあり、今回はそのウルトラマンが『かえってきたウルトラマン』なので、このタイトルにしたという。自主上映会などでの公開の後、ビデオが販売されたが、円谷プロダクションとTBSの無許諾作品であったため、ビデオは廃盤となる。版権への配慮から、『帰ってきたウノレトラマソ』、あるいは『DAICON FILM特撮作品』とされた場合もある。後に、DAICON FILMが制作会社ガイナックスに発展して関係者の多くも映像業界で働いている事となったことで、円谷プロダクションの特別許諾を得て、2001年にGAINAXから期間限定でDVD化されたが、2004年に販売を終了している。
- なお、庵野がウルトラマンに変身するということがよくネタにされ、妻である安野モヨコの漫画『監督不行届』や、大学の同級生である島本和彦の漫画『アオイホノオ』などでネタにされている。
- 切通理作『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(1993年 宝島社)
- 第33話のサブタイトルを冠したこの評論集は、切通の最初の単行本となった。上原正三、市川森一らにインタビューをしている。
- 団時朗と榊原るみの共演
- 団と榊原は『帰ってきたウルトラマン』以降も何度か共演しているが、近しい関係でキャスティングされることが少なくない。
- 本作から10年後の東映の『ロボット8ちゃん』(1981年-1982年)では団がロボット工学者・青井博士、榊原が8ちゃんの居候する春野家の母・春野かすみとして共演した。ある回で二人がフォークダンスを踊るシチュエーションで、かすみが「昔を思い出しますね」とまるで郷と坂田アキの関係を示唆するかのようなセリフを語るシーンがある。
- また、円谷映像の『エコエコアザラク』(TVシリーズ版)では、主人公・黒井ミサの両親役を演じている。
- 主人公のネーミング
- しばしば「郷秀樹という名は、アイドル歌手の郷ひろみと西城秀樹の名を組み合わせたもの」と言われることがあるが、『帰ってきたウルトラマン』の放映開始は1971年であり、郷ひろみも西城秀樹もデビューは翌年の1972年なので、完全な誤解である。
- 命名者である上原正三によると、郷には「地球に密着した郷(ふるさと)」、秀樹には「秀でた樹が育つ」という意味合いが込められているとのこと[37]。
- ウルトラ5つの誓い2011
- 2011年東北地方太平洋沖地震では、ウルトラマン基金が設立され、ウルトラマンからのメッセージとして節電や応援を込めた「ウルトラ5つの誓い2011」が掲げられた。なお、この年のファミリー劇場での再放送において、津波を題材とした第13話・第14話の放映を欠番扱いにして自粛した。その後2012年5月6日に第13話・第14話を「特別放送」したが、この2編には竜巻による破壊シーンも含まれており、放送当日は茨城県つくば市で実際に大規模な竜巻が発生し、死者も出る惨事となり、結局は自粛した意味がなかったという皮肉な結果になった(竜巻発生の後も再放送は継続された)。
- ドラマ『警部補 矢部謙三』で、団時朗演ずる警視総監の本名が郷秀帰といい、「郷秀樹」と「帰ってきたウルトラマン」の両方にちなんだネーミングになっている。本編でも矢部謙三に「ウルトラマン」と呼ばれたことがある[38]。
- 2009年12月13日から2010年12月11日まで、BS11にて再放送が行われた。ちなみに第28話の郷たちがニュース速報を見るシーンで、実際のニュース速報と重なる珍事が起こった(2012年5月6日の竜巻シーン放映は9時台、実際の竜巻発生は13時台で、こちらは重なっていない)。
- 『決定! これが日本のベスト100』(テレビ朝日系列)の2002年9月8日放送分「あなたが選んだヒーローベスト100」の第11位にランクインした。
- ドラマ『茜さんのお弁当』第5話「裏切りと別れ」(TBS系列の1981年11月18日放送分)の冒頭で、第30話のウルトラマン対オクスターのシーンがテレビ画面に流用されている。
映像ソフト化
