勝部義夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かつべ よしお
勝部 義夫
生年月日 (1934-03-19) 1934年3月19日
没年月日 2023年5月
出生地 日本の旗日本島根県大田市波根町
ジャンル 俳優
活動期間 1956年 - 1976年
活動内容 映画テレビドラマ
テンプレートを表示

勝部 義夫かつべ よしお[出典 1]1934年昭和9年〉3月19日[出典 2] - 2023年令和5年〉5月)は、日本の元俳優島根県大田市波根町出身[4]日本大学芸術学部映画科卒業[5]

人物・経歴[編集]

1953年、大学入学と同時に帝国劇場の研究生となり[4]、翌年に正式な劇団員となる[4]

1955年東宝専属[4]となり、1956年に公開された東宝配給作品『白夫人の妖恋』(豊田四郎監督)でデビュー[1]

その後も多数の作品でバイプレイヤーとして活躍。合計327本の映画に出演[6]。書籍『ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』では、「決定打的な役はないが、常に何らかのかたちで画面に登場してくる不思議な俳優」と評している[2]

テレビドラマでも『ウルトラセブン』の準レギュラー・ウエノ隊員をはじめ多数の作品に出演[1]。特撮作品では、記者役や通信担当の軍人役が多い[3][7]

1976年大空のサムライ』を最後に家業を継ぐため帰郷し[7]、俳優を引退[4][1]。その後は地元・島根県の観光学会の理事などを務めるかたわら、1992年、しまね映画祭を設立[4][7]。実行委員会事務局の実行委員長を務め、2010年に島根県・第49回文化賞を受賞。

2023年5月、死去[8]。89歳没。

出演作品[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

  • ウルトラシリーズ
    • ウルトラQ
      • 第2話「五郎とゴロー」(1966年) - 毎日新報記者[注釈 2]
      • 第4話「マンモスフラワー」(1966年) - 毎日新報記者[注釈 2]
      • 第11話「バルンガ」(1966年) - 東都新聞記者
    • ウルトラマン
      • 第18話「遊星から来た兄弟」(1966年) - 宇宙局局員
      • 第25話「怪彗星ツイフォン」(1967年) - インテリ風サラリーマン
    • ウルトラセブン(1967年 - 1968年) - ウエノ隊員[3]
    • 帰ってきたウルトラマン
      • 第12話「怪獣シュガロンの復讐」(1971年) - 警察官
      • 第15話「怪獣少年の復讐」(1971年) - 車掌
      • 第17話「怪鳥テロチルス 東京大空爆」(1971年) - MAT地震研究部技官[注釈 2]
  • 太陽のあいつ(1967年)
  • マイティジャック 第9話「地獄への案内者(ガイド)」(1968年) - ホテル・フロント係
  • 怪奇大作戦
    • 第8話「光る通り魔」(1968年) - 北都住宅公団・会計課社員
    • 第18話「死者がささやく」(1969年) - 熱川ハイツ・フロント係
  • 兄貴の恋人 第4話(1970年)
  • 荒野の素浪人 第57話「鳴動 竜神沼の奔流」(1973年)
  • ジキルとハイド 第7話「雨の慟哭」(1973年)
  • 流星人間ゾーン 第2話「やっつけろ! デストロキング」(1973年) - 医師
  • レインボーマン 第33話「ダッカー飛行隊出撃せよ!」(1973年) - おでん屋の客
  • 太陽にほえろ!
    • 第44話「闇に向って撃て」(1973年) - 歯科医
    • 第64話「子供の宝・大人の夢」(1973年) - 梅田玩具社員
    • 第118話「信じあう仲間」(1974年) - 警視庁刑事
    • 第132話「走れ! ナポレオン」(1975年) - 河野秘書
  • スーパーロボット レッドバロン 第16話「鉄面党脱走犯E16号」(1973年) - 医師
  • ダイヤモンド・アイ 第3話「ハリケーン作戦準備完了!」(1973年) - 秘書
  • 日本沈没 - 技官
    • 第1話「飛び散る海」(1974年)[注釈 2]
    • 第2話「海底の狂流」(1974年)
    • 第5話「いま、島が沈む」(1974年)
    • 第6話「悲しみに哭く大地」(1974年)
    • 第8話「怒りの濁流」(1974年)
    • 第9話「海底洞窟の謎」(1974年)
    • 第16話「鹿児島湾SOS!」(1975年)
    • 第17話「天草は消えた!」(1975年)
  • スーパーロボット マッハバロン 第21話「南南西へ進路をとれ」(1974年) - 南博士
  • 俺たちの勲章(1975年)
    • 第7話「陽のあたる家」 - 鉄道公安官
    • 第13話「誘拐」 - 信濃警察刑事
  • 少年探偵団 第2話「UFO地球を襲う 2」(1975年) - アナウンサー

舞台[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ カメオ出演。
  2. ^ a b c d e f g ノンクレジット。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, p. 528, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
  2. ^ a b c d e ゴジラ大百科 1993, p. 117, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
  3. ^ a b c d e f モスラ映画大全 2011, p. 43, 「脇役俳優辞典13」
  4. ^ a b c d e f g 『日本映画人名事典』 男優篇 上巻、キネマ旬報社、1996年、420頁。ISBN 4873761883 
  5. ^ 洲浜昌三 (2010年11月2日). “勝部義夫さんへ山陰中央新報地域開発文化賞”. 大田市演劇サークル 劇研「空」. 2017年11月30日閲覧。
  6. ^ 洲浜昌三 (2010年12月4日). “12/4 勝部義夫氏文化賞受賞祝賀会”. 大田市演劇サークル 劇研「空」. 2017年11月30日閲覧。
  7. ^ a b c d モスラ映画大全 2011, p. 106, 「大部屋俳優のスターたち」
  8. ^ 04 〜勝部義夫氏を偲んで〜追悼上映&トーク - イベント”. しまね映画祭. 2023年9月28日閲覧。
  9. ^ 映画資料室”. viewer.kintoneapp.com. 2020年4月17日閲覧。
  10. ^ a b c d e f 東宝特撮映画全史 1983, pp. 536–537, 「主要特撮作品配役リスト」
  11. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 59, 「『世界大戦争』作品解説/俳優名鑑」
  12. ^ a b 東宝特撮映画大全集 2012, p. 111, 「『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』作品解説/俳優名鑑」
  13. ^ 怪獣総進撃”. 東宝 WEB SITE. 東宝. 2022年3月6日閲覧。
  14. ^ エスパイ”. 東宝 WEB SITE. 東宝. 2022年3月6日閲覧。
  15. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 189, 「『東京湾炎上』作品解説/俳優名鑑」

出典(リンク)[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]