ゴース星人
ゴース星人(ゴースせいじん)は、特撮テレビ番組『ウルトラセブン』をはじめとするウルトラシリーズに登場する架空の宇宙人。別名は幽霊怪人。英字表記はALIEN GHOSE[1][2][3]。
目次
『ウルトラセブン』に登場するゴース星人[編集]
『ウルトラセブン』第48話「史上最大の侵略(前編)」、第49話「史上最大の侵略(後編)」に登場。
- 身長:2メートル[1][4][2][5][3][6][7][8][9][10]
- 体重:70キログラム[1][4][2][5][3][6][7][8][9][10]
- 出身地:ゴース星[1][4][2][5][3][9][10]
きわめて高度な文明を誇り、普通の方法では観測できない「幽霊惑星」ことゴース星から地球を侵略しに訪れた異星人。熊が岳の地下に基地を作り、パンドンを操る。ゴースバルーン[1][4][5][3][8][9][10]で敵を包み込み、身動きをとれなくする。地球人の言語は理解しているが話せるのは甲高い独特の言語だけであるため、地球防衛軍に降伏を要求する際には拉致したアマギの自我を乗っ取って翻訳機代わりに使う。地上では幽霊を思わせる半透明の状態で活動する[3][7]。
地球人の海や空からの攻撃に対する守備は堅いものの地底からの攻撃に対する守備は脆いことを利用し、超強力な地底ミサイル150発で全世界の首都を破壊する人類抹殺計画「30億皆殺し作戦」[注釈 1]の手始めにパリやモスクワなどへ壊滅的な被害を与え、地球防衛軍に降伏を要求する。
基地には円盤消火セクション、円盤基地、モンスター改造室(ここでパンドンを改造する)、地底ミサイル格納庫などの施設があり、司令官、側近4人、部下たち多数が潜伏していたが、最終的にはウルトラ警備隊に発見されたうえ、自動操縦で送り込まれた時限爆弾搭載のマグマライザーに急襲されて破壊される。その結果、爆発直前にウルトラセブンにより救出されるアマギ以外の全員が死亡する。
- スーツアクター:池島美樹[8][11][注釈 2]。
- 名前の由来は英語で幽霊を意味する「ghost」から[13]。
- 第48話の決定稿脚本ではモロボシ・ダンが体育館でバスケットボールや鉄棒を行う様子をゴース星人の偵察隊が覗いており、これは地球侵略の障害となるセブンを監視している描写だったということで、完成作品ではアンヌに変更された[11]。
- 着ぐるみは高山良策により頭部のみが数体造られ、胴体は既存のタイツを使用している[14]。
- 『戦え! マイティジャック』の第16話「来訪者を守りぬけ」に登場するモノロン星人のスーツは、ゴース星人の顔を赤く染め直したものである。このマスクは、『ウルトラファイト』第196話「怪獣死体置場」で円谷プロの着ぐるみ倉庫に置かれているのが確認できる。
- 地底ミサイルのミニチュアは、『サンダーバード』のジェットモグラのプラモデルを改造したものである[15]。
- 地底ミサイルで各国の都市が破壊されるシーンは、1961年の映画『世界大戦争』からの流用。その後、『ウルトラマン80』に登場するバルタン星人(六代目)の地球破壊のイメージシーンとして流用された。
『ウルトラマンボーイのウルころ』に登場するゴース星人[編集]
『ウルトラマンボーイのウルころ』の新撮に登場。
- 第152話「熱血指導だ! エイティ先生の巻」、第153話「これがウルトラスピリッツだ! の巻」に登場。ヒロシという名のウルトラマン80の生徒で、番長または兄貴と呼ばれるサタンビゾーの子分。
- 第225話「開幕! ウルトラオリンピックの巻」ではゾフィーとケットル星人の乱闘を実況するが、ケットル星人の不真面目さに怒って彼をプロレス技で制裁し、「よっしゃあ」とガッツポーズを決める。
- 第259話「発表! 夢のバトル・ベスト3の巻」ではナレーターを演じる。
『ウルトラマンライブステージ2・宇宙恐竜最強進化!』に登場するゴース星人[編集]
舞台作品『ウルトラマンライブステージ2・宇宙恐竜最強進化!』に登場。
『ウルトラセブン』最終回にて基地の爆発に巻き込まれて死亡したゴース星人の1人。ゾフィーからとある卵を与えられ、「その卵から孵った子供を育てる」という条件で生き返らせてもらう。そして卵から孵ったゼットン星人の子供を巡り、大事件が起きることになる。
その他の作品に登場するゴース星人[編集]
- 映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』では、ウルトラマンキングの誕生日を怪獣たちと共に祝福する。
- 『ウルトラマンM730 ウルトラマンランド』では、モノロンの母親で働き者のゴースが登場。これは前述したように、モノロン星人のスーツがゴース星人の改造であることにちなむ。