- DVD(デジタルウルトラシリーズ)は2002年12月18日 - 2003年5月23日に発売。全13巻で各巻4話(13のみ3話)収録。1 - 3巻、4以降は2巻ずつ同時発売。
脚注
- ^ 初代ウルトラマンという名称は、本作のウルトラマンと区別するために付けられたもので、本作以前には使われていなかった。
- ^ 『テレビマガジン特別編集 ウルトラマン大全集II』(講談社)p.133より。なお、企画時のタイトルを「『ウルトラマンジャック』である」とする記事が稀にあるが、それは誤り。『...ジャック』は 『ウルトラマンタロウ』 のNGタイトルであり本作とは関係がない。本作のウルトラマンが後年になって円谷プロにより “...ジャック”と名づけられたことによる誤認である。
- ^ マーチャンダイジングライツレポート1991年5月号
- ^ 後に同様の経緯で『ゴジラvsビオランテ』の原案も手掛けた小林晋一郎。
- ^ 日本テレビ系列・『気になる嫁さん』の主演。そのためか、第27話以降から坂田とアキが暗殺される第37話までは出演していなかった。
- ^ その理由には、「次作『ウルトラマンA』の企画準備のため」、「『シルバー仮面』のシナリオを執筆するため」、「第33話『怪獣使いと少年』の内容が、児童向け番組の域を逸脱し過激であるとして問題となり、その責任を取らされて降板させられた」など、諸説ある。
- ^ 小山内のウルトラシリーズでの脚本担当は『ウルトラQ』第28話と本作第48話の2本のみ。本作を担当した当時、小山内には某エロチック映画と本作がほぼ同時にオファーがあったが、当時小さかった子供が物心がついた時に、色物よりもウルトラマンを書いていたと言った方が、恥ずかしい思いをしないで済むだろうという事で本作を書いたとインタビューで語っている。
- ^ 既に金城は円谷プロを辞め故郷の沖縄に帰っており、たまたま私用で海外へ行く際に東京を経由したところ、プロデューサーの円谷一に昔のよしみで頼まれて1本だけ3日で執筆した、という経緯がある。円谷作品では最後の脚本となった
- ^ 「帰ってきた帰ってきたウルトラマン」(辰巳出版、1999年)掲載の小林のインタビュー記事によると、第1次ウルトラシリーズとの作風の違いに違和感を覚え、1971年6月頃に作品への要望と共に13本分の怪獣デザインとストーリーを円谷プロに送ったところ、「いろいろあった末」採用されたという。
- ^ ほかの宇宙人が郷をウルトラマンと呼んだり、第50話での郷と小泉チドリの会話をウルトラマンが知っているなど。
- ^ 『帰ってきたウルトラマン大全』(双葉社)でのインタビューより(p315)。現存するデザイン画は、かつて『別冊てれびくん (1)ウルトラマン』(小学館)で「池谷仙克の筆による」と紹介されたこともあり、高橋は前述のインタビューで「池谷の画だと思う」と語っているも、池谷は否定。
- ^ 内山まもるによるコミカライズ版ではブラックキングへの決め技になったり、後年の『ザ・ウルトラマン』では宇宙大魔王ジャッカルへの合体攻撃の際に放つなど、ウルトラブレスレット以上の「切り札」として描かれている。
- ^ 一部の文献では、この技もフォッグビームと記載されている。
- ^ 週刊『ウルトラマン オフィシャルデータファイル』より記載。
- ^ LDソフト『帰ってきたウルトラマン』Vol.13同封ライナーノーツ。発売元:創美企画。
- ^ 内山まもるのコミカライズでは使用例あり。
- ^ 『ウルトラマンA』26話ではヒッポリト星人にタールに閉じこめられた初代ウルトラマンとゾフィーを助けるためブレスレットがないのにブレスレットを使う際の動作を行った。これは『ウルトラマン物語』でも描かれている。
- ^ 保存していたブレスレットは、2002年に菊池がテレビ番組『開運!なんでも鑑定団』に登場した際に20万円の評価を受けている。
- ^ 声は別人の担当。
- ^ 劇中に登場したのは甥のみ。
