ウルトラマン研究序説
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『ウルトラマン研究序説』(ウルトラマンけんきゅうじょせつ)は、特撮テレビドラマ『ウルトラマン』を考察した若手学者25人による1991年の書籍である。「SUPER STRINGSサーフライダー21」名義で発行され、『ウルトラマン』を本放送で視聴した30歳前後の世代を中心に40万部(文庫本序文による)を記録し、謎本ブームの先駆けとなった。
ウルトラマンや怪獣が暴れたことによる被害総額や経済波及効果、ウルトラマンやハヤタ隊員の民事上の賠償責任、怪獣の人権、科学特捜隊のコンピュータシステムなど、架空世界を実在世界と同様に学術的に論じていることから、大きな話題となった。
書籍[編集]
- 単行本(1991/12、中経出版、ISBN 4806105600)
- 文庫本(1998/08、扶桑社文庫、ISBN 4594025501)
構成と執筆者[編集]
- はじめに 山崎祥之
- 二〇〇一年ドイツ語版への序文 高橋文彦、速水栄、嶋田晋
- 二〇〇三年英語版への序文 速水栄、高橋文彦、嶋田晋
- 第一章 科特隊、その組織戦略と管理にみる人事戦略
- 第二章 科特隊、その法務戦略およびハヤタ隊員の法的考察
- 第三章 科特隊、その財務戦略と怪獣出現による経済への波及効果
- 第四章 科特隊、その技術開発戦略
- 第五章 科特隊、そのシステム戦略
- 終章 「科特隊型」組織が社会を変えるヒントになる!? ― ウルトラマンの「働く意味」と科特隊の組織目的 金井壽宏(経営管理学)
- ストーリー・ダイジェスト
- あとがき 速水栄
- <解説> 斎藤由多加(マルチメディアデザイン、映像考古学)
批判[編集]
本書の刊行当時、編集者だった町山智浩は、ラリー・ニーヴンのエッセイ『スーパーマンの子孫存続に関する考察』を例に挙げ、「SF作家やSFマニアたちは過去に、このニーヴンのエッセイのようなハイ・レベルでユーモアあふれるお遊びをしてきたが、この本にあるのは低レベルの常識的な論法にすぎない」と批判した。
外部リンク[編集]
- ウルトラマン研究序説について 萩原能久(慶應義塾大学法学部教授)
- 昔話 神保雅人(千葉商科大学サービス創造学部教授)