- てれびくん版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』では、L・P372星雲にてパンドンを操りウルトラマンタロウやウルトラマンAと対決する。
- 『ウルトラマンギンガ』第3話でキングパンドンにダークライブした
菅生ユウカ ()の名前は、ゴース星人に由来している[16]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b c d e 白書 1982, p. 55, 「ウルトラセブン 怪獣リスト」
- ^ a b c d ベストブック 1993, p. 91
- ^ a b c d e f 画報 上巻 2002, p. 78
- ^ a b c d ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 29, 「ウルトラセブン 全怪獣」
- ^ a b c d 大辞典 2001, p. 130
- ^ a b ウルトラセブンイズム 2002, p. 106, 「ウルトラセブン 宇宙人・怪獣大図鑑」
- ^ a b c ウルトラ怪獣列伝 2008, pp. 306-307, 「全世界を震撼させた史上最大の侵略者 幽霊怪人ゴース星人」
- ^ a b c d キャラクター大全ウルトラセブン 2012, pp. 126-127, 「第48-49話 史上最大の侵略 前編・後編」
- ^ a b c d ウルトラセブン研究読本 2012, p. 228, 「ウルトラセブン 宇宙人・怪獣大図鑑」
- ^ a b c d 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 34
- ^ a b ウルトラセブン研究読本 2012, pp. 204 - 207, 「エピソードガイド第48話・第49話」.
- ^ ウルトラセブン研究読本 2012, p. 303, 「ウルトラセブンコメント集」.
- ^ ウルトラ怪獣列伝 2008, pp. 198-199, 「コラム ヒネったパターンが続出!『ウルトラセブン』の宇宙人のネーミング」.
- ^ 『不滅のヒーローウルトラマン白書』 朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日、初版、107頁。雑誌コード:67897-80。
- ^ ウルトラセブン研究読本 2012, p. 156, 「ウルトラセブンメイキング集part2」.
- ^ Blu-ray『ウルトラマンギンガ 1』(バンダイビジュアル BCXS-0787)封入 作品解説書 SPARK NOTES Vol.1。
参考文献[編集]
- 『不滅のヒーローウルトラマン白書』 朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日、初版。雑誌コード:67897-80。
- 『ウルトラ怪獣大全集』 小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1984年9月10日。ISBN 4-09-101411-9。
- 『ウルトラセブン ベストブック』 竹書房、1993年11月8日。ISBN 4-88475-212-0。
- 『ウルトラマン大辞典』 監修 円谷プロダクション、中経出版、2001年12月21日。ISBN 4-8061-1556-8。
- 『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み』上巻、竹書房/ブレインナビ編、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
- 『ウルトラセブンイズム』 辰巳出版〈タツミムック〉、2002年11月15日。ISBN 4-88641-779-5。
- 『ウルトラ怪獣列伝 ウルトラマン・ウルトラセブン編』 ブレインナビ編著、PHP研究所〈PHP文庫〉、2008年8月18日。ISBN 978-4-569-67071-3。
- 『キャラクター大全 ウルトラセブン』 講談社 編、講談社、2012年7月20日。ISBN 978-4-06-217833-4。
- 『別冊映画秘宝ウルトラセブン研究読本』 洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2012年11月29日。ISBN 978-4-8003-0027-0。
- 大石真司、江口水基・島崎淳・間宮尚彦 『円谷プロ全怪獣図鑑』 小学館、2013年3月11日。ISBN 9784096820742。
関連項目[編集]
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