- ^ なかでも第33話においては、メイツ星人が殺害され、殺した住民の身勝手な言い分に市民を守ることを放棄しようとした郷に「街が大変なことになっているんだぞ」と一喝し、ムルチとの戦いへと赴かせた。加藤隊長を演じた塚本信夫と、演出を担当した筧正典は講談社発行の「ウルトラマン大全集II」収録の座談会のなかで、二人で議論して「やっぱり隊長は知っているんだ」という結論に達したが、画面の中では「隊長は郷がウルトラマンであるとは知らない」ことにして描くことにしたと述べている。
- ^ 平成以降はGUTS(闘志、ウルトラマンティガ)、G.U.A.R.D.(防衛、ウルトラマンガイア)、GUYS(若者、ウルトラマンメビウス)などのように、略称自体にも単語としての意味を持たせる例が一般的となった。MYDO(ウルトラマンゼアス)、GOKAZOKU隊(ウルトラマンナイス)などのように日本語の語呂あわせを採用した例もある。
- ^ その後のウルトラシリーズの隊長交代劇としては、『ウルトラマンタロウ』第51話で実質隊長としてZATの指揮を執っていた荒垣副隊長が宇宙ステーションへ転任し、二谷一美副隊長が月基地から着任した件と、『ザ☆ウルトラマン』第26話で科学警備隊のアキヤマ徹男キャップがアメリカの司令部へ栄転し、第28話でゴンドウ大介キャップが着任した件の2例がある。
- ^ 各種書籍や公式の外伝コミックであるリム出版の『帰ってきたウルトラマン VOL.1 復讐の宇宙戦線』(COMIC'S★ウルトラ大全集)などでは、「第18話で殉職した旧友の梶隊長の遺志を継ぐために、加藤隊長が自ら宇宙ステーション勤務を志願した」という設定が採用されている。
- ^ このデザインの変更は伊吹隊長を演じた根上淳が「隊長と隊員の外見的違いを明確にするために」と発案したもの。
- ^ 弾着の破壊力の視覚的な効果を狙ったという証言もある。
- ^ ただし、第28話では並列複座席の後方に通信観測席のある機体が登場しており、3名が搭乗している。
- ^ ビデオリサーチ・関東地区調査*帰ってきたウルトラマン大全
- ^ 当初、7月30日に放送する予定だったが、全日空機雫石衝突事故の報道特別番組のため、放送が翌週に順延された。放送に際し、メインタイトル部に郷秀樹による放送順延に対するお詫びのナレーションが入った。この音声はDVD・LD・VHS版などでは収録されていないが、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパンより発売された「帰ってきたウルトラマン 1971」(2006年)に収録されている。
- ^ 最初のオファー時では主人公候補だった。
- ^ 第38話はノンクレジット
- ^ きくち英一著・「ウルトラマンダンディー」から
- ^ LDソフト「帰ってきたウルトラマン」Vol.11同封ライナーノーツ。発売:創美企画
- ^ 『ULTRA SEVEN』を作詞した東京一こと円谷一に「同じような曲を」と頼まれた冬木が「ワン、ツー、スリー、フォー」から「ワン」を取って発展させたのが「ワンダバ」になった。
- ^ このM-3は、2010年現在、アサヒ飲料の缶コーヒー「BLACK WONDA」のテレビCMにも使用されている。本CMに登場する唐沢寿明は、『ウルトラマンティガ』エンディング『Brave Love,TIGA』でワンフレーズを担当している。
- ^ 日本コロムビアの2枚組LP「TVオリジナルBGMコレクション 冬木透の世界」収録のNG版主題歌。当時は1番しか発見されてなかった音源。
- ^ 『検証・第2次ウルトラブーム 帰ってきた帰ってきたウルトラマン』(辰巳出版・1999年)より。
- ^ 団時朗はインタビューで、福田卓郎により名付けられた名前で、「郷秀帰=別世界の郷秀樹」という設定の許可も円谷プロダクションから出ているという。
外部リンク
TBS系 金曜19時台前半 本作以降第2期ウルトラシリーズ (~1975年3月) |
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
帰ってきたウルトラマン